JP3049287B2 - 既設コンクリート柱状体の耐力増強方法 - Google Patents

既設コンクリート柱状体の耐力増強方法

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JP3049287B2 JP8249809A JP24980996A JP3049287B2 JP 3049287 B2 JP3049287 B2 JP 3049287B2 JP 8249809 A JP8249809 A JP 8249809A JP 24980996 A JP24980996 A JP 24980996A JP 3049287 B2 JP3049287 B2 JP 3049287B2
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保男 田口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既に構築されてい
る橋脚等のコンクリート柱状体の、主として曲げ耐力を
増強する既設コンクリート柱状体の耐力増強方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、地震による橋脚等のコンクリート
製柱状体の倒壊の発生に鑑み、既設のコンクリート柱状
体の曲げ耐力増強方法が種々検討されているところであ
る。
【0003】これらの従来の耐力増強方法は、既設コン
クリート柱状体の外周に、一定厚さの鉄筋コンクリート
を巻き付け、場合によっては、これに周方向のプレスト
レスを導入するようにしたものが開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の如き従来の耐力
増強方法では、既設のコンクリート柱状体の外周に補強
用のコンクリート層を形成するものであるため、配筋や
型枠の組み立て等の多くの工数と手間を要し、更に、プ
レストレスを付与するものにあっては、配筋に加えてP
C鋼材を通すためのシースの配置及びコンクリート硬化
後のプレストレス導入のための緊張作業が必要になり、
更に多くの工数と資材が必要なものであった。
【0005】更にまた、コンクリート層内に埋め込まれ
た鉄筋や鋼材は、コンクリートの一定のかぶりが必要に
なるため、仕上がり後の径が大きくならざるを得ない等
の問題があった。
【0006】本発明は、上述の如き従来の問題に鑑み、
少ない工数で、短期間に十分な耐力増強が可能な既設コ
ンクリート柱状体の耐力増強方法の提供を目的としてな
されたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の如き従来の問題を
解決し、所期の目的を解決するための、本発明の要旨と
するところは、縦向きに構築されたコンクリート柱状体
の表面に、該柱状体の軸方向に向けて耐蝕性の補強用縦
鋼材を配置し、該補強用縦鋼材の外面側に耐蝕性の巻き
締め用線材を一定の張力を与えて巻き付ける既設コンク
リート柱状体の耐力増強方法において、多数の巻き締め
用線材の両端を一対の定着用鋼材に予め 定着させ、各巻
き締め用線材をコンクリート柱状体の表面の補強用縦鋼
材に巻き付けた後、前記両定着用鋼材間を互いに引き寄
せて固定することにより各巻き締め用線材に張力を付加
させるようにすること、及び縦向きに構築されたコンク
リート柱状体の外側に、これを囲む円形若しくは表面に
丸みをもたせた円形類似形状の筒形配置に軸方向に向け
て耐蝕性の補強用用縦鋼材を立設し、該補強用縦鋼材の
外側に巻きコンクリート打設用型枠を組み、該型枠内に
巻きコンクリートを打設し、該コンクリートの固化を待
って脱型し、予め両端を一対の定着用鋼材に定着させた
多数の耐蝕性の巻き締め用線材を前記巻きコンクリート
外周に巻き付け、前記両定着用鋼材間を互いに引き寄せ
て固定することにより各巻き締め用線材に張力を付加さ
せるようにすることにある。
【0008】尚、補強用縦鋼材及び/又は巻き締め用線
材は防錆処理を施した鋼棒もしくは鋼撚線が好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】次に本発明の第1実施形態を図1
〜図4について説明する。
【0010】図1は本実施形態により本発明が実施され
た既設のコンクリート製の橋脚を示している。図におい
て1は既設のコンクリート製橋脚からなるコンクリート
