JP2005285610A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料電池の動作温度と燃料電池の水収支を考慮して燃料電池の出力を制御するようにした燃料電池システムを提供する。
【解決手段】 燃料ガス(水素ガス)と酸化ガス(空気)との電気化学反応によって電気を発生する燃料電池システムにおいて、燃料電池の運転温度に対する該燃料電池の水収支が均衡する燃料電池の水収支出力を表す温度対水収支出力特性を記憶した記憶手段501と、燃料電池の運転温度を検出する温度センサ61と、温度対水収支出力特性から検出した運転温度に対応する燃料電池の水収支出力を設定する出力設定手段502と、負荷からの要求出力が水収支出力を越えるときに、燃料電池の出力が水収支出力を越えないように発電を制御する出力制御手段503と、を備える。それにより、フラッディッングの発生を抑制することが可能となる。
【選択図】 図2

Description

本発明は燃料電池に関し、特に、燃料電池の冷却水温度によって燃料電池の出力を制限するようにした燃料電池システムに関する。
いわゆる固体高分子型の燃料電池では、電解質膜を保湿してイオン透過性を保つために加湿したガスを使用する。また、燃料電池内部で電気化学反応によって水が生成する。このため、燃料電池外部の温度が水の凝固点以下である状態で燃料電池の運転を停止すると、加湿ガスで供給された水と電気化学反応によって生成した水が凍り、体積膨張してMEA(膜電極複合体)等に不具合をもたらし得る。また、再起動の際に燃料電池性能低下をもたらす。そこで、特開2003−187847号公報記載の燃料電池では低温始動時に加湿器をバイパスしたドライエアを燃料電池に供給することにより、水分の凝縮(フラッディング)に起因するMEAの損傷を回避することを提案している。
特開2003−187847
しかしながら、低温始動時に単にドライエアを供給しただけでは、燃料電池内に導入される水及び燃料電池の生成水と、上記燃料電池内から外部に排出される水との収支(水収支)がゼロを上回る可能性がある。この場合には、燃料電池内に水が蓄積されてフラッディングを抑制しきれない。また、過剰にドライエアを供給すると電解質膜が乾燥して燃料電池の出力が低下して不具合である。
よって、本発明は冷却水温度が低い場合に燃料電池内の水収支を考慮して燃料電池の出力を制御するようにした燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の燃料電池システムは、燃料ガス(水素ガス)と酸化ガス(空気)との電気化学反応によって電気を発生する燃料電池システムにおいて、燃料電池の運転温度に対する該燃料電池の水収支が均衡する燃料電池の水収支出力を表す温度対水収支出力特性を記憶した記憶手段と、上記燃料電池の運転温度を検出する温度センサと、上記温度対水収支出力特性から検出した上記運転温度に対応する燃料電池の水収支出力を設定する出力設定手段と、負荷からの要求出力が上記水収支出力を越えるときに、上記燃料電池の出力が上記水収支出力を越えないように発電を制御する出力制御手段と、を備える。
かかる構成とすることによって、フラッディッングの生じにくい燃料電池運転を行うことが可能となる。
ここで、水収支は、燃料電池内に導入される水及び燃料電池の生成水と、上記燃料電池内から外部に排出される水との差である。
好ましくは、上記燃料電池の運転温度を該燃料電池のカソードガス出口部のガス温度又は該燃料電池の冷却水出口部の冷却水温度より得る。燃料電池内部に温度センサを設けずとも運転温度を検出できる利点がある。また、燃料電池の運転温度は、具体的には、燃料電池のスタック、MEA等の電気化学反応部の温度が該当する。また、温度センサは適当な取付場所に設けられる。
更に、本発明の燃料電池システムは上記燃料電池の運転温度を調整する冷却系を備え、該冷却系に温度調整を行うヒータを備える。それにより、低温時における温度対水収支出力特性に起因する燃料電池出力の限界を運転温度増加によってより短時間で増大させることが可能となる。ヒータの電源には負荷変動に対する発電量の追従遅れなどによって生じる余剰電力の活用が望ましい。
また、本発明の燃料電池システムは、更に、上記燃料電池の低温起動(始動)時にカソード(空気極)側にドライエアを供給して上記燃料電池内部の水の排出を促すドライエア供給手段を備える。それによって、燃料電池内部に溜まった水を短時間で排水することが出来る。
