JP6318593B2 - 車両用前照灯 - Google Patents

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Description

この発明は、先行車などの他車にグレアを与えない車両用前照灯(車両用前照灯装置、車両用前照灯システム)に関するものである。
この種の車両用前照灯は、従来からある(たとえば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4)。以下、従来の車両用前照灯について説明する。
特許文献1の車両用前照灯は、第1光源と、第2光源と、可動シェードと、制御部と、を含むものである。特許文献1の車両用前照灯は、制御部の制御により、第1光源および第2光源を点灯状態、消灯状態とし、かつ、可動シェードを非遮光状態、遮光状態とする。これにより、完全なハイビーム照射状態、中央遮光のハイビーム照射状態、中央遮光かつ対向車線側のみのハイビーム照射状態、中央領域および対向車線側のハイビーム照射状態、中央遮光かつ自車線側のみのハイビーム照射状態、中央領域および自車線側のハイビーム照射状態として、対向車や先行車や歩行者にグレアを与えないようにするものである。
特許文献2の車両用前照灯は、投影レンズと、光源と、リフレクタと、第1シェードと、第2シェードと、第1アクチュエータと、第2アクチュエータと、を備えるものである。特許文献2の車両用前照灯は、第1アクチュエータおよび第2アクチュエータにより第1シェードおよび第2シェードを遮光位置と遮光解除位置との間で移動させる。これにより、ロービーム用配光パターン、ハイビーム用配光パターン、中間的な配光パターンを形成して、対向車や先行車にグレアを与えないようにするものである。
特許文献3の車両用前照灯は、投影レンズと、光源と、リフレクタと、シェードと、アクチュエータと、スイブル機構と、を備えるものである。特許文献3の車両用前照灯は、アクチュエータによりシェードを遮光位置と遮光解除位置との間で移動させ、かつ、スイブル機構により灯具ユニットを旋回させる。これにより、通常のハイビーム用配光パターン、灯具正面方向から路肩側へ大きく変位した付加配光パターン、灯具正面方向から路肩側へ小さく変位した付加配光パターンを形成して、対向車にグレアを与えないようにするものである。
特許文献4の車両用前照灯は、光源と、左分割シェードと、右分割シェードと、を備えるものである。特許文献4の車両用前照灯は、左分割シェードおよび右分割シェードを垂直方向に向けたりあるいは傾斜させたりする。これにより、ハイビーム配光、ロービーム配光、ハイビーム配光に対して右側領域を遮光した配光、ハイビーム配光に対して左側領域を遮光した配光を形成して、対向車や先行車にグレアを与えないようにするものである。
特開2011−129320号公報 特開2011−90839号公報 特開2011−82072号公報 特開2009−211963号公報
ところが、特許文献1の車両用前照灯は、完全なハイビーム照射状態(メインビーム配光パターン)と、中央遮光のハイビーム照射状態、中央遮光かつ対向車線側のみのハイビーム照射状態、中央領域および対向車線側のハイビーム照射状態、中央遮光かつ自車線側のみのハイビーム照射状態、中央領域および自車線側のハイビーム照射状態(ADB配光パターン)と、に切り替えるものである。特許文献2の車両用前照灯は、ロービーム用配光パターン、ハイビーム用配光パターン(メインビーム配光パターン)と、中間的な配光パターン(ADB配光パターン)と、に切り替えるものである。特許文献3の車両用前照灯は、通常のハイビーム用配光パターン(メインビーム配光パターン)と、灯具正面方向から路肩側へ大きく変位した付加配光パターン、灯具正面方向から路肩側へ小さく変位した付加配光パターン(ADB配光パターン)と、に切り替えるものである。特許文献4の車両用前照灯は、ハイビーム配光、ロービーム配光(メインビーム配光パターン)と、ハイビーム配光に対して右側領域を遮光した配光、ハイビーム配光に対して左側領域を遮光した配光(ADB配光パターン)と、に切り替えるものである。
このように、従来の車両用前照灯は、車両の前部の対向車線側および走行車線側に搭載されている車両用前照灯によりメインビーム配光パターンとADB配光パターンとを形成するものである。すなわち、従来の車両用前照灯は、車両の前部の走行車線側に搭載されている走行車線側専用の車両用前照灯(ランプユニット)により走行車線側専用のADB配光パターンを形成するものではない。このために、従来の車両用前照灯は、高精度の走行車線側専用のADB配光パターンを得ることが難しい。
この発明が解決しようとする課題は、従来の車両用前照灯では、高精度のADB配光パターンを得ることが難しい、という点にある。
この発明は、車両の前部の走行車線側に搭載されていて、スクリーンの上下の垂直線よりも走行車線側に位置する垂直カットオフラインを有しかつ垂直カットオフラインよりもスクリーンの上下の垂直線と反対側のエリアを照明するADB配光パターンを照射すると共に、垂直カットオフラインを水平方向に移動させるADBランプユニットと、スクリーンの上下の垂直線よりも走行車線側に照射される配光パターンの外形形状がADB配光パターンの外形形状と類似し、あるいは、ほぼ同一であるハイビーム配光パターンを照射するハイビームランプユニットと、自車が走行している走行車線、および、自車が走行している走行車線よりも対向車線と反対側の走行車線を走行する他車を検出して検出信号を出力する検出部と、検出部からの検出信号に基づいて、垂直カットオフラインを自車と他車との間における角度に対応させて水平方向に移動させる制御信号を、ADBランプユニットに出力する制御部と、を備え、ADBランプユニットが、複数のランプユニットからなり、各ランプユニットがそれぞれ垂直カットオフラインを有し、各垂直カットオフラインよりもスクリーンの上下の垂直線と反対側のエリアをそれぞれ照明することでADB配光パターンが形成され、制御部が、走行車線を走行する他車が検出された場合に、ハイビームランプユニットを消灯しつつ、ADBランプユニットの各ランプユニットを調光制御し、かつ、検出した他車と自車との間の角度よりもスクリーンの上下の垂直線側に垂直カットオフラインを有する該ランプユニットをすべて消灯する、ことを特徴とする。
この発明は、ADB配光パターンが、スクリーンの上下の垂直線よりも走行車線側の約1°〜約1.7°に位置する垂直カットオフラインよりも外側(外側の路肩側、あるいは、スクリーンの上下の垂直線と反対側)のエリアを照明する、ことを特徴とする。
この発明は、垂直カットオフラインが、スクリーンの上下の垂直線よりも走行車線側の約1°〜約1.7°から約15°までの範囲において、自車と他車との間における角度に対応して水平方向に移動する、ことを特徴とする。
この発明の車両用前照灯は、車両の前部の走行車線側に搭載されている走行車線側専用のADBランプユニットから、スクリーンの上下の垂直線よりも走行車線側に位置する垂直カットオフラインを有しかつ垂直カットオフラインよりもスクリーンの上下の垂直線と反対側のエリアを照明する走行車線側専用のADB配光パターンを照射するものである。
この結果、高精度の走行車線側専用のADB配光パターンを得ることができる。
図1は、この発明にかかる車両用前照灯の実施形態を示し、左右両側の車両用前照灯を搭載した車両の平面図である。 図2は、右側の車両用前照灯の主要構成部品および左側の車両用前照灯の主要構成部品を示す平面図である。 図3は、車両用前照灯の構成部品を示すブロック図である。 図4は、右側のADB配光パターン、左側のADB配光パターン、ロービーム配光パターン、ハイビーム配光パターンを示す説明図である。 図5は、ロービーム配光パターンとハイビーム配光パターンとを示す説明図である。 図6は、ロービーム配光パターンと右側のADB配光パターンとを示す説明図である。 図7は、ロービーム配光パターンと左側のADB配光パターンとを示す説明図である。 図8は、自車と先行車との間の角度と距離との相対関係および自車と対向車との間の角度と距離との相対関係を示す説明図である。 図9は、自車と先行車との間の角度と距離との相対関係を示した説明図(図表)である。 図10は、自車と対向車との間の角度と距離との相対関係を示した説明図(図表)である。 図11は、自車と先行車との間の角度と距離との相対関係を示した説明図(グラフ)である。 図12は、自車と対向車との間の角度と距離との相対関係を示した説明図(グラフ)である。
