JP2005282074A - リサイクル可能なカウンタウエイト及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 セメントを使用することなく、従来よりもリサイクルを容易にすることができるリサイクル可能なカウンタウエイト及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 リサイクル可能なカウンタウエイト10は、箱状となった外壁部材11の内部に充填された多数の粒状のウエイト材12の間に、水ガラス13を充填し固化させている。その製造方法は、上部を開口させた状態で、外壁部材11の内部に多数の粒状のウエイト材12を充填する充填工程と、多数のウエイト材12の上部に溶融状態の水ガラス13を流し込み、外壁部材11の下側内部を減圧状態にして水ガラス13をウエイト材12の間に入れた後、この水ガラス13を固化させる水ガラス固化工程とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、油圧ショベル等の建設機械に装着されるリサイクル可能なカウンタウエイト及びその製造方法に関する。
従来、建設機械には、作業機側との重量バランスを考慮して、作業機側と反対側の後端部にカウンタウエイトが装着されている。このカウンタウエイトは、一般的に、鉄製プレートを板金加工した外壁部材の内側に、鉄屑等のウエイト材(重量物)を詰め、これをセメントで固めて製造されている(例えば、特許文献1参照)。
このカウンタウエイトは、使用済みとなれば廃棄処分されるが、近年、産業廃棄物による環境破壊が大きな問題になっているため、産業廃棄物からリサイクル可能な物質を分離、選別して再利用することが強く要求されている。
特開昭55−128409号公報
しかしながら、カウンタウエイトをリサイクルするに際しては、外壁部材と内容物の分離、及び内容物であるウエイト材とセメントの分離を行う必要がある。特に、ウエイト材とセメントの分離には多くの処理装置(例えば、破砕機、粉砕機、選別機等)が必要となるため、設備費用がかかり経済的でない。
また、ウエイト材とセメントとの完全分離は難しく、分離後のウエイト材の表面には、セメントが付着して残存する恐れもある。このため、分離後のウエイト材をカウンタウエイトのウエイト材としてリサイクルする場合は、その比重調整が難しく、また、分離後のウエイト材をカウンタウエイトのウエイト材以外の他の用途に使用することも難しい。なお、ウエイト材とセメントとを確実に分離しようとすれば、作業効率が悪くなり経済的でなく、しかも作業性も良好でない。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、セメントを使用することなく、従来よりもリサイクルを容易にすることができるリサイクル可能なカウンタウエイト及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う請求項1記載のリサイクル可能なカウンタウエイトは、箱状となった外壁部材の内部に充填された多数の粒状のウエイト材の間に、水ガラスを充填し固化させている。
請求項1記載のリサイクル可能なカウンタウエイトにおいて、水ガラスとは、例えば、水にケイ酸ナトリウムを溶かして製造したものであり、その組成が、Na2 O・nSiO2 ・xH2 O(n=2〜4)となったもの等を使用できる。
また、箱状となった外壁部材とは、例えば、底部と、これに連接する側壁部と、側壁部に取付け可能な上蓋部とを有するものである。
請求項2記載のリサイクル可能なカウンタウエイトは、請求項1記載のリサイクル可能なカウンタウエイトにおいて、前記ウエイト材は電気炉原料に適した成分を有する鉄材である。
請求項2記載のリサイクル可能なカウンタウエイトにおいて、ウエイト材として使用する電気炉原料に適した成分を有する鉄材とは、例えば、鉄分を主成分(例えば、80質量%以上、好ましくは90質量%以上)とし、電気炉の溶解原料として不要な不純物元素(例えば、銅、ニッケル等)を含まないもの等である。
前記目的に沿う請求項3記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法は、箱状となった外壁部材の上部を開口させた状態で、該外壁部材の内部に多数の粒状のウエイト材を充填する充填工程と、
多数の前記ウエイト材の上部に溶融状態の水ガラスを流し込み、前記外壁部材の下側内部を減圧状態にして前記水ガラスを前記ウエイト材の間に入れた後、この水ガラスを固化させる水ガラス固化工程とを有する。
請求項3記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法において、外壁部材の下側内部を減圧状態にすることで、多数のウエイト材の上部に流し込まれた溶融状態の水ガラスを、例えば、ウエイト材の間へ略満遍なく充填することができる。
請求項4記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法は、請求項3記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法において、前記充填工程の前に、外部と連通可能な状態となった管状部材の先部を前記外壁部材の下側に設ける準備工程を有し、前記水ガラス固化工程では、前記管状部材を介して前記外壁部材の内部の空気を外部へ排気し、該外壁部材の下側内部を減圧状態にする。
