JP2002164069A - 燃料電池システム及びその運転方法 - Google Patents

燃料電池システム及びその運転方法

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JP2002164069A
JP2002164069A JP2000358057A JP2000358057A JP2002164069A JP 2002164069 A JP2002164069 A JP 2002164069A JP 2000358057 A JP2000358057 A JP 2000358057A JP 2000358057 A JP2000358057 A JP 2000358057A JP 2002164069 A JP2002164069 A JP 2002164069A
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    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電解質膜の水分含有量が低下した場合、燃料
電池システムの実質的な出力低下を招くことなく、電解
質膜の水分含有量を回復させる。 【解決手段】 燃料電池システムを制御する制御装置1
1は、例えば燃料電池運転中の電圧電流特性に基づいて
電解質膜の湿潤状態を推定し、推定した湿潤状態が不十
分であれば、冷却水温度を低下させることにより燃料電
池の運転温度を下げて、スタック内部の相対湿度を上昇
させ、電解質膜の湿潤を加速する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池システム
およびその運転方法に係り、特に固体電解質膜の湿潤状
態を適正に制御できる燃料電池システムおよびその運転
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の燃料電池における固体電解質膜の
湿潤状態を適正に制御する技術としては、特開平9−2
45826号公報記載の「燃料電池スタックの運転状態
判別方法及び運転制御方法」がある。
【0003】この従来の例は、予め単セルまたは複数の
単セルからなるセルブロックの電圧の経時変化のパター
ンを種々の運転条件に分けて記憶しておき、単セルまた
はセルブロックの出力電圧の経時変化をモニタし、予め
記憶した経時変化パターンのいずれに該当するかを判断
して、固体高分子電解質の含水状態を知るものである。
そして、燃料電池セルの電解質膜の含水量が過小と判断
された場合のセルの加湿操作として、(A)セルへの水
供給量を増大させる方法、(B)セル温度を低下させる
方法、(C)ガス供給量を減少させる方法が記述されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら(A)の
方法においては、特に半透膜を用いた加湿器では、燃料
電池スタックの運転条件が負荷に応じて設定されるた
め、燃料ガスや空気の温度・流量を変更することは難し
く、加湿量を任意にすることは難しいという問題点があ
った。
【0005】また(B)の方法においては、単に温度を
低下させると、電解質膜の温度を低下することにより、
電解反応が効率的に行われなくなり、燃料電池スタック
の出力が低下する恐れがあるという問題点があった。
【0006】また燃料電池スタック内のガス流路後半で
は、ガス流量が反応で減少し、水蒸気分圧比が高くなる
ため、温度が低すぎると水分が液体となり、セル内の反
応面積が減少することで、結果燃料電池スタックの出力
が低下する恐れがあるという問題点があった。
【0007】さらに(C)の方法においては、単にガス
供給量を減少させると、セル内で生成された水分を燃料
電池スタック外部に排出することが困難になる恐れがあ
るという問題点があった。
【0008】以上の問題点に鑑み本発明の目的は、電解
質膜の水分含有量が低下した場合、燃料電池システムの
更なる出力低下を招くことなく、電解質膜の水分含有量
を回復させることができる燃料電池システムを提供する
ことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明は、イオン伝導体として固体電解質
膜を備えた燃料電池と、該燃料電池へ燃料ガスを供給す
る燃料供給手段と、前記燃料電池へ酸化ガスを供給する
酸化ガス供給手段と、前記燃料ガスおよび前記酸化ガス
を加湿する加湿手段と、前記燃料電池を冷却する冷却手
段と、前記電解質膜の湿潤状態を推定する湿潤状態推定
手段と、前記推定された湿潤状態に基づいて前記燃料電
池の発生し得る出力である最大可能出力を算出する最大
可能出力算出手段と、前記最大可能出力に基づいて燃料
電池の目標運転温度を算出する目標運転温度算出手段
