JP2005295452A - ダンパ、振動板およびスピーカ装置 - Google Patents

ダンパ、振動板およびスピーカ装置 Download PDF

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Abstract


【課題】 コイルボビンを良好に保持するダンパ、振動板、およびスピーカ装置を提供すること。
【解決手段】ダンパ部材600には、コイルボビンに接着されてコイルボビンを保持する可撓性の接着補助部材640を備えている。このため、例えば接着補助部材640の内周縁641の径寸法をコイルボビンの径寸法より小さくした場合でも、接着補助部材640を可撓変形させて、内周縁641をコイルボビンの径寸法に合わせて拡径して、コイルボビンを嵌挿させることができる。したがって、従来のような樹脂などにより形成されたダンパよりも、コイルボビンとの隙間を小さくできる。これにより、コイルボビンと接着補助部材640との接着性を良好にでき、コイルボビンを良好に保持することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ボイスコイルを巻装するコイルボビンを保持するダンパ、振動板、およびスピーカ装置に関する。
一般に、スピーカ装置には、コイルが巻装された円筒形のコイルボビンを挿入して固定するダンパが設けられている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載のようなダンパは、コイルボビンの断面形状に合わせて、円形状に形成された内周枠と、スピーカフレームに固定される外周枠と、これらの内周枠と外周枠とを連結するアーム部とを有している。これらの内周枠、外周枠およびアーム部は、例えば樹脂などを射出成形することにより一体に形成されている。そして、内周枠は、コイルボビンの径寸法より径大となる孔部を有し、この孔部にコイルボビンを挿入して弾性支持している。
特開平8−275291号公報(図1、図5、図6)
ところで、特許文献1に記載のような従来のダンパでは、コイルを巻き付けたコイルボビンをダンパの内周枠の孔部に挿入するためには、ボイスコイルの巻き線部分を内周枠の孔部に挿入させる必要がある。このため、内周枠の孔部は、ボイスコイルの巻き線部分での径寸法より径大に形成する必要がある。特に、ボイスコイルを複数層重ねて巻き付けたり、ボイスコイルの線径が大きかったりした場合などでは、内周枠の孔部の径寸法をさらに大きくすることが考えられる。しかしながら、内周枠の孔部の径寸法を大きくすると、コイルボビンと内周枠の孔部との間に大きな隙間が生じ、この隙間が大きくなるとコイルボビンとダンパとの接着性が低下し、安定した特性が得られなくなるおそれがある。
本発明の目的は、コイルボビンを良好に保持するダンパ、振動板およびスピーカ装置を提供することである。
請求項1に記載の発明は、コイルが巻装されたコイルボビンを保持するダンパであって、前記コイルボビンと接着されて前記コイルボビンを保持する可撓性を有した接着補助部材を備えたことを特徴としたダンパである。
請求項12に記載の発明は、コイルボビンと、このコイルボビンに鍔状に設けられた振動部と、請求項1ないし請求項11のいずれかに記載のダンパと、を備えたことを特徴とした振動板である。
請求項13に記載の発明は、フレームと、このフレームに配設される磁気回路と、前記フレームに取り付けられる振動板と、前記フレームに取り付けられる請求項1ないし請求項11のいずれかに記載のダンパと、前記振動板および前記ダンパに取り付けられ前記磁気回路に近接して配設されるボイスコイルが巻装されたコイルボビンと、を具備したことを特徴としたスピーカ装置である。
請求項14に記載の発明は、フレームと、このフレームに配設される磁気回路と、前記フレームに取り付けられる請求項12に記載の振動板と、を具備したことを特徴としたスピーカ装置である。
以下に、本発明のスピーカ装置の一実施の形態の構成について図面を参照して説明する。なお、本実施の形態では、コーン型のスピーカ装置について例示するが、他のスピーカ装置を対象とすることができる。図1は、本発明における一実施の形態に係るスピーカ装置を示す断面図である。図2は、ダンパ部材の概略を示す平面図である。図3は、ダンパ部材とコイルボビンとの取り付け箇所近傍の模式的に示す断面図である。
