JP2005296754A - 押出塗布ヘッド内の洗浄方法 - Google Patents

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JP2005296754A JP2004114408A JP2004114408A JP2005296754A JP 2005296754 A JP2005296754 A JP 2005296754A JP 2004114408 A JP2004114408 A JP 2004114408A JP 2004114408 A JP2004114408 A JP 2004114408A JP 2005296754 A JP2005296754 A JP 2005296754A
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Yasumiki Suzuki
康幹 鈴木
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Abstract

【課題】 塗液切り替えの際に押出塗布ヘッド内を容易且つ迅速に、大きな付帯設備およ
びその設置スペースを必要とせずに、洗浄することができる方法を提供する。
【解決手段】 押出塗布ヘッド1 のマニホールド2 の塗液通路3 の一端内部に非吸液性ピ
グ11を嵌込んで他端からの吸引により塗液通路内を摺動させる。次いで上記一端内部に吸
液性ピグ23を緊密に嵌込んで他端からの吸引により塗液通路内を摺動させる。吸引の前に
、マニホールド2 のスリット開口部35に変形可能なシール片15を配置し、マニホールド内
の減圧によりシール片をスリット開口部に吸い着けて同開口部を塞いでおく。吸液性ピグ
としてピグを紐24を介して紐繰出し機25に連結した吸液性ピグ36を用いる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、塗液替えの際の押出塗布ヘッド内の洗浄方法に関する。
一般に、走行するフィルムやシートに塗液を塗布するには、塗液供給装置に連結された
押出塗布ヘッドに、塗液供給装置から塗液を供給して塗工をする方法が行われている。こ
のような押出塗布では通常一台の押出塗布ヘッドを用いて何種類もの塗液を順次切り替え
塗工をする。塗液を切り替える際には、押出塗布ヘッドを塗液供給装置から取り外し、分
解洗浄し、これを再び塗液供給装置に連結するが、この作業は長時間を要する。特に、塗
液を精密に塗布する必要がある場合は、押出塗布ヘッドを精密に組み立てねばならず、作
業はさらに熟練を要し、非常に困難である。
そのため、従来、塗液の簡単な切り替え方法が要望されており、種々の提案がなされて
いる。例えば、図6に示すように、一対の金型(51)(52)により、断面円形の塗液通路(59)
と同通路(59)の一側に沿って連通状に設けられたスリット(57)とからなるマニホールド(5
3)を形成し、ディッケル(54)を先端部に備え且つ内部に塗液供給路(55)を有する一対のデ
ィッケルシャフト(56)をマニホールド(53)に左右両端から挿入し、各ディッケル(54)をス
リット(57)の両側に液密状態で配し、ディッケルシャフト(56)の前後動により両ディッケ
ル(54)間の距離を変えて塗工幅を調整するダイコータ(58)において、塗液切り替えの際に
、左右のディッケルシャフト(56)の往復移動操作により両先端を接近離間させて、次に供
給する塗液によって前の塗液残留物を除去する洗浄方法が提案されている(特許文献1参
照)。
しかし、上記洗浄方法では切り替え前の塗液を切り替え後の塗液で洗浄するのであるか
ら、両方の塗液が混ざり合うことになり、生じた混合物を除く必要がある。そのため、こ
の方法では塗液の切り替えを容易且つ短時間に行うことができない欠点があった。
一方、本発明者らは、先に、図7に示すように、押出塗布ヘッド(61)のマニホールド(6
2)の一端内部に吸液性のピグ(63)を緊密に嵌込んで、これに連結されたシャフト(64)を介
