JP2005283966A - 投写用レンズシステムおよびプロジェクタ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低コストで熱変形による収差補正能力の低下が少ない投写用レンズシステムを提供する。
【解決手段】 最もスクリーン側に配置されたスクリーン側に凸の第1のメニスカスレンズL11がプラスチック製で、その両面S1およびS2が非球面であり、さらに、それら両曲面S1およびS2の近軸曲率半径は、第2のメニスカスレンズL12のスクリーン側の面S3の曲率半径よりも大きい投写用レンズシステム5を提供する。非球面レンズL11の両面の曲率半径を大きくして屈折力を低く抑えることにより、レンズ中心付近の厚みと、周辺の厚みとの差をなくし、熱変形の影響を抑制できるようにしている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、液晶あるいはDMDといったライトバルブに表示された像をスクリーンに拡大投影するプロジェクタ装置の投写用レンズシステムに関するものである。
特開2002−357769号公報には、プロジェクタ装置に用いる投写レンズ装置について、一対のプラスチック製の非球面レンズを用いることが開示されている。さらに、前側の非球面レンズは負パワーとし、後側の非球面レンズは正パワーとし、プラスチック製のレンズが熱で変形し、屈折率が変化した場合、正パワーのレンズと負パワーのレンズとで影響を打ち消しあい、収差を補正する性能の低下を抑制することが記載されている。
特開2002−357769号公報
レンズシステムにおいて、少ない枚数のレンズにより収差を高いレベルで補正するために、非球面レンズを導入することが多い。非球面レンズはガラス製のレンズでも実現できるが、コストと、加工が容易であることからプラスチック製のレンズが用いられることが多い。しかしながら、プラスチック製のレンズは熱膨張係数が大きいので、熱による形状の変化が逆に収差性能を低下する要因になる。特に、図1に示すようなリアプロジェクタにおいては、投写用のレンズシステムが完全にクローズされた環境に配置されるので、レンズシステムの少なくとも一部が露出する従来のスクリーンとプロジェクタが分離したプロジェクタシステムと比較すると熱の影響を受けやすい。図1に示したリアプロジェクタ1は、ハウジング2の内部に、光源3と、光源3からの光を画像信号により変調して画像を形成する光変調器(ライトバルブ)4と、ライトバルブ4からの投影光8をスクリーン9に背面から投写する投写用レンズシステム5と、投影光8を反射してスクリーン9に導くミラー6および7を備えている。光源3とライトバルブ4が一体になったCRTが用いられるケースもあるが、近年においては、ライトバルブ4として液晶パネルが多く採用されており、さらに、上述したマイクロミラー素子によりDMDパネルも採用されることがある。DMDパネルの場合は、ライトバルブ4が反射型となるために光源3との位置関係が図1に示したものと異なるが、液晶パネルおよびDMDパネルをライトバルブ4とする場合は、レンズシステム5の入力側はテレセントリックとなる。したがって、入力側がテレセントリックで、変調光(投影光)8を拡大投影する投写用レンズシステム5が要求される。
非球面の精度を考慮すると、非球面化する面積が大きい方が収差を補正するのに適した面を形成しやすい。しかしながら、非球面レンズのレンズ径を大きくすることは、ガラス製のレンズであれば、非常なコストアップになり、プラスチック製のレンズであれば、熱変形による影響が大きくなるというディメリットがある。このため、投写用のレンズシステムでは、最もスクリーン側のレンズ径が最大になるが、特開2002−357769号公報に開示されているように、最もスクリーン側のレンズではなく、次のレンズあるいは、中間に位置するレンズを非球面にすることが多い。もっとも、レンズシステムを構成するレンズ枚数が数枚という極めて簡易な構成のレンズシステムでは、非球面を導入可能な面が限られるので、最もスクリーン側のレンズ径が最も大きくなるレンズの一方の面あるいは両方の面を非球面化することがある。この簡易な構成のレンズシステムの場合、従来のスクリーンとセパレートされたプロジェクタであれば、最もスクリーン側のレンズは熱影響が最も少ないレンズであり熱変形も少なく、また、簡易なシステムであることを前提として収差補正能力もそれほど高いものが要求されないので、非球面レンズには熱変形してもレンズシステム全体の収差能力にはそれほどの影響が現れない程度の補正能力しか持たせていない。
