JP2005290068A - 酸化物電界発光材料及びそれを用いた電界発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】より容易且つ安全に製造でき、少ない消費エネルギーで黄色よりも短波長の緑色、青色等の光を発生し、熱等に変換される損失が少なく、長期使用による劣化が少ない無機系の酸化物電界発光材料を提供する。
【解決手段】Sc以外の希土類元素をドープしたSc23からなる酸化物電界発光材料。
【選択図】なし

Description

本発明は、酸化物電界発光材料及びそれを用いた電界発光素子に関する。
現行の電界発光材料及びそれを用いた電界発光素子は、無機系材料と有機系材料とに大別することができる。特に無機系の電界発光材料は、有機系の電界発光材料に比べて長期安定性に優れており、高温などの苛酷な条件下でも発光するという利点があるため、研究開発が盛んに行われている。
無機系の電界発光材料としては、例えば、非特許文献1において、Mnを不純物としてドープしたZnSが知られている。この電界発光材料では、黄色発光が得られるが、このような発光波長は、電界発光材料の有する固有の電子状態に依存して決定される。
現在、黄色よりも長波長の赤色、及び黄色よりも短波長の青色、緑色等の光を発する電界発光材料の開発が盛んである。この研究の成果としては、例えば、非特許文献2では、Tb3+イオンを、フッ素又はリチウム原子とともにZnSにドープしてなり、緑色の電界発光を行う電界発光材料が報告されている。
この緑色発光を行う電界発光材料は、ホスト材料であるZnS中のZn2+イオンの一部をTb3+イオンで置換してなり、フッ素又はリチウム原子は、Zn2+イオン及びTb3+イオンの価数の違いを補償し、電界発光材料の全体を電気的に安定化するためにドープされている。
しかしながら、この電界発光材料には、例えば、以下のような問題がある。即ち、この電界発光材料では、複数のドーパントをホスト材料であるZnS中にドープする必要があるが、Tb3+イオンだけでなく、フッ素又はリチウム原子までも均一にドープすることは容易ではなく、高品質なものを大量生産することは困難である。また、電荷補償用ドーパントとしてフッ素を用いる場合には、多くの場合、フッ化テルビウム(TbF3)が製造に用いられるが、フッ化テルビウムはPRTR法第1種指定化学物質に指定されており、使用を控えることが望まれている。
従って、より容易且つ安全に製造でき、少ない消費エネルギーで黄色よりも短波長の緑色、青色等の光を発生し、熱等に変換される損失が少なく、長期使用による劣化が少ない無機系の酸化物電界発光材料の開発が望まれている。
トリガー18巻3号21〜23頁(1999年) Y. A. Ono, 「Electroluminescent Displays」, World Scientific, Singapore (1995)
本発明は、より容易且つ安全に製造でき、少ない消費エネルギーで黄色よりも短波長の緑色、青色等の光を発生し、熱等に変換される損失が少なく、長期使用による劣化が少ない無機系の酸化物電界発光材料を提供することを主な目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、Scを除く希土類元素をドープしたSc23からなる無機系の酸化物材料が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の酸化物電界発光材料及びそれを用いた電界発光素子に係る。
1.Scを除く希土類元素をドープしたSc23からなる酸化物電界発光材料。
2.希土類元素が、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuからなる群から選択された少なくとも1種である上記項1記載の酸化物電界発光材料。
3.希土類元素のドープ量(ドープ後における、希土類元素のScに対するモル%)が0.002〜2%である上記項1又は2に記載の酸化物電界発光材料。
