JP2005289073A - インクジェットヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 i基板の異方性エッチングおよび高濃度ボロンエッチングストップを利用して形成されるインクジェットヘッドにおいて、振動板の長期駆動に対する機械的強度を増し、長期駆動におけるインクジェットヘッドの信頼性を向上させる。
【解決手段】 ボロンドープ層46が形成され、酸化膜42がパターニングさているSi基板41を40wt%水酸化カリウム水溶液で、ボロンドープ層46に達する直前までエッチングし、5wt%水酸化カリウム水溶液でエッチングを継続してエッチングストップさせ、さらにエッチングを継続し、所定の振動板厚みになるまでエッチングする。この方法により、隔壁部55と振動板54の接続部に微小な角度を持った斜面56を形成することができ、この斜面56により隔壁部55と振動板54の接続部にかかる応力を低減することができ、インクジェットヘッドの信頼性が向上する。
【選択図】図5

Description

本発明は、記録を必要とする時にのみインク液滴を吐出し、記録紙面に付着させるインクジェットヘッド記録装置の主要部であるインクジェットヘッドの製造方法の関する。
インクジェット記録装置は、記録時の騒音が極めて小さいこと、高速印字が可能であること、インクの自由度が高く安価な普通紙を使用できることなど多くの利点を有する。この中でも記録が必要な時にのみインク液滴を吐出する、いわゆるインク・オン・デマンド方式が、記録に不要なインク液滴の回収を必要としないため、現在主流となっている。
このインク・オン・デマンド方式の記録にインクジェットヘッド記録装置には、インクを吐出させる方法として、駆動手段に静電気力を利用したインクジェットヘッド記録装置(特開平6−71882号公報)があり、この方式は小型高密度・高印字品質及び長寿命とあるという利点を有している。
また、振動板をSi基板をエッチングして形成する手段として、特願平8−43602号7頁9行記載のエッチングストップ技術を用い、P型不純物層のエッチング速度が遅いことを利用し、P型不純物層のみをエッチングにより残留せしめて、振動板となるSi薄膜を高精度に形成する方法が取られるようになってきた。
特開平6−71882号公報 特願平8−43602号公報
しかしながら、振動板を形成したSi基板をヘッドに組み立てて長期間駆動させると、吐出室を構成する隔壁部と振動板の接続部に応力が集中し、この応力の集中により振動板接続部に亀裂が走り、インクが静電駆動に必要な振動板と対向電極のギャップに侵入して、駆動が不可能になる課題があった。そこで、本発明は上記した様な課題を解決するもので、その目的とするところは隔壁部と振動板の接続部の機械的強度を増し、振動板の長期間駆動に対する耐久性を向上させ、信頼性の高いインクジェットヘッドの製造方法を提供するところにある。
本発明のインクジェットは、
インク液滴を吐出する単一または複数のノズル孔と、該ノズル孔の各々に連結する吐出室と、該吐出室の少なくとも一方の壁を構成する振動板と、該振動板に変形を生じさせる駆動手段とを備え、該駆動手段が該振動板を静電気力に変形させる電極からなり、該振動板が形成される基板がSi基板であるインクジェットヘッドにおいて、該吐出室を構成する隔壁部と該振動板の接続部に斜面部を設けたことを特徴とする。
また、前記インクジェットヘッドの製造方法において、振動板が高濃度p型不純物層からなるSi基板であって、該Si基板の高濃度p型不純物層が形成された面の反対面の、該高濃度p型不純物層の近傍までのSi基板のエッチングを高濃度水酸化カリウム水溶液で行い、該高濃度p型不純物層の近傍から該高濃度p型不純物層までのエッチングを低濃度水酸化カリウム水溶液で行い、該高濃度p型不純物層を残留させて該振動板を形成することを特徴とする。
また、前記インクジェットヘッドの製造方法において、振動板が高濃度p型不純物層からなるSi基板であって、該Si基板の高濃度p型不純物層が形成された面の反対面の、該高濃度p型不純物層の近傍までのSi基板のエッチングを複数の厚みでパターニングされた酸化膜をエッチングマスクで行うことを特徴とする。