して電動式ないしは空圧式駆動手段でピグ(63)をマニホールド(62)内を摺動させる押出塗
布ヘッド内の洗浄方法を提案した(特願2003−391018号明細書および図面参照
)。
しかし、この洗浄方法では、ピグを摺動させるための連結シャフトおよび駆動手段が必
要であり、押出塗布ヘッド内を完全に洗浄するには同シャフトはヘッドの全幅程度の長さ
を有する必要がある上に、駆動手段の設置のために大きなスペースが必要であった。
特開平9−94510号公報、特に特許請求の範囲、第9欄
本発明の課題は、上記従来技術の欠点に鑑み、塗液切り替えの際に押出塗布ヘッド内を
容易且つ迅速に、大きな付帯設備およびその設置スペースを必要とせずに、洗浄すること
ができる方法を提供することにある。
請求項1に係る発明は、押出塗布ヘッドのマニホールドの少なくとも塗液通路の一端内
部に吸液性ピグを緊密に嵌込んで他端からの吸引によりマニホールドの少なくとも塗液通
路内を摺動させる押出塗布ヘッド内の洗浄方法である。
請求項2に係る発明は、押出塗布ヘッドのマニホールドの少なくとも塗液通路の一端内
部に非吸液性ピグを嵌込んで他端からの吸引によりマニホールドの少なくとも塗液通路内
を摺動させ、次いで上記一端内部に吸液性ピグを緊密に嵌込んで他端からの吸引によりマ
ニホールドの少なくとも塗液通路内を摺動させる押出塗布ヘッド内の洗浄方法である。
請求項3に係る発明は、吸引によるピグの摺動の前に、マニホールドのスリット開口部
に変形可能なシール片を配置し、マニホールド内の減圧によりシール片をスリット開口部
に吸い着けて同開口部を塞いでおく、請求項1または2記載の押出塗布ヘッド内の洗浄方
法である。
請求項4に係る発明は、マニホールドの少なくとも塗液通路内での吸液性ピグの移動速
度を、同ピグを紐を介して紐繰出し機に連結することにより制御する、請求項1〜3のい
ずれかに記載の押出塗布ヘッド内の洗浄方法である。
請求項5に係る発明は、塗布ヘッドの塗液供給口に制動ピンを差し込み、同ピンの先端
と塗液通路内面とで段差を形成し、マニホールドの少なくとも塗液通路内を摺動する吸液
性ピグをこの段差で一旦止め、その後上記段差をなくして吸液性ピグの摺動を再開するこ
とにより、吸液性ピグの全移動時間を長くする、請求項1〜3のいずれかに記載の押出塗
布ヘッド内の洗浄方法である。
以下、本発明の構成を詳しく説明する。
押出塗布ヘッドのマニホールドは、幅方向に断面形状が略一定である塗液通路と、同通
路の一側に沿って設けられたスリットとからなる。スリットは基端部で塗液通路に連通し
かつヘッド先端に向かって伸び同先端面に開口している。押出塗布ヘッドは、塗液供給装
置に連結されかつ塗液通路に通じる塗液供給口と、マニホールドの両端を塞ぐ一対のサイ
ドプレートを備える。塗液切り替えの際にはスリット開口部はシール片で塞がれる。塗液
供給口の設置位置は、好ましくは、塗液通路の長さ中央部である。塗液供給装置から塗液
供給口を経てマニホールドの塗液通路内に供給された塗液は、スリットを経て薄膜化され
、スリット開口部から塗膜となって被塗装物上に押出される。
特許請求の範囲および明細書を通して、吸液性ピグとは吸液性を有する材料で構成され
たピグをいい、非吸液性ピグとは吸液性を有しない材料で構成されたピグをいう。
非吸液性ピグおよび吸液性ピグは、いずれもマニホールドの少なくとも塗液通路に対応
する断面形状を有し、例えば、実施例1のようにマニホールドの塗液通路に対応する断面
形状、または実施例4のようにマニホールド全体に対応する断面形状を有する。非吸液性
ピグはマニホールドの少なくとも塗液通路のサイズと等しいかまたはこれより若干小さめ
のサイズを有し、例えば断面円形の空洞からなる塗液通路に嵌め込まれる非吸液性ピグは
、同通路より約1mm小さい直径を有する。吸液性ピグはマニホールドの塗液通路のサイ
ズと等しいかまたはこれより若干大きいめのサイズを有し、例えば断面円形の空洞からな
る塗液通路に嵌め込まれる吸液性ピグは、同通路より約1mm大きい直径を有する。
