JP3038298B2 - 高強度構造体 - Google Patents
高強度構造体Info
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- JP3038298B2 JP3038298B2 JP7067104A JP6710495A JP3038298B2 JP 3038298 B2 JP3038298 B2 JP 3038298B2 JP 7067104 A JP7067104 A JP 7067104A JP 6710495 A JP6710495 A JP 6710495A JP 3038298 B2 JP3038298 B2 JP 3038298B2
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- Japan
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- stirrup
- winding
- sheath
- hardening material
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- Piles And Underground Anchors (AREA)
- Rod-Shaped Construction Members (AREA)
- Reinforcement Elements For Buildings (AREA)
- Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は柱や梁、或いは地
中に埋設した杭などの構造体に関するものであり、特に
これら既設の構造体を補強してなる高強度構造体に関す
るものである。
中に埋設した杭などの構造体に関するものであり、特に
これら既設の構造体を補強してなる高強度構造体に関す
るものである。
【０００２】
【従来の技術】柱や梁、或いは地中に埋設する杭のよう
な構造物をコンクリートなどのセメント系硬化材によっ
て構築、或いは製造する場合、鋼管を使用してこの鋼管
の内側にセメント系硬化材を充満して硬化させる構成が
ある。鋼管は内側の硬化材を拘束して、荷重によって構
造物にクラックが生じても、この拘束力によって崩れる
のを防ぎ、極めて高強度の構造物となるのである。しか
しこの鋼管には、溶接上の技術的問題以外に、比較的高
価であるという課題と、鋼管は市場化されているのでそ
のサイズが限定されており、自由な設計に対応させるこ
とが難しいという課題がある。
な構造物をコンクリートなどのセメント系硬化材によっ
て構築、或いは製造する場合、鋼管を使用してこの鋼管
の内側にセメント系硬化材を充満して硬化させる構成が
ある。鋼管は内側の硬化材を拘束して、荷重によって構
造物にクラックが生じても、この拘束力によって崩れる
のを防ぎ、極めて高強度の構造物となるのである。しか
しこの鋼管には、溶接上の技術的問題以外に、比較的高
価であるという課題と、鋼管は市場化されているのでそ
のサイズが限定されており、自由な設計に対応させるこ
とが難しいという課題がある。
【０００３】鋼管と同じように硬化材を拘束する効果を
得るために、構造物の外周近くに螺旋状のスターラップ
筋を埋め込み、この螺旋状のスターラップ筋によって硬
化材を拘束して、構造物の強度を高める構成も採用され
ている。
得るために、構造物の外周近くに螺旋状のスターラップ
筋を埋め込み、この螺旋状のスターラップ筋によって硬
化材を拘束して、構造物の強度を高める構成も採用され
ている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】螺旋状スターラップ筋
を埋め込むような構成であると、以下のような課題が生
じる。図５及び図６に示すのは螺旋状スターラップ筋ａ
を使用した杭であり、複数本の主筋ｂの周りを螺旋状ス
ターラップ筋ａが囲んでいる。この鉄筋ａ・ｂがコンク
リートｃの中に配してある。螺旋状スターラップ筋ａの
周りはかぶりｄとなっているが、この部分は剥離し易
く、またスターラップ筋ａの腐蝕の問題があるため極端
に小さくできない。つまり構造物直径Ｄｏよりも螺旋状
スターラップ筋直径Ｄｅｍがかなり小さくなってしま
う。これでは螺旋状スターラップ筋ａが拘束するコンク
リートｃが全体のうち僅かとなり、構造物として構築或
いは製造したものより、実際はかなり小さな断面部分し
か最終耐力時において計算できないことになってしま
う。
を埋め込むような構成であると、以下のような課題が生