以下、この発明にかかる車両用前照灯の実施形態(実施例)の1例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。図4〜図7において、符号「VU−VD」は、スクリーンの上下の垂直線を示す。符号「HL−HR」は、スクリーンの左右の水平線を示す。この明細書において、前、後、上、下、左、右は、この発明にかかる車両用前照灯を車両に搭載した際の前、後、上、下、左、右である。
(実施形態の構成の説明)
以下、この実施形態にかかる車両用前照灯の構成について説明する。この実施形態にかかる車両用前照灯は、左側通行用について説明する。従って、対向車線側は、右側となり、走行車線側は、左側となる。前記車両用前照灯は、図3に示すように、車両用前照灯1L、1Rと、検出部7と、制御部8と、を備える。
(車両用前照灯1L、1Rの説明)
前記車両用前照灯1L、1Rは、たとえば、ヘッドランプなどであって、図1に示すように、左側通行用の車両Cの前部の左右両端部にそれぞれ搭載されている。
前記車両用前照灯1L、1Rは、図2(A)、(B)、図3に示すように、ロービームランプユニットとしての第1ランプユニット2L、2Rと、ハイビームランプユニットとしての第2ランプユニット3L、3Rと、複数個この例では3個のADBランプユニット(すなわち、第1ADBランプユニットとしての第3ランプユニット41L、41R、第2ADBランプユニットとしての第4ランプユニット42L、42R、第3ADBランプユニットとしての第5ランプユニット43L、43R)と、ランプハウジング(図示せず)と、ランプレンズ56L、56R(たとえば、素通しのアウターレンズなど)と、取付部材としてのブラケット(図示せず)と、光軸調整装置(図示せず)と、点灯回路10と、を備えるものである。
前記第1ランプユニット2L、2Rおよび前記第2ランプユニット3L、3Rおよび前記第3ランプユニット41L、41Rおよび前記第4ランプユニット42L、42Rおよび前記第5ランプユニット43L、43R(以下、単に「ランプユニット2L、2R、3L、3R、41L、41R、42L、42R、43L、43R」と称する)および前記ブラケットおよび前記光軸調整装置および前記点灯回路10は、前記ランプハウジングおよび前記ランプレンズ56L、56Rにより区画されている灯室50L、50R内に、配置されている。なお、前記灯室50L、50R内には、図示されていないが、フォグランプ、コーナリングランプ、クリアランスランプ、ターンシグナルランプ、オーバーヘッドサインランプなどの他のランプユニットが配置されている場合がある。
前記ランプユニット2L、2R、3L、3Rと、前記ランプユニット41L、41R、42L、42R、43L、43Rとは、前記ブラケットに一体に、あるいは、別個の前記ブラケットにそれぞれ別個に、取り付けられている。前記ブラケットは、前記光軸調整装置を介して前記ランプハウジングに取り付けられている。この結果、前記ランプユニット2L、2R、3L、3Rと、前記ランプユニット41L、41R、42L、42R、43L、43Rとは、一体であるいはそれぞれ別個に光軸調整可能に構成されている。
前記第1ランプユニット2L、2Rの光軸Z1L、Z1Rおよび前記第2ランプユニット3L、3Rの光軸Z2L、Z2Rは、固定されていて、前記車両Cの正面方向0°(軸方向、進行方向、図1中の一点鎖線方向)に向いている。前記第3ランプユニット41L、41Rの光軸Z3L、Z3Rは、固定されていて、前記車両Cの正面方向0°に対して、前記車両Cの外側(右側の前記車両用前照灯1Rの場合においては右側、左側の前記車両用前照灯1Lの場合においては左側)に向いている。なお、前記第3ランプユニット41L、41Rの光軸Z3L、Z3Rは、前記第1ランプユニット2L、2Rの光軸Z1L、Z1Rおよび前記第2ランプユニット3L、3Rの光軸Z2L、Z2Rと同様に、前記車両Cの正面方向0°に向いていても良い。
前記第4ランプユニット42L、42Rの光軸Z4L、Z4Rは、固定されていて、前記第3ランプユニット41L、41Rの光軸Z3L、Z3Rよりも、前記車両Cの外側に向いている。前記第5ランプユニット43L、43Rの光軸Z5L、Z5Rは、固定されていて、前記第4ランプユニット42L、42Rの光軸Z4L、Z4Rよりも、前記車両Cの外側に向いている。
前記第2ランプユニット3L、3Rは、前記車両Cの内側(右側の前記車両用前照灯1Rの場合においては左側、左側の前記車両用前照灯1Lの場合においては右側)に配置されている。前記第1ランプユニット2L、2Rは、前記第2ランプユニット3L、3Rに対して、前記車両Cの外側に配置されている。前記第3ランプユニット41L、41Rは、前記第1ランプユニット2L、2Rに対して、前記車両Cの外側に配置されている。前記第4ランプユニット42L、42Rは、前記第3ランプユニット41L、41Rに対して、前記車両Cの外側に配置されている。前記第5ランプユニット43L、43Rは、前記第4ランプユニット42L、42Rに対して、前記車両Cの外側に配置されている。なお、前記ランプユニット2L、2R、3L、3R、41L、41R、42L、42R、43L、43Rの配置は、特に限定しない。
(第1ランプユニット2L、2Rの説明)
前記第1ランプユニット2L、2Rは、この例では、プロジェクタタイプのランプユニットである。前記第1ランプユニット2L、2Rは、ロービーム光源20と、リフレクタと、投影レンズと、シェードと、ヒートシンク部材と、ホルダと、から構成されている。前記ロービーム光源20は、この例では、半導体型光源であって、LED、OELまたはOLED(有機EL)などの自発光半導体型光源を使用する。前記ロービーム光源20は、前記点灯回路10を介して点消灯するものである。
前記第1ランプユニット2L、2Rは、前記ロービーム光源20の点灯により、図4(C)、図5〜図7に示すように、形状が一定のロービーム配光パターン(すれ違い用ビーム配光パターン)LPを前記車両Cの前方に照射するものである。左右両側の前記車両用前照灯1L、1Rから照射される前記ロービーム配光パターンLPは、共通である。前記ロービーム配光パターンLPは、Zカットオフライン、すなわち、左側の走行車線側の上水平カットオフラインと、右側の対向車線側の下水平カットオフラインと、中央の斜めカットオフラインと、を有する。なお、前記ロービーム配光パターンLPは、前記Zカットオフライン以外に、左側の走行車線側の斜めカットオフラインと、右側の対向車線側の水平カットオフラインと、を有するものであっても良い。前記ロービーム配光パターンLPは、主に、左側の走行車線および右側の対向車線の手前側を広範囲に亘って拡散させて照明するものである。
(第2ランプユニット3L、3Rの説明)
前記第2ランプユニット3L、3Rは、この例では、プロジェクタタイプのランプユニットである。前記第2ランプユニット3L、3Rは、ハイビーム光源30と、リフレクタと、投影レンズと、シェードと、ヒートシンク部材と、ホルダと、から構成されている。前記ハイビーム光源30は、この例では、半導体型光源であって、LED、OELまたはOLED(有機EL)などの自発光半導体型光源を使用する。前記ハイビーム光源30は、前記点灯回路10を介して点消灯するものである。
前記第2ランプユニット3L、3Rは、前記ハイビーム光源30の点灯により、図4(D)、図5に示すように、形状が一定のハイビーム配光パターン(走行用ビーム配光パターン)HPを前記車両Cの前方に照射するものである。左右両側の前記車両用前照灯1L、1Rから照射される前記ハイビーム配光パターンHPは、共通である。前記ハイビーム配光パターンHPは、下側に水平カットオフラインを有する。前記ハイビーム配光パターンHPの下側の部分と前記ロービーム配光パターンLPの上側の部分とは、重なり合う。前記ハイビーム配光パターンHPは、主に、左側の走行車線および右側の対向車線の遠方側を広範囲に亘って拡散させて照明するものである。
(第3ランプユニット41L、41Rの説明)
前記第3ランプユニット41L、41Rは、この例では、プロジェクタタイプのランプユニットである。前記第3ランプユニット41L、41Rは、第1ADB光源(ADB光源1)410と、リフレクタと、投影レンズと、シェードと、ヒートシンク部材と、ホルダと、から構成されている。前記第1ADB光源410は、この例では、半導体型光源であって、LED、OELまたはOLED(有機EL)などの自発光半導体型光源を使用する。前記第1ADB光源410は、前記点灯回路10を介して点消灯するものである。