前記した低濃度水酸化カリウム水溶液の濃度が、0.5〜10wt%であることを特徴とし、あるいは、高濃度水酸化カリウム水溶液の濃度が、35〜55wt%であることを特徴とする。
インクジェットヘッドの吐出室を構成する隔壁部と振動板の接続部に斜面を形成したことにより、隔壁部と振動板の接続部への応力集中が減少し、接続部の耐久性が向上する。そして、接続部への応力集中による振動板の破損を防いだことによってインクジェットヘッドの長期駆動における信頼性を高めることができる。
(実施例1)
図1は、本発明の第1の実施例に関わるインクジェットヘッドの分解斜視図で、一部断面図で示してある。本実施例はインク液滴を基板の面部に設けたノズル孔から吐出させるフェイスインクジェットヘッドの例を示すものである。図2は組み立てられた全体装置の側面の断面図、図3は図2のA−A‘線矢視図である。本実施例のインクジェットヘッドは、下記に詳記する構造を持つ3枚の基板1・2・3を重ねて接合した積層構造となっている。
中間の第1の基板1は、Si基板であり、底壁を振動板5とする吐出室6を構成することになる凹部7と、凹部7の後部に設けられたオリフィス8を構成することになるインク流入口のための細溝9と、各々の吐出室6にインクを供給するための共通のインクキャビティ10を構成することになる凹部11を有する。そして、隔壁部18と振動板5の接続部19に斜面20を儲けている。第1の基板の全面に、熱酸化により酸化膜を0.1ミクロン形成し絶縁膜としている。これは、インクジェット駆動時の絶縁破壊、ショートを防止するためである。
第1の基板1の下面に接合される第2の基板2は、ホウケイ酸ガラスを使用し、この第一の基板1に電極15を装着するための凹部14を0.3ミクロンエッチングすることにより、振動板5とこれに対向して配置させる電極15との対向間隔、すなわちギャップGを形成している。この凹部14はその内部に電極15、リード部16及び端子17を装着できるように電極部形状に類似したやや大きめの形状にパターン形成している。電極は凹部14内にITOを0.1ミクロンスパッタし、ITOパターンを形成することで作製する。したがって、本実施例における第1の基板1と第2の基板2を陽極接合した後のギャップGは、0.2ミクロンとなっている。
また、第1の基板の上面に接合される第3の基板3には、厚さ100ミクロンのSi基板を用い、基板3の面部に、吐出室6用の凹部7と連通するようにそれぞれノズル孔12を設け、またインクキャビティ10用の凹部11と連通するようにインク供給口13を設ける。
上記のように構成されたインクジェットヘッドの動作を説明する。電極15に発信回路23により0Vから35Vのパルス電極を印加し、電極15の表面がプラスに帯電すると、対応する振動板5の下面はマイナス電位に帯電する。したがって、振動板5は静電気の吸引作用により下方へたわむ。次に、電極15をOFFにすると、振動板5は復元する。そのため、吐出室6内の圧力が急激に上昇し、ノズル孔12よりインク液滴21を記録紙22に向けて吐出する。次に、振動板5が再び下方へたわむことにより、インクがインクキャビティ10よりオリフィス8を通じて吐出室6内に補給される。なお、基板1と発信回路23との接続は、ドライエッチングにより基板1の1部に開けた酸化膜の窓(図示せず)において行う。また、インクジェットヘッドへのインクの供給は、インクキャビティ10の端部のインク供給口13により行う。
本発明第一の実施例におけるインクジェットヘッドの振動板と隔壁部に斜面を形成した場合について、第1の基板1の製造方法を図4の第1の基板の拡散工程図および図5の第1の基板のエッチング工程図において、B2O3を不純物拡散源として、厚さ2ミクロンの振動板を形成する場合について詳細に説明する。
本実施例のインクジェットヘッドにおける振動板は、高濃度にP型不純物を拡散したSi薄膜である。このSi薄膜は、アルカリ水溶液によるSiエッチングにおけるエッチングレートが、ドーパントがボロンの場合、高濃度(約5×1019cm−3以上)の領域において、エッチングレートが非常に小さくなることを利用して作製される。すなわち、振動板形成領域を高濃度ボロンドープ層とし、アルカリ異方性エッチングにより、吐出室、インクキャビティを形成する際に、ボロンドープ層が露出した時点でエッチングレートが極端に小さくなる、いわゆるエッチストップ技術によって、振動板は所望の板厚に作製される。
