JP2941172B2 - Ｐｃセグメントの製造方法 - Google Patents
Ｐｃセグメントの製造方法Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、プレストレストを導入
したコンクリート製のセグメント（以下、ＰＣセグメン
トという。）の製造方法に関し、特に、プレテンション
方式によるＰＣセグメントの製造方法に関するものであ
る。
したコンクリート製のセグメント（以下、ＰＣセグメン
トという。）の製造方法に関し、特に、プレテンション
方式によるＰＣセグメントの製造方法に関するものであ
る。
【０００２】
【従来技術とその問題点】従来、道路、鉄道または共同
溝などのシールドトンネルには、鉄筋コンクリート製の
セグメントが一般に使用されている。ところで、近年の
都市化により、都市部に降った雨水は一度に集中して都
市機能を麻痺させるので、これを解消するため地下河川
が計画されている。当該地下トンネルは、深度５０ｍ程
度の地下に掘削されるため、常時４〜５kgf/cm2 の内圧
がトンネルに載荷し、これに対抗するために肉厚の鉄筋
コンクリート製のセグメントを必要とし、セグメント自
体が大型化する上に、掘削断面が大きくなることによる
工事費の増加といった問題点を抱えている。
溝などのシールドトンネルには、鉄筋コンクリート製の
セグメントが一般に使用されている。ところで、近年の
都市化により、都市部に降った雨水は一度に集中して都
市機能を麻痺させるので、これを解消するため地下河川
が計画されている。当該地下トンネルは、深度５０ｍ程
度の地下に掘削されるため、常時４〜５kgf/cm2 の内圧
がトンネルに載荷し、これに対抗するために肉厚の鉄筋
コンクリート製のセグメントを必要とし、セグメント自
体が大型化する上に、掘削断面が大きくなることによる
工事費の増加といった問題点を抱えている。
【０００３】また、セグメントの乾燥収縮により、セグ
メントの表面にクラックが入り、このクラックが主鉄筋
や配力筋を通過してセグメントの内側にまで浸透し、構
造上の問題を惹起する虞があり、これを防ぐためにセグ
メント内側に防水工を施すなどの対策が採られていた。
メントの表面にクラックが入り、このクラックが主鉄筋
や配力筋を通過してセグメントの内側にまで浸透し、構
造上の問題を惹起する虞があり、これを防ぐためにセグ
メント内側に防水工を施すなどの対策が採られていた。
【０００４】一方、鉄筋に替えてプレストレストコンク
リート用鋼材（以下、ＰＣ鋼材という。）を使用したＰ
Ｃセグメントも知られている。例えば、特公昭５７−１
０８１４号公報には、セグメント用の型枠内にＰＣ鋼線
を配置し、該ＰＣ鋼線を支持鋼材を用いて型枠内に定着
させた後、該ＰＣ鋼線を緊張定着して型枠内にモルタル
類を充填して硬化させるＰＣセグメントの製造方法が開
示されている。
リート用鋼材（以下、ＰＣ鋼材という。）を使用したＰ
Ｃセグメントも知られている。例えば、特公昭５７−１
０８１４号公報には、セグメント用の型枠内にＰＣ鋼線
を配置し、該ＰＣ鋼線を支持鋼材を用いて型枠内に定着
させた後、該ＰＣ鋼線を緊張定着して型枠内にモルタル
類を充填して硬化させるＰＣセグメントの製造方法が開
示されている。
【０００５】上記ＰＣセグメントによれば、鉄筋コンク
リート製品と同強度のセグメントを、セグメント厚が薄
く、軽量なものとすることができる点で優れている。し
かしながら、上記ＰＣセグメントの製造方法では、ＰＣ
鋼線を支持するための支持鋼材は外周側の型枠から反力
を取るため、当該型枠が変形する虞がある。また、多数