4.上記項1〜3のいずれかに記載の酸化物電界発光材料からなる電界発光層を有する電界発光素子。
5.電界発光層が酸化物単結晶薄膜からなる上記項4記載の電界発光素子。
6.酸化物単結晶薄膜が、フローティングゾーン法により得られた酸化物単結晶材料からなる上記項5記載の電界発光素子。
7.電界発光層が酸化物多結晶薄膜からなる上記項4記載の電界発光素子。
8.電界発光層が、酸化物微粉末を圧縮成形する方法、又は酸化物微粉末を含むペーストを層状に成形後、乾燥する方法により得られたものである上記項4記載の電界発光素子。
9.電界発光層が、酸化物微粉末及びバインダーの混合物を圧縮成形する方法、又は酸化物微粉末及びバインダーの混合物を含むペーストを層状に成形後、乾燥する方法により得られたものである上記項4記載の電界発光素子。
10.電界発光層がスパッタ法により形成されたものである上記項4記載の電界発光素子。
11.電界発光層がレーザーアブレーション法により形成されたものである上記項4記載の電界発光素子。
12.電界発光層が金属塩熱分解法により形成されたものである上記項4記載の電界発光素子。
13.電界発光層が金属錯体熱分解法により形成されたものである上記項4記載の電界発光素子。
14.電界発光層がアルコキシドを原料とするゾル−ゲル法により形成されたものである上記項4記載の電界発光素子。
15.さらに光反射層を有する上記項4〜14のいずれかに記載の電界発光素子。

以下、本発明の酸化物電界発光材料及び電界発光素子について詳細に説明する。
酸化物電界発光材料
本発明の酸化物電界発光材料は、Scを除く希土類元素(以下、単に「希土類元素」と略記する)をドープしたSc23からなる。
希土類元素としては、Scを除き特に限定されないが、例えば、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等が挙げられる。一般に、電界発光により得られる発光色は、ホスト材料(本発明であればSc23)とドーパント(本発明であればScを除く希土類元素)との組み合わせによって決まり、具体的には、黄色、黄色より長波長側の赤色、黄色より短波長側の緑色、青色等がある。本発明の酸化物電界発光材料では、上記希土類元素の中でも、後記する理由から、Ce、Sm、Eu、Tb、Tm等が好ましい。
希土類元素のドープ量(ドープ後における、希土類元素のScに対するモル%)は、通常0.002〜2%、好ましくは0.005〜1%、より好ましくは0.01〜0.5%程度である。このようなドープ量は、ドープ後に得られた酸化物電界発光材料の元素分析により求めることができる。
本発明の酸化物電界発光材料では、希土類元素はSc23中のScイオンの一部を置換する形で希土類元素イオンとしてドープされていると考えられる。
ドーパントとしては、Sc以外の希土類元素が使用できるが、黄色よりも短波長の緑色、青色等の電界発光が可能であって、容易にScイオンと置換できるものが好ましい。Scイオンとの置換容易性を考慮すると、Scイオンとイオン半径が近似した希土類元素がより好ましい。Scのイオン半径は0.745Åであり、Sc以外の希土類元素のイオン半径は0.745Åより大きいが、その中でも、例えば、Ce(1.034Å)、Sm(0.964Å)、Eu(0.950Å)、Tb(0.923Å)、Er(0.881Å)、Tm(0.869Å)等が好ましいものとして挙げられる。カッコ中の数字は、各元素のイオン半径を示す。
本発明の酸化物電界発光材料では、Sc3+は3価であり、ドーパントの希土類元素も3価をとり得るため、希土類元素のドープにより酸化物材料全体の電荷不均衡は生じず、電荷補償のための他のドーパントは用いる必要はない。
本発明の酸化物電界発光材料は、単結晶、多結晶又はアモルファスのいずれの結晶系でもよい。酸化物電界発光材料の合成方法は限定的ではなく、単結晶であれば、例えば、フローティングゾーン法により合成できる。多結晶及びアモルファスであれば、例えば、焼結法、スパッタ法、レーザーアブレーション法、金属塩熱分解法、金属錯体熱分解法、アルコキシドを原料とするゾル−ゲル法等により合成できる。合成方法の詳細については後記する。