(スピーカ装置の構成)
図1において、100はスピーカ装置で、このスピーカ装置100は、電気的に接続される再生装置からの電気信号である音声データを発音により出力する。このスピーカ装置100は、フレーム200と、磁気回路を構成する磁石300と、磁気回路を構成する磁性体220と、振動板400と、コイルボビン500と、ボイスコイル700と、図示しない保護部材と、を備えている。
フレーム200は、例えば硬質の合成樹脂やアルミニウム合金などの軽量金属材料などにて形成されている。そして、フレーム200は、一面側に向けて拡開する略凹状の本体部210と、この本体部210に一体的に設けられた磁気回路を構成するヨークである磁性体220と、を備えている。
本体部210は、底面略中央に略円形の開口211が穿設され一面側に向けて開口する略円筒形の底部212を有している。また、底部212の拡開する側の周縁部には、底面に略平行な第1取付面を有した第1取付段差部214Aが設けられている。この第1取付段差部214Aの外周縁には、略放射状に架橋部213が先端側で互いに拡開する状態に複数一連に設けられている。さらに、架橋部213の先端には、略リング状で、底部212の底面に略平行な第2取付段差部214Bが一連に設けられている。この第2取付段差部214Bの外周縁には、底部212と略同軸状の円筒状に形成された位置決め筒部215が一連に設けられている。また、本体部210には、電気信号の音声データが入力される端子216Aを有するターミナル216が一体的に取り付けられている。
磁性体220は、上ヨーク221と、下ヨーク222と、を備えている。上ヨーク221は、磁性材料にて略リング状に形成されている。この上ヨーク221は、例えば接着剤などにて本体部210の底面に、内周が底部212の開口211と同軸上となる状態に一体的に取り付けられる。下ヨーク222は、例えば上ヨーク221と同材質に形成されている。この下ヨーク222は、略円板上の板部222Aの略中央に一面側に略円筒状に突起部222Bを有した略凸状に形成されている。そして、下ヨーク222は、板部222Aが上ヨーク221とにより磁石300を挾持する状態に例えば接着剤にて磁石300を介して上ヨーク221に一体的に取り付けられる。この下ヨーク222が取り付けられた状態は、突起部222Bの外周面が上ヨーク221の内周面に所定の間隙で対向して磁気ギャップを形成する状態となっている。
磁石300は、例えばリング状に形成され、軸方向の両端面に磁極面が形成されている。そして、磁石300は、上述したように、上ヨーク221と下ヨーク222の板部222Aとの間に挾持される状態で、例えば接着剤にて取り付けられている。この取り付けられた状態は、磁石300の内周側に下ヨーク222の突起部222Bが略同軸上に貫通する状態となっている。この磁石300の取り付けにより、下ヨーク222の突起部222Bの外周面と上ヨーク221の内周面とが異なる磁極で対向する状態となり、磁石300および磁性体220にて磁気回路が構成される。
振動板400は、例えば表面が防触処理されたマグネシウム薄板やコーン紙、各種繊維のシート部材などにて略薄膜状に形成されている。この振動板400は、一面側に向けて拡開する略裁頭形状(コーン形状)の振動部410を有している。振動部410の外周縁には、振動部410が拡開する側と同方向に突出する状態に断面略U字状に屈曲するエッジ部420が一連に設けられている。さらに、エッジ部420の外周縁には、外方に鍔状に突出し、フレーム200の第2取付段差部214Bの取付面に例えば接着剤にてリング状の取付部材440にて挾持される状態に取り付けられ、フレーム200に支持される。なお、エッジ部420を別部材として、振動部410の外周縁近傍に接着などにより取り付けて一連に振動板400を構成してもよい。