と、前記燃料電池の温度が前記目標運転温度となるよう
に前記冷却手段を制御する温度制御手段と、を備えたこ
とを要旨とする燃料電池システムである。
【0010】上記目的を達成するため請求項2記載の発
明は、請求項1記載の燃料電池システムにおいて、前記
最大可能出力が平常時の最大出力未満であるとき、前記
最大可能出力と燃料電池の運転温度との関係から定まる
第1の目標運転温度を算出し、燃料電池の定格運転温度
から第1の目標運転温度への移行による燃料電池の最大
出力の低下を補う分だけ、第1の目標運転温度より温度
の高い第2の目標運転温度に目標温度を切り替える出力
補償手段を備えたことを要旨とする。
【0011】上記目的を達成するため請求項3記載の発
明は、請求項1または請求項2記載の燃料電池システム
において、前記冷却手段は、冷却液の熱を外部へ放熱す
る熱交換手段と、燃料電池に設けられた冷却液通路と前
記熱交換手段との間に冷却液を循環させる循環手段と、
を備え、前記目標運転温度は、冷却液温度であることを
要旨とする。
【0012】上記目的を達成するため請求項4記載の発
明は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の燃
料電池システムにおいて、前記燃料電池の燃料及び酸化
ガスのそれぞれの飽和蒸気圧を算出する飽和蒸気圧算出
手段と、燃料及び酸化ガスのそれぞれの水蒸気分圧を算
出する水蒸気分圧算出手段と、燃料あるいは酸化ガス、
あるいは双方の飽和水蒸気圧が水蒸気分圧より低い場
合、燃料電池へ供給する当該ガスの圧力をより高い方へ
補正する圧力補正手段と、を備えたことを要旨とする。
【0013】上記目的を達成するため請求項5記載の発
明は、請求項4記載の燃料電池システムにおいて、前記
飽和蒸気圧算出手段は、燃料ガス及び酸化ガスのそれぞ
れの燃料電池出口温度から飽和蒸気圧を算出し、前記水
蒸気分圧算出手段は、燃料ガス及び酸化ガス供給手段に
より検出、あるいは制御されたそれぞれのガス流量と、
燃料電池内で消費されたそれぞれのガス流量と、燃料電
池内で生成された水分量と、に基づいて水蒸気分圧を算
出することを要旨とする。
【0014】上記目的を達成するため請求項6記載の発
明は、イオン伝導体として固体電解質膜を備えた燃料電
池と、該燃料電池へ燃料ガスを供給する燃料供給手段
と、前記燃料電池へ酸化ガスを供給する酸化ガス供給手
段と、前記燃料ガスおよび前記酸化ガスを加湿する加湿
手段と、前記燃料電池を冷却する冷却手段と、を備えた
燃料電池システムの運転方法であって、前記固体電解質
膜の湿潤状態を推定する湿潤状態推定過程と、前記湿潤
状態に基づいて燃料電池の発生し得る出力である最大可
能出力を算出する最大可能出力算出過程と、前記最大可
能出力に基づいて燃料電池の目標運転温度を算出する目
標運転温度算出過程と、燃料電池の温度が目標運転温度
となるように冷却手段を制御する温度制御過程と、を備
えたことを要旨とする。
【0015】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、電解質膜
が乾燥気味となり最大出力の低下が予想された場合に、
燃料電池スタックの温度を最大可能出力を低下させない
温度まで低下させることにより燃料ガス及び酸化ガスの
相対湿度を上げることができるので、燃料電池システム
の実質的な出力低下を招くことなく、効率的に電解質膜
の湿潤を加速することができるという効果がある。
【0016】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明の効果に加えて、電解質膜の湿潤状態が不十分
な場合、さらに燃料電池システムの出力低下量を減少さ
せることができるという効果がある。
【0017】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは請求項2記載の発明の効果に加えて、測定が容易な
冷却液温度を制御目標とすることができるという効果が
ある。
【0018】請求項4記載の発明によれば、請求項1な
いし請求項3記載の発明の効果に加えて、過剰な加湿に
よる水分凝結や水分滞留を防止し、燃料電池の出力低下
を防止することができるという効果がある。
【0019】請求項5記載の発明によれば、請求項4記
載の発明の効果に加えて、正確な水蒸気分圧算出結果に
基づいて精密な湿潤状態制御ができるという効果があ
る。
【0020】請求項6記載の発明によれば、電解質膜が
乾燥気味となり最大出力の低下が予想された場合に、燃
料電池スタックの温度を最大可能出力を低下させない温
度まで低下させることにより燃料ガス及び酸化ガスの相
対湿度を上げることができるので、燃料電池システムの
実質的な出力低下を招くことなく、効率的に電解質膜の
