JP5972393B2 - 鋳型用砂および砂鋳型の造型方法 - Google Patents

鋳型用砂および砂鋳型の造型方法 Download PDF

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Description

本発明は、鋳型用砂、砂鋳型の造型方法、および金属鋳造用中子に関する。
従来から、鋳型に用いられる砂に対し、保形性向上などの目的で粘結剤を添加することが行われている。
例えば、鋳型用の材料として、耐火性の成形基礎材料と、水ガラスを含む粘結剤と、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン、および酸化亜鉛の一群の中から選択される一定割合の粒子状酸化金属と、炭水化物と、を少なくとも含んでなる金属加工用の鋳型を製造するための成形材料混合物が開示されている(例えば、特表2010−506730号公報参照)。
また、砂と混合する粘結剤についてではないものの、鋳型内面に塗布する離型剤に対し、添加剤として黒鉛、BN、水ガラス、雲母、シリカゲル、水酸化マグネシウムおよび酸化マグネシウムからなる群から選ばれる少なくとも一種を用いるダイカスト鋳造法が開示されている(例えば、特開2001−47213号公報、特開2000−343201号公報、特開2000−343199号公報参照)。
砂鋳型を用いた鋳造法では、従来から、溶湯を冷却固化し鋳物を得た後の砂鋳型の除去性の向上が求められており、砂鋳型の除去を容易に行うとの観点で更なる改善が求められていた。尚、注湯される溶湯の温度が低いほど砂鋳型の除去性が悪くなる傾向にあり、例えばアルミ鋳物のごとく注湯温度が700℃程度と低い場合には、上記除去性の改善がより強く求められていた。
また、前記特表2010−506730号公報には、鋳物表面への砂付着改善を目的として水ガラスを含む粘結剤に有機化合物を混合させる方法が開示されているが、有機化合物は加熱されることでヤニ等の残渣を発生するため、鋳物や鋳造設備から該残渣を除去する必要が生じるとの問題点もあった。
即ち本発明は、砂鋳型を鋳物表面から容易に除去し得る鋳型用砂を提供することを目的とする。また、鋳物の鋳造に用いたのち該鋳物の表面から容易に除去し得る砂鋳型の造型方法、および鋳物の鋳造に用いたのち該鋳物の表面から容易に除去し得る金属鋳造用中子を提供することを目的とする。
上記課題は、以下の手段により解決される。
<1> 砂と、粘結剤と、溶湯の熱により水蒸気および二酸化炭素ガスの少なくとも一方を発生する難水溶性の無機化合物粒子と、を含有する鋳型用砂。
<2> 発泡による気泡を含有し、粘度が0.5Pa・s以上10Pa・s以下である前記<1>に記載の鋳型用砂。
<3> 前記無機化合物粒子が、炭酸塩および水酸化物から選択される少なくとも1種を含む前記<1>または<2>に記載の鋳型用砂。
<4> 前記粘結剤が水溶性で且つ発泡性を有する<1>乃至<3>のいずれか1項に記載の鋳型用砂。
<5> 前記粘結剤として陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、および両性界面活性剤から選択される少なくとも一種を含む前記<4>に記載の鋳型用砂。
<6> 前記陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、および両性界面活性剤の総添加量が、砂に対し0.005質量%以上0.1質量%以下である前記<5>に記載の鋳型用砂。
<7> 前記粘結剤として水溶性の珪酸ソーダを含む前記<1>乃至<6>のいずれか1項に記載の鋳型用砂。
<8> 前記珪酸ソーダの添加量が、砂に対し0.1質量%以上20.0質量%以下である前記<7>に記載の鋳型用砂。
<9> 前記粘結剤としてポリビニルアルコールおよびその誘導体、サポニン、澱粉およびその誘導体、並びにその他の糖類よりなる粘結剤群(A)から選択される少なくとも一種を含む前記<1>乃至<8>のいずれか1項に記載の鋳型用砂。
<10> 前記粘結剤群(A)に含まれる粘結剤の総添加量が、砂に対し0.1質量%以上20.0質量%以下である前記<9>に記載の鋳型用砂。
<11> アルミニウムまたはアルミニウム合金の鋳造に用いる前記<1>乃至<10>のいずれか1項に記載の鋳型用砂。
<12> a)砂、水溶性の粘結剤、溶湯の熱により水蒸気および二酸化炭素ガスの少なくとも一方を発生する難水溶性の無機化合物粒子、および水を含む砂混合物を攪拌することにより該砂混合物中で発泡を生じさせ、気泡を含む発泡砂混合物を調製する発泡砂混合物調製工程と、