非吸液性ピグの材質としては、ポリオレフィン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニ
ル樹脂、フッ素樹脂等の樹脂や、銅、真鋳などの金属が例示され、マニホールドの少なく
とも塗液通路表面を傷付けない点でテフロン(登録商標)が好ましい。
非吸液性ピグの長さはマニホールドの塗液通路の半径と同じ程度でよい(例えば、塗液
通路の半径が30mmである場合、ピグの長さも30mm程度である)。
非吸液性ピグは、押出塗布ヘッドの組立の際に、塗布ヘッド両端に配置されるサイドプ
レートのピグ装填口に嵌込んでおくのがよいが、塗液切り替えの際に塗液の供給を止めた
後にピグ装填口に嵌込んでもよい。ピグ装填口はマニホールドの少なくとも塗液通路に合
致する断面形状を有し、これと同一直線上に位置する。
吸液性ピグの材質としては、ポリオレフィン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル
樹脂等の樹脂からなる連続気泡発泡体や繊維集合体であって、変形可能なものが好ましい
。ただし、材料は必ずしも変形可能である必要はない。より好ましい材質はコットン、ウ
ール、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン、テフロン(登録商標)、レーヨン等で
あり、さらに好ましいものはこのような材質からなるウエスやフェルトである。吸液性ピ
グの長さは、ピグがマニホールド内で転倒しないで安定して摺動できる程度であればよく
、特に限定されないが、10mm以上であることが好ましい。
吸液性ピグの吸液性については、単位体積あたりのトルエン吸収量が好ましくは0.1
g/cm以上、より好ましくは0.5g/cm以上である。
吸液性ピグには洗浄溶剤を染み込ませておくことが好ましい。
吸液性ピグは、押出塗布ヘッドの組立の際にマニホールドの少なくとも塗液通路内一端
部に嵌込んでおいて構わないが、洗浄工程に入ってから非吸液性ピグを移動させた後にマ
ニホールドの少なくとも塗液通路内一端部に嵌込むのが好ましい。
請求項1に係る発明のように、マニホールドの少なくとも塗液通路の一端内部に吸液性
ピグを緊密に嵌込んで他端からの吸引により摺動させるだけでもよいが、請求項2に係る
発明のように、その前に、マニホールドの少なくとも塗液通路の一端内部に非吸液性ピグ
を嵌込んで他端からの吸引により摺動させておくことが好ましい。
マニホールドの少なくとも塗液通路内での吸液性ピグの移動速度は限定されないが、低
速であることが好ましく、例えば1〜20cm/秒である。このように、マニホールドの
少なくとも塗液通路内での吸液性ピグの摺動速度を制御するには、請求項4に係る発明の
ように、同ピグを紐を介して紐繰出し機に連結する方法が好ましい。また、請求項5に係
る発明のように、塗布ヘッドの塗液供給口に制動ピンを差し込み、同ピンの先端と塗液通
路内面とで段差を形成し、マニホールドの少なくとも塗液通路内を摺動する吸液性ピグを
この段差で一旦止め、その後上記段差をなくして吸液性ピグの摺動を再開することにより
、吸液性ピグの全移動時間を長くする方法もある。このようにピグの全移動時間を長くす
ることにより吸液性ピグの平均摺動速度を制御することができる。
マニホールドの少なくとも塗液通路の他端からの吸引は、同他端に接続された真空ポン
プや減圧ブロア等の減圧装置により行う。減圧装置はマニホールドの少なくとも塗液通路
の他端に直接接続してもよいが、同他端と減圧装置の間に塗液・ピグ回収装置を介在させ
るのが好ましい。塗液・ピグ回収装置は上端一側に吸引路を有し、固液分離用のバスケッ
トフィルターからなる上段のピグ回収籠と、これの下の塗液回収タンクとを収納してなる
。塗液・ピグ回収装置の下端一側に減圧装置が接続されている。ピグ回収籠と塗液回収タ
ンクは一体に設けられても別体に設けられてもよい。
請求項3に係る発明において、押出塗布ヘッドのスリット開口部をシールするためのシ
ール片は、ゴム、ポリ塩化ビニル樹脂、シリコーンゴムなどの変形可能な材料からなるチ