湿潤を加速することができるという効果がある。
【0021】
【発明の実施の形態】次に図面を参照して、本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0022】〔第1実施形態〕図1は、本発明に係る燃
料電池システムの第1の実施形態の構成を示す全体構成
図である。図1において、燃料電池システムは、燃料ガ
スを所望の圧力・流量で供給する燃料供給部1と、酸化
ガスとしての空気を所望の圧力・流量で供給する空気供
給部2と、図示しない純水供給器から供給される純水で
燃料ガスと空気とをそれぞれ加湿する加湿器3と、加湿
器3で加湿された燃料ガス及び空気が供給される燃料電
池スタック4と、使用されなかった水素を再循環させる
燃料循環ポンプ5と、燃料ガスの逆流を防止する逆止弁
6と、燃料電池スタック4を冷却する冷却水を循環させ
る冷却水ポンプ7と、冷却水の熱を外部へ放出するラジ
エータまたはラジエータとラジエータファンの組8と、
冷却水温度を測定する温度計10と、燃料電池スタック
4の空気系出口に設けられた圧力制御バルブ12と、こ
れらの装置を制御する制御装置11とを備えている。
【0023】燃料ガス供給部1は、燃料電池の発電に最
適な圧力・流量で燃料ガス、例えば水素を含むガスを供
給する。空気供給部2は、燃料電池スタック4の空気系
出口に設けられた圧力制御バルブ12と協動して、燃料
電池の発電に最適な圧力・流量の空気を供給する。
【0024】燃料ガス供給部1及び空気供給部2から供
給される燃料ガス及び空気は、加湿器3を通過し、適当
な湿度となった後、燃料電池スタック4へ供給されるよ
うに配管されている。加湿器3には燃料ガス及び空気の
他に加湿用の純水も供給されるが、本図では図示してい
ない。燃料ガスは燃料循環ポンプ5及び逆流防止弁6に
より燃料電池スタック4で使われなかった排燃料を循環
可能な構成となっている。
【0025】次に、図3のフローチャートを参照して、
第1の実施形態の動作を説明する。まず、ステップ30
1(以下、ステップをSと略す)にて、電解質膜の湿潤
状態を推定する。具体的推定方法としては、燃料電池ス
タック運転中の電流・電圧及び温度から、電解質膜の導
電率を算出し、この値から電解質膜の湿潤状態を推定す
る方法が考えられる、が本発明の本質ではないので詳細
は省略する。次いでS302で湿潤状態が適正か否かを
判定する。S302で膜が十分に湿潤しておらず、最大
電力が出力できないと判定された場合には、S303
で、その湿潤状態における燃料電池の最大出力を推定す
る。
【0026】次のS304では、燃料電池スタック4の
温度を下げるべく、冷却水の目標温度を演算し、S30
5で冷却水温度が目標温度になるように冷却手段、即ち
冷却水ポンプ7による冷却水循環量やラジエータ8の通
風量を制御する。燃料電池スタック4の温度が下がれ
ば、それより熱容量の比較的小さいガスの温度も容易に
下げることができ、その結果、相対湿度が上昇すること
で、電解質膜の湿潤を促進することが可能となる。
【0027】しかしながら燃料電池スタックの温度を下
げると、電極の触媒活性や電解質膜の活性も悪くなり、
同じく最大出力低下の原因となり得る。即ち相対湿度を
高めることのみを考慮し、燃料電池スタックの温度を下
げることは、電解質膜の乾燥による最大出力の低下以上
に最大出力を下げてしまう恐れがある。そこで本ステッ
プでは、電解質膜の湿潤状態から出し得る最大可能出力
を推定し、その推定された最大可能出力から、燃料電池
スタックの下限温度を算出する。
【0028】図5は、燃料電池の動作温度に対する出力
可能な発電量である最大出力を示すグラフとともに、上
記下限温度の算出内容の概略を示す図である。横軸の燃
料電池スタックの温度、縦軸に出力可能な発電量である
最大出力を示している。
【0029】定格時の温度をT0、その時の出力を10
0%としている。燃料電池スタックの運転温度が定格温
度T0から下がると、電解質膜部の活性が低下するた
め、図中T1程度までは、温度の低下とともに徐々に最
大出力が低下するが、T1より温度が低下すると、急激
に最大出力が低下する特性となっている。
【0030】本図に示す例では、温度T1に対応する最
大出力はP1となる。このように、電解質膜の乾燥によ
り燃料電池スタックが定格出力を出すことができず、S
303にて、その最大出力がP1であると推定された場
合、燃料電池スタックは定格温度で運転しても、結局は
100%の出力を出すことができず、T1まで温度を下
げて運転しても、実質的な出力の低下にはならないこと
がわかる。
【0031】正確には電解質膜の乾燥による膜部のイオ
ン伝導度の低下に加え、温度低下による電極触媒活性の
低下も加わり、燃料電池スタックの運転温度を減少させ
ると、P1より若干最大出力が減少することになる。そ
