JP2005289854A - サブフタロシアニン化合物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高純度、高収率で、工業的かつ簡便なサブフタロシアニン化合物の製造方法を提供する。
【解決手段】 下記一般式(1)で示されるサブフタロシアニン化合物の製造方法において、1,2−ジシアノベンゼン誘導体と硼素化合物を溶媒中で加熱させて反応させる方法であって、サブフタロシアニン化合物の生成が生起する温度までの平均の昇温速度が0.1〜5℃/minであることを特徴とする製造方法。
【化1】
Figure 2005289854

(但し、Xはハロゲン原子、アルキル基又はアリール基を、環Y1〜Y3はそれぞれ置換基を有していてもよいベンゼン環又はナフタレン環を示す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、サブフタロシアニン化合物の製造方法に関し、光増感剤、情報記録材料、電荷輸送材料、発光材料、非線形光学材料、色材等として有用なサブフタロシアニン化合物を、高純度、高収率で、工業的かつ簡便に製造する方法に関する。
特開平2−9882号公報 特開平4−21684号公報 特開平7−102251号公報 特開平9−131968号公報 特開平10−330633号公報 特開平11−024255号公報 特開2001−318462号公報 特開2003−243745号公報 米国特許5864044号公報 特表2003−500510号公報
特許文献1や2にはサブフタロシアニン化合物を出発物質として非対称フタロシアニン類を製造する方法が示されている。特許文献3には有機EL素子の電荷輸送材料や発光材料にサブフタロシアニン化合物を用いることが、特許文献4や5には光記録媒体の記録色素にサブフタロシアニン化合物を用いることが、特許文献6や7には光硬化性樹脂組成物の可視光増感色素にサブフタロシアニン化合物を用いることが、特許文献8には高密度情報蓄積デバイスを提供する単分子スイッチング素子としてサブフタロシアニン化合物を用いることが示されており、機能性材料として盛んに研究され利用されている。
サブフタロシアニン化合物の製造方法としては、古くはA.Meller and A.Ossko,Monatshefte fur Chemie,103,150-155(1972)などが挙げられ、化学量論的にはハロゲン化硼素などの硼素化合物1モルと必要に応じてベンゼン骨格周辺の水素原子が置換されたフタロニトリル3モルを反応させることで合成できる。この方法は周知であり、これまでに数多くの報告がなされている。
ハロゲン化硼素の反応性は、高い順に、三沃化硼素、三臭化硼素、三塩化硼素、三弗化硼素であることが知られており、また三臭化硼素は常温常圧において液体であり取扱いに優れることから、特許文献4や特許文献5においては、三臭化硼素を用いたサブフタロシアニン化合物の製造方法が例示されている。また、特許文献9には、三臭化硼素を用いた低温でのサブフタロシアニン化合物の製造方法が開示されている。しかし、これらの製造方法から得られるサブフタロシアニン化合物は硼素−臭素間の結合が不安定なため、水酸基やアルコキシ基等への置換反応が起き易く、均一な化合物が得られない問題がある。
三塩化硼素は常温常圧で気体であるが、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、ジクロロメタン等の溶液として入手し易く、得られるサブフタロシアニン化合物も安定性に優れることから、多様なサブフタロシアニン化合物の製造に用いられている。また、三塩化硼素を沸点以下まで冷却し液体として用いる例も見られる。しかし、T.Torres et al.,Synthesis,1996,1139−1151やT.Torres et al.,Chem.Rev.,2002,835-853に開示されているように、1,2−ジシアノベンゼン誘導体に導入されたニトロ基の電子吸引性効果によってニトロ化サブフタロシアニン化合物の収率が80%へと向上した報告があるものの、サブフタロシアニン化合物の収率は高くても60%程度であり、得られる大部分のサブフタロシアニン化合物の収率は10〜40%である。
このように、サブフタロシアニン化合物の製造においては、収率が低く、また黒色の難溶性重合物質など種々の副生成物が多く含まれるため、溶剤による洗浄の他、蒸留、再結晶、カラム操作、昇華、ソックスレー抽出などの精製工程が必要となる。しかし、これらの精製方法は、非常に煩雑で、また長時間を要し、製造コストが高くなるので、大量生産には適さない。
特許文献10には、アルキル置換ベンゼン等を反応溶剤に含む、三塩化硼素を用いたサブフタロシアニン化合物の収率高い製造方法(84〜98%)が開示されている。しかし、その収率は、反応生成物がヘキサンによる再沈殿及び溶剤の減圧留去等により精製されたものに対する値であり、未反応1,2−ジシアノベンゼン誘導体を始めとするヘキサンに不溶な種々の不純物の含有量は考慮されていない。