しかしながら、今後登場するリアプロジェクタにおいては、レンズシステムが設置される条件により熱による影響は従来のプロジェクタより遥かに大きい。また、画質は現在のブラウン管あるいは液晶テレビと同等あるいはそれ以上のものが要求される。さらに、低コストであることは常に要求されることである。特開2002−357769号公報に開示されているように非球面レンズの熱変形の影響を、非球面レンズを増やすことで解決する方法は、非球面の設計および製造に必要なコストが増加し、さらに、増加した非球面の熱変形により収差能力が低下しないようにするためには設計精度を向上し、製造の歩留まりを高くする必要があるので、その点でも高コストになる。
そこで、本発明においては、収差補正能力が高く、さらに、熱による収差補正能力の低下を抑制でき、低コストで供給できる投写用レンズを提供することを目的としている。
このため、本発明においては、光変調器からの投影光をスクリーンに投写する投写用レンズシステムであって、入射側がテレセントリックであり、最もスクリーン側に配置されたスクリーン側に凸の第1のメニスカスレンズと、次に配置されたスクリーン側に凸の第2のメニスカスレンズとを有する、最もスクリーン側のレンズ群が多数枚で構成されるようなレンズシステムにおいて、第1のメニスカスレンズを、プラスチック製で、その両曲面の少なくとも一方の面は非球面の非球面レンズとし、さらに、第1のメニスカスレンズの屈折力が第2のメニスカスレンズの屈折力よりも小さいパワー配分としている。このようなパワー配分の構成では、第1のメニスカスレンズの両曲面の近軸曲率半径を、次の第2のメニスカスレンズのスクリーン側の面の曲率半径よりも大きくした方がレンズ配置の自由度が高い。
従来のレンズシステムの設計では、レンズシステムを構成する各レンズのパワー配分を所望の収差性能あるいはそれに近い収差性能が得られるようにした後、いずれかの面を非球面にしてさらに収差を補正する能力が向上するようにしている。このため、非球面化しようとするプラスチックレンズも、レンズシステムを構成する上で重要なパワーを備えたものとなり、レンズシステムの収差補正能力に対するプラスチックレンズの熱変形の影響は、パワーの変動と非球面の変形とが相乗された状態で作用する。
これに対し、本発明の投写用レンズシステムにおいては、第1のメニスカスレンズの基本的な屈折力を他のレンズに対して弱くしている。その上で、その第1のメニスカスレンズの両曲面あるいは一方の曲面を非球面化して収差補正能力を与えている。すなわち、本発明の投写用レンズシステムは、各レンズのパワー配分に対して、非球面化することを優先して設計されており、第1のメニスカスレンズにはパワーをほとんど配分せずに非球面にすることを基本として設計している。
液晶やDMDといったライトバルブからの投影光をスクリーンに投影する投写用レンズシステムにおいては、入射側をバックフォーカスの長いテレセントリックとなるように設計し、さらに、最も口径が大きくなる最もスクリーン側の第1のレンズの径を小さくするために、その第1のレンズを負の屈折力のメニスカスレンズにより構成することが多く、最もスクリーン側のレンズの屈折力を大きくして、コンパクトで画角の大きなレンズシステムとする設計が採用されている。したがって、従来、第1のレンズを非球面にすることは諸収差の補正能力に熱変形の影響が大きく表れることを意味しており、第1のレンズの後方に非球面のレンズを配置している。
しかしながら、本発明の投写用レンズシステムのように、両面が同じ方向の曲率半径を有するメニスカスレンズであり、負の屈折力のレンズであれば、その屈折力を小さくすることにより、曲面を維持しながらレンズの中心厚と周辺厚との差が少なくなる。このため、メニスカスレンズの屈折力を小さくすることにより、熱変形による屈折力の分布の変動は小さくなり、第1のメニスカスレンズのような径の大きなレンズであっても非球面の変形による収差補正能力の低下も少なくなる。
