JP6459305B2 - 車両用前照灯 - Google Patents
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Description
図1〜図19は、この発明にかかる車両用前照灯の実施形態1を示す。以下、この実施形態1にかかる車両用前照灯の構成について説明する。この実施形態1にかかる車両用前照灯は、左側通行用について説明する。従って、図15〜図19に示すように、対向車線13側は、右側Rとなり、走行車線12側は、左側Lとなる。前記車両用前照灯は、図4に示すように、左側の車両用前照灯1L、右側の車両用前照灯1R(以下、単に「車両用前照灯1L、1R」と称する場合がある)と、検出部7と、制御部8と、を備える。
前記車両用前照灯1L、1Rは、たとえば、ヘッドランプなどであって、図1に示すように、左側通行用の車両Cの前部の左右両端部にそれぞれ搭載されている。前記車両用前照灯1L、1Rは、図2、図3に示すように、それぞれ、左側のロービーム照射ランプユニット2L、右側のロービーム照射ランプユニット2R(以下、単に「ロービーム照射ランプユニット2L、2R」と称する場合がある)と、左側のハイビーム照射ランプユニット3L、右側のハイビーム照射ランプユニット3R(以下、単に「ハイビーム照射ランプユニット3L、3R」と称する場合がある)と、複数個この例では3個の左側のADB(路肩ビーム)照射ランプユニット41L、42L、43L(すなわち、左側の第1ADB照射ランプユニット41L、左側の第2ADB照射ランプユニット42L、左側の第3ADB照射ランプユニット43L)、3個の右側のADB(路肩ビーム)照射ランプユニット41R、42R、43R(すなわち、右側の第1ADB照射ランプユニット41R、右側の第2ADB照射ランプユニット42R、右側の第3ADB照射ランプユニット43R)(以下、単に「ADB照射ランプユニット41L、42L、43L、41R、42R、43R」と称する場合がある)と、左側のランプハウジング50L、右側のランプハウジング50R(以下、単に「ランプハウジング50L、50R」と称する場合がある)と、左側のランプレンズ51L、右側のランプレンズ51R(以下、単に「ランプレンズ51L、51R」と称する場合がある)と、を備えるものである。
前記ロービーム照射ランプユニット2L、2Rは、この例では、プロジェクタタイプのランプユニットである。前記ロービーム照射ランプユニット2L、2Rは、ロービーム光源20と、リフレクタ(図示せず)と、投影レンズと、シェード(図示せず)と、ヒートシンク部材(図示せず)と、ホルダ(図示せず)と、から構成されている。前記ロービーム光源20は、この例では、半導体型光源であって、LED、OELまたはOLED(有機EL)などの自発光半導体型光源を使用する。前記ロービーム光源20は、前記点灯回路100を介して点消灯するものである。
前記ロービーム照射ランプユニット2L、2Rは、前記ロービーム光源20の点灯により、図13、図15〜図19に示すように、形状が一定の左側のロービーム配光パターン(すれ違い用ビーム配光パターン)LLP、右側のロービーム配光パターン(すれ違い用ビーム配光パターン)RLP(以下、単に「ロービーム配光パターンLLP、RLP」と称する場合がある)を前記車両Cの前方(前側F)に照射するものである。左右両側の前記車両用前照灯1L、1Rから照射される左右両側の前記ロービーム配光パターンLLP、RLPは、共通である。前記ロービーム配光パターンLLP、RLPは、右側の対向車線13側の水平カットオフラインCL1と、左側の走行車線12側の斜めカットオフラインCL2と、前記水平カットオフラインCL1と前記斜めカットオフラインCL2との交点のエルボー点Eと、を有する。前記ロービーム配光パターンLLP、RLPは、主に、左側の走行車線12および右側の対向車線13の手前側を広範囲に亘って拡散させて照明するものである。
前記ハイビーム照射ランプユニット3L、3Rは、この例では、プロジェクタタイプのランプユニットである。前記ハイビーム照射ランプユニット3L、3Rは、ハイビーム光源30と、リフレクタ(図示せず)と、投影レンズと、シェード(図示せず)と、ヒートシンク部材(図示せず)と、ホルダ(図示せず)と、から構成されている。前記ハイビーム光源30は、この例では、半導体型光源であって、LED、OELまたはOLED(有機EL)などの自発光半導体型光源を使用する。前記ハイビーム光源30は、前記点灯回路100を介して点消灯するものである。