請求項4記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法において、管状部材は、例えば、上方から外壁部材の内部に装入し、その先部を外壁部材の下側に配置したり、また、外壁部材の下側の側壁又は底部に直接接続したりして、外壁部材に設置することができる。
前記目的に沿う請求項5記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法は、多数の粒状のウエイト材に溶融状態の水ガラスを添加し混練した後、これを上部を開口させた状態の箱状となった外壁部材の内部に充填する充填工程と、
前記水ガラスを固化させる水ガラス固化工程とを有する。
請求項5記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法において、水ガラスの固化は、例えば、混練時に水ガラスとこの水ガラスの固化を促進させる固化促進材とを、予め配合し混合することで実施できる。
請求項6記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法は、請求項3〜5記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法において、溶融状態となった前記水ガラスの粘性は15℃で200〜6000cPである。
請求項6記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法において、溶融状態となった水ガラスの粘性が15℃で200cP(センチポアズ)未満の場合、水ガラスの粘性が低過ぎるため、例えば、水ガラスを多数のウエイト材の上に流すと同時に外壁部材の下方へ流れ出し、ウエイト材の間に水ガラスを満遍なく充填できない恐れがある。
一方、水ガラスの粘性が15℃で6000cPを超える場合、水ガラスの粘性が高過ぎるため、例えば、外壁部材の下側内部を減圧状態にしても、水ガラスが外壁部材の下方へ流れにくく、ウエイト材の間に水ガラスを満遍なく充填できない恐れがある。
このように、ウエイト材の間を水ガラスで充填できない場合、外壁部材の内部でウエイト材が動くため、良好な品質を備えたカウンタウエイトを製造できない恐れがある。
このため、良好な品質を備えたカウンタウエイトを製造するために、溶融状態となった水ガラスの粘性が、15℃で200〜6000cPに設定されたものを使用する。
請求項7記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法は、請求項3〜6記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法において、溶融状態の前記水ガラスに、該水ガラスの固化を促進させる固化促進材が混合されている。
請求項7記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法において、固化促進材としては、例えば、高炉微粉末、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、ベントナイト、無機酸、炭酸塩、アルミン酸塩、有機酸、多価アルコール、エステル等を使用できる。
請求項8記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法は、請求項3〜7記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法において、前記ウエイト材として電気炉原料に適した成分を有する鉄材を使用し、使用後の前記ウエイト材を電気炉に投入して再利用する。
請求項8記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法において、ウエイト材として電気炉原料に適した成分を有する鉄材を使用するので、ウエイト材の用途を従来よりも広げることができる。
請求項9記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法は、請求項3〜8記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法において、前記水ガラス固化工程の後、前記ウエイト材の上部に発泡性樹脂又は詰め物を装入して上蓋部を取付ける。
請求項9記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法において、発泡性樹脂としては、例えば、ビニール袋等の袋内に液状態で注入することができ、その後体積が次第に膨張するもの等を使用できる。また詰め物としては、例えば、弾力性のある発砲ウレタン(ポリウレタン)等を使用できる。
