JP3721544B2 - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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    • C08J2300/24Thermosetting resins

Description

【0001】
本発明の背景
本発明は、新しい熱硬化性樹脂組成物、特に耐汚染性、耐薬品性(耐酸性、耐アルカリ性)および硬度においてすぐれた熱硬化性塗料の皮膜形成成分として使用される熱硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
外装建材、道路資材、自動車を含む車輛、航空機などの塗装に使用される屋外用塗料は、油性速乾インキ、食品類、タバコなどの汚染のほかに、大気中の塵埃やそれを含んだ雨垂れによる筋状の汚染(雨垂れ汚染)に対する耐汚染性が要求される。屋外用塗料にあってはさらに、酸性雨、酸性排気ガスなどによる塗膜劣化、汚染、しみを抑制するため耐酸性を付与することが求められる。また外装建材特に壁用塗装建材などでは壁に使用されるモルタル、コンクリートなどから流れ出すアルカリによる膜劣化、汚染を抑制するため、また鋼製品ではカソード部で発生するアルカリが塗膜剥離を起こすことが知られているから耐アルカリ性も求められる。
【0003】
家電製品、キッチン製品、内装建材、家具などの塗装に使用される屋内用塗装製品にも、速乾油性インキ、食品類、タバコ等による一般の汚染に対する耐汚染性が求められ、またアルカリ性洗浄剤による洗浄や腐食条件下でのカソード部で発生する塗膜剥離に耐えるため耐アルカリ性が必要である。
【0004】
さらに屋外用および屋内用を問わず、ブラシ洗浄などによる擦り傷、屋外用塗装製品にあっては大気中の粉塵(砂、土砂、ちりなどの硬質の粉塵)による傷つきを防止するために高い硬度(鉛筆硬度4H以上)を有することが望ましい。
【0005】
ところが、塗膜の硬度と求められる他の性能とを同時に満足させるのは困難である。すなわちこれら個々の性能あるいはそのいくつかを同時に満足させることは樹脂成分を工夫することによって達成可能であるが、全部を同時に満足させることは樹脂成分の改善によっては達成できない。例えば速乾油性インキ等による一般の汚染に対しては、樹脂成分へシリコーンまたはフッ素樹脂のような離型性成分を取り込むことによって耐汚染性を付与することができるが、耐雨垂れ汚染性および硬度を含む他の性能を満足させない。
【0006】
最近アルコキシシリル基(一部はシラノール基に加水分解されていてもよい)を有するポリマーをテトラアルコキシシランまたはその縮合物で架橋、硬化させる系を用いた主として屋外用の塗料が注目されている。特開平6−145453,特開平7−150102,特開平7−68217,WO94/06879参照。これらの塗料は塗膜自体の硬化にアルコキシシリル基によって生成したシラノール基相互間、または樹脂中のヒドロキシル基との縮合反応を利用し、同時に塗膜表面上に残っているアルコキシシリル基を雨水との接触または酸処理により親水性のシラノール基へ加水分解して塗膜の濡れ性を高め、汚染物質が降雨または水洗いによって除去され易くしたものである。
【0007】
しかしながらこれら塗料は、樹脂との架橋反応によって形成された−Si−O−Si−や−Si−O−C−結合が酸、アルカリによって切断され易いこと、塗膜に残っているアルコキシシリル基の加水分解/縮合によって塗膜クラックが発生し易いこと、およびそれらの硬化原理は基本的に湿気硬化型シリコーンゴムのそれに同じであることからもわかるように貯蔵性およびポットライフに問題があるなどの欠点が見られる。
【0008】
WO95/17349は、テトラメトキシシランの部分加水分解縮合物である、慣性半径10Å以下の反応性超微粒子シリカのサスペンションを開示する。このサスペンションは自己硬化性であり、被塗物に塗布して焼付けると非常に硬い(鉛筆硬度9H以上)コーティング膜を形成する。この膜は本質的に非晶質シリカからできているため有機質の通常の塗料の硬化膜と比較して硬度は勿論、耐熱性などの他の性能にもすぐれている反面、当然のことながら可撓性に乏しい。従ってプレコートメタル(PCM)のように被塗物が曲げ加工のような機械的変形を受ける素材のコーティング材料には適さない。
【0009】
このため、耐汚染性、耐薬品性等にすぐれている上に、同時に高い硬度(鉛筆硬度4H以上)を有する塗膜を形成する熱硬化性樹脂組成物および塗料に対して需要が存在する。
【0010】
本発明の概要
そこで本発明は、塗膜中で本質的に無機質シリカ含有成分と本質的に有機質の樹脂成分を海/島構造ないしマトリックス構造に複合化させ、それぞれに固有の機能を分担させることにより、上に述べた望まれる性能のすべてを同時に満足させることに成功した。
【0011】
このため本発明は、
(A)ヒドロキシル価5〜300を有し、数平均分子量が500〜20,000のフィルム形成性ポリオール樹脂、
(B)樹脂(A)と反応するブロックイソシアネート硬化剤、
(C)一般式:(R1 n −Si−(OR2 4-n (式中、R1 はC1-6 アルキル、エポキシアルキル、アリールまたはアルケニルであり、R2 はC1-6 アルキルであり、nは0,1または2である。)のアルコキシシラン化合物の少なくとも1種の部分加水分解縮合物、および
(D)樹脂(A)と硬化剤(B)との反応を促進する触媒
を必須成分として含む熱硬化性樹脂組成物を提供する。
【0012】
本発明はまた、上記熱硬化性樹脂組成物を皮膜形成成分としている熱硬化性塗料、該塗料を使用する物体の塗装方法ならびに塗装物体にも関する。
【0013】
容易に理解し得るように、本発明においては樹脂成分(A)とアルコキシシラン部分加水分解縮合物成分(C)の硬化反応に別々のメカニズムを利用する。すなわち(A)成分はブロックイソシアネート硬化剤(B)によるウレタン結合架橋により硬化し、(C)成分は残っているアルコキシ基および/またはシラノール基の縮合自己架橋反応によってそれぞれ硬化する。しかしながら樹脂成分(A)中のヒドロキシル基の一部と(C)成分のアルコキシシリル基およびシラノール基の一部とが相互に反応し、硬化塗膜中マトリックス樹脂とそれに包囲されたシリカ含有成分との間にも化学的結合が形成され、両成分が一体化されるものと信じられる。
【0014】
このようにして形成された塗膜中のアルコキシシラン化合物の部分加水分解縮合物は主として高い硬度に寄与し、樹脂成分(A)とその硬化剤(B)成分とよりなる樹脂マトリックスが他の性能を分担する。従って例えばPCM用途に求められる機械加工性はマトリックス成分によって維持され、かつ高い硬度と両立可能となる。さらに(A)成分として所望を性能を有する樹脂を適宜選択することにより、塗膜にそのような性能を高い硬度と同時に付与することが可能となる。例えば、(A)成分としてシリコーンまたはフッ素を含む樹脂を選択することにより、耐候性と耐汚染性にすぐれた塗膜が得られる。
【0015】
好ましい具体例の説明
(A)成分
ウレタン架橋によって硬化塗膜を形成するポリオール樹脂は周知である。これらの典型例は、(変性)アクリルポリオール樹脂、(変性)ポリエステルポリオール樹脂、(変性)フッ素系ポリオール樹脂、(変性)シリコーンポリオール樹脂である。
【0016】
ポリオール樹脂のヒドロキシル価は5〜300、数平均分子量は500〜20,000である。好ましくは、ヒドロキシル価は30〜200、数平均分子量は1,800〜20,000である。ヒドロキシル価が5以下であると硬化性反応基量が少なすぎ硬化性が低下する。多すぎれば、硬化膜に親水性基が残留し塗膜の耐水性、耐酸性、耐アルカリ性が低下する。分子量が小さすぎれば膜の強度が低下し、多すぎれば塗料の粘度が高くなりすぎ塗装性が低下する。
【0017】
塗料の目的に応じて、これらの樹脂は他のセグメントで変成されていてもよい。例えば、アクリルポリオールやポリエステルポリオール樹脂は、シリコーンなど通常塗料で用いられる他種のセグメントで変成されていてもよい。また、ヒドロキシル基以外の官能基、例えば、カルボキシル基、アルコキシシリル基などを持つように変成してもよい。目的とする塗膜の要求に応じてこの種の変成は適宜行ってよい。アルコキシシリル基を持つように変性する場合は、(A)成分のアルコキシシリル当量が650以上となるように変性するのが好ましい。
