JPH0723624B2 - 繊維強化コンクリ−ト構造 - Google Patents

繊維強化コンクリ−ト構造

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JPH0723624B2
JPH0723624B2 JP60272307A JP27230785A JPH0723624B2 JP H0723624 B2 JPH0723624 B2 JP H0723624B2 JP 60272307 A JP60272307 A JP 60272307A JP 27230785 A JP27230785 A JP 27230785A JP H0723624 B2 JPH0723624 B2 JP H0723624B2
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fibers
fiber
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reinforcing layer
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登 石川
孝典 佐藤
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Shimizu Corp
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Shimizu Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、構造物の柱や杭の構造、特に外表面に補強
層を有して圧縮耐力に優れた繊維強化コンクリート構造
に関するものである。
「従来の技術」 構造物における柱や杭の構造として、鋼管の内部にコン
クリートを充填する充填鋼管コンクリート構造が知られ
ている。
この構造では、鋼管とコンクリートとが付着状態にあっ
てそれらが構造的に一体に挙動するようになっている。
したがって、コンクリートに軸方向の圧縮力が加わった
時には鋼管にも同様の圧縮力が加わり、鋼管は軸方向の
歪みを生じてしまう。そして、この歪みが大きくなる
と、鋼管はミーゼスの降伏条件を越えたり、局部座屈を
生じてしまい、そのような時にもはやコンファインド効
果を発揮することができなくなるという問題があった。
このため、近年、鋼管とコンクリートとをアンボンド状
態としてそれらが構造的に別体として挙動するように
し、さらに、鋼管に軸力が加わった時には自由に変形し
て歪みが生じないようにする等の対策を施すことによ
り、鋼管が充分にコンファインド効果を発揮できるよう
にするという試みがなされている。
「発明が解決しようとする問題点」 ところが、鋼管に上記のような対策を施すことは構造が
複雑となり、施工の手間およびコストの点で難があると
いう問題を残している。
このため、従来の充填鋼管コンクリート構造に代わっ
て、簡単な構成でありながら充分にコンファインド効果
を発揮することのできる構造の提供が望まれていた。
「問題点を解決するための手段」 この発明は、コンクリート造の柱状体の外表面に、その
柱状体の周方向に沿って複数層配設した炭素繊維、ガラ
ス繊維、アラミド繊維等の高強度補強繊維が脆弱性を有
する固化材により一体に固めて成形してなる補強層が、
付着状態で設けたことを特徴としている。
「作用」 この発明によれば、高強度補強繊維により成形された補
強層は、固化材の脆弱性により柱状体の軸方向の変形は
自由であり、この補強層の高強度補強繊維が常にコンフ
ァインド効果を発揮してその内部の柱状体を外側から締
め付け、柱状体が膨らむような変形を押さえることによ
り圧縮耐力を増大させる。
「実施例」 以下、この発明を柱に適用した場合の実施例について図
面を参照して説明する。
まず、第1図ないし第3図を参照して、第1実施例の繊
維強化コンクリート柱(以下単に柱という)Aについて
説明する。この柱Aは、断面円形のコンクリート造の柱
状体1の外表面に補強層2が設けられた構成となってい
る。この補強層2は、高強度補強繊維(以下単に繊維と
いう)3が、柱状体1の周方向に沿ってその外表面全体
を覆うように三重に巻き付けられ、固化材4によって一
体的に結束成形されたものである。繊維3は、たとえば
炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等の、引張り強度
ならびに弾性率が極めて高い繊維である。また、固化材
4としては、繊維3を一体に固めることができるととも
に適度の脆弱性を有している材料、たとえばPEEK樹脂を
用いることが望ましい。
この補強層2は、繊維3が極めて引張り力に強くまた弾
性率が高いことから、これを外側に広げるような力(リ
ングテンション)に対しては極めて強く抵抗して殆ど変
形することはなく、かつ、軸方向に圧縮力が加えられた
時には、固化材4が適度の脆弱性を有していることから
繊維3同士が互いに若干ずれることにより、軸方向の変
形は可能なものである。
この柱Aを形成するには、まず第3図に示すように繊維
3を予め固化材4で固めてパイプ状に成形し、これを型
枠として内部にコンクリートを打設することとする。繊
維3をパイプ状に成形するには、柱状体1と同一外形寸
法の内型枠(図示せず)に繊維3を巻き付け、これを固
化材4で固めた後に型枠を解体するか、あるいは、遠心
成形の手法を用いて外型枠(図示せず)を回転させなが
らその内面に繊維3を張り付けつつ固めるようにすれば
良い。また、繊維3をパイプ状とすることなく、柱状体