請求項1及び2記載のリサイクル可能なカウンタウエイト、及び請求項3〜9記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法は、多数の粒状のウエイト材の間に水ガラスを充填して固化させるので、従来のようにセメントを使用することなく、多数のウエイト材の流動性を抑制、更には防止できる。これにより、使用済みとなったカウンタウエイトのウエイト材を例えば溶解してリサイクルする場合、ウエイト材から予め水ガラスを除去することなく、ウエイト材と水ガラスとの分離を行うことができる。従って、従来使用されていた外壁部材内の内容物を処理する処理設備が不要となり、カウンタウエイトの外壁部材の解体のみを行うことでウエイト材をリサイクルできるので、リサイクルが容易になり、リサイクルコストを低減できる。
特に、請求項2記載のリサイクル可能なカウンタウエイトは、ウエイト材が電気炉原料に適した成分を有する鉄材であるので、カウンタウエイトのウエイト材としてのみならず、他の用途へのリサイクルも可能になり、ウエイト材の利用用途を従来よりも広げることができる。なお、水ガラスは、電気炉に投入しても問題無い成分で構成されているため、例えば、固化した水ガラスで結合された多数の粒状のウエイト材を、電気炉に直接投入可能な程度の大きさに破砕することで、ウエイト材と水ガラスとの分離作業を行うことなくリサイクルができるため、作業性が良好である。
請求項3及びこれに従属する請求項4、6〜9記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法は、水ガラス固化工程で、外壁部材の下側内部を減圧状態にするので、多数の粒状のウエイト材の上部に流し込まれた水ガラスを、例えば、隣り合うウエイト材の間に略満遍なく充填することができる。これにより、充填された水ガラスを固化させることによって、ウエイト材の流動性を無くすことができるので、良好な品質を備えたカウンタウエイトを製造できる。
特に、請求項4記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法は、準備工程で、外部と連通可能な状態となった管状部材の先部を外壁部材に設け、この管状部材を介して外壁部材の内部の空気を外部へ排気するので、簡単な構成で外壁部材の下側内部を減圧状態にできる。
請求項5及びこれに従属する請求項6〜9記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法は、多数の粒状のウエイト材に水ガラスを添加し混練したものを外壁部材の内部に充填するので、外壁部材へのウエイト材及び水ガラスの充填作業を一度に行うことができ、作業性が良好である。
請求項6記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法は、使用する水ガラスとして粘性が高いものを使用するので、例えば、多数のウエイト材の上部に流し込まれた水ガラスが、流し込みと同時にウエイト材の間に入っていくことを抑制でき、その後に行う減圧によって、各隙間に略満遍なく入れることができる。従って、この水ガラスを固化させることにより、多数のウエイト材の流動性を確実に防止できる。
請求項7記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法は、固化促進材を溶融状態の水ガラスに予め混合しているので、水ガラスの固化作業を効率的に実施でき、作業性が良好である。
請求項9記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法は、ウエイト材の上部に発泡性樹脂又は詰め物を装入して上蓋部を取付けるので、外壁部材内部での空隙率を減少させることができ、外壁部材内部でのウエイト材の動きを抑制、更には防止でき、安定した品質のカウンタウエイトを製造できる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1は本発明の第1の実施の形態に係るリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法の説明図、図2は同リサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法のフローチャート、図3は本発明の第2の実施の形態に係るリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法のフローチャートである。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係るリサイクル可能なカウンタウエイト10は、箱状となった鉄製の外壁部材11の内部に充填された多数の粒状のウエイト材(重量物ともいう)12の間に、ウエイト材12の上部に流し込まれた水ガラス13を充填し固化させたものである。なお、このカウンタウエイト10は、建設機械(図示しない)の作業機側との重量バランスを考慮して、作業機側と反対側の後端部に装着されるものである。以下、詳しく説明する。
外壁部材11は、例えば3〜6mm程度の鉄製プレートを板金加工したものであり、底部14と、これに連接する側壁部15と、側壁部15に例えば溶接等によって取付けられる上蓋部16とを有している。その形状は、建設機械の種類や形状によって異なるが、一般的に建設機械の取付け側の側壁が平坦となっており、他の側壁が平断面視して部分円形になっている。