b)前記発泡砂混合物を金型における鋳型造型用の空間に充填する充填工程と、
c)充填した発泡砂混合物の水分を蒸発させて発泡砂混合物を固化させ、砂鋳型を造型する砂鋳型造型工程と、
d)造型された砂鋳型を前記鋳型造型用の空間から取り出す取出工程と、
を含む砂鋳型の造型方法。
<13> 前記b)充填工程において、前記発泡砂混合物の前記鋳型造型用の空間への充填が、シリンダ内におけるピストンの圧入による直接加圧によって行われる前記<12>に記載の砂鋳型の造型方法。
<14> 前記b)充填工程において、前記発泡砂混合物の前記鋳型造型用の空間への充填が、シリンダ内に圧縮空気を供給することによって行われる前記<12>に記載の砂鋳型の造型方法。
<15> 前記c)砂鋳型造型工程において、前記発泡砂混合物の水分の蒸発が、加熱された金型からの熱により行われる前記<12>乃至<14>のいずれか1項に記載の砂鋳型の造型方法。
<16> 前記c)砂鋳型造型工程において、前記発泡砂混合物の水分の蒸発が、加熱された空気の流動によって行われる前記<12>乃至<14>のいずれか1項に記載の砂鋳型の造型方法。
<17> 前記c)砂鋳型造型工程において、前記発泡砂混合物の水分の蒸発が、加熱された金型からの熱および加熱された空気の流動によって行われる前記<12>乃至<14>のいずれか1項に記載の砂鋳型の造型方法。
<18> 前記<12>乃至<17>のいずれか1項に記載の砂鋳型の造型方法により製造され、中心部の固形分の密度が表面部の固形分の密度より小さい金属鋳造用中子。
<19> 前記<12>乃至<17>のいずれか1項に記載の砂鋳型の造型方法により製造され、中心部における水溶性の粘結剤の体積当たりの含有率が表面部における水溶性の粘結剤の体積当たりの含有率より小さい金属鋳造用中子。
本発明によれば、砂鋳型を鋳物表面から容易に除去し得る鋳型用砂を提供することができる。また、鋳物の鋳造に用いたのち該鋳物の表面から容易に除去し得る砂鋳型の造型方法、および鋳物の鋳造に用いたのち該鋳物の表面から容易に除去し得る金属鋳造用中子を提供することができる。
溶湯を注湯する前の砂鋳型内部の拡大模式図である。 溶湯を注湯した後の砂鋳型内部の拡大模式図である。 溶湯を注湯する前の砂鋳型と溶湯が注湯される空間との界面の拡大模式図である。 溶湯を注湯した後の砂鋳型と鋳物との界面の拡大模式図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明に係る鋳型用砂は、砂と、粘結剤と、溶湯の熱により水蒸気および二酸化炭素ガスの少なくとも一方を発生する難水溶性の無機化合物粒子と、を含有する。
尚、上記本発明に係る鋳型用砂を作製するにあたり、前記粘結剤と前記無機化合物粒子とを予め混合し、前記砂と混合する砂鋳型用添加剤としてもよい。
即ち、砂鋳型用添加剤は、粘結剤と、溶湯の熱により水蒸気および二酸化炭素ガスの少なくとも一方を発生する難水溶性の無機化合物粒子と、を含有する。
鋳物の砂鋳型に、上記の本発明に係る鋳型用砂を用いることにより、鋳物からの砂鋳型の除去を容易に行うことができる。
ここで、本発明の作用を、図面を用いて説明する。
図面は本発明の一実施形態を示し、図1は溶湯を注湯する前の砂鋳型内部の拡大模式図を、図2は溶湯を注湯した後の砂鋳型内部の拡大模式図を表す。また、図3は溶湯を注湯する前の砂鋳型と溶湯が注湯される空間との界面の拡大模式図を、図4は溶湯を注湯した後の砂鋳型と鋳物との界面の拡大模式図を表す。
図1に示すように、本発明に係る鋳型用砂を用いた砂鋳型の内部では、砂1と他の砂1との間に粘結剤2が存在し、これによって砂鋳型としての形状を維持しており、粘結剤2中には無機化合物粒子3が分散されている。この砂鋳型に対し溶湯が注湯されると、図2に示すように、溶湯からの伝熱により無機化合物粒子3から水蒸気(HO)や二酸化炭素ガス(CO)の気体4Aが発生する。例えば、無機化合物粒子3として水酸化マグネシウム粒子を用いた場合、溶湯によって熱せられ約400℃辺りから「Mg(OH)→MgO+HO」の反応により水蒸気が発生する。気体4Aが発生することで粘結剤2にはクラック6が生じるものと考えられ、このクラック6により砂鋳型が崩壊しやすくなって鋳物からの砂鋳型の除去が容易に行われるものと推察される。