前記ハイビーム照射ランプユニット3L、3Rは、前記ハイビーム光源30の点灯により、図14、図16に示すように、形状が一定の左側のハイビーム配光パターン(走行用ビーム配光パターン)LHP、右側のハイビーム配光パターン(走行用ビーム配光パターン)RHP(以下、単に「ハイビーム配光パターンLHP、RHP」と称する場合がある)を前記車両Cの前方(前側F)に照射するものである。左右両側の前記車両用前照灯1L、1Rから照射される前記ハイビーム配光パターンLHP、RHPは、長円形の形状をなす。前記ハイビーム配光パターンLHP、RHPは、スクリーンの左右の水平線HL−HRよりも上側に位置していて、かつ、スクリーンの上下の垂直線VU−VDに寄って位置している。前記ハイビーム配光パターンLHP、RHPは、前記ロービーム配光パターンLLP、RLPの前記カットオフラインCL1、CL2よりも上方、すなわち、主に、走行車線12および対向車線13の遠方側および遠方路肩側を集光して照明するものである。
前記ADB照射ランプユニット41L、42L、43L、41R、42R、43Rは、この例では、それぞれ、プロジェクタタイプのランプユニットから構成されている。以下、3個の前記右側のADB照射ランプユニット41R、42R、43Rについて説明する。なお、3個の前記左側のADB照射ランプユニット41L、42L、43Lは、3個の前記右側のADB照射ランプユニット41R、42R、43Rと左右逆の構成をなすので、説明を省略する。
3個の前記左側のADB照射ランプユニット41L、42L、43Lは、前記ADB光源410、420、430の点灯により、図16〜図19に示すように、形状が一定の左側の第1ADB配光パターンLSP1、左側の第2ADB配光パターンLSP2、左側の第3ADB配光パターンLSP3(以下、単に「左側のADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3」と称する場合がある)を、左側専用として、前記車両Cの前方(前側F)の左側の走行車線12側の遠方および遠方路肩に、照射する。同様に、3個の前記右側のADB照射ランプユニット41R、42R、43Rは、前記ADB光源410、420、430の点灯により、図5(A)、(B)、(C)、図16〜図19に示すように、形状が一定の右側の第1ADB配光パターンRSP1、右側の第2ADB配光パターンRSP2、右側の第3ADB配光パターンRSP3(以下、単に「右側のADB配光パターンRSP1、RSP2、RSP3」と称する場合がある)を、右側専用として、前記車両Cの前方(前側F)の右側の対向車線13側の遠方および遠方路肩に、照射する。前記右側のADB配光パターンRSP1、RSP2、RSP3と、前記左側のADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3とは、ほぼ左右対称(左右反転)である。なお、前記左側のADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3は、前記右側のADB配光パターンRSP1、RSP2、RSP3と比較して、狭い角度で照射されている。
前記左側のADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3および前記右側のADB配光パターンRSP1、RSP2、RSP3(以下、単に「ADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3、RSP1、RSP2、RSP3」と称する場合がある)は、それぞれ、第1ホットゾーンHZ1、第2ホットゾーンHZ2、第3ホットゾーンHZ3(以下、単に「ホットゾーンHZ1、HZ2、HZ3」と称する場合がある)を有する。なお、前記左側のADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3の第1ホットゾーン、第2ホットゾーン、第3ホットゾーンの図示を省略する。