電界発光素子
本発明の電界発光素子は、上記酸化物電界発光材料からなる電界発光層を有している。電界発光層以外の構成要素は、公知の電界発光素子と同様でよい。例えば、上部電極及び下部電極については、公知の電界発光素子に用いられている各種の材料、例えば、金属材料、半導体材料等が使用できる。
具体的には、電界発光素子としては;
1)下部電極、電界発光層及び上部電極を順次積層した構造からなるもの、
2)下部電極、絶縁層又は安定化抵抗層、電界発光層及び上部電極を順次積層した構造からなるもの、
3)透明電極(下部電極)が形成されたガラス基板の透明電極上に電界発光層と透明電極(上部電極)とを順次積層した構造からなるもの、
4)下部電極をプラスチック、セラミックス等の基板上に形成後、下部電極上に電界発光層及び透明電極(上部電極)層を順次積層した構造からなるもの、
等が挙げられる。
上記のうち、上部電極としては、透明又は半透明の材料からなるか或いは櫛型の形状からなり、電界発光層から発生する光を素子外部に取り出せる構造からなるものを好適に使用できる。
上記3)では、電界発光層と透明電極との積層量は特に限定されないが、通常は2〜10組程度である。
絶縁層は、電界発光素子を交流で駆動する場合において、電界発光層の電気伝導度が高過ぎて電界発光層に十分な電圧を印加し難い場合、過大電流により絶縁破壊が起こるおそれがある場合等に設置する。具体的には、電界発光層と上部電極との間、電界発光層と下部電極との間の少なくとも一方に挟み込んで設置する。
絶縁層は、絶縁効果を発揮できる限り材質は限定されず、例えば、SiO2、SiON、Al23、Si34、SiAlON、Y23、BaTiO3、Sm23、Ta25、BaTa26、PbNb26、Sr(Zr,Ti)O3、SrTiO3、PbTiO3、HfO3等の材質が挙げられる。これらを複合化した絶縁性セラミックスも使用できる。
絶縁層の厚さは、絶縁性が得られる限りできるだけ薄いことが望ましい。絶縁層が厚すぎる場合には、上部電極と下部電極との間隔が広くなるため電界発光層にかかる電界強度が小さくなり発光効率が悪くなるおそれがある。厚さは、通常50〜800nm、好ましくは100〜400nm程度である。
安定化抵抗層は、電界発光素子を直流で駆動する場合において、電界発光層の電気伝導度が高過ぎて電界発光層に十分な電圧を印加し難い場合、過大電流により絶縁破壊が起こるおそれがある場合等に設置する。具体的には、電界発光層と上部電極との間、電界発光層と下部電極との間の少なくとも一方に挟み込んで設置する。
安定化抵抗層は、電気抵抗を増大させる効果を発揮できる限りその材質は限定されない。電界発光層に近い組成を持ち、ドーパント濃度を変える等により電界発光層よりも電気伝導性を低くした材料等が使用できる。安定化抵抗層は、電気抵抗の増大効果を発揮できる限りその材質は限定されない。例えば、希土類元素をドープしないSc23は、希土類元素をドープしたSc23よりも絶縁性が高いため、安定化抵抗層として使用できる。
安定化抵抗層の厚さは、電気抵抗を増大させる効果が得られる限りできるだけ薄いことが望ましい。安定化抵抗層が厚過ぎると、上部電極と下部電極との間隔が広くなるため電界発光層にかかる電界強度が小さくなり発光効率が悪くなるおそれがある。安定化抵抗層の厚さは、通常50〜800nm、好ましくは100〜400nm程度である。
直流電圧を印加して電界発光を生じさせる場合の上部電極及び下部電極について、電子・正孔を電界発光層へ注入して発光させる有機化合物と類似の注入機構を仮定して説明すると次の通りである。
