JP2003039034A

JP2003039034A - 管路内清掃方法

Info

Publication number: JP2003039034A
Application number: JP2001229089A
Authority: JP
Inventors: Yoshio Yamazaki; 良夫山崎; Kenji Yamazaki; 健司山崎; Kazuhiro Yamazaki; 和宏山崎; Terue Yamazaki; 輝江山崎; Kazuhiro Shindo; 一浩進藤
Original assignee: YUTAKA KIKO KK
Current assignee: YUTAKA KIKO KK
Priority date: 2001-07-30
Filing date: 2001-07-30
Publication date: 2003-02-12

Abstract

(57)【要約】【目的】管路内の段差や曲がり角で詰まってしまった
り、曲がり角で管に孔を開けたりすることがなく、汚れ
を確実に除去できる管路内清掃方法を提供することを目
的とする。【構成】清掃対象となる管１の一端を密封板５で閉塞
し、管１の他端から摺動体としてピグ２を挿入し、真空
ポンプ４によって上記密封板５を貫通して管路内の空気
を吸引することで上記ピグ２を密封板５方向に移動させ
る構成としたり、上記ピグ２の径を管の径より若干小さ
くし、ピグ２と管の間に隙間を設ける構成とする。ピグ
２は管１の曲がった部分でも、容易に向きを変えること
ができ、詰まることなく、管路内を清掃することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、管路内を、摺動体を使
用して清掃する管路内清掃方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ガス管、水道管及び各種プラント
等の管の内部を清掃する方法として、ピグを用いるもの
がある。

【０００３】ピグは弾力性のある素材で、球形や複数の
円板を離間して積層した形状、円柱形の一方の先端が丸
くなった弾丸のような形状をしているものなど、多くの
種類がある。ピグ外周を管路内面に密着させて後方から
加圧空気などにより圧力をかけて、管路内を移動させ
る。管路内面とピグとの接触摩擦により、管路内面に付
着した異物が押し出され取り除かれる。したがって、ピ
グの直径は清掃する管の口径と同じになっている必要が
ある。

【０００４】またこれとは別に、高圧水を噴射すること
によって汚れを落とす方法もある。特願２０００−１１
８８１２号などの管洗浄装置により、管路内の汚れを落
とす。このような管洗浄方法では、落とした汚れを回収
する手段として、麻布などの目の粗い布を巻いたピグを
挿入し後方から圧力を加えてピグを移動させる方法が採
用されている。このようにして管路内に残った汚れを拭
き取っていく。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このような管
路内清掃装置の場合、管の口径とピグの直径がほぼ等し
くないと圧力を加えても移動しないので、管路内に段差
があった場合に段差を乗り越えることができずピグが詰
まってしまうことがある。管路内に段差ができる原因と
しては、設置場所の都合上段差を設けざるを得ない場合
や、管路内のひび割れ、又は複数の管を溶接によって接
続したとき管路内壁に裏波や施工段差が形成されてしま
う、といったものがある。たとえ段差で詰まることがな
かった場合でも、段差の部分に汚れが残ってしまうこと
があった。また、後方からの圧力によってピグを押すよ
うになっているのとピグが管に隙間なく接触しているの
とで、曲がり角ではピグ先端の向きを変えることができ
ない。そのため、ピグは曲がりきれずに詰まってしまう
ことがある。その状態で圧力をかけ続けると、管に孔を
開けてしまう場合もある。

【０００６】そこで、本発明は管路内の段差や曲がり角
で詰まってしまったり、曲がり角で管に孔を開けたりす
ることがなく、汚れを確実に除去できる管路内清掃方法
を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、清掃対象となる管の一端を密封板で閉塞
し、管の他端から摺動体を挿入し、真空ポンプによって
上記密封板を貫通して管路内の空気を吸引することで上
記摺動体を密封板方向に移動させることにより管路内を
清掃するような構成とした。さらに、上記摺動体による
清掃に先立って水による管の洗浄を行っておいたり、上
記摺動体がピグであり、該ピグの径を管の径より若干小
さくし、ピグと管の間に隙間を設け、該隙間に高速の風
を通過させることにより管路内を清掃する構成とするこ
ともできる。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明の実施例を、図面をもとに
説明する。図１は本発明の管路内清掃方法の実施例を示
した図である。