前記右側の第1ADB配光パターンRSP1のスクリーンの上下の垂直線VU−VD側(左側L)の縁は、図5(A)に示すように、スクリーンの上下の垂直線VU−VDよりも、角度θ1°(この例では、約2°)分、スクリーンの上下の垂直線VU−VDと反対側(右側R)に、位置する。また、前記右側の第1ADB配光パターンRSP1のスクリーンの上下の垂直線VU−VD側(左側L)の縁は、図5(A)、(B)に示すように、前記右側の第2ADB配光パターンRSP2のスクリーンの上下の垂直線VU−VD側(左側L)の縁よりも、角度θ2°(この例では、約3°)分、スクリーンの上下の垂直線VU−VD側(左側L)に、位置する。さらに、前記右側の第2ADB配光パターンRSP2のスクリーンの上下の垂直線VU−VD側(左側L)の縁は、図5(B)、(C)に示すように、前記右側の第3ADB配光パターンRSP3のスクリーンの上下の垂直線VU−VD側(左側L)の縁よりも、角度θ3°(この例では、約3°)分、スクリーンの上下の垂直線VU−VD側(左側L)に、位置する。ここで、前記左側の第1ADB配光パターンLSP1のスクリーンの上下の垂直線VU−VD側(右側R)の縁は、スクリーンの上下の垂直線VU−VDよりも、約1°分、スクリーンの上下の垂直線VU−VDと反対側(左側L)に、位置する。また、前記左側の第1ADB配光パターンLSP1のスクリーンの上下の垂直線VU−VD側(右側R)の縁は、前記左側の第2ADB配光パターンLSP2のスクリーンの上下の垂直線VU−VD側(右側R)の縁よりも、約1.5°分、スクリーンの上下の垂直線VU−VD側(右側R)に、位置する。さらに、前記左側の第2ADB配光パターンLSP2のスクリーンの上下の垂直線VU−VD側(右側R)の縁は、前記左側の第3ADB配光パターンLSP3のスクリーンの上下の垂直線VU−VD側(右側R)の縁よりも、約1.5°分、スクリーンの上下の垂直線VU−VD側(右側R)に、位置する。このように、前記左側のADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3は、前記右側のADB配光パターンRSP1、RSP2、RSP3と比較して、狭い角度で照射されている。
前記左側のADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3は、配光パターンのスクリーンの上下の垂直線VU−VD側の縁(右側R)に、スクリーンの上下の垂直線VU−VDと平行もしくはほぼ平行な左側の第1垂直カットオフラインLCL1、左側の第2垂直カットオフラインLCL2、左側の第3垂直カットオフラインLCL3(以下、単に「左側の垂直カットオフラインLCL1、LCL2、LCL3」と称する場合がある)を有する。前記左側のADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3は、配光パターンのスクリーンの左右の水平線HL−HRより若干下側の縁に、スクリーンの左右の水平線HL−HRと平行もしくはほぼ平行な水平カットオフラインを有する。前記左側のADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3は、前記左側の垂直カットオフラインLCL1、LCL2、LCL3よりもスクリーンの上下の垂直線VU−VDと反対側(左側L)のエリアを照明する。
前記右側のADB照射ランプユニット41R、42R、43Rの第1光軸Z1、第2光軸Z2、第3光軸Z3(以下、単に「光軸Z1、Z2、Z3」と称する場合がある)は、図3に示すように、それぞれ、前記右側のADB照射ランプユニット41R、42R、43Rの第1ランプユニット軸L1、第2ランプユニット軸L2、第3ランプユニット軸L3(以下、単に「ランプユニット軸L1、L2、L3」と称する場合がある)に対して、前記ADB光源410、420、430もしくはその近傍を中心として、反時計方向側に傾斜している。前記ランプユニット軸L1、L2、L3は、それぞれ、前記車両Cの車両軸O1(前記車両Cの前後方向の軸、正面方向0°の軸、進行方向の軸、図1中の一点鎖線方向の軸)に対して平行もしくはほぼ平行である。