陽極としては、仕事関数の大きい電極材料、例えば、金、白金等の金属、又はインジウム−スズ酸化物(ITO)等の透明金属酸化物が好ましい。陰極としては、仕事関数の小さい電極材料、例えば、カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム等の金属が好ましい。マグネシウムは、銀又はインジウムと共蒸着等して合金又は金属の混合物とした後に電極材料とすることにより、大気中での酸化を抑制し、電界発光層との付着を良好にできる。アルミニウムは、カルシウム、ナトリウム及びマグネシウムと比較して、大気中で比較的酸化され難いため、長期安定性を考慮すると実際上最も有用である。
交流電圧を印加して電界発光を生じさせる場合の上部電極及び下部電極については、上述した、直流電圧を印加して電界発光を生じさせる場合の上部電極及び下部電極と同様の電極を使用できる。また、上述した直流電界発光用の各種電極材料の中から単一材質からなる電極を選び、上部電極及び下部電極の両方に用いてもよい。
電界発光素子の構造は、上記した公知の基本構造をもとに、種々の公知の方法により、ディスプレイパネル等に応用可能な各種の構造に適宜改変できる。
例えば、1)発光素子面内で発光部位を微細なドットが集合した構造として、青色発光ドット、緑色発光ドット及び赤色発光ドットの3ドットからなる組を発光素子面内に並べ、特定のドットを発光させることにより各種の発光色と発光パターンを得るように改変できる。2)発光素子面内の単一のドット内で発光素子を積層し、青色発光層、緑色発光層、赤色発光層の3層からなる組を発光素子面内に並べ、特定のドットの特定層を発光させることにより各種の発光色と発光パターンを得るように改変できる。また、3)発光素子面内で発光部位を、単色発光体からなる微細なドットが集合した構造として、各ドットの表面にカラーフィルターを取り付けることによって、青色発光ドット、緑色発光ドット、赤色発光ドットの3ドットからなる組を発光素子面内に並べ、特定のドットを発光させることにより各種の発光色と発光パターンを得るように改変できる。
本発明の酸化物電界発光材料からなる電界発光層は、例えば、酸化物電界発光材料の微粉末を圧縮成形する方法、又は酸化物電界発光材料の微粉末を含むペーストを層状に成形後に乾燥する方法により得られる。
具体例を挙げると、酸化物電界発光材料を構成する酸化物の原料となる種々の酸化物の焼結体又は粉末を炉内に配置し、ハロゲンランプ加熱等の公知の加熱手段を用いて、フローティングゾーン法により酸化物単結晶を作製できる。例えば、Sc23の組成を有する酸化スカンジウムの単結晶であれば、フローティングゾーン法において、Sc23の組成を有する酸化スカンジウムの粉末の焼結体を、赤外集光炉内で加熱する等の方法によって得られる。ドーパントの希土類元素は予め原料に添加しておけば、上記加熱の過程において、Sc23のマトリックス中にドープされる。
次いで、酸化物単結晶を平均粒径1〜5μm程度に粉砕して酸化物粉末とした後、圧縮成形する方法、又は酸化物微粉末を含むペーストを層状に成形後に乾燥する方法により電界発光層を得ればよい。ペーストを調製する場合には、液状成分として、例えば、トルエン、アルコール等の各種有機溶媒、水等を使用できる。
また、酸化物微粉末にバインダーを加えて微粉末どうしの接着性を高めてもよい。バインダーとしては、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリエチレン等の透明樹脂、KBr等の無機固体が挙げられる。これらのバインダーは、酸化物微粉末と同程度の粒径の粉末とすることが好ましい。バインダーを含む混合物をペーストにする場合には、液状成分としては、バインダーを溶解又は分散可能なものを使用すればよい。液状成分はバインダーの種類により適宜選択できるが、通常はトルエン、アルコール等の各種有機溶媒、水等が使用できる。
また、フローティングゾーン法で得られた酸化物単結晶を公知の手段により切断・研磨して薄板又は薄膜とした後、下部電極(必要に応じて絶縁層又は安定化抵抗層)上に積層して電界発光層としてもよい。この方法では、単結晶という最も高純度な(即ち、電界発光効率が最も優れ、また発生した光が散乱等によって失われる損失が最も小さい)、優れた電界発光層が得られる。