じる。図５及び図６に示すのは螺旋状スターラップ筋ａ
を使用した杭であり、複数本の主筋ｂの周りを螺旋状ス
ターラップ筋ａが囲んでいる。この鉄筋ａ・ｂがコンク
リートｃの中に配してある。螺旋状スターラップ筋ａの
周りはかぶりｄとなっているが、この部分は剥離し易
く、またスターラップ筋ａの腐蝕の問題があるため極端
に小さくできない。つまり構造物直径Ｄｏよりも螺旋状
スターラップ筋直径Ｄｅｍがかなり小さくなってしま
う。これでは螺旋状スターラップ筋ａが拘束するコンク
リートｃが全体のうち僅かとなり、構造物として構築或
いは製造したものより、実際はかなり小さな断面部分し
か最終耐力時において計算できないことになってしま
う。
【０００５】また螺旋状スターラップ筋ａを使用した場
合の他の課題は、スターラップ筋ａのピッチ間からのコ
ンクリートｃの抜け出しの問題である。つまりスターラ
ップ筋ａはピッチ間ではコンクリートｃを拘束していな
いため、想定した荷重以上の作用荷重によってコンクリ
ートｃにクラックが入った場合には、鉄筋ａの間からハ
ッチングによって示すように、スターラップ筋ａのピッ
チ間ではスターラップ筋ａの内側にまで食い込むように
入るため、コンクリートｃの有功直径Ｄｅｍはスターラ
ップ筋ａの直径よりも更に小さくなってしまう。つまり
実際の杭や柱の断面のうち、構造物として最終耐力時に
計算できる断面は、設計時に想定したものより遥かに小
さいのが実情である。
合の他の課題は、スターラップ筋ａのピッチ間からのコ
ンクリートｃの抜け出しの問題である。つまりスターラ
ップ筋ａはピッチ間ではコンクリートｃを拘束していな
いため、想定した荷重以上の作用荷重によってコンクリ
ートｃにクラックが入った場合には、鉄筋ａの間からハ
ッチングによって示すように、スターラップ筋ａのピッ
チ間ではスターラップ筋ａの内側にまで食い込むように
入るため、コンクリートｃの有功直径Ｄｅｍはスターラ
ップ筋ａの直径よりも更に小さくなってしまう。つまり
実際の杭や柱の断面のうち、構造物として最終耐力時に
計算できる断面は、設計時に想定したものより遥かに小
さいのが実情である。
【０００６】
【発明の実施の形態】この発明の高強度構造体は、柱、
梁、杭などの既設の構造物に実施するものである。既設
の構造物は、その中に複数本の主筋を配し、これら主筋
の周りを囲むようにスターラップ筋が配してある。スタ
ーラップ筋は螺旋状であってもよいし、通常の帯筋であ
ってもよい。この周りに型枠を配して硬化材を打設して
硬化させてある。この既設構造物の周りに防錆性の金属
板を螺旋状に巻き付けてワインディングシースとする。
防錆性とは、材質がステンレスである場合の他、鋼板に
亜鉛メッキや樹脂塗装を施したものなどが採用できる。
このような金属板を巻き付ける場合、ピッチごとにズラ
した金属板の側縁同士をカシメるなどして、一本のワイ
ディングシースとする。このように、ワインディングシ
ースによって既設の構造体を拘束しようとするものであ
る。硬化した硬化材とワンディングシースとの隙間に硬
化材を充満させることはより拘束力を高めるもので、充
満には、ワインディングシースを巻く前に硬化した硬化
材表面に硬化材を塗布することや、隙間に圧力注入する
手段が採用できる。又、ワインディングシースの内側に
接着材を塗布しておき、柱や梁などの外周に巻き付ける
などしてシースと構造物を一体化させる方法もある。充
填する硬化材としては合成樹脂、高分子、セメント系の
各種硬化材が採用でき、一般に接着材として使用されて
いる硬化材もある。
梁、杭などの既設の構造物に実施するものである。既設
の構造物は、その中に複数本の主筋を配し、これら主筋
の周りを囲むようにスターラップ筋が配してある。スタ
ーラップ筋は螺旋状であってもよいし、通常の帯筋であ
ってもよい。この周りに型枠を配して硬化材を打設して
硬化させてある。この既設構造物の周りに防錆性の金属
板を螺旋状に巻き付けてワインディングシースとする。
防錆性とは、材質がステンレスである場合の他、鋼板に
亜鉛メッキや樹脂塗装を施したものなどが採用できる。
このような金属板を巻き付ける場合、ピッチごとにズラ
した金属板の側縁同士をカシメるなどして、一本のワイ
ディングシースとする。このように、ワインディングシ
ースによって既設の構造体を拘束しようとするものであ
る。硬化した硬化材とワンディングシースとの隙間に硬
化材を充満させることはより拘束力を高めるもので、充
満には、ワインディングシースを巻く前に硬化した硬化
材表面に硬化材を塗布することや、隙間に圧力注入する