図3に示すように、前記シェード413、423、433には、それぞれ、第1開口部416、第2開口部426、第3開口部436(以下、単に「開口部416、426、436」と称する場合がある)がそれぞれ設けられている。前記開口部416、426、436は、前記リフレクタ411、421、431からの反射光の一部を前記投影レンズ412、422、432側に通過させるものである。この結果、前記右側のADB照射ランプユニット41R、42R、43Rの前記シェード413、423、433は、図12(A)に示すように、前記基本ADB配光パターンSPの一部すなわち左側のほぼ半分(図12(A)中の破線にて示す一部)をカットオフして、左側の縁に前記右側の垂直カットオフラインRCL1、RCL2、RCL3を有する前記右側のADB配光パターンRSP1、RSP2、RSP3を形成する。また、前記開口部416、426、436の前記ランプユニット軸L1、L2、L3側の縁は、前記右側の垂直カットオフラインRCL1、RCL2、RCL3を形成する。
前記右側のADB照射ランプユニット41R、42R、43Rの前記ランプユニット軸L1、L2、L3は、図3に示すように、それぞれ、相互に平行もしくはほぼ平行であって、前記車両軸O1に対して平行もしくはほぼ平行である。
前記検出部7は、走行車線12を走行する先行車10、対向車線13を走行する対向車11の有無、および、自車(前記車両C)と前記先行車10、前記対向車11との間の距離などを検出して、検出信号を前記制御部8に出力するものである。前記検出部7は、たとえば、CCDカメラ(カメラセンサ)など、その他のセンサを使用する。
以下、前記検出部7の制御について、図15〜図19を参照して説明する。なお、図15〜図19中の符号「16」は、センターラインを示す。前記検出部7は、図15に示すように、前方に1台もしくは複数台の先行車10および対向車11が有ると、第1検出信号を前記制御部8に出力する。前記検出部7は、図16に示すように、前方に先行車10および対向車11が無いと、第2検出信号を前記制御部8に出力する。前記検出部7は、図17に示すように、前方に1台もしくは複数台の先行車10が遠方に有りかつ対向車11が無いと、第3検出信号を前記制御部8に出力する。前記検出部7は、図18に示すように、前方に1台もしくは複数台の対向車11が遠方に有る(前方に1台もしくは複数台の先行車10が遠方に有る場合を含む)と、第4検出信号を前記制御部8に出力する。前記検出部7は、図19に示すように、前方に1台もしくは複数台の対向車11が接近して来る(前方に1台もしくは複数台の先行車10が遠方に有る場合を含む)と、第5検出信号を前記制御部8に出力する。
前記制御部8は、たとえば、ECUなどを使用する。前記制御部8は、前記検出部7からの前記検出信号を入力して、前記検出信号に基づいて前記車両用前照灯1L、1Rに制御信号を出力するものである。前記制御部8は、第1制御部としての点灯制御80と、第2制御部としての照射角制御81と、から構成されている。前記制御部8は、前記灯室52L、52R内に配置されている場合と前記灯室52L、52R外に配置されている場合とがある。
以下、前記制御部8の制御について、前記制御部8は、前記検出部7からの前記第1検出信号により、前記ロービーム光源20を点灯し、かつ、前記ハイビーム光源30および前記ADB光源410、420、430を消灯する第1制御信号を、前記車両用前照灯1L、1Rの前記光源20、30、410、420、430に出力する。前記制御部8は、前記検出部7からの前記第2検出信号により、前記光源20、30、410、420、430を点灯する第2制御信号を、前記車両用前照灯1L、1Rの前記光源20、30、410、420、430に出力する。前記制御部8は、前記検出部7からの前記第3検出信号により、前記ロービーム光源20および前記ADB光源410、420、430を点灯し、かつ、前記ハイビーム光源30を消灯する第3制御信号を、前記車両用前照灯1L、1Rの前記光源20、30、410、420、430に出力する。前記制御部8は、前記検出部7からの前記第4検出信号により、前記ロービーム光源20および前記左側のADB光源(410、420、430)および前記右側の第2ADB光源420および前記右側の第3ADB光源430を点灯し、かつ、前記ハイビーム光源30および前記右側の第1ADB光源410を消灯する第4制御信号を、前記車両用前照灯1L、1Rの前記光源20、30、410、420、430に出力する。前記検出部7からの前記第5検出信号により、前記ロービーム光源20および前記左側のADB光源(410、420、430)および前記右側の第3ADB光源430を点灯し、かつ、前記ハイビーム光源30および前記右側の第1ADB光源410および前記右側の第2ADB光源420を消灯する第5制御信号を、前記車両用前照灯1L、1Rの前記光源20、30、410、420、430に出力する。