前記第3ランプユニット41L、41Rは、前記第1ADB光源410の点灯により、図4(A)、(B)、図6(A)、図7(A)に示すように、形状が一定の第1ADB配光パターン(第1ADB用ビーム配光パターン)LSP1、RSP1を前記車両Cの前方に照射するものである。右側の前記車両用前照灯1Rから照射される前記第1ADB配光パターンRSP1は、右側専用であり、また、左側の前記車両用前照灯1Lから照射される前記第1ADB配光パターンLSP1は、左側専用である。右側の前記第1ADB配光パターンRSP1は、スクリーンの上下の垂直線VU−VDよりも対向車線側(右側)に位置する第1垂直カットオフラインRCL1と、水平カットオフラインと、を有し、前記第1垂直カットオフラインRCL1よりも前記スクリーンの上下の垂直線VU−VDと反対側(右側)のエリアを照明するものである。前記第1垂直カットオフラインRCL1は、この例では、前記スクリーンの上下の垂直線VU−VDから対向車線側(右側)の約4.8°±約0.5°(約4.3°〜約5.3°)に位置する。左側の前記第1ADB配光パターンLSP1は、前記スクリーンの上下の垂直線VU−VDよりも走行車線側(左側)に位置する第1垂直カットオフラインLCL1と、水平カットオフラインと、を有し、前記第1垂直カットオフラインLCL1よりも前記スクリーンの上下の垂直線VU−VDと反対側(左側)のエリアを照明するものである。前記第1垂直カットオフラインLCL1は、この例では、スクリーンの上下の垂直線VU−VDから走行車線側(左側)の約1°〜約1.7°に位置する。右側の前記第1ADB配光パターンRSP1と左側の前記第1ADB配光パターンLSP1とは、ほぼ左右対称(左右反転)である。
(第4ランプユニット42L、42Rの説明)
前記第4ランプユニット42L、42Rは、この例では、プロジェクタタイプのランプユニットである。前記第4ランプユニット42L、42Rは、第2ADB光源(ADB光源2)420と、リフレクタと、投影レンズと、シェードと、ヒートシンク部材と、ホルダと、から構成されている。前記第2ADB光源420は、この例では、半導体型光源であって、LED、OELまたはOLED(有機EL)などの自発光半導体型光源を使用する。前記第2ADB光源420は、前記点灯回路10を介して点消灯するものである。
前記第4ランプユニット42L、42Rは、前記第2ADB光源420の点灯により、図4(A)、(B)、図6(A)、(B)、図7(A)、(B)に示すように、形状が一定の第2ADB配光パターン(第2ADB用ビーム配光パターン)LSP2、RSP2を前記車両Cの前方に照射するものである。右側の前記車両用前照灯1Rから照射される前記第2ADB配光パターンRSP2は、右側専用であり、また、左側の前記車両用前照灯1Lから照射される前記第2ADB配光パターンLSP2は、左側専用である。右側の前記第2ADB配光パターンRSP2は、右側の前記第1ADB配光パターンRSP1の前記第1垂直カットオフラインRCL1よりも前記スクリーンの上下の垂直線VU−VDと反対側(右側)に位置する第2垂直カットオフラインRCL2と、水平カットオフラインと、を有し、前記第2垂直カットオフラインRCL2よりも前記スクリーンの上下の垂直線VU−VDと反対側(右側)のエリアを照明するものである。前記第2垂直カットオフラインRCL2は、この例では、スクリーンの上下の垂直線VU−VDから対向車線側(右側)の約10°に位置する。左側の前記第2ADB配光パターンLSP2は、左側の前記第1ADB配光パターンLSP1の前記第1垂直カットオフラインLCL1よりも前記スクリーンの上下の垂直線VU−VDと反対側(左側)に位置する第2垂直カットオフラインLCL2と、水平カットオフラインと、を有し、前記第2垂直カットオフラインLCL2よりも前記スクリーンの上下の垂直線VU−VDと反対側(左側)のエリアを照明するものである。前記第2垂直カットオフラインLCL2は、この例では、スクリーンの上下の垂直線VU−VDから走行車線側(左側)の約8°に位置する。右側の前記第2ADB配光パターンRSP2と左側の前記第2ADB配光パターンLSP2とは、ほぼ左右対称(左右反転)である。
(第5ランプユニット43L、43Rの説明)
前記第5ランプユニット43L、43Rは、この例では、プロジェクタタイプのランプユニットである。前記第5ランプユニット43L、43Rは、第3ADB光源(ADB光源3)430と、リフレクタと、投影レンズと、シェードと、ヒートシンク部材と、ホルダと、から構成されている。前記第3ADB光源430は、この例では、半導体型光源であって、LED、OELまたはOLED(有機EL)などの自発光半導体型光源を使用する。前記第3ADB光源430は、前記点灯回路10を介して点消灯するものである。
前記第5ランプユニット43L、43Rは、前記第3ADB光源430の点灯により、図4(A)、(B)、図6(A)、(B)、(C)、図7(A)、(B)、(C)に示すように、形状が一定の第3ADB配光パターン(第3ADB用ビーム配光パターン)LSP3、RSP3を前記車両Cの前方に照射するものである。右側の前記車両用前照灯1Rから照射される前記第3ADB配光パターンRSP3は、右側専用であり、また、左側の前記車両用前照灯1Lから照射される前記第3ADB配光パターンLSP3は、左側専用である。右側の前記第3ADB配光パターンRSP3は、右側の前記第2ADB配光パターンRSP2の前記第2垂直カットオフラインRCL2よりも前記スクリーンの上下の垂直線VU−VDと反対側(右側)に位置する第3垂直カットオフラインRCL3と、水平カットオフラインと、を有し、前記第3垂直カットオフラインRCL3よりも前記スクリーンの上下の垂直線VU−VDと反対側(右側)のエリアを照明するものである。前記第3垂直カットオフラインRCL3は、この例では、スクリーンの上下の垂直線VU−VDから対向車線側(右側)の約17°に位置する。左側の前記第3ADB配光パターンLSP3は、左側の前記第2ADB配光パターンLSP2の前記第2垂直カットオフラインLCL2よりも前記スクリーンの上下の垂直線VU−VDと反対側(左側)に位置する第3垂直カットオフラインLCL3と、水平カットオフラインと、を有し、前記第3垂直カットオフラインLCL3よりも前記スクリーンの上下の垂直線VU−VDと反対側(左側)のエリアを照明するものである。前記第3垂直カットオフラインLCL3は、この例では、スクリーンの上下の垂直線VU−VDから走行車線側(左側)の約15°に位置する。右側の前記第3ADB配光パターンRSP3と左側の前記第3ADB配光パターンLSP3とは、ほぼ左右対称(左右反転)である。
(ADB配光パターンの説明)
右側の前記第1ADB配光パターンRSP1と右側の前記第2ADB配光パターンRSP2と右側の前記第3ADB配光パターンRSP3とを合成(重畳)すると、図4(A)、図6(A)に示す右側のADB配光パターンRSP1、RSP2、RSP3が得られる。左側の前記第1ADB配光パターンLSP1と左側の前記第2ADB配光パターンLSP2と左側の前記第3ADB配光パターンLSP3とを合成(重畳)すると、図4(B)、図7(A)に示す左側のADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3が得られる。
右側の前記ADB配光パターンRSP1、RSP2、RSP3の下側の部分および左側の前記ADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3の下側の部分と、前記ロービーム配光パターンLPの上側の部分とは、重なり合う。右側の前記ADB配光パターンRSP1、RSP2、RSP3は、主に、右側の対向車線の側方(路肩など)を広範囲に亘って拡散させて照明するものである。左側の前記ADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3は、主に、左側の走行車線の側方(路肩など)を広範囲に亘って拡散させて照明するものである。前記ADB配光パターンLSP1、RSP1、LSP2、RSP2、LSP3、RSP3の外形形状と、前記ハイビーム配光パターンHPの外形形状とは、類似し、あるいは、ほぼ同一である。