ューブや帯状片であってよく、中でもシリコーンゴム製のものが好ましい。シール片の形
状は、スリット開口部の形状に合わせて適宜のものが選択されてよく、通常は帯状片で対
応できるが、複雑な形状を有する塗布ヘッドの場合は、チューブ状のものが好ましい場合
もある。シール片の長さはスリット開口部の長さと等しいかまたはこれより若干長いめで
あることが好ましい。シール片の幅はスリット開口部の幅より大きく、シール片の厚さは
スリット開口部の幅の1/2より厚い。
押出塗布ヘッド内の洗浄操作を行うには、まず同ヘッドを組み立てる際に、左右一対の
サイドプレートに設けられたピグ装填口にそれぞれ非吸液性ピグを嵌込んでおく。組み立
てた押出塗布ヘッドを用いて塗布作業を終了した後、塗布ヘッドへの塗液の供給を止めて
、塗布ヘッドから塗液供給装置を外し、マニホールドのスリット開口部に変形可能なシー
ル片を配置する。一方のサイドプレートに塗液・ピグ回収装置を接続し、前者のピグ装填
口と後者の吸引路を連通させる。こうして、塗布ヘッドのマニホールドを塗液・ピグ回収
装置を介して減圧装置に接続する。この状態で減圧装置によりマニホールド内を吸引する
と、非吸液性ピグはマニホールドの少なくとも塗液通路内を摺動させられ、マニホールド
内に充填されていた塗液は、同ピグによって掻き出される。ただし、マニホールドの内面
および塗液供給口には塗液が残存する。非吸液性ピグは塗液・ピグ回収装置のピグ回収籠
に回収され、塗液はピグ回収籠を通過し塗液回収タンクに回収される。
次いで、塗布ヘッドの塗液供給口に制動ピンを差し込み、塗液供給口内に残った塗液を
マニホールド内へ押出す。
マニホールドの少なくとも塗液通路内に塗液・ピグ回収装置の反対側の端部から吸液性
ピグを緊密に嵌込んで、上記と同様に、減圧装置によりマニホールド内を吸引すると、吸
液性ピグはマニホールドの少なくとも塗液通路内を摺動させられ、マニホールド内面の残
存塗液は同ピグによって擦り取られ、同ピグは塗液を吸収しながらマニホールドまたはそ
の塗液通路内を移動する。
請求項1に係る発明によれば、押出塗布ヘッドのマニホールドの少なくとも塗液通路の
一端内部に緊密に嵌め込んだ吸液性ピグを他端からの吸引によりマニホールドの少なくと
も塗液通路内を摺動させるので、従来技術のような連結シャフト、駆動手段等の大きな付
帯設備およびその設置スペースを必要とせずに、押出塗布ヘッド内を容易且つ迅速に洗浄
することができる。
請求項2に係る発明によれば、上記吸液性ピグの摺動の前に、非吸液性ピグを吸引によ
り摺動させておくので、マニホールド内に充填されていた塗液を非吸液性ピグによって予
め掻き出しておくことができ、洗浄を一層効果的なものとすることができる。
請求項3に係る発明によれば、吸引によるピグの摺動の前に、マニホールドのスリット
開口部に変形可能なシール片を配置し、マニホールド内を減圧することにより、スリット
開口部をシール片で確実に塞いでおくことができる。
請求項4に係る発明によれば、同ピグを紐を介して紐繰出し機に連結することにより、
マニホールドの少なくとも塗液通路内での吸液性ピグの摺動速度を所望の低速に制御する
ことができ、これにより洗浄を一層効果的なものとすることができる。
請求項5に係る発明によれば、塗布ヘッドの塗液供給口に差し込んだ制動ピンを用いて
、塗液通路内での吸液性ピグの全移動時間を長くし、これにより平均摺動速度を所望の低
速に制御することができ、これにより洗浄を一層効果的なものとすることができる。
つぎに、本発明を具体的に説明するために、本発明の実施例およびこれとの比較を示す
ための比較例をいくつか挙げる。
実施例1
図1〜4は本発明の一例を示すものである。押出塗布ヘッド(1) のマニホールド(2) は
、断面円形の空洞からなる塗液通路(3) と、同通路(3) の一側に沿って設けられたスリッ
ト(4) とからなる。スリット(4) は基端部で塗液通路(3) に連通しかつヘッド先端に向か
って伸び同先端面に開口している。押出塗布ヘッド(1) は、その中間部一側面に突出状に
設けらた塗液供給口(5) を有し、これとエルボ管(6) を介して塗液供給装置に連結されて