また、振動板400には、略円筒状のコイルボビン500が一体的に設けられている。このコイルボビン500は、例えば振動板400と同材質、あるいはアルミニウムなどの金属や合成樹脂またはガラス繊維などの繊維を含有する合成樹脂などにより構成されている。そして、コイルボビン500は、外径が振動板400の取付部450の内径と略同寸法の略円筒状に形成され、軸方向の一端側が例えば接着剤などを用いて一体的に取り付けられている。なお、コイルボビン500は、振動板400が拡開する側の一端側に端面を閉塞する球面ドーム状のダストキャップが例えば接着剤にて接着されて一体的に設けられた構成としてもよい。
コイルボビン500には、コイルとしてのボイスコイル700が巻装されている。ボイスコイル700は、コイルボビン500の軸方向の他端側の外周面に巻装されている。このボイスコイル700の巻装状態は、例えば接着剤等にて固定されている。このボイスコイル700は、振動板400がフレーム200に取り付けられた状態で、例えば磁性体220の下ヨーク222および上ヨーク221の対向する磁気ギャップに位置する状態に巻装される。そして、ボイスコイル700の線材の両端部が引き出され、フレーム200に設けられたターミナル216の端子216Aに接続されて音声データの入力端となる。
また、コイルボビン500には、略円板状のダンパとしてのダンパ部材600が設けられている。このダンパ部材600は、図2および図3に示すように、フレーム200に取り付けられる略環状の外環部としての外周枠610と、コイルボビン500を挿通させる略環状の内環部としての内周枠620と、これらの外周枠610および内周枠620を連結する弾性変形部としてのアーム部630と、を備えている。そして、ダンパ部材600は、例えば、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT:Poly Butylene Terephthalate)などの合成樹脂を素材とし、射出成形などによって外周枠610と内周枠620とアーム部630とが一体的に形成されている。このダンパ部材600は、ボイスコイル700が上ヨーク221と下ヨーク222の突起部222Bとの間に形成される磁気ギャップに位置する状態で、コイルボビン500を保持している。そして、ボイスコイル700に電圧を印加した際に、アーム部630が弾性変形して、コイルボビン500が軸方向に往復移動可能となるように保持している。
外周枠610は、外形寸法はフレーム200の第1取付段差部214Aの内径寸法と略同寸法に形成され、第1取付段差部214の取付面に例えば接着剤などにて固定されている。
内周枠620には、略円形の案内孔部621が形成されている。案内孔部621の径寸法L2は、ボイスコイル700の巻装部分でのコイルボビン500の径寸法L1以上に形成されている。この内周枠620には、案内孔部621の内周面に沿って、略円筒状の接着補助部材640が固定されている。この接着補助部材640は、軸方向の両端縁が内周枠620の外方に向けて折り曲げられ、接着や融着により内周枠620に固定されている。
接着補助部材640は、例えばコーネックスや綿糸などの繊維で形成された織布、または不織布などの可撓性を有する多孔性素材により形成されている。なお、接着補助部材640としては、織布、不織布などのほかに、例えばスポンジなどの多孔性素材を用いて形成されたものでもよい。また、接着補助部材640は、内周枠620の案内孔部621から厚み寸法分だけ内方に突出して形成されている。この時、接着補助部材640の内周縁641の径寸法L3は、コイルボビン500をダンパ部材600に挿入していない状態において、ボイスコイル700の巻装部分におけるコイルボビン500の径寸法L1よりも小さく形成されている。この接着補助部材640は、コイルボビン500の嵌挿時に内周枠620の案内孔部621側に可撓変形され、内周縁641の径寸法L3が拡径される。これにより、コイルボビン500およびボイスコイル700は、接着補助部材640に容易に嵌挿可能となっている。そして、コイルボビン500と接着補助部材640との間には、図示しない接着剤が充填され、接着補助部材640は、コイルボビン500に接着固定される。この時、接着補助部材640は、織布または不織布などの多孔性素材で形成されているので、接着剤を吸収して、接着面積を増加させる。