この実施形態1にかかる車両用前照灯は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
この実施形態1にかかる車両用前照灯は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。なお、主に、3個の右側のADB照射ランプユニット41R、42R、43Rの効果について説明するが、3個の左側のADB照射ランプユニット41L、42L、43Lとも同様の効果を達成することができる。
この実施形態1にかかる車両用前照灯は、3個の右側のADB照射ランプユニット41R、42R、43Rのうち、隣り合う一方の第1ADB照射ランプユニット41Rから照射される右側の第1ADB配光パターンRSP1の第1ホットゾーンHZ1の左右方向の範囲が、隣り合う他方の第2ADB照射ランプユニット42Rから照射される右側の第2ADB配光パターンRSP2の第2ホットゾーンHZ2の左右方向の範囲よりも狭い。これにより、第1ホットゾーンHZ1の最高光度の第1ピークH1(図6(A)を参照)が、第2ホットゾーンHZ2の最高光度の第2ピークH2(図6(B)を参照)より高く、かつ、スクリーンの上下の垂直線VU−VD側(左側L)に位置する。
この実施形態1にかかる車両用前照灯は、右側の第1ADB配光パターンRSP1のスクリーンの上下の垂直線VU−VD側(左側L)の縁(すなわち、右側の第1垂直カットオフラインRCL1)が、図5(A)に示すように、スクリーンの上下の垂直線VU−VDよりも、角度θ1°(この例では、約2°)分、スクリーンの上下の垂直線VU−VDと反対側(右側R)に、位置する。また、右側の第1ADB配光パターンRSP1のスクリーンの上下の垂直線VU−VD側(左側L)の縁(すなわち、右側の第1垂直カットオフラインRCL1)が、図5(A)、(B)に示すように、右側の第2ADB配光パターンRSP2のスクリーンの上下の垂直線VU−VD側(左側L)の縁(すなわち、右側の第2垂直カットオフラインRCL2)よりも、角度θ2°(この例では、約3°)分、スクリーンの上下の垂直線VU−VD側(左側L)に、位置する。さらに、右側の第2ADB配光パターンRSP2のスクリーンの上下の垂直線VU−VD側(左側L)の縁(すなわち、右側の第2垂直カットオフラインRCL2)が、図5(B)、(C)に示すように、前記右側の第3ADB配光パターンRSP3のスクリーンの上下の垂直線VU−VD側(左側L)の縁(すなわち、右側の第3垂直カットオフラインRCL3)よりも、角度θ3°(この例では、約3°)分、スクリーンの上下の垂直線VU−VD側(左側L)に、位置する。
この実施形態1にかかる車両用前照灯は、右側の第1ADB配光パターンRSP1のスクリーンの上下の垂直線VU−VDと反対側(右側R)の縁が、図5(A)、(B)に示すように、右側の第2ADB配光パターンRSP2のスクリーンの上下の垂直線VU−VDと反対側(右側R)の縁よりも、角度θ4°(この例では、約3°)分、スクリーンの上下の垂直線VU−VD側(左側L)に、位置する。また、右側の第2ADB配光パターンRSP2のスクリーンの上下の垂直線VU−VDと反対側(右側R)の縁が、図5(B)、(C)に示すように、右側の第3ADB配光パターンRSP3のスクリーンの上下の垂直線VU−VDと反対側(右側R)の縁よりも、角度θ5°(この例では、約3°)分、スクリーンの上下の垂直線VU−VD側(左側L)に、位置する。
この実施形態1にかかる車両用前照灯は、スクリーンの上下の垂直線VU−VD側の縁に、スクリーンの上下の垂直線VU−VDと平行もしくはほぼ平行な垂直カットオフラインLCL1、LCL2、LCL3、RCL1、RCL2、RCL3を、有するADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3、RSP1、RSP2、RSP3を照射するものである。
この実施形態1にかかる車両用前照灯は、プロジェクタタイプのランプユニットから構成されている。しかも、この実施形態1にかかる車両用前照灯は、図3に示すように、右側のADB照射ランプユニット41R、42R、43Rの光軸Z1、Z2、Z3が、それぞれ、右側のADB照射ランプユニット41R、42R、43Rのランプユニット軸L1、L2、L3に対して、ADB光源410、420、430もしくはその近傍を中心として、反時計方向側に傾斜している。