この外壁部材11の内部に充填されるウエイト材12は、電気炉原料に適した成分を有する鉄材、即ち鉄分を主成分(例えば、80質量%以上、好ましくは90質量%以上)とし、電気炉原料に不要な不純物元素(例えば、銅、ニッケル等)を含まないものである。
このウエイト材12は、その粒径が例えば、50mm以下程度のものであり、その形状が球形となっていることが好ましいが、例えば、卵形等になっていても構わない。また、ウエイト材12の充填率を上げるため、その粒度分布が広範囲に渡るものを使用することが好ましい。
外壁部材11の内部に充填された多数のウエイト材12の間(隣り合うウエイト材12の隙間)には、水ガラス13が充填され固化されている。この水ガラス13としては、例えば、水にケイ酸ナトリウムを溶かして製造したものを使用でき、その組成が、Na2 O・nSiO2 ・xH2 O(n=2〜4)となったものである。なお、この溶融状態となった水ガラス13の粘性は15℃で200〜6000cPである。
この水ガラス13は、全ウエイト材12の間に充填することが好ましい。しかし、外壁部材11の内部で多数のウエイト材12が動く(流動)ことを抑制、更には防止できればよいので、外壁部材11の内部に充填された多数のウエイト材12の中央部を除く部分、即ち外壁部材11の側壁部15の上端(外壁部材11の上蓋部16を設置した場合の上蓋部16の下面)から例えば10cm程度の部分に配置されたウエイト材13の間にのみ充填し固化することも可能である。
外壁部材11の内部に充填され、水ガラスで固定された多数のウエイト材12の上には、発泡性樹脂17が充填されている。この発泡性樹脂17としては、例えば、ビニール袋等の袋内に液状で注入することができ、その後体積が次第に膨張するもの等を使用できる。
なお、発泡性樹脂の代わりに詰め物を使用することもできる。この詰め物としては、例えば、弾力性のある発砲ウレタン(ポリウレタン)等を使用できる。
このように、多数のウエイト材12の上部と外壁部材11との間に形成される空間部18に、発泡性樹脂17を充填しておくことで、外壁部材11の内側上部の隙間を無くすことができ、外壁部材11内部でのウエイト材12の動きを抑制、更には防止できる。
続いて、本発明の第1の実施の形態に係るリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法について、図1、図2を参照しながら説明する。
まず、上蓋部16がなく、上部を開口させた状態の外壁部材11の内部に、パイプ(管状部材の一例)19を装入する。このとき、パイプ19の先部20が、外壁部材11の内側底面から例えば5〜20cm程度の範囲内に配置されるように、またパイプ19の基部が外壁部材11の上方へ突出するように、パイプ19を外壁部材11の内部に装入する。
ここで、パイプ19の代わりに、図1に二点鎖線で示すように、パイプ21を外壁部材11の側壁部15の下側(外壁部材11の内側底面から例えば5〜20cm程度の範囲内)に直接接続したり、また、パイプ22を外壁部材11の底部14に直接接続したりすることもできる。なお、各パイプ19、21、22の1又は2以上を組み合わせて使用することも可能である。
この外壁部材11に設ける各パイプ19、21、22は、1本でもよく、また複数本でもよい。なお、各パイプ19、21、22を外壁部材11に複数本を設ける場合は、外壁部材11内部から排気される空気の流れ等を考慮して、その配置位置が略均等な間隔になるように設けることが好ましい。
これにより、外壁部材11の内部は、パイプ19(パイプ21、22を設けた場合も同様)を介して外部(外気)と連通可能な状態となる(以上、準備工程)。
次に、パイプ19が設けられた外壁部材11の内部に、電気炉原料に適した成分を有する鉄材で構成された多数の粒状のウエイト材12を充填する。
このウエイト材12は、充填時における流動性を確保するため、例えば、予め乾燥させたもの、残留磁気が無いように脱磁処理を行ったもの等を使用できる。ここで、脱磁処理として、交流脱磁や直流脱磁を行うことで、磁化されたウエイト材12の残留磁気を、流動性に影響を及ぼさない程度まで減少させる。
外壁部材11にウエイト材12を充填した後、目標の嵩比重が出るまで、例えば振動機等を使用して、外壁部材11に振動を加えて押し固める(以上、充填工程)。
外壁部材11に振動を加えて押し固まったウエイト材12の上部に、溶融状態の水ガラス13を流し込む。
この水ガラス13には、水ガラス13の固化を促進させる固化促進材が、例えば、水ガラス13の総量に対し5〜100質量%程度、予め混合されている。なお、固化促進材としては、例えば、高炉微粉末、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、ベントナイト、無機酸、炭酸塩、アルミン酸塩、有機酸、多価アルコール、エステル等を使用できる。
この外壁部材11に流し込まれる水ガラス13の量は、固結するウエイト材12の量に応じて決定することが好ましく、例えば、ウエイト材12の総量に対して1〜6質量%程度としている。なお、水ガラス13は、15℃で200〜6000cPの粘性を有しているものであり、流し込んでも直ぐに多数のウエイト材12の間に浸入しない程度の粘性を持つものである。