アーム部630は、外周枠610と内周枠620との間に均等間隔で4つ設けられ、外周枠610と内周枠620とを連結している。アーム部630は、例えば、図2に示すように蛇行状に湾曲して形成され、フレーム200に固定される外周枠610に対して、内周枠620を軸方向に往復移動可能に連結している。これにより、コイルボビン500は、軸方方向に往復移動可能となり、この往復移動により振動板400を振動させることができる。また、アーム部630は、蛇行状にして湾曲して形成されている例を示したが、これに限らない。例えば、アーム部は、断面が略波形状に形成されていてもよく、また、外周枠610と内周枠620との間に鍔状に形成されていてもよい。
保護部材は、図1に示すように、例えば合成樹脂や金属材料などにて例えばメッシュ状に形成され、振動板400の拡開する側を覆う状態にフレーム200の位置決め筒部215に取り付けられる。この保護部材の取り付けは、例えば接着剤などにて取り付けられる他、嵌合固定やねじ止めなど、いずれの方法で取り付けられる。また、スピーカ装置100は、保護部材を設けない構成としてもよい。
(コイルボビンのダンパ部材への保持方法)
次に、上記スピーカ装置100における、コイルボビン500のダンパ部材600への保持方法について説明する。
上述したように、ボイスコイル700が巻装される位置でのコイルボビン500の径寸法L1は、ダンパ部材600の内周枠620の案内孔部621の径寸法L2よりも小さく、接着補助部材640の内周縁641の径寸法L3より大きく形成されている。したがって、このような内周枠620にコイルボビン500を挿入する場合、接着補助部材640を内周枠620の案内孔部621側に可撓変形させて、拡径させた状態で、コイルボビン500およびボイスコイル700を嵌挿する。また、この時、ボイスコイル700の巻装部分におけるコイルボビン500の径寸法L1は、内周枠620の案内孔部621の径寸法よりも小さいので、内周枠620に当接せずに容易に嵌挿可能となる。
そして、この時、コイルボビン500の径寸法が接着補助部材640の内周縁641の径寸法L3より大きく形成されている場合、接着補助部材640は、復元力により縮径されて、コイルボビン500の周面に当接して締め付ける。これにより、コイルボビン500は、接着補助部材640に密着された状態で嵌挿される。そして、コイルボビン500と接着補助部材640との隙間を覆うように、接着剤を充填する。これにより、接着剤が接着補助部材640にしみ込んで接着面積が増大し、コイルボビン500とダンパ部材600とは、確実に接着される。
(スピーカ装置の作用効果)
上述したように、上記実施の形態では、ダンパ部材600には、コイルボビン500に接着されてコイルボビン500を保持する可撓性の接着補助部材640を備えている。このため、例えば接着補助部材640の内周縁641の径寸法をコイルボビン500の径寸法より小さくした場合でも、接着補助部材640を可撓変形させて、内周縁641をコイルボビン500の径寸法に合わせて拡径して、コイルボビン500を嵌挿させることができる。したがって、従来のような樹脂などにより形成されたダンパよりも、コイルボビン500との隙間を小さくできる。これにより、コイルボビン500と接着補助部材640との接着性を良好にでき、コイルボビン500を良好に保持することができる。また、コイルボビン500との隙間を小さくできるために、これらのコイルボビン500と接着補助部材640とを接着する接着剤の量も少なくでき、生産コストの低減を図れる。さらには、接着補助部材640は、径寸法の異なるコイルボビンであっても、コイルボビンの径寸法にあわせて拡径して、コイルボビンを嵌挿させることができる。したがって、ダンパ部材600の共有化ができるので、容易に部品管理を実施でき、また、コストの削減も図れる。
そして、接着補助部材640は、コイルボビン500を嵌挿可能な略円筒状に形成されている。このため、接着補助部材640は、コイルボビン500の周面を1周に亘って保持することができる。したがって、接着補助部材640は、確実にコイルボビン500を保持できる。
また、この接着補助部材640は、可撓変形されて内径が拡径するように形成されている。このため、コイルボビン500の嵌挿部分の径寸法が小さかったとしても、この嵌挿部分をコイルボビン500の径寸法以上まで拡径させることでコイルボビン500を嵌挿させることができる
