JP2005296836A - 複合体、その複合体からなる塗膜で被覆された基材、塗膜付き基材の製造方法 - Google Patents

複合体、その複合体からなる塗膜で被覆された基材、塗膜付き基材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【解決手段】
粉体塗料から形成される粉体塗膜(I)と、該粉体塗膜(I)上に設けられた光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物から形成されるポリシロキサン系無機塗膜(II)とを有し、上記粉体塗料が、フッ素樹脂系、ポリエステル樹脂系、エポキシ樹脂系、アクリル樹脂系およびウレタン樹脂系粉体塗料からなる群から選ばれた少なくとも1種の塗料であり、かつ上記無機塗料組成物が、(A):酸化チタンを主成分とする硬化塗膜活性化用光触媒と、(B):オルガノシロキサン、その部分加水分解物または硬化性オルガノポリシロキサンからなるシロキサン系成分と、(C):上記(B)成分用の硬化用触媒と、(D)無機着色顔料とを含有する、塗膜に代表される複合体。
【効果】金属パネル等の建材表面に設ければ、膜厚性と防食性に優れ、かつ耐汚染性、耐久性、表面硬度に優れた塗膜を形成できる複合体、その複合体からなる塗膜で被覆された基材、およびこのような塗膜付き基材の製造方法が提供される。
【選択図】なし

Description

本願発明は、塗膜などの複合体、その複合体からなる塗膜で被覆された基材、塗膜付き基材の製造方法に関し、さらに詳しくは、例えば、金属パネル等の建築資材表面に設ければ、膜厚性と防食性に優れ、かつ耐汚染性、耐久性、表面硬度に優れた塗膜を形成できる複合体、その複合体からなる塗膜で被覆された基材、およびこのような塗膜付き基材の製造方法に関する。
従来より、例えば、ガードレールやフェンスなどの道路関連資材;屋根材、胴縁、雨戸、雨樋、外壁材などの建築資材;自動車外装材等の自動車部品;エアコン室外機などの家電製品;などのように、屋外用途で使用される金属部材などに塗装された塗膜では、耐久性、塗膜表面硬度、耐汚染性等に優れていることが求められている。
例えば、熱硬化性粉体塗料は、1コートで50μm厚以上の厚膜を形成可能であり、しかも防食性も良好であるため、上記のような防食性等の求められる用途に多用されている。
しかしながら、従来の粉体塗料は、耐汚染性、塗膜硬度が充分でなく、また耐候性もシリコーン樹脂系やフッ素樹脂系の高耐候性溶剤型塗料と比べると劣っているという問題点がある。
これに対して、(1):特開平7−60184号公報(特許文献1)には、被塗物に、熱硬化性粉体塗料を塗装焼き付けして粉体塗膜を形成させたのち、ポリシロキサン無機ポリマーを含有する塗料を塗装し、硬化反応を起こさせて無機高分子化合物を有する塗膜を粉体塗膜の上に形成させる複合塗膜形成方法が開示されている。該公報に記載の方法によれば、防食性、耐候性及び耐汚染性に優れ、かつ高硬度の塗膜を与えることができ、該塗膜は、特に屋外用途の被塗物に対して有用である旨記載されている。
しかしながら、該公報(1)に記載の方法で得られる塗膜では、耐候性、塗膜硬度の点では充分な効果が得られるが、耐汚染性などの点ではさらなる改良の余地があった。
そこで本発明者らは上記問題点を解決すべく鋭意研究を重ねたところ、例えば、金属板などの基材の表面に、特定の粉体塗料から形成される粉体塗膜(I)と、特定の成分を配
合したポリシロキサン系無機塗料から形成されるポリシロキサン系無機塗膜(II)とを順次積層形成すれば、耐候性、塗膜硬度に加えて、耐汚染性などの点でも著しく優れ、しかもこれら特性がバランス良く優れた塗膜等の複合体を製造できること等を見出して、本発明を完成するに至った。
なお、
(2):特開平5−31455号公報(特許文献2)には、被塗装部材に有機系成分を主成分とした塗膜層を形成すると共に、この塗膜層の表面に無機系成分を主成分とした塗膜層を形成した塗膜構造が開示されている。被塗装部材として、車輌用アルミホイールが挙げられ、有機系成分を主成分とした塗膜層として、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられ、この膜厚は粉体を用いた場合、1度塗りで80〜100μmにできると記載されている。また、無機系塗膜層の主成分は、コロイド状シリカとオルガノアルコキシシラン部分加水分解縮合物と不飽和エチレン性単量体又は共重合体であるとも記載されている。
(3):特開平8−259891号公報(特許文献3)には、(A)式Si(OR1 4 で表されるケイ素化合物及び/又はコロイド状シリカと、(B)式R2 Si(OR13 で表されるケイ素化合物と、(C)式R2Si(OR12 で表されるケイ素化合物〔
各式中、R1 、R2 :1価の炭化水素基〕を原料として調製した無機塗料と、光触媒機能を有する粉末との混合液を基材に塗布することが記載されている。
(4):特開2000−26801号公報(特許文献4)には、下記被膜形成成分(a)〜(d)に光触媒を配合した機能性コーティング組成物が記載されている。
(a)オルガノポリシロキサンを主剤とし、それに架橋剤として官能性側鎖を有するオルガノシロキサンおよび硬化触媒が配合された組成物。
(b)セラミックス粒子に高熱用溶媒が配合された組成物。
(c)ペルヒドロポリシラザンの有機溶媒溶液。
(d)金属酸化物粉末の存在下に低分子量のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂を触媒を用いて反応させ、調製されたプレポリマー。
(5):特開平11−188271号公報(特許文献5)には、光触媒を難分解性結着剤を介して基体上に接着させてなる光触媒体であって、難分解性結着剤が水ガラス、コロイダルシリカ、ポリオルガノシロキサンから選ばれる少なくとも一種のケイ素化合物である光触媒体が開示されている。難分解性結着剤として、水ガラス、コロイダルシリカ、ポリオルガノシロキサン、リン酸塩、フッ素系ポリマーなどが挙げられている。また、基体上に、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂などの有機系結着剤などからなる第1層を設け、その上に光触媒粒子と難分解性結着剤とからなる第2層を設けることができる旨記載されている。
(6):特開2000−4280号公報(特許文献6)には、基材の表面にシリカ系ないしシリコーン系の被膜形成塗布液を特定の方法で塗布し、次いで得られた塗膜を硬化させる被膜形成方法が開示されている。該公報には、基材として不飽和ポリエステル樹脂塗料、粉体塗料等の各種塗装面が挙げられている。また、該被膜形成塗布液には、光触媒能を有する二酸化チタン、過酸化チタン等の金属化合物粒子を含んでもよい旨記載されている。また、該公報には、ポリエステルメラミン白色塗装鉄板の表面に、エチルシリケートの部分加水分解物(酸触媒含有)を含むエタノール水溶液を塗布硬化させ、次いで得られた基材(中間層)の表面に、二酸化チタン微粒子と、バインダーとしての二酸化珪素の部
分加水分解物とを含むアルコール性分散液を塗布硬化させた態様が示されている。
(7):特開2000−51782号公報(特許文献7)には、塗布液に蛍光色素を含有させて塗膜から発せられる蛍光により基材の塗布部と未塗布部を識別して塗布作業をする方法が開示されている。塗布液として、光触媒を含むシリカ系ないしシリコーン系の被膜形成塗布液を基材に塗布することが記載され、基材として、不飽和ポリエステル系樹脂塗料、粉体塗料等の各種塗装面が挙げられている。また、該公報には、ポリエステルメラミン白色塗装鉄板の表面に、エチルシリケートの部分加水分解物(酸触媒含有)と、蛍光増白剤を含むエタノール水溶液を塗布硬化させ、次いで、得られた基材(中間層)の表面
に、二酸化チタン微粒子と、バインダーとしてのエチルシリケートの部分加水分解物と、蛍光増白剤とを含むアルコール性分散液を塗布硬化させた態様が示されている。
しかしながら、これら(2)〜(7)の何れの公報にも、金属板などの基材の表面に、特定の粉体塗料から形成される粉体塗膜(I)と、特定の成分を配合したポリシロキサン
系無機塗料から形成されるポリシロキサン系無機塗膜(II)とを順次積層形成すれば、基材との密着性に優れることは元より、耐候性、塗膜硬度に加えて、耐汚染性などの点でも著しく優れ、しかもこれらの特性のバランスの点でも優れた塗膜等の複合体、塗膜付き基
材などを製造できることなどは記載も示唆もされていない。
なお本願出願人は、既に、特開2002−200455号公報(特願2000−401252号、特許文献8)において、粉体塗料から形成される下塗塗膜と、着色顔料含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物から形成される中間塗膜と、光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物から形成されるトップコート塗膜とを有し、中間塗膜が、着色顔料と、オルガノシロキサン、その部分加水分解縮合物または硬化性オルガノポリシロキサンを含有し、トップコート塗膜が、酸化チタンを主成分とする硬化塗膜活性化用光触媒と、オルガノシロキサン、その部分加水分解縮合物または硬化性オルガノポリシロキサンとを含有する、複合塗膜などの複合体について提案している。また、光触媒としての酸化チタンが、平均粒子径7〜250nmのアナターゼ型酸化チタンである態様も示されている。