の支持鋼材の端部がセグメントの外表面に露出している
ので、セグメントの止水性が十分ではないという問題点
を有している。
リート製品と同強度のセグメントを、セグメント厚が薄
く、軽量なものとすることができる点で優れている。し
かしながら、上記ＰＣセグメントの製造方法では、ＰＣ
鋼線を支持するための支持鋼材は外周側の型枠から反力
を取るため、当該型枠が変形する虞がある。また、多数
の支持鋼材の端部がセグメントの外表面に露出している
ので、セグメントの止水性が十分ではないという問題点
を有している。
【０００６】
【発明の目的】本発明の目的は、セグメント用の型枠が
変形する虞がなく、また、止水性の高いＰＣセグメント
の製造方法を提供することにある。
変形する虞がなく、また、止水性の高いＰＣセグメント
の製造方法を提供することにある。
【０００７】
【発明の構成】本発明に係るＰＣセグメントの製造方法
は、セグメント用の型枠内にＰＣ鋼材を円弧状に配置
し、該ＰＣ鋼材には所定の間隔を以て複数本のワイヤを
締結し、各ワイヤを前記ＰＣ鋼材の遠心方向へ緊張しな
がらＰＣ鋼材を円周方向に緊張し、該ＰＣ鋼材を緊張し
た状態で型枠内にモルタル類を打設し、当該モルタル類
が硬化したのち脱型することを特徴とするものである。
は、セグメント用の型枠内にＰＣ鋼材を円弧状に配置
し、該ＰＣ鋼材には所定の間隔を以て複数本のワイヤを
締結し、各ワイヤを前記ＰＣ鋼材の遠心方向へ緊張しな
がらＰＣ鋼材を円周方向に緊張し、該ＰＣ鋼材を緊張し
た状態で型枠内にモルタル類を打設し、当該モルタル類
が硬化したのち脱型することを特徴とするものである。
【０００８】前記製造方法において、外周側型枠の内側
面に、予め前記ワイヤの貫通孔を囲んで箱抜きしてお
き、脱型後、当該箱抜き部をモルタル類により穴埋めす
ることが好ましい。
面に、予め前記ワイヤの貫通孔を囲んで箱抜きしてお
き、脱型後、当該箱抜き部をモルタル類により穴埋めす
ることが好ましい。
【０００９】また、前記製造方法において、前記ＰＣ鋼
材に添ってガイド管を配装し、該ガイド管に締結した前
記ワイヤを緊張しながら、前記ＰＣ鋼材を円周方向に緊
張することが好ましい。当該ガイド管としては、多孔管
または半割管が最適である。
材に添ってガイド管を配装し、該ガイド管に締結した前
記ワイヤを緊張しながら、前記ＰＣ鋼材を円周方向に緊
張することが好ましい。当該ガイド管としては、多孔管
または半割管が最適である。
【００１０】
【作用】前記ＰＣ鋼材を緊張する際には、各ワイヤもそ
の緊張力に応じて同時に緊張すれば、ＰＣ鋼材の形状を
歪めることなく精確な円弧を出すことができる。
の緊張力に応じて同時に緊張すれば、ＰＣ鋼材の形状を
歪めることなく精確な円弧を出すことができる。
【００１１】また、ＰＣセグメント背面の箱抜き部は、
モルタル類で穴埋めすることにより、ワイヤに指定され
たかぶりを確保することができる。
モルタル類で穴埋めすることにより、ワイヤに指定され
たかぶりを確保することができる。
【００１２】ＰＣ鋼材に添ってガイド管を配装した場合
には、ＰＣ鋼線またはＰＣ鋼より線についても精確な円
弧を作ることができる。特に、ガイド管として多孔管ま
たは半割管を用いれば、多孔管の孔または半割管の裏側
からモルタル類が回り込むので、モルタル類とＰＣ鋼材
が密着して付着力が得られ、セグメントの円周方向にプ
レストレスを十分に導入することができる。
には、ＰＣ鋼線またはＰＣ鋼より線についても精確な円
弧を作ることができる。特に、ガイド管として多孔管ま
たは半割管を用いれば、多孔管の孔または半割管の裏側