また、接着補助部材640は、内周枠620の内周縁の案内孔部621に沿って取り付けられている。このため、接着補助部材640は、外周側をこの内周枠620に固定され、内周縁をコイルボビン500に固定されているため、確実にコイルボビン500と内周枠620とを連結して固定している。したがって、接着補助部材640は、コイルボビン500をダンパ部材600の内周枠620へ安定して保持することができる。
また、接着補助部材640は、多孔性物質から形成されている。このため、接着補助部材640とコイルボビン500とを接着する際に、接着補助部材は、接着剤を吸収して孔部にしみ込ませることができる。したがって、接着剤と接着補助部材640との接触面積が増大し、接着効果を向上させることができる。よって、コイルボビン500を確実にダンパ部材600に保持させることができる。
さらに、コイルボビン500を嵌挿する際に、接着補助部材640は可撓変形して内周縁641を拡径するので、コイルボビン500の嵌挿が容易になり、生産性が向上する。
また、この時、接着補助部材640は、織布、不織布などに形成されている。このため、このような接着補助部材640では、織布、不織布を筒状にして内周枠620の内周縁631に用意に接着することができ、コイルボビン500と内周枠620の案内孔部621に取り付けることができる。したがって、ダンパ部材600の生産性の向上を図ることができる。さらに、このような織布、不織布を用いることで生産コストを低減させることができる。
また、接着補助部材640は、コイルボビン500を嵌挿する際に可撓変形され、この変形に対する復元力により、コイルボビン500側に密着する構成としてもよい。このような構成では、コイルボビン500を接着補助部材640との隙間がなくなるため、接着性をより良好にすることができる。したがって、接着補助部材640は、コイルボビン500をより良好にダンパ部材600に保持することができる。
〔実施の形態の変形〕
なお、本発明は、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
例えば、本実施の形態では、図3に示すように、略円筒状の接着補助部材640が、内周枠620の案内孔部621に沿って覆うように設けられている構成を示したが、これに限らない。例えば、図4(A)に示すように、略環状の接着補助部材640Aは、内周枠620の片側一面から内周側に突出して貼り付けられた構成としてもよい。また、図4(B)に示すように、略筒状の接着補助部材640Bは、内周枠620を覆うように貼り付けられ、一部が内周側に突出して形成されている構成としてもよい。さらに、図4(C)に示すように、接着補助部材640Cは、内周枠620にインサート成形されて内周側に突出して形成された構成としてもよい。上記の例では、コイルボビン500は、突出した接着補助部材640A,640B,640Cを内周枠620の案内孔部621に沿って弾性変形させて折れ曲げて、案内孔部621に挿入される。また、コイルボビン500を挿通させた後、接着補助部材640A,640B,640Cは、復元力によりコイルボビン500の外周面に当接して密着される構成としてもよい。このような場合でも、コイルボビン500を容易にダンパ部材600に取り付けることができ、コイルボビン500とダンパ部材600とを密着させることができて接着性を良好にすることができる。
また、図4(C)のように接着補助部材640Cを内周枠620にインサートした状態でインサート成形することで、接着補助部材の取付作業を省略でき、生産性を向上させることができる。
また、本実施の形態では、ダンパ部材600は、外周枠610と内周枠620とアーム部630とが一体に形成されている構成を示したが、これに限らない。例えば、内周枠がアーム部から取り外し可能に形成されたものであってもよい。このような場合、予め、案内孔部の径寸法が異なる複数の内周枠を作成しておくと、スピーカ装置に用いるコイルボビンに径寸法に合わせて、内周枠を選択できる。したがって、異なった径寸法のコイルボビンを用いる毎にダンパ部材を作成しなおす必要がないので、生産性を向上させることができる。