また、図3に示すように、本発明に係る鋳型用砂を用いた砂鋳型は砂1と無機化合物粒子3が分散された粘結剤2とを含んで構成され、この砂鋳型は溶湯が注湯される空間7Aに接している。この空間7Aに溶湯が注湯されると、図4に示すように、溶湯からの伝熱により無機化合物粒子3から水蒸気(HO)や二酸化炭素ガス(CO)の気体4Aが発生し、前記溶湯が冷却された後の鋳物7Bと砂鋳型との間に気体膜4Bが形成されるものと考えられる。この気体膜4Bにより鋳物7B表面への砂1の付着が低減され、鋳物7Bから砂1や粘結剤2、反応後または未反応の無機化合物粒子3を容易に除去することができるものと推察される。
尚、本発明に係る鋳型用砂を用いた砂鋳型は鋳物からの除去が容易であるため、砂鋳型を除去する工程では、振動や流気といった低コストで簡便な設備によって砂鋳型の除去を行うことができる。そのため、従来から用いられていた解砕処理、熱処理、ブラスト処理、洗浄といった煩雑な除去方法を省略し得るか、または該煩雑な除去方法の度合いを低減し得るため、鋳造プロセスの簡素化を実現することができる。
更に、発生する気体4Aが水蒸気または二酸化炭素ガスであるため、粘結剤に有機化合物を混合させた場合に生じる有機ガス由来の残渣(例えばヤニ)が生成されず、このため鋳物や鋳造設備から残渣を除去する工程を必要としないという利点を有する。
尚、本明細書において砂鋳型とは、砂中子を含む意味で用いる。
以下、本発明に係る鋳型用砂を構成する組成物について詳細に説明する。
〔無機化合物粒子〕
本発明においては無機化合物粒子として難水溶性のものを用いる。ここで、「難水溶性」とは25℃の水1L中に溶解させたときにその溶解量が100mg以下であることと定義する。
難水溶性の無機化合物粒子を用いることで、粘結剤が水を含む場合であっても溶解せずに粒子の形状が保持され、無機化合物粒子が粘結剤中に良好に分散される。
尚、上記の溶解量は、無機化合物粒子の構成材料を選択することで上記の数値範囲に制御される。
本発明における無機化合物粒子は、溶湯の熱により水蒸気および二酸化炭素ガスの少なくとも一方を発生する粒子である。即ち、無機化合物粒子は溶湯の熱により水蒸気および二酸化炭素ガスの少なくとも一方を発生する無機化合物を含んで構成される。
無機化合物粒子に用いられる無機化合物としては、例えば炭酸塩または水酸化物等が挙げられ、より具体的には以下のものが挙げられる。尚、以下に示す分解温度とは水蒸気や二酸化炭素ガスの発生が生じる温度範囲を示す。
・炭酸塩
炭酸カルシウム (分解温度:775℃〜875℃)
炭酸マグネシウム (分解温度:300℃〜400℃)
・水酸化物
水酸化マグネシウム(分解温度:350℃〜450℃)
水酸化アルミニウム(分解温度:250℃〜350℃)
注湯温度が比較的高い溶湯を用いる場合には、砂鋳型中に含まれる無機化合物粒子に対しても相対的に高温の熱が付与されるため、分解温度が比較的高い無機化合物も良好に用いられる。
尚、上記の無機化合物の中でも、分解温度が比較的低く、例えばアルミニウムやアルミニウム合金のごとき注湯温度が比較的低い溶湯を用いる場合にも、水蒸気や二酸化炭素ガスの発生が良好に行われ、その結果鋳物からの砂鋳型の除去が容易に行われるとの観点から、水酸化マグネシウムが特に好ましい。
また、水酸化アルミニウムや炭酸マグネシウムは低温で水蒸気や二酸化炭素ガスを発生することから、加熱乾燥による鋳型造型時にも水蒸気や二酸化炭素ガスを発生し、鋳型造型用の金型と鋳型との間に気体の膜を生成することで、金型と鋳型との離型性向上にも寄与する。
本発明における無機化合物粒子では、上記に列挙するような無機化合物を80質量%以上含有することが好ましく、更には不可避の不純物を除いて無機化合物の含有量が100質量%に近いほど好ましい。
上記下限値以上の含有量であることで、水蒸気や二酸化炭素ガスの発生が良好に行われる。
本発明における無機化合物粒子は、粘結剤中に良好に分散し得る粒子径であることが好ましく、具体的には使用する砂の粒子径より細かいことが好ましく、更には100nm以上100μm以下がより好ましく、500nm以上10μm以下が更に好ましい。
粒子径が上記上限値以下であることで粘結剤中に良好に分散し、一方上記下限値以上であることで1つの無機化合物粒子からの水蒸気や二酸化炭素ガスの発生量が適切に制御されて砂鋳型を効率的に崩壊しやすくできる。
尚、上記の粒子径は体積平均粒子径を表し、本明細書においては以下の方法にて測定された粒子径を表す。
まず、粒子径の測定装置として株式会社島津製作所社製のレーザー回折式粒度分布測定装置SALD2100を用いる。測定の条件は以下の通りとする。純水に分散剤のヘキサメタリン酸ナトリウム(キシダ化学社製、1級)5質量%を添加したものを分散液とし、無機化合物粒子を前記分散液に入れ、装置に付属している超音波槽(発信周波数38kHz 、100W)にて5分の超音波処理を施し、これを上記のレーザー回折式粒度分布測定装置SALD2100にて、屈折率が1.70−0.20iの条件にて粒度の測定を行う。