この複合塗膜では、中間層は、着色性の無機塗料を塗装してできており、そのため、複合塗膜中の下塗塗膜等に含まれている有機物成分は、トップコート塗膜中の酸化チタン等の物質による光触媒作用を受け難く、分解等され難く、耐久性のある複合塗膜が得られ、この塗膜を、金属パネル等の建材表面に設ければ、膜厚性と防食性に優れ、かつ耐汚染性、耐久性、表面硬度に優れた塗膜を形成できるという効果がある。しかしながら、該複合塗膜は、着色顔料を含む中間層を必須とする3層以上の層構成のものである。
そのため、より簡単な2層程度の層構成を有し、より製造容易であり、しかも、この特開2002−200455号公報に記載の複合塗膜と同様の優れた性能を有する複合塗膜の開発が求められていた。
そこで鋭意検討を重ねたところ、酸化チタンに代表される硬化塗膜活性化用光触媒(A)、シロキサン系成分(B)、硬化用触媒(C)、無機着色顔料(D)などを含んだ組成物からなる特定の上塗塗膜(II)を特定の粉体塗膜(I)上に設けてなる複合塗膜よりな
る複合体あるいは該複合塗膜を基材等の表面に設けた複合体等によれば、耐久性、特に耐候性、硬度、耐塩水噴霧性、耐湿性などにバランスよく優れ、しかも光触媒効果(耐汚染性など)も良好に保持できることなどを見出して、本発明を完成するに至った。
特開平7−60184号公報 特開平5−31455号公報 特開平8−259891号公報 特開2000−26801号公報 特開平11−188271号公報 特開2000−4280号公報 特開2000−51782号公報 特開2002−200455号公報
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決しようとするものであって、耐候性、塗膜硬度に加えて、耐汚染性などの点でも著しく優れた塗膜などの複合体、塗膜付き基材、およびその製造方法を提供することを目的としている。
本発明に係る複合体は、
粉体塗料から形成される粉体塗膜(I)と、該粉体塗膜(I)上に設けられた光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物から形成されるポリシロキサン系無機塗膜(II)とを有し、
上記粉体塗料が、フッ素樹脂系粉体塗料、ポリエステル樹脂系粉体塗料、エポキシ樹脂系粉体塗料、アクリル樹脂系粉体塗料およびウレタン樹脂系粉体塗料からなる群から選ばれた少なくとも1種の塗料であり、かつ、
上記光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物が、
(A)酸化チタンを主成分とする硬化塗膜活性化用光触媒と、
(B)オルガノシロキサン、その部分加水分解物または硬化性オルガノポリシロキサンからなるシロキサン系成分と、
(C)上記(B)成分用の硬化用触媒と、
(D)無機着色顔料と
を含有することを特徴としている。
本発明においては、上記酸化チタンを主成分とする硬化塗膜活性化用光触媒(A)が、アナターゼ型酸化チタンであることが好ましく、さらには、平均粒子径7〜250nmのアナターゼ型酸化チタンであることが望ましい。
本発明においては、上記光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物が、さらに、(E)重合性シリコーン(メタ)アクリレート反応物(共重合体)を含有していてもよく、この場合、該(E)重合性シリコーン(メタ)アクリレート反応物(共重合体)は、反応性(重合性)のアクリルシリコーン(樹脂)であることが望ましい。
本発明においては、上記光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物が、成分(A)と(B)と(C)と(D)と(E)との合計(固形分換算)を100重量部とするとき、
光触媒成分(A)を5〜50重量部、好ましくは10〜40重量部の量で、
シロキサン系成分(B)を10〜50重量部、好ましくは20〜40重量部の量で、
硬化用触媒成分(C)を含まなくともよい(0重量部)が、成分(C)を含む場合には、0.001〜10重量部、好ましくは0.005〜5重量部の量で、
無機着色顔料(D)を20〜70重量部、好ましくは30〜60重量部の量で、および
重合性シリコーン(メタ)アクリレート反応物成分(E)を含まなくともよいが、成分(E)を含む場合には、0.1〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部の量で含有していることが望ましい。(但し、成分(B)、(E)は全縮合化合物換算固形分。)
本発明においては、上記(B)成分用の硬化用触媒(C)が、カルボン酸金属塩、アミン類、酸、アルカリ金属塩、チタニウム化合物、ハロゲン化合物の何れか1種以上であることが望ましい。
また、本発明においては、上記光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物が、さらに、無機系バインダーとして(F)オルガノシリカゾルを含有していてもよい。
本発明においては、上記複合体が塗膜、特に基材上に、複合体の粉体塗膜側が基材と密着あるいは対向するように設けられた塗膜であることが望ましい。
本発明に係る塗膜付き基材は、基材と、該基材表面に設けられた上記の複合体からなる塗膜とからなり、該複合体の粉体塗膜(I)側は基材と直接または他の層を介して密着し
ていることを特徴としている。
本発明に係る塗膜付き基材は、上記基材が金属パネル、建築資材であることが望ましい。
本発明に係る塗膜付き基材の製造方法は、基材表面に、フッ素樹脂系粉体塗料、ポリエステル樹脂系粉体塗料、エポキシ樹脂系粉体塗料、アクリル樹脂系粉体塗料およびウレタン樹脂系粉体塗料のうちの何れか1種以上の粉体塗料(I)を塗布した後、該塗料(I)の軟化点温度以上の温度で焼き付けし、得られた粉体塗膜(I)の表面に、上記何れかに記
載の光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物を塗布し、硬化させて、ポリシロキサン系無機塗膜(II)を形成することを特徴としている。
本発明によれば、例えば、金属パネル等の建材表面に設けると、膜厚性と防食性に優れ、かつ耐汚染性、耐久性、表面硬度などに優れ、これら特性バランスが良好な塗膜を形成できる複合体、その複合体からなる塗膜で被覆された基材、およびこのような塗膜付き基材の製造方法が提供される。
以下、本発明に係る複合体、その複合体からなる塗膜で被覆された基材、塗膜付き基材の製造方法について、具体的に説明する。
<複合体>
本発明に係る複合体は、粉体塗料から形成される粉体塗膜(I)と、該粉体塗膜(I)上に設けられ、光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物から形成されたポリシロキサン系無機塗膜(単に無機塗膜とも言う。)(II)とを有している。
この複合体は、各種形状を採ることができ、例えば、塗膜、シート、フィルム、基板等の他、各種成形体、例えば、容器、袋等であってもよい。
この複合体が塗膜の場合、金属等の基材表面に、その粉体塗膜(I)側面が基材と直接
または他の層(例:シーラー、下塗層)を介して密着するように設けられていてもよい。このように該複合体が、金属等の基材表面に設けられた塗膜の場合、該塗膜は、膜厚性と防食性とに優れかつ耐汚染性、耐久性、表面硬度などにバランス良く優れている。特に、ガードレールや建築資材など、汚染の著しい屋外用途の部材表面に、該塗膜をその粉体塗膜(I)側面が基材と密着するように設ければ、上記特性がバランス良く発揮される。
被塗物基材の材質としては、無機物でも有機物でもよく、具体的には、金属例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス、銅、亜鉛メッキ鋼板など;各種ガラス質;陶器;磁器;コンクリート;石材などのセラミック;天然板、合板等の木質板;各種プラスチック板;及びそれらの組み合わせが挙げられる。
これらの中でも無機物、例えば、金属、ガラス、陶・磁器、コンクリート、セラミックが密着性の点、粉体塗料の焼付硬化時の加熱温度に耐えられる点、耐久性の点で好ましい。
また、このような有機・無機系材質の基材としては、ガードレールやフェンスなどの道路関連資材;屋根材、胴縁、雨戸、雨樋、外壁材などの建築資材;自動車外装材等の自動車部品;エアコン室外機などの家電製品;などのように、屋外用途で使用される金属部材などが挙げられる。
このような複合体を構成する粉体塗膜(I)は、粉体塗料を、例えば、被塗物基材表面
に塗装(塗布)し焼付け硬化させて得られる。また、無機塗膜(II)は、後述するように、粉体塗膜(I)上に光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物(無機塗料)を
塗布し、通常、加熱硬化して得られる。
このような複合体では、粉体塗膜(I)の膜厚は、通常20〜150μm厚、好ましく
は30〜100μm厚であり、無機塗膜(II)の膜厚は、通常、5〜50μm厚、好ましくは10〜30μm厚である。
以下、該複合体を構成する粉体塗膜(I)、無機塗膜(II)について詳述する。
[粉体塗膜(I)]
上記粉体塗膜(I)は、得られる複合体の形状・用途等により種々の成形方法を採用で
き、好ましくは粉体塗料を塗布(塗装)あるいは、型内に注入等した後、加熱し、硬化してなる。
用いられる粉体塗料としては、屋内・外での粉体塗料の取扱い中に、含まれる粉体粒子同士が融着しないことが望ましく、含まれる樹脂の軟化点が例えば、30〜140℃、好ましくは80〜120℃の熱硬化性樹脂系あるいは熱可塑性樹脂系粉体塗料が挙げられ、中でも熱硬化性樹脂系のものが好ましい。
熱硬化性粉体塗料としては、フッ素樹脂系粉体塗料、ポリエステル樹脂系粉体塗料、エポキシ樹脂系粉体塗料、アクリル樹脂系粉体塗料、ウレタン樹脂系粉体塗料、アミノアルキッド樹脂粉体塗料等が挙げられる。