手段が採用できる。又、ワインディングシースの内側に
接着材を塗布しておき、柱や梁などの外周に巻き付ける
などしてシースと構造物を一体化させる方法もある。充
填する硬化材としては合成樹脂、高分子、セメント系の
各種硬化材が採用でき、一般に接着材として使用されて
いる硬化材もある。
【０００７】ワンディングシースによって内側の硬化材
を拘束し、スターラップ筋の拘束効果を補う。スターラ
ップ筋の周りのかぶりとなる硬化材がシースによって剥
離しない。従ってかぶりの厚さが小さくても、構造体の
ほぼ全断面が有効構造部分として計算できる。
を拘束し、スターラップ筋の拘束効果を補う。スターラ
ップ筋の周りのかぶりとなる硬化材がシースによって剥
離しない。従ってかぶりの厚さが小さくても、構造体の
ほぼ全断面が有効構造部分として計算できる。
【０００８】
【実施例】以下、図に示す実施例に基づきこの発明を詳
細に説明する。図１及び図２に示す実施例は、杭にこの
発明を実施した場合であって、既設の柱の中には主筋１
が複数本配してある。これら主筋１を束ねるようにその
周りに螺旋状のスターラップ筋２が配してある。この周
りを囲むように筒状のワインディングシース４を配す
る。ワンディングシース４はステンレス製の金属板３を
螺旋状に巻き付けて製造したものである。筒状にするた
めに、金属板３の両側端には図３に示すように、互いに
噛み合うように鉤状に屈曲された接続部３ａ・３ｂが形
成されており、この接続部３ａ・３ｂを噛み合わせカシ
メることにより連続した筒としたものである。このワイ
ンディングシース４の内側にコンクリート５が充満され
ている。
細に説明する。図１及び図２に示す実施例は、杭にこの
発明を実施した場合であって、既設の柱の中には主筋１
が複数本配してある。これら主筋１を束ねるようにその
周りに螺旋状のスターラップ筋２が配してある。この周
りを囲むように筒状のワインディングシース４を配す
る。ワンディングシース４はステンレス製の金属板３を
螺旋状に巻き付けて製造したものである。筒状にするた
めに、金属板３の両側端には図３に示すように、互いに
噛み合うように鉤状に屈曲された接続部３ａ・３ｂが形
成されており、この接続部３ａ・３ｂを噛み合わせカシ
メることにより連続した筒としたものである。このワイ
ンディングシース４の内側にコンクリート５が充満され
ている。
【０００９】図３及び図４に示すのはワンディングシー
ス４の内側に接着材であるモルタル６を塗布して、硬化
材５とワインディングシース４との間を埋めた場合であ
る。硬化したコンクリート５の周りにモルタル６を塗布
し、その周りにステンレス製の金属板３を巻きつけたも
のである。金属板３は両側の接続部３ａ・３ｂを噛み合
わせてカシメてある。
ス４の内側に接着材であるモルタル６を塗布して、硬化
材５とワインディングシース４との間を埋めた場合であ
る。硬化したコンクリート５の周りにモルタル６を塗布
し、その周りにステンレス製の金属板３を巻きつけたも
のである。金属板３は両側の接続部３ａ・３ｂを噛み合
わせてカシメてある。
【００１０】
【発明の効果】この発明は以上のような構成を有し、以
下の効果を得ることができる。既設の構造物の周囲に
ワインディングシースを配して、スターラップ筋に対す
るかぶりの剥離を防ぎ、既設の構造物の経年劣化を防ぐ
ことができる。ワインディングシースによって全硬化
材に拘束効果を効かせ、硬化材にクラックが入っても強
度が衰えない有効断面の大きな高強度構造体となる。
ワインディングシースは、鋼管などとは違って製造メニ
ューに関係なく任意に選定することが出来るので、設計
者や工事を行う関係者には好都合であり、これが経済性
を高めることになる。
下の効果を得ることができる。既設の構造物の周囲に
ワインディングシースを配して、スターラップ筋に対す
るかぶりの剥離を防ぎ、既設の構造物の経年劣化を防ぐ
ことができる。ワインディングシースによって全硬化
材に拘束効果を効かせ、硬化材にクラックが入っても強
度が衰えない有効断面の大きな高強度構造体となる。
ワインディングシースは、鋼管などとは違って製造メニ
ューに関係なく任意に選定することが出来るので、設計
者や工事を行う関係者には好都合であり、これが経済性
を高めることになる。
【図１】この発明を実施した杭の断面図である。
【図２】主筋やスターラップ筋やワインディングシース
の配置を示す斜視図である。
の配置を示す斜視図である。
【図３】ワインディングシースの接続部の断面図であ
る。
る。
【図４】柱に実施した場合の一部切り欠き斜視図であ