本発明における無機化合物粒子の、砂に対する添加量は0.01質量%以上10質量%以下の範囲が好ましく、更には0.1質量%以上1質量%以下がより好ましい。
添加量が上記下限値以上であることで水蒸気や二酸化炭素ガスの発生が効率的に行われ鋳物からの砂鋳型の除去をより容易に行うことができる。一方、上記上限値以下であることで粘結剤の効果が効率的に発揮される。
〔砂〕
本発明における砂としては、特に限定されず従来公知のいかなるものも用いることができる。例えば、硅砂、アルミナ砂、オリビン砂、クロマイト砂、ジルコン砂、ムライト砂等の砂が挙げられ、更には各種の人工砂(いわゆる人工骨材)を用いてもよい。
これらの中でも、砂に対し粘結剤の添加量を低減しても十分な鋳型強度が得られ易く且つ高い砂再生率が得られ易いとの観点で、特に人工砂が好ましい。
本発明における砂の粒子径としては、10μm以上1mm以下が好ましく、50μm以上500μm以下が更に好ましい。
粒子径が上記上限値以下であることにより流動性に優れ砂鋳型を造型する際の充填性が向上する。一方、上記下限値以上であることにより砂鋳型として通気性が良好に保たれる。
尚、上記砂の粒子径は、前述の無機化合物粒子の粒子径と同様の方法により測定することができる。
本発明における砂の形状としては、特に限定されるものではなく、丸型、角丸型、多角型、尖扁角型等、いかなる形状であってもよい。尚、流動性に優れ砂鋳型を造型する際の充填性が向上し、また砂鋳型として通気性が良好に保たれるとの観点から、特に丸型が好ましい。
〔粘結剤〕
粘結剤とは、常温および注湯される溶湯の温度域において砂鋳型の形状を良好に保持させるとの観点で、砂に粘結力を付与するために含有される。
本発明における粘結剤としては、特に限定されず従来公知のいかなるものも用いることができ、例えば水ガラス、合成樹脂(フェノールレジン、フランレジン、ウレタン系レジン等)、セメント(ポルトランドセメント等)、ベントナイト、粘土、でん粉等が挙げられる。
これらの中でも、溶湯による加熱において臭気と煙を発生しないとの観点から、水ガラスがより好ましい。
尚、水ガラスとしてはモル比(SiO・NaOの分子比)が1.2以上3.8以下のものが好ましく、更にはモル比が2.0以上3.3以下のものがより好ましい。モル比が上記下限値以上であることにより低温での長期保管においても水ガラスの変質が抑制できるとの利点があり、一方、上記上限値以下であることにより粘結剤の粘度を調整し易いとの利点がある。
また、本発明に係る鋳型用砂を用いて砂鋳型を造型するに際しては、粘結剤として水溶性のものを用いて砂や無機化合物粒子等と共に混合し、且つ攪拌して発泡を生じさせて発泡砂混合物を調製した上で砂鋳型を造型することが好ましい。
ここで、水溶性とは常温(20℃)で水に可溶性であることを指し、より具体的には1気圧20℃で同容量の純水との混合液が均一な外観を示すものを指す。
上記水溶性の粘結剤としては、砂混合物における上記の発泡をより効率的に生じさせる観点から、発泡性を有する粘結剤が好ましい。発泡性を有する水溶性の粘結剤としては、例えば陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、珪酸ソーダ、ポリビニルアルコールもしくはその誘導体、サポニン、澱粉もしくはその誘導体、その他の糖類等が挙げられる。尚、その他の糖類としては、例えば、多糖類としてセルロース、フルクトース等が、四糖類としてアカルボース等が、三糖類としてラフィノース、マルトトリオース等が、二糖類としてマルトース、スクラトース、トレハロース等が、単糖類としてブドウ糖、果糖、その他オリゴ糖等が挙げられる。
陰イオン界面活性剤としては、脂肪酸ナトリウム、モノアルキル硫酸塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、エーテル硫酸ナトリウムなどがある。非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸ソルビタンエステル、アルキルポリグルコシドなどがある。両性界面活性剤としては、コカミドプロピルベタイン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなどがある。