【0018】
他の物性については、塗料用フィルム形成樹脂として備えるべき範囲になるように設計する。例えば、ガラス転移温度(Tg)は、−20℃〜60℃である。Tgが低いと生成した塗膜が軟弱なものになる。またTgが高すぎると、塗膜が不均一になりやすく、また生成した塗膜が硬くなりすぎクラックの原因となりやすい。酸価は30未満であり、これ以上酸価が高いと、組み合わせる(C)成分中にアルコキシシリル基が残存している場合には、その加水分解、縮合反応の触媒となり、塗料の安定性(空気開放下での湿気硬化性、貯蔵安定性)を損なうので好ましくない。
【0019】
以下、それぞれのポリオール樹脂について詳しく説明する。
【0020】
(変性)アクリルポリオール樹脂
アクリルポリオール樹脂は、ヒドロキシル基含有アクリルモノマーと他のエチレン性不飽和モノマーとを常法により共重合することにより得られる。
【0021】
ヒドロキシル基含有アクリルモノマーの例は、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類などである。
【0022】
さらに塗膜の物性を目的塗料に合うように調整するため種々モノマーを用いることができる。例えば、塗膜へ柔軟性を与え、PCMとしての加工性を高めるためには、ソフトセグメントを含んでいるモノマー、例えば、ε−カプロラクトン変性アクリルモノマーを用いることができる。これらは市販されており、例えば、ダイセル化学工業(株)からプラクセル−FAシリーズ、プラクセルFMシリーズとして市販されている2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ε−カプロラクトン付加体や、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどを併用して用いることができる。
【0023】
ヒドロキシル基含有アクリレートと共重合可能なモノマーは、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート類;スチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物;アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸などである。また、エポキシ基を持ったグリシジル(メタ)アクリレートなども用いることができる。その他、要すれば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチルアクリルアミドなどのアミノ基含有モノマーやアクリルアミド類などがある。
【0024】
先に述べたように、アクリールポリオール樹脂はペンダント基としてアルコキシシリルを持つように変性することができる。そのためには、ケイ素へ重合性不飽和結合を有する基1個と、炭化水素基(典型的にはメチル)0〜2個と、アルコキシ基(典型的にはメトキシまたはエトキシ)1〜3個が結合したモノマーを、先に述べたヒドロキシル基含有アクリルモノマーおよび他のエチレン性不飽和モノマーと共重合されればよい。
【0025】
上で述べたアルコキシシリル基含有モノマーの典型例は以下のものを含む。
ビニルメチルジメトキシシラン、
γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、
ビニルトリメトキシシラン、
γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−メタアクリロイルプロピルメチルジメトキシシラン(KBM502)、
γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(KBM503)、
γ−〔(2−プロペン−2−イルオキシカルボニル)ベンゾイルオキシ〕プロピルメチルジメトキシシラン、
γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン(KBE502)、および
γ−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン(KBE503)
【0026】
KBM502、KBM503、KBE502およびKBE503はいずれも信越化学工業(株)から市販されている。これらアルコキシシリル基含有モノマーはアクリルポリオール樹脂が後で述べるアルコキシシリル当量を持つように使用するのがよい。
【0027】
ここで「アルコキシシリル当量」とは、アルコキシシリル基1個あたりの樹脂分子量を意味する。本発明で用いることができるアルコキシシリル基含有変性アクリルポリオール樹脂は、アルコキシシリル当量が650以上、好ましくは900以上、さらに好ましくは1500を有する。アルコキシシリル当量がこの値未満であると、硬化時−Si−O−Si−結合や−Si−O−C−結合が生成しやすく、塗膜硬度は発現するものの、耐酸性、耐アルカリ性に悪影響するので好ましくない。またアルコキシシリル基が過剰に存在するので湿気によりゲル化したり、塗膜になった後のクラック発生などの不都合が生じ易い。
【0028】
(変性)ポリエステルポリオール樹脂
周知のように、ポリエステル樹脂は多価カルボン酸を主体とした酸成分と、多価アルコールを主体としたアルコール成分との重縮合物である。
【0029】
酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸またはその無水物、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸およびその無水物;コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸があげられる。さらに、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトンなどのラクトン類;および対応するヒドロキシカルボン酸や、p−オキシエトキシ安息香酸などの芳香族オキシモノカルボン酸;トリメリット酸、トリメジン酸、ピロメリット酸などの3価以上の多価カルボン酸を小割合で含むことができる。
【0030】
アルコール成分としては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAアルキレンオキシド付加物、ビスフェノールSアルキレンオキシド付加物のほか、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,4−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,2−オクタデカンジオールなどの側鎖を有する脂肪族グリコールがある。アルコール成分はまた、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールなどの3価以上の多価アルコールの小割合を含んでもよい。
【0031】
ポリエステルポリオール樹脂は、必要なら他の成分(シリコーン成分をアクリル成分)を結合させてもよい。例えば、ヒドロキシアルキル基を持つ(ポリ)シロキサンをアルコール成分として酸成分と通常の縮合反応で、シリコーン成分を導入できる。このような樹脂は市販もされており、例えば日立化成工業から、TA22−293J(ヒドロキシル価約170、Mn=約2400)として入手できる。
【0032】
(変性)フッ素系ポリオール樹脂
フッ素系ポリオール樹脂としては、ヒドロキシル基含有ラジカル重合性不飽和モノマー(a)、フルオロオレフィンモノマー(b)、および必要に応じて他のラジカル重合性不飽和モノマー(c)とを共重合させて得られるものである。
【0033】
ヒドロキシル基含有ラジカル重合性不飽和モノマー(a)の例は、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒドロキシペンチルビニルエーテルなどのヒドロキシアルキルビニルエーテル;エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテル、トリエチレングリコールモノアリルエーテルなどのヒドロキシアリルエーテル類などがあげられる。