これらのうちでは、フッ素樹脂系粉体塗料、ポリエステル樹脂系粉体塗料、エポキシ樹脂系粉体塗料、アクリル樹脂系粉体塗料、ウレタン樹脂系粉体塗料が好ましく、特にエポキシ樹脂系粉体塗料が好ましく、このエポキシ樹脂系粉体塗料を用いると得られる塗膜がポリシロキサン系無機塗膜(II)との密着性、単膜での防食性に優れ、得られる複合体、特に塗膜は、防食性、耐久性に優れ、高硬度であり、しかも耐汚染性に優れるため好ましい。
これらは1種または2種以上組み合わせて用いてもよい。なお、使用可能な上記熱可塑性樹脂系粉体塗料としては、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ナイロンなどが挙げられる。
これら熱硬化性粉体塗料のうち、フッ素樹脂系粉体塗料、ポリエステル樹脂系粉体塗料、エポキシ樹脂系粉体塗料、アクリル樹脂系粉体塗料としては、特開平7−60184号公報の[0005]〜[0013]段に記載のものを好ましく用いることができる。
(フッ素樹脂系粉体塗料)
すなわち、上記フッ素樹脂系粉体塗料としては、架橋性反応基を有し、常温で固体であり、ガラス転移温度(Tg)が35〜120℃であるフッ素樹脂60〜97重量%と、該フッ素樹脂の架橋性反応基と反応して架橋を形成しうる硬化剤40〜3重量%(両者の合計100重量%)とを含むものが好ましく用いられる。この架橋性反応基を有するフッ素樹脂は、公知の方法で重合することによって製造することができる。
該架橋性反応基としては、例えば水酸基、エポキシ基、カルボキシル基などが挙げられる。架橋性反応基として水酸基を有するフッ素樹脂を使用する場合、その水酸基価は1〜200mgKOH/g、好ましくは20〜140mgKOH/gの範囲にあるのが望ましい。また、架橋性反応基としてエポキシ基を有するフッ素樹脂を使用する場合、そのエポキシ当量は100〜15000g/eq、好ましくは300〜14000g/eqの範囲にあるのが望ましい。
さらに、架橋性反応基としてカルボキシル基を有するフッ素樹脂を使用する場合、その酸価は1〜200mgKOH/g、好ましくは20〜140mgKOH/gの範囲にあるのが望ましい。
これら水酸基価、エポキシ当量、酸価などが上記範囲にあると、架橋密度が適度であり、可撓性などの物性も優れた複合体特に塗膜が得られる傾向がある。
また、該フッ素樹脂は、そのガラス転移温度(Tg)が35〜120℃、好ましくは4
0〜100℃の範囲にあるものが好適である。このガラス転移温度(Tg)が上記範囲にあると、常温で固体となるため樹脂粉末同士が保存中などに融着する恐れがなく、良好に粉体として分散し、粉体塗料に使用しやすくなり、また、軟化点も適度であり、塗装時などのフロー性も良い。
また、樹脂(主剤)の平均粒子径は、下記の他の粉体塗料用樹脂の場合も含めて、通常10〜500μm程度であることが望ましい。このような粒子径の樹脂粒子は、粉体の帯電、粉塵の発生が少なく、粒子の溶融性もよく、塗膜、成形物等の外観も良好となる。なお、ここで平均粒子径は、例えば、プロセス用粒度分布計測システム「TSUB−TEC300」[日本鉱業(株)製]を用いて測定することができる。
(ポリエステル樹脂系粉体塗料)
ポリエステル樹脂系粉体塗料としては、架橋性反応基を有し、常温で固体であり、Tgが35〜120℃であるポリエステル樹脂50〜97重量%と、該ポリエステル樹脂の架橋性反応基と反応して架橋を形成しうる硬化剤50〜3重量%(両者の合計100重量%)とを含むものが好ましく用いられる。
このポリエステル樹脂の架橋性反応基としては、例えば水酸基、カルボキシル基などが挙げられ、これらの架橋性反応基は1種または2種含まれていてもよい。
前記架橋性反応基を有するポリエステル樹脂は、1分子当たり平均2個以上の該反応基を有する常温で固体の樹脂で、数平均分子量(Mn)が1000〜20000、好ましくは1500〜8000のものが好適である。
また、架橋性反応基が水酸基の場合には、水酸基価が1〜200mgKOH/g、好ましく
は20〜140mgKOHの範囲にあるのが望ましい。
また、該架橋性反応基がカルボキシル基の場合には、酸価が1〜200mgKOH/g、好
ましくは20〜140mgKOH/gの範囲にあるのが望ましい。
上記水酸基価、酸価が上記範囲にあると、架橋密度が適度であり可撓性などの物性も優れた複合体特に塗膜が得られる傾向がある。
ポリエステル樹脂は、Tgが35〜120℃、好ましくは40〜100℃の範囲にあるものが好適である。このガラス転移温度(Tg)が上記範囲にあると、常温で固体となるため樹脂粉末同士が保存中などに融着する恐れがなく、良好に粉体として分散し、粉体塗料に使用しやすくなり、また、軟化点も適度であり、塗装時などのフロー性も良い。
該ポリエステル樹脂は、例えば、ポリエステル形成性カルボン酸と、エチレングリコールを主体とする多価アルコールとを直接エステル化反応させることにより得ることができ、また市販品を用いることもできる。
ポリエステル形成性カルボン酸としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバチン酸、β−オキシプロピオン酸、シュウ酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸などが挙げられ、これらは1種または2種以上組み合わせて用いてもよい。
多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2'
−ジエチルプロパンジオール、シクロヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリットなどが挙げられ、これらは1種または2種以上組み合わせて用いてもよい。
(エポキシ樹脂系粉体塗料)
エポキシ樹脂系粉体塗料としては、架橋性反応基を有し、常温で固体であり、Tgが35〜120℃であるエポキシ樹脂60〜97重量%と、該エポキシ樹脂の架橋性反応基と反応して架橋を形成しうる硬化剤40〜3重量%(両者の合計100重量%)とを含むものが好ましく用いられる。
前記エポキシ樹脂は、1分子当たり平均2個以上のエポキシ基を有するものが好ましく、例えばビスフェノール型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、エステル型エポキシ樹脂などを挙げることができ、また市販品を用いることもできる。
該エポキシ樹脂の数平均分子量(Mn)は300〜8000の範囲にあるのが好ましく、またエポキシ当量は100〜15000g/eq、好ましくは300〜14000g/eqの範囲にあるのが望ましい。
数平均分子量、エポキシ当量がこのような範囲にあると、架橋密度が適度であり、可撓性などの物性も良好である。
また、該エポキシ樹脂は、Tgが35〜120℃、好ましくは40〜100℃の範囲にあるものが好適であり、Tgがこのような範囲にあると、常温で固体となり、粉体塗料に使用しやすく、軟化点が適度であり取り扱い易く、塗装時のフロー性がよい。
(アクリル樹脂系粉体塗料)
アクリル樹脂系粉体塗料としては、架橋性反応基を有し、常温で固体であり、Tgが35〜120℃であるアクリル樹脂60〜97重量%と、該アクリル樹脂の架橋性反応基と反応して架橋を形成しうる硬化剤40〜3重量%(両者の合計100重量%)とを含むものが好ましく用いられる。
前記架橋性反応基を有するアクリル樹脂は、1分子当たり平均2個以上の該反応基を有する常温で固体の樹脂であって、数平均分子量(Mn)が1000〜20000のものが好適である。
また、架橋性反応基が水酸基の場合には、水酸基価が1〜200mgKOH/g、好ましく
は20〜140mgKOH/gの範囲にあるのが望ましい。
また、架橋性反応基がカルボキシル基の場合には、酸価が1〜200mgKOH/g、好ま
しくは20〜140mgKOH/gの範囲にあるのが望ましい。
さらに、架橋性反応基がエポキシ基の場合には、エポキシ当量が100〜15000g/eq、好ましくは300〜14000g/eqの範囲にあるのが望ましい。これら水酸基価、エポキシ当量、酸価が上記範囲にあると、架橋密度が適度であり、可撓性などの物性も優れた複合体特に塗膜が得られる傾向がある。
該アクリル樹脂は、Tgが35〜120℃、好ましくは40〜100℃の範囲にあるものが好適であり、Tgがこのような範囲にあると、常温で固体となり、粉体塗料に使用しやすく、軟化点が適度であり取り扱い易く、塗装時のフロー性がよい。
前記架橋性反応基を有するアクリル樹脂は、例えば水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、アミド基、アミノ基、メルカプト基、イソシアネート基、ハロゲン原子などを有する重合性ビニル系単量体と、これと共重合可能な「他のビニル系単量体」とを共重合させることにより得られる。
水酸基を含有するビニル系単量体としては、例えば多価アルコールのモノ(メタ)アク
リル酸エステルやモノクロトン酸エステル、アリルアルコール、さらには多価アルコールのモノアリルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテルなどを好ましく挙げることができる。
上記多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオールなどの二価アルコール、グリセリン、
トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールなどを挙げることができ、該多価アルコールの他に、フマル酸ジヒドロキシエチルエステル、フマル酸ブチルヒドロキシエチルエステルなども使用可能である。
