JP5176015B2 - 成形用コア - Google Patents
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Description
本発明者らは、これまでに水との接触にて崩壊する崩壊性コアを提案している(特許文献1,2参照)。
この場合にダイカストのように高圧鋳造においては、コアに大きな力が加わるために高強度のコアが必要となるが、樹脂の射出成形や金属の重力鋳造等、比較的低圧で成形される分野においては、中実のコアでは強度が充分にあり過ぎることから成形用コア自身を中空にして省資源化を図る場合がある。
例えば、図3に示すように重力で熔融した電解質4をキャビティ3に流し込んで造型する方法では、型1を取手2を持って反転して未凝固の電解質等を排出しなければならず、高温で重量のある型を反転させることは危険であり、作業者への負担も大きい。
また、電解質等を型に流し込むにはある程度時間が掛かるため、金型の底部と上部では、凝固部分の厚さに差が生じ、一定の肉厚の成形用コアを得ることが困難であった。
一方、電解質を型に流し込んで造型する成形用コアは、凝固時の収縮が大きく、あらかじめ縮み代を考慮した金型で成形されたうえ、上記製造方法において未凝固の電解質を排出した後に高温の中空成型体内部を空気で加圧し、収縮を少なくする方法が行われている。
この方法では、加圧に際し、高温の金型と加圧部の間の気密を保つパッキン等の消耗が著しく、高コストになる難点もあった。
また、加圧までの工程で金型の温度分布が生じ、低温になった箇所では十分に加圧による収縮防止の効果が得られないことがあった。
ここで水との接触にて崩壊性を有するとは水で溶解する場合のみならず、コア内部に亀裂が入り、形状が崩れる場合も含む趣旨である。
熔融した電解質を鋳型に流し込み、凝固時に電解質中に耐火性物質を分散させるとコアの強度が向上し、後述するように熔融した電解質の流動性を抑えたり、気泡化をするのに有効である。
ここで耐火性物質とは、電解質の加熱熔融時に熔融せずそのまま電解質中に分散するもののみならず、電解質の加熱熔融時に分解して電解質中に分散するものを含む。
ここで気泡を発生するか又は気泡化する物質としては、電解質含有水分、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、電解質含有ガス、熔融電解質溶解ガスのいずれかがよい。
電解質含有水分とは、加熱熔融前の電解質に吸水されている1〜5質量%程度の水分をいい、電解質の熔融温度が200〜400℃の場合に、水蒸気の気泡として熔融電解質中に発生し、徐々に外部に放出してくる。
水酸化カルシウム(消石灰)は約580℃で酸化カルシウムに分解する際に水蒸気が発生し、この水蒸気が気泡を形成する。
従って、電解質の熔融温度を600〜900℃の範囲に設定した場合には水酸化カルシウムを気泡化物質として使用できる。
炭酸カルシウムは約900℃で酸化カルシウムに分解し、発生した炭酸ガスが熔融電解質中に気泡を形成する。
従って、電解質の熔融温度を900℃以上〜1100℃レベルの範囲に設定した場合には炭酸カルシウムを気泡化物質として使用できる。
この際に成形コア中に分散した酸化カルシウムは水との接触にて膨潤しコアに亀裂を誘発する作用も生じる。
また、熔融電解質中に、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスを吹き込み気泡を発生させることもでき、熔融電解質中に水素を溶け込ませ熔融した電解質が凝固する際に水素ガスとして気泡を発生させる方法も考えられる。
一方、コアの内部は多孔質になっているので軽量及び省資源であり、水と接触した場合にコア内部まで水が浸透しやすくコアの崩壊時間が中実コアに比較して短い。
(1)液相線温度が300℃程度の電解質を用いる場合、吸着等により含まれている水分は、電解質が熔融している時でも徐々に放出される。
例えばKNO3とKClの混合物であれば、吸着した水分は350℃程度に加熱し熔融した状態でも、徐々に放出されやがて完全に水分は水蒸気として放出される。
水分が徐々に放出されている段階で金型に流し込み凝固させることによって、気泡を内部に取り込んだ状態で凝固させることができる。
(2)液相線温度が700℃程度の電解質を用いる場合、水酸化カルシウム(消石灰)を熔融した電解質中に投入すると、水酸化カルシウムが分解し水蒸気を発生する。
水蒸気が放出されている段階で金型に流し込み凝固させることによって、気泡を内部に取り込んだ状態で凝固させることができる。
また水酸化カルシウムは酸化カルシウムとしてコア中に分散する。
(3)液相線温度が900℃程度の電解質を用いる場合、炭酸カルシウムを熔融した電解質中に投入し、酸化カルシウムが生成する際に発生する炭酸ガスにより泡状にし、金型に流し込む。
炭酸ガスが放出されている段階で金型に流し込み凝固させることによって、気泡を内部に取り込んだ状態で凝固させることができる。
また炭酸カルシウムは酸化カルシウムとしてコア中に分散する。
(4)あらかじめ耐火物粉末等が配合されスラリー状に熔融した電解質中に、窒素等のガスを導入して泡状にすると、熔融した電解質の粘性のため気泡はすぐに消えることなく保持することができる。
この状態で金型等に流し込むと、気泡を内部に取り込んだ状態で凝固させることができる。
(5)熔融した電解質に水素を溶解させることが可能な場合、熔融した電解質中に水素溶解させたのち金型等に流し込むと、凝固時との水素の溶解度の差により、内部に気泡状になった水素を取り込んだ状態で凝固させることができる。
添加した水が蒸発して発泡している間に熔融した電解質を十分攪拌した後金型中に流し込むことで成形用コアを得た。
このようにして得られた成形用コアの断面写真を図1に示し、表層部付近の拡大写真を図2に示す。
表層部は緻密になっているが内部は多孔質になっているのが分かる。
次に電解質等を十分に攪拌しながら、5vol%に相当する量の粒状に成形された消石灰を坩堝底部に押し込み、消石灰の分解により発泡させた後、熔融した電解質等を金型中に流し込むことで成形用コアを得た。
次に電解質等を十分に攪拌しながら、5vol%に相当する量の粒状の炭酸カルシウムを坩堝底部に押し込み、炭酸カルシウムの分解により発泡させた後、熔融した電解質等を金型中に流し込むことで成形用コアを得た。
次に十分攪拌してスラリー状とし、窒素等のガスを導入して微細な泡を発生させると、熔融した電解質の粘性のため気泡はすぐに消えることなく保持することができる。
この状態で金型等に流し込むことで、多成形用コアを得た。
実施例2〜4にて製造した成形用コアはいずれも表層部が緻密でありながら、内部は多孔質になっていた。
Claims (3)
- 1種又は2種以上の電解質からなり、
電解質は当該電解質の加熱熔融時又は加熱熔融した当該電解質の凝固時に、気泡を発生するか又は気泡化する物質が混合されており、
前記電解質を加熱熔融し鋳型に流し込み及び凝固成形することで、
気泡が取り込まれた多孔質の内部と気泡が取り込まれていない緻密の表層部で形成され、水との接触にて崩壊性を有していることを特徴とする成形用コア。 - 前記電解質はさらに耐火性物質が混合されていることを特徴とする請求項1記載の成形用コア。
- 前記電解質は、Na 2 SO 4 ,NaNO 3 ,NaCl,K 2 SO 4 ,KNO 3 及びKClのうち、いずれか一種以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の成形用コア。
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