【0034】
フルオロオレフィンモノマー(b)の例は、いわゆる二フッ化オレフィンモノマー、三フッ化オレフィンモノマー、四フッ化オレフィンモノマーがあり、具体的にはフッ化ビニル、フッ化ビニリデン、三フッ化塩化エチレン、四フッ化エチレンなどがあげられる。
【0035】
他のラジカル重合性不飽和モノマー(c)は、要求される塗膜物性に応じて公知のモノマーから適宜選択できる。例をあげると、エチレン、プロピレン、イソブチレンのようなα−オレフィン類;エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルのようなビニルエーテル類;酢酸ビニル、乳酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニルなどのビニルエステル類;酢酸イソプロペニル、プロピオン酸イソプロペニルなどの脂肪族イソプロペニルなどの脂肪酸イソプロペニルエステル類などがあげられる。
【0036】
また、フッ素系ポリオール樹脂には必要に応じて、酸価を持たせられる。その方法は、フッ素系ポリオール樹脂のヒドロキシル基の1部と、多塩基酸無水物(例えば、無水コハク酸など)を常法で付加反応させればよい。
【0037】
さらに、フッ素系ポリオール樹脂としては、ヒドロキシル基を持たないフッ素ポリマー、例えば(b)のみ、または(b)と(c)を共重合させて得られるポリマーに、前述したアクリルポリオール樹脂をブレンドしたものも含むこととする。
【0038】
ブレンドするアクリルポリオール樹脂は、上記ヒドロキシル基含有ラジカル重合性不飽和モノマー(a)および/または、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピルのようなヒドロキシル基含有ラジカル重合性不飽和モノマー類;アクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル類;または、アクリル酸、メタクリル酸などのエチレン性不飽和カルボン酸類;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどのビニル芳香族モノマー類;アクリル酸またはメタクリル酸のアミド化合物およびその誘導体のようてアミド類;アクリルニトリルやメタクリルニトリルを共重合させて得られるものであってよい。
【0039】
フッ素樹脂またはフッ素系ポリオール樹脂は市販されており、二フッ化型ポリビニリデンフルオリド(PVDF)系、三フッ化型フルオロエチレンビニルエーテル共重合体(FEVE)系、四フッ化型FEVE系がある。PVDF系は、例えば、カイナー500としてエルフアトケム社から入手できる。このものはヒドロキシル基をもたないため、上記ヒドロキシル基含有アクリルポリオール樹脂をブレンドして用いる。三フッ化型FEVE系は、例えば、旭硝子(株)のルミフロンシリーズ、大日本インキ化学工業(株)のフルオネートシリーズ、セントラル硝子(株)のセフラルコートシリーズなどが使用できる。また、四フッ化型FEVE系は、ダイキン工業(株)からゼッフルシリーズとして市販されているものなどが使用できる。その他、いわゆるフッ化アクリル樹脂として、東レ(株)から市販されるコータックスも使用可能である。これらのものはそのまま、あるいは必要に応じて、ヒドロキシル基含有アクリルポリオール樹脂とブレンドし、ヒドロキシル価を調整することにより用いることができる。
【0040】
好ましいフッ素系ポリオール樹脂は、耐久性の観点から、四フッ化型FEVE系、三フッ化型FEVE系である。
【0041】
(変性)シリコーンポリオール樹脂
ここでいうシリコーンポリオール樹脂とは、分子内に少なくとも2個のアルコール性水酸基を有するオルガノポリシロキサンを指し、変性シリコーンポリオール樹脂とは、前記オルガノポリシロキサンに他の樹脂をブレンドまたはグラフトしたポリオール樹脂を指す。
【0042】
このようなオルガノポリシロキサンは次の組成式で表すことができる。
(Ra n (Rb m Si(O)(4-n-m)/2 ・・・・・(1)
【0043】
ここで、Ra はメチル、C1-20アルコキシ、アリール、水素、アリールオキシ、鎖中にエステル結合、エーテル結合、ウレタン結合もしくは炭素−炭素不飽和結合を含むC2-100 の一価の有機基であり、Rb は鎖中にエステル結合、エーテル結合、ウレタン結合もしくは炭素−炭素不飽和結合を含みかつ末端にアルコール性水酸基を有する一価の有機基であり、m,nは0<n<4、0<m<4で、かつ2≦n+m≦4の条件を満たす正の実数を意味する。この組成式(1)にあてはまるシリコーンポリオール樹脂は、特開平2−61481に記載されている。その開示を参照としてここに取り入れる。組成式(1)の樹脂の中でもRa がHOC2 4 OC3 6 −、Rb がメチル、プロピルたまはフェニル、nおよびmは、0<n<2、0<m<2で、かつn+m<3を満足する正の実数であるものが製造の容易さ、塗装作業性、硬化性の面から好ましい。とりわけ、式(2)
【0044】
【化1】
Figure 0003721544
【0045】
を有し、Ra がメチルまたはフェニルであり、Rb が前記したHOC2 4 OC3 6 −であり、xは0または1、yは1〜20であり、zは1〜10であり、Ra としてフェニルを10〜50モル%含むシリコーンポリオールが他の樹脂との相溶性が良いのでさらに好ましい。
【0046】
式(2)に該当する具体的シリコーンポリオールの例は、上で引用した特開平2−61481に記載されている。
【0047】
このシリコーンポリオール樹脂は他のポリオール樹脂を組み合わせて用いられる。そのような樹脂は、ヒドロキシル基を含み、ヒドロキシル価が5〜300、好ましくは30〜200あればよく、その種類には特に制限はない。例えば、前記アクリルポリオール樹脂、前記ポリエステルポリオール樹脂、前記フッ素系ポリオール樹脂などが用いられる。また、アルキド樹脂、アクリル変性アルキド樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンから得られるエポキシ樹脂なども使用可能である。シリコーンポリオール樹脂は他のポリオール樹脂とブレンドしてもよいし、また、全量またはその1部をあらかじめ反応させてもよい。その方法は、例えば、ヒドロキシアルキル基をもつトリシロキサンに不飽和二重結合とヒドロキシル基以外の官能基を有する化合物、例えば、マレイン酸無水物のような化合物を反応させて、不飽和二重結合をもつ成分を組み入れ、この部分とアクリルやビニルモノマーなどの二重結合部分とを付加重合させることにより、両者を結合させることができる。
【0048】
シリコーンポリオールと他のポリオール樹脂の組み合わせ比は、シリコーンポリオール樹脂3〜70重量部に対して、他のポリオール樹脂97〜30重量部のように広い範囲で可能である。好ましくは、前者5〜40重量部に対して、後者95〜60重量部である。シリコーンポリオール樹脂の比率が下限を切ると、シリコーンによる特性(例えば、耐候性、耐薬品性など)の特性が十分発揮されない。また、その比率が上限を越えると、樹脂の相溶性が低下する。
【0049】
これらの樹脂と組み合わせることにより、シリコーンポリオール樹脂と他の添加物質との相溶性や顔料分散(安定)性、目的の塗膜に応じた種々の物性(例えば、密着性、伸び、硬度など)が調整できる。
【0050】
(b)成分
(b)成分は、ポリイソシアネート化合物をブロック剤でブロックしたものである。ポリイソシアネート化合物は、1分子中に少なくと2個のイソシアネート基をもった化合物である。ポリイソシアネート化合物の例は、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)などの脂肪族ジイソシアネート類;イソホロンジイソシアネート(IPDI)などの脂環族ジイソシアネート類;キシリレンジイソシアネート(XDI)などの芳香族脂肪族ジイソシアネート類;トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)などの芳香族ジイソシアネート類;ダイマー酸ジイソシアネート(DDI)、水素化されたTDI(HTDI)、水素化されたXDI(H6XDI)、水素化されたMDI(H12MDI)などの水添ジイソシアネート類;これらジイソシアネート化合物の2量体、3量体、さらに高分子量のポリイソシアネート類;トリメチロールプロパンなど多価アルコールもしくは水、または低分子量ポリエステル樹脂との付加物などである。