本発明は、上記従来の問題を解決するものであり、工業的に安定して、高収率、かつ簡便なサブフタロシアニン化合物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、1,2−ジシアノベンゼン誘導体と硼素化合物との反応において、反応が生起するまでの昇温速度を制御することにより、高収率、高純度でサブフタロシアニン化合物を製造できることを見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明は、1,2−ジシアノベンゼン誘導体と硼素化合物を溶媒中で加熱させ反応させて、下記一般式(1)で示されるサブフタロシアニン化合物の製造する方法において、サブフタロシアニン化合物の生成反応が生起する温度より少なくとも50℃低い温度から、生成反応が生起する温度に達するまでの平均の昇温速度を0.1〜5℃/minとすることを特徴とするサブフタロシアニン化合物の製造方法である。
Figure 2005289854
(但し、Xはハロゲン原子、アルキル基又はアリール基を、環Y1〜Y3はそれぞれ置換基を有していてもよいベンゼン環又はナフタレン環を示す。)
更に、本発明は、前記の硼素化合物が三ハロゲン化硼素であることを特徴とする製造方法である。また、本発明は、前記のサブフタロシアニン化合物の生成反応が生起する温度を、サブフタロシアニン化合物による反応液の着色を観察することにより決定することを特徴とする製造方法である。
以下、本発明の製造方法について説明する。
本発明のサブフタロシアニン化合物の製造方法は、1,2−ジシアノベンゼン誘導体と硼素化合物を溶媒中で加熱させて反応させる方法であって、サブフタロシアニン化合物の生成が生起する温度まで特定の昇温速度とすることが好ましい。また、前記の硼素化合物として三塩化硼素を用い、これを液化して溶媒中へ加えることは好ましい。更に、得られたサブフタロシアニン化合物の精製においては、必要に応じて各種溶剤を用いて洗浄することができる。すなわち、本発明の製造方法によると、副生成物も少なく、洗浄操作のみによって、高収率で高純度なサブフタロシアニン化合物を製造することができる。
原料に用いる1,2−ジシアノベンゼン誘導体としては、1〜4個の置換基を有していてもよい1,2−ジシアノベンゼン、1,2−ジシアノナフタレン及び2,3−ジシアノナフタレンが挙げられる。それらの置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、フェノキシ基、アルキルシリル基、アルキルチオ基、フェニルチオ基、アニリノ基、アシルアミノ基、アリル基、アルキニル基、アルケニル基、ニトロ基、ハロゲン原子等が挙げられ、これらは更に置換基を有していてもよい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
硼素化合物としては、下記一般式(2)で表される硼素化合物を用いることができるが、その反応性に優れる点から、Z1〜Z3のうち少なくとも1つがハロゲン原子であるハロゲン化硼素を用いることが好ましく、更には、Z1〜Z3の全てが弗素原子である三弗化硼素、全てが塩素原子である三塩化硼素又は全てが臭素原子である三臭化硼素を用いることが好ましい。また、その反応性に優れ、且つ得られるサブフタロシアニン化合物の硼素−ハロゲン元素間との結合がより安定なことから、三塩化硼素を用いることが最も好ましい。
Figure 2005289854
(但し、Z1〜Z3はそれぞれハロゲン原子、アルキル基又はフェニル基を示す。)
反応溶媒としては、硼素化合物に対して不活性であれば、1,2−ジシアノベンゼン誘導体の溶解性、サブフタロシアニン化合物の生成が生起する温度等に応じて適宜選択すればよい。その種類は特に限定されるものではないが、沸点が高く1,2−ジシアノベンゼン誘導体の溶解性に優れることから、ナフタレン、並びに、アミルベンゼン、ジエチルベンゼン、テトラリン、モノメチルナフタレン、ジメチルナフタレン等のアルキル置換ベンゼン類及びナフタレン類、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、モノブロモベンゼン、ジブロモベンゼン、トリブロモベンゼン、モノクロロトルエン、ジクロロトルエン、モノブロモトルエン、ジブロモトルエン、モノクロロナフタレン、モノブロモナフタレン等のハロゲン置換ベンゼン類及びナフタレン類、ピコリン、ルチジン、キノリン、イソキノリン、モノメチルキノリン、モノクロロキノリン、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン等の含窒素複素環式化合物を好ましく用いることができ、更には、サブフタロシアニン化合物の生成反応の反応性に優れることから、ナフタレン、モノメチルナフタレン、モノクロロナフタレン等のナフタレン類を好ましく用いることができる。これらは単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