前記第1ADB配光パターンLSP1、RSP1は、前記第2ADB配光パターンLSP2、RSP2および前記第3ADB配光パターンLSP3、RSP3を含むパターンである。なお、前記第1ADB配光パターンLSP1、RSP1は、前記第2ADB配光パターンLSP2、RSP2および前記第3ADB配光パターンLSP3、RSP3を含まないパターンであっても良い。この場合においては、前記第1ADB配光パターンLSP1、RSP1は、前記第1垂直カットオフラインLCL1、RCL1と前記第2垂直カットオフラインLCL2、RCL2との間の部分となる。また、前記第1ADB配光パターンLSP1、RSP1の左側の部分、右側の部分と前記第2ADB配光パターンLSP2、RSP2の右側の部分、左側の部分とが重なり合う。すなわち、前記第2垂直カットオフラインLCL2、RCL2の部分において重なり合う。
前記第2ADB配光パターンLSP2、RSP2は、前記第3ADB配光パターンLSP3、RSP3を含むパターンである。なお、前記第2ADB配光パターンLSP2、RSP2は、前記第3ADB配光パターンLSP3、RSP3を含まないパターンであっても良い。この場合においては、前記第2ADB配光パターンLSP2、RSP2は、前記第2垂直カットオフラインLCL2、RCL2と前記第3垂直カットオフラインLCL3、RCL3との間の部分となる。また、前記第2ADB配光パターンLSP2、RSP2の左側の部分、右側の部分と前記第3ADB配光パターンLSP3、RSP3の右側の部分、左側の部分とが重なり合う。すなわち、前記第3垂直カットオフラインLCL3、RCL3の部分において重なり合う。
(検出部7の説明)
前記検出部7は、走行車線92を走行する先行車90、対向車線93を走行する対向車91の有無、および、自車(前記車両C)と前記先行車90、前記対向車91との間の距離などを検出して、検出信号を前記制御部8に出力するものである。前記検出部7は、たとえば、CCDカメラ(カメラセンサ)など、その他のセンサを使用する。
(制御部8の説明)
前記制御部8は、たとえば、ECUなどを使用する。前記制御部8は、前記検出部7からの前記検出信号を入力して、前記検出信号に基づいて前記車両用前照灯1L、1Rに制御信号を出力するものである。前記制御部8は、第1制御部としての点灯制御80と、第2制御部としての照射角制御81と、から構成されている。前記制御部8は、前記灯室50L、50R内に配置されている場合と前記灯室50L、50R外に配置されている場合とがある。
前記点灯制御80および前記照射角制御81は、前記点灯回路10を介して、前記ロービーム光源20、前記ハイビーム光源30、前記第1ADB光源410、前記第2ADB光源420、前記第3ADB光源430(以下、単に「光源20、30、410、420、430」と称する場合がある)の点消灯の制御および調光制御を行うものである。前記光源20、30、410、420、430の調光制御は、たとえば、2進法パルス幅変調であって、ONのパルス幅のデューティ比あるいはOFFのパルス幅のデューティ比を減少または増加させることにより行われる。前記光源20、30、410、420、430の調光制御により、前記ロービーム配光パターンLP、前記ハイビーム配光パターンHP、前記ADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3、RSP1、RSP2、RSP3の明るさ(光度、照度、輝度、光量など)を徐々に増加させたり徐々に減少させたりすることができる。
(自車(車両C)先行車90間の角度α(°)と距離L1(m)との相対関係の説明)
以下、前記車両Cと前記先行車90との間における角度α(°)と距離L1(m)との相対関係を図8(A)、図9、図11を参照して説明する。ここで、道路幅W1(前記走行車線92幅と前記対向車線93幅との和)を約7mとする。また、マージン範囲を約0.6mとする。すなわち、前記車両Cの左側の前記車両用前照灯1Lの前記第1ランプユニット2Lの光軸Z1Lから前記車両Cの左側の最外点までの距離約0.3mと、前記先行車90の左側の最外点から左側のミラーまでの距離約0.3mと、の和である。なお、前記先行車90としては、走行車線が2車線以上の場合であって、前記車両Cが走行している走行車線よりも対向車線と反対側(左側)の走行車線を走行している先行車の場合がある。
前記車両Cと前記先行車90との間における角度α(°)と距離L1(m)との相対関係は、図9、図11に示す関係にある。すなわち、前記車両Cと前記検出部7により検出されている前記先行車90との間の距離L1が約100mのとき、前記車両Cと前記先行車90との間の角度αが約0.34°である。このとき、前記制御部8の制御により、左右両側の前記車両用前照灯1L、1Rの前記第1ADB光源410、前記第2ADB光源420、前記第3ADB光源430を調光点灯して、左右両側の前記ADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3、RSP1、RSP2、RSP3を調光照射する。なお、図7においては、右側の前記ADB配光パターンRSP1、RSP2、RSP3の図示を省略してある。これと同時に、左右両側の前記ハイビーム光源30を瞬時に0%消灯して、左右両側の前記ハイビーム配光パターンHPを瞬時に0%消灯する。一方、左右両側の前記ロービーム配光パターンLPは、100%点灯状態とする。ここで、左側の前記第1ADB配光パターンLSP1の前記第1垂直カットオフラインLCL1は、スクリーンの上下の垂直線VU−VDから走行車線側(左側)の約1°〜約1.7°(前記車両C(自車)から前記先行車90(他車)までの距離約35m〜約20mに対応する)に位置する。このために、前記車両Cよりも約100m先から約35m〜約20m先までの間に位置する前記先行車90(図7(A)参照)に対して左右両側の前記ハイビーム配光パターンHPによるグレアを与えるようなことがない。しかも、左右両側の前記ロービーム配光パターンLPおよび左側の前記ADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3により、前記先行車90よりも左側の遠方を視認することができ、かつ、左側路肩の歩行者や自転車などの視認性を十分確保することができる。
図9、図11に示すように、前記車両Cと前記検出部7により検出されている前記先行車90との間の距離L1が約1mのとき、前記車両Cと前記先行車90との間の角度αが約30.96°である。このように、前記車両Cと前記先行車90との間の距離L1が検出当初の約100mから約1mまで変化する間、前記車両Cと前記先行車90との間の角度αが検出当初の約0.34°から約30.96°まで変化する。この変化の間において、前記制御部8の制御により、左側の前記車両用前照灯1Lの前記第1ADB光源410、前記第2ADB光源420、前記第3ADB光源430を調光点灯消灯して、左側の前記第1ADB配光パターンLSP1、前記第2ADB配光パターンLSP2、前記第3ADB配光パターンLSP3を調光点灯消灯する。
この結果、左側の前記ADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3の前記垂直カットオフラインLCL1、LCL2、LCL3は、前記検出部7が前記先行車90を検出した当初の位置、すなわち、左側の前記第1ADB配光パターンLSP1の第1垂直カットオフラインLCL1が位置するスクリーンの上下の垂直線VU−VDから走行車線側(左側)の約1°〜約1.7°、左側の前記第2ADB配光パターンLSP2の第2垂直カットオフラインLCL2が位置するスクリーンの上下の垂直線VU−VDから走行車線側(左側)の約8°、左側の前記第3ADB配光パターンLSP3の第3垂直カットオフラインLCL3が位置するスクリーンの上下の垂直線VU−VDから走行車線側(左側)の約15°、と水平方向に移動する。すなわち、左側3個の前記ADBランプユニット41L、42L、43Lは、前記垂直カットオフラインLCL1、LCL2、LCL3を水平方向に移動させるものである。