先ず、(110)を面方位とするSi基板41の両面を鏡面研磨し、180ミクロンの厚みの基板を作製する(図4(a))。Si基板41を、熱酸化炉にセットし、酸素および水蒸気雰囲気中で摂氏1100度、4時間で熱酸化処理を施し、Si基板41表面に酸化膜42を1.2ミクロン成膜する(図4(b))。次いで、ボロンドープ層を形成する面43の酸化膜42を剥離するため、Si基板41のボロンドープ層を形成する面43の反対の面44にレジストをコートし、レジストを保護膜としてボロンドープ層を形成する面43の酸化膜42をふっ酸水溶液にてエッチング除去し、レジストを剥離する(図4(c))。拡散源となるB2O3を有機溶剤中に3.15wt%を分散した拡散剤45を、酸化膜を除去したボロンドープ層を形成する面43に2000rpm、1分間の条件でス
ピンコーティングし、クリーンオーブン中で摂氏140度の温度で30分間ベークする(図4(d))。このとき拡散剤45の厚みは1.2ミクロンとなる。
拡散剤45をコーティングしたSi基板41を熱酸化炉にセットし、酸素雰囲気中、摂氏600度の条件で加熱し、拡散剤45中の有機バインダーを酸化除去しB2O3を焼成する。引き続き炉内を窒素雰囲気にし、温度を摂氏1100度に上昇させ、そのまま温度を12時間保持し、ボロンをSi基板中に拡散させ、ボロンドープ層46を形成する。このとき、拡散剤45(B2O3)とSi基板41表面ボロンドープ層46の界面にボロン化合物47が形成されている(図4(e))。
ボロンドープ層46を形成した面の反対側にレジストをコートし、拡散剤45をふっ酸水溶液によりエッチング除去する(図4(f))。Si基板41表面に現れたボロン化合物47は耐エッチング性が高く、ウェットエッチングによる除去が不可能なため、次のような手段をとる。まず、Si基板41のレジストを剥離した後、Si基板41を酸化炉にセットし、酸素および水蒸気雰囲気、摂氏600度の条件でボロン化合物47を1時間酸化し、ふっ酸水溶液によるエッチングが可能なB2O3+SiO2 に化学変化させる。なお、酸化の温度が低いため、拡散が進行することはなく、ボロン化合物47を酸化せずドライエッチングで除去することも可能である。拡散面のボロン化合物47を酸化してB2O3+SiO2 に化学変化させた状態でさらに熱酸化して、ボロンドープ層側に1.
2ミクロンの酸化膜48を形成する(図4(g))。
以上が、高濃度ボロンドープ層46の形成を塗布法で実施した場合であり、他の高濃度のドープ層を形成する手段として、ボロン拡散板をSi基板に対向させて熱拡散を行う方法がある。
次に、エッチングによる振動板および振動板斜面部の作製方法を説明する。
ボロンドープ層46が形成され、酸化膜42を成膜したSi基板41のボロンドープ側と反対面にレジストをコートし、キャビティとなる部分51をパターニングし、フッ酸水溶液で酸化膜42をエッチングする。さらに、レジストを剥離して、酸化膜42がパターニングされた状態になる(図5(a))。次に、40wt%水酸化カリウム水溶液でエッチングがボロンドープ層46(厚み3ミクロン)に達し、エッチングストップが起こり始めるエッチング深さ(残り3ミクロン程度)まで行う(図5(b))。このとき、高濃度水酸化カリウム水溶でのエッチングではキャビティ底部52に斜面53が残る性質があり、40wt%水酸化カリウム水溶液においては高さ18ミクロンの斜面53が形成される。次に高濃度ボロンドープ層46でのエッチングストップ性が高い5wt%水酸化カリウ
ム水溶液で、Si基板41のエッチングを継続してエッチングストップさせる(図5(c))。しかし、5wt%水酸化カリウム水溶液のような低濃度のエッチング液においては、キャビティ底部52に斜面53を形成しない性質があり、所定厚みの振動板54になるまでエッチングを継続すると、斜面53は消失していき斜面53のテーパー角は小さくなっていく。