さらに、焼結法により作製した本発明の酸化物電界発光材料を構成する酸化物を粉砕後、前記した圧縮成形等により電界発光層を作製する場合には、簡単な方法で不純物量の少ない電界発光層が得られる。具体的には、所望の酸化物電界発光材料の構成元素を含む酸化物を原料として用意し、これらの原料を目的物に対応する配合比率に応じて混合後、焼結することによって、多結晶酸化物を合成する。次いで、焼結体を平均粒径1〜5μm程度に粉砕して酸化物粉末を得る。
合成(焼結)条件は特に限定されないが、例えば、空気のような酸素を含む酸化性雰囲気下において、600〜1100℃程度で焼結すればよい。焼結時間は特に限定されず、原料の種類、焼結温度等に応じて適宜設定できるが、通常0.5〜24時間、好ましくは1〜12時間程度である。例えば、TbをドープしたSc23多結晶であれば、焼結法では、Sc23粉末に酸化テルビウム粉末(例えば、Tb47、又は3価酸化物Tb23と4価酸化物TbO2との混合物)を混合後、焼結することにより得られる。
上記以外にも、電界発光層は、例えば、スパッタ法、レーザーアブレーション法、金属塩熱分解法、金属錯体熱分解法、アルコキシドを原料とするゾル−ゲル法、分子線エピタキシー(MBE)法、真空蒸着法、物理蒸着(PVD)法、化学蒸着(CVD)法等によっても作製できる。
上記のうち、金属塩又は金属錯体の熱分解法は、目的とする酸化物を構成する金属成分を含むカルボン酸塩、硝酸塩、脂肪酸塩、キレート化合物、ジケトン、アセチルアセトナト錯体等を原料として用意し、所望の酸化物の組成に応じて原料化合物を混合して下部電極(必要に応じて、絶縁層又は安定化抵抗層)上にスピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法等の各種の公知の方法で塗布後、空気のような酸素を含む雰囲気下で熱分解することにより酸化物層を形成する方法である。特に、カルボン酸塩、脂肪酸塩を用いる方法は、金属石鹸熱分解法として公知であり、このような原料を溶媒に溶解した溶液を基板上に塗布後、空気のような酸素を含む雰囲気下において約300℃以上の温度で熱分解、焼結することによって、目的とする酸化物層を低コスト且つ簡便に形成できる。
その他の方法によっても、公知の条件にしたがって、目的とする酸化物層(電界発光材料層)を形成できる。例えば、スパッタ法、レーザーアブレーション法、分子線エピタキシー(MBE)法、真空蒸着法、物理蒸着(PVD)法、化学蒸着(CVD)法であれば、前記したフローティングゾーン法、焼結法等により得られた酸化物単結晶又は多結晶を原材料(例えば、ターゲット)として用いて、常法に従って電界発光層とすればよい。
電界発光層の厚さについては特に限定されないが、通常0.005〜0.5mm、好ましくは0.01〜0.1mm程度である。電界発光層の厚さが薄すぎると、電圧を印加した際に発生する光の量が少なくなり、高輝度の電界発光素子を得ることが困難になる場合がある。電界発光層の厚さが厚すぎると、電界発光を生じさせるために必要な電界強度を得るために印加すべき電圧が過大となり、大型・複雑でコストのかかる電源装置が必要となる場合がある。
電界発光層の電気伝導性については、通常10-6〜102S/cm程度が好ましく、10-5〜10S/cm程度がより好ましい。電界発光層の電気伝導度が小さすぎると、電圧を印加した際に電界発光層中に電子・正孔を注入し難くなるため、必要な電界強度が過大となる。従って、電界発光を生じさせるために印加すべき電圧が過大となり、大型・複雑でコストのかかる電源装置が必要となる。電界発光層の電気伝導度が大きすぎると、電圧を印加した際に、電界発光を生じさせるために必要な電界強度を生じさせ難くなる。
電気伝導度は、ドーパント(希土類元素)のドープ量により変化するが、電気伝導度の観点からは、Sc23にTb、Tm等の希土類元素を0.002〜2%(ドープ後における、希土類元素のScに対するモル%)程度ドープするのが好ましい。これは、Tb、Tm等の希土類元素0.002〜2%程度ドープした状態では、電極を付着して電圧を印加することによって電子や正孔を注入でき、電界発光を生じさせるのに適した電気伝導性になるからである。