また、本発明の燃料電池システムは、低温起動した燃料電池の運転温度が定常温度状態に達したときには供給空気を乾燥空気(ドライエア)から加湿空気に切替え、加湿空気を使用する通常運転状態に戻る。
本発明の燃料電池システムによれば、燃料電池の当該運転温度における加湿水・生成水・排出水等の水収支を考慮して燃料電池の出力を規制する制御を行うことが出来るので、より確実にフラッデイングを抑制することができる。また、ドライエアを与えながら低温で燃料電池を起動するときにより確実にフラッデイングを解消することが可能となって具合がよい。
本発明の燃料電池の好適な実施例においては、燃料電池温度に基づいて燃料電池内の水収支がゼロ以上(余剰水発生)とならないように発電出力に制限をかけている。このため、低温始動時にドライエアを供給するようにした燃料電池システム等においてもより確実にフラッディングの除去がなされ得る。尤も、本発明は低温始動時にドライエアを供給するようにした燃料電池システムに限定されるものではない。
まず、燃料電池システムの例について説明する。図1は本発明の第1の実施例が適用される燃料電池システムの例を示している。
同図に示されるように、酸化ガスとしての空気(外気)は空気供給路71を介して燃料電池20の空気供給口に供給される。空気供給路71には空気から微粒子を除去するエアフィルタ11、空気を加圧するコンプレッサ12、供給空気圧を検出する圧力センサ51、切替弁13及び空気に所要の水分を加える加湿器15が設けられている。切替弁13は制御部50によって動作制御され、コンプレッサ12からの乾燥空気と加湿器15からの加湿空気とを切替えて燃料電池20に供給する。なお、エアフィルタには空気流用を検出するエアフローメータ(流量計)が設けられる。
燃料電池20から排出される空気オフガスは排気路72を経て外部に放出される。排気路72には、排気圧を検出する圧力センサ52、圧力調整弁14及び加湿器15の熱交換器が設けられている。圧力調整弁(減圧弁)14は燃料電池20への供給空気の圧力(空気圧)を設定する調圧器として機能する。圧力センサ51及び52の図示しない検出信号は制御部50に送られる。制御部50はコンプレッサ12及び圧力調整弁14を調整することによって供給空気圧や供給流量を設定する。
燃料ガスとしての水素ガスは水素供給源30から燃料供給路75を介して燃料電池20の水素供給口に供給される。水素供給源30は、例えば、気体や液体の水素を貯蔵する高圧水素タンク、水素吸蔵合金タンク、都市ガスやメタノールなどから水素ガスを生成する改質器等が該当する。燃料供給路75には、水素供給源30を開閉する遮断弁31、水素供給源30のガス圧力を検出する圧力センサ54、燃料電池20への水素ガスの供給圧力を調整する水素調圧弁32、燃料供給路75の異常圧力時に開放するリリーフ弁39、燃料電池20の水素ガス供給口を開閉する遮断弁33及び燃料電池入口の供給水素ガスの圧力(アノード圧)を検出する圧力センサ55及び温度センサ55が設けられている。圧力センサ55はガス圧検出手段に対応する。圧力センサ54及び55の図示しない検出信号は制御部50に供給される。
燃料電池20で消費されなかった水素ガスは水素オフガスとして水素循環路76に排出され、燃料供給路75の遮断弁41の下流側に戻される。水素循環路76には、水素オフガスの温度を検出する温度センサ63、水素オフガスを排出する遮断弁34、水素オフガスから水分を回収する気液分離器35、回収した水を図示しないタンクに回収する排水弁36、水素オフガスを加圧する水素ポンプ37及び逆流阻止弁40が設けられている。遮断弁33及び34は燃料電池のアノード側を閉鎖する閉鎖手段に対応する。温度センサ63の図示しない検出信号は制御部50に供給される。水素ポンプ37は制御部50によって動作が制御される。水素オフガスは燃料供給路75で水素ガスと合流し、燃料電池20に供給されて再利用される。逆流阻止弁40は燃料供給路75の水素ガスが水素循環路76側に逆流することを防止する。
水素循環路76はパージ弁38を介してパージ流路77によって排気路72に接続される。パージ弁38は電磁式の遮断弁であり、制御部50からの指令によって作動することにより水素オフガスを外部に放出(パージ)する。このパージ動作を間欠的に行うことによって水素オフガスの循環が繰り返されて燃料極側の水素ガスの不純物濃度が増し、セル電圧が低下することを防止することができる。
