JP2005285549A - 固体高分子型燃料電池用の電解質膜 - Google Patents
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Abstract
【課題】 湿度や物理的条件変化する状態の中で、歪や破損が起こらず、電気抵抗が低く、耐久性に優れた電解質膜を提供する。
【解決手段】 固体高分子型燃料電池の電解質膜は、陽イオン伝導性のある繊維を用いて湿式抄紙法もしくは乾式不織布法で網目状に交絡し繊維間で結合した基材シートに、イオン伝導性のある高分子樹脂を含浸して複合させて補強している。
【選択図】図1
【解決手段】 固体高分子型燃料電池の電解質膜は、陽イオン伝導性のある繊維を用いて湿式抄紙法もしくは乾式不織布法で網目状に交絡し繊維間で結合した基材シートに、イオン伝導性のある高分子樹脂を含浸して複合させて補強している。
【選択図】図1
Description
本発明は、固体高分子型燃料電池に使用される電解質膜に関する。
固体高分子電解質型燃料電池は従来から環境対応型エネルギーとして注目を浴び近年盛んに研究が進んでいる。固体高分子電解質型燃料電池は燃料電池のなかでも低温でしかも出力密度が高い為、小型化ができる可能性を秘めている。固体高分子電解質型燃料電池の電解質膜には、水素イオン伝導性の高分子膜としてスルフォン酸基を有するパーフルオロカーボン誘導体(厚さ20〜200μm)が開発されている(特許文献1ないし4参照)。
このスルフォン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体膜の出力性能の向上のために、パーフルオロカーボン主鎖のスルフォン酸基密度を高くして、水素イオン伝導度を高めることや、スルフォン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる電解質膜の膜厚さを薄くして、膜厚に比例する電気抵抗を低下させることが試みられている。
しかしながら、このような性能向上の試みは重合体膜の物理強度(引張強度、引き裂き強度、湿潤寸法安定性、破裂強度等)は低下し、燃料電池として長期運転することにより歪が発生し易くなる。また重合体膜の物理強度が低下することは、固体高分子電解質型燃料電池の製造工程においても、電解質膜の取り扱いが困難になる。例えば電解質膜とガス拡散層との装着取り扱い時に歪や破損が生じ易くなる。
上記の問題を解決するために、ポリテトラフルオロエチレンの多孔質フィルムとスルフォン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体との複合膜からなる電解質膜が提案された(特許文献5参照)。
この特許文献の電解質膜は、物理強度が向上し膜厚を薄くすることができるが、ポリテトラフルオロエチレンの介在により、スルフォン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体のもつ陽イオン交換膜機能を阻害するため、十分に陽イオン交換膜の電気抵抗を低下させることができなかった。
また、非陽イオン交換繊維からなるフィブリル状、織布、又は不織布状の基材シートに、陽イオン伝導性高分子を含浸してなる電解質膜も提案されている(特許文献6参照)。
しかしながらこの特許文献に記載される電解質膜は、基材シートの非陽イオン交換繊維が陽イオン交換膜の性能を阻害し、さらにこの非陽イオン交換繊維によって電気抵抗を十分に低下することができない欠点もあった。
さらに、非陽イオン交換繊維であるフッ素繊維からなる基材シートに、陽イオン伝導性高分子を含浸してなる電解質膜も提案されている(特許文献7参照)。
この特許文献に記載される電解質膜は、フッ素繊維によって強度を向上できるが、補強に使用しているフッ素繊維が非陽イオン交換繊維のために陽イオン伝導度が低下する問題がある。
同様に、非陽イオン交換繊維であるアラミド繊維を用いた基材シートに陽イオン伝導性高分子を含浸してなる電解質膜も提案されている(特許文献8、9参照)。
これ等の特許文献に記載される電解質膜は、非陽イオン交換繊維であるアラミド繊維により陽イオン伝導度が低下する問題がある。