尚、粘結剤は、例えば上記に列挙されたものの中から1種のみを用いても、2種以上を併用してもよい。但し、前記水ガラス、合成樹脂、セメント、ベントナイト、粘土、およびでん粉の中から1種以上、且つ前記発泡性を有する水溶性の粘結剤の中から1種以上を選び併用して用いることがより好ましい。
本発明における粘結剤の砂に対する含有量は、用いる粘結剤および砂の種類によってそれぞれ設定することが好ましい。
例えば、水ガラスは砂に対し0.01質量%以上20質量%以下が好ましく、更に0.1質量%以上10質量%以下がより好ましい。
フェノールレジンは砂に対し4質量%以上7質量%以下が好ましく、フランレジンは砂に対し2質量%以上3質量%以下が好ましく、ウレタン系レジンは砂に対し2質量%以上3質量%以下が好ましく、ポルトランドセメントは砂に対し6質量%以上12質量%以下が好ましい。
陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、および両性界面活性剤の総含有量は、砂に対し0.005質量%以上0.1質量%以下が好ましく、更に0.01質量%以上0.05質量%以下がより好ましい。
珪酸ソーダの含有量は、砂に対し0.1質量%以上20.0質量%以下が好ましく、更に0.2質量%以上5質量%以下がより好ましい。
ポリビニルアルコールおよびその誘導体、サポニン、澱粉およびその誘導体、並びにその他の糖類(粘結剤群(A))の総含有量は、砂に対し0.1質量%以上20.0質量%以下が好ましく、更に0.2質量%以上5質量%以下がより好ましい。
〔その他の組成物〕
また、本発明に係る鋳型用砂には、上記のほかにも、触媒、酸化促進剤等、従来公知の組成物を添加することができる。
〔混練方法〕
本発明に係る鋳型用砂の作製は、上述した各種組成物を添加混合することにより行われる。添加の順番や混練の方法は特に限定されるものではないが、例えば前記粘結剤と前記無機化合物粒子とを予め混合して、まず砂鋳型用添加剤を調製し、その後、この砂鋳型用添加剤を前記砂と混合する方法が好ましい。
ここで、上記砂鋳型用添加剤について説明する。
−砂鋳型用添加剤−
砂鋳型用添加剤は、粘結剤と、溶湯の熱により水蒸気および二酸化炭素ガスの少なくとも一方を発生する難水溶性の無機化合物粒子と、を含有する。
尚、粘結剤に対する無機化合物粒子の含有量は、粘結剤の砂に対する含有量を前述の範囲とした場合に、無機化合物粒子の砂に対する含有量が前述の範囲となる量に制御することが好ましい。
粘結剤に無機化合物粒子を添加し混合して粒子を分散させる際に用いる分散装置としては、特に限定されることなく従来公知の分散装置が用いられ、例えばホモジナイザー、超音波分散装置、ビーズミル等が用いられる。
また、砂に対して上記砂鋳型用添加剤やその他の組成物等を添加し混練する際の混練装置としては、特に限定されることなく従来公知の混練装置が用いられ、例えば自転・公転ミキサー、アイリッヒ・インテンシブ・ミキサー、新東シンプソン・ミックスマラー等が用いられる。
尚、本発明に係る鋳型用砂を作製する際には、必ずしも粘結剤と無機化合物粒子とを予め混合して砂鋳型用添加剤を調製しておく必要はなく、例えば砂に対して粘結剤を添加し混練したのち更にそこに無機化合物粒子を添加して混練することで本発明に係る鋳型用砂を作製してもよい。また、砂に対して無機化合物粒子を添加して混練したのち更にそこに粘結剤を添加して混練することで本発明に係る鋳型用砂を作製してもよい。尚、その際の混練装置としても、上記の混練装置が好適に用いられる。
〔砂鋳型の造型方法〕
本発明に係る鋳型用砂を用いた砂鋳型の造型は、造型機による造型であっても、また手込めによる造型であってもよい。
用いられる造型機としては、特に限定されることなく従来公知の造型機が用いられ、例えばジョルト造型機、スクイズ造型機、ジョルトスクイズ造型機、高圧造型機、ブロースクイズ造型機、サンドストリンガ造型機、ブロー造型機、プランジャー圧入造型機、三次元造型機等が挙げられる。
ただし、前述の無機化合物粒子を添加して水蒸気や二酸化炭素ガスを鋳物の製造時に効果的に発生させる観点から、水溶性の粘結剤、砂および無機化合物粒子等を混合し攪拌して発泡させて発泡砂混合物を作り、鋳型造型用の金型における加熱した鋳型造型用空間へ圧入して造型することが好ましい。
より具体的には、以下のa)〜d)の工程を含む造型方法によって砂鋳型を造型することが好ましい。
a)砂、水溶性の粘結剤、前述の無機化合物粒子、および水を含む砂混合物を攪拌することにより該砂混合物中で発泡を生じさせ、気泡を含む発泡砂混合物を調製する発泡砂混合物調製工程
b)前記発泡砂混合物を金型における鋳型造型用の空間に充填する充填工程
