JP2005281993A - プレテンション方式によるプレストレス導入方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
19本撚りPC鋼撚線等の太径PC引張材を用いた場合において、コンクリート体に所望のプレストレスを与えるのに必要なPC引張材がコンクリートに対し有効に付着する部分の長さが短くてよいプレテンション方式によるプレストレス導入方法の提供。
【解決手段】
型枠10に通したPC引張材1を緊張させた状態でコンクリートを打設し、コンクリートが硬化した後、PC緊張材1を解放してプレストレスを導入するプレテンション方式によるプレストレス導入方法において、弾性を有する補強線材14を予めコイル状に形成しておき、PC引張材1を緊張させた状態で、PC引張材1の所望の位置に補強線材14を螺旋状に巻きつけ、その状態でコンクリートを打設する。
【選択図】 図1
19本撚りPC鋼撚線等の太径PC引張材を用いた場合において、コンクリート体に所望のプレストレスを与えるのに必要なPC引張材がコンクリートに対し有効に付着する部分の長さが短くてよいプレテンション方式によるプレストレス導入方法の提供。
【解決手段】
型枠10に通したPC引張材1を緊張させた状態でコンクリートを打設し、コンクリートが硬化した後、PC緊張材1を解放してプレストレスを導入するプレテンション方式によるプレストレス導入方法において、弾性を有する補強線材14を予めコイル状に形成しておき、PC引張材1を緊張させた状態で、PC引張材1の所望の位置に補強線材14を螺旋状に巻きつけ、その状態でコンクリートを打設する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、主に19本撚りPC鋼撚線等の太径PC引張材を使用したプレテンション方式によるプレストレス導入方法に関する。
従来、プレテンション方式によるプレストレスの導入には、主に7本撚り(2層構造)等の比較的径の小さなPC鋼撚線が使用されているが、このようなPC鋼撚線では、引張力及び表面積が小さく、導入できるプレストレス量が制限されるため、作業省力化を目的として、プレテンション方式のプレストレス導入においても、図5に示す如き19本撚りPC鋼撚線等の太径のPC引張材が用いられている。
この19本撚りPC鋼撚線1は、芯線2の周りに芯線2より径の小さな中間線3,3…が配置され、その中間線3,3…の外側に側線4,4…が配置され、それらが撚り合わされて形成され、その内部に形成された空隙には防錆材5が充填され、外周には防錆被覆6が施されている。
このように19本撚り等の太径のPC鋼撚線をプレテンション方式のプレストレス導入に用いる場合、プレストレスを導入した際、即ち、コンクリートが硬化した後、ジャッキ等によってPC引張材にかけられた引張力を序々に解放した際、芯線が側線に対してすべり、側線よりも中側の芯線の方がより長い距離引き込まれ、コンクリートに導入したプレストレスが減少する等の問題があり、それらの問題を解決すべく、側線にインデント加工を施す、PC鋼撚線の外周に巻き線をする等をしている。
特開2001−254478公報
しかし、上述の如き従来の技術では、PC引張材に19本撚りPC鋼撚線等の太径のものを用いたことによって、引張力及び表面積が大きくなり、コンクリート体に所望のプレストレスを付与するための定着長、即ち、PC引張材がコンクリートに対し有効に付着する部分の長さが小径のものより長く必要になるという問題があった。
そこで本発明は、上述の従来技術の問題を鑑み、19本撚りPC鋼撚線等の太径PC引張材を用いた場合において、コンクリート体に所望のプレストレスを与えるのに必要なPC引張材がコンクリートに対し有効に付着する部分の長さが短くてよいプレテンション方式によるプレストレス導入方法の提供を目的とする。
上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成するための請求項1に記載の発明は、型枠に通したPC引張材を緊張させた状態でコンクリートを打設し、該コンクリートが硬化した後、前記PC緊張材を解放してプレストレスを導入するプレテンション方式によるプレストレス導入方法において、弾性を有する補強線材を予めコイル状に形成しておき、前記PC引張材を緊張させた状態で、該PC引張材の所望の位置に前記補強線材を螺旋状に巻きつけ、その状態でコンクリートを打設するプレテンション方式によるプレストレス導入方法であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成に加え、補強線材のコイル内径を、PC引張材の緊張していない状態の外径より小さく形成することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の構成に加え、PC引張材に複数のPC線材を撚り合わせたPC撚り線を使用し、補強線材を前記PC鋼撚線の撚り合わせ方向とは逆向きの螺旋状に巻きつけることを特徴とする。