からモルタル類が回り込むので、モルタル類とＰＣ鋼材
が密着して付着力が得られ、セグメントの円周方向にプ
レストレスを十分に導入することができる。
【００１３】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を、内径１
１．７ｍ、外径１２．５ｍの２次覆工を構成するプレキ
ャストコンクリート製セグメントをプレテンション方式
で製造する場合を例にとって詳述する。
１．７ｍ、外径１２．５ｍの２次覆工を構成するプレキ
ャストコンクリート製セグメントをプレテンション方式
で製造する場合を例にとって詳述する。
【００１４】図２は本発明方法によって製造されたＰＣ
セグメント２を内側から見た斜視図であり、前記２次覆
工はこのようなＰＣセグメント２によって円周方向に１
０分割されている。符号４は継手金具であり、セグメン
ト間の止水性を高めるために高剛性、高強度の継手金
具、例えば、タイドアーチ構造のものを用いることが好
ましい。
セグメント２を内側から見た斜視図であり、前記２次覆
工はこのようなＰＣセグメント２によって円周方向に１
０分割されている。符号４は継手金具であり、セグメン
ト間の止水性を高めるために高剛性、高強度の継手金
具、例えば、タイドアーチ構造のものを用いることが好
ましい。
【００１５】図１は本発明方法におけるＰＣ鋼材の緊張
状況を説明するための平面図であり、直立した円弧状の
型枠１０を構成する内周側型枠１０ａと外周側型枠１０
ｂ間には、ＰＣ鋼棒１２を円弧状に配置する。この実施
例では、１ピースのセグメント２に対して、内側の曲率
半径Ｒi が５，９００ｍｍ、外側の曲率半径Ｒo が６，
１７５ｍｍとなるように、ＰＣ鋼棒１２を予め鉄筋加工
機で曲げ加工しておく。符号Ａ1 およびＡ2 はＰＣ鋼棒
１２を緊張するために、その両端部に設置したアバット
（反力台）である。
状況を説明するための平面図であり、直立した円弧状の
型枠１０を構成する内周側型枠１０ａと外周側型枠１０
ｂ間には、ＰＣ鋼棒１２を円弧状に配置する。この実施
例では、１ピースのセグメント２に対して、内側の曲率
半径Ｒi が５，９００ｍｍ、外側の曲率半径Ｒo が６，
１７５ｍｍとなるように、ＰＣ鋼棒１２を予め鉄筋加工
機で曲げ加工しておく。符号Ａ1 およびＡ2 はＰＣ鋼棒
１２を緊張するために、その両端部に設置したアバット
（反力台）である。
【００１６】図３は、アバットＡ1 を含む緊張装置１４
の斜視図を示しており、アバットＡ1 の後背部には油圧
ジャッキ１６が配置され、油圧ジャッキ１６を駆動する
油圧ポンプ１８およびアバットＡ1 と油圧ジャッキ１６
とにより緊張装置１４が構成されている。なお、本図で
は型枠１０の図示は省略されている。
の斜視図を示しており、アバットＡ1 の後背部には油圧
ジャッキ１６が配置され、油圧ジャッキ１６を駆動する
油圧ポンプ１８およびアバットＡ1 と油圧ジャッキ１６
とにより緊張装置１４が構成されている。なお、本図で
は型枠１０の図示は省略されている。
【００１７】図１に示すように、ＰＣ鋼棒１２にはアバ
ットＡ1 、Ａ2 間において所定の間隔で、複数本のワイ
ヤ２０、２０・・・が締結され、各ワイヤ２０、２０・
・・は外周側型枠１０ｂを貫通して、円弧状のＰＣ鋼棒
１２の遠心方向に延長されている。この実施例では、１
ピースのセグメント２に対して３本のワイヤ２０を締結
したが、ワイヤ２０の締結本数および間隔はプレストレ
ス導入条件を考慮して決定する。
ットＡ1 、Ａ2 間において所定の間隔で、複数本のワイ
ヤ２０、２０・・・が締結され、各ワイヤ２０、２０・