これにより、前記先行車90が前記車両Cよりも約100m先から約35m〜約20m先までの間に位置する場合は、前記第1ADB配光パターンLSP1、前記第2ADB配光パターンLSP2、前記第3ADB配光パターンLSP3および左右両側の前記ロービーム配光パターンLPが調光点灯されている。前記先行車90が前記車両Cよりも約35m〜約20m先に達すると、すなわち、前記先行車90がスクリーンの上下の垂直線VU−VDから走行車線側(左側)の約1°〜約1.7°に達すると、図7(B)に示すように、前記第1ADB配光パターンLSP1が調光消灯される。前記車両Cよりも約35m〜約20m先は、左右両側の前記ロービーム配光パターンLPにより照明されている。このために、前記第1ADB配光パターンLSP1が調光消灯されていても、前記第2ADB配光パターンLSP2、前記第3ADB配光パターンLSP3および左右両側の前記ロービーム配光パターンLPにより、前記先行車90よりも左側および手前を視認することができ、かつ、左側路肩の歩行者や自転車などの視認性を十分確保することができる。
また、前記先行車90が前記車両Cよりも約4m先に達すると、すなわち、前記先行車90がスクリーンの上下の垂直線VU−VDから走行車線側(左側)の約8°に達すると、図7(C)に示すように、前記第2ADB配光パターンLSP2が調光消灯される。このとき、前記第3ADB配光パターンLSP3および左右両側の前記ロービーム配光パターンLPが調光点灯されているので、前記先行車90よりも左側および手前を視認することができ、かつ、左側路肩の歩行者や自転車などの視認性を十分確保することができる。
さらに、前記先行車90が前記車両Cよりも約2m先に達すると、すなわち、前記先行車90がスクリーンの上下の垂直線VU−VDから走行車線側(左側)の約15°に達すると、前記第3ADB配光パターンLSP3が調光消灯される。このとき、左右両側の前記ロービーム配光パターンLPが調光点灯されているので、前記先行車90よりも手前を視認することができる。なお、前記先行車90が前記車両Cよりも約2m先に達した時点でも、前記第3ADB配光パターンLSP3の調光点灯を続けていても良い。この場合においては、左側路肩の歩行者や自転車などの視認性を十分確保することができる。
そして、前記先行車90が前記車両Cよりも約100m先ではなく、一気に、前記車両Cよりも約35m〜約20m先あるいは約4m先あるいは約2m先に現れた場合においては、前記第2ADB配光パターンLSP2および前記第3ADB配光パターンLSP3を調光点灯し、あるいは、前記第3ADB配光パターンLSP3を調光点灯し、あるいは、前記第1ADB配光パターンLSP1および前記第2ADB配光パターンLSP2および前記第3ADB配光パターンLSP3を調光点灯しない。このように、前記垂直カットオフラインLCL1、LCL2、LCL3を水平方向に順次あるいは一気に移動させるものである。
(自車(車両C)対向車91間の角度β(°)と距離L2(m)との相対関係の説明)
以下、前記車両Cと前記対向車91との間における角度β(°)と距離L2(m)との相対関係を図8(B)、図10、図12を参照して説明する。ここで、道路幅W1(前記走行車線92幅と前記対向車線93幅との和)を約7mとする。また、前記車両Cの右側の前記車両用前照灯1Rの前記第1ランプユニット2Rの光軸Z1Rから前記対向車91の右側のミラーまでの距離すなわち車幅W2を約4.062mとする。なお、この車幅W2は、前記対向車91の車種により多少変動する。また、前記対向車91としては、2車線以上の対向車線を走行している対向車の場合がある。さらに、前記対向車91としては、他車である先行車の場合がある。すなわち、走行車線が2車線以上の場合であって、前記車両Cが走行している走行車線よりも対向車線側(右側)の走行車線に先行車が走行している場合である。
前記車両Cと前記対向車91との間における角度β(°)と距離L2(m)との相対関係は、図10、図12に示す関係にある。すなわち、前記車両Cと前記検出部7により検出されている前記対向車91との間の距離L2が約200mのとき、前記車両Cと前記対向車91との間の角度βが約1.16°である。このとき、前記制御部8の制御により、左右両側の前記車両用前照灯1L、1Rの前記第1ADB光源410、前記第2ADB光源420、前記第3ADB光源430を調光点灯して、左右両側の前記ADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3、RSP1、RSP2、RSP3を調光照射する。なお、図6においては、左側の前記ADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3の図示を省略してある。これと同時に、左右両側の前記ハイビーム光源30を瞬時に0%消灯して、左右両側の前記ハイビーム配光パターンHPを瞬時に0%消灯する。一方、左右両側の前記ロービーム配光パターンLPは、100%点灯状態とする。ここで、右側の前記第1ADB配光パターンRSP1の前記第1垂直カットオフラインRCL1は、スクリーンの上下の垂直線VU−VDから対向車線側(右側)の約4.8°±約0.5°(前記車両C(自車)から前記対向車91(他車)までの距離約55m〜約45mに対応する)に位置する。このために、前記車両Cよりも約200m先から約55m〜約45m先までの間に位置する前記対向車91(図6(A)参照)に対してグレアを与えるようなことがない。しかも、左右両側の前記ロービーム配光パターンLPおよび右側の前記ADB配光パターンRSP1、RSP2、RSP3により、前記対向車91よりも右側の遠方を視認することができ、かつ、右側路肩の歩行者や自転車などの視認性を十分確保することができる。
ここで、右側の前記ADB配光パターンRSP1、RSP2、RSP3の調光点灯および左右両側の前記ハイビーム光源30の瞬時0%消灯の時点は、前記車両Cと前記検出部7により検出されている前記対向車91との間の距離L2が約200mのときである。これに対して、左側の前記ADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3の調光点灯および左右両側の前記ハイビーム光源30の瞬時0%消灯の時点は、前記車両Cと前記検出部7により検出されている前記先行車90との間の距離L1が約100mのときである。これは、前記車両Cと前記対向車91とが対面走行して短時間ですれ違うためで、前記車両Cが前記先行車90を追走する場合の距離L1と比較して、長い距離L2を必要とするからである。
図10、図12に示すように、前記車両Cと前記検出部7により検出されている前記対向車91との間の距離L2が約5mのとき、前記車両Cと前記対向車91との間の角度βが約39.09°である。このように、前記車両Cと前記対向車91との間の距離L2が検出当初の約200mから約5mまで変化する間、前記車両Cと前記対向車91との間の角度βが検出当初の約1.16°から約39.09°まで変化する。この変化の間において、前記制御部8の制御により、右側の前記車両用前照灯1Rの前記第1ADB光源410、前記第2ADB光源420、前記第3ADB光源430を調光点灯消灯して、右側の前記第1ADB配光パターンRSP1、前記第2ADB配光パターンRSP2、前記第3ADB配光パターンRSP3を調光点灯消灯する。
この結果、右側の前記ADB配光パターンRSP1、RSP2、RSP3の垂直カットオフラインRCL1、RCL2、RCL3は、前記検出部7が前記対向車91を検出した当初の位置、すなわち、右側の前記第1ADB配光パターンRSP1の前記第1垂直カットオフラインRCL1が位置するスクリーンの上下の垂直線VU−VDから対向車線側(右側)の約4.8°±約0.5°、右側の前記第2ADB配光パターンRSP2の前記第2垂直カットオフラインRCL2が位置するスクリーンの上下の垂直線VU−VDから対向車線側(右側)の約10°、右側の前記第3ADB配光パターンRSP3の前記第3垂直カットオフラインRCL3が位置するスクリーンの上下の垂直線VU−VDから対向車線側(右側)の約17°、と水平方向に移動する。すなわち、右側3個の前記ADBランプユニット41R、42R、43Rは、前記垂直カットオフラインRCL1、RCL2、RCL3を水平方向に移動させるものである。