【０００９】管１は、ガス管、水道管及び各種プラント
等で使われている円筒形の管である。口径は、人が内部
で作業できないような小さいものから、人が入れる大口
径のものまである。図１の管１は上下に曲がったクラン
ク型をしているが、この形に限るものではなく、曲がり
角が多数ある曲がりくねった管でもよい。通常、管１は
複数の管を繋ぎ合わせたものとなっている。

【００１０】この実施例は、摺動体としてピグ等を使用
している。図２はピグ２の側面図である。ピグ２は、ウ
レタン又はスポンジ等で形成されている。これらには硬
質と軟質があるが、これはどちらを用いてもよい。ピグ
全体を複数の部位に分け、部位ごとに硬質と軟質を使い
分けることも可能である。形状は、弾丸のように一方の
端が丸くなっている略円柱形である。ピグ２の直径は、
管１の口径よりもわずかに小さい。

【００１１】ピグ２には、丸くなった先端以外のところ
に布３を巻き付けておくとよい。布３は、綿布、タオル
又は麻布等の目の粗い布が適している。ピグ２は布３を
巻いた後でも管１の口径より小さくなるようにし、管内
をスムーズに移動できるようにしている。しかしこのよ
うなものに限定されるものではなく、軟質のスポンジ等
の素材で形成されたピグであれば、管内を移動しやすい
ので管１の口径より大きくなっても問題ない。

【００１２】真空ポンプ４を管１の、ピグ２とは反対側
に設置する。この真空ポンプ４としては、空気だけでは
なく汚泥を吸い込むことができるポンプを使用する。

【００１３】管１内に負圧を加えるために、管１の出口
に密封板５を取りつけ、管１を塞ぐ。密封板５には、吸
い込み口６を通す孔が開いている。

【００１４】吸い込み口６は、真空ポンプ４に接続され
ている。管１内の空気と水と汚泥を同時に吸い込めるよ
うに、吸い込み口６の先端は管の底部に設置される。

【００１５】次に清掃方法を説明する。まず、管１は本
発明の管路内清掃方法を用いる前に、特願２０００−１
１８８１２号等によって洗浄される。洗浄後の汚れは汚
泥やスラリーとなって、管１の底部に集まる。

【００１６】洗浄終了後に、管１の出口に密封板５を取
りつける。同時に吸い込み口６を管１の底部に接するよ
うにしながら密封板５に通す。吸い込み口６を真空ポン
プ４に接続する。管１の入口から、布３を巻いたピグ２
を挿入する。

【００１７】真空ポンプ４を作動させると、吸い込み口
６周辺の汚泥と共に、密封板５とピグ２の間の空気が吸
い込まれ管１内が負圧にされる。負圧が進むと、ピグ２
が密封板５側へ引き寄せられる。この時、ピグ２に巻い
た布３が管１の底部に溜まった汚泥を吸い取ったり擦り
取ったりする。

【００１８】この実施例では、ピグ２の径を管１の径よ
り小さくしてピグ２と管１との間に隙間ができるように
している。そのため、真空ポンプ４が空気を吸引する
と、この隙間を空気が勢いよく通過する。それによっ
て、管１の内壁は水分が少ない生乾きになり、管壁に残
存していた錆などが剥がれ落ちやすくなる。

【００１９】ピグ２が管１の曲がり角に到達する。真空
ポンプ４が空気を吸引していくがピグ２の径が管１の径
より小さいため、ピグ２の先端部分が引き寄せられて向
きを変え易い。ピグ２は途中で詰まることがなく、スム
ーズに方向転換ができる。

【００２０】錆などの固形物で布３に吸い取れないもの
は、ピグ２によって吸い込み口６方向へ押し出される。
吸い込み口６は、ピグ２によって寄せられてきた固形物
を空気や水と一緒に吸い込む。