上記カルボキシル基を含有するビニル系単量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのカルボキシル基を含有する不飽和酸などを挙げることができる。
また、上記エポキシ基を含有するビニル系単量体としては、例えばグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、β−メチルグリシジルアクリレート及びβ−メチルグリシジルメタクリレートなどを好ましく挙げることができる。
上記共重合可能な「他のビニル系単量体」としては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシルなどのアクリル酸アルキルエステル類;スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物;その他、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ビニルステアレート、アクリルアセテート、フマル酸ジアルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、ハロゲン含有ビニル単量体、ケイ素含有ビニル単量体、エチレンなどを挙げることができ、使用に際しては単独若しくは混合物として用いることができる。
前記架橋性反応基を有するアクリル樹脂は、従来公知の懸濁重合法や溶液重合法などにより、通常の重合開始剤の存在下、前記ビニル系単量体を共重合することにより製造することができ、また市販品を用いることもできる。
(ウレタン樹脂系粉体塗料)
ウレタン樹脂系粉体塗料としては、架橋性反応基を有し、常温で固体であり、Tgが30〜150℃であるポリオール60〜97重量%と、該ポリオールの架橋性反応基(OH)と反応して架橋を形成しうるイソシアネート系の硬化剤3〜40重量%(両者の合計100重量%)とを含むものが好ましく用いられる。
前記ポリオールは、1分子当たり平均2個以上の該反応基を有し常温で固体であって、数平均分子量(Mn)が1,000〜20,000(2万)のものが好適である。
また、その水酸基価が1〜200mgKOH/g、好ましくは20〜140mgKOH/gの範囲にあるのが望ましい。
この水酸基価が上記範囲にあると、架橋密度が適度であり、可撓性などの物性も優れた複合体特に塗膜が得られる傾向がある。
該ポリオールは、Tgが30〜120℃、好ましくは35〜100℃の範囲にあるものが好適であり、Tgがこのような範囲にあると、常温で固体となり、粉体塗料に使用しやすく、軟化点が適度であり取り扱い易く、塗装時のフロー性がよい。
このようなウレタン樹脂系粉体塗料に含まれるウレタン樹脂は、例えば、ジイソシアネ
ート類とポリオール類とを反応させることにより得られ、ウレタン結合(−NH−COO−)を有する。
このようなウレタン樹脂系粉体塗料としては、例えば、(イ):一液型かつブロック型のものなどが挙げられる。
この一液型かつブロック型のウレタン樹脂系粉体塗料(イ)としては、例えば、主剤のポリオール類と、硬化剤とを含有し、
該硬化剤が、後述するような、例えば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等のジイソシアネート類(すなわち後述する硬化剤)よりなるポリイソシアネートのイソシアネート基(NCO基)を、ε−カプロラクタム等のブロック化剤でブロック化(マスク化)してなるブロックイソシアネート化合物である塗料が挙げられる。
該ウレタン樹脂系粉体塗料を加熱硬化させるには、例えば、活性水素化合物の存在下に、加熱により上記ブロック化部分を解離させてイソシアネートを再生させると共に、置換反応を生じさせ、架橋させればよい。
ジイソシアネート類としては、後述する硬化剤が用いられ、具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネート[HDI]、イソホロンジイソシアネート[IPDI]、メチレンビス(4-シクロヘキシルイソシアネート)[HMDI]、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート[TMHMDI]等が好ましい。
ポリオール類としては、ポリ(アルキレンオキシド)ポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、フッ素ポリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。
ポリ(アルキレンオキシド)ポリオールとして、具体的には、ポリ(プロピレンオキサイド)ジオール、ポリ(プロピレンオキサイド)トリオール、ポリ(テトラメチレンオキサイド)ジオール等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、従来より公知のものが広く用いられる。
ブロック化剤(マスク化剤)としては、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類;フェノール、p−ニトロフェノール等のフェノール類;ε−カプロラクタム等のラクタム類;アセトキシム、メチルエチルケトン等のオキシム類;マロン酸エステル(例:マロン酸ジエチル)、アセト酢酸エステル(例:アセト酢酸エチル)等の活性メチレン類;等が挙げられる。
このような各種粉体塗料において、主剤は、粉体塗料中に、通常、50〜97重量%、好ましくは60〜97重量%の量で用いられる。
(硬化剤)
一方、本発明で用いられる熱硬化性粉体塗料に含まれる樹脂が架橋性反応基として水酸基を有する場合、硬化剤としては、ブロックイソシアネート化合物、例えばイソホロンジイソシアネート[IPDI]、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート[MDI]、ヘキサメチレンジイソシアネート[HDI]、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、メチレンビス(4-シクロヘキシルイソシアネート)[HMDI]、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート[TMHMDI]、1,5−テトラヒドロナフタリンジイソシアネート、ナフタリン−1,5−ジイソシアネート、ビス(2−メチル−3−イソシアナトフェニル)メタン、4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などのポリイソシアネート化合物、これらの二量体、三量体やトリメチロールプロパンなどの多価アルコールで変性したポリイソシアネート
化合物などのイソシアネート化合物のイソシアネート基を、上記したようなブロック化剤[例えば、ε−カプロラクタム等のラクタム類、フェノール類、ベンジルアルコール等のアルコール類、メチルエチルケトキシム等のオキシム類などのブロック化剤]でブロックした化合物が挙げられる。このようなブロックイソシアネート化合物は、室温で固体状のものが好ましく用いられる。
また、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの脂肪族二塩基酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などの酸無水物、およびアミノ化合物などを用いることができる。該アミノ化合物としては、例えばアメリカンサイアナミッド社の「Powderlink 1174」(商品名)などが
挙げられる。
また、該熱硬化性粉体塗料に含まれる樹脂が架橋性反応基としてカルボキシル基を有する場合、硬化剤としては、グリシジル化合物、例えばテレフタル酸ジグリシジルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸ジグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート、スピログリコールジグリシジルエーテル、ヒダントイン化合物、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂、フェノールノボラックエポキシ樹脂、さらにはエポキシ当量100〜15000g/eq、数平均分子量が1000〜20000のアクリル樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。またロームアンドハース社の「PrimidXL−552」(商品名)などのアミド化合物が挙げられる。
さらに、該熱硬化性粉体塗料に含まれる樹脂が架橋性反応基としてエポキシ基を有する場合、硬化剤としては、例えばフマル酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの脂肪族二塩基酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などの酸無水物、酸価が1〜200mgKOH/g、数平均分子量が1000〜
20000のポリエステル樹脂やアクリル樹脂やフッ素樹脂、ジシアンジアミド及びジシアンジアミド誘導体、イミダゾール及びイミダゾール誘導体、二塩基酸ジヒドラジド、ジアミノジフェニルメタン、環状アミジン化合物などのアミン化合物、メラミン樹脂などが挙げられる。
このような硬化剤は、粉体塗料中に、通常、0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%の量で用いられる。
(硬化触媒)
上記粉体塗料には硬化触媒が含まれていてもよく、該硬化触媒としては、例えば、オクチル酸の錫塩、ジルコニウム塩、コバルト塩、亜鉛塩、鉛塩、カドミウム塩;