更に、燃料電池20の冷却水出入口には冷却水を循環させる冷却路74が設けられる。冷却路74には、燃料電池20から排水される冷却水の温度を検出する温度センサ61、冷却水の熱を外部に放熱するラジエータ(熱交換器)21、冷却水を加圧して循環させるポンプ22、冷却水が低温の時に必要により加熱を行うヒータ23及び燃料電池20に供給される冷却水の温度を検出する温度センサ62が設けられている。
制御部50は、図示しない車両のアクセル信号などの要求負荷や燃料電池システムの各部のセンサなどから制御情報を受け取り、上述した各種の弁類、ヒータ及びモータ(ポンプ)類の運転を制御する。制御部50は図示しない制御コンピュータシステムによって構成される。これには、CPU、RAM、HDD、入力インタフェース、出力インタフェースなどが含まれる。制御コンピュータシステムは公知の入手可能なシステムによって構成することが出来る。
図2は、制御部50内に制御用コンピュータ及び制御プログラムによって実現される機能ブロックを示しており、水収支特性記憶部501、出力設定部502、出力制御部503等が形成されている。
水収支特性記憶部501は図3に示すような冷却水温度(略燃料電池の温度)対出力電流(発電電力)を予め求めてマップや関数として記憶している。この出力電流は当該温度における燃料電池運転の水収支がゼロとなる出力電流(発電電力)を示している。このようなマップを、所要の運転条件(例えば、供給空気量等)に対応して選択可能に保持している。
上述した燃料電池内の水収支は、「水収支=カソード(空気極)投入水量+発電による生成水量−カソード持ち去り水量」として定義される。カソード投入水量は供給空気中の水分量である。なお、ドライエア(加湿器15を通さない空気)の場合には大気中の水分量が発電により生成する水量に比べて僅かであるので無視することが出来る。発電生成水量は発電電力(出力電流)に比例して生成される。生成水量を発電電力から計算することが出来る。カソード持ち去り水量はカソードの出口の空気オフガスによって燃料電池内から持ち去られる水量である。空気オフガスは水蒸気飽和状態に近いため、空気オフガスの出口温度での飽和水蒸気量として計算することが出来る。燃料電池20内のスタック温度は冷却水によってコントロール(支配)されているため、カソード出口温度は冷却水出口の温度センサ61の検出温度と略等しくなる。なお、燃料電池スタックを通過した空気オフガスの電池出口温度を測定してスタック温度としても良い。このようにして、予め水収支の温度対出力特性を得る。なお、水収支を参照する必要がある場合にその都度リアルタイムで水収支計算を行うようにしても良い。
出力設定部502は、要求負荷と水収支とを比較し、余剰水が発生する(水収支が正の値)か否かを判断する。要求負荷が水収支がゼロとなる出力以下であるときは、要求負荷を出力制御部503に伝える。要求負荷が水収支がゼロとなる出力を越えるときは、水収支がゼロとなる出力(制限出力)を出力制御部503に伝える。
出力制御部503は、指示された出力を発生すべく、調圧弁32及び水素ポンプ37を調節して所要量の水素ガスを燃料電池20に供給する。このような水収支を考慮した制御を行うことで燃料電池20内に生成水等が蓄積することを回避可能とする。
なお、後述するように、出力制御部503は、燃料電池の内部温度が低い状態において発電量が要求負荷を上回るとき、余剰電力を冷却水系に設けたヒータに流して冷却水温度を上げ、燃料電池を暖機して水収支に基づく許容出力電力を増加させることができる。
次に、本発明に係る燃料電池システムの制御動作について更に図3及び図4を参照して説明する。前述したように、図3は水収支の観点から定められた当該冷却水温度における出力制限値を示している。図4(a)は、ユーザの要求負荷Pu(図中点線で示される)とこれに対応する燃料電池システムの出力電流(電力)Po(図中実線で示される)を経時的に示している。図4(b)は、燃料電池起動後の冷却水温度変化の例を示している。
例えば、時刻t0において、負荷要求Pu(W0)が制御部50に指令される。制御部50は、温度センサ61の出力から冷却水温度T0を読取り、低温始動(例えば、75℃以下)であることを判別する。切替え弁13をドライエア側を選択させ、エアコンプレッサ12を作動させ、調圧弁14を調整して所定流量の空気を燃料電池20に供給する。制御部50は運転条件に対応したマップ(図3)を参照して温度T0における燃料電池20の出力電流(電力)を水収支の観点からWoに決定する。制御部20は調圧弁32及び水素ポンプ37を制御して出力電流Woに対応する供給水素ガス量を供給する。