以上の工程により、隔壁部と振動板の接続部に微小なテーパー角を持つ斜面を有するインクジェットキャビティを形成することができる。このことにより、振動板の耐久性が向上し、インクジェットヘッドの安定した長期駆動を実現できた。
(実施例2)
本発明第2の実施例である複数の厚みでパターニングされた酸化膜をエッチングマスクとして斜面部を形成する方法について図6のエッチング工程図において説明する。
高濃度水酸化カリウム水溶液で形成されるキャビティ底部の斜面部の大きさは、エッチング液濃度のほぼ規定されるため、より大きな斜面を形成しようとした場合、次のような方法をとる。
Si基板41にボロンドープ層46を形成し、酸化膜46の形成までを前記実施例の拡散工程と同様に行う。Si基板41のボロンドープ側と反対面にレジストをコートし、キャビティとなる部分61をパターニングし、ふっ酸水溶液で酸化膜42をハーフエッチングする(図6(a))。一度レジストを除去した後、再度レジストをコートし振動板となる部分62の酸化膜42をふっ酸水溶液で完全に除去し、レジストを剥離する(図6(b))。この酸化膜42をパターニングしたSi基板41を30wt%の水酸化カリウム水溶液で振動板となる部分62を60ミクロンの深さでエッチングする(図6(c))。次にハーフエッチングで薄くした酸化膜部分63のみをエッチング除去できるように、エッチング時間を調整しSi基板41を浸漬する(図6(d))。そして、最初にエッチング
した振動板となる部分62の厚みが3ミクロン程度になるように水酸化カリウム水溶液によるエッチングを継続する。この時、酸化膜42を除去した部分もエッチングされていき、角64が徐々にエッチングされて(図6(e))、最終的には大きなテーパー形状の斜面65となる(図6(f))。次に高濃度ボロンドープ層46でのエッチングストップ性が高い5wt%水酸化カリウム水溶液で、Si基板41のエッチングを継続して所定の厚みの振動板66を形成する(図6(g))。高濃度エッチング終了後の斜面65のテーパーが大きいため最終的に残るテーパー形状も大きくできた。このことにより、隔壁部と振動板の接続部の強度が増し、振動板の耐久性がさらに向上した。
(実施例3)
本発明第3の実施例である高濃度水酸化カリウム水溶液と低濃度水酸化カリウム水溶液の濃度について、エッチング液濃度と斜面幅の関係を示した図7、及びエッチング液濃度とエッチングストップ選択比(ボロンドープされたSiのエッチングレートに対するドープされていないSiのエッチングレートの比)の関係を示した図8、さらにエッチングの状況をシュミレーションして示した図9において説明する。
水酸化カリウム水溶液によるSi基板のエッチングにおいて、エッチング溝底部に形成される斜面の斜面幅と濃度には図7のような関係があり、32wt%以上で斜面が形成され、30wt%以下では斜面は全く形成されない。すなわち、水酸化カリウム水溶液の最高濃度は55wt%であり、振動板形成において斜面部形成を目的とした高濃度水酸化カリウム水溶液の最適な濃度は、32〜55wt%である。
一方、水酸化カリウム水溶液の低濃度エッチング液の濃度選定のポイントは、いかにエッチングストップ選択比を大きく取るかと言うことである。すなわち、エッチングストップによって、Si基板厚みのばらつきをどれだけ吸収できるかを意味し、エッチングストップ選択比は高いことが望ましい。Si基板厚みばらつきが10ミクロン程度であることを考慮すると、振動板厚み精度を最悪でも±0.3ミクロン以内に抑えるため、必要となる選択比は16以上である。すなわち、選択比16以上を確保するためには、図8より水酸化カリウム水溶液の濃度は、10wt%以下で良いことが解る。一方、水酸化カリウム水溶液は濃度が極端に低くなると、Siに対するエッチング能力が不安定になり易く、0.5wt%より低い濃度では実用的ではない。したがって、振動板形成においてエッチン
グストップを目的とした低濃度水酸化カリウム水溶液の最適な濃度は0.5〜10wt%である。