こで、T1より高く設定される温度T1’を目標に運転
温度を減少させることが望ましい。
【0032】高く設定する際の温度差であるが、予め設
定した分だけ高めてもよく、また、温度を下げることに
よるP1からの更なる出力低下代を、定格温度T0から
T1まで下げた時に出力低下代、即ち[100%−P
1]に相当する割合だけ、高めて設定してもよい。即ち
温度をT0→T1とすることで出力がα%減少すること
が推定される場合はP1+αに相当する温度T1’を目
標としてもよい。
【0033】尚、図6は一定量の水蒸気を含むガスの温
度と相対湿度の関係を示した図で、温度T2が露点の場
合の一例である。本図に示すように、一般的な固体高分
子型燃料電池において、約40℃前後以上の温度域で
は、温度低下による出力の減少感度はそれほど大きくな
い一方で、相対湿度の上昇の方が大きく、即ち運転温度
の下限をしっかりと管理することで、電解質膜の湿潤を
効果的に加速することが可能となる。
【0034】一方、S302で膜が十分に湿潤している
と判定された場合には、S306にて冷却水温度の目標
値を通常の定格温度に設定する。
【0035】〔第2実施形態〕第2の実施形態は、スタ
ック出口における液水の生成を防止することを目的とし
ている。スタック出口においては、スタック圧力損失に
より、入口よりガス圧力が低下している。また燃料ガス
と酸化ガスとの電気化学反応による生成水分だけ入口よ
り水の流量が増えている。ガスの温度が燃料電池スタッ
クを通過する際に低下し、飽和蒸気圧が下がる、等の理
由によりガス中に液水が生成しやすい。この液水がセル
内部のガス流路に溜まると、反応面積が減少し、結果燃
料電池スタックの最大出力が低下してしまう恐れがあ
る。本実施形態では、適当にガスの圧力を高めること
で、この液水の生成を防止することを目的としている。
【0036】図2は第2の実施形態の構成図の一例を示
し、図1に対し、燃料電池スタックの出口側に空気の温
度検出手段13、空気圧力検出手段15、燃料側に燃料
ガス温度検出手段14、燃料ガス圧力検出手段16を設
けた例である。
【0037】尚、圧力検出手段15、16は、燃料ガス
供給部1あるいは、空気供給部2においての圧力制御機
能に圧力検出機能が包含されている場合には、その圧力
検出機能を兼用してもよい。あるいは燃料と空気間の差
圧が零略に保たれている場合には、どちらか一方を省略
し、他方で両ガス圧力を代表してもよい。
【0038】次に、図4のフローチャートを参照して、
第1の実施形態の動作を説明する。本フローチャートは
図2に示した第1の実施形態のフローチャートのS30
6以降にガス圧力目標値の補正を行うS321以下の処
理を追加したものである。
【0039】S306の次に、S321で燃料ガス及び
空気の燃料電池スタックの出口温度を検出し、S322
では、その検出された温度から各ガスの飽和蒸気圧を演
算する。
【0040】次にS323では出口のガス圧力を検出
し、またS324で、出口のガス及び水分の流量を検
出、あるいは計算で求める。出口ガスの成分の算出方法
としては、燃料側は、燃料ガス供給部1により制御、あ
るいは検出された燃料流量から、燃料電池スタック4の
発電で消費された水素分を減算すれば算出できる。
【0041】空気側も同じく空気供給部2により制御、
あるいは検出された空気流量から、燃料電池スタック4
の発電で消費された酸素分を減算することでも求めるこ
とが可能である。また水分流量は、加湿器3の特性を予
め求めておき、運転条件からそれぞれのガスに加湿され
る水分流量を求め、さらに空気側には発電により生成さ
れた水分量を加えることで推定が可能である。
【0042】燃料電池スタック4の種類によっては空気
極側で生成された水分が電解質膜を通じて燃料極側に移
動する場合もあるが、その場合はそれを考慮するべきで
あることは言うまでもない。この燃料及び空気それぞれ
のガス流量及び水分流量から水分流量比が求められる。
【0043】さて、S323で検出されたガスの圧力、
及びS324で得られた水分流量比から、S325では
水蒸気の分圧を算出する。この水蒸気分圧が飽和蒸気圧
より高ければ、過剰な水分は凝結して液相となり、セル
内部のガス流路に溜まる恐れがある。このため、S32
7で、水蒸気分圧が飽和蒸気圧より高くなるだけ、ガス
圧力目標を高い方向に補正するための補正値算出を行
う。一方水蒸気分圧が飽和蒸気圧より低ければ、水分は
気相で存在するので、ガス圧力を高める必要はないと判
断し、ガス圧力目標補正値を算出せずに終了する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃料電池システムの第1の実施形
態の構成を示す全体構成図である。
【図2】本発明に係る燃料電池システムの第2の実施形