時刻t1において要求負荷PuがW1となる。このときの冷却水温度は燃料電池20の自己暖機によってT1となっている。制御部50はマップ(図3)を参照し、水収支の点から燃料電池20の出力電流(電力)をW1に制限する。制御部20は調圧弁32及び水素ポンプ37を制御して出力電流W1に対応する供給水素ガス量を供給する。
時刻t2において要求負荷PuがW3となる。このときの冷却水温度は燃料電池20の自己暖機によってT2となっている。制御部50はマップより冷却水温度T2に対する出力電流はW2であることを読取り、W3>W2であることを判別し、出力電流を水収支の観点からW2に決定する。制御部20は調圧弁32及び水素ポンプ37を制御して制限された出力電流W2に対応する供給水素ガス量を供給する。
時刻t3において冷却水温度は自己暖機によってT3に上昇する。この時点での要求負荷Puは引き続きW3である。制御部50は冷却水温度がT3であるため、マップを参照して許容出力電流(電力)をW3に引き上げる。制御部20は調圧弁32及び水素ポンプ37を制御して出力電流W3に対応する供給水素ガス量を供給する。
このような冷却水温度(燃料電池温度)に基づく出力適正化制御を繰り返して燃料電池20内に水の余剰が生じることを防止し、フラッディングを回避する。
なお、制御部50は冷却水の循環路74に設けられたヒータ23を用いて冷却水温度を上昇させることによって制限出力の増大を図ることが出来る。このヒータ23の電源として燃料電池の余剰電力を活用することが出来る。
燃料電池の冷却水温度が上昇して定常運転温度(例えば、冷却水温度が80度)に近づくと、制御モードを低温始動モードが定常運転モードに切替える。例えば、冷却水温度75℃で制御部50は切替弁13を加湿器15側に切替え、加湿した空気を燃料電池20に供給する。78℃で供給空気をストイキ制御して上述した冷却水温度に基づく出力制限運転から定常運転に移行する。
図5及び図6は、据え置き型の燃料電池の例を概略的に説明する図である。同図において図1と対応する部分は同一符号を付し、かかる部分の説明は省略する。
図5に示されるように、都市ガスなどの改質原料が水素供給源としての改質器30に供給されて水素ガスが生成される。この水素ガスは燃料電池20に供給され、余剰の水素ガスは水素オフガスとして改質器30の燃料とされる。燃料電池20には図示しない空気供給系から空気(O2)が供給され、燃料電池20は電気化学反応によって電気を発生する。発生した電気はインバータ100によって交流に変換され、商用周波数の電源としてユーザの負荷に電力を供給する。燃料電池20では上記化学反応の際に生じる熱から燃料電池スタックを保護するためにウォータポンプ22aによって冷却水が燃料電池スタックと熱交換器21a間を循環している。この冷却水の循環路(燃料電池冷却水ライン)74aの途中に冷却水を加熱するヒータ(逆潮防止ヒータ)23が設けられている。更に、ウォータポンプ22bにより熱交換器21a及び貯湯槽25間の循環路(貯湯槽)74bに水を循環させて貯湯槽25内に温水を蓄え、給湯などに利用している。
図6は、図5に示した燃料電池システムの運転例を示している。図6(a)は、ユーザの要求負荷Pu(図中点線で示される)とこれに対応する燃料電池システムの出力電流(電力)Po(図中実線で示される)を経時的に示している。改質器30は、負荷要求に対して遅れて水素ガスを供給する傾向を持っている。図6(b)は、燃料電池起動後の冷却水温度変化の例を示している。
例えば、時刻t0において、燃料電池20に要求負荷Woで動作が指示される。制御部50は冷却水が温度T0以上T1未満の低温状態では、水収支の点から燃料電池20の出力電流(電力)をWoに制限する。時刻t1において要求負荷がW1となり、冷却水温度がT1以上T2未満となると、制御部50は水収支の点から燃料電池20の出力電流(電力)をW1に制限する。立上がりの遅れによって時刻t2において燃料電池20の出力電流(電力)がW1となる。時刻t3において要求負荷PuがW2となる。このとき、冷却水温度がT2未満であるため、制御部50は出力電流(電力)をW1に制限する。時刻t4において冷却水温度がT2を越えると、制御部50は出力電流(電力)をW2に制限する。これに対応して燃料電池20の出力電流がW2に増加する。時刻t5において要求負荷PuがW0と減少する。制御部50は出力電流(電力)をW0に減少するが、改質器などによる動作遅れのために時刻t6にW0に減少する。図中に斜線領域で示す時刻t5及びt6間の余剰電力はユーザの要求負荷を越えるため通常は商用電力系統に供給される(逆潮)が、制御部50はこの余剰電力をヒータ23に使用して燃料電池の暖機に利用する。燃料電池の冷却水温度が上昇して定常運転温度(例えば80度)に近づくと、例えば、冷却水温度が75℃で供給空気に加湿を開始し、78℃で供給空気をストイキ制御して上述した冷却水温度に基づく出力制限運転から定常運転に移行する。