これにより、前記対向車91が前記車両Cよりも約200m先から約55m〜約45m先までの間に位置する場合は、前記第1ADB配光パターンRSP1、前記第2ADB配光パターンRSP2、前記第3ADB配光パターンRSP3および左右両側の前記ロービーム配光パターンLPが調光点灯されている。前記対向車91が前記車両Cよりも約55m〜約45m先に達すると、すなわち、前記対向車91がスクリーンの上下の垂直線VU−VDから対向車線側(右側)の約4.8±約0.5°に達すると、図6(B)に示すように、前記第1ADB配光パターンRSP1が調光消灯される。このとき、左右両側の前記ロービーム配光パターンLPが前記車両Cよりも約35m〜約20m先を照明している。このために、前記第1ADB配光パターンRSP1が調光消灯されていても、前記第2ADB配光パターンRSP2、前記第3ADB配光パターンRSP3および左右両側の前記ロービーム配光パターンLPにより、前記対向車91よりも右側および手前を視認することができ、かつ、右側路肩の歩行者や自転車などの視認性を十分確保することができる。
また、前記対向車91が前記車両Cよりも約24m先に達すると、すなわち、前記対向車91がスクリーンの上下の垂直線VU−VDから走行車線側(左側)の約10°に達すると、図6(C)に示すように、前記第2ADB配光パターンRSP2が調光消灯される。このとき、前記第3ADB配光パターンRSP3および左右両側の前記ロービーム配光パターンLPが調光点灯されているので、前記対向車91よりも右側および手前を視認することができ、かつ、右側路肩の歩行者や自転車などの視認性を十分確保することができる。
さらに、前記対向車91が前記車両Cよりも約14m先に達すると、すなわち、前記対向車91がスクリーンの上下の垂直線VU−VDから走行車線側(左側)の約17°に達すると、前記第3ADB配光パターンRSP3が調光消灯される。このとき、左右両側の前記ロービーム配光パターンLPが調光点灯されているので、前記対向車91よりも右側および手前を視認することができる。
そして、前記対向車91が前記車両Cよりも約200m先ではなく、一気に、前記車両Cよりも約55m〜約45m先あるいは約24m先あるいは約14m先に現れた場合においては、前記第2ADB配光パターンRSP2および前記第3ADB配光パターンRSP3を調光点灯し、あるいは、前記第3ADB配光パターンRSP3を調光点灯し、あるいは、前記第1ADB配光パターンRSP1および前記第2ADB配光パターンRSP2および前記第3ADB配光パターンRSP3を調光点灯しない。このように、前記垂直カットオフラインRCL1、RCL2、RCL3を水平方向に順次あるいは一気に移動させるものである。
(実施形態の作用の説明)
この実施形態にかかる車両用前照灯は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
まず、車両(自車両)Cの前方に先行車90、対向車91が無いと、検出部7が検出信号を制御部8に出力し、制御部8が制御信号を車両用前照灯1L、1Rの点灯回路10に出力する。すると、ロービーム光源20およびハイビーム光源30が100%点灯状態に制御され、一方、第1ADB光源410、第2ADB光源420、第3ADB光源430が0%消灯状態に制御される。
これにより、図5に示すように、左右両側の車両用前照灯1L、1Rの第1ランプユニット2L、2Rから左右両側のロービーム配光パターンLP、および、左右両側の車両用前照灯1L、1Rの第2ランプユニット3L、3Rから左右両側のハイビーム配光パターンHPが、それぞれ100%点灯状態で、車両Cの前方に照射されることとなる。この結果、手前側から遠方にかけて広範囲に照明することができる。
ここで、検出部7が車両Cから約200m先の対向車91を検出すると、左右両側のハイビーム光源30が瞬時に0%消灯状態に制御され、一方、右側の第1ADB光源410、第2ADB光源420、第3ADB光源430が100%点灯状態に制御される。これにより、図6(A)に示すように、左右両側の車両用前照灯1L、1Rの第1ランプユニット2L、2Rから左右両側のロービーム配光パターンLP、および、右側の車両用前照灯1Rの第3ランプユニット41Rから右側の第1ADB配光パターンRSP1、および、右側の車両用前照灯1Rの第4ランプユニット42Rから右側の第2ADB配光パターンRSP2、および、右側の車両用前照灯1Rの第5ランプユニット43Rから右側の第3ADB配光パターンRSP3が、それぞれ100%点灯状態で、車両Cの前方に照射されることとなる。このとき、右側の第1ADB配光パターンRSP1の第1垂直カットオフラインRCL1は、スクリーンの上下の垂直線VU−VDから右側の約4.8°±約0.5°に位置する。このために、車両Cよりも約200m先に位置する対向車91に対してグレアを与えるようなことがない。
対向車91が車両Cに順次近付いて来ると、制御部8は、検出部7からの検出信号に基づいて、右側の第1ADB光源410、第2ADB光源420、第3ADB光源430を100%点灯状態から0%消灯状態に順次制御する。これにより、図6(B)、(C)、図4(C)に示すように、右側の車両用前照灯1Rの第3ランプユニット41Rからの右側の第1ADB配光パターンRSP1、右側の車両用前照灯1Rの第4ランプユニット42Rからの右側の第2ADB配光パターンRSP2、右側の車両用前照灯1Rの第5ランプユニット43Rからの右側の第3ADB配光パターンRSP3が、100%点灯状態から0%消灯状態に順次制御される。このとき、右側の第2ADB配光パターンRSP2の第2垂直カットオフラインRCL2は、スクリーンの上下の垂直線VU−VDから右側の約10°に位置し、また、右側の第3ADB配光パターンRSP3の第3垂直カットオフラインRCL3は、スクリーンの上下の垂直線VU−VDから右側の約17°に位置する。このために、車両Cよりも約200m先に位置する対向車91が車両Cに近付いて来ても、その対向車91に対してグレアを与えるようなことがない。
そして、車両(自車)Cと対向車(他車)91との間における角度βがスクリーンの上下の垂直線VU−VDよりも対向車線側(右側)の約17°を超えた時点において、右側の第3ADB配光パターンRSP3が消灯状態となる。このために、対向車(他車)91に対するグレアを確実に防止することができる。
一方、検出部7が車両Cから約100m先の先行車90を検出すると、左右両側のハイビーム光源30が瞬時に0%消灯状態に制御され、一方、左側の第1ADB光源410、第2ADB光源420、第3ADB光源430が100%点灯状態に制御される。これにより、図7(A)に示すように、左右両側の車両用前照灯1L、1Rの第1ランプユニット2L、2Rから左右両側のロービーム配光パターンLP、および、左側の車両用前照灯1Lの第3ランプユニット41Lから左側の第1ADB配光パターンLSP1、および、左側の車両用前照灯1Lの第4ランプユニット42Lから左側の第2ADB配光パターンLSP2、および、左側の車両用前照灯1Lの第5ランプユニット43Lから左側の第3ADB配光パターンLSP3が、それぞれ100%点灯状態で、車両Cの前方に照射されることとなる。このとき、左側の第1ADB配光パターンLSP1の第1垂直カットオフラインLCL1は、スクリーンの上下の垂直線VU−VDから左側の約1°〜約1.7°に位置する。このために、車両Cよりも約100m先に位置する先行車90に対してグレアを与えるようなことがない。
先行車90が車両Cに順次近付いて来ると、制御部8は、検出部7からの検出信号に基づいて、左側の第1ADB光源410、第2ADB光源420、第3ADB光源430を100%点灯状態から0%消灯状態に順次制御する。これにより、図7(B)、(C)、図4(C)に示すように、左側の車両用前照灯1Lの第3ランプユニット41Lからの左側の第1ADB配光パターンLSP1、左側の車両用前照灯1Lの第4ランプユニット42Lからの左側の第2ADB配光パターンLSP2、左側の車両用前照灯1Lの第5ランプユニット43Lからの左側の第3ADB配光パターンLSP3が、100%点灯状態から0%消灯状態に順次制御される。このとき、左側の第2ADB配光パターンLSP2の第2垂直カットオフラインLCL2は、スクリーンの上下の垂直線VU−VDから左側の約8°に位置し、また、左側の第3ADB配光パターンLSP3の第3垂直カットオフラインLCL3は、スクリーンの上下の垂直線VU−VDから左側の約15°に位置する。このために、車両Cよりも約100m先に位置する先行車90が車両Cに近付いて来ても、その先行車90に対してグレアを与えるようなことがない。