そして、水ガラス13がウエイト材12の上部全体に行き渡った後、基部側に例えば真空ポンプ等が接続されたパイプ19を介して、外壁部材11の内部の空気を外部へ排気する(ウエイト材内脱気)。これにより、ウエイト材12の上部が水ガラス13で略覆われ、外気と区切られた状態となるので、外壁部材11の下側内部が減圧状態になり、水ガラス13を多数のウエイト材12の間に充填させることができる。そして、隣り合うウエイト材12の間に充填させた水ガラス13を、固化促進材の影響によって固化させ、多数のウエイト材12の流動性を無くす。
なお、固化促進材が混合されていない水ガラスを外壁部材11に流し込み、この水ガラスを多数のウエイト材12の間に充填した後、水ガラスの固化を促す例えば炭酸ガス等を、パイプ19を介して外壁部材11内部へ吹き込むことで、水ガラスを固化させることも可能である。
ここで、多数のウエイト材12の間に水ガラス13を充填させた後は、外壁部材11に設けたパイプ19の処理を行う。
パイプ19を外壁部材11の内部に配置した場合、パイプ19を抜いた後、その穴にウエイト材を充填することができる。また、パイプ19を抜くことなく、外壁部材11の上方へ突出した部分を切断し、この切断されたパイプ19内にウエイト材を充填することも可能である。
なお、外壁部材11の側壁部15又は底部14にパイプ21、22を接続した場合、各パイプ21、22の接続部分を取り外し又は切断した後、外壁部材11に生じる開口部を塞ぐ(以上、水ガラス固化工程)。
ウエイト材12の上部に、必要に応じて発泡性樹脂17を装入する。
この発泡性樹脂17は、ウエイト材12の上部にビニール袋を敷いて、このビニール袋内に注入可能なものであり、発泡性樹脂17を注入した後、直ちに上蓋部16を被せて接合し固定することで使用する。これにより、発泡性樹脂17の体積が次第に膨張し、ウエイト材12を上方から押し付けながら、ウエイト材12の上部、外壁部材11の側壁部15、及び上蓋部16で囲まれた形状で固まる。
また、発泡性樹脂17の代わりに弾力性のある発砲ウレタンを使用する場合、ウエイト材の上部に、外壁部材11の上方から突出した状態になるように発砲ウレタンを装入し、この発砲ウレタンをウエイト材12に対して押し付けながら、上蓋部16を被せて接合し固定する。
これにより、外壁部材11内部でのウエイト材12の動きを抑制、更には防止できる。
以上の方法で製造したカウンタウエイト10を、建設機械に装着して使用する。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法について、図1、図3を参照しながら説明するが、前記した本発明の第1の実施の形態に係るリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法で使用した部材と同一部材には同一番号を付し、詳しい説明を省略する。
まず、電気炉原料に適した成分を有する鉄材で構成された多数の粒状のウエイト材12(必要に応じて第1の実施の形態と同様の処理を行なう)に、溶融状態の水ガラス13を添加し、例えばミキサー等の混練機を用いて混練する。このウエイト材12は、充填時における流動性を確保するため、残留磁気が無いように予め脱磁処理を行ったもの等を使用できる。
ウエイト材12への水ガラス13の添加時においては、水ガラス13の固化を促進させる固化促進材も、例えば、水ガラス13の総量に対し5〜100質量%程度、混合されている。ここで使用する水ガラス13の量は、固結するウエイト材12の量に応じて決定することが好ましく、例えば、ウエイト材12の総量に対して1〜6質量%程度としている。なお、水ガラス13は、15℃で200〜6000cPの粘性を有しているものであり、外壁部材11の内部に充填された後も、直ぐに外壁部材11の底部に流れ出しにくい程度の粘性を持つものである。
これを、上蓋部16がなく、上部を開口させた状態の外壁部材11の内部に充填し、この外壁部材11に、例えば振動機等を使用して、目標の嵩比重を達成するまで振動を加えて押し固める。このように、ここでは図1に示したパイプ19を使用しない(以上、充填工程)。
そして、隣り合うウエイト材12の間に充填させた水ガラス13を、固化促進材の影響によって固化させ、多数のウエイト材12の流動性を無くす。
なお、固化促進材が混合されていない水ガラスをウエイト材12と共に混練し外壁部材11に流し込んだ後、水ガラスの固化を促す例えば炭酸ガス等を、外壁部材11内部へ吹き込むことで、水ガラスを固化させることも可能である(以上、水ガラス固化工程)。
前記した実施の形態と同様、ウエイト材12の上部に、必要に応じて発泡性樹脂17を装入し上蓋部16を被せて、外壁部材11内部でのウエイト材12の動きを抑制、更には防止する。
以上の方法で製造したカウンタウエイト10を、建設機械に装着して使用する。
なお、前記第1、第2の実施の形態において使用済みとなったカウンタウエイト10は、例えば重機等を使用して、外壁部材11と内容物とに分離される。
そして、分離された内容物から発泡性樹脂17を除去した後、例えば破砕機等を使用して電気炉に投入可能な大きさに破砕する。そして、これを電気炉に投入する。
この内容物に含まれるウエイト材12は、もともと電気炉の溶解原料にすることを考慮したものであり、その成分に不純物等が含まれていない。また、水ガラス13は、電気炉に投入しても問題ない成分で構成されている。