いる。塗液供給口(5) はマニホールド(2) の塗液通路(3) に通じる。マニホールド(2) の
両端は一対のサイドプレート(7) (8) で塞がれている。サイドプレート(7) (8) にはそれ
ぞれピグ装填口(9) (10)が設けられており、同装填口(9) (10)にそれぞれテフロン(登録
商標)製の非吸液性ピグ(11)(12)が装填されている。ピグ装填口(9) (10)の外端は蓋体(1
3)(14)で塞がれている。ピグ装填口(9) (10)は塗液通路(3) と同じサイズの円形断面を有
し、同通路(3) と中心線を共通する。非吸液性ピグ(11)(12)は塗液通路(3) およびピグ装
填口(9) (10)より直径で約1mm小さい円柱体である。
上記構成の押出塗布ヘッド(1) を用い、塗液供給装置からエルボ管(6) および塗液供給
口(5) を経てマニホールド(2) 内に塗液(青色の顔料を有する塩化ビニル樹脂のトルエン
溶液(塩化ビニル樹脂濃度70重量%、B型粘度計による粘度10000cps))を供
給し、スリット(4) を経て薄膜化し、スリット開口部(35)から幅1400mmの塗膜とし
て被塗装物上に押出す。
塗布作業を終了した後、押出塗布ヘッド内の洗浄操作を行うには、まず塗液のマニホー
ルド(2) への供給を止めて、エルボ管(6) の開口端を上に向け、エルボ管(6) から塗液供
給装置を外し、エルボ管(6) の開口端を蓋体(21)で塞ぐ。
マニホールド(2) のスリット開口部(35)にゴムチューブからなる変形可能なシール片(1
5)を配置し、一方のサイドプレート(7) から蓋体(13)を取り除き、他方のサイドプレート
(8) から蓋体(14)を取外し、代わりに塗液・ピグ回収装置(16)を配置する。同装置(16)は
上端一側に吸引路(17)を有し、バスケットフィルターからなる上段のピグ回収籠(18)と、
これの下の塗液回収タンク(19)とを収納してなる。塗液・ピグ回収装置(16)の下端一側に
真空ポンプ(20)が接続されている。他方のサイドプレート(8)のピグ装填口(10)に塗液・
ピグ回収装置(16)の吸引路(17)を連通させ、塗布ヘッド(1) のマニホールド(2) を塗液・
ピグ回収装置(16)を介して真空ポンプ(20)に接続する。この状態で真空ポンプ(20)により
マニホールド内を吸引する。この吸引により、非吸液性ピグ(11)はマニホールド(2) の塗
液通路(3) 内を他端方向へ摺動させられ、同通路(3) 内に充填されていた塗液を塗液・ピ
グ回収装置(16)の方へ掻き出す。一対の非吸液性ピグ(11)(12)は塗液・ピグ回収装置(16)
のピグ回収籠(18)に回収され、塗液はピグ回収籠(18)を通過し塗液回収タンク(19)に回収
される。
次いで、エルボ管(6) から蓋体(21)を取外し、一方のサイドプレート(7) のピグ装填口
(9) を手で塞ぐと、塗液供給口(5) に残っていた塗液が吸引されマニホールド(2) の塗液
通路(3) 内へ流れ込む。その後エルボ管(6) を塗液供給口(5) から取外し、同口(5) に制
動ピン(22)を差し込み、塗液供給口(5) 内に残った塗液をマニホールド(2) の塗液通路(3
) 内へ押出す(図4参照)。制動ピン(22)の先端面は塗液通路(3) と同じ曲率を有する円
弧面をなし、塗液供給口(5) に最も深く差し込んだ状態で制動ピン(22)の先端円弧面は塗
液通路(3) の内面と面一になる。
次いで、マニホールド(2) の塗液通路(3) の一端部内、すなわち塗液・ピグ回収装置(1
6)の反対側の端部内に吸液性ピグ(23)を緊密に嵌込んで、上記と同様に、真空ポンプ(20)
によりマニホールド(2) 内を吸引すると、吸液性ピグ(23)はマニホールド(2) の塗液通路
(3) 内を他端方向へ摺動させられ、塗液通路(3) 内面の残存塗液を擦り取って吸収しなが
ら塗液通路(3) 内を移動する。吸液性ピグ(23)の摺動は3回行い、各回とも新たな吸液性
ピグ(23)を用いる。