そして、最もスクリーン側の第1のメニスカスレンズは、口径が最も大きなレンズであり、収差を補正するのに適した形状の非球面を設計し、加工することが容易なので、収差補正のために非球面化するのに適しているレンズであるというメリットをもたらす。したがって、本発明により、収差補正に適したレンズを非球面化でき、さらに、そのレンズの熱変形による影響を抑制できる。また、径の大きな第1のメニスカスレンズであれば、屈折力が小さくても収差を補正するのに十分な形状の非球面を形成することができるので、第1のメニスカスレンズを、パワーが小さくてもレンズシステムの収差補正能力に対して十分に寄与するように設計することができる。
例えば、第1および第2のメニスカスレンズも含めて、スクリーン側より、負−負−負−正−負−正−正―負−正−正−正の11枚構成の投写用レンズシステムにおいては、第1のメニスカスレンズのみを非球面レンズとすることにより、上記にて特許文献1に示した特開2002−357769号公報の11枚構成で非球面レンズを2枚含んだレンズシステムより高い結像性能を得ることができる。
このように、レンズシステムのパワー配分に優先して、第1のメニスカスレンズのパワーを低くして非球面化することにより、全体の収差補正性能に対する非球面レンズの熱影響を抑制することが可能となる。したがって、非球面レンズの熱影響を抑制するために、余分な非球面レンズを導入して設計および製造にかかる費用を増加する必要もない。このため、本発明により、非球面を用いることにより収差補正能力が高く、さらに、熱による収差補正能力の低下が少ない投写用レンズシステムを低コストで供給できる。
したがって、本発明の投写用レンズシステムと、光変調器とを有するプロジェクタ装置により、リアプロジェクタのようなレンズシステム全体が高温になりやすいアレンジの装置であっても、高画質の画像を安定して表示することができる。
(第1の実施例)
図2に本発明の投写用レンズシステム5のレンズ配置を示してある。本例の投写用レンズシステム5は、スクリーン9の側(出力側)からライトバルブ4(入力側)に向って11枚のレンズL11〜L25により構成されている。これらのレンズL11〜L25は、絞りSTを中心に、全体として負の屈折力の前群G1と、全体として正の屈折力の後群G2とに分けることができる。レンズシステム5とライトバルブ4との間に配置された平行ガラスFG1およびFG2は、光学的ローパスフィルタである。
前群G1は、スクリーン9の側から順に、スクリーン側に凸の負のメニスカスレンズL11およびL12と、両凹の負レンズL13と、ライトバルブ側がほとんど平面の凸レンズL14と、スクリーン側の凸の負のメニスカスレンズL15と、スクリーン側の凸の正のメニスカスレンズL16の6枚のレンズにより構成されている。第1のメニスカスレンズL11の両面S1およびS2が非球面である。
後群G2は、スクリーン9の側から順に、スクリーン側に凹の厚い正のメニスカスレンズL21と、接合レンズを構成する両凹の負レンズL22および両凸の正レンズL23と、2枚の両凸の正レンズL24およびL25の5枚のレンズにより構成されている。
このレンズシステム5は、スクリーン側から負−正のパワーのレンズ群が配置されたレトロフォーカス型のレンズシステムであり、ライトバルブ4の側がテレセントリックとなり、ライトバルブ4が液晶あるいはDMDのプロジェクタ装置に適したレンズシステムである。前群G1を屈折力を負にしてテレセントリックタイプのレンズシステムを実現するために、特に、5番目のレンズL15を負のパワーのレンズとしており、全体として、スクリーン側より、負−負−負−正−負−正−正―負−正−正−正の11枚構成のレンズシステムとなっている。
以下に示すレンズデ−タにおいて、Noはスクリーン9から順番に並んだレンズ面の番号、Rは各レンズの曲率半径(mm)、Dは各レンズ面の間の距離(mm)、ndは各レンズの屈折率(d線)、νdは各レンズのアッベ数(d線)を示す。また、infは平面であることを示す。以下の実施例においても同様である。
レンズデータ(No.1)
No R D nd vd
1 176.210 4.00 1.49180 57.2 レンズL11
2 49.914 5.39