近年燃料電池の利用想定される分野が広がるとともに、高性能化要求が高まり、高出力化や小型化、物理的強度の向上が更に必要とされるようになってきた。また安価な陽イオン交換膜の製造方法や構成が燃料電池の普及には最も必要とされる要件である。
本発明は、従来の固体高分子型燃料電池用の電解質膜が有する以上の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、湿度や物理的条件変化する状態の中で歪や破損が起こらず、しかも電気抵抗を小さくして、高出力で耐久性に優れた固体高分子型燃料電池用の電解質膜を提供することにある。
本発明の固体高分子型燃料電池用の電解質膜は、前述の目的を達成するために、陽イオン交換繊維を含む基材シートに、陽イオン伝導性高分子を付着させている。この固体高分子型燃料電池用の電解質膜は、基材シートを陽イオン交換繊維とするので、陽イオン伝導度を向上できる。
本発明の固体高分子型燃料電池用の電解質膜は、電解質膜の厚さを250μm以下、好ましくは100μm以下で、5μm以上とすることができる。また、陽イオン交換繊維の含有量を5重量%ないし95重量%とすることができる。
本発明の固体高分子型燃料電池用の電解質膜は、陽イオン交換繊維を含む基材シートを、湿式抄紙法または乾式不織布法によって作成できる。陽イオン交換繊維には、スルフォン酸基、カルボン酸基、リン酸基等のアニオンに解離する官能基を有する高分子からなる陽イオン交換繊維を使用できる。
基材シートは、陽イオン交換繊維に加えて、セルロースパルプ、ポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維、アクロニトリル繊維、ナイロン繊維、パラ又はメタ系アラミド繊維、ポリイミド繊維、PBO繊維、ガラス繊維、セラミック繊維またはこれらの各々のパルプ状繊維等を1種類もしくは数種類含むことができる。
陽イオン伝導性高分子には、スルフォン酸基、カルボン酸基、リン酸基等のアニオンに解離する官能基を有する高分子を使用できる。基材シートには、分子構造が異なる複数種の陽イオン伝導性高分子を付着することができる。さらに、陽イオン交換繊維は、陽イオン交換樹脂からなる繊維とし、あるいは陽イオン交換樹脂と非陽イオン交換樹脂との複合繊維とすることができる。
従来のスルフォン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体を用いた陽イオン交換膜は、フィルムの製造技術を利用して製造されるので、ほとんどの分子が陽イオン交換膜にランダムな分子配列をなす。したがって水素イオン移動行程が最短距離を有していない。したがって陽イオン交換膜の厚さ方向への水素イオン移動が抑えられる。これがフィルム状をなす陽イオン交換膜の問題点となってきた。
これに対して、本発明の固体高分子型燃料電池用の電解質膜は、陽イオン交換繊維を含む基材シートに、陽イオン伝導性高分子を付着させて、基材シートの陽イオン交換繊維と陽イオン伝導性高分子とを複合化することにより、水素イオン移動のチャンネルを明確化し、水素イオンが最短距離を通るようにして、優れた水素イオン伝導性を実現する。したがって、電気抵抗を小さくして高出力とすることができる。また、この構造によって、湿度や物理的条件変化する状態の中で歪や破損が起こらず、耐久性に優れた特徴も実現する。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための固体高分子型燃料電池用の電解質膜を例示するものであって、本発明は固体高分子型燃料電池用の電解質膜を以下のものに特定しない。さらに、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
図1に示す固体高分子型燃料電池用の電解質膜は、陽イオン交換繊維1と非陽イオン交換繊維2、3からなる基材シートに、陽イオン伝導性高分子4を付着させている。この図の電解質膜の基材シートは、陽イオン交換繊維1と非陽イオン交換繊維2、3を湿式抄紙法または乾式不織布法でシート状に加工し製作される。基材シートに含まれる陽イオン交換繊維1の含有量は、たとえば5重量%以上、好ましくは10重量%以上、さらに好ましくは20重量%以上とする。陽イオン交換繊維1の含有量が少なすぎると、水素イオン伝導度が小さくなる欠点があり、また多すぎると強度が低下する。基材シートの強度を考慮して、陽イオン交換繊維1の含有量は、たとえば95重量%以下、好ましくは80重量%以下、さらに好ましくは75重量%以下とする。