本発明の電界発光素子では、光反射層を設けることが好ましい。特に電界発光層の下部電極側に光反射層を設けることが好ましい。下部電極を透明電極で形成する場合には、下部電極と基材との間に形成してもよい。光反射層を設けることによって、生じた光が電界発光素子から発する際に一定の方向への光の指向性を付与することができ、その方向における光の強度、輝度を高めることができる。
光反射層としては、下部電極自体を光反射率の高い金属電極(例えば、アルミニウム、銀、金等)又は高屈折率電極とすることも可能である。電極が透明電極又は櫛型電極の場合には、光反射層として、例えば、アルミニウム層、銀層、金層、高屈折率透明層等を使用できる。光反射層の厚さは、光を効率良く反射させるために、100nm以上が好ましく、200nm以上がより好ましい。
本発明の電界発光材料において、電圧印加による電子・正孔注入によって電界発光が生じる理由としては、以下のように考えられる。
即ち、希土類元素をドープしたSc23は、紫外線照射によって強い発光(蛍光)を示す。このような発光は、ドープされた希土類元素のイオンが発光中心となって起こり得る。また、発光は酸化物結晶中に存在する欠陥からなる発光中心によっても起こり得る。このような欠陥が、希土類元素のドーピングによって安定化され、強い発光を生じる。
例えば、Sc23にTbをドープすると、Tbイオンのf−f遷移に基づき、緑色の発光が生じる。紫外線を照射すると、上記発光中心が直接励起されて発光するとも考えられる。また、発光中心の周囲の酸化物がまず励起され、そこからエネルギー移動が生じて発光中心が励起されて発光する場合も考えられる。
このように、発光の原因はいくつか考えることができ、それらの発光中心がSc23中において安定に存在するか、又はSc23の励起に続く発光中心へのエネルギー移動が効率的に生じるため、強い蛍光が得られるものと考えられる。
このような蛍光性材料(Sc以外の希土類元素をドープしたSc23)に電圧を印加すると、印加電圧によって加速されたキャリヤが発光中心に衝突して電界発光が生じるか、又は電圧を印加した際に、注入された電子と正孔の対からなる励起子からの発光(電子と正孔が再結合する際に生じる発光)が効率よく起こり、電界発光材料となると考えられる。
本発明で用いる希土類元素をドープしたSc23は、材料自体が有機系材料、化合物半導体材料等よりも熱的、化学的に安定性が高いため、長期安定性に優れた電界発光材料の要望も満足することができる。また、希土類元素をドープしたSc23は、安価で毒性の低い原料から簡便・容易に製造できるため、低コストで環境に優しく安全性が高い酸化物電界発光材料となる。
本発明の酸化物電界発光材料は、黄色よりも短波長の緑色、青色等の光を発生できる。また、材料自体の光吸収が少ないために電界発光が材料に再吸収されることに基づくエネルギー損失が少なく、長期安定性にも優れている。さらに、無機系電界発光材料であり、有機系電界発光材料よりも熱的・化学的に安定であり、空気中で熱的・化学的に安定であり、機械的強度も高く、長期使用による劣化が少ない。
本発明の酸化物電界発光材料は、空気中での焼結法、フローティングゾーン法等のように比較的簡単な方法により不純物の十分に少ない酸化物が容易に得られるため、製造コストを低減できる。特にフローティングゾーン法によれば、不純物の非常に少ない酸化物単結晶からなる電界発光材料が得られる。また、Scも希土類元素も3価のイオンとなり得るため、電荷補償のために希土類元素以外のドーパントを用いる必要がなく、品質の均一な電界発光材料が得られ易い。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
フローティングゾーン法により作製した、0.01%(ドープ後における、TbのScに対するモル%)のTbをドープしたSc23単結晶(無色透明)を切断・研磨して、直径2.81〜3.40mm、厚さ0.12mmの薄板を作製した。
