JP2005285509A - 灯具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 少なくとも一つの光源と集束レンズ等の光学素子から成り、前方にほぼ水平に延びる光軸を有する光源モジュール11乃至15が横方向に並んで配置され、各光源モジュールが、その光軸及び整列方向に対してほぼ垂直な旋回軸11a乃至15aの周りに揺動可能に支持され、上記各光源モジュールが、互いにリンク機構16を介して連結されていると共に、このリンク機構が旋回駆動手段17に連結されており、上記旋回駆動手段の作動によって、上記リンク機構を介してすべての光源モジュールがその旋回軸の周りに同じ方向に揺動されるように、灯具10を構成する。
【選択図】 図1
Description
このようなLEDを使用した車両前照灯は、LED自体が例えば従来のHID光源等と比較して約1/30乃至1/20程度の出力であることから、今後のLEDの技術向上によってもHID光源等と同様の出力を達成することは困難であると考えられている。
従って、LEDを利用した車両前照灯等の車両用灯具を構成するためには、複数個(例えば約10個程度)の小型の光源モジュールを並べて配置することになる。ここで、各光源モジュールは、少なくとも一つのLEDと、このLEDからの光を集束させる集束レンズやリフレクタ,カットオフを形成する遮光部材等の光学素子から構成されている。
そして、このような光照射範囲の揺動のためには、車両前照灯の光学系の一部を部分的に揺動させることにより、配光パターンを変化させる部分スイブル方式、車両前照灯の光学系をすべて揺動させる全体スイブル方式、そして補助光源を追加して、この補助光源の光学系を揺動させるようにした追加光源方式がある。 そして、実用的な方法としては、全体スイブル方式と追加光源方式が一般的である。
このような全体スイブル方式の場合、従来の全体スイブル方式の駆動機構をそのまま利用することができるので、部品共用化によってコストが低減され得ることになる。
さらに、このような配置によって、車両用灯具全体のデザインが制約されると共に、全体が一体に揺動されることから、揺動による配光パターンの変形の自由度も小さく、特にLEDを使用した場合の小型化の利点が生かされなくなってしまう。
また、このような問題は、LEDだけでなく、他の種類の小型の発光素子やその他の光源を使用した小型光源モジュールを複数個並べて配置した車両用灯具、あるいはその他の灯具についても、同様の問題がある。
従って、例えば車両のステアリングの操舵角に連動して、上記旋回駆動手段が作動することによって、各光源モジュールの光軸が、車両の進行方向に向かって揺動されることになり、所謂AFS機能を実現することができる。
従って、車両用灯具全体のデザインや、各光源モジュールの配置の自由度が大きくなり、より斬新な車両用灯具を構成することが可能になる。
従って、揺動時に配光パターンも変化し、例えば正面に向いている場合には、比較的狭い照射角度で前方に向かって光を照射し、また左右に揺動したときには、比較的広い照射角度で自動車の進行方向に光を照射することができる。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1及び図2において、車両用灯具10は、自動車の前照灯として構成されており、複数個(図示の場合、5個)の光源モジュール11,12,13,14,15と、これらを互いに連結するリンク機構16と、旋回駆動手段であるモータ17と、を含んでいる。
光源モジュール11は、例えば複数個のLED(図示せず)と、各LEDからの光を集束する集束レンズ,カットオフを形成する遮光部材等の光学素子から構成されており、光軸方向に沿って光を集束させて、カットオフによる所定の配光パターンで光を照射するようになっている。
さらに、上記各LEDは、その発光色が白色に限定されず、他の発光色であってもよい。
そして、各光源モジュール11乃至15は、図1に示すように、互いに横方向に隣接して等間隔に並んで配置されている。
尚、リンク機構16は、各光源モジュール11乃至15の光軸が互いにほぼ平行になるように、各光源モジュール11乃至15を連結している。
これにより、上記駆動軸17aが回転駆動されることにより、駆動部17bが駆動軸17aの周りに回動して、リンク機構16のアームを図1にて左右に揺動させるようになっている。
これにより、モータ17の駆動軸17aが回動すると、その駆動部17bが揺動することにより、各光源モジュール11乃至15は、それぞれ垂直軸11a乃至15aの周りに上記駆動部17bの揺動角と同じ角度だけ同じ方向に揺動するようになっている。
その際、各光源モジュール11乃至15は、互いに同じ方向に同じ角度だけ揺動することになり、図2に示すように、各光源モジュール11乃至15の光軸は、互いにほぼ平行に保持された状態で、正面に向かって左方(図面にて右方)に揺動される。これにより、各光源モジュール11乃至15による配光パターンが互いに重ね合わされた状態のままで揺動されることになる。
従って、例えば車両のステアリングの操舵角に連動して、上記モータ17が回動することによって、各光源モジュール11乃至15の光軸が、車両の進行方向に向かって揺動されることになり、所謂AFS機能を実現することができる。
従って、モータ17が比較的小型で低トルクのものであっても、リンク機構16を介して各光源モジュール11乃至15を容易に且つ確実に揺動させることが可能であり、小型で低コストのモータ17を使用することができる。
また、各光源モジュール11乃至15が小型であることから、図3にて実線Xで示すように、これらの揺動のための動作スペースも少なくて済み、例えば図11に示した全体スイブル方式の場合の動作スペースYと比較して、動作スペースを1/5以上小さくすることができる。