本発明のサブフタロシアニン化合物の製造方法では、上記の反応成分を反応溶媒中で加熱して縮合反応させる。各々の反応原料の使用量は、1,2−ジシアノベンゼン誘導体3モルに対して、硼素化合物1〜3モルの範囲であることが好ましく、更には1.5〜2.5モルの範囲であることが好ましい。反応溶媒の使用量は、1,2−ジシアノベンゼン誘導体1モルに対して、0.5〜2Lの範囲であることが好ましく、更には0.5〜1Lの範囲であることが好ましい。
上記の縮合反応は、サブフタロシアニン化合物の生成が生起する温度までの平均の昇温速度が0.1〜5℃/minであることが好ましく、更には1〜2℃/minであることが好ましい。平均の昇温速度が0.1℃/minに満たないと、副生成物量が増大して収率が低下し、また、平均の昇温速度が5℃/minを超えると、反応中間体が十分に生成されないため未反応物量が増大して収率が低下してしまう。反応温度がサブフタロシアニン化合物の生成が生起する温度(以下、生起温度ともいう)まで到達した後は、温度を一定に保持しても、更に昇温してもよいが、副生成物の生成量を抑えるため、反応の完結後は直ちに加熱を停止し放冷して、反応を終了させることが望ましい。なお、硼素化合物を反応溶媒へ添加する方法は、第三の溶剤に硼素化合物を溶解させ溶液として添加させる方法、液化した硼素化合物を直接添加させる方法、硼素化合物が気体の場合は反応溶媒中に直接吹き込み溶解させる方法等が挙げられ、特に限定されるものではないが、溶媒に硼素化合物を溶解させ溶液として添加させる方法にあっては、溶媒の再利用、昇温速度を一定に制御する観点から、反応溶媒と同じ溶媒を用いることが望ましい。
反応は、溶媒に1,2−ジシアノベンゼン誘導体を溶解あるいは懸濁させたのち、硼素化合物を加え、次いで反応温度にまで、昇温する方法を採用することが好ましい。硼素化合物を加える時点は、生起温度より十分低い温度であることがよく、それよりも50℃以上低い温度であることが好ましい。原料の1,2−ジシアノベンゼン誘導体や硼素化合物の種類によっても異なるが、この時点は0〜80℃程度、好ましくは常温〜50℃程度である。上記昇温速度は、硼素化合物を加えた時点から保持してもよく、生起温度に達する直前に保持してもよいが、少なくとも生起温度より50℃低い温度から上記昇温速度に保持する。有利には、室温で硼素化合物を加え、それから生起温度に達するまで上記昇温速度に保持する。ここで、生起温度とはサブフタロシアニン化合物が実質的に生成する温度をいい、観察できない程度の反応が生じる温度を含まない。具体的には、上記昇温速度で昇温して行くと、サブフタロシアニン化合物が生成して、サブフタロシアニン化合物が着色物質であれば、反応液の着色が観察できるが、その場合はその時点の温度をいう。また、非着色物質であれば、サブフタロシアニン化合物の生成率(理論生成量を100%)が0.1%以上となった時点の温度をいう。また、生起温度に達してから更に所定の反応温度に昇温させて反応する場合は、生起温度から5℃高い温度となるまでは、上記昇温速度に保持することも望ましい。
反応終了後は、放冷し、必要によりアルコールや脂肪族炭化水素などサブフタロシアニン化合物の貧溶媒を混合したのち、得られた反応混合物を濾過して反応溶媒を除去する。更に、未反応物及び副生成物の溶解性に応じて、水、メタノール、アセトン、トルエン、ヘキサン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等を用いて反応生成物を洗浄濾過し、真空乾燥することで、目的のサブフタロシアニン化合物が得られる。ここで、副生成物としては、硼素化合物の加水分解生成物、1,2−ジシアノベンゼン誘導体の重縮合物等を挙げることができる。ただし、精製方法は上記の方法に限定されるものではない。
本発明のサブフタロシアニン化合物の製造方法は、高収率、高純度、かつ簡便なサブフタロシアニン化合物の製造方法を提供するものであり、工業的に安定した大量生産を可能にする点できわめて有用である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでない。なお、以下における「部」はいずれも重量部を示す。