このため、内容物を更に細かく粉砕して、ウエイト材12と水ガラス13に分離したり、また選別作業を行ってウエイト材12の純度を高めることなく、電気炉に投入して再利用することができ、従来よりもリサイクルを容易にすることができる。また、分離後のウエイト材12をカウンタウエイトのウエイト材として再利用する場合は、分離された内容物から発泡性樹脂17を除去した後、例えば破砕機等を使用して破砕し、これを磨鉱又は加熱処理して水ガラス13を除去することで再利用できる。
以上、本発明を、第1、第2の実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明のリサイクル可能なカウンタウエイト及びその製造方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
本発明の第1の実施の形態に係るリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法の説明図である。 同リサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法のフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係るリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法のフローチャートである。
符号の説明
10:カウンタウエイト、11:外壁部材、12:ウエイト材、13:水ガラス、14:底部、15:側壁部、16:上蓋部、17:発泡性樹脂、18:空間部、19:パイプ(管状部材)、20:先部、21、22:パイプ

Claims (9)

  1. 箱状となった外壁部材の内部に充填された多数の粒状のウエイト材の間に、水ガラスを充填し固化させたことを特徴とするリサイクル可能なカウンタウエイト。
  2. 請求項1記載のリサイクル可能なカウンタウエイトにおいて、前記ウエイト材は電気炉原料に適した成分を有する鉄材であることを特徴とするリサイクル可能なカウンタウエイト。
  3. 箱状となった外壁部材の上部を開口させた状態で、該外壁部材の内部に多数の粒状のウエイト材を充填する充填工程と、
    多数の前記ウエイト材の上部に溶融状態の水ガラスを流し込み、前記外壁部材の下側内部を減圧状態にして前記水ガラスを前記ウエイト材の間に入れた後、この水ガラスを固化させる水ガラス固化工程とを有することを特徴とするリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法。
  4. 請求項3記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法において、前記充填工程の前に、外部と連通可能な状態となった管状部材の先部を前記外壁部材の下側に設ける準備工程を設け、前記水ガラス固化工程では、前記管状部材を介して前記外壁部材の内部の空気を外部へ排気し、該外壁部材の下側内部を減圧状態にすることを特徴とするリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法。
  5. 多数の粒状のウエイト材に溶融状態の水ガラスを添加し混練した後、これを上部を開口させた状態の箱状となった外壁部材の内部に充填する充填工程と、
    前記水ガラスを固化させる水ガラス固化工程とを有することを特徴とするリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法において、溶融状態となった前記水ガラスの粘性は15℃で200〜6000cPであることを特徴とするリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法。
  7. 請求項3〜6のいずれか1項に記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法において、溶融状態の前記水ガラスに、該水ガラスの固化を促進させる固化促進材が混合されていることを特徴とするリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法。
  8. 請求項3〜7のいずれか1項に記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法において、前記ウエイト材として電気炉原料に適した成分を有する鉄材を使用し、使用後の前記ウエイト材を電気炉に投入して再利用することを特徴とするリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法。
  9. 請求項3〜8のいずれか1項に記載のリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法において、前記水ガラス固化工程の後、前記ウエイト材の上部に発泡性樹脂又は詰め物を装入して上蓋部を取付けることを特徴とするリサイクル可能なカウンタウエイトの製造方法。
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