そして、車両(自車)Cと先行車90との間における角度αがスクリーンの上下の垂直線VU−VDよりも走行車線側(左側)の約15°を超えた時点において、左側の第3ADB配光パターンLSP3を消灯状態とする場合がある。この場合においては、先行車90に対してグレアを与えない。なお、車両(自車)Cと先行車90との間における角度αがスクリーンの上下の垂直線VU−VDよりも走行車線側(左側)の約15°を超えた時点においても、左側の第3ADB配光パターンLSP3を点灯状態とする場合がある。この場合においては、走行車線側(左側)の側方の路肩などを照明することができるので、側方の路肩などの視認性を向上させることができる。
ここで、左右両側の車両用前照灯1L、1Rの第1ランプユニット2L、2Rからの左右両側のロービーム配光パターンLPは、続けて100%点灯状態で車両Cの前方に照射されている。また、検出部7が対向車91のみを検出しているときには、制御部8は、前記の通り、右側の第1ADB配光パターンRSP1、右側の第2ADB配光パターンRSP2、右側の第3ADB配光パターンRSP3を100%点灯状態から0%消灯状態に順次制御し、一方、左側の第1ADB配光パターンLSP1、左側の第2ADB配光パターンLSP2、左側の第3ADB配光パターンLSP3を続けて100%点灯状態に制御する。さらに、検出部7が先行車90のみを検出しているときには、前記の通り、制御部8は、左側の第1ADB配光パターンLSP1、左側の第2ADB配光パターンLSP2、左側の第3ADB配光パターンLSP3を100%点灯状態から0%消灯状態に順次制御し、一方、右側の第1ADB配光パターンRSP1、右側の第2ADB配光パターンRSP2、右側の第3ADB配光パターンRSP3を続けて100%点灯状態に制御する。さらにまた、検出部7が先行車90と対向車91とを検出しているときには、制御部8は、左右両側の第1ADB配光パターンLSP1、RSP1、左右両側の第2ADB配光パターンLSP2、RSP2、左右両側の第3ADB配光パターンLSP3、RSP3を100%点灯状態から0%消灯状態に順次制御する。
なお、ハイビーム配光パターンHPを100%点灯状態から0%消灯状態に制御する場合は、グレアを与えないようにするために、瞬時に行うことが好ましい。一方、ハイビーム配光パターンHPを0%消灯状態から100%点灯状態に制御する場合、ロービーム配光パターンLPを、0%消灯状態から100%点灯状態に、かつ、100%点灯状態から0%消灯状態に制御する場合、第1ADB配光パターンLSP1、RSP1、第2ADB配光パターンLSP2、RSP2、第3ADB配光パターンLSP3、RSP3を、0%消灯状態から100%点灯状態に、かつ、100%点灯状態から0%消灯状態に制御する場合は、調光して行うことが好ましい。
(実施形態の効果の説明)
この実施形態にかかる車両用前照灯は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
この実施形態にかかる車両用前照灯は、車両Cの前部の走行車線側(左側)に搭載されている走行車線側(左側)専用のADBランプユニットすなわち第3ランプユニット41L、第4ランプユニット42L、第5ランプユニット43Lから、スクリーンの上下の垂直線VU−VDよりも走行車線側(左側)に位置する垂直カットオフラインLCL1、LCL2、LCL3を有しかつ垂直カットオフラインLCL1、LCL2、LCL3よりもスクリーンの上下の垂直線VU−VDと反対側(左側)のエリアを照明する走行車線側(左側)専用のADB配光パターンすなわち第1ADB配光パターンLSP1、第2ADB配光パターンLSP2、第3ADB配光パターンLSP3を照射するものである。この結果、高精度の走行車線側(左側)専用のADB配光パターンすなわち第1ADB配光パターンLSP1、第2ADB配光パターンLSP2、第3ADB配光パターンLSP3を得ることができる。
この実施形態にかかる車両用前照灯は、車両Cの前部の対向車線側(右側)に搭載されている対向車線側(右側)専用のADBランプユニットすなわち第3ランプユニット41R、第4ランプユニット42R、第5ランプユニット43Rから、スクリーンの上下の垂直線VU−VDよりも対向車線側(右側)に位置する垂直カットオフラインRCL1、RCL2、RCL3を有しかつ垂直カットオフラインRCL1、RCL2、RCL3よりもスクリーンの上下の垂直線VU−VDと反対側(右側)のエリアを照明する対向車線側(右側)専用のADB配光パターンすなわち第1ADB配光パターンRSP1、第2ADB配光パターンRSP2、第3ADB配光パターンRSP3を照射するものである。この結果、高精度の対向車線側(右側)専用のADB配光パターンすなわち第1ADB配光パターンRSP1、第2ADB配光パターンRSP2、第3ADB配光パターンRSP3を得ることができる。
この実施形態にかかる車両用前照灯は、走行車線側(左側)専用のADBランプユニット41L、42L、43Lから照射される走行車線側(左側)専用のADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3のスクリーンの上下の垂直線VU−VDよりも走行車線側(左側)に位置する垂直カットオフラインLCL1、LCL2、LCL3を、検出部7および制御部8により、車両(自車)Cと先行車90との間における角度αに対応させて水平方向に移動させる。このために、先行車90に対してグレアを与えるようなことがない。
この実施形態にかかる車両用前照灯は、対向車線側(右側)の専用ADBランプユニット41R、42R、43Rから照射される対向車線側(右側)の専用ADB配光パターンRSP1、RSP2、RSP3のスクリーンの上下の垂直線VU−VDよりも対向車線側(右側)に位置する垂直カットオフラインRCL1、RCL2、RCL3を、検出部7および制御部8により、車両(自車)Cと対向車(他車)91との間における角度βに対応させて水平方向に移動させる。このために、対向車91に対してグレアを与えるようなことがない。
特に、この実施形態にかかる車両用前照灯は、ADB配光パターンである左側の第1ADB配光パターンLSP1が、スクリーンの上下の垂直線VU−VDから走行車線側(左側)の約1°〜約1.7°(車両C(自車)から先行車90(他車)までの距離約35m〜約20mに対応する)に位置する第1垂直カットオフラインLCL1よりもスクリーンの上下の垂直線VU−VDと反対側のエリアを照明するものである。このために、車両Cよりも所定の距離(この例では約100m)先に位置する先行車90を検出した時点において、左側のADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3を調光照射し、同時に、左右両側のハイビーム配光パターンHPを瞬時に0%消灯し、一方、左右両側のロービーム配光パターンLPを100%点灯状態とすることにより、下記の効果が得られる。すなわち、車両Cよりも約100m先から約35m〜約20m先までの間に位置する先行車90(図7(A)参照)に対して左右両側のハイビーム配光パターンHPによるグレアを与えるようなことがない。しかも、左右両側のロービーム配光パターンLPおよび左側のADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3により、先行車90よりも左側の遠方を視認することができ、かつ、左側路肩の歩行者や自転車などの視認性を十分確保することができる。
また、この実施形態にかかる車両用前照灯は、走行車線側(左側)の垂直カットオフラインLCL1、LCL2、LCL3が、スクリーンの上下の垂直線VU−VDよりも走行車線側(左側)の約1°〜約1.7°から約15°までの範囲において、車両(自車)Cと先行車90との間における角度αに対応して水平方向に移動するものである。このために、先行車90に対してグレアを与えずに、先行車90を遠方から近くまで確実に視認することができる。
(実施形態以外の例の説明)
この実施形態においては、車両Cが左側通行の場合の車両用前照灯1L、1Rについて説明するものである。ところが、この発明においては、車両Cが右側通行の場合の車両用前照灯にも適用することができる。この場合において、ロービーム配光パターンLP、ADB配光パターンLSP1、RSP1、LSP2、RSP2、LSP3、RSP3は、左右反転する。
また、この実施形態においては、ハイビーム配光パターンHPが下側に水平カットオフラインを有する長円形の2分の1の形状をなすものである。ところが、この発明においては、ハイビーム配光パターンの形状は特に限定しない。たとえば、長円形の形状などであっても良い。