・・は外周側型枠１０ｂを貫通して、円弧状のＰＣ鋼棒
１２の遠心方向に延長されている。この実施例では、１
ピースのセグメント２に対して３本のワイヤ２０を締結
したが、ワイヤ２０の締結本数および間隔はプレストレ
ス導入条件を考慮して決定する。
【００１８】符号Ａ3 、Ａ4 およびＡ5 はプレストレス
導入の際、ＰＣ鋼棒１２を原位置に繋ぎ止めておくため
の繋止手段を構成するアバットであり、これらのアバッ
トには、前記緊張装置１４と同様に油圧ジャッキ（図示
せず。）と油圧ポンプ（図示せず。）が接続されて、当
該繋止手段を構成している。
導入の際、ＰＣ鋼棒１２を原位置に繋ぎ止めておくため
の繋止手段を構成するアバットであり、これらのアバッ
トには、前記緊張装置１４と同様に油圧ジャッキ（図示
せず。）と油圧ポンプ（図示せず。）が接続されて、当
該繋止手段を構成している。
【００１９】上記したように、型枠１０内にはＰＣ鋼棒
１２が配置され、かつ、ＰＣ鋼棒１２にはワイヤ２０、
２０・・・が締結されているので、型枠１０の円周方向
の端部にはＰＣ鋼棒１２が貫通する孔が穿設され、外周
側型枠１０ｂには各ワイヤ用の貫通孔が穿設されてい
る。そして、外周側型枠１０ｂの内側面には、当該ワイ
ヤ用貫通孔を囲うようにして箱抜きするための凸部を設
けておくことが好ましい。また、型枠１０の円周方向接
続端部の内側面にも、ＰＣ鋼棒１２用貫通孔を囲うよう
にして箱抜きするための凸部を設けておくことが好まし
い。なお、鉄筋コンクリート製のセグメントでは５００
ｍｍの厚さを必要としたのに対して、ＰＣセグメント２
では３７０ｍｍ程度に縮小することができた。
１２が配置され、かつ、ＰＣ鋼棒１２にはワイヤ２０、
２０・・・が締結されているので、型枠１０の円周方向
の端部にはＰＣ鋼棒１２が貫通する孔が穿設され、外周
側型枠１０ｂには各ワイヤ用の貫通孔が穿設されてい
る。そして、外周側型枠１０ｂの内側面には、当該ワイ
ヤ用貫通孔を囲うようにして箱抜きするための凸部を設
けておくことが好ましい。また、型枠１０の円周方向接
続端部の内側面にも、ＰＣ鋼棒１２用貫通孔を囲うよう
にして箱抜きするための凸部を設けておくことが好まし
い。なお、鉄筋コンクリート製のセグメントでは５００
ｍｍの厚さを必要としたのに対して、ＰＣセグメント２
では３７０ｍｍ程度に縮小することができた。
【００２０】上記のようにセットされたＰＣ鋼棒１２を
緊張装置１４で緊張する際には、その反力をアバットＡ
1 、Ａ2 から取りながら、要求される緊張力に見合う力
でジャッキ１６によりＰＣ鋼棒１２を緊張する。このと
き、各ワイヤ２０も緊張力に応じて前記繋止手段により
同時に緊張すれば、ＰＣ鋼棒１２の形状を歪めることな
く精確な円弧を出すことができ、従って、プレストレス
を均一に導入することができる。
緊張装置１４で緊張する際には、その反力をアバットＡ
1 、Ａ2 から取りながら、要求される緊張力に見合う力
でジャッキ１６によりＰＣ鋼棒１２を緊張する。このと
き、各ワイヤ２０も緊張力に応じて前記繋止手段により
同時に緊張すれば、ＰＣ鋼棒１２の形状を歪めることな
く精確な円弧を出すことができ、従って、プレストレス
を均一に導入することができる。
【００２１】ＰＣ鋼棒１２を緊張した状態で、型枠１０
内にコンクリートなどのモルタル類を打設する。コンク
リートが硬化して所定の強度が発現したら、型枠１０を
解体して脱型する。このとき、セグメント２の円周方向
端部のＰＣ鋼棒１２の端部と、各ワイヤ２０の端部を、
前記箱抜き部の底部ないし頂部間で切断する。ＰＣ鋼棒
１２がコンクリートと一体化することにより、セグメン