ジブチル錫ジラウレート;ジブチル錫マレート;蓚酸錫;ナフテン酸錫;ステアリン酸の鉛塩、錫塩、ビスマス塩;アセチルアセトン錫;など、従来より公知のものが広く用いられる。
このような硬化触媒は、粉体塗料中に、通常、0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%の量で用いられる。
上記粉体塗料には、上記成分以外に、本発明の目的に反しない範囲で下記のようなその他の成分、例えば、可塑剤、顔料、ブロッキング防止剤、離型剤、耐候性安定剤、滑剤、耐熱安定剤、難燃剤、充填剤、表面調整剤等を添加することができる。
(粉体塗膜の形成法)
本発明方法においては、上記粉体塗料、好ましくは熱硬化性粉体塗料を、静電吹き付け法、流動浸漬法、静電流動浸漬法などの方法により、被塗物基材に塗布し、次いで該粉体塗料を加熱溶融・融合させ、硬化させることにより均一膜状の粉体塗膜(粉体層)を形成することができる。
上記塗装方法の中では静電吹き付け法が好ましい。加熱条件は熱硬化性粉体塗料の種類にもよるが、通常被塗物の温度が150〜250℃で1〜30分間が適当である。塗膜の厚さは、平均膜厚で通常20〜150μm、好ましくは30〜100μmの範囲で選ばれる。本発明の複合体が特に塗膜の場合、被塗物の材質及び形状については、該被塗物が前記加熱条件に耐えられるものであれば特に制限はない。被塗物の材質としては、例えば金属、ガラス、セラミックなど、上記したものを挙げることができる。
[ポリシロキサン系無機塗膜(II)]
ポリシロキサン系無機塗膜(II)は、光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物を塗布硬化してなるが、該光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物(無機塗料)としては、(A)酸化チタンを主成分とする硬化塗膜活性化用光触媒(光触媒)と、(B−0)硬化性ポリシロキサン無機ポリマーと、(C)上記(B−0)成分用の硬化用触媒と、
(D)無機着色顔料と(さらに、必要により(E)など)を含有しているものを使用することができるが、その好ましい態様においては、
(A)酸化チタンを主成分とする硬化塗膜活性化用光触媒(光触媒)と、(B)オルガノシロキサン、その部分加水分解物または硬化性オルガノポリシロキサンと、(C)上記(B)成分用の硬化用触媒と、(D)無機着色顔料と(さらに、必要により(E)など)を含有しているものが使用される。
すなわち、(B−0)硬化性ポリシロキサン無機ポリマーに代えて、好ましくは(B)「オルガノシロキサン(イ)、その部分加水分解物(ロ)または硬化性オルガノポリシロキサン(ハ)」が使用される。
以下、各成分について説明する。
<硬化塗膜活性化用光触媒(A)>
これらの成分(A)、(B)、(C)、(D)などのうちで、硬化塗膜活性化用光触媒(A)としては、該成分(A)中に、酸化チタン(TiO2)を主成分として、通常50
〜100重量%、好ましくは60〜90重量%の量で含有するものが高光触媒活性、安全性等の点で好ましく使用される。
このような硬化塗膜活性化用光触媒(A)は、無機塗膜(II)中に、合計で、5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%の量で含まれていることが望ましい。このような酸化チタン等の硬化塗膜活性化用光触媒(A)の配合量が上記範囲にあると、耐汚染性に優れ、耐久性、表面硬度、密着性その他諸物性に優れ、硬化時に塗膜にクラックが発生しない傾向がある。
また、この硬化塗膜活性化用光触媒(A)は、用いられる無機塗料中の成分(A)+(B)+(C)+(D)+(必要により(E)など)の合計100重量部(固形分換算)に
、通常、5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%の量で含まれていることが望ましい。
上記硬化塗膜活性化用光触媒(A)には、上記酸化チタンの他、他の光触媒作用を有する物質が含まれていてもよく、これら硬化塗膜活性化用光触媒としては、特開平11−1659号公報、特開2000−42480号公報等に記載のものを広く使用でき、各種金属の酸化物、硫化物等が挙げられ、各種金属の酸化物が好ましい。
酸化物としては、例えば、酸化鉄、酸化タングステン、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化ビスマス、酸化ルテニウム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、酸化カドミウム、酸化インジウム、酸化銀、酸化マンガン、酸化銅、酸化バナジウムなど、各種金属カルコ
ゲナイト(セレン、テルル化合物)など、およびこれらの混合物などが挙げられる。酸化チタンを含めて、硬化塗膜活性化用光触媒として用いられるこれらの物質には、表面に金属元素と酸素とが存在するので、表面水酸基を吸着しやすい性質を有する。
硫化物としては、例えば、硫化カドミウム、硫化亜鉛、硫化銅、硫化モリブデン、硫化タングステン、硫化アンチモン、硫化ビスマスなどが挙げられる。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なかでも酸化チタン(二酸化チタン、TiO2)は、無害であり、化学的に安定であり
、かつ、安価に入手可能である。
上記酸化チタンについて詳説すると、本発明では該酸化チタンとしてはアナターゼ型、ルチル型、ブルカイト型のいずれをも用いることができ、光触媒活性の点で、アナターゼ型、ルチル型が好ましく、さらにはアナターゼ型が望ましい。ルチル型酸化チタンは、高温で焼結することができ、強度と耐摩耗性に優れた塗膜を得ることができるが、アナターゼ型酸化チタンは、極めて細かな粒子を分散させたゾルが市販されており、容易に入手することができ、かつ非常に薄い塗膜を容易に形成することができる利点がある。
これら硬化塗膜活性化用光触媒としては、その平均粒子径が通常、0.001μm(1nm)〜1μm、好ましくは7〜250nm、さらに好ましくは7〜200nm、より好ましくは7〜50nmのものが好ましく、しかもこのような粒子径の光触媒のうちでも、アナターゼ型二酸化チタン粒子が望ましい。
なお、この酸化チタンの平均粒子径が上記範囲を超えて小さいと、光触媒微粒子の表面積は増大し、塗膜としての基本的物性例えば充分な耐摩耗性、紫外線遮蔽効果が低下する傾向があり、また、この平均粒子径が上記範囲を超えて大きいと、得られる塗膜の光触媒活性が弱くなる傾向がある。
なお、この硬化塗膜活性化用光触媒の平均粒子径が小さいほど無機塗膜(II)の光触媒活性は強くなるが、光触媒微粒子の表面積が増大し、塗膜としての基本的物性例えば密着性、耐久性が低下する傾向がある。
また、この無機塗膜(II)の隠蔽性が低いと紫外線透過率が高くなり、長期的な暴露下においては、粉体層(下塗層)(I)と、無機塗膜(上塗層)(II)との間で層間剥離が
生ずることがある。特に、耐汚染性、耐久性、色・艶の安定性の点からは、無機塗膜(II)に含まれる成分として、紫外線を透過しない無機顔料と、硬化塗膜活性化用触媒のバランスの良い組合わせを選択することが必要である。
なお、本発明においては、無機塗膜(II)には、これら硬化塗膜活性化用光触媒(A)と共に、光触媒機能をいっそう向上させ得る成分(第二成分)が含まれていてもよく、例えば、V,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ru,Rh,Pd,Ag,Pt,Auなどの金属および/または金属化合物が挙げられる。該金属化合物としては、例えば、酸化物、水酸化物、オキシ水酸化物、硫酸塩、ハロゲン化物、硝酸塩、さらに金属イオンなどが挙げられる。
本発明においては、上記酸化チタンを単独で使用し、あるいは酸化チタンと他の光触媒物質とを併用しているので、後述する紫外線等の通常の光照射(例:波長400nm以下)によって光励起されたときに、光触媒作用によって酸化チタンに電子−正孔対が生成し、この電子−正孔対に酸素分子や水分子が反応し、高酸化力のスーパーオキサイドイオン(超酸化物イオン)、過酸化水素、ヒドロキシルラジカルなどの活性酸素が生成し、この活性酸素によって、塗膜(特に無機塗膜(II))の表面の有機系汚染物などは、酸化・分
解され、無機塗膜(II)表面は親水性となり、耐汚染性などが良好に保持される。
このような硬化塗膜活性化用光触媒(A)を含有する無機塗膜(II)を有する本発明の複合体、特に硬化塗膜では、光照射すれば該硬化塗膜活性化用光触媒(A)は活性化され、親水性となり、耐汚染性等が発揮されるようになる。
オルガノシロキサン、その部分加水分解物または硬化性オルガノポリシロキサン(B)>
塗膜を形成する樹脂成分としては、下記式(i)で表されるポリシロキサン無機ポリマーを使用することができるが、その好ましい態様においては、下記式(ii)で表されるオルガノシロキサン(オルガノシラン)(ii)またはその部分加水分解物と、下記式(iii)で表されるポリオルガノシロキサン(iii)とが使用される。
上記ポリシロキサン無機ポリマー(i)としては、特開平7−60184号公報[0013]〜[0015]に記載されているような、下記式(i)で表される硬化性のポリマーが使用できる。
[式(i)中、R1〜R6は、それぞれ独立に、水素原子;炭素数1〜15,好ましくは1〜10であり、直鎖状でも分岐状でもよいアルキル基;アリール基の何れかを示す。nは1〜100の整数を示す。]
このような硬化性ポリシロキサン無機ポリマー(i)の重量平均分子量(Mw)は、通常、100〜20,000(2万)、好ましくは200〜10,000(1万)であることが望ましい。