【0051】
ブロック剤としては、メチルエチルケトオキシム、アセトキシム、シクロヘキサノンオキシム、アセトフェノンオキシム、ベンゾフェノンオキシムなどのオキシム類;m−クレゾール、キシレノールなどのフェノール類;メタノール、エタノール、ブタノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのアルコール類;ε−カプロラクタムなどのラクタム類、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エステルなどのジケトン類;チオフェノールなどのメルカプタン類などがあげられる。その他、チオ尿素などの尿素類;イミダゾール類;カルバミン酸類など多数がある。
【0052】
ブロックイソシアネート化合物は上記イソシアネート化合物とブロック剤を常法により、フリーのイソシアネート基がなくなるまで反応させて得られる。これらは市販されており、デスモジュールシリーズ(住友バイエルウレタン(株))バーノックDシリーズ(大日本インキ化学工業(株))、タケネートBシリーズ(武田薬品工業(株))、コロネート2500シリーズ(日本ポリウレタン工業(株))などが入手できる。オキシムまたはラクタムでブロックしたイソシアネート硬化剤が好ましい。
【0053】
(C)成分
(C)成分は、下記一般式で表されるアルコキシシランの少なくとも1種の部分加水分解縮合物である。
(R1 n −Si−(OR2 4-n
【0054】
式中、R1 はC1-6 アルキル、エポキシアルキル、アリールまたはアルケニルであり、R2 はC1-6 アルキルであり、nは0,1または2である。
【0055】
1 は、メチル基、エチル基、プロピル基などのC1-6 のアルキル基;グリシドキシプロピル基、エポキシシクロヘキシルエチル基などのエポキシアルキル基;フェニル基、ベンジル基などのアリール基;ビニル基、アリル基、アクリロイルオキシプロピル基、メタクリロイルオキシプロピル基などのアルケニル基などがあげられる。この有機基は生成する有機けい素化合物の部分加水分解縮合物を変成し、例えば主樹脂との反応性や相溶性などを改善したい場合に用いる。通常は、アルキル基でかまわない。
【0056】
2 は、C1-6 のアルキル基で、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基などである。
【0057】
具体的なアルコキシシラン化合物(以下、「シランモノマー」)の例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシランなどの(4官能)テトラアルコキシシラン;その他、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ベンジルトリメトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシランなどの3官能のアルコキシシラン化合物などがあげられる。
【0058】
好ましいnの数(すなわち、アルコキシ基の数)は、n=0の場合(4官能)または、n=1(3官能)である。n>2の場合、この有機けい素化合物が加水分解、縮合の場合にアルコキシシリル基が消費され、有機けい素化合物の部分加水分解縮合物の反応性官能基(アルコキシシリル基またはシラノール基)の数が減少し、硬化反応性が低下する。n=0の場合、すなわちテトラアルコキシシランの場合が特に好ましい。
【0059】
好ましい置換基R2 の炭素数は、C1 〜C3 である。すなわち、アルキル基はメチル基、エチル基、プロピル基である。C1 ,C2 が特に好ましい。炭素数が大きすぎると、加水分解・縮合反応が遅くなり、アルコキシシラン化合物の部分加水分解縮合物の生成が容易にできなくなりやすい。またそのアルコキシシラン化合物の部分加水分解縮合物を塗料に用いたとき焼き付け硬化の高い温度、長時間を要す。
【0060】
好ましいアルコキシシラン化合物の例は、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシランなどである。特に好ましいものは、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランである。
【0061】
アルコキシシラン化合物の部分加水分解縮合物は公知の方法で得られる。例えばシランモノマーから部分加水分解縮合物を得るには、必要量の水と触媒を加え、加水分解・縮合反応によって生じるアルコールを除去することで得られる。また、オリゴマー(縮合体)から出発して、さらに高重合度のオリゴマーを合成してもよい。ここで必要な水の量は、希望する加水分解率から決定される。ここで加水分解率とは、テトラアルコキシシランモノマーを例にとると、以下の式によって計算される値である。
Si(OR)4 +nH2 O→Si(OR)4 -nn +2n ROH
加水分解率%=2n/4×100=n/2×100
【0062】
理論上部分加水分解縮合物を得るための加水分解率は、
0%<加水分解率<100%
である。100%加水分解物は完全なSiO2 の固体であり、加水分解率が70%をこえるものはゼラチン状のゲルもしくは固体であり、また加水分解率が65%〜70%までのものは粘度が高く、さらに空気中のわずかの水分と反応してゲル化してしまい、貯蔵安定性か悪いので、30〜60%程度の加水分解率が最も好ましい。しかしながら100%に近い加水分解率でも適当な溶媒の選択等によっては十分な貯蔵安定性を示す場合があるのでこの範囲に制限されるものではない。
【0063】
加水分解に用いる水は特に制限はないが、一般に塗膜中にイオンのような不純物が残ると塗膜性能が低下するので、目的の塗膜によって脱イオン水や、純水、超純水を用いる。
【0064】
アルコキシシラン化合物を加水分解、縮合して部分加水分解縮合物を得るには、必要に応じて触媒を使用できる。触媒は塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸、カルボン酸、スルホン酸等の有機酸、アンモニア、水酸化ナトリウム、アミン等の無機および有機塩基等がある。また、溶媒としてはアルコール、エーテル、ケトン等を用いることができる。
【0065】
こうして得られたアルコキシシラン化合物の部分加水分解縮合物はオリゴマーであり、モノマー、2量体、3量体、それ以上の多量体が混在しているが、このモノマーが含有していると、この部分加水分解縮合物そのものの貯蔵安定性が低下したり、これを使用した硬化性樹脂組成物の貯蔵安定性が低下することもある。また、それを使用した塗料の塗膜性能(例えば、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、耐クラック)が低下することが考えられるので好ましくない。好ましくは、モノマー量が1重量%以下、さらに好ましくは0.3重量%以下になるようにモノマーを除去する。モノマー除去の方法は公知のものでよい。
【0066】
テトラアルコキシシラン部分加水分解縮合物からテトラアルコキシシランモノマーを1重量%以下に除去した製品はすでに市販されており、三菱化学(株)からMKシリケートMS51、MS56として入手できる。
【0067】
アルコキシシラン化合物の部分加水分解縮合物のなかで、テトラメトキシシランの部分加水分解縮合物が反応性に富んでいるので好ましい。この場合、塗料に用いたとき焼き付け硬化の高温と長時間を要さない。
【0068】