電解質膜の膜厚は、たとえば250μm以下、好ましくは100μm以下とする。電解質膜は厚いと水素イオン伝導性が低下し、薄いと強度が低下する。したがって、電解質膜の膜厚は5μm以上とする。
陽イオン交換繊維は、スルフォン酸基、カルボン酸基、リン酸基等のアニオンに解離する官能基を有する高分子からなる陽イオン交換繊維が使用できる。
非陽イオン交換繊維として、セルロースパルプ、ポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維、アクロニトリル繊維、ナイロン繊維、パラ又はメタ系アラミド繊維、ポリイミド繊維、PBO繊維、ガラス繊維、セラミック繊維またはこれらの各々のパルプ状繊維等を1種類もしくは数種類を混合したものが使用できる。
陽イオン交換繊維には、全体を陽イオン交換樹脂からなる繊維とし、あるいは図2に示すように、陽イオン交換樹脂5と非陽イオン交換樹脂6との複合繊維とするとすることができる。複合繊維は表面に陽イオン交換樹脂5が表出される繊維が適している。複合繊維に使用される非陽イオン交換樹脂6には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、PVA等か使用できる。
基材シートは、陽イオン伝導性高分子4を含浸し、あるいは表面に塗布して、陽イオン伝導性高分子4を付着することができる。陽イオン伝導性高分子4は基材シートの表面に付着され、あるいは繊維の表面に付着される。
基材シートに付着される 陽イオン伝導性高分子4は、スルフォン酸基、カルボン酸基、リン酸基等のアニオンに解離する官能基を有する高分子を使用することができる。
基材シートには、一種類の陽イオン伝導性高分子を付着し、あるいは分子構造が異なる複数種の陽イオン伝導性高分子を付着することができる。
スルフォン酸基を有するポリビニルアルコールを主鎖とする高分子からなる強カチオン交換型の陽イオン交換繊維70wt%(平均繊維太さ12デニール、カット長3mm)及び、非陽イオン交換繊維として、ポリエチレンよりなる合成パルプ(三井化学SWP,E−620)を20wt%、さらに非陽イオン交換繊維として平均繊維径3μmのマイクロガラス繊維10wt%を水に分散させて、繊維濃度を1%とするスラリーとする。このスラリー中にバインダーとして、アニオン性のポリアクリルスチレン共重合体樹脂エマルジョンを繊維総量に対して、固形分で10wt%添加し、良く分散させた後、カチオン性定着剤を1%添加して繊維分に定着させる。処理後のスラリーを手抄試験機にて抄造し、坪量73.0g/m2、厚さ299μmの基材シートを得る。
陽イオン伝導性高分子として、スルフォン化率95.4%のスルフォン化ポリスルフォン(SPSf)が10wt%となるように、溶媒であるN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に混合してなる溶液に、基材シートを12時間浸漬した後、溶液から取り出す。取り出されたシートを、室温、窒素雰囲気で、溶媒であるDMAcを揮発させて、膜厚を294μmとする固体高分子型燃料電池用電解質膜を作製する。
以上の工程で得られる電解質膜は、交流インピーダンス法を用いて温度80℃、湿度80%条件下で、イオン伝導度を測定すると、5×10−1S/cmとなる。なお、従来の電解質膜であるナフィオン(登録商標)膜の水素イオン伝導度は、温度80℃、湿度80%と同じ条件下で、1×10−1S/cm程度となる。このことから、本実施例の電解質膜は、従来の電解質膜に比較して、5倍と極めて優れた水素イオン伝導度を示す。