1を従来のコンクリート柱と同様にコンクリートを打設
して形成した後に繊維3を巻き付け、その後固化材4を
塗布して固めることにより柱Aを形成することもでき
る。もちろん、柱状体1をプレキャストとし、その表面
に繊維3を巻き付けても良い。
上記構成の柱Aにおいては、軸方向の圧縮力が加えられ
た時には、補強層2は軸方向には変形が可能であるか
ら、変形吸収部を設けたり柱状体2に対してアンボンド
状態とする処理を施すことなく、柱Aの圧縮耐力は高め
られ、従来の柱に比してその断面を小さくすることがで
きる。さらに、この補強層2は、鋼管に比して著しく軽
量であるので取り扱いは容易であり、施工の手間を大き
く軽減することができる。
なお、この柱Aでは繊維3を三重に巻き付けるようにし
たが、この巻き付け回数は、複数周であれば、繊維3の
強度や柱Aの受ける圧縮力等を勘案して適宜決定すれば
良い。
次に、第4図および第5図を参照して第2実施例の柱B
について説明する。この柱Bでは柱状体11の外表面に補
強層12が設けられている。補強層12は、所定長さ(たと
えば30cm程度)に切断された繊維13…を充分に密な状態
で、かつ個々の繊維13…がほぼ柱状体11の周方向に沿っ
て並ぶようにして、固化材14により一体に固めたものと
されている。
この柱Bを形成するには、第5図に示すように、繊維13
…を固化材14により固めて予めパイプ状の補強層12を成
形し、これを型枠として内部にコンクリートを打設すれ
ば良い。
この柱Bにおける補強層12では、個々の繊維13…が相互
に絡み合い、全体として一連となってリングテンション
に抵抗して柱状体11を締め付け、その圧縮耐力を増大さ
せることができるとともに、上述した柱Aにおける補強
層2と同様に、補強層12自体は軸方向変形は可能であ
る。
次に、第6図および第7図を参照して第3実施例の柱C
について説明する。この柱Cにおける補強層22は、テー
プ状に編まれた繊維23を柱状体21に巻き付けた構成とな
っている。すなわち、繊維23を、予め第6図に示すよう
にバイアス状に編んで所定幅寸法のテープ25を形成して
おき、このテープ25を第7図に示すように、互いにラッ
プさせながら柱状体21に巻き付けていく。そして、柱状
体21の全体にわたって巻き付けた後に、その表面に固化
材24を塗布してテープ25を固める。
この柱Cにおいても、上述の柱A,Bと全く同様に、補強
層22は軸方向変形が可能な状態で、柱状体21の圧縮耐力
を増大させることができる。
以上、この発明の実施例について説明したが、この発明
は上記に限定されるものではない。たとえば、上記実施
例では高強度補強繊維として、炭素繊維、ガラス繊維、
アラミド繊維を例示したが、それらと同様の他の繊維
(たとえばセラミック繊維、金属繊維等)を用いても勿
論良いし、また、固化材の材料も、上記実施例で例示し
たものと同等のものを用いても良い。また、上記実施例
ではいずれも柱の断面形状は円形としたが、これは四角
形や八角形等の多角形であっても良い。さらに、この発
明は柱に限らず杭に適用することもできることは勿論で
ある。
「発明の効果」 以上詳細に説明したように、この発明によれば、コンク
リート造の柱状体の外表面に、高強度補強繊維を固化材
により一体に固めて形成した補強層を設けたから、内部
の柱状体が外側に膨らむように変形することが防止で
き、したがって柱状体の圧縮耐力を増大させてその断面
を小さくできるという効果を奏する。
また、補強層は、脆弱性を有する固化材により、それ自
体で軸方向の変形が可能であり、変形吸収部を設けたり
柱状体に対してアンボンド状態とする処理を施すことな
く、柱の圧縮耐力は高められる。また、この補強層は軽
量であるから取り扱いが容易であるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第7図はこの発明の実施例を示す図であ
る。第1図ないし第3図は第1実施例を示し、第1図は
この第1実施例の柱の部分側面図、第2図は第1図にお
けるII部の拡大断面図、第3図はパイプ状に成形された
補強層を示す斜視図である。第4図および第5図は第2
実施例を示し、第4図はこの第2実施例の柱の部分側面
図、第5図はパイプ状に成形された補強層を示す斜視図
である。第6図および第7図は第3実施例を示し、第6
図はテープの形状を示す図、7図は柱状体にテープを巻
き付けている状態を示す側面図である。 A,B,C……繊維強化コンクリート柱、1,11,21……柱状
体、2,12,22……補強層、3,13,23……高強度補強繊維、
4,14,24……固化材。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンクリート造の柱状体の外表面に、その
    柱状体の周方向に沿って複数層配設した炭素繊維、ガラ
    ス繊維、アラミド繊維等の高強度補強繊維が脆弱性を有
    する固化材により一体に固めて成形されてなる補強層
    が、付着状態で設けられていることを特徴とする繊維強
    化コンクリート構造。
JP60272307A 1985-12-03 1985-12-03 繊維強化コンクリ−ト構造 Expired - Lifetime JPH0723624B2 (ja)

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JPS62133223A JPS62133223A (ja) 1987-06-16
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