柱状体であり、2は該柱状体1の外周に添わせて縦向き
に多数配置した耐蝕性の補強用縦鋼材、3は補強用縦鋼
材2の外側に巻き付けた耐蝕性の巻き締め用線材であ
る。各巻き締め用線材3は一定の張力を付加して補強用
縦鋼材2の外側より柱状体1の外周面を半径方向に締め
付けている。
【0011】補強用縦鋼材2としては、PC鋼棒もしく
はPC鋼撚線、棒鋼、鉄筋等の鋼製縦鋼材に合成樹脂防
錆被覆その他の防錆処理したものが使用できる。また、
巻き締め用線材3には、PC鋼棒、PC鋼線もしくはP
C鋼撚線に合成樹脂被覆や金属メッキその他の防錆処理
を施したものや、繊維強化合成樹脂(FRP)線材等の
耐蝕性線材が使用できる。なお、PC鋼撚線に合成樹脂
被覆による防錆処理を施したものを使用する場合には、
撚線を構成している各単素線間の空隙内をも樹脂充填し
たものが好ましい。
【0012】この実施形態の施工に際しては、先ず補強
用縦鋼材2を柱状体1の外周に一定間隔毎に添わせる。
その際には柱状体1の上下に帯状金具4a,4bを巻き
付け、この帯状金具4a,4bに予め所定間隔毎に固定
した止め金5,5(図2に示す)に補強用縦鋼材2の上
下端部を支持させる。
【0013】また、各巻き締め用線材3,3……は、図
3に示すように両端を一対の定着用鋼材6,6に貫通さ
せてそれぞれ定着金具7,7……にて予め抜け止めして
おく。定着金具7は図には詳示してないが、鋼製スリー
ブ内に半割りの楔により線材を定着させるものや、鋼製
スリーブ内に線材を通し外周より加締めて圧着させた、
いわゆる圧着グリップに撚線材を定着させるものが使用
できる。この他、巻き締め用線材3が、撚線でない鋼線
である場合には、その端部に雄ネジを形成し、これにナ
ットを螺嵌させて定着金具7としてもよい。
【0014】このようにして一対の定着用鋼材6,6に
多数の巻き締め用線材の両端を抜け止めさせた状態で、
各巻き締め用線材3,3……を同時に補強用縦鋼材2,
2……の外側に巻き付ける。ついで両定着用鋼材7,7
間の互いに対抗する位置に予め開けた一定間隔毎の貫通
孔に高張力ボルト8,8……を挿通し、図4に示すよう
に一方側からジャッキ9,9……をもって同時に引張
し、両定着用鋼材6,6を互いに引き寄せナット10に
より定着させ、これによって各巻き締め用線材3,3…
…に同時に一定の張力を付加させて耐力増強処理を完了
する。
【0015】なお、この耐力増強処理完了後、必要に応
じて、外周面をモルタルにより仕上げる。この仕上げに
は、モルタルの吹き付け、鏝による手仕上げ、移動型枠
を使用した型枠仕上げが使用できる。
【0016】尚、この実施形態では既設コンクリート柱
状体が円柱状のである場合を示しているが、角柱状であ
ってもよく、この場合に使用する補強用縦鋼材は、既設
コンクリート柱状体の角部分を覆う断面がL型の型鋼材
を使用する。
【0017】上述の第1実施形態では、円柱状の既設コ
ンクリート柱状体の外周に補強縦鋼材を接触させて設置
し、その外周に巻き締め用線材を巻き付けているが、こ
の他、既設コンクリート柱状体の外周に巻きコンクリー
トに支持させて補強用縦鋼材を設置してもよい。次にそ
の場合の第2実施形態を図5以下の図面について説明す
る。
【0018】図5において、1は角柱状の既設コンクリ
ート柱状体であり、その外周に図5、図6に示すよう
に、コンクリート柱状体1の角部に対応する部分の曲率
半径を、他の部分より小さくし、連続して丸みをもたせ
たたの円形類似形状のの支持材11,11……に多数の
補強用縦鋼材2,2……の上下及び必要に応じて中央部
分を支持させて、該補強用縦鋼材2をコンクリート柱状
体1の軸方向に向け、その外周に上記円形類似形状の筒
状配置に設置する。
【0019】尚、上記支持材11に円形のものを使用
し、円筒形状に補強用縦鋼材2,2……を配置しても良
い。
【0020】次いで、図7に示すように、補強用縦鋼材
2,2……の外側に接して円筒形の巻きコンクリート用
型枠12を設置し、その内側に巻きコンクリート13を
打設する。巻きコンクリート13の固化を待って脱型
し、その外周に巻き締め用線材3,3……を、前述した
第1実施形態の第1図、第3図及び第4図と同様にして
張力を付与した状態で巻き付ける。
【0021】この第2実施形態では、角柱状の既設コン
クリート柱状体に対して実施しているが、円柱状の既設
コンクリータ柱状体に実施することもできる。