ト２にプレストレスが導入される。
内にコンクリートなどのモルタル類を打設する。コンク
リートが硬化して所定の強度が発現したら、型枠１０を
解体して脱型する。このとき、セグメント２の円周方向
端部のＰＣ鋼棒１２の端部と、各ワイヤ２０の端部を、
前記箱抜き部の底部ないし頂部間で切断する。ＰＣ鋼棒
１２がコンクリートと一体化することにより、セグメン
ト２にプレストレスが導入される。
【００２２】図４は脱型直後のＰＣセグメント２を示し
ており、同図（ａ）は外周面側から見た正面図であり、
同図（ｂ）は同図（ａ）のｂ−ｂ線において切断した側
面図である。ＰＣセグメント２の背面の箱抜き部２２に
は、モルタル等により穴埋めすることにより、ワイヤ２
０に指定されたかぶりを確保することができる。また、
セグメント２の円周方向端部の箱抜き部も、同じように
穴埋めする。
ており、同図（ａ）は外周面側から見た正面図であり、
同図（ｂ）は同図（ａ）のｂ−ｂ線において切断した側
面図である。ＰＣセグメント２の背面の箱抜き部２２に
は、モルタル等により穴埋めすることにより、ワイヤ２
０に指定されたかぶりを確保することができる。また、
セグメント２の円周方向端部の箱抜き部も、同じように
穴埋めする。
【００２３】ＰＣ鋼材としてのＰＣ鋼線やＰＣ鋼より線
は、ＰＣ鋼棒１２と比べてコンクリートに大きなプレス
トレスを付与することができ、かつ、コスト的にも安価
である点で優れている。しかし、ＰＣ鋼線やＰＣ鋼より
線を用いた場合、アバットＡ1 、Ａ2 から緊張し、同時
にＡ3 、Ａ4 およびＡ5 の３箇所で緊張すると、ＰＣ鋼
棒１２と異なりＰＣ鋼線は円弧状にならず、複数の弦が
連続した状態、所謂多角形状となってしまう。そこで、
本発明はＰＣ鋼線用のガイド管を使用することにより、
ＰＣ鋼より線（またはＰＣ鋼線）をＰＣ鋼棒と同じよう
に緊張材として用いる方法も提案するものである。
は、ＰＣ鋼棒１２と比べてコンクリートに大きなプレス
トレスを付与することができ、かつ、コスト的にも安価
である点で優れている。しかし、ＰＣ鋼線やＰＣ鋼より
線を用いた場合、アバットＡ1 、Ａ2 から緊張し、同時
にＡ3 、Ａ4 およびＡ5 の３箇所で緊張すると、ＰＣ鋼
棒１２と異なりＰＣ鋼線は円弧状にならず、複数の弦が
連続した状態、所謂多角形状となってしまう。そこで、
本発明はＰＣ鋼線用のガイド管を使用することにより、
ＰＣ鋼より線（またはＰＣ鋼線）をＰＣ鋼棒と同じよう
に緊張材として用いる方法も提案するものである。
【００２４】図５はガイド管の部分的な正面図と側面図
であり、同図（ａ）には多孔管３０ａが、同図（ｂ）に
は半割管３０ｂがそれぞれ示されている。多孔管３０ａ
は、市販されている肉厚２．４ｍｍまたは３．２ｍｍ程
度の鋼管の管壁に多数の孔３２が穿孔されたものであ
り、この多孔管３０ａを所定の曲率半径となるように曲
げ加工したものを型枠１０内に設置すると共に、多孔管
３０ａ内にＰＣ鋼より線３４を挿通しておく。
であり、同図（ａ）には多孔管３０ａが、同図（ｂ）に
は半割管３０ｂがそれぞれ示されている。多孔管３０ａ
は、市販されている肉厚２．４ｍｍまたは３．２ｍｍ程
度の鋼管の管壁に多数の孔３２が穿孔されたものであ
り、この多孔管３０ａを所定の曲率半径となるように曲
げ加工したものを型枠１０内に設置すると共に、多孔管
３０ａ内にＰＣ鋼より線３４を挿通しておく。
【００２５】この実施例では、多孔管３０ａに締結した
ワイヤ２０を前記繋止手段で緊張しながらＰＣ鋼より線
３４を緊張装置１４で緊張したときに、ＰＣ鋼より線３
４を多孔管３０ａに添って円弧状に形成し、その曲率半