さらに、この実施形態においては、左側のADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3、右側のADB配光パターンRSP1、RSP2、RSP3が長円形の4分の1の形状をなすものである。ところが、この発明においては、左右両側のADB配光パターンの形状は特に限定しない。たとえば、垂直カットオフラインLCL1、LCL2、LCL3、RCL1、RCL2、RCL3を1辺とする三角形形状、あるいは、垂直カットオフラインLCL1、LCL2、LCL3、RCL1、RCL2、RCL3で切断した長円形の2分の1の形状、あるいは、垂直カットオフラインLCL1、LCL2、LCL3、RCL1、RCL2、RCL3と水平カットオフラインで切断した長円形の4分の3の形状などであっても良い。
さらにまた、この実施形態においては、ランプユニット2、3、41、42、43の光源として半導体型光源(20、30、410、420、430)を使用するものである。ところが、この発明においては、ランプユニットの光源として、半導体型光源以外の光源、たとえば、HIDなどの放電光源、ハロゲン光源などのバルブ光源などを使用するものであっても良い。
さらにまた、この実施形態においては、ADBランプユニットが3個である。ところが、この発明においては、ADBランプユニットが2個、あるいは、4個以上であっても良い。
さらにまた、この実施形態においては、複数の左側のADBランプユニット41L、42L、43Lにより、左側のADB配光パターンLSP1、LSP2、LSP3を、また、複数の右側のADBランプユニット41R、42R、43Rにより、右側のADB配光パターンRSP1、RSP2、RSP3を、それぞれ複数の段階に変化させるものである。ところが、この発明においては、1つの左側のADBランプユニット、1つの右側のADBランプユニットをスイブル装置により回転させることにより、左側のADB配光パターン、右側のADB配光パターンが無段階的に変化するものであっても良い。また、1つのADBランプユニットの複数の光源により、ADB配光パターンを複数の段階にあるいは無段階に変化させるものであっても良い。さらに、1つのADBランプユニットの複数の形状のシェードにより、ADB配光パターンを複数の段階にあるいは無段階に変化させるものであっても良い。
さらにまた、この実施形態においては、対向車91を車両Cから200m先で検出し、先行車90を車両Cから100m先で検出するものである。ところが、この発明においては、対向車91、先行車90の検出位置を特に限定しない。すなわち、検出部7により、対向車91、先行車90の検出位置が変わる。
さらにまた、この実施形態においては、右側の第1ADB配光パターンRSP1の垂直カットオフラインRCL1の位置が、検出部7が対向車91を検出した当初の位置であって、スクリーンの上下の垂直線VU−VDから右側に約4.8°±約0.5°に位置し、一方、左側の第1ADB配光パターンLSP1の垂直カットオフラインLCL1の位置が、検出部7が先行車90を検出した当初の位置であって、スクリーンの上下の垂直線VU−VDから左側に約1°〜約1.7°に位置するものである。ところが、この発明においては、右側の第1ADB配光パターンRSP1の垂直カットオフラインRCL1の位置がスクリーンの上下の垂直線VU−VDから右側に約4.8°±約0.5°以外の位置に位置し、一方、左側の第1ADB配光パターンLSP1の垂直カットオフラインLCL1の位置がスクリーンの上下の垂直線VU−VDから左側に約1°〜約1.7°以外の位置に位置するものであっても良い。
さらにまた、この実施形態においては、右側の第3ADB配光パターンRSP3の垂直カットオフラインRCL3の位置が、スクリーンの上下の垂直線VU−VDから右側に約17°に位置し、一方、左側の第3ADB配光パターンLSP3の垂直カットオフラインLCL3の位置が、スクリーンの上下の垂直線VU−VDから左側に約15°に位置するものである。ところが、この発明においては、右側の第3ADB配光パターンRSP3の垂直カットオフラインRCL3の位置がスクリーンの上下の垂直線VU−VDから右側に約17°以外の位置に位置し、一方、左側の第3ADB配光パターンLSP3の垂直カットオフラインLCL3の位置がスクリーンの上下の垂直線VU−VDから左側に約15°以外の位置に位置するものであっても良い。
1L、1R 車両用前照灯
10 点灯回路
2L、2R 第1ランプユニット
20 ロービーム光源
3L、3R 第2ランプユニット
30 ハイビーム光源
41L、41R 第3ランプユニット
42L、42R 第4ランプユニット
43L、43R 第5ランプユニット
410 第1ADB光源
420 第2ADB光源
430 第3ADB光源
50L、50R 灯室
56L、56R ランプレンズ
7 検出部
8 制御部
80 点灯制御
81 照射角制御
90 先行車
91 対向車
92 走行車線
93 対向車線
C 車両(自車)
HL−HR スクリーンの左右の水平線
HP ハイビーム配光パターン
L1 自車と先行車との間の距離
L2 自車と対向車との間の距離
LP ロービーム配光パターン
LCL1 第1垂直カットオフライン
LCL2 第2垂直カットオフライン
LCL3 第3垂直カットオフライン
LSP1 左側の第1ADB配光パターン
LSP2 左側の第2ADB配光パターン
LSP3 左側の第3ADB配光パターン
RCL1 第1垂直カットオフライン
RCL2 第2垂直カットオフライン
RCL3 第3垂直カットオフライン
RSP1 右側の第1ADB配光パターン
RSP2 右側の第2ADB配光パターン
RSP3 右側の第3ADB配光パターン
VU−VD スクリーンの上下の垂直線
W1 道路幅
W2 車幅
Z1L、Z1R、Z2L、Z2R、Z3L、Z3R、Z4L、Z4R、Z5L、Z5R 光軸
α 自車と先行車との間の角度
β 自車と対向車との間の角度

Claims (3)

  1. 車両の前部の走行車線側に搭載されていて、スクリーンの上下の垂直線よりも走行車線側に位置する垂直カットオフラインを有しかつ前記垂直カットオフラインよりも前記スクリーンの上下の垂直線と反対側のエリアを照明するADB配光パターンを照射すると共に、前記垂直カットオフラインを水平方向に移動させるADBランプユニットと、
    前記スクリーンの上下の垂直線よりも走行車線側に照射される配光パターンの外形形状が前記ADB配光パターンの外形形状と類似し、あるいは、同一であるハイビーム配光パターンを照射するハイビームランプユニットと、
    自車が走行している走行車線、および、自車が走行している走行車線よりも対向車線と反対側の走行車線を走行する他車を検出して検出信号を出力する検出部と、
    前記検出部からの前記検出信号に基づいて、前記垂直カットオフラインを前記自車と前記他車との間における角度に対応させて水平方向に移動させる制御信号を、前記ADBランプユニットに出力する制御部と、を備え
    前記ADBランプユニットは、複数のランプユニットからなり、各ランプユニットがそれぞれ前記垂直カットオフラインを有し、各垂直カットオフラインよりも前記スクリーンの上下の垂直線と反対側のエリアをそれぞれ照明することで前記ADB配光パターンが形成され、
    前記制御部は、前記走行車線を走行する前記他車が検出された場合に、前記ハイビームランプユニットを消灯しつつ、前記ADBランプユニットの各ランプユニットを調光制御し、かつ、検出した前記他車と前記自車との間の角度よりも前記スクリーンの上下の垂直線側に前記垂直カットオフラインを有する該ランプユニットをすべて消灯する、
    ことを特徴とする車両用前照灯。
  2. 前記ADB配光パターンは、前記スクリーンの上下の垂直線よりも走行車線側の約1°〜約1.7°に位置する前記垂直カットオフラインよりも外側のエリアを照明する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。
  3. 前記垂直カットオフラインは、前記スクリーンの上下の垂直線よりも走行車線側の約1°〜約1.7°から約15°までの範囲において、前記自車と前記他車との間における角度に対応して水平方向に移動する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。
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