さらに、内周枠を有しないダンパ部材を用いる構成としてもよい。この場合、アーム部に直接、略環状の接着補助部材を固定し、この接着補助部材にコイルボビンを直接挿通させる。そして、アーム部とコイルボビンとの間に接着剤を充填し、コイルボビンをダンパ部材に固定する。このような場合、内周枠を不要にできる分、生産コストの削減を図ることができる。なお、この時、接着補助部材の形状は略環状に限らず、例えばアーム部の先端のみに接着補助部材を固定する構成としてもよい。さらに、接着補助部の外方に例えば鍔状に突出したアーム部が形成され、このアーム部の先端部が直接フレームに固定される構成であってもよい。
また、本実施の形態において、接着補助部材640は、内周枠620の案内孔部621に沿って環状に形成されている例を示したが、これに限らない。例えば、接着補助部材は、内周枠の案内孔部の一部に形成されているものであってもよい。このような場合でも、コイルボビンに接着補助部材が当接することで、コイルボビンの内周枠への接着性を向上させることができる。
さらに、本実施の形態では、接着補助部材640として、多孔性の布を用いた例を示したが、これに限らない。例えば、接着補助部材は、樹脂製ゴムなどで形成されていてもよい。このような接着補助部材では、布よりも弾性変形した際の復元力が強いため、より強い力でコイルボビン側に付勢されて、コイルボビンの周面を締め付けることができる。このため、コイルボビンと接着補助部材との密着性をより高めることができ、接着性を良好にできる。また、樹脂製ゴムに複数の孔部をあけることで、接着剤の接着面積を増大させることもできる。
また、本実施の形態において、コイルボビン500と接着補助部材640との間を覆う部分に接着剤を充填して接着固定する構成を示したが、これに限らない。例えば、接着剤は、内周枠からコイルボビンに亘って全体に充填される構成としてもよい。この場合、コイルボビンと内周枠との間に挟まれる接着補助部材の表面上に接着剤をかぶせるように充填させることができる。このため、従来のように、接着補助部材が設けられない場合よりも接着剤の使用量を低減させることができる。さらに、接着補助部材は、多孔性を有しているので、接着剤をしみ込ませることで接着剤の接着面積が増大して、十分な接着効果が得られる。
さらに、コイルボビンと接着補助部材との接着固定方法としては、接着剤の充填に限らない。例えば、接着補助部材をコイルボビンの外周面に被せ、これらの接着補助部材とコイルボビンとを貫通するピン部材により固定されている構成であってもよい。さらに、コイルボビンの外周面に接着補助部材を被せて、その上から接着補助部材をコイルボビンに対して締め付けて固定する、例えば環状のゴム部材または紐部材などを設けてもよい。
本実施の形態では、接着補助部材640は、コイルボビン500の挿入時に内周枠620側に弾性変形し、その復元力でコイルボビン500を締め付けて密着性を高めるとしたが、これに限らない。例えば、接着補助部材は、復元力を有せず、コイルボビンを締め付けない構成であってもよい。この場合でも、接着補助部材とボイスコイルとの隙間を十分に小さくできるので、この隙間を接着剤で充填すれば十分な接着効果が得られる。また、接着補助部材とコイルボビンとが当接しない構成、例えば接着補助部材の内周縁の径寸法が、ボイスコイルの巻装位置でのコイルボビンの径寸法よりも大きく形成された構成であってもよい。この場合でも、コイルボビンと接着補助部材との隙間を小さくできれば、コイルボビンとダンパ部材との接着性を向上させることができ、隙間に充填させる接着剤の量を削減できる。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
〔実施の形態の作用効果〕
上述したように、ダンパ部材600には、コイルボビン500に接着されてコイルボビン500を保持する可撓性の接着補助部材640を備えている。このため、例えば接着補助部材640の内周縁641の径寸法をコイルボビン500の径寸法より小さくした場合でも、接着補助部材640を可撓変形させて、内周縁641をコイルボビン500の径寸法に合わせて拡径して、コイルボビン500を嵌挿させることができる。したがって、従来のような樹脂などにより形成されたダンパよりも、コイルボビン500との隙間を小さくできる。これにより、コイルボビン500と接着補助部材640との接着性を良好にでき、コイルボビン500を良好に保持することができる。