3 42.878 2.80 1.58913 61.3 レンズL12
4 15.318 10.42
5 -70.231 2.40 1.48749 70.4 レンズL13
6 18.492 2.06
7 20.437 5.45 1.74950 35.0 レンズL14
8 -4480.022 4.84
9 22.762 1.80 1.58913 61.3 レンズL15
10 11.259 2.84
11 16.790 2.74 1.78472 25.7 レンズL16
12 41.647 4.06
13 inf 0.44 絞りST
14 -108.605 10.00 1.48749 70.4 レンズL21
15 -15.904 1.72
16 -18.371 1.90 1.84666 23.8 レンズL22
17 24.354 7.77 1.49700 81.6 レンズL23
18 -20.843 0.25
19 53.385 6.46 1.49700 81.6 レンズL24
20 -36.713 0.20
21 64.207 4.38 1.84666 23.8 レンズL25
22 -103.247 3.50
23 inf 26.00 1.51680 64.2 フィルタFG1
24 inf 1.00
25 inf 3.00 1.48749 70.4 フィルタFG2
26 inf 2.67
第1のメニスカスレンズL11はプラスチック製であり、その両面の第1面(S1)および第2面(S2)は非球面となっている。それらの面の非球面係数は以下の通りである。
第1面(S1)
R=176.210、 K=0.0000
A=2.35775×10-5、 B=−3.85714×10-8
C=5.14722×10-11、 D=−2.14256×10-14
ただし、非球面は、Xを光軸方向の座標、Yを光軸と垂直方向の座標、光の進行方向を正とし、Rを近軸曲率半径とし、上記の係数K、A、B、C、Dを用いて次式(1)で表される。以下においても同様である。
X=(1/R)2Y/[1+{1−(1+K)(1/R)221/2
+AY4+BY6+CY8+DY10 ・・・(1)
第2面(S2)
R=49.914、 K=0.0000
A=1.87132×10-5 、 B=−6.03735×10-8
C=1.18156×10-10、 D=−9.00210×10-14
この投写用レンズシステム5の諸パラメータは次の通りである。
全体の合成焦点f(mm): 11.61
全長(mm): 81.92
この投写用レンズシステム5は、最もスクリーン側に配置されたスクリーン側に凸の第1のメニスカスレンズL11がプラスチック製で、その両面S1およびS2が非球面であり、さらに、それら両曲面S1およびS2の近軸曲率半径は、第2のメニスカスレンズL12のスクリーン側の面S3の曲率半径よりも大きく、第1のレンズL11の屈折力は第2のレンズL12よりも低く抑えられている。このレンズシステム5は、最もスクリーン側の大口径のレンズL11が非球面レンズであり、収差を補正する能力は高い。さらに、非球面レンズを大口径ではあるが1枚として製造コストを抑え、低コストで結像性能の高いレンズシステムとしている。そして、非球面レンズL11の両面の曲率半径は、次のレンズL12よりも大きく、最もスクリーン側に配置されているメニスカスタイプの負レンズでありながら、屈折力を低く抑えており、レンズ中心付近の厚みと、周辺の厚みとの間に大きな差がない設計にしている。したがって、レンズL11は、大口径のプラスチック製の非球面レンズとなるが、温度が高くなる環境で使用され、プラスチックレンズであることによる変形が生ずるとしても、その変形によるレンズ基材の屈折率の大きな変動が生じないので熱変形の影響は限られたものとなる。また、大口径のレンズなので、小口径のレンズと比較し非球面の設計に余裕があり、熱による変形もある程度加味した面形状を採用することも可能となる。