こうして洗浄操作を終えた後、新たな塗液供給口(5) およびサイドプレート(7) (8) を
取付け、塗液切り替えを完了する。塗液のマニホールド(2) への供給を止めてから塗液切
り替え完了までの操作時間、すなわち塗液切り替えに要した時間は7分であった。塗液・
ピグ回収装置(16)の占有長さ、すなわち同装置(16)の上端部において吸引路(17)を含む水
平方向(塗液流路方向)の長さは500mmであった。
実施例2
図3に示すように、吸液性ピグとして、ピグの一端を紐(24)を介して紐繰出し機(25)に
連結した吸液性ピグ(36)を用い、実施例1と同様に吸引により吸液性ピグ(36)の摺動を移
動速度50mm/秒で2回行った。その他の点は実施例1と同じにした。塗液切り替えに
要した時間は7分であった。塗液・ピグ回収装置(16)の占有長さは500mm、紐(24)の
長さも含んで紐繰出し機(25)の長さは150mm、したがって洗浄装置全体の占有長さは
650mmであった。
実施例3
塗液供給口(5) に制動ピン(22)を差し込み、その先端面を塗液通路(3) の内面と面一に
した後、制動ピン(22)を軸回りに90度回して、制動ピン(22)の先端と塗液通路(3) の内
面との間に段差を形成し、塗液通路(3) 内を摺動する吸液性ピグ(23)をこの段差で止める
。次いで、塗液・ピグ回収装置(16)に真空ポンプ(20)を接続する管に設けられた大気圧開
放用のバルブ(26)を開いてマニホールド(2) 内の減圧を除去し、その後、再び制動ピン(2
2)を90度回して、制動ピン(22)の先端円弧面を塗液通路(3) の内面と面一にし、バルブ
(26)を閉じて、吸引により吸液性ピグ(23)の摺動を再開した。この操作を2回繰り返した
。その他の点は実施例1と同じにした。塗液切り替えに要した時間は8分であった。塗液
・ピグ回収装置(16)の占有長さは500mmであった。
実施例4
この実施例では吸液性ピグおよび非吸液性ピグはいずれも円柱部とその一側に沿って設
けられた薄板部とからなる。すなわち、図5に示すように、スリット(4) の幅が大きめ、
例えば1mm以上である場合、一対の非吸液性ピグ(27)はそれぞれ円柱部(28)とその一側
に沿って設けられた薄板部(29)とからなり、これらに対応した形状で一対の厚肉サイドプ
レート(30)にはそれぞれピグ装填口(31)が設けられ、ピグ装填口(31)はいずれも断面円形
の空洞部(32)と、空洞部(32)の一側に沿って設けられたスリット部(33)とからなる。サイ
ドプレート(30)の外面には空洞部(32)とスリット部(33)からなるピグ装填口(31)全体を塞
ぐ蓋体(34)が配されている。
吸液性ピグの構成は図5に示されていないが、非吸液性ピグ(27)と同じく、円柱部とそ
の一側に沿って設けられた薄板部とからなる。
その他の点は実施例1と同じにした。塗液切り替えに要した時間は7分であった。塗液
・ピグ回収装置(16)の占有長さは500mmであった。
実施例5
吸液性ピグ(23)の摺動を1回とし、その他の点は実施例1と同じにした。塗液切り替え
に要した時間は7分であった。塗液・ピグ回収装置(16)の占有長さは500mmであった
実施例6
非吸液性ピグ(11)(12)の摺動を行わず、吸液性ピグ(23)の摺動のみを行い、その他の点
は実施例1と同じにした。塗液切り替えに要した時間は7分であった。塗液・ピグ回収装
置(16)の占有長さは500mmであった。
比較例1
図7に示すように、押出塗布ヘッド(61)のマニホールド(62)の一端内部に吸液性のピグ
(63)を緊密に嵌込んで、これに連結された連結シャフト(64)を介して電動式ないしは空圧
式駆動手段でピグ(63)をマニホールド(62)内を摺動させた(特願2003−391018
号明細書および図面参照)。
この洗浄方法では、幅1400mmの押出塗布ヘッド(61)の内部を洗浄するには連結シ
ャフト(64)の長さは1500mmを要する上に駆動手段の設置スペースが必要であった。
塗液切り替えに要した時間は10分であった。
比較例2
吸液性ピグ(23)の摺動を行わず、非吸液性ピグ(11)(12)の摺動のみを行い、その他の点