態の構成を示す全体構成図である。
【図3】第1の実施形態の動作を説明するフローチャー
トである。
【図4】第2の実施形態の動作を説明するフローチャー
トである。
【図5】燃料電池の動作温度と最大出力との関係の一例
を示すグラフである。
【図6】温度に対する相対湿度の関係の一例を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1 燃料供給部 2 空気供給部 3 加湿器 4 燃料電池スタック 5 燃料循環ポンプ 6 逆止弁 7 冷却水ポンプ 8 ラジエータ 10 温度計 11 制御装置 12 圧力制御バルブ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン伝導体として固体電解質膜を備え
    た燃料電池と、 該燃料電池へ燃料ガスを供給する燃料供給手段と、 該燃料電池へ酸化ガスを供給する酸化ガス供給手段と、 前記燃料ガスおよび前記酸化ガスを加湿する加湿手段
    と、 前記燃料電池を冷却する冷却手段と、 前記固体電解質膜の湿潤状態を推定する湿潤状態推定手
    段と、 前記推定された湿潤状態に基づいて前記燃料電池の発生
    し得る出力である最大可能出力を算出する最大可能出力
    算出手段と、 前記最大可能出力に基づいて燃料電池の目標運転温度を
    算出する目標運転温度算出手段と、 前記燃料電池の温度が前記目標運転温度となるように前
    記冷却手段を制御する温度制御手段と、 を備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 【請求項2】 前記最大可能出力が平常時の最大出力未
    満であるとき、前記最大可能出力と燃料電池の運転温度
    との関係から定まる第1の目標運転温度を算出し、燃料
    電池の定格運転温度から第1の目標運転温度への移行に
    よる燃料電池の最大出力の低下を補う分だけ、第1の目
    標運転温度より温度の高い第2の目標運転温度に目標温
    度を切り替える出力補償手段を備えたことを特徴とする
    請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 【請求項3】 前記冷却手段は、 冷却液の熱を外部へ放熱する熱交換手段と、 燃料電池に設けられた冷却液通路と前記熱交換手段との
    間に冷却液を循環させる循環手段と、を備え、 前記目標運転温度は、冷却液温度であることを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載の燃料電池システム。
  4. 【請求項4】 前記燃料電池の燃料ガス及び酸化ガスの
    それぞれの飽和蒸気圧を算出する飽和蒸気圧算出手段
    と、 燃料ガス及び酸化ガスのそれぞれの水蒸気分圧を算出す
    る水蒸気分圧算出手段と、 燃料ガスあるいは酸化ガス、あるいは双方の飽和水蒸気
    圧が水蒸気分圧より低い場合、燃料電池へ供給する当該
    ガスの圧力をより高い方へ補正する圧力補正手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のい
    ずれか1項記載の燃料電池システム。
  5. 【請求項5】 前記飽和蒸気圧算出手段は、燃料ガス及
    び酸化ガスのそれぞれの燃料電池出口温度から飽和蒸気
    圧を算出し、 前記水蒸気分圧算出手段は、燃料ガス及び酸化ガス供給
    手段により検出、あるいは制御されたそれぞれのガス流
    量と、燃料電池内で消費されたそれぞれのガス流量と、
    燃料電池内で生成された水分量と、に基づいて水蒸気分
    圧を算出することを特徴とする請求項4記載の燃料電池
    システム。
  6. 【請求項6】 イオン伝導体として固体電解質膜を備え
    た燃料電池と、該燃料電池へ燃料ガスを供給する燃料供
    給手段と、前記燃料電池へ酸化ガスを供給する酸化ガス
    供給手段と、前記燃料ガスおよび前記酸化ガスを加湿す
    る加湿手段と、前記燃料電池を冷却する冷却手段と、を
    備えた燃料電池システムの運転方法であって、 前記固体電解質膜の湿潤状態を推定する湿潤状態推定過
    程と、 前記湿潤状態に基づいて燃料電池の発生し得る出力であ
    る最大可能出力を算出する最大可能出力算出過程と、 前記最大可能出力に基づいて燃料電池の目標運転温度を
    算出する目標運転温度算出過程と、 燃料電池の温度が前記目標運転温度となるように冷却手
    段を制御する温度制御過程と、 を備えたことを特徴とする燃料電池システムの運転方
    法。
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