c)充填した発泡砂混合物の水分を蒸発させて発泡砂混合物を固化させ、砂鋳型を造型する砂鋳型造型工程
d)造型された砂鋳型を前記鋳型造型用の空間から取り出す取出工程
鋳型造型用空間を画定する高温に加熱された金型に圧入され充填された発泡砂混合物では、攪拌により発泡砂混合物中に分散した気泡と、加熱された金型の熱により発泡砂混合物中の水分から発生する水蒸気とが、砂鋳型の中心部に集まる現象が起きる。そのため、中心部においては砂、粘結剤、および無機化合物粒子の充填密度(つまり固形分の密度)が低い砂鋳型となり、逆に表面は砂、粘結剤、および無機化合物粒子の充填密度(固形分の密度)が高い砂鋳型となる。
鋳物の製造時には金属溶湯の熱は、砂鋳型の表面にもっとも伝わることから、砂鋳型中の無機化合物粒子は特に表面部に存在していることがより好ましい。前述の発泡砂混合物を加熱した鋳型造型用空間へ圧入造型して得られた砂鋳型の表面は無機化合物粒子の密度が高いため、無機化合物粒子の添加量を低減することに非常に有効である。
尚、砂鋳型において、中心部の固形分の密度が表面部の固形分の密度より小さいか否かを確認するには、砂鋳型の中心部の断面および表面における固形分(砂、粘結剤、および無機化合物粒子)の詰まり具合を目視で確認することで判別できる。
また、上記の砂鋳型では、中心部における水溶性の粘結剤の体積当たりの含有率が表面部における水溶性の粘結剤の体積当たりの含有率より小さくなる。これにより、鋳造時の溶湯の熱によって表面部の粘結剤の粘結力が弱まるだけで鋳型の強度が大幅に弱まり、鋳物からの砂鋳型の除去が更に容易になる。
尚、砂鋳型において、中心部における水溶性の粘結剤の体積当たりの含有率が表面部における水溶性の粘結剤の体積当たりの含有率より小さいか否かを確認するには、砂鋳型の中心部と表面部をサンプリングし、加熱減量測定法やアルカリ分溶出測定法により判別することができる。
砂混合物は鋳型造型用空間への充填性を向上させるため、および上記充填密度のために、ホイップクリーム状となるまで発泡しておくことが好ましい。より具体的には、前記発泡砂混合物(つまり鋳型用砂)の粘度が0.5Pa・s以上10Pa・s以下であることが好ましく、該粘度は更に1.0Pa・s以上8Pa・s以下がより好ましい。
尚、発泡砂混合物(つまり鋳型用砂)の粘度の測定は以下のようにして行われる。
−測定方法−
底部に直径6mmの細孔を有する内径42mmの円筒容器に発泡砂混合物を投入し、重量1kg、直径40mmの円柱状おもりにて、おもりの自重で加圧することで細孔より発泡砂混合物が排出される。この時、おもりが50mm移動するのに要した時間を計測し、下記数式にて粘度を求める。
式 μ=πDt/128L
μ:粘度[Pa・s]
D:底部細孔の直径[m]
:おもりの加圧力[Pa]
t:おもりが50mm移動するのに要した時間[s]
:おもりの移動距離(=50mm)
:底部細孔の板厚[m]
S:円柱状おもりの底部の面積と円筒の内部の中空領域(つまり内径部分)の断面積との平均値[m
また、発泡砂混合物の鋳型造型用空間への充填方法としては、シリンダ内におけるピストンによる直接加圧、シリンダ内に圧縮空気を供給することによる充填、スクリュー等による圧送、流し込みなどがあるが、充填スピードや発泡砂混合物への均一加圧による充填安定性から、ピストンによる直接加圧および圧縮空気による充填が好ましい。
鋳型造型用空間に充填した発泡砂混合物の水分の蒸発は、例えば加熱された金型からの熱、鋳型造型用空間への加熱された空気の流動や、この両者の併用によって行われる。
〔砂鋳型を用いた鋳物の製造〕
本発明に係る鋳型用砂を用いた砂鋳型は各種金属または合金の鋳造に用いられる。鋳造に用いられる溶湯の材料としては例えば以下のものが挙げられる。尚、下記注湯温度とは、下記の材料が注湯するのに適当な程度に溶解する温度を表す。
アルミニウムまたはアルミニウム合金(注湯温度:670℃〜700℃)
鉄または鉄合金(注湯温度:1300℃〜1400℃)
青銅(注湯温度:1100℃〜1250℃)
黄銅 (注湯温度:950℃〜1100℃)
鋳造は、上記に列挙するような材料による溶湯を砂鋳型および金型中の空間に注湯し、その後冷却して砂鋳型を除去することにより行われる。
尚、本発明では、砂鋳型に本発明に係る鋳型用砂を用いているため、鋳物からの砂鋳型の除去が容易である。そのため、振動や流気といった低コストで簡便な設備によって砂鋳型の除去を行うことができ、また、たとえ振動や流気といった簡便な設備のみでは除去しきれない場合であっても、従来から用いられていた解砕処理、熱処理、ブラスト処理、洗浄といった煩雑な除去方法の度合いを低減し得るため、鋳造プロセスの省エネ化、およびコストダウンを実現することができる。