本発明の一実施の形態におけるスピーカ装置を示す断面図である。 ダンパ部材の平面図である。 ダンパ部材とコイルボビンとの取り付け位置を模式的に示す断面図である。 (A)は、本発明の変形例の接着補助部材を示す断面図である。(B)は、本発明の別の変形例の接着補助部材を示す断面図である。(C)は、本発明のさらに別の変形例の接着補助部材を示す断面図である。
符号の説明
100…スピーカ装置
700…コイルとしてのボイスコイル
500…コイルボビン
600…ダンパとしてのダンパ部材
610…外周枠
620…内周枠
630…アーム部
640…接着補助部材
200…フレーム
400…振動板


Claims (14)

  1. コイルが巻装されたコイルボビンを保持するダンパであって、
    前記コイルボビンと接着されて前記コイルボビンを保持する可撓性を有した接着補助部材を備えた
    ことを特徴としたダンパ。
  2. 請求項1に記載のダンパであって、
    前記接着補助部材は、前記コイルボビンが嵌挿可能な略筒状に形成された
    ことを特徴としたダンパ。
  3. 請求項2に記載のダンパであって、
    前記接着補助部材は、少なくとも内径が可撓変形により拡径可能に形成された
    ことを特徴としたダンパ。
  4. 請求項1に記載のダンパであって、
    前記接着補助部材は、内周側が前記コイルボビンの嵌挿により拡径可能な略環状に形成された
    ことを特徴としたダンパ。
  5. 請求項4に記載のダンパであって、
    前記接着補助部材は、内周側が一面側に可撓変形することにより拡径可能に形成された
    ことを特徴としたダンパ。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のダンパであって、
    環状の外環部と、
    この外環部に内方に向けて突出する状態に設けられた弾性変形可能な弾性変形部と、を備え、
    前記接着補助部材は、前記弾性変形部の内周縁近傍に設けられた
    ことを特徴としたダンパ。
  7. 請求項6に記載のダンパであって、
    前記接着補助部材は、前記弾性変形部の内周縁に設けられた環状の内環部の内周縁に臨んで設けられた
    ことを特徴としたダンパ。
  8. 請求項2ないし請求項5のいずれかに記載のダンパであって、
    前記接着補助部材は、外方に突出する弾性変形可能な弾性変形部が設けられた
    ことを特徴としたダンパ。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のダンパであって、
    前記接着補助部材は、多孔性素材で形成された
    ことを特徴としたダンパ。
  10. 請求項9に記載のダンパであって、
    前記多孔性素材は、織布または不織布である
    ことを特徴としたダンパ。
  11. 請求項9または請求項10に記載のダンパであって、
    前記接着補助部材は、インサート成形により一体的に設けられた
    ことを特徴としたダンパ。
  12. コイルボビンと、
    このコイルボビンに鍔状に設けられた振動部と、
    請求項1ないし請求項11のいずれかに記載のダンパと、
    を備えたことを特徴とした振動板。
  13. フレームと、
    このフレームに配設される磁気回路と、
    前記フレームに取り付けられる振動板と、
    前記フレームに取り付けられる請求項1ないし請求項11のいずれかに記載のダンパと、
    前記振動板および前記ダンパに取り付けられ前記磁気回路に近接して配設されるボイスコイルが巻装されたコイルボビンと、
    を具備したことを特徴としたスピーカ装置。
  14. フレームと、
    このフレームに配設される磁気回路と、
    前記フレームに取り付けられる請求項12に記載の振動板と、
    を具備したことを特徴としたスピーカ装置。

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