テトラメトキシシランの場合、その部分加水分解縮合物の加水分解率は、好ましくは10〜65%、さらに好ましくは、30〜60%である。このようなテトラメトキシシランの部分加水分解縮合物は市販されており、例えば、MKシリケートMS51(加水分解率約40%、SiO2 成分約52%)、同MS56(加水分解率約50%、SiO2 成分約56%)(いずれも三菱化学(株)製)である。
【0069】
また、テトラエトキシシランからも相当する部分加水分解縮合物が同様にして製造される。テトラエトキシシラン部分加水分解縮合物には、SiO2 として40%のものがよく使用され、ES−40(コルコート(株))、シリケート40(多摩化学(株))、TES40(ヘキスト社)、シルボンド40(ストフファー社)、エチルシリケート40(ユニオンカーバイド社)などから市販されている。他のSiO2 含有量のものでも使用できる。これらの縮合体はオリゴマーであり、モノマー、2量体、3量体、それ以上の多量体が混在している。モノマーなどの低分子量成分が混在しているものは、これを使用した塗膜性能(例えば、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、塗膜クラック)が低下するので好ましくはないが、低分子成分の少ないものを選択することで使用可能となる。また、オリゴマーをさらに上述の方法で加水分解・縮合させ、部分加水分解縮合物にして用いるのがよい。
【0070】
通常、加水分解率0〜100%である。100%加水分解品は完全なSiO2 の固体であり、加水分解率が70%をこえるものはゼラチン状のゲルもしくは固体であり、また加水分解率が65%〜70%までのものは粘度が高く、さらに空気中のわずかな水分と反応してゲル化してしまい、貯蔵安定性が悪く取り扱いが非常に困難である。
【0071】
このような場合には、加水分解・縮合を行う媒体(アルコールなどの有機溶媒)を残し、部分加水分解縮合物を希釈された状態とすることで回避できる。有機溶媒で希釈したものの加水分解率は、好ましくは20〜100%である。20%以下ではモノマーが残存しやすい。
【0072】
(C)成分として好ましいのはアルコキシシランが粒子を形成し、小角X線散乱法による慣性半径が存在する場合であり、本発明のアルコキシシラン化合物の部分加水分解縮合物の慣性半径は100Å(10nm)以下となる。通常のテトラエトキシシランの部分加水分解縮合物などは慣性半径10〜20Åとなる例がある。通常、塗料で使用される乾式シリカ(フュームドシリカなど)や湿式シリカ(シリカゾル)の粒径は最も細かいものでも100Å(10nm)以上であり、この点で、本発明に使用するアルコキシシラン化合物の部分加水分解縮合物は全く異なるものである。
【0073】
また、官能基数は、通常、塗料で使用される乾式シリカ(フゥームドシリカなど)や湿式シリカ(シリカゾル)に比べて圧倒的に多く存在する。通常、Si1モル当たり、SiOH基とSiOR基を含んで0.1〜3モル、好ましくは0.5〜2.7モルである。シラノール基とアルコキシ基の量比は用いるモノマーの種類や、加水分解縮合の程度、加水分解縮合工程の溶媒、縮合後の希釈溶媒によって異なってくる。例えば、アルコール系の溶媒を使った場合、もとのアルコール基とアルコール交換する。テトラエトキシシランの部分加水分解縮合物(IPA溶媒サスペンジョン)について単離物のH−NMR積分比、及びCHN分析で調べた結果では、加水分解2日後ではSi1モル当たり、Si−OH基:0.72±0.13モル、Si−O−Et基:0.64±0.12モル、Si−O−iPr基0.30±0.06モルである。一方、乾式シリカ(アエロジル200:粒径約100Å、日本アエロジル(株)製)では、Si1モル当たり、SiOH基2×10-5モル、シリカゾル(スノーテックスO:粒径約100Å;日産化学工業(株)製)では、Si1モル当たり、SiOH基4×10-5モルである。このように通常のシリカとは全く異なる大量の官能基をもっている。この官能基が塗料の硬化時に相互にまたは塗料中の樹脂と反応すると考えられる。
【0074】
また、この官能基数は経時変化するが、加水分解後60日室温放置では、Si1モル当たり、それぞれ、0.4モル、0.36モル、0.17モルとなり、貯蔵時の化学的安定性も優れていることが分かる。
【0075】
本発明の(C)成分として最も好ましいアルコキシシラン部分加水分解縮合物は反応性超微粒シリカである。これは、PCT/JP94/02169(WO95/17349)に示されている。
【0076】
これは、テトラメトキシシランあるいはその部分加水分解縮合物を出発原料にして、出発原料のすべてのアルコキシ基を加水分解縮合するのに必要な量、すなわちアルコキシ基の0.5モル倍以上の水の存在下に熟成して加水分解、縮合を行うところに特徴がある。
【0077】
具体的には用いる水の量は、アルコキシ基の0.5〜1倍、特に好ましくは0.5〜0.75倍がよい。水の量があまり多いと液がゲル化しやすく、水が少なすぎると反応性超微粒シリカの形成が充分でなく、得られる塗膜の硬度が劣る場合がある。
【0078】
熟成して加水分解縮合を進行させる際、必要に応じて硬化触媒を添加することができる。触媒としては、例えば、塩酸、酢酸、硫酸、リン酸などの無機酸、ギ酸、プロピオン酸、シュウ酸、パラトルエンスルホン酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸などの有機酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、アンモニア等のアルカリ触媒、有機金属、金属アルコキシド、例えばジブチルスズジラウリレート、ジブチルスズジオクチエート、ジブチルスズジアセテート等の有機ズズ化合物、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、チタニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、チタニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセトネート)、チタニウムビス(イソプロポキシ)ビス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセトネート)及びジルコニウムビス(イソプロポキシ)ビス(アセチルアセトネート)等の金属キレート化合物、ホウ素ブトキシド、ホウ酸等のホウ素化合物等があるが、液状組成物の貯蔵安定性、及び得られる硬化物の硬度、可撓性等の特性が優れている点からは、酢酸、マレイン酸、金属アルコキシド、ホウ素化合物のうち1種又は2種以上を用いるのがよい。
【0079】
このものは、有機あるいは水溶媒中に反応性超微粒シリカがサスペンジョンしている。また、小角X線散乱測定法で慣性半径を持つ。通常、慣性半径10Å以下の超微粒シリカが確認されており、このものが最も好ましい。また、GPC測定では、重量平均分子量が標準ポリスチレン換算で1000〜3000であり、このうち多くは1400〜2000である。例えば、ヒドロキシル基のモル数がアルコキシ基のモル数に対し、0.8倍以上存在し、極めて反応性に富んでいる。また貯蔵安定性も優れている。このものは単独でも皮膜形成可能で、反応に富んでいるので、これを用いた硬化性組成物は、これを硬化するための触媒を用いる必要はほとんどない。これが「反応性」の由縁である。
【0080】
この反応性超微粒シリカから単独で得られる皮膜は、高硬度、耐熱性、耐汚染性、耐沸騰水性に特に優れているが、これを本発明に従いポリオール樹脂とブロックイソシアネート化合物で複合化し、硬化させたときには、塗膜の硬度、耐アルカリ性を著しく向上できる。
【0081】
反応性超微粒シリカを形成する際の熟成時、又は生成したアルコキシシラン化合物の部分加水分解縮合物には希釈剤を添加することができ、目的に応じて有機溶剤又は水を用いることができる。
【0082】