は実施例1と同じにした。マニホールド(2) の塗液通路(3) の内面には塗液が残ったまま
であり、塗液切り替えを完了するにはさらにウエスで内面を拭く必要があった。
比較例3
吸液性ピグ(23)の摺動も非吸液性ピグ(11)(12)の摺動も行わず、その他の点は実施例1
と同じにした。マニホールド(2) の塗液通路(3) の内面には塗液が残ったままであり、塗
液切り替えを完了するにはさらにウエスで内面を拭く必要があった。
上記実施例1〜6および比較例1〜3の洗浄結果を表1にまとめて示す。
洗浄操作後のきれいさは、1)目視、2)白色のウエスで拭き取った際の塗液付着の有
無、3)茶色のぺーパータオルで拭き取った際の塗液付着の有無で判断し、
◎:とてもきれい
○:きれい
△:少し汚れている
×:よごれている
の基準で評価した。
Figure 2005296754
表1から明らかなように、実施例1〜6では短時間にきれいな洗浄が達成された。
実施例1による押出塗布ヘッド内の洗浄方法を示す同ヘッドの分解斜視図である。 実施例1による押出塗布ヘッド内の洗浄方法を示す同ヘッドの側面図である。 実施例2による押出塗布ヘッド内の洗浄方法を示す同ヘッドの組立側面図である。 実施例1による押出塗布ヘッド内の洗浄方法を示す同ヘッドの横断面図である。 実施例4による押出塗布ヘッド内の洗浄方法を示す同ヘッドの分解斜視図である。 特許文献1の押出塗布ヘッド内の洗浄方法を示す同ヘッドの斜視図である。 特願2003−391018号明細書および図面による押出塗布ヘッド内の洗浄方法を示す同ヘッドの斜視図である
符号の説明
(1) :押出塗布ヘッド
(2) :マニホールド
(3) :塗液通路
(4) :スリット
(5) :塗液供給口
(7) (8) :サイドプレート
(9) (10):ピグ装填口
(11)(12)(27):非吸液性ピグ
(15):シール片
(16):塗液・ピグ回収装置
(17):吸引路
(18):ピグ回収籠
(19):塗液回収タンク
(20):真空ポンプ
(22):制動ピン
(23)(36):吸液性ピグ
(24):紐
(25):紐繰出し機
(26):バルブ
(28):円柱部
(29):薄板部
(30):厚肉サイドプレート
(31):ピグ装填口
(32):空洞部
(33):スリット部
(35):スリット開口部

Claims (5)

  1. 押出塗布ヘッドのマニホールドの少なくとも塗液通路の一端内部に吸液性ピグを緊密に
    嵌込んで他端からの吸引によりマニホールドの少なくとも塗液通路内を摺動させる押出塗
    布ヘッド内の洗浄方法。
  2. 押出塗布ヘッドのマニホールドの少なくとも塗液通路の一端内部に非吸液性ピグを嵌込
    んで他端からの吸引によりマニホールドの少なくとも塗液通路内を摺動させ、次いで上記
    一端内部に吸液性ピグを緊密に嵌込んで他端からの吸引によりマニホールドの少なくとも
    塗液通路内を摺動させる押出塗布ヘッド内の洗浄方法。
  3. 吸引によるピグの摺動の前に、マニホールドのスリット開口部に変形可能なシール片を
    配置し、マニホールド内の減圧によりシール片をスリット開口部に吸い着けて同開口部を
    塞いでおく、請求項1または2記載の押出塗布ヘッド内の洗浄方法。
  4. マニホールドの少なくとも塗液通路内での吸液性ピグの移動速度を、同ピグを紐を介し
    て紐繰出し機に連結することにより制御する、請求項1〜3のいずれかに記載の押出塗布
    ヘッド内の洗浄方法。
  5. 塗布ヘッドの塗液供給口に制動ピンを差し込み、同ピンの先端と塗液通路内面とで段差
    を形成し、マニホールドの少なくとも塗液通路内を摺動する吸液性ピグをこの段差で一旦
    止め、その後上記段差をなくして吸液性ピグの摺動を再開することにより、吸液性ピグの
    全移動時間を長くする、請求項1〜3のいずれかに記載の押出塗布ヘッド内の洗浄方法。
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