また、架橋性反応基が水酸基の場合には、水酸基価が1〜200mgKOH/g、好ましく
は20〜140mgKOH/gの範囲にあるのが望ましく、この水酸基価が1mgKOH/g未満では架橋が不十分で物性が低下するし、200mgKOH/gを超えると架橋密度が高くなりす
ぎて可とう性が低下する傾向がみられる。
上記アルキル基としては、メチル基、エチル基、n,i−プロピル基、n,i,t−ブチル基等が挙げられる。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
式(i)で表される硬化性ポリシロキサン無機ポリマーとして、具体的には、ポリヒドロキシシロキサン、ポリメトキシシロキサン、ポリエトキシシロキサン、ポリブトキシシロキサンなどが挙げられ、これらは1種または2種以上組み合わせて用いてもよい。
前記硬化性ポリシロキサン無機ポリマー(i)を含有する塗料には、必要に応じ、該硬化性オルガノポリシロキサンと架橋を形成しうる化合物を含有することができる。この架橋を形成しうる化合物としては、例えば水酸基含有化合物、アミノ樹脂、ポリイソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化合物、エポキシ樹脂などを用いることができる。
このような硬化性ポリシロキサン無機ポリマー(i)と架橋を形成しうる化合物として具体的には、例えば、特開平7−60184号公報[0016]〜[0019]欄に記載
のものが挙げられる。
本発明では、上記成分(B−0)すなわち、式(i)で表される硬化性ポリシロキサン無機ポリマー(i)に代えて、成分(B)すなわち、「オルガノシロキサン(イ)、その部分加水分解物(ロ)または硬化性オルガノポリシロキサン(ハ)(以下、オルガノシロキサン系化合物(B)、シロキサン系成分(B)等とも言う。)」が好ましく用いられる。
これら成分(イ)〜(ハ)のうちで、オルガノシロキサン(イ)としては、特開2000−186250号公報[0021]〜[0024]欄に記載の加水分解性の有機シラン化合物またはその加水分解物などを用いることができる。
オルガノシロキサン(イ)またはその部分加水分解物(ロ)
このオルガノシロキサン(加水分解性の有機シラン化合物、アルコキシシラン、オルガノシランなどとも言う。)(イ)は、
式(ii):R10 nSiX4-n・・・・・(ii)
[式(ii)中、R10は同一または異種の1価の置換または非置換の炭素数1〜8の炭化水素基を示し、nは0〜3の整数、Xは加水分解性基を示す。]で表される。
上記式(ii)中、R10は炭素数1〜8の置換または非置換の1価の炭化水素基を示し、該置換基としては、ハロゲン基、グリシドキシ基、メルカプト基、エポキシ基、アミノ基等が挙げられる。
このような炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;フェニル基などのアリール基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;その他にビニル基、クロロメチル基、γ一クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、γ−メタクリロキシプロピル基、γ−グリシドキシプロピル基、メルカプトプロピル基、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル基、γ−アミノプロピル基などが挙げられる。
加水分解性基Xとしては、炭素数が1〜10、好ましくは1〜5の範囲にある、アルコキシ基、アセトキシ基、オキシム基、アミノキシ基などが挙げられるが、入手のしやすさからアルコキシ基が好ましい。
式中nは官能基数を示し、nが0〜3に対応して単官能、2官能、3官能、4官能の各官能性のオルガノシロキサン(アルコキシシラン類)(ii)の具体例としては以下のようなものが挙げられる。
すなわち、n=0の場合、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシランなどを挙げることができる。
n=1の場合、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランなどを挙げることができる。
また、n=2の場合、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロビルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロ
キシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシランなどを挙げることができる。
また、n=3の場合、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルイソプロポキシシラン、ジメチルイソブチルメトキシシランなどを挙げることができる。
以上のオルガノシロキサン(アルコキシシラン類)の中でも、入手のしやすさから、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランなどが好適に用いられる。
これらのオルガノシロキサン(アルコキシシラン)は1種または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記オルガノシロキサン(イ)の部分加水分解物(ロ)は、上記式(ii)において、(4−n)の加水分解性基(X)のうち、1〜n個が加水分解され、水酸基(−OH)になったものである。
硬化性オルガノポリシロキサン(ハ)
硬化性オルガノポリシロキサン(硬化性ポリオルガノシロキサン)(ハ)は、
平均組成式(iii):R20 aSi(OH)b(4-a-b)/2・・・・・(iii)
[式(iii)中、R20は、R10と同様に、同一または異種の1価の置換または非置換の炭素数1〜8の炭化水素基を示し、a、bは、それぞれ、0.2≦a≦2、0.0001≦b≦3、a+b<4の関係を満たす数である。]
で表され、分子中にシラノール基(≡Si−OH)を含有するポリオルガノシロキサン(iii)である。
このような硬化性オルガノポリシロキサン(iii)の重量平均分子量(Mw)は、通常、100〜20000(2万)、好ましくは300〜10000(1万)であることが望ましい。
本発明においては、上記成分シロキサン系成分(B−0)あるいは(B)は、光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物(無機塗料)中に、成分(A)と(B)と(C)と(D)と(必要により、(E)などと)の合計(固形分換算)を100重量部とするとき、
通常10〜50重量部、好ましくは20〜40重量部の量で含まれていることが望ましい。
該成分(B)が、この無機塗料中に上記量で含まれていると、塗膜物性、耐久性、防食性がバランスよく良好となる傾向がある。
本発明においては、上記成分(B)100重量部中に、式(ii)で示されるオルガノシロキサン(イ)またはその部分加水分解物(ロ)は、これら合計((イ)+(ロ))として、通常、20〜80重量部、好ましくは30〜70重量部の量で、換言すれば、式(iii)で示される硬化性オルガノポリシロキサン(ハ)は、残部量、すなわち、通常、80〜20
重量部、好ましくは70〜30重量部の量で含まれていることが望ましい。(但し、成分(B)中の化合物(ii)またはその部分加水分解物と、オルガノポリシロキサン(iii)との合計(不揮発分換算)を100重量部とする。)

<上記(B−0)あるいは(B)成分用の硬化用触媒(C)>
上記成分(B)用の硬化用触媒(C)としては、酸(例:有機酸、鉱酸)、塩基、アミン、金属、チタネート、ボレートなどが使用でき、通常、オクチル酸亜鉛、オクチル酸鉄、またはコバルト、錫、鉛等の有機酸塩類等(例:ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ラウリレート)が用いられる。
該触媒(C)の作用により、上記式(i)、(ii)、(iii)中の加水分解性基は加水分解され、生じたシラノール基(≡Si−OH)が脱水縮合してシロキサン結合(Si−O−Si)が生じて無機塗料(光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物)は固化すると考えられる。
これら触媒(C)は、成分(A)と(B)と(C)と(D)と(必要により、(E)などと)の合計(固形分換算)を100重量部とするとき、この無機塗膜(II)用の無機塗料中に、含まなくともよい(0重量部)が、触媒(C)を含む場合には、通常、0.001〜10重量部、好ましくは0.005〜5重量部となるような量で含まれることが望ましい。
また成分(B−0)好ましくは成分(B)100重量部に対して、通常0.001〜20重量部、好ましくは0.005〜10重量部の量で用いられる。
<無機着色顔料(D)>
無機着色顔料(D)としては、従来より公知の着色顔料が用いられる。
例えば、ルチル型酸化チタン、赤色酸化鉄、黄色酸化鉄、バライト、シリカ、タルク等、中性で無機塗料組成物中の他の成分と非反応性のものが挙げられる。
これら無機着色顔料(D)は、無機塗料組成物中((A)〜(E)の全固形分換算量を100重量部とする。)に、合計で、通常20〜70重量部、好ましくは30〜60重量部の量で含まれることが望ましい。
<その他の成分>