有機溶媒としては、アルコール類、あるいはグリコール類、炭化水素類、ケト類、エーテル類など通常の塗料に用いられるものを使用できる。例えば、アルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、i−ブタノール、n−プロピルアルコール、オクタノール、アセトンアルコールなど;グリコール誘導体としては、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートなど;炭化水素類としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、ケロシンなど;エステル類としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセト酢酸エチルなど;ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトンなど;エーテル類としては、エチルエーテル、ブチルエーテル、ジオキサン、フラン、テトラヒドロフランなどが使用できる。
【0083】
これらの溶媒のうち、アルコール類、すなわちメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールを使用すると部分加水分解縮合物の貯蔵安定性がよい。しかし、これらの溶媒は沸点や引火点が低いので、塗料一般に使用される高沸点の炭化水素類、グリコール類、ケトン類を選び、適宜混合して用いるのがよい。希釈剤の量は、テトラメトキシシランを例にとると、その100重量部に対して50〜5000重量部、好ましくは100〜1000重量部のアルコール系溶剤を添加するのが好ましい。50重量部以下では、生成する硬化性樹脂組成物又は塗料の貯蔵安定性が低下する。量が多すぎると、塗料に溶剤が入りすぎ塗装しにくくなったり、塗膜の膜厚が低下する。
【0084】
水を用いる場合は加水分解に用いる水を増量すればよい。また、加水分解生成物に水を添加してもよい。水の配合量は、テトラメトキシシランモノマーの場合は、モノマー100重量部に対して、加水分解に用いる水と合わせて20〜300重量部が適当である。希釈剤が水の場合には有機溶剤に比べてアルコキシシラン縮合体のゲル化が起こりやすい。この場合、pHを3以下、好ましくは1〜2に保つことによりゲル化を抑制できる。
【0085】
本発明のアルコキシシラン化合物の部分加水分解縮合物、例えば、通常のテトラアルコキシシラン部分加水分解縮合物(例えば、MKCシリケートMS51やMS56など)などは、硬化性樹脂組成物または塗料に用いると、用いない場合に比べて硬度が出やすい。これは、反応性官能基が塗膜硬化時に縮合または塗料用樹脂のヒドロキシル基と反応し、みかけの架橋密度が上昇するためと考えられる。
【0086】
また、ポリオール樹脂/ブロックイソシアナート硬化剤の系に用いた場合、硬化時には、ウレタン結合を生成しやすいので、硬化膜を構成する結合として、−Si−O−Si−結合や、−Si−O─C−結合の割合が低下すると考えられる。高硬度は維持したまま−Si−O−Si−結合や、−Si−O─C−結合による耐薬品性の低下が抑制できる。
【0087】
一方、通常塗料に使用する乾式シリカや湿式シリカは小さなものでも100Åと大きく、かつSi1モル当たりの反応性官能基(シラノール基)も少ないので、みかけの架橋密度の上昇は望めず、塗膜硬度は出にくい。そればかりか、表面シラノール基同士の相互作用や、樹脂のヒドロキシル基との相互作用で、少量の添加(約1%)でも塗料中で構造粘性を持ち、たれ止めなどの効果はあるが、本発明のようにそれ以上の濃度、例えば10重量%も添加すると塗料の流動性がなくなり、塗装できなくなる。
【0088】
さらに、特に好ましい反応性超微粒子シリカを用いると、通常のテトラアルコキシシラン部分加水分解縮合物とは異なる下記の効果を発揮する。
【0089】
(1)粒子性と反応性(自己縮合性)相乗効果)
反応性超微粒子シリカは、粒子性を帯び、かつ上記のように多種多様かつ多くの反応性官能基をもっているため、焼き付け時、超微粒子自体の縮合により、非粒子性のテトラアルコキシシラン部分加水分解縮合物に比べて、膜中で固い凝集体となりやすいと考えられ、樹脂成分=海/高硬度成分=島のいわゆる海/島構造を形成しやすいと考えられる。したがって、塗膜に必要な柔軟性と強度を持ち、塗膜のクラックの抑制能をもちながら、膜硬度が出やすくなる。
【0090】
(2)反応性(樹脂と反応性)
また、樹脂中にアルコール性ヒドロキシル基(−CH2 OH基)やSiOR基(SiOH基も含んでよい)をもっているときには、この反応性超微粒子シリカおよび/または(1)に述べた超微粒子自体の縮合による膜中の固い凝集体が、樹脂のOH基やSiOR基などと縮合反応を起こすと考えられ、樹脂成分=海/高硬度成分=島とが固く結合した構造となると考えられる。
【0091】
(3)BI硬化/反応性超微粒子シリカの相乗効果
一方、この反応性超微粒子シリカを、主樹脂としてポリオール樹脂、硬化剤としてブロックイソシアナート化合物の系に用いた場合、硬化時には、ウレタン結合を生成しやすく、硬化膜を構成する結合として、−Si−O−Si−結合や、−Si−O−C−結合の割合が低下すると考えられる。このため、この反応性超微粒子シリカやその粒子同士の縮合による固い粒子生成からくる高硬度発現は維持したまま−Si−O−Si−結合や、−Si−O−C−結合による耐薬品性の低下が抑制できる。結果として、塗膜硬度を4H以上に維持しつつ耐酸性、耐アルカリ性の優れた膜が得られる。
【0092】
(D)成分
イソシアネートによる硬化反応には触媒を使用するのが通常である。触媒の例は、ジブチルスズラウレート、ジブチルスズオクテート、ジブチルスズジアセテートなどの有機スズ化合物;アルミニウムトリス(アセチルアセトナート)、チタニウムテトラキス(アセチルアセトナート)、チタニウムビス(アセチルアセトナート)、チタニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセトナート)、チタニウムビス(イソプロポキシ)ビス(アセチルアセトナート)、ジルコニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセトナート)、ジルコニウムビス(イソプロポキシ)ビス(アセチルアセトナート)などの金属キレート化合物類があげられる。スズ系の触媒が一般的である。
【0093】
また、アルコキシシラン成分の自己架橋による硬化の促進、あるいは組成物全体の硬化促進のために触媒をさらに添加することもできる。この場合は反応性超微粒シリカ形成に用いることのできる触媒を用いることができる。アルコキシシラン成分として反応性超微粒シリカを用いた場合は、自己架橋性にすぐれているのでこの目的で特に触媒を添加する必要はない。
【0094】
樹脂組成物
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、主樹脂である(A)成分、その硬化剤である(B)成分、添加剤である(C)成分、および触媒(D)成分を必須成分として含んでいる。
【0095】
(B)成分は、主樹脂である(A)成分のヒドロキシル価に対して当量以上のイソシアナート基を持つように配合するのが基本である。実際には当量の0.8〜1.5倍の範囲の配合であれば差し支えない。好ましくは当量は1.0〜1.2倍である。当量より少なければ硬化性は低下し、軟弱な塗膜しか得られず、硬度のみならず耐薬品性、耐汚染性も低下する。また多すぎても添加しただけの効果が得られないばかりか、ブロックイソシアナート化合物が多量に配合されることにより、主樹脂の物性によって設計された塗膜物性(強度、硬度、加工性など)が低下し、耐薬品性も低下する。また塗膜の黄変性や耐候性も低下しやすい。
【0096】
(C)成分は、(A)成分および(B)成分の固形分合計100重量部あたり、固形分で1〜300重量部、好ましくは10〜200重量部配合する。これより少ないと期待した塗膜硬度がでない。またこれより配合量が多いと、硬度は高くなるが、塗料の貯蔵安定性や塗装性が低下する。さらに、多量のSiOR基やSiOH基が塗膜中に残存することになるので、耐薬品性、耐水性などが低下し、また塗膜クラックなどが発生しやすい。
【0097】
反応性超微粒子シリカ以外のテトラアルコキシシラン部分加水分解縮合物、例えば、テトラエトキシシラン部分加水分解縮合物などのリニアな部分加水分解縮合物は、高い塗膜硬度を出すためには、50から100重量部の配合が好ましい。
【0098】