陽イオン交換繊維60重量%と、非陽イオン交換繊維40重量%とで基材シートを製作する。陽イオン交換繊維には、図2に示す海島構造の複合繊維を使用する。この複合繊維は、非陽イオン交換樹脂を島、陽イオン交換樹脂を海としている。陽イオン交換樹脂は、スルフォン酸基を有するポリスチレンを主鎖とする高分子からなる強カチオン交換型イオン交換樹脂。非陽イオン交換樹脂は、ポリオレフィン樹脂である。この複合繊維の平均繊維太さは40μm、平均繊維長は350μmである。非陽イオン交換繊維は、芳香族パラアラミド繊維よりなる合成パルプ(帝人トワロンプロダクツ トワロン1094)を20wt%と、平均繊維径3μmのマイクロガラス繊維10重量%と、ポリエステル繊維10wt%からなる。これ等の繊維を水に分散させて、繊維濃度1%のスラリーとする。
実施例1と同様に、スラリー中に基材シートのバインダーとして、アニオン性のアクリルスチレン共重合体樹脂エマルジョンを繊維総量に対して、固形分で10wt%添加し、良く分散させた後、カチオン性定着剤を繊維総量に対して1wt%添加し繊維に定着させる。処理後のスラリーを手抄試験機にて抄造し、坪量58.5g/m2、厚さ232μmの基材シートを得る。
実施例1と同様に、スラリー中に基材シートのバインダーとして、アニオン性のアクリルスチレン共重合体樹脂エマルジョンを繊維総量に対して、固形分で10wt%添加し、良く分散させた後、カチオン性定着剤を繊維総量に対して1wt%添加し繊維に定着させる。処理後のスラリーを手抄試験機にて抄造し、坪量58.5g/m2、厚さ232μmの基材シートを得る。
この基材シートに、陽イオン伝導性高分子として、スルフォン化率95.4%のスルフォン化ポリスルフォン(SPSf)が10wt%となるように、溶媒であるN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に混合してなる溶液に、基材シートを12時間浸漬した後、溶液から取り出す。取り出されたシートを、室温、窒素雰囲気で、DMAcを揮発させて、膜厚197μmとする固体高分子型燃料電池用電解質膜を作製する。
以上の工程で得られる電解質膜は、交流インピーダンス法を用いて温度80℃、湿度80%条件下で水素イオン伝導度を測定すると、その複合膜は2×10−1S/cmとなり、従来の電解質膜の2倍と優れた特性を示す。
基材シートの陽イオン交換繊維を、カルボン酸基を有するポリビニルアルコールを主鎖とする高分子からなる弱カチオン交換型の陽イオン交換繊維(平均繊維太さ12デニール、カット長3mm)とする以外、実施例2と同じようにして、手抄試験機にて抄造して、坪量58.0g/m2,厚さ246μmとする基材シートを得る。
この基材シートを使用して、実施例2と同じようにして、陽イオン伝導性高分子を付着させて、膜厚223μmとする電解質膜を作製する。
以上の工程で得られる電解質膜は、交流インピーダンス法を用いて温度80℃、湿度80%条件下で水素イオン伝導度を測定すると、1.57×10−1S/cmとなる。
実施例1で得られる基材シートを使用して、陽イオン伝導性高分子を付着する。陽イオン伝導性高分子には、スルホン化率39.8%のスルホン化ポリフェニルオキシド(SPPO)を使用する。この陽イオン伝導性高分子10wt%をメタノールに混合して溶液とし、この溶液に12時間浸漬させた後、実施例1と同じようにして、膜厚325μmの固体高分子型燃料電池用電解質膜を作製する。
以上の工程で得られる電解質膜は、交流インピーダンス法を用いて温度80℃、湿度80%条件下で水素イオン伝導度を測定すると、1.61×10−1S/cmとなる。
スルフォン酸基を有するポリビニルアルコールを主鎖とする高分子からなる強カチオン交換型イオン交換繊維30wt%(平均繊維太さ12デニール、カット長3mm)及び芳香族パラアラミド繊維よりなる合成パルプ(帝人トワロンプロダクツ トワロン1094)を20重量%、同じく(帝人トワロンプロダクツ トワロン1097)を20wt%、平均繊維径3μmのマイクロガラス繊維10wt%、ポリエステル繊維10wt%を水に分散させ1%スラリーとする。実施例1と同様に、スラリー中にバインダーとして、アニオン性のアクリルスチレン共重合体樹脂エマルジョンを繊維総量に対して、固形分で10wt%添加し良く分散させた後、カチオン性定着剤を1%添加し繊維分に定着させる。処理後のスラリーを手抄試験機にて抄造し、坪量57.5g/m2,厚さ238μmの基材シートを得る。
この基材シートに、スルホン化率95.4%のSPSfを10wt%含むDMAcに12時間浸漬させ、その後、基材シートを室温、窒素雰囲気でDMAcを揮発させることで膜厚246μmの複合膜を作製する。