径を保持するものである。また、このような多孔管３０
ａを用いた場合、多孔管３０ａとＰＣ鋼より線３４との
間には空隙が存在するが、型枠１０内に充填されたモル
タル類は、多数の孔３２から多孔管３０ａ内に浸入可能
であり、ＰＣ鋼より線３４に密着して付着力が得られる
ようになっている。従って、前記空隙をわざわざグラウ
トするような作業は不要となる。
ワイヤ２０を前記繋止手段で緊張しながらＰＣ鋼より線
３４を緊張装置１４で緊張したときに、ＰＣ鋼より線３
４を多孔管３０ａに添って円弧状に形成し、その曲率半
径を保持するものである。また、このような多孔管３０
ａを用いた場合、多孔管３０ａとＰＣ鋼より線３４との
間には空隙が存在するが、型枠１０内に充填されたモル
タル類は、多数の孔３２から多孔管３０ａ内に浸入可能
であり、ＰＣ鋼より線３４に密着して付着力が得られる
ようになっている。従って、前記空隙をわざわざグラウ
トするような作業は不要となる。
【００２６】半割管３０ｂを用いた場合も、多孔管３０
ａと同様、ＰＣ鋼より線３４を半割管３０ｂに添って型
枠１０内に配装し、ＰＣ鋼より線３４を緊張すれば、精
確な円弧形状とすることができる。また、ＰＣ鋼より線
３４とモルタル類との付着も確実である。
ａと同様、ＰＣ鋼より線３４を半割管３０ｂに添って型
枠１０内に配装し、ＰＣ鋼より線３４を緊張すれば、精
確な円弧形状とすることができる。また、ＰＣ鋼より線
３４とモルタル類との付着も確実である。
【００２７】
【発明の効果】本発明に係るＰＣセグメントの製造方法
によれば、複数本のワイヤでＰＣ鋼材を遠心方向に緊張
するので、該ＰＣ鋼材の緊張に際してセグメント用の型
枠から反力を取る必要がなく、型枠が変形するようなこ
とがない。
によれば、複数本のワイヤでＰＣ鋼材を遠心方向に緊張
するので、該ＰＣ鋼材の緊張に際してセグメント用の型
枠から反力を取る必要がなく、型枠が変形するようなこ
とがない。
【００２８】また、本発明方法によれば、箱抜き部の穴
埋めにより、ＰＣ鋼材を緊張するワイヤの端部切断面は
完全に埋没されるので、得られるＰＣセグメントの止水
性が高いという優れた効果を発揮する。
埋めにより、ＰＣ鋼材を緊張するワイヤの端部切断面は
完全に埋没されるので、得られるＰＣセグメントの止水
性が高いという優れた効果を発揮する。
【００２９】更に、本発明方法によれば、ＰＣ鋼線また
はＰＣ鋼より線についても、ガイド管を配装することに
より、ＰＣ鋼棒と同様に精確な円弧を作ることができ、
セグメントの円周方向に充分なプレストレスを均一に導
入することができる。
はＰＣ鋼より線についても、ガイド管を配装することに
より、ＰＣ鋼棒と同様に精確な円弧を作ることができ、
セグメントの円周方向に充分なプレストレスを均一に導
入することができる。
【図１】本発明方法によるＰＣ鋼材の緊張状況を説明す
るための平面図である。
るための平面図である。
【図２】ＰＣセグメントを内側から見た斜視図である。
【図３】ＰＣ鋼材の緊張装置の斜視図である。
【図４】脱型直後のＰＣセグメントを外周面側から見た
正面図（図４（ａ））と、同図（ａ）のｂ−ｂ線におい
て切断した側面図（図４（ｂ））である。
正面図（図４（ａ））と、同図（ａ）のｂ−ｂ線におい
て切断した側面図（図４（ｂ））である。
【図５】ガイド管の部分的な正面図と側面図であり、図
５（ａ）には多孔管が、図５（ｂ）には半割管がそれぞ
れ示されている。
５（ａ）には多孔管が、図５（ｂ）には半割管がそれぞ
れ示されている。