【0022】
【発明の効果】上述したように、本発明の既設コンクリ
ート柱状体の耐力増強方法では、既設のコンクリート柱
状体の外周に軸方向に向けた耐蝕性の補強用縦鋼材を配
置し、その外側から耐蝕性の巻き締め用線材を、一定の
張力を付加して巻き付けることによりコンクリート柱状
体の耐座屈力及び曲げ耐力が増強されるものであり、補
強用縦鋼材及び巻き締め用線材に、耐蝕性のものを使用
することにより、腐食防止のためのコンクリートによる
埋め込みが不要になり、少ない資材で経済的に耐力増強
処理ができる。
【0023】また、既設コンクリート柱状体の外周に型
枠を組むとともに、その内側に補強用縦鋼材を設置し、
巻きコンクリートを打設後、脱型してその外側に巻き締
めよう線材を張力を付加して巻き付けるようにしたこと
により、補強用縦鋼材が巻きコンクリートともに既設コ
ンクリート柱状体と一体化して強固な補強がなされるも
のであり、特に角柱状の既設コンクリート柱状体の補強
に有効である。
【0024】また、巻き締め用線材の巻き付けに際し、
多数の巻き締め用線材を一対の定着用鋼材に予めセット
しておくことにより、同時に多数の線材の巻き付け及び
張力の付加が同時にでき、作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態の完成状態の側面図であ
る。
【図2】同上の帯状金具による縦鋼材の固定状態を示す
部分断面図である。
【図3】同上の巻き締め用線材の定着状態を示す部分拡
大断面図である。
【図4】同上の巻き締め用線材の緊張工程を示す部分断
面図である。
【図5】本発明の2実施形態の施工過程を示す側面図で
ある。
【図6】同上の横断面図である。
【図7】同上の巻きコンクリート打設状態を示す横断面
図である。
【符号の説明】
1 コンクリート柱状体 2 補強用縦鋼材 3 巻き締め用線材 4 帯状金具 5 止め金 6 定着用鋼材 7 定着金具 8 高張力ボルト 9 ジャッキ 10 ナット 11 支持材 12 巻きコンクリート用型枠 13 巻きコンクリート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04G 23/02 E04C 5/01

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】縦向きに構築されたコンクリート柱状体の
    表面に、該柱状体の軸方向に向けて耐蝕性の補強用縦鋼
    材を配置し、該補強用縦鋼材の外面側に耐蝕性の巻き締
    め用線材を一定の張力を与えて巻き付ける既設コンクリ
    ート柱状体の耐力増強方法において、 多数の巻き締め用線材の両端を一対の定着用鋼材に予め
    定着させ、各巻き締め用線材を巻き付けた後、前記両定
    着用鋼材間を互いに引き寄せて固定することにより各巻
    き締め用線材に張力を付加させることを特徴としてなる
    既設コンクリート柱状体の耐力増強方法。
  2. 【請求項2】縦向きに構築されたコンクリート柱状体の
    外側に、これを囲む円形若しくは表面に丸みをもたせた
    円形類似形状の筒形配置に軸方向に向けて耐蝕性の補強
    用縦鋼材を立設し、該補強用縦鋼材の外側に巻きコンク
    リート打設用型枠を組み、該型枠内に巻きコンクリート
    を打設し、該コンクリートの固化を待って脱型し、予め
    両端を一対の定着用鋼材に定着させた多数の耐蝕性の巻
    き締め用線材を前記巻きコンクリ−ト外周に巻き付け、
    前記両定着用鋼材間を互いに引き寄せて固定することに
    より各巻き締め用線材に張力を付加させることを特徴と
    してなる既設コンクリート柱状体の耐力増強方法。
  3. 【請求項3】補強用縦鋼材及び/又は巻き締め用線材が
    防錆処理を施した鋼棒もしくは鋼撚線である請求項1も
    しくは2に記載の既設コンクリート柱状体の耐力増強方
    法。
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CN109881857B (zh) * 2019-04-09 2020-09-15 自然资源部天津海水淡化与综合利用研究所 用于钢筋混凝土梁/柱的减阻抗腐蚀外包体

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