この基材シートに、スルホン化率95.4%のSPSfを10wt%含むDMAcに12時間浸漬させ、その後、基材シートを室温、窒素雰囲気でDMAcを揮発させることで膜厚246μmの複合膜を作製する。
交流インピーダンス法を用いて温度80℃、湿度80%条件下で水素イオン伝導度を測定すると、その複合膜は1.59×10−1S/cmである。
スルフォン酸基を有するポリスチレンを主鎖とする高分子からなる強カチオン交換型イオン交換樹脂(海)とポリオレフィン樹脂(島)の海島構造(海:島=1重量比)を持つ複合繊維30wt%(平均繊維太さ40μm、平均繊維長350μm)及び芳香族パラアラミド繊維よりなる合成パルプ(帝人トワロンプロダクツ トワロン1094)を20wt%、同じく(帝人トワロンプロダクツ トワロン1097)を20wt%、平均繊維径3μmのマイクロガラス繊維10wt%、ポリエステル繊維10wt%を水に分散させ1%スラリーとする。実施例1と同様に、スラリー中にバインダーとして、アニオン性のアクリルスチレン共重合体樹脂エマルジョンを繊維総量に対して、固形分で10重量%添加し良く分散させた後、カチオン性定着剤を1%添加し繊維分に定着させる。処理後のスラリーを手抄試験機にて抄造し、坪量56.5g/m2、厚さ231μmの基材シートを得る。
この基材シートに、スルホン化率95.4%のSPSfを10wt%含むDMAcに12時間浸漬させ、その後、基材シートを室温、窒素雰囲気でDMAcを揮発させることで膜厚230μmの複合膜を作製する。
交流インピーダンス法を用いて温度80℃、湿度80%条件下で水素イオン伝導度を測定すると、その複合膜は1.38×10−1S/cmになる。
1…陽イオン交換繊維
2…非陽イオン交換繊維
3…非陽イオン交換繊維
4…陽イオン伝導性高分子
5…陽イオン交換樹脂
6…非陽イオン交換樹脂
2…非陽イオン交換繊維
3…非陽イオン交換繊維
4…陽イオン伝導性高分子
5…陽イオン交換樹脂
6…非陽イオン交換樹脂
Claims (11)
- 陽イオン交換繊維を含む基材シートに、陽イオン伝導性高分子を付着させてなる固体高分子型燃料電池用の電解質膜。
- 厚さが250μm以下で、5μm以上である請求項1に記載される固体高分子型燃料電池用の電解質膜。
- 厚さが100μm以下で、5μm以上である請求項1に記載される固体高分子型燃料電池用の電解質膜。
- 陽イオン交換繊維の含有量が5重量%ないし95重量%である請求項1に記載される固体高分子型燃料電池用の電解質膜。
- 陽イオン交換繊維を含む基材シートが、湿式抄紙法または乾式不織布法によって作成されたシートである請求項1に記載される固体高分子型燃料電池用の電解質膜。
- 陽イオン交換繊維が、スルフォン酸基、カルボン酸基、リン酸基等のアニオンに解離する官能基を有する高分子からなる陽イオン交換繊維である請求項1に記載される固体高分子型燃料電池用の電解質膜。
- 基材シートが、陽イオン交換繊維に加えて、セルロースパルプ、ポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維、アクロニトリル繊維、ナイロン繊維、パラ又はメタ系アラミド繊維、ポリイミド繊維、PBO繊維、ガラス繊維、セラミック繊維またはこれらの各々のパルプ状繊維等を1種類もしくは数種類含む請求項1に記載される固体高分子型燃料電池用の電解質膜。
- 陽イオン伝導性高分子が、スルフォン酸基、カルボン酸基、リン酸基等のアニオンに解離する官能基を有する高分子である請求項1に記載される固体高分子型燃料電池用の電解質膜。
- 基材シートに、分子構造が異なる複数種の陽イオン伝導性高分子を付着してなる請求項1に記載される固体高分子型燃料電池用の電解質膜。
- 陽イオン交換繊維が、陽イオン交換樹脂からなる繊維である請求項1に記載される固体高分子型燃料電池用の電解質膜。
- 陽イオン交換繊維が、陽イオン交換樹脂と非陽イオン交換樹脂との複合繊維である請求項1に記載される固体高分子型燃料電池用の電解質膜。
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