高濃度エッチング後の隔壁部91と振動板部92の接続部の斜面93の形状は、図9(0)のようになり斜面幅d、斜面高さhはほぼ等しい。ここで、低濃度エッチング後の形状を推定するため、低濃度エッチング液でのエッチングストップ選択比をSとし、高濃度ボロンドープ層95に達してからのエッチング量をaすると、hとSの関係において低濃度エッチング後の形状は図9(Ι)、(П)、(Ш)のように3タイプになる。低濃度エッチング後の斜面部の高さをxとすると、
S×a<hのとき、
x=h−(S×a)+a
S×a=hのとき、
x=a
S×a>hのとき、
斜面部上部94が高濃度ボロンドープ層に達するまでに高濃度ボロンドープ層がエッチングされる量をa1 とし、斜面部上部94が高濃度ボロンドープ層に達してからのエッチング量をa2 とすると、
S×a1 =d、 a=a1 +a2
a1 =h/S
x=a−a2
=a1
=h/S
ここで、高濃度ボロンドープ層95の厚みは3ミクロンであり、振動板96の目標厚みは2ミクロンであるため、高濃度ボロンドープ層95のエッチング量はa=1ミクロンとなる。例えば、高濃度エッチング液の濃度を40wt%、低濃度エッチング液の濃度を5wt%とすると、図7及び図8のグラフより、
h=18ミクロン、S=22であり、
S×a=22>h=18となるため、
xは、
x=h/S=18/22=0.82
したがって、この場合、エッチング終了後の斜面部高さは0.82ミクロンとなる。
以上のことより、高濃度エッチング液及び低濃度エッチング液の濃度選定により斜面形状を任意に制御可能できる。
本発明の第1の実施例におけるインクジェットヘッドの構造を分解して示す斜視図。 本発明の第1の実施例のおけるインクジェットヘッドの断面側面図。 図2のA−A‘線矢視図。 本発明の第1の実施例におけるインクジェットヘッドの第1の基板の製造工程を構成する拡散の工程図。 本発明の第1の実施例におけるインクジェットヘッドの第1の基板の製造工程を構成するエッチングの工程図。 本発明の第2の実施例におけるインクジェットヘッドの第1の基板の製造工程を構成するエッチングの工程図。 本発明の第3の実施例における水酸化カリウム水溶液濃度と斜面幅の関係図。 本発明の第3の実施例における水酸化カリウム水溶液濃度と選択比の関係図。 本発明の第3の実施例における隔壁部と振動板接続部の斜面部のエッチング形状をシュミレートし、説明する概略図。
符号の説明
1 第1の基板
2 第2の基板
3 第3の基板
5 振動板
6 吐出室
7 凹部
8 オリフィス
9 細溝
10 インクキャビティ
11 凹部
12 ノズル孔
13 インク供給口
14 凹部
15 電極
16 リード部
17 端子
18 隔壁部
19 接続部
20 斜面
21 インク液滴
22 記録紙
23 発信回路
41 Si基板
42 酸化膜
43 ボロンドープ層を形成する面
44 反対の面
45 拡散剤
46 ボロンドープ層
47 ボロン化合物
48 酸化膜
51 キャビティとなる部分
52 キャビティ底部
53 斜面
54 振動板
55 隔壁部
56 斜面
61 キャビティとなる部分
62 振動板となる部分
63 薄くした酸化膜部分
64 角
65 斜面
66 振動板
91 隔壁部
92 振動板部
93 斜面
94 斜面上部
95 ボロンドープ層

Claims (2)

  1. インク液滴を吐出する単一または複数のノズル孔と、該ノズル孔の各々に連結する吐出室と、該吐出室の少なくとも一方の壁を構成する振動板と、該振動板に変形を生じさせる駆動手段とを備え、該駆動手段が該振動板を静電気力に変形させる電極からなり、該振動板が形成される基板がSi基板であるインクジェットヘッドにおいて、
    前記基板の前記振動板側はp型不純物層が形成され、
    各々の前記吐出室を隔てる隔壁部と前記振動板の接続部は異なる傾斜角からなる2つの斜面により構成され、
    前記2つの斜面は前記基板の前記p型不純物層の境界部にて接していることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 請求項1記載の前記基板は面方位は(110)面の基板であることを特徴とするインクジェットヘッド。
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