図3に、この投写用レンズシステム5の球面収差、非点収差および歪曲収差を示してある。球面収差は、670nm(短い破線)、620nm(一点鎖線)、546nm(実線)、460nm(長い破線)および430nm(二点鎖線)の各波長における値を示している。これらの図に示してあるように、本例のレンズシステム5の縦収差は、ほぼ±0.1mm程度の範囲に収まり、また、歪曲収差は1%以下の範囲に収まっている。この諸収差の値は、特許文献1として示した特開2002−357769号公報に開示された、同じ11枚構成で、スクリーン側が負のメニスカスレンズとなり、入射側がテレセントリックの投写用レンズシステムの諸収差の値より数段優れたレベルである。したがって、本発明の投写用レンズシステム5においては、最もスクリーン側のメニスカスレンズL11を非球面にすることにより、2枚の非球面レンズを採用したレンズシステムより数段高い結像性能のレンズシステムが得られることが分かる。
(第2の実施例)
図4に、本発明の異なる投写用レンズシステム5のレンズ配置を示してある。本例の投写用レンズシステム5も、絞りSTの前後で2群に分けることが可能な11枚のレンズを備えており、スクリーン9の側から前群G1はレンズL11〜L16の6枚で構成され、後群G2はレンズL21〜L25の5枚により構成されている。これらのレンズL11〜L16およびL21〜L25の基本的な形状は第1の実施例と同様であり、本例の投写用レンズシステム5も、スクリーン側より、負−負−負−正−負−正−正―負−正−正−正の11枚構成のレンズシステムである。それらのレンズの詳細なデータを以下に示してある。
レンズデータ(No.2)
No R D nd vd
1 81.466 4.00 1.49180 57.2 レンズL11
2 37.008 6.82
3 35.560 2.80 1.58913 61.3 レンズL12
4 16.235 9.53
5 456.823 2.40 1.58913 61.3 レンズL13
6 20.240 8.35
7 26.554 4.92 1.80610 33.3 レンズL14
8 -180.497 6.11
9 60.757 1.80 1.58913 61.3 レンズL15
10 12.249 2.37
11 16.128 3.65 1.69895 30.1 レンズL16
12 48.223 1.72
13 inf 2.78 絞りST
14 -341.014 7.07 1.49700 81.6 レンズL21
15 -18.761 1.89
16 -19.520 1.90 1.84666 23.8 レンズL22
17 25.684 7.67 1.49700 81.6 レンズL23
18 -21.689 0.25
19 60.515 6.22 1.49700 81.6 レンズL24
20 -35.791 0.20
21 59.234 4.48 1.80518 25.5 レンズL25
22 -101.758 3.50
23 inf 26.00 1.51680 64.2 フィルタFG1
24 inf 1.00
25 inf 3.00 1.48749 70.4 フィルタFG2
26 inf 2.65
第1のメニスカスレンズL11はプラスチック製であり、その両面の第1面(S1)および第2面(S2)は非球面となっている。それらの面の非球面係数は以下の通りである。
第1面(S1)
R=81.466、 K=0.0000
A=2.35775×10-5 、 B=−3.85714×10-8
C=5.14722×10-11、 D=−2.14256×10-14
第2面(S2)
R=37.008、 K=0.0000
A=1.87132×10-5 、 B=−6.03735×10-8
C=1.18156×10-10、 D=−9.00210×10-14
本例のレンズシステム5の各パラメータは次の通りである。
全体の合成焦点f(mm): 11.65
全長(mm): 86.92
このレンズシステム5も、スクリーン側から前群G1の屈折力が負、後群G2の屈折力が正のパワーのレンズ群が配置されたレトロフォーカス型のレンズシステムであり、ライトバルブ4の側がテレセントリックとなり、ライトバルブ4が液晶あるいはDMDのプロジェクタ装置に適したレンズシステムである。また、最もスクリーン側に配置されたスクリーン側に凸で負のパワーの第1のメニスカスレンズL11は、プラスチック製であり、その両面S1およびS2が非球面となっている。さらに、第1のレンズL11の両曲面S1およびS2の近軸曲率半径は、第2のメニスカスレンズL12のスクリーン側の面S3の曲率半径よりも大きく、第2のレンズL12より低い屈折率となるように設計されている。したがって、このレンズシステム5も、大口径の非球面レンズを採用することにより収差補正能力を高くでき、その一方で非球面レンズの熱変形の影響を限られたものにすることができるシステムとなっている。