２ ＰＣセグメント １０ａ 内周側型枠 １０ｂ 外周側型枠 １２ ＰＣ鋼棒 １４ 緊張装置 ２０ ワイヤ ２２ 箱抜き部 ３０ａ ガイド管としての多孔管 ３０ｂ ガイド管としての半割管 ３４ ＰＣ鋼より線 Ａ1 〜Ａ5 アバット（反力台）
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B28B 23/04
Claims (3)
- 【請求項１】 セグメント用の型枠内にＰＣ鋼材を円弧
状に配置し、該ＰＣ鋼材には所定の間隔を以て複数本の
ワイヤを締結し、各ワイヤを前記ＰＣ鋼材の遠心方向へ
緊張しながらＰＣ鋼材を円周方向に緊張し、該ＰＣ鋼材
を緊張した状態で型枠内にモルタル類を打設し、当該モ
ルタル類が硬化したのち脱型することを特徴とするＰＣ
セグメントの製造方法。 - 【請求項２】 前記外周側型枠の内側面において、予め
前記ワイヤの貫通孔を囲んで箱抜きしておき、脱型後、
当該箱抜き部をモルタル類により穴埋めすることを特徴
とする請求項１記載のＰＣセグメントの製造方法。 - 【請求項３】 前記ＰＣ鋼材に添ってガイド管を配装
し、該ガイド管に締結した前記ワイヤを緊張しながら、
前記ＰＣ鋼材を円周方向に緊張することを特徴とする請
求項１記載のＰＣセグメントの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6138068A JP2941172B2 (ja) | 1994-05-28 | 1994-05-28 | Ｐｃセグメントの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6138068A JP2941172B2 (ja) | 1994-05-28 | 1994-05-28 | Ｐｃセグメントの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07314430A JPH07314430A (ja) | 1995-12-05 |
| JP2941172B2 true JP2941172B2 (ja) | 1999-08-25 |
Family
ID=15213227
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6138068A Expired - Fee Related JP2941172B2 (ja) | 1994-05-28 | 1994-05-28 | Ｐｃセグメントの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2941172B2 (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101669433B1 (ko) * | 2015-05-22 | 2016-10-27 | 한국철도기술연구원 | 곡선 프리텐션 프리캐스트 콘크리트 거더의 제작을 위한 거푸집장치 및 이를 이용한 곡선 프리텐션 프리캐스트 콘크리트 거더의 제작방법 |
| JP6613714B2 (ja) * | 2015-08-24 | 2019-12-04 | 株式会社大林組 | セグメントの製造方法 |
-
1994
- 1994-05-28 JP JP6138068A patent/JP2941172B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07314430A (ja) | 1995-12-05 |
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