この実施形態1にかかる車両用前照灯は、図3に示すように、右側のADB照射ランプユニット41R、42R、43Rのうち、隣り合う一方の第1ADB照射ランプユニット41Rの第1ランプユニット軸L1と第1開口部416の第1ランプユニット軸L1側の縁との間の幅W1が、隣り合う他方の第2ADB照射ランプユニット42Rの第2ランプユニット軸L2と第2開口部426の第2ランプユニット軸L2側の縁との間の幅W2よりも小さい。
この実施形態1にかかる車両用前照灯は、右側のADB照射ランプユニット41R、42R、43Rのランプユニット軸L1、L2、L3が、図3に示すように、それぞれ、相互に平行もしくはほぼ平行であって、車両軸O1に対して平行もしくはほぼ平行である。このために、この実施形態1にかかる車両用前照灯は、ADB照射ランプユニット41L、42L、43L、41R、42R、43Rをブラケットに取付構造およびブラケットの構造を簡単にすることができる。これにより、製造コストを安価にすることができる。
この実施形態1にかかる車両用前照灯は、3個の右側のADB照射ランプユニット41R、42R、43Rのうち右側のロービーム照射ランプユニット2Rから1番遠いランプユニットを順次消灯させるものである。すなわち、右側のロービーム照射ランプユニット2Rから1番遠い右側の第1ADB照射ランプユニット41R、右側のロービーム照射ランプユニット2Rから中間位置の右側の第2ADB照射ランプユニット42R、右側のロービーム照射ランプユニット2Rから1番近い右側の第3ADB照射ランプユニット43R、の順に消灯させるものである。
図20、図21は、この発明にかかる車両用前照灯の実施形態2を示す。以下、この実施形態2にかかる車両用灯具の構成について説明する。図中、図1〜図19と同符号は、同一のものを示す。
この実施形態2の車両用前照灯10L、10Rは、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
この実施形態2の車両用前照灯10L、10Rは、以上のごとき構成作用からなるので、前記の実施形態1の車両用前照灯1L、1Rと同様の効果を達成することができる。
この実施形態1、2においては、車両Cが左側通行の場合の車両用前照灯1L、1R、10L、10Rについて説明するものである。ところが、この発明においては、車両Cが右側通行の場合の車両用前照灯にも適用することができる。この場合において、ロービーム配光パターンLLP、RLP、ADB配光パターンLSP1、RSP1、LSP2、RSP2、LSP3、RSP3は、左右反転する。
1R、10R 右側の車両用前照灯
10 先行車
11 対向車
12 走行車線
13 対向車線
14 走行車線側の路肩
15 対向車線側の路肩
16 センターライン
100 点灯回路
2L 左側のロービーム照射ランプユニット
2R 右側のロービーム照射ランプユニット
20 ロービーム光源
3L 左側のハイビーム照射ランプユニット
3R 右側のハイビーム照射ランプユニット
30 ハイビーム光源
41L 左側の第1ADB照射ランプユニット
42L 左側の第2ADB照射ランプユニット
43L 左側の第3ADB照射ランプユニット
41R 右側の第1ADB照射ランプユニット
42R 右側の第2ADB照射ランプユニット
43R 右側の第3ADB照射ランプユニット
44R 既存の右側のADB照射ランプユニット
410 第1ADB光源
420 第2ADB光源
430 第3ADB光源
440 ADB光源
411 第1リフレクタ
421 第2リフレクタ
431 第3リフレクタ
441 リフレクタ
412 第1投影レンズ
422 第2投影レンズ
432 第3投影レンズ
442 投影レンズ
413 第1シェード
423 第2シェード
433 第3シェード
443 シェード
414 第1ヒートシンク部材
424 第2ヒートシンク部材
434 第3ヒートシンク部材
444 ヒートシンク部材
415 第1ホルダ部材
425 第2ホルダ部材
435 第3ホルダ部材
445 ホルダ部材
416 第1開口部
426 第2開口部
436 第3開口部
446 全開口部
50L 左側のランプハウジング
50R 右側のランプハウジング
51L 左側のランプレンズ
51R 右側のランプレンズ