フタロジニトリル70部に1−クロロナフタレン500部を加え、窒素雰囲気下、室温で30分攪拌したのち、三塩化硼素32部を加えた。その後、室温からサブフタロシアニン化合物の生成が生起し始める温度まで1.5℃/minの昇温速度にて加熱し(このとき、反応混合物が赤紫色に変色し、サブフタロシアニン化合物の生成が生起し始める温度は120−130℃である)、更に180℃までこの昇温速度にて昇温し、180℃で60min加熱撹拌を行なった。放冷後、反応混合物をメタノール中へ投入し析出物を濾取して、水、アセトン、トルエンの順で洗浄し加熱真空乾燥(<1mmHg、180℃、12hr)して、式(3)で示されるCl−サブフタロシアニン硼素錯体66部(収率84%)を得た。収率及び元素分析結果を表1に示す。
Figure 2005289854
テトラクロロフタロジニトリル150部に1−クロロナフタレン500部を加え、窒素雰囲気下、室温で30分攪拌したのち、三塩化硼素48部を加えた。その後、室温からサブフタロシアニン化合物の生成が生起し始める温度まで1.6℃/minの昇温速度にて加熱し(このとき、反応混合物が紫色に変色し、サブフタロシアニン化合物の生成が生起し始める温度は120−130℃である)、更に150℃までこの昇温速度にて昇温し、150℃で180min加熱撹拌を行なった。放冷後、反応混合物をメタノール中へ投入し析出物を濾取して、水、アセトン、トルエンの順で洗浄し加熱真空乾燥(<1mmHg、180℃、12hr)して、式(4)で示されるCl−ドデカクロロサブフタロシアニン硼素錯体143部(収率90%)を得た。収率及び元素分析結果を表1に示す。
Figure 2005289854
フタロジニトリル70部を4,5−ジクロロフタロジニトリル110部に変更した以外は実施例1と同様な方法にて、式(5)で示されるCl−ヘキサクロロサブフタロシアニン硼素錯体96部(収率81%)を得た。収率及び元素分析結果を表1に示す。
Figure 2005289854
フタロジニトリル70部を4−tert−ブチルフタロジニトリル105部に、1−クロロナフタレン500部を1−メチルナフタレン500部に変更した以外は実施例1と同様な方法にて、式(6)で示されるCl−トリ(tert−ブチル)サブフタロシアニン硼素錯体86部(収率76%)を得た。収率及び元素分析結果を表1に示す。
Figure 2005289854
比較例1
室温からサブフタロシアニン化合物の生成が生起し始める温度までの昇温速度1.5℃/minを6℃/minに変更した以外は実施例1と同様な方法にて、式(3)で示されるCl−サブフタロシアニン硼素錯体24部(収率30%)を得た。収率及び元素分析結果を表1に示す。
比較例2
室温からサブフタロシアニン化合物の生成が生起し始める温度までの昇温速度1.5℃/minを0.05℃/minに変更した以外は実施例1と同様な方法にて、式(3)で示されるCl−サブフタロシアニン硼素錯体30部(収率38%)を得た。収率及び元素分析結果を表1に示す。
比較例3
室温からサブフタロシアニン化合物の生成が生起し始める温度までの昇温速度1.6℃/minを6℃/minに変更した以外は実施例2と同様な方法にて、式(4)で示されるCl−ドデカクロロサブフタロシアニン硼素錯体59部(収率37%)を得た。収率及び元素分析結果を表1に示す。
比較例4
室温からサブフタロシアニン化合物の生成が生起し始める温度までの昇温速度1.6℃/minを0.05℃/minに変更した以外は実施例2と同様な方法にて、式(4)で示されるCl−ドデカクロロサブフタロシアニン硼素錯体63部(収率40%)を得た。収率及び元素分析結果を表1に示す。
本発明のサブフタロシアニン化合物の製造方法は、表1に示したように、比較例の場合と比較して大幅に収率が増大しており、本発明によって高収率、高純度、かつ簡便にサブフタロシアニン化合物が得られることが判る。
Figure 2005289854

Claims (4)

  1. 1,2−ジシアノベンゼン誘導体と硼素化合物を溶媒中で加熱させ反応させて、下記一般式(1)で示されるサブフタロシアニン化合物を製造する方法において、サブフタロシアニン化合物の生成反応が生起する温度より50℃低い温度から、生成反応が生起する温度に達するまでの平均の昇温速度を0.1〜5℃/minとすることを特徴とするサブフタロシアニン化合物の製造方法。
    Figure 2005289854
    (但し、Xはハロゲン原子、アルキル基又はアリール基を、環Y1〜Y3はそれぞれ置換基を有していてもよいベンゼン環又はナフタレン環を示す。)
  2. 硼素化合物が三ハロゲン化硼素である請求項1に記載の製造方法。
  3. サブフタロシアニン化合物の生成反応が生起する温度を、サブフタロシアニン化合物による反応液の着色を観察することにより決定する請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 室温からサブフタロシアニン化合物の生成反応が生起する温度に達するまでの平均の昇温速度を0.1〜5℃/minとする請求項1、2又は3に記載の製造方法。
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