このように、化石燃料を改質する改質器を用いる燃料電池システムにおいて改質器の応答遅れ等に起因する発生電力の遅れ(余剰)が発生すると、商用電力系統に逆潮する可能性があるため、その間、逆潮防止用ヒータ23にて余剰電力分を熱として消費する。この熱を燃料電池冷却水に与えて冷却水の定常運転温度への昇温が促進される。
以上説明したように、本発明の実施例によれば、燃料電池の低温駆動時において燃料電池の冷却水温度により、発電電力を制限し、生成水量を増大させないことによってフラッディングを抑制することが出来、燃料電池の安定な起動が可能となる。
また、余剰電力をヒータに与えて冷却水を加熱して早期に暖機をすることによって、出力が制限される時間が短縮され、燃料電池システムとしての効率向上が図られる。
また、初期にヒータ、燃焼器にて燃料電池の冷却水を暖機する方法に比べて、ユーザに電力供給しながら燃料電池の自己発熱による暖機+逆潮(商用電力供給網への電力供給)防止で電力を変換した熱を利用した暖機であるため、起動エネルギの著しい低下が望める。
また、高効率発電を目的とする定置用燃料電池システム等においては、低圧損化による補機動力低減を図っている。燃料電池に供給する空気に関してもブロワ程度の低吐出圧力の補機を使用する。このため、燃料電池内でフラッディングが生じると燃料電池内で凝縮した水を押し出す力もなく、電圧低下、発電不能の状態になる。特に、燃料電池が低温の段階で発電を開始し、燃料電池の発熱にて自己暖機をするシステムにおいては、燃料電池低温時の上記課題が問題となる。そこで、上述のような冷却水温度で発電電力を制限し、生成水量を増大させないことによってフラッディングを抑制する手法が有効となる。
なお、燃料電池システムは車載(移動)型、据え置き型のいずれであっても良い。
燃料電池システムの構成を説明するブロック図である。 制御部50の構成例を説明する機能ブロック図である。 冷却水温度燃料電池温度)対水収支特性を説明するグラフである。 低温状態からの起動例を説明するグラフである。 他の実施例を説明する説明図である。 余剰電力の活用例を説明するグラフである。
符号の説明
12 エアコンプレッサ、13 流路切替弁、15 加湿器、20 燃料電池、21 熱交換器(ラジエータ)、22 冷却水ポンプ、23 冷却水加熱ヒータ、30 水素供給源、37 水素ポンプ、61,62,63 温度センサ、50 制御部

Claims (5)

  1. 燃料ガスと酸化ガスとの電気化学反応によって電気を発生する燃料電池システムであって、
    燃料電池の運転温度に対する該燃料電池の水収支が均衡する燃料電池の水収支出力を表す温度対水収支出力特性を記憶した記憶手段と、
    前記燃料電池の運転温度を検出する温度センサと、
    前記温度対水収支出力特性から検出した前記運転温度に対応する前記燃料電池の水収支出力を設定する出力設定手段と、
    負荷からの要求出力が水収支出力を越えるときに、前記燃料電池の出力が前記水収支出力を越えないように発電を制御する出力制御手段と、
    を備える燃料電池システム。
  2. 前記水収支は、燃料電池内に導入される水及び燃料電池の生成水と、前記燃料電池内から外部に排出される水との差である請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池の運転温度を該燃料電池のカソードガス出口部のガス温度又は該燃料電池の冷却水出口部の冷却水温度より得る請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
  4. 更に、前記燃料電池に冷却水を循環させて前記運転温度を調節する冷却水循環路にヒータを備える請求項1乃至3のいずれかに記載の燃料電池システム。
  5. 更に、前記燃料電池の低温起動時にカソード側にドライエアを供給して前記燃料電池内部の水の排出を促すドライエア供給手段を備える請求項1乃至4のいずれかに記載の燃料電池システム。

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