JP2005287535A - 傾斜仕切壁を有する枕 - Google Patents

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Abstract


【課題】
第1は、仕切壁の傾斜により、隣接する芯材の一方の隣接部分が、他方の芯材の隣接部分と重なり合い、区分室内の芯材による段差を生じさせず、使用者が合わせ目を感じることのない枕とすると共に、複数の芯材の重なりにより、単一芯材では醸し出すことができない枕の使用感を味わうことができる枕とすること。
第2は、頭部の荷重が枕に掛かることにより、上方に向かって開かれた区分室内の芯材が、前後、又は左右の区分室内の芯材の上部に位置し、下部に位置した芯材を押圧し、ユニット芯材の場合にもユニット芯材同志がしっかり固定され、ずれるおそれのない枕とすること。

【解決手段】
本発明は、枕ケースの上面生地と下面生地の間に、上方に向かって開くよう傾斜した一対の仕切壁を設けることにより、枕ケース内に複数の室を形成し、該室に芯材を充填したことを特徴とする枕を提供する。

【選択図】 図1

Description

本発明は、枕ケース内部に傾斜仕切壁を有する枕に関するものであり、主として枕ケース内部の複数の室に異なる素材の芯材を充填した立体縫製枕を主眼に開発されたものである。
枕ケース内に充填される羽毛、絹綿、パイプチップ、檜チップ、クッション材、及びこれらが袋詰めされたユニット等の芯材が枕の使用により枕ケース内で自由に動いてしまうことを防止するために枕ケース内部を複数の室に区分する枕が存在する。
これには上面生地と下面生地をミシン等で直接縫いつけて複数の室を形成するものと、特許文献1に示されるように、隔壁を上面生地と下面生地の対向位置に設けることにより複数の室を形成するものとが存在する。
上面生地と下面生地を縫いつけたものは、糸で縫った部分にくぼみができ、このくぼみが顔や頭に当たると違和感を感じるという不具合がある。また、特許文献1に示すように、隔壁により複数の室を区分したものにあっても、隔壁が上面生地及び下面生地に対してほぼ直角に位置するため、異なる複数の芯材を用いている場合などには頭をのせたときに段差ができたりして、合わせ目を感じてしまう不具合があった。さらに、複数の室に芯材としてユニットを用いた場合などには各ユニット芯材同志がずれてしまう不具合があった。
特開2003−180499号公報
本発明は前記不具合を解決し、次の目的を達成しようとする。
第1に、区分された室内の芯材による段差を生じさせず、使用者が合わせ目を感じることのない枕とする。
第2に、複数の芯材の重なりにより、単一芯材では醸し出すことができない枕の使用感を味わうことを可能とする。
第3に、頭部の荷重が枕に掛かることにより、中間の区分室内の芯材の隣接部分が両側の区分室内の芯材の隣接部分の上部に位置し、下部に位置した芯材を押圧するためユニット芯材の場合にも芯材同志がしっかり固定される枕とする。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、枕ケースの上面生地と下面生地の間に、上方に向かって開くよう傾斜した一対の仕切壁を設けることにより、枕ケース内に複数の室を形成し、該室に芯材を充填したことを特徴とする枕を提供する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明に係る枕における仕切壁の位置を限定するもので、枕ケースの上面生地と下面生地の間で、枕ケースの長尺方向と直交する方向に、上方に向かって開くよう傾斜した一対の仕切壁を設けることにより、枕ケース内に複数の室を形成し、該室に芯材を充填したことを特徴とする枕を提供する。使用状態での縦方向に仕切壁を設けた枕である。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の枕の改良に関するものであって、枕ケースの上面生地と下面生地の間で、枕ケースの長尺方向と直交する方向に、上方に向かって開くよう傾斜した一対の縦仕切壁を設けるとともに、該一対の縦仕切壁間に該縦仕切壁と直交する方向に、一方向に傾斜する横仕切壁を設けることにより、枕ケース内に複数の室を形成し、該室に芯材を充填したことを特徴とする枕を提供する。
請求項1記載の発明は、仕切壁が傾斜したものであるため、隣接する芯材の一方の隣接部分が、他方の芯材の隣接部分と重なり合い、区分された室内の芯材による段差を生じさせず、使用者が合わせ目を感じることのない枕となった。また、複数の芯材の重なりにより、単一芯材では醸し出すことができない枕の使用感を味わうことも可能となった。更に、頭部の荷重が枕に掛かることにより、上方に向かって開かれた仕切壁によって区分された中間の室内の芯材は、図5に示されるようにへこみ、この芯材の隣接部分は、前後、又は左右の区分された室内の芯材の隣接部分の上部に位置し、下部に位置した芯材を押圧するためユニット芯材の場合にもユニット芯材同志がしっかり固定され、ずれるおそれがなくなった。
また、請求項2及び3記載の枕とすることにより、上記効果を有すると共に、区分された室の芯材素材を異ならせて、種々の感触を味わえる実用的な枕となる。
以下、図面に従って、実施例と共に本発明を実施するための最良の形態について説明する。図9は、一実施例に係る立体縫製枕の外観を示す全体斜視図であり、図3乃至図8に示されるように枕ケース1と、枕ケース1内に充填される芯材とでなる。