また、従来においては注湯される溶湯の温度が低いほど砂鋳型の除去性が悪くなる傾向にあり、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金を用いたアルミ鋳物の場合には注湯温度が上記の通り比較的低いために、除去性がより悪くなる傾向にあった。しかし本発明では、砂鋳型に本発明に係る鋳型用砂を用いているため、アルミニウムまたはアルミニウム合金の鋳造の場合であっても、鋳物からの砂鋳型の除去が容易に行われる。
なお、日本出願2012−253658の開示はその全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。尚、以下において「部」とは、特に断りのない限り「質量部」を表す。
<実施例1>
−砂鋳型用添加剤の調製−
以下の組成物を混合し、分散装置(IKA社製、ホモジナイザーT−25)を用いて分散処理を行って砂鋳型用添加剤1を得た。
・粘結剤:0.5部
(水ガラス、モル比2.0、富士化学株式会社製、1号)
・無機化合物粒子:1.0部
(水酸化マグネシウム粒子、純度95質量%、分解温度350℃〜450℃、水1Lに対する溶解量12mg、粒子径3.5μm、キシダ化学株式会社製、水酸化マグネシウム)
・発泡性を有する水溶性の粘結剤(アニオン界面活性剤):0.030部
(エーテルサルフェートNa塩、株式会社アデカ社製)
−鋳型用砂の作製−
以下の組成物を混合し、混練装置(株式会社ダルトン社製、5DM−r型)を用いてホイップクリーム状となるまで発泡混練して鋳型用砂1を得た。この際の粘度を前述の方法で測定したところ、2.3Pa・sであった。
・砂(硅砂、粒子径200μm):100部
・砂鋳型用添加剤1:1.5部
−砂鋳型の造型−
造型機(新東工業社製、LYTE−I)と水栓用中子(砂鋳型)の金型を用いて、造型機の条件をプランジャー圧入の圧力3000N、圧入スピード50mm/sec、金型温度220℃、加熱時間60secに設定して鋳型用砂1を金型内に圧入し、砂の水分を蒸発させることにより砂を固め、砂鋳型1を得た。
前述の方法により確認したところ、中心部の固形分(砂、粘結剤、および無機化合物粒子)の密度が表面部の固形分の密度より小さく、且つ中心部における水溶性の粘結剤の体積当たりの含有率が表面部における水溶性の粘結剤の体積当たりの含有率より小さい砂鋳型が得られていた。
−鋳物の製造−
アルミニウム合金の溶湯(組成/AC4C(JIS H 5202:1999)、注湯温度680℃)を準備し、水栓鋳造用金型内に前記砂鋳型1を配置し、前記溶湯を金型に注湯し、その後溶湯を冷却して凝固させた。尚、冷却後に砂鋳型1を目視にて観察したところ、クラックが発生していることが確認された。
凝固して得られた水栓鋳物からの砂鋳型1の取出しには、振動装置(株式会社マキタ社製、HM0810)を用い、打撃数2900回/分の条件にて30秒間湯口に振動を与えた。砂鋳型1は振動によって崩壊し鋳物から除去され、鋳物表面を観察したところ砂等の付着は確認されず、砂鋳型が良好に除去されたことが確認された。
<実施例2〜4>
砂鋳型用添加剤の調製における無機化合物粒子(水酸化マグネシウム粒子)の添加量を1.0部から、0.5部、0.3部、0.1部に変更することで、砂に対する無機化合物粒子の添加量を下記表1の値に変更した以外は、実施例1に記載の方法により砂鋳型を造型し、鋳物を製造して評価を行った。
〔評価〕
上記実施例1〜4において、鋳物に残留、付着した砂の残留量を測定した。尚、砂鋳型の元質量は65gである。
また、鋳物の内部および表面における砂の残留状態を、下記の評価基準に従って評価した。
C;鋳物内部に砂が残留および表面に砂が付着
B;鋳物表面に砂がわずかに付着
A;砂残り無し
評価結果を下記表1に示す。
Figure 0005972393
<実施例5〜7>
砂鋳型用添加剤の調製において用いた無機化合物粒子を、水酸化マグネシウム粒子から水酸化アルミニウム粒子(純度99質量%、分解温度250℃〜350℃、水1Lに対する溶解量1mg、粒子径50μm、キシダ化学株式会社製、水酸化アルミニウム)に変更した以外は、実施例1〜3に記載の方法により砂鋳型を造型し、鋳物を製造して評価を行った。評価結果を下記表2に示す。
Figure 0005972393
<比較例1>
砂鋳型用添加剤の調製において無機化合物粒子を添加しなかったこと以外は、実施例1に記載の方法により砂鋳型を造型し、鋳物を製造して評価を行った。評価結果を下記表3に示す。