この無機塗料(光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物)には、上記成分(A)、(B)、(C)、(D)に加えて、必要により、さらに、(E)重合性シリコーン(メタ)アクリレート反応物、(F)無機バインダー、溶剤または分散媒、可塑剤、体質顔料、ブロッキング防止剤、離型剤、耐候性安定剤、滑剤、耐熱安定剤、難燃剤、充填剤、分散剤、消泡剤、レベリング剤、沈降防止剤、増粘剤、脱水剤、界面活性剤、シランカップリング剤等が含有されていてもよい。
<重合性シリコーン(メタ)アクリレート反応物(E)>
上記重合性シリコーン(メタ)アクリレート反応物(E)としては、例えば、アクリルシリコーン樹脂等が挙げられる。
この重合性シリコーン(メタ)アクリレート反応物(E)は、この無機塗料中に含まなくともよいが(0重量%)、この重合性シリコーン(メタ)アクリレート反応物(E)を含む場合には、この反応物(E)は、上記(A)〜(E)の合計(固形分換算。特に、成分(B)、(E)は、縮合化合物換算の固形分。)100重量部中に、通常、0.1〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部含むことが望ましい。
上記量で成分(E)が含まれていると、塗膜物性や密着性が良好となる傾向がある。
<無機バインダー(F)>
上記無機バインダー(F)としては、オルガノシリカゾルの加水分解物、オルガノシリカゾルの加水分解物とコロイダルシリカとの反応物等が挙げられる。
この無機系バインダー(F)を含む場合には、無機系バインダー(F)は、上記(A)〜(F)の合計(固形分)100重量部中に、通常0〜15重量部、好ましくは1〜10重量部の量で含まれていてもよい。

<光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物の製造及び硬化>
このような光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物(無機塗料)を製造するには、下記のようにすればよい。
すなわち、
(a):上記式(ii)すなわち、
式(ii):R10 nSiX4-n・・・・・(ii)
[式(ii)中、R10は同一または異種の1価の置換または非置換の炭素数1〜8の炭化水素基を示し、nは0〜3の整数、Xは加水分解性基を示す。]
で表される加水分解性オルガノシラン(ii)を、有機溶媒または水に分散させてなるコロイダルシリカ中で、加水分解性基(X)1モルに対して、水0.001〜0.5モル、好ましくは0.01〜3モルの量で使用して、上記加水分解性オルガノシラン(ii)を部分的に加水分解・重縮合してなるオルガノシランのシリカ分散オリゴマー溶液と、
(b):平均組成式(iii):R20 aSi(OH)b(4-a-b)/2・・・・・(iii)
[式(iii)中、R20は、R10と同様に、同一または異種の1価の置換または非置換の炭素数1〜8の炭化水素基を示し、a、bは、それぞれ、0.2≦a≦2、0.0001≦b≦3、a+b<4の関係を満たす数である。]
で表され、分子中にシラノール基(≡Si−OH)を含有するポリオルガノシロキサン(iii)と、
を混合(配合)することが望ましい。
また、硬化用触媒(C)、すなわち、上記加水分解・重縮合用の触媒(C)は、シリカ分散オリゴマー溶液(a)と、ポリオルガノシロキサン(b)とを上記のように混合する際に添加される。
なお、硬化用触媒(C)は、上記(a)調製の際に添加してもよく、また(a)と(b)とを配
合して得られた混合物に添加してもよい。
しかも、本発明では、(d):上記シリカ分散オリゴマー溶液のコロイダルシリカは、シリカを固形分として5〜95重量%、好ましくは10〜90重量%含有していることが好ましい。
また、上記加水分解性オルガノシラン(ii)の少なくとも50モル%、好ましくは50〜90モル%が、前記式(ii)で表される加水分解性オルガノシラン(ii)において、n=1のオルガノシランであることが望ましい。
本発明においては、さらに、(e):上記シリカ分散オリゴマー溶液(a)と、上記ポリ
オルガノシロキサン(b)との合計を100重量部とするとき、シリカ分散オリゴマー溶液(a)を1〜99重量部、好ましくは5〜95重量部の量で用い、また、上記ポリオルガノシロキサン(b)を残部量、すなわち、99〜1重量部、好ましくは95〜5重量部の量で用
いることが望ましい。
また、硬化塗膜活性化用光触媒(A)の添加・配合時期は特に限定されず、上記(a)調
製の際に添加してもよく、あるいは(b)に添加してもよく、また(a)と(b)とを配合して得
られた混合物に添加混合してもよいが、好ましくは(a)調製後に添加する。
無機着色顔料(D)、さらには、重合性シリコーン(メタ)アクリレート反応物(E)、無機バインダー(F)などの添加時期も特に限定されないが、(D)、(E)、(F)などは、例えば、(a)調製後の、(a)と(b)との混合の際、あるいはこれらの混合後で
触媒(C)添加前などに添加・混合される。
このようにして得られる無機塗料を硬化させるには、その膜厚、配合組成などにも依るが、通常、20〜250℃、好ましくは80〜200℃の温度に、0.05〜3時間、好ましくは0.1〜1.5時間程度、該無機塗料を加熱するか、常温下で7〜30日保持すればよい。このように加熱あるいは常温保持すれば、無機塗料は硬化し、ゲル被膜が形成される。
[発明の効果]
本発明に係る複合体例えば、複合塗膜は、粉体塗膜と光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗膜とが密着してなっており、係る複合塗膜を、その粉体塗膜側が金属パネル、ガードレール、建築資材等のように汚れの激しい屋外用部材の基材表面と密着するように設ければ、膜厚性と防食性に優れ、かつ耐汚染性、耐久性、表面硬度に優れた塗膜を基材表面に形成できる。また、そのような優れた特性の複合体からなる塗膜で被覆された基材が提供される。
本発明では、このような複合塗膜付き基材を製造するに際しては、金属、建築資材等の基材表面に、膜厚性と防食性に優れた粉体塗装を施し、さらにその表面上に、耐汚染性、耐久性、表面硬度に優れた光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物の塗装を施すことにより、膜厚性と防食性に優れかつ耐汚染性、耐久性、表面硬度にバランス良く優れた、粉体塗膜と光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗膜とからなる複合塗膜を基材表面に形成している。
[実施例]
以下、本発明について実施例に基づきさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何等限定されるものではない。
以下の実施例、比較例で用いた各成分は、以下の通り。
[エポキシ樹脂]
商品名「エピコート1004」、ジャパン エポキシ レジン(株)製、該エポキシ樹脂の数平均分子量(Mn):1400、エポキシ当量:900〜1000g/eq。
[光触媒]
(a) 光触媒A:「ST−41」、石原テクノ(株)製、平均粒径200nmの光触媒酸化チタン粉末、アナターゼ型。
(b) 光触媒B:「ST−01」、石原テクノ(株)製、平均粒径7nmの光触媒酸化チタン粉末、アナターゼ型。
(c)光触媒C:「PC102」、チタン工業(株)製、平均粒径50nmの光触媒酸化
チタン粉末、アナターゼ型。
[着色顔料]
商品名「R960」、デュポン社製、ルチル型酸化チタン(白)、平均粒径:200nm。
[粉体塗料の製造]
表1に示す配合組成の下塗用の粉体塗料(P−1)、(P−2)を以下のようにして調製した。
表1に示す粉体塗料用の配合成分をドライブレンダー(アイチ電気(株)製、商品名「ドッキングミキサー」)にて、約1分間ほぼ均一になるように混合した後、押出混練機(プリズム(株)製、商品名「2軸混練機」)を用い、80〜100℃の温度で連続溶融混練して、平板状に成形して、温度20℃まで空冷にて冷却後、一旦粗粉砕し、次いでハンマー式衝撃粉砕機(ホソカワミクロン(株)製、商品名「バンダムミル」)にて微粉砕した。次いで、106ミクロンの空隙を有するメッシュ金網を用いて、その通過分を分取し、下塗用熱硬化性エポキシ系粉体塗料を得た。
[光触媒含有ポリシロキサン系無機塗料組成物の調製]
<無機ポリマーの物性、製法>
(1) オルガノシロキサン(イ)またはその部分加水分解物(ロ)の合成:
攪拌機、加温ジャケット、コンデンサー及び温度計を付けたフラスコ中に、テトラエトキシシラン30部と、メチルトリメトキシシラン30部と、水5部と、IPA(イソプロピルアルコール)35部とを添加して、攪拌しながら60℃で約5時間かけて加水分解反応を行った後、温度20℃まで冷却することにより、オルガノシランの部分加水分解物(ロ)を得た。
なお、このオルガノシランの部分加水分解物(ロ)の全縮合換算固形分は、得られた反応溶液を加熱し、含まれる溶剤、分散媒を揮散除去させ加熱残分より求めたところ、36%(重量%)であった。
(2) 硬化性オルガノポリシロキサン(ハ)の合成:
攪拌機、加温ジャケット、コンデンサー、滴下ロート及び温度計を取付けたフラスコに、メチルトリイソプロポキシシラン[式:CH3−Si−(O−i-C373 ]230
部(1モル)がトルエン140部に溶解してなる溶液を仕込み、これに、1%塩酸水溶液108部を20分間掛けて滴下した後、攪拌下に60℃で40分間保持してメチルトリイソプロポキシシランの加水分解反応を行った。
得られた反応液を分液ロートに移し入れて、静置したところ、2層に分離した。