芯材は、図7及び図8に符号24乃至27として示されるチップ芯材と図3乃至図6に符号20乃至23として示されるようなユニット芯材とがある。チップ芯材24,25,26,27には枕ケース1内に充填されるに適した素材である羽毛、絹綿、樹脂チップ、檜等の木材チップ、クッション材、そば殻、茶葉等が用いられる。他方、ユニット芯材20,21,22,23は、羽毛、絹綿、樹脂チップ、檜等の木材チップ、クッション材、そば殻、茶葉等のチップが一定の大きさの袋に詰められたものである。なお、ユニット芯材は充填される区分室の形状に適合した形状を有している。図6に示されるような完全に合致したユニット芯材21,22,23が好ましいが、図3及び図4に示されるように、ほぼ合致するものであれば十分である。
枕ケース1は、実施例では布製の立体縫製のもので、上面生地3、下面生地4、前面生地5、背面生地6、側面生地7、8及び枕ケース1の内側に縫合される仕切壁9、10、11からなる。なお、図9乃至図11の前面生地5及び背面生地6に設けられたファスナ2は、チップ芯材又はユニット芯材を枕ケース1内に区切られた室の内部への出し入れ口を形成するためのものである。該出し入れ口よりユニット芯材20,21,22,23またはチップ芯材24,25,26,27が充填されている。
図1乃至図11に示す実施例での仕切壁には、縦方向、すなわち、枕ケース1の長尺方向(横方向)と直交する方向に設けられた左縦仕切壁9と右縦仕切壁10と、左縦仕切壁9と右縦仕切壁10との間に横方向に設けられた中央横仕切壁11が存在し、枕ケース1の内部を5室に区分している。
但し、本発明においては、図12及び図13に示すように、中央横仕切壁11を設けず、枕ケース1の長尺方向(横方向)と直交する方向に設けられた左縦仕切壁9と右縦仕切壁10との2枚の仕切壁により、3室に区分されたものも含まれるし、さらに、図14及び図15に示すように、枕ケース1の長尺方向(横方向)と平行する方向に設けられた前面横仕切壁30と背面横仕切壁31との2枚の横仕切壁により、3室に区分されたものも含まれる。
左縦仕切壁9と右縦仕切壁10とは、上方(上面生地3方向)に向かって開くよう傾斜した一対の仕切であり、各々の上端辺を上面生地3に縫合し、各々の下端辺を下面生地4に縫合してある。該仕切壁9,10は縫合の他、接着剤等による接合等により取り付けたものであってもよい。なお、両仕切壁9,10の前面生地5及び背面生地6側は、縫合又は接合されていなくてもよい。
左縦仕切壁9と右縦仕切壁10は、各々外側に向かって45度の傾斜角で設けられている。すなわち、両仕切壁9,10の斜度は45度である。この傾斜角は45度が好ましいが、芯材の素材の特性に合わせて、30度より60度の範囲内であっても良い。
左縦仕切壁9と右縦仕切壁10との間には、両縦仕切壁9,10と直交する方向で、背面側より前面側(利用時に首側となる側)に向かって傾斜する中央横仕切壁11が設けられている。この中央横仕切壁11の傾斜角も45度であることが好ましい。
一実施例にかかる枕ケースの全体透視斜視図 同透視平面図 枕のA−A線位置の断面図 枕のB−B線位置の断面図 中央部に圧力がかかった場合の枕のA−A線位置の断面図 ユニット芯材形状の他実施例を示す枕のA−A線位置の断面図 芯材としてチップ芯材を用いた場合の枕のA−A線位置の断面図 同枕のB−B線位置の断面図 本発明にかかる枕の外観斜視図 同背面図 同正面図 仕切壁の第2実施例を示す平面図 同正面図 仕切壁の第3実施例を示す平面図 同右側面図
符号の説明
1.........枕カバー
2.........ファスナ
3.........上面生地
4.........下面生地
5.........前面生地
6.........背面生地
7.........左側面生地
8.........右側面生地
9.........左縦仕切壁
10........右縦仕切壁
11........中央横仕切壁
20........中央前側ユニット芯材
21........左側ユニット芯材
22........中央奥側ユニット芯材
23........右側ユニット芯材
24........中央前側チップ芯材
25........中央奥側チップ芯材
26........左側チップ芯材
27........右側チップ芯材
30........前面横仕切壁
31........背面横仕切壁

Claims (3)

  1. 枕ケースの上面生地と下面生地の間に、上方に向かって開くよう傾斜した一対の仕切壁を設けることにより、枕ケース内に複数の室を形成し、該室に芯材を充填したことを特徴とする枕。
  2. 枕ケースの上面生地と下面生地の間で、枕ケースの長尺方向と直交する方向に、上方に向かって開くよう傾斜した一対の仕切壁を設けることにより、枕ケース内に複数の室を形成し、該室に芯材を充填したことを特徴とする枕。
  3. 枕ケースの上面生地と下面生地の間で、枕ケースの長尺方向と直交する方向に、上方に向かって開くよう傾斜した一対の縦仕切壁を設けるとともに、該一対の縦仕切壁間に該縦仕切壁と直交する方向に、一方向に傾斜する横仕切壁を設けることにより、枕ケース内に複数の室を形成し、該室に芯材を充填したことを特徴とする枕。
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