本発明に係るプレテンション方式によるプレストレス導入方法は、型枠に通したPC引張材を緊張させた状態でコンクリートを打設し、該コンクリートが硬化した後、前記PC緊張材を解放してプレストレスを導入するプレテンション方式によるプレストレス導入方法において、弾性を有する補強線材を予めコイル状に形成しておき、前記PC引張材を緊張させた状態で、該PC引張材の所望の位置に前記補強線材を螺旋状に巻きつけ、その状態でコンクリートを打設することにより、プレストレスを導入する際に、外形方向に広がろうとするPC引張材を補強線材が締め付け、PC引張材とコンクリート体とが有効に付着する部分の長さ、即ち、補強線材を巻きつける部分の長さを短くしても十分な付着強度を得ることができる。
また、補強線材のコイル内径を、PC引張材の緊張していない状態の外径より小さく形成することによって、PC引張材に半径外向きの応力が作用するのに対し、補強線材による締め付けが強くなり、PC引張材と補強線材との間の付着力が強化され、PC引張材とコンクリート体との付着力も向上する。
PC引張材に複数のPC線材を撚り合わせたPC撚り線を使用し、補強線材を前記PC鋼撚線の撚り合わせ方向とは逆向きの螺旋状に巻きつけることによって、補強線材によるPC引張材の締め付けが強くなり、PC引張材と補強線材との間の付着力が強化され、PC引張材とコンクリート体との付着力も向上する。
次に、本発明に係るプレテンション方式によるプレストレス導入方法について説明する。尚、上述の従来例と同一の部分には、同一符号を付して説明を省略する。
図1は、プレテンション方式によりプレストレスコンクリート構造物(以下、PC構造物という)にプレストレスを導入するための装置の概略を示し、図中符号10はPC構造物成形用の型枠、符号1はコンクリート体にプレストレスを導入するためのPC引張材である。
型枠10は、両端版11,11及び両側板12,12をもって構成され、両端版11,11及び両側板12,12によって囲まれた部分にコンクリートを打設するようになっている。
PC引張材1には、たとえば、太径(φ12.7〜φ28.6mm)の19本撚りPC鋼撚線を使用する。
この19本撚りPC鋼撚線1は、図5に示す従来例と同様に、芯線2の周りに芯線2より径の小さな中間線3,3…が配置され、その中間線3,3…の外側に側線4,4…が配置され、そられが撚り合わされて形成され、その内部に形成された空隙には防錆材5が充填され、外周には防錆被覆6が施されている。
このPC引張材1を型枠10に通し、型枠10の両端版11,11より飛び出したPC引張材1の両端をジャッキ13,13により引張し、PC引張材1に引張力を付与する。
次に、PC引張材1を緊張した状態で、図2に示すように、PC引張材1の所望の位置、即ち、型枠10内側に配置されたPC引張材1の両端部に補強線材14を螺旋状に密着させて巻きつける。
この補強線材14は、図3に示すように、外径が側線径の約1/2〜1/3(φ2.6〜φ4.0mm)であるピアノ線等の弾性を有する線材をもってPC引張材の撚り方向とは逆向きのコイル状に予め形成しておき、それをほぐしながらPC引張材1の外周に巻きつけるようになっている。
このコイル状に形成された補強線材14のコイル内径cは、PC引張材1の通常(緊張していない状態)の外径dより若干(0.5〜1.0mm)小さく形成しておき、ほぐしながらPC引張材1の外周に巻きつけ、巻きつけ終えた際に、弾性により元のコイル形状に戻り、PC引張材1の外周に密着して巻きつくようになっている。
また、この場合の補強線材14の巻き角度a、即ち中心線とコイル面とのなす角度は、約30°〜45°とし、巻き線ピッチpは、PC引張材外径φ12.7〜φ28.6mmに対して約φ70〜100mmとする。
そして、この状態で型枠10内にコンクリートを打設し、所定の養生を行い硬化させる。
コンクリートが硬化したら、ジャッキを少しずつ緩めてPC引張材1を解放し、コンクリート体15にプレストレスを導入する。
その際に、PC引張材1には、圧縮応力、及び外形方向に広がる方向への応力とが生じ、PC引張材1は撚りに合わせた螺旋軌道を描きながら収縮方向へ移動し、その応力は、PC引張材1が付着されたコンクリート体15、及び補強線材14に伝達される。