この0.01%TbドープSc23薄板の片面全面に、真空蒸着法により、厚さ150nmのアルミニウム電極層(陰極)を形成した。また、他方の面に、DCスパッタリング法により、約1.5mm×1.5mmの大きさで厚さ50nmの金電極層(陽極)を形成した。
Al及びAu電極を付けた0.01%TbドープSc23薄板(電界発光素子)に銀ペーストで白金線を取り付け、バイポーラーのAC高電圧を印加した結果、周波数50Hz、±1000Vで青色の発光(発光ピーク波長449nm)を生じた。発光の波長特性を図1に示す。
他方、1500V以上の直流高電圧の印加によっても発光が得られる。
実施例2
フローティングゾーン法により作製した、0.1%(ドープ後における、TbのScに対するモル%)のTbをドープしたSc23単結晶(ごく薄い黄色透明)を切断・研磨して、直径2.60〜2.81mm、厚さ0.12mmの薄板を作製した。
この0.1%TbドープSc23薄板の片面全面に、真空蒸着法により、厚さ150nmのアルミニウム電極層(陰極)を形成した。また、他方の面に、DCスパッタリング法により、約1.5mm×1.5mmの大きさで厚さ50nmの金電極層(陽極)を形成した。
Al及びAu電極を付けた0.1%TbドープSc23薄板(電界発光素子)に銀ペーストで白金線を取り付け、バイポーラーのAC高電圧を印加した結果、周波数2.7Hz、±900Vで緑色の発光(発光ピーク波長579nm)を生じた。発光の波長特性を図2に示す。
他方、1500V以上の直流高電圧の印加によっても発光が得られる。
実施例1で作製した電界発光材料が示す発光の波長特性を示す図である。 実施例2で作製した電界発光材料が示す発光の波長特性を示す図である。

Claims (15)

  1. Scを除く希土類元素をドープしたSc23からなる酸化物電界発光材料。
  2. 希土類元素が、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuからなる群から選択された少なくとも1種である請求項1記載の酸化物電界発光材料。
  3. 希土類元素のドープ量(ドープ後における、希土類元素のScに対するモル%)が0.002〜2%である請求項1又は2に記載の酸化物電界発光材料。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の酸化物電界発光材料からなる電界発光層を有する電界発光素子。
  5. 電界発光層が酸化物単結晶薄膜からなる請求項4記載の電界発光素子。
  6. 酸化物単結晶薄膜が、フローティングゾーン法により得られた酸化物単結晶材料からなる請求項5記載の電界発光素子。
  7. 電界発光層が酸化物多結晶薄膜からなる請求項4記載の電界発光素子。
  8. 電界発光層が、酸化物微粉末を圧縮成形する方法、又は酸化物微粉末を含むペーストを層状に成形後、乾燥する方法により得られたものである請求項4記載の電界発光素子。
  9. 電界発光層が、酸化物微粉末及びバインダーの混合物を圧縮成形する方法、又は酸化物微粉末及びバインダーの混合物を含むペーストを層状に成形後、乾燥する方法により得られたものである請求項4記載の電界発光素子。
  10. 電界発光層がスパッタ法により形成されたものである請求項4記載の電界発光素子。
  11. 電界発光層がレーザーアブレーション法により形成されたものである請求項4記載の電界発光素子。
  12. 電界発光層が金属塩熱分解法により形成されたものである請求項4記載の電界発光素子。
  13. 電界発光層が金属錯体熱分解法により形成されたものである請求項4記載の電界発光素子。
  14. 電界発光層がアルコキシドを原料とするゾル−ゲル法により形成されたものである請求項4記載の電界発光素子。
  15. さらに光反射層を有する請求項4〜14のいずれかに記載の電界発光素子。
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