少量の塩酸を含んだ下層の「水とイソプロピルアルコール(IPA)の混合液」を分液除去し、後に残ったトルエンの樹脂溶液中に残存している塩酸を水洗にて除去し、さらに含まれるトルエンを減圧除去した後、残留物をイソプロピルアルコール(IPA)で希釈することにより、重量平均分子量(Mw)が約2000のシラノール基含有オルガノポリシロキサン(硬化性オルガノポリシロキサン)(B)のイソプロピルアルコール溶液を得た。
この溶液の全縮合化合物換算固形分は、加熱残分より求めたところ40%(重量%)であった。
[光触媒含有硬化性ポリオルガノシロキサン系無機塗料組成物(A−1)の製法]
表2の(A−1)に示す光触媒含有硬化性ポリオルガノシロキサン系無機塗料組成物を以下のようにして調製した。
すなわち、上記製法で得られたオルガノシロキサンの部分加水分解物(ロ)を秤量し、この溶液をポリエチレン製の計量容器に流し込み、光触媒酸化チタン粉末(商品名「PC−102」、チタン工業(株)製、平均粒径50nm、アナターゼ型)を添加し、ディスパーを用いて攪拌し、親和させた。
さらに、ルチル型酸化チタン(商品名「R−960」、テュポン社製、白色顔料、平均粒径200nm)を添加し、ジルコニアビーズを用いたジルコニアベッセルにて一次粒径まで微粉砕して安定化させた後、触媒(ジブチル錫ラウリレート)を添加し、均一に攪拌した。
次いで、得られた上記混合物に(ハ)硬化性オルガノポリシロキサンを加えて、目的とする光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物を調製した。
[実施例用の光触媒含有硬化性ポリオルガノシロキサン系無機塗料組成物(A−2)〜(A−3)、および比較例用の上塗塗料(B−1)〜(B−2)の製法]
上記(A−1)の製法において、配合成分を表2のように変更した以外は上記(A−1)と同様にして、上塗用の無機塗料を調製した。
被塗物基材として、予め化成処理(リン酸亜鉛処理)が施された基材(材質:軟質鋼板、寸法:2×150×70mm厚)の表面に、表1に示す上記下塗粉体塗料(P−1)を、塗装機(静電粉体塗装機)にて4回塗装した後、乾燥機(恒温器、型番:PHH−1、タバイエスペック社製)にて、温度170℃で20分間加熱し、平均膜厚60μm厚の下塗塗膜を形成した。
次いで、該下塗塗膜表面に、表2に示す光触媒含有無機上塗塗料(A−1)を平均膜厚が20μm厚になるようにスプレー塗装し、次いで、170℃で20分間乾燥(硬化)反応を行って、乾燥膜厚が20μm厚の上塗塗膜を形成した。
得られた試験板について下記の方法で試験を行い、性能を評価した。
結果を表3に示す。
<評価試験項目および試験方法>
(1)耐汚染性試験:屋外暴露1ヶ月後の耐汚染性試験。
試験体パネルを国道8号線沿いの汚染の激しい個所に設置し、1ヶ月間放置した後、汚れの状態を目視と色差測定から確認した。
評価基準は以下の通り。
3:目視では汚染はなく、外観良好。しかも、△E変化率が1未満。
2:まばらに汚染個所があり、全体的に薄く黒ずむ。しかも、ΔE変化率が1以上2未満。
1:全体的に黒い煤が付着し、ひどく汚れた状態。しかも、ΔE変化率が2以上。
(2)付着性(JIS K5400 8.5碁盤目法に準拠)
隙間間隔2mm、升目25目で評価。
評価基準は以下の通り。
3:切り傷1本ごとに、細くて両側が滑らかで、切り傷の交点と正方形の一目一目が剥がれがない。
2:切り傷の両側と交点とに剥がれがあって、欠陥部の面積は、全正方形の面積の15%以下。
1:切り傷の両側と交点とに剥がれがあって、欠陥部の面積は、全正方形の面積の15%以上。
(3)耐候性(JIS 5400 9.8.1 サンシャインカーボンアーク灯式による。)
1500時間後の光沢保持率および色差を「JIS D−0205 7.6 光線変化率の変化」及び「7.4変退色」に準拠し評価する。
3:ほとんど変化が認められない。光沢保持率は85%以上。色差は1.5未満。
2:光沢保持率60%以上〜85%未満で、色差1.5以上。
1:光沢保持率60%未満。色差1.5以上。
(4)鉛筆硬度(JIS K5400 8.4.1 試験機法による。)
塗膜の擦り傷で評価する。
評価基準は以下の通り。
3:5H以上。
2:2H以上〜5H未満。
1:2H未満。
(5)耐塩水性(耐塩水噴霧性、JIS K 5400 9.1による。)
500時間試験後の塗膜の外観及びカット部のフクレ幅を調査する。
評価基準は以下の通り。
3:塗膜外観に異常が認められない。フクレ幅が3mm未満。
2:塗膜外観に異常が認められない。フクレ幅が3mm以上。
1:塗膜フクレ、発錆が認められる。片側のフクレ幅が3mm以上。
(6)耐湿性(JIS K5400 9.2回転式による。)
500時間試験後の塗膜の外観を調査する。
評価基準は以下の通り。
3:塗膜の外観に異常が認められない。
2:塗膜外観に曇りが認められる。
1:塗膜外観にしわ、フクレ、ワレ、錆び、剥がれの何れかかが認められる。
[実施例2〜6、比較例1〜7]
上記実施例1において、下塗粉体塗料の種類、上塗用光触媒含有無機系塗料の種類を表3の通り変更した以外は、実施例1と同様にした。
結果を表3に示す。

Claims (14)

  1. 粉体塗料から形成される粉体塗膜(I)と、該粉体塗膜(I)上に設けられた光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物から形成されるポリシロキサン系無機塗膜(II)とを有し、
    上記粉体塗料が、フッ素樹脂系粉体塗料、ポリエステル樹脂系粉体塗料、エポキシ樹脂系粉体塗料、アクリル樹脂系粉体塗料およびウレタン樹脂系粉体塗料からなる群から選ばれた少なくとも1種の塗料であり、かつ
    上記光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物が、
    (A)酸化チタンを主成分とする硬化塗膜活性化用光触媒と、
    (B)オルガノシロキサン、その部分加水分解物または硬化性オル
    ガノポリシロキサンからなるシロキサン系成分と、
    (C)上記(B)成分用の硬化用触媒と、
    (D)無機着色顔料と、
    を含有することを特徴とする複合体。
  2. 上記酸化チタンが、アナターゼ型酸化チタンである請求項1に記載の複合体。
  3. 上記酸化チタンが、平均粒子径7〜250nmのアナターゼ型酸化チタンである請求項1〜2の何れかに記載の複合体。
  4. 上記光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物が、さらに、(E)重合性シリコーン(メタ)アクリレート反応物を含有する請求項1〜3の何れかに記載の複合体。
  5. 上記重合性シリコーン(メタ)アクリレート反応物(E)が、アクリルシリコーンである請求項4に記載の複合体。
  6. 上記光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物が、成分(A)と(B)と(C)と(D)と(E)との合計(固形分換算)を100重量部とするとき、
    光触媒成分(A)を5〜50重量部重量部、
    シロキサン系成分(B)を10〜50重量部重量部、
    硬化用触媒成分(C)を0〜10重量部、
    無機着色顔料(D)を20〜70重量部、および
    重合性シリコーン(メタ)アクリレート反応物成分(E)を0〜20重量部(但し、成分(B)、(E)は全縮合化合物換算固形分)の量で含有していることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の複合体。
  7. 上記光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物が、成分(A)と(B)と(C)と(D)と(E)との合計(固形分換算)を100重量部とするとき、
    光触媒成分(A)を10〜40重量部、
    シロキサン系成分(B)を20〜40重量部、
    硬化用触媒成分(C)を0〜5重量部、
    無機着色顔料(D)を30〜60重量部および
    重合性シリコーン(メタ)アクリレート反応物成分(E)を0〜10重量部(但し、成分(B)、(E)は全縮合化合物換算固形分)の量で含有していることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の複合体。
  8. 上記(B)成分用の硬化用触媒(C)が、カルボン酸金属塩、アミン類、酸、アルカリ金属塩、チタニウム化合物、ハロゲン化合物の何れか1種以上である請求項1〜7の何れかに記載の複合体。
  9. 上記光触媒含有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物が、さらに、(F)無機系バインダーとしてオルガノシリカゾルを含有する請求項1〜8の何れかに記載の複合体。
  10. 上記複合体が塗膜である請求項1〜9の何れかに記載の複合体。
  11. 基材と、該基材表面に設けられた請求項1〜9の何れかに記載の複合体からなる塗膜とからなり、該複合体の粉体塗膜(I)側は基材と直接または他の層を介して密着している
    ことを特徴とする塗膜付き基材。
  12. 上記基材が金属パネルである請求項11に記載の塗膜付き基材。
  13. 上記基材が建築資材である請求項11に記載の塗膜付き基材。
  14. 基材表面に、粉体塗料(I)を塗布した後、該塗料(I)の軟化点温度以上の温度で焼き付けし、得られた粉体塗膜(I)の表面に、上記請求項1〜9の何れかに記載の光触媒含
    有硬化性ポリシロキサン系無機塗料組成物を塗布し、硬化させて、ポリシロキサン系無機塗膜(II)を形成することを特徴とする塗膜付き基材の製造方法。
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