図4において、車両用灯具20は、図1に示した車両用灯具10とほぼ同様の構成であるが、モータ17とリンク機構16の連結点16aとの距離が、各光源モジュール11乃至15の垂直軸11a乃至15aから連結点11b乃至15bまでの距離より短く選定されていると共に、リンク機構16の各光源モジュール11乃至15に対する連結部分を構成する係合孔が、互いに異なる長さで長手方向に長く形成されている点で異なる構成になっている。
より詳細には、光源モジュール11に対する係合孔が最も長く、光源モジュール12乃至14に対する係合孔が順次に短くなり、最後の光源モジュール15に対する係合孔は、図1の車両用灯具10の場合と同様に円形に形成されている。
これに対して、図4にて矢印Aで示すように、モータ17が反時計周りに回動すると、その駆動部17bも同様に反時計周りに揺動し、リンク機構16を介して、各光源モジュール11乃至15も、それぞれ垂直軸11a乃至15aの周りに反時計周りに揺動する。
従って、図5に示すように、各光源モジュール11乃至15の光軸は、比較的広い角度範囲に拡るように揺動されることになり、各光源モジュール11乃至15による配光パターンが互いに少しづつずれて、滑らかな配光パターンが得られることになる。従って、例えば比較的曲率半径の小さなカーブ走行時や交差点の右左折時に適した配光パターンが得られることになる。
図6において、車両用灯具30は、図4に示した車両用灯具20とほぼ同様の構成であるが、上記モータ17が、第二の駆動軸17cを備えている点で異なる構成になっている。
この第二の駆動軸17cは、そのリンク機構16の連結点16aとの距離が、各光源モジュール11乃至15の垂直軸11a乃至15aから連結点11b乃至15bまでの距離と同一の距離に選定されており、第一の駆動軸17aとは独立的に作動されるようになっている。
これにより、図9に示すように、配光パターンL全体が同じ形状を保持したままで、左方に揺動することになり、例えば高速道路等の比較的曲率半径の大きなカーブ走行時に適したより遠くまで高光度の配光パターンL1となる。
これにより、図10に示すように、配光パターンLが互いに異なる角度だけずれることになり、例えば比較的曲率半径の小さなカーブ走行時や交差点の右左折時に、広い角度範囲に存在する視認すべき対象例えば路肩,歩行者等を視認するために適した配光パターンL2となる。
また、上述した実施形態においては、光源モジュールの揺動に関して半径方向の自由度を得るために、リンク機構16に長手方向に延びる係合孔を設けることにより、所謂スライド機構を導入しているが、これに限らず、例えば他の機構、例えばカム機構等を利用するようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態においては、モータ17の駆動軸17a,17cは、直接駆動部17bを回動させるようになっているが、ベルト機構等の伝動機構、あるいは歯車機構等の減速機構を介して駆動部17bを回動させるようにしてもよく、またモータ17の駆動軸17aは、リンク機構16のアーム左端の連結点16aに連結されているが、これに限らず、光源モジュール11乃至15の何れかの垂直軸11a乃至15aに連結されていてもよい。
また、上述した実施形態においては、本発明を適用した前照灯としての車両用灯具10について説明しているが、これに限らず、同様の小型光源を利用した例えば補助前照灯等の他の種類の車両用灯具や、その他一般の照明等のための灯具にも本発明を適用し得ることは明らかである。
11〜15 光源モジュール
11a〜15a 垂直軸(揺動軸)
11b〜15b 連結点
16 リンク機構
16a 連結点
17 モータ(旋回駆動手段)
17a 駆動軸
17b 駆動部
17c 第二の駆動軸
Claims (11)
- 少なくとも一つの小型光源と集束レンズ等の光学素子から成り、前方にほぼ水平に延びる光軸を有する光源モジュールが横方向に複数個整列して並んで配置されており、
各光源モジュールが、その光軸及び整列方向に対してほぼ垂直な旋回軸の周りに揺動可能に支持されていて、
上記各光源モジュールが、互いに動力伝達機構を介して連結されていると共に、この動力伝達機構または一つの光源モジュールが旋回駆動手段に連結されており、
上記旋回駆動手段の作動によって、上記動力伝達機構を介してすべての光源モジュールがその旋回軸の周りに同じ方向に揺動されることを特徴とする、灯具。 - 上記動力伝達機構がリンク機構であることを特徴とする、請求項1に記載の灯具。
- 上記灯具が、車両用灯具であって、上記旋回駆動手段が、自動車の作動状態に連動して作動することを特徴とする、請求項1に記載の灯具。
- 上記各光源モジュールの旋回軸が、当該光源モジュールの重心付近を通っていることを特徴とする、請求項1または2に記載の灯具。
- 上記各光源モジュールのリンク機構との連結点から旋回軸までの距離が一定であることを特徴とする、請求項1から3の何れかに記載の灯具。
- 上記各光源モジュールのリンク機構との連結点から旋回軸までの距離が互いに異なることを特徴とする、請求項1から3の何れかに記載の灯具。
- 上記旋回駆動手段のリンク機構への連結軸が、各光源モジュールの旋回軸により画成される平面と同一平面上に配置されていることを特徴とする、請求項1から5の何れかに記載の灯具。
- 上記旋回駆動手段のリンク機構への連結軸が、各光源モジュールの旋回軸により画成される平面からずれた位置に配置されていることを特徴とする、請求項1から5の何れかに記載の灯具。
- 上記リンク機構が、各光源モジュールとの連結点にて、当該光源モジュールの旋回軸に対して、半径方向に自由度を持つことを特徴とする、請求項1から7の何れかに記載の灯具。
- 上記旋回駆動手段が、上記リンク機構に対して、互いに位置の異なる複数の駆動軸を備えていることを特徴とする、請求項1から8の何れかに記載の灯具。
- 上記光源が、LEDであることを特徴とする、請求項1から9の何れかに記載の灯具。
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