る。
る。
【図５】従来の構造体の横断面図である。
【図６】従来の構造体の縦断面図である。
１ 主筋 ２ スターラップ筋 ３ 金属板 ４ ワインディングシース ５ コンクリート ６ モルタル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) E04G 23/02 E04B 1/16 E04C 3/30
Claims (2)
- 【請求項１】 適宜間隔を空けて配した複数本の主筋を
囲むようにスターラップ筋を配し、その周りに配した型
枠の中に硬化材を打設して硬化させた既設構造物の周囲
に、防錆性の金属板を螺旋状に巻き付けることにより筒
状としたワインディングシースを配し、既設構造物とワ
インディングシースとの間に硬化材を充填してなる高強
度構造体。 - 【請求項２】 適宜間隔を空けて配した複数本の主筋を
束ねるように螺旋状のスターラップ筋を配し、その周り
に配した型枠の中に硬化材を打設して硬化させた既設構
造物の周囲に、防錆性の金属板を螺旋状に巻き付けるこ
とにより筒状としたワンディングシースを配し、既設構
造物とワインディングシースとの間に硬化材を充填して
なる高強度構造体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7067104A JP3038298B2 (ja) | 1995-03-01 | 1995-03-01 | 高強度構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7067104A JP3038298B2 (ja) | 1995-03-01 | 1995-03-01 | 高強度構造体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08239898A JPH08239898A (ja) | 1996-09-17 |
| JP3038298B2 true JP3038298B2 (ja) | 2000-05-08 |
Family
ID=13335263
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7067104A Expired - Fee Related JP3038298B2 (ja) | 1995-03-01 | 1995-03-01 | 高強度構造体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3038298B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103758030B (zh) * | 2013-12-30 | 2015-10-07 | 浙江工业大学 | 外管约束橡胶混凝土减震薄壁桥墩 |
| CN107816169A (zh) * | 2017-10-25 | 2018-03-20 | 南京林业大学 | 一种frp螺旋筋增强不锈钢管海水海砂混凝土结构 |
| JP7304141B2 (ja) * | 2018-08-22 | 2023-07-06 | 大成建設株式会社 | 可縮部材の製造方法 |
| CN110409811B (zh) * | 2019-08-16 | 2020-04-14 | 辰泰(广德)智能装配建筑股份有限公司 | 含钢筋笼免拆成型柱模板、模板结构及建筑工艺 |
| CN112695953A (zh) * | 2020-12-18 | 2021-04-23 | 武汉大学 | 一种纤维增强材料与超高性能混凝土管充填普通混凝土组合柱及其生产方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61126259A (ja) * | 1984-11-21 | 1986-06-13 | 清水建設株式会社 | 構造物の柱 |
| JPS62160024U (ja) * | 1986-03-31 | 1987-10-12 |
-
1995
- 1995-03-01 JP JP7067104A patent/JP3038298B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08239898A (ja) | 1996-09-17 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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