(C)成分として、反応性超微粒子シリカのような粒子性の高いテトラアルコキシシラン部分加水分解縮合物を使用する場合は、添加量が少なくても高い塗膜硬度が得られる。
【0099】
触媒(D)成分の添加量は、ブロックイソシアネート硬化剤(B)成分100重量あたり、通常0.02〜5重量部、好ましくは0.1〜1重量部である。多く添加してもそれに見合う触媒効果が見られない。
【0100】
塗料化
塗料化は、(A)成分ないし(D)成分を均一に混合し、それへ顔料その他の慣用の添加剤を添加することによって行われる。一般的には(A)成分と(C)成分とを混合して均一化しておき、これへ(A)成分または専用の顔料分散用樹脂を使用してつくった顔料分散ペーストを分散し、最後に残った(B)成分および(D)成分と、必要に応じ溶剤および他の慣用の添加剤を加えて塗料化される。
【0101】
有機溶剤は、一般に塗料用として用いられるものでよく、例えば、トルエン、キシレン、ソルベッソ100、ソルベッソ150などの芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン類;ブタノール、オクタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングルコールモノブチルエーテル、エチレングルコールモノメチルエーテル、ジエチレングルコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングルコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングルリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのグリコール誘導体が使用でき、溶解性、蒸発速度、安全性などを考慮して選択できる。
【0102】
また、目的に応じ、二酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄、各種焼成顔料、シアニンブルー、シアニングレーなどの着色顔料、炭酸カルシウム、クレー、硫酸バリウムなどの体質顔料、アルミニウム粉などの金属粉、シリカ、アルミナなどのつや消し剤、消泡剤、レベリング剤、たれ止剤、表面調整剤、粘性調整剤、分散剤、紫外線吸収剤、ワックスなどの慣用の添加剤を配合することができる。
【0103】
顔料は顔料分散樹脂で分散ペーストを作り、これに主樹脂、各種添加剤、溶剤、硬化剤、触媒を加えて仕上げる。(C)成分の添加方法は前述したとおりで、との時点で添加してもよい。一般的には(C)成分をポリオール樹脂と配合し均一化しておき、ポリオール樹脂や、専用の顔料分散樹脂で顔料ペーストを作っておき、最後に両者を混合し、その後硬化剤および触媒を添加して仕上げるのがよい。顔料分散には、ローラーミル、ペイントシェーカー、ポットミル、ディスパー、ビーズミルなどの通常の機械を用いて行う。
【0104】
塗装はロールコーター、エアースプレー、エアレススプレー、カーテンフローコーターなど一般の塗装方法が可能である。目的によって使い分ける。焼き付け条件は、ブロックイソシアナートのブロック剤の解離温度に応じて適宜変更するが、通常、温度140℃20分〜240℃30秒の範囲で行う。30秒から2分程度の短時間での焼き付けの場合は、到達板温で温度を管理し、190℃〜230℃にするのが一般的である。
【0105】
本発明による塗料は、1コートで基材に直接塗装できるが、密着性や、耐食性確保のため、プライマーを塗装してから塗装するのが好ましい。プライマーは通常のものでよく、エポキシ樹脂系プライマー、ポリウレタン変性エポキシ樹脂系プライマー、ポリエステル樹脂系プライマーが用いられる。焼き付け方法は一般に実施される2コート/2ベークでもよいし、2コート/1ベークでもよい。
【0106】
素材は亜鉛めっき鋼板、合金化亜鉛めっき鋼板、亜鉛/アルミニウムめっき鋼板、アルミニウムめっき鋼板、アルミニウムまたはアルミニウム合金、ステンレス鋼板、銅又はその合金、チタン又はその合金、冷延鋼板、金属蒸着物などの板、シート状のものから、前記金属素材の成形物である。またプラスチックなどの有機素材、FRPなど複合プラスチック材、人造大理石、スレートなどの無機素材も可能である。これらの素材には直接塗装してもよいが、表面処理を施してもよい。一般には、金属素材には、りん酸亜鉛処理、反応型クロメート処理、塗布型クロメート処理が施される。またクロメートの上の薄膜型有機複合被覆を施したものも可能である。
【0107】
本発明ではアルコキシシラン化合物の部分加水分解縮合物、特に反応性超微粒子シリカとポリオール樹脂をブロックイソシアナート化合物で焼き付け硬化させ塗膜を作るもので、硬化膜を構成する主要な結合として、−Si−O−Si−結合や、−Si−O−C−結合を用いず、ウレタン結合を用いるのが特徴である。このため、(C)成分による硬度発現は維持したまま−Si−O−Si−結合や、−Si−O−C−結合による耐薬品性の低下が抑制できる。この点が、すでに提案されているポリオール樹脂にアルコキシシランの部分加水分解縮合体を配合し、該縮合体を硬化剤とした塗料、またアルコキシシリル基を必須官能基としてもつ樹脂に該縮合体を配合し、該縮合体を硬化剤とした塗料とまったく相違する点である。
【0108】
さらに、本発明において反応性超微粒子シリカを用いると、多種多様の反応性官能基をもち、かつ慣性半径が10Åと極めて小さい反応性超微粒子シリカを使用するため、反応性超微粒子シリカ同士の縮合により、膜中で固い凝集体となりやすく、樹脂成分=海/高硬度成分=島いわゆる海/島構造を形成しやすいと考えられる。したがって、塗膜に必要な柔軟性と強度を持ち、塗膜のクラックの抑制能をもちながら、膜硬度が出やすくなる。
【0109】
本発明の硬化性樹脂組成物を用いた塗料は、PCM、ポストコートにも使用可能であり、上記の特徴を生かして、建築物の屋根材、壁材、道路資材(フェンス、ポール、ガードレール、高速道路の桁カバー、トンネル内装材など)、その他エクステリア材(フェンス、ポール、ベンチなど)自動車などの車輛、航空機など屋外金属製品の耐汚染性(雨だれ、酸性雨、排気ガスなどによる汚染への抵抗性)と高硬度、耐アルカリ性が重視される用途に特に適している。
【0110】
製造例および実施例
下記の製造例、実施例において、「部」および「%」は特記しない限り重量基準による。
【0111】
製造例1〜5 アクリルポリオールの合成
加熱装置、攪拌機、還流冷却器を備えた反応器に、キシレン80部およびn−ブタノール20部を仕込み、攪拌しながら110℃まで昇温して保持し、表1に示す混合物を滴下ロートから3時間かけて滴下した。滴下終了後30分間110℃に保ち、次いでt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.5部を添加した。添加後さらに2時間110℃にて攪拌し、アクリル樹脂a、b、c、dおよびeを得た。
【0112】
【表1】
Figure 0003721544
【0113】
製造例6 ポリエステルポリオールの合成
ポリエステルポリオールは常法に従って合成した。
加熱装置、攪拌機、還流装置、水分離器、精留塔および温度計を備えた反応器に、ジメチルテレフタレート36.2部、ネオペンチルグリコール20.1部、1,6−ヘキサンジオール22.8部を仕込み加熱した。原料が融解し、攪拌が可能となればジブチル錫オキサイド0.02部を投入し攪拌を開始し、エステル交換反応を行いメタノールを留去した。100℃まで冷却した後イソフタル酸31.0部、ε−カプロラクトン(商品名プラクセルM、ダイセル化学工業(株)製)4.2部を仕込み、反応温度を250℃まで昇温した。但し、180℃〜250℃までは4時間かけて、一定温度速度で昇温せしめた。生成する縮合水は系外へ留去した。250℃に達したところで保温し、保温1時間後、反応器内に還流溶剤としてキシレン5倍を徐々に添加し、溶剤存在化の縮合に切り替え反応を続けた。樹脂酸価が1.0に達したところで反応を終了し、100℃まで冷却し、ソルベッソ150 50部およびシクロヘキサノン50部を加えて不揮発分50%、ヒドロシリル価15KOHmg/g、数平均分子量8000のポリエステル樹脂を得た。
【0114】
製造例7 変性シリコーンポリオールの合成