【００２１】図３は段差のある管を清掃している状態を
表す図である。管１は図１と同じ物であるが、途中に段
差１ａがある。段差１ａができる原因としては、上記し
たように設置場所やひび割れ等さまざまなものがある。
ピグ２、布３は図１で示したものと同じ物である。真空
ポンプ４、密封板５及び吸い込み口６は、図示しないが
図３の左側に設置されている。ピグ２は段差１ａを乗り
越えようとしたときに管１に対して斜めに向きを変えな
ければならない。曲がり角を曲がるときと同様、ピグ２
と管１の間に隙間があるので方向転換がスムーズにで
き、段差１ａを乗り越えることが可能となる。

【００２２】図４は摺動体８として氷やドライアイスを
使用した清掃方法を示す図である。管７は排水管のよう
に、垂直方向に設置されており、途中で逆S字型に曲が
っている。管７の下端には密封板５と吸い込み口６を取
りつける。吸い込み口６は図示しない真空ポンプに接続
されている。

【００２３】この状態で真空ポンプを作動させ、上端か
ら摺動体８を投入する。摺動体８は氷塊やドライアイス
である。これは管７の口径より小さい塊でよいが、かわ
りに管７を塞ぐことができるだけの量を使用する。図４
では湾曲部９の中間あたりまでくるだけの量を投入して
いる。

【００２４】図示しない真空ポンプにより管７内が負圧
にされ、摺動体８は管内壁の汚れやスケールを削り取り
ながら密封板５へ引き寄せられる。この時、摺動体８の
一部が湾曲部９に残ることがある。しかし、摺動体８は
氷やドライアイスであり、いずれ溶けて無くなってしま
うので、管７が詰まることはない。

【００２５】

【発明の効果】上記に説明したように、本発明によれ
ば、清掃対象となる管の一端を密封板で閉塞し、管の他
端から摺動体を挿入し、真空ポンプによって上記密封板
を貫通して管路内の空気を吸引することで上記摺動体を
密封板方向に移動させることにより管路内を清掃する構
成とすることで、管の曲がり角や段差で詰まったり、管
に孔を開けたりすることがなく、汚れを確実に除去でき
る。

【００２６】上記摺動体による清掃に先立って水による
管の洗浄を行っておくことで、頑固な汚れも落とすこと
ができる。

【００２７】上記摺動体がピグであり、該ピグの径を管
の径より若干小さくし、ピグと管の間に隙間を設け、該
隙間から高速の風を通過させることにより管路内を清掃
する構成とすることで、管の曲がり角や段差をよりスム
ーズに移動することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の管路内清掃方法の実施例を示した図で
ある。

【図２】ピグの側面図である。

【図３】段差のある管を清掃している状態を表す図であ
る。

【図４】摺動体として氷やドライアイスを使用した清掃
方法を示す図である。

【符号の説明】

１管２ピグ３布４真空ポンプ５密封板６吸い込み口８摺動体

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者山崎和宏横浜市旭区川井宿町24−９豊機工株式会社内 (72)発明者山崎輝江横浜市旭区川井宿町24−９豊機工株式会社内 (72)発明者進藤一浩横浜市旭区川井宿町24−９豊機工株式会社内Ｆターム(参考） 3B116 AA12 AB54 BA23 BA36

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】清掃対象となる管の一端を密封板で閉塞
し、管の他端から摺動体を挿入し、真空ポンプによって
上記密封板を貫通して管路内の空気を吸引することで上
記摺動体を密封板方向に移動させることにより管路を清
掃することを特徴とする管路内清掃方法。
【請求項２】上記摺動体による清掃に先立って水によ
る管の洗浄を行っておくことを特徴とする請求項１記載
の管路内清掃方法。
【請求項３】上記摺動体がピグであり、該ピグの径を
管の径より若干小さくし、ピグと管の間に隙間を設け、
該隙間に高速の風を通過させることにより管路内を清掃
することを特徴とする請求項１又は２記載の管路内清掃
方法。