それに対し補強線材14は、応力がPC引張材1を締め付ける方向に作用し、補強線材14とPC引張材1との間の付着力を向上させ、PC引張材1の芯線2のすべりを抑え、PC引張材1とコンクリート体15との付着力を向上させる。
従って、PC引張材がコンクリートに対し有効に付着する部分の長さが短くとも、所望のプレストレスを導入するのに十分な付着強度を得ることができる。
プレストレス導入が完了したら、最後にジャッキや型枠等を撤去し、図4に示すように、PC構造物が完成する。
尚、PC引張材の外形や撚り本数、補強線材の線径やコイル径、その等の数値は、上述の実施例に記載した数値に限定されるものではなく、自由に設定することができる。
また、上述の実施例では、補強線材をPC引張材のコンクリート体に対する定着端に巻き付けた例について説明したが、その他プレストレス導入に有効な任意の位置に巻き付けてもよい。
また、上述の実施例では、PC引張材として19本撚りPC鋼撚線を用いた例について説明したが、PC引張材は、PC鋼棒であってもよく、その他の多数本撚りPC鋼撚線であってもよく、PC線材がカーボン製等の鋼線材以外のものであってもよい。
a 巻き角度
c コイル半径
d 引張材外径(通常時)
1 PC引張材
2 芯線
3 中間線
4 側線
5 防錆樹脂
6 防錆被覆
10 型枠
11 端版
12 側板
13 ジャッキ
14 補強線材
15 コンクリート体
c コイル半径
d 引張材外径(通常時)
1 PC引張材
2 芯線
3 中間線
4 側線
5 防錆樹脂
6 防錆被覆
10 型枠
11 端版
12 側板
13 ジャッキ
14 補強線材
15 コンクリート体
Claims (3)
- 型枠に通したPC引張材を緊張させた状態でコンクリートを打設し、該コンクリートが硬化した後、前記PC緊張材を解放してプレストレスを導入するプレテンション方式によるプレストレス導入方法において、
弾性を有する補強線材を予めコイル状に形成しておき、前記PC引張材を緊張させた状態で、該PC引張材の所望の位置に前記補強線材を螺旋状に巻きつけ、その状態でコンクリートを打設することを特徴とするプレテンション方式によるプレストレス導入方法。 - 補強線材のコイル内径を、PC引張材の緊張していない状態の外径より小さく形成する請求項1に記載のプレテンション方式によるプレストレス導入方法。
- PC引張材に複数のPC線材を撚り合わせたPC撚り線を使用し、補強線材を前記PC鋼撚線の撚り合わせ方向とは逆向きの螺旋状に巻きつける請求項1又は2に記載のプレテンション方式によるプレストレス導入方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004093960A JP2005281993A (ja) | 2004-03-29 | 2004-03-29 | プレテンション方式によるプレストレス導入方法 |
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JP2004093960A JP2005281993A (ja) | 2004-03-29 | 2004-03-29 | プレテンション方式によるプレストレス導入方法 |
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JP2004093960A Pending JP2005281993A (ja) | 2004-03-29 | 2004-03-29 | プレテンション方式によるプレストレス導入方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009174216A (ja) * | 2008-01-25 | 2009-08-06 | Dainichi Concrete Kogyo Kk | プレストレスト・コンクリートポール及びその製造方法 |
CN109343591A (zh) * | 2018-09-15 | 2019-02-15 | 北京市建筑工程研究院有限责任公司 | 基于智能钢绞线的后张预应力张拉精细化控制装置及方法 |
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2004
- 2004-03-29 JP JP2004093960A patent/JP2005281993A/ja active Pending
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