<比較例2〜5>
砂鋳型用添加剤の調製において用いた無機化合物粒子を、水酸化マグネシウム粒子から、溶湯の熱によってもガスを発生しない酸化マグネシウム粒子(純度90質量%、水1Lに対する溶解量86mg、粒子径3.5μm、キシダ化学株式会社製、酸化マグネシウム)に変更した以外は、実施例1〜4に記載の方法により砂鋳型を造型し、鋳物を製造して評価を行った。評価結果を下記表3に示す。
Figure 0005972393
1 砂
2 粘結剤
3 無機化合物粒子
4A 気体
4B 気体膜
6 クラック
7A 空間
7B 鋳物

Claims (16)

  1. 砂と、粘結剤と、溶湯の熱により水蒸気および二酸化炭素ガスの少なくとも一方を発生する難水溶性の無機化合物粒子と、発泡による気泡と、を含有し、粘度が0.5Pa・s以上10Pa・s以下である、鋳型用砂。
  2. 前記無機化合物粒子が、炭酸塩および水酸化物から選択される少なくとも1種を含む請求項1に記載の鋳型用砂。
  3. 前記粘結剤が水溶性で且つ発泡性を有する請求項1又は請求項2に記載の鋳型用砂。
  4. 前記粘結剤として陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、および両性界面活性剤から選択される少なくとも一種を含む請求項3に記載の鋳型用砂。
  5. 前記陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、および両性界面活性剤の総添加量が、砂に対し0.005質量%以上0.1質量%以下である請求項4に記載の鋳型用砂。
  6. 前記粘結剤として水溶性の珪酸ソーダを含む請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の鋳型用砂。
  7. 前記珪酸ソーダの添加量が、砂に対し0.1質量%以上20.0質量%以下である請求項6に記載の鋳型用砂。
  8. 前記粘結剤としてポリビニルアルコールおよびその誘導体、サポニン、澱粉およびその誘導体、並びにその他の糖類よりなる粘結剤群(A)から選択される少なくとも一種を含む請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の鋳型用砂。
  9. 前記粘結剤群(A)に含まれる粘結剤の総添加量が、砂に対し0.1質量%以上20.0質量%以下である請求項8に記載の鋳型用砂。
  10. アルミニウムまたはアルミニウム合金の鋳造に用いる請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の鋳型用砂。
  11. a)砂、水溶性でかつ発泡性を有する粘結剤、溶湯の熱により水蒸気および二酸化炭素ガスの少なくとも一方を発生する難水溶性の無機化合物粒子、および水を含む砂混合物を攪拌することにより該砂混合物中で発泡を生じさせ、気泡を含む発泡砂混合物を調製する発泡砂混合物調製工程と、
    b)前記発泡砂混合物を金型における鋳型造型用の空間に充填する充填工程と、
    c)充填した発泡砂混合物の水分を蒸発させて発泡砂混合物を固化させ、砂鋳型を造型する砂鋳型造型工程と、
    d)造型された砂鋳型を前記鋳型造型用の空間から取り出す取出工程と、
    を含む砂鋳型の造型方法。
  12. 前記b)充填工程において、前記発泡砂混合物の前記鋳型造型用の空間への充填が、シリンダ内におけるピストンの圧入による直接加圧によって行われる請求項11に記載の砂鋳型の造型方法。
  13. 前記b)充填工程において、前記発泡砂混合物の前記鋳型造型用の空間への充填が、シリンダ内に圧縮空気を供給することによって行われる請求項11に記載の砂鋳型の造型方法。
  14. 前記c)砂鋳型造型工程において、前記発泡砂混合物の水分の蒸発が、加熱された金型からの熱により行われる請求項11乃至請求項13のいずれか1項に記載の砂鋳型の造型方法。
  15. 前記c)砂鋳型造型工程において、前記発泡砂混合物の水分の蒸発が、加熱された空気の鋳型造型用空間への流動によって行われる請求項11乃至請求項13のいずれか1項に記載の砂鋳型の造型方法。
  16. 前記c)砂鋳型造型工程において、前記発泡砂混合物の水分の蒸発が、加熱された金型からの熱および加熱された空気の鋳型造型用空間への流動によって行われる請求項11乃至請求項13のいずれか1項に記載の砂鋳型の造型方法。
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