52L 左側の灯室
52R 右側の灯室
7 検出部
8 制御部
80 点灯制御
81 照射角制御
C 車両(自車)
F 前側
B 後側
U 上側
D 下側
L 左側
R 右側
I 内側
O 外側
HL−HR スクリーンの左右の水平線
VU−VD スクリーンの上下の垂直線
LLP 左側のロービーム配光パターン
RLP 右側のロービーム配光パターン
CL1 水平カットオフライン
CL2 斜めカットオフライン
E エルボー点
LHP 左側のハイビーム配光パターン
RHP 右側のハイビーム配光パターン
LSP1 左側の第1ADB配光パターン
LSP2 左側の第2ADB配光パターン
LSP3 左側の第3ADB配光パターン
LCL1 左側の第1垂直カットオフライン
LCL2 左側の第2垂直カットオフライン
LCL3 左側の第3垂直カットオフライン
RSP1 右側の第1ADB配光パターン
RSP2 右側の第2ADB配光パターン
RSP3 右側の第3ADB配光パターン
RSP4 右側の第4ADB配光パターン
RSP5 右側の第5ADB配光パターン
SP 基本ADB配光パターン
RCL1 右側の第1垂直カットオフライン
RCL2 右側の第2垂直カットオフライン
RCL3 右側の第3垂直カットオフライン
CL 基本垂直カットオフライン
HZ1 第1ホットゾーン
HZ2 第2ホットゾーン
HZ3 第3ホットゾーン
HZ4 第4ホットゾーン
HZ5 第5ホットゾーン
HZ 基本ホットゾーン
H1 第1ピーク
H2 第2ピーク
H3 第3ピーク
H4 第4ピーク
H5 第5ピーク
O1 車両軸
L1 第1ランプユニット軸
L2 第2ランプユニット軸
L3 第3ランプユニット軸
L4 ランプユニット軸
Z1 第1光軸
Z2 第2光軸
Z3 第3光軸
Z4 光軸
W1、W2、W3 幅
θ1°、θ2°、θ3°、θ4°、θ5° 角度
θ6°、θ7°、θ8° 傾斜角度
Claims (5)
- 車両の前部の対向車線側および走行車線側にそれぞれ搭載されている複数個のADB照射ランプユニットを備え、
複数個の前記ADB照射ランプユニットのうち隣り合う一方の前記ADB照射ランプユニットから照射される一方のADB配光パターンの一方のホットゾーンの範囲は、複数個の前記ADB照射ランプユニットのうち隣り合う他方の前記ADB照射ランプユニットから照射される他方のADB配光パターンの他方のホットゾーンの範囲よりも狭く、
前記一方のADB配光パターンの一部と前記他方のADB配光パターンの一部とは、重畳されていて、
前記一方のホットゾーンの一部と前記他方のホットゾーンの一部とは、重畳されている、
ことを特徴とする車両用前照灯。 - 前記一方のADB配光パターンの先行車および対向車側の縁は、前記他方のADB配光パターンの先行車および対向車側の縁よりも先行車および対向車側に位置する、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。 - 前記一方のADB配光パターンの先行車および対向車側の縁と反対側の縁は、前記他方のADB配光パターンの先行車および対向車側の縁と反対側の縁よりも先行車および対向車側の縁側に位置する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用前照灯。 - 複数個の前記ADB照射ランプユニットからそれぞれ照射される前記ADB配光パターンの先行車および対向車側の縁が、垂直カットオフラインである、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用前照灯。 - 車両の前部の対向車線側および走行車線側にそれぞれ搭載されていて、ロービーム配光パターンを車両の前方に照射するロービーム照射ランプユニットと、
車両の前方の他車を検出して検出信号を出力する検出部と、
前記検出部からの前記検出信号に基づいて、複数個の前記ADB照射ランプユニットのうち前記ロービーム照射ランプユニットから1番遠い前記ADB照射ランプユニットを順次消灯させる制御信号を、複数個の前記ADB照射ランプユニットに出力する制御部と、
を備える、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用前照灯。
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