変性シリコーンポリオールは特開平2−641871に従って製造した。
平均組成式
【0115】
【化2】
Figure 0003721544
【0116】
加熱装置、攪拌機、還流冷却器を備えた反応器に、上の平均組成式のポリシロキサン20部、無水マレイン酸1.2部およびジブチル錫オキサイド0.04部、およびキシレン25部を仕込み、反応温度90℃で1時間保温する。次にキシレン35部およびメチルイソブチルケトン20部を加え110℃に昇温する。110℃に保たれた系に表2に示す混合液を3時間かけて滴下した。滴下終了後30分間110℃に保ち、次いてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.5部を添加した。添加後さらに2時間110℃にて攪拌し、変性シリコーン樹脂Aを得た。
【0117】
【表2】
Figure 0003721544
【0118】
製造例8 アルコキシシリル基含有アクリルの合成
加熱装置、攪拌機、還流冷却器を備えた反応器に、キシレン80部およびn−ブタノール20部を仕込み、攪拌しながら110℃まで昇温して保持し、表3に示す混合物を滴下ロートから3時間かけて滴下した。滴下終了後30分間110℃に保ち、次いてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.5部を添加した。添加後さらに2時間110℃にて攪拌し、アルコキシシリル基含有樹脂を得た。
【0119】
【表3】
Figure 0003721544
【0120】
製造例9 反応性超微粒子シリカの合成
反応性超微粒子シリカはPCT/JP94/02169(WO95/17349)に従って製造した。
【0121】
攪拌機と還流用コンデンサーおよび温度計を付けた500mlの四つ口丸底フラスコに、テトラメトキシシラン234部とメタノール74部を加えて混合した後、0.05%塩酸22.2部を加え、内温度65℃、2時間加水分解縮合反応を行った。次いでコンデンサーを留出管に取り換え、内温度が130℃になるまで昇温し、メタノールで流出させた。このようにして部分加水分解縮合物を得た(加水分解率40%)。重合度2〜8のオリゴマーが確認され、重量平均分子量は550であった。得られた部分加水分解縮合物(以下、テトラメトキシシラン・オリゴマーという)中のモノマー量は5%であった。引き続き130℃に加熱したフラスコにテトラメトキシシラン・オリゴマーを入れ、気化したモノマーを不活性ガスと共に系外に除外しながら、150℃まで昇温し、3時間保持した。こうして得られたモノマー除去後のテトラメトキシシラン・オリゴマー中のモノマー量は0.2%であった。次に得られたテトラメトキシシラン・オリゴマー30.77部に脱塩素水6.52部、アルミニウム(トリス)アセチルアセトネート0.31部、溶媒としてジエチレングリコールモノメチルエーテル62.4部を添加した。水の量はテトラメトキシシラン・オリゴマーを理論上完全に加水分解縮合可能な量に対して1.13倍である。室温で1日間放置し無色透明な均一液状の反応性超微粒子シリカを含有する液状組成物を得た。
【0122】
実施例1〜11および比較例1〜8
塗料の調整方法
顔料、ポリオール(A)とアルコキシシラン化合物の部分加水分解縮合物(C)を表4および表5に示した量をガラスビーズとともにSGミルにて、30℃で1.5時間分散した。粒ゲージにて分散度を測定すると5ミクロン以下であった。さらに表4および表5に示した量の硬化剤(B)および触媒(D)としてジブチルスズジラウレートを固形分に対して0.1%添加し、ディスパーにて攪拌して塗料を作成した。表中の数値は固形分としての重量部である。
【0123】
塗装板調整方法
(1)素材:リン酸亜鉛処理を行った厚さ0.4mmの亜鉛めっき鋼板
(2)プライマー:ポリエステル樹脂系プライマー(フレキコートP600プライマ:日本ペイント社製)を乾燥膜厚5ミクロンになるように、バーコーターで塗布、焼き付け(到達板温220℃、時間1min)にした。
(3)上塗り:上記にて調整したものを乾燥膜厚20ミクロンになるように、バーコーターで塗布、焼き付け(到達板温220℃、時間1min)にした。
各塗板について下記試験方法に従って硬化性、耐汚染性、硬度、薬品性、湿度安定性および造膜性について試験し、表4および表5に示す結果を得た。
【0124】
試験方法
硬化性:キシレンをしみ込ませたガーゼを1kgの荷重と共に塗板上100往復させてこすり、塗膜の状態を調べる。
○変化なし:△一部溶解:×素地露出
耐汚染性:塗膜を3ケ月間自然降雨に暴露して汚染した後水洗した時の外観を黙示判定する。
○汚れが落ちる:×汚れが残る
硬度:JIS S−6006による鉛筆硬度
耐アルカリ性:5%NaOH溶液中に20℃で12時間浸漬後の塗膜の外観を観察する。
○変化なし:△ブリスターあり:×塗膜の溶出
耐酸性:5%HCl溶液中に20℃で12時間浸漬後の塗膜の外観を観察する。
○変化なし:△ブリスターあり:×塗膜の溶出
湿度安定性:直径20mmの瓶に塗料を20g入れ開放状態で温度20℃、湿度70%の環境下で24時間放置し、混合液(キシレン10g、n−ブタノール10g)を加え攪拌した後の系内の状態を観察する。
○溶解状態で変化なし:×ゲル状態
造膜性:上記塗装方法で塗装したときの塗膜の状態を目視判定する。
○平滑で縮みがない:×縮み及びクラックがある
【0125】
顔料の種類
タイベークCR97:石原産業(株)製 二酸化チタン
ポリオール樹脂(A)の種類
TA22−293J:日立化成ポリマー(株)製 ポリエステルポリオール
ヒドロキシル価 171
ゼッフルGK300:ダイキン工業(株)製 フッソ含有ポリオール
ヒドロキシル価 60
アルコキシシラン化合物の部分分解縮合物(C)の種類
MKCシリケートMS51:三菱化学(株)製 テトラメトキシシラン部分加水分解縮合物
SiO2 含有量52wt%
MKCシリケートMS56:三菱化学(株)製 テトラメトキシシラン部分加水分解縮合物
SiO2 含有量57wt%
反応性超微粒シリカ:製造例9参照
【0126】
硬化剤(B)の種類
デスモジュールBL3175:住友バイエルウレタン(株)製 HMDIのMEKオキシムブロック
コロネート2515:日本ポリウレタン(株)製 HMDIのラクタムブロック
デスモジュールBL4165:住友バイエルウレタン(株)製 IPDIのMEKオキシムブロック
【0127】
【表4】
Figure 0003721544
【0128】
【表5】
Figure 0003721544

Claims (6)

  1. (A)ヒドロキシル価5〜300を有し、数平均分子量が500〜20,000のフィルム形成性ポリオール樹脂、
    (B)樹脂(A)と反応するブロックイソシアネート硬化剤、
    (C)理論上100%加水分解を達成するのに要する量より多い水の存在下テトラメトキシシランまたはそのオリゴマーの加水分解および縮合反応によって製造され、かつ小角X線散乱法によって測定する時慣性半径10Å以下を有する反応性超微粒子シリカよりなる加水分解縮合物、および
    (D)樹脂(A)と硬化剤(C)との反応を促進する触媒を必須成分として含む熱硬化性樹脂組成物。
  2. 固形分として、(A)成分と(B)成分の合計100重量部あたり、(C)成分が1〜300重量部であり、(D)成分が0.02〜5重量部である請求項1の熱硬化性樹脂組成物。
  3. (A)成分が、アクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、含フッ素ポリオール樹脂、シリコーンポリオール樹脂、またはそれらの組合せから選ばれる請求項1の熱硬化性樹脂組成物。
  4. (B)成分が、ラクタムまたはオキシムでブロックしたポリイソシアネート化合物である請求項1の熱硬化性樹脂組成物。
  5. 請求項1ないし4の熱硬化性樹脂組成物を皮膜形成成分として含んでいる熱硬化性塗料。
  6. 金属素材にプライマーを塗装した後、請求項5の塗料を塗装し、焼付硬化させることよりなる耐汚染性、耐薬品性および高い硬度を兼ね備えた塗膜の形成方法。
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