図5に、この投写用レンズシステム5の球面収差、非点収差および歪曲収差を示してある。これらの図に示してあるように、本例のレンズシステム5の縦収差も、ほぼ±0.1mm程度の範囲に収まり、また、歪曲収差は1%以下の範囲に収まっている。本例のレンズシステム5の諸収差の値も、特許文献1として示した特開2002−357769号公報に開示された、同じ11枚構成の投写用レンズシステムの諸収差の値より数段優れたレベルである。したがって、本発明の投写用レンズシステム5においては、最もスクリーン側のメニスカスレンズL11を非球面にすることにより、2枚の非球面レンズを採用したレンズシステムより数段高い結像性能のレンズシステムが得られていることが分かる。
このように、本発明に係るレンズシステムは、最もスクリーン側に負のメニスカスレンズが配置されており、コンパクトで大きな画角が得られると共に、一枚の径の大きな非球面のレンズを採用することにより、従来の非球面レンズを2枚採用したシステムよりも低コストのレンズシステムでありながら数段高い収差補正性能を得ることが可能となっている。したがって、様々なタイプのプロジェクタに採用することにより、いっそう鮮明な画像を投写することができる。特に、非球面レンズの屈折力を相対的に弱く設定することにより熱変形による収差補正性能の低下も防止できる構成となっているので、熱の影響が大きいリアプロジェクタ型の投写装置においても、本発明の投写用レンズシステムを用いることにより、いっそう鮮明で安定した画像を得ることができる。また、上記では、2群のレンズシステムに基づき、本発明を説明しているが、1群あるいは3群以上のレンズシステムについても本発明を適用することができる。また、レンズがフォーカシング以外では移動しない単焦点型のレンズシステムに基づき本発明を説明しているが、ズーミングのためにレンズあるいはレンズ群が移動するズームレンズシステムにおいても本発明を適用することが可能である。
リアプロジェクタの概略構成を示す図である。 本発明の投写用レンズシステムの構成を示す図である。 図2に示すレンズシステムの各収差を示す図である。 本発明の投写用レンズシステムの異なる例を示す図である。 図4に示すレンズシステムの各収差を示す図である。
符号の説明
1 リアプロジェクタ
2 ハウジング
3 光源
4 ライトバルブ(光変調器)
5 投写用レンズシステム
9 スクリーン

Claims (4)

  1. 光変調器からの投影光をスクリーンに投写する投写用レンズシステムであって、入射側がテレセントリックであり、最もスクリーン側に配置されたスクリーン側に凸で負の屈折力の第1のメニスカスレンズと、次に配置されたスクリーン側に凸で負の屈折力の第2のメニスカスレンズとを有し、前記第1のメニスカスレンズはプラスチック製で、その両曲面の少なくとも一方の面は非球面であり、さらに、前記第1のメニスカスレンズの屈折力が前記第2のメニスカスレンズの屈折力よりも小さい投写用レンズシステム。
  2. 請求項1において、前記第1のメニスカスレンズの両曲面の近軸曲率半径は、前記第2のメニスカスレンズのスクリーン側の面の曲率半径よりも大きい、投写用レンズシステム。
  3. 請求項1または2において、前記第1のメニスカスレンズおよび前記第2のメニスカスレンズも含めて、スクリーン側より、負−負−負−正−負−正−正―負−正−正−正の11枚構成であり、前記第1のメニスカスレンズのみが非球面レンズである、投写用レンズシステム。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の投写用レンズシステムと、前記光変調器とを有するプロジェクタ装置。
JP2004097850A 2004-03-30 2004-03-30 投写用レンズシステムおよびプロジェクタ装置 Pending JP2005283966A (ja)

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