JP2005281505A - ニトリル基含有共重合体ゴム組成物及びその加硫物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 機械的強度を低下させることなく圧縮永久歪み及び動的永久歪みを低減させた加硫物を与えることのできるニトリル基含有共重合体ゴム組成物を提供すること。
【解決手段】 ヨウ素価100以下のニトリル基含有共重合体ゴム100重量部に対し、メタクリル酸亜鉛及びアクリル酸亜鉛を重量比10/90〜90/10にて合計3〜100重量部、並びに、有機過酸化物0.5〜8重量部を含有してなるニトリル基含有共重合体ゴム組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明はニトリル基含有共重合体ゴム組成物に関し、さらに詳しくは、機械的強度を低下させることなく圧縮永久歪み及び動的永久歪みを低減させた加硫物を与えることのできるニトリル基含有共重合体ゴム組成物に関する。
アクリロニトリル−ブタジエンゴムの炭素−炭素不飽和結合部分を水素化したニトリル基含有共重合体ゴム水素化物などのニトリル基含有共重合体ゴムの加硫物は、耐油性、耐オゾン性及び耐熱老化性に優れることがよく知られている。
さらに、特許文献1は、ニトリル基含有共重合体ゴムにエチレン性不飽和カルボン酸金属塩と有機過酸化物とを配合して得られる加硫ゴムが優れた機械的特性を有することを報告している。
しかしながら、特許文献1記載の加硫ゴムは、シール、ロール及びベルトなどの部品に用いられる場合に要求される重要特性である、圧縮永久歪みや動的永久歪みが小さいことという特性まで満たすものではなかった。従来、圧縮永久歪みを低減するためには加硫剤の配合量を多くしたり、充填剤の配合量を少なくしたりすることが知られているが、これらの手法は、エチレン性不飽和カルボン酸の金属塩を含有するニトリル基含有共重合体ゴムに適用すると、引張強さや引張応力などの機械的強度が低下するので使用できなかった。
特開昭63−270753号公報
以上の事情に鑑み、本発明の目的は、機械的強度を低下させることなく圧縮永久歪み及び動的永久歪みを低減させた加硫物を与えることのできるニトリル基含有共重合体ゴム組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究した結果、特定のヨウ素価を有するニトリル基含有共重合体ゴムに、特定のエチレン性不飽和カルボン酸金属塩を複数組み合わせることにより上記目的が達成されることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、ヨウ素価100以下のニトリル基含有共重合体ゴム100重量部に対し、メタクリル酸亜鉛及びアクリル酸亜鉛を重量比10/90〜90/10にて合計3〜100重量部並びに有機過酸化物0.5〜8重量部を含有してなるニトリル基含有共重合体ゴム組成物、並びに、該ニトリル基含有共重合体ゴム組成物を加硫してなる加硫物が提供される。
本発明のニトリル基含有共重合体ゴム組成物は、機械的強度を低下させることなく、圧縮永久歪み及び動的永久歪みを低減させた加硫物を与えることができる。
本発明のニトリル基含有共重合体ゴム組成物は、ヨウ素価100以下のニトリル基含有共重合体ゴム100重量部に対し、メタクリル酸亜鉛及びアクリル酸亜鉛を重量比10/90〜90/10にて合計3〜100重量部並びに有機過酸化物0.5〜8重量部を含有してなることを特徴とする。
本発明に用いるニトリル基含有共重合体ゴムは、α、β−エチレン性不飽和ニトリル単量体と共役ジエン単量体とを共重合して得られるゴムであるか、このゴムの炭素−炭素不飽和結合部分を水素化してなるゴムである。α、β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量は、通常、10〜60重量%、好ましくは15〜55重量%、より好ましくは20〜50重量%である。α、β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量が少なすぎると耐油性に劣るおそれがあり、逆に多すぎると耐寒性に劣る可能性がある。
α、β−エチレン性不飽和ニトリル単量体としては、ニトリル基を含有するα,β−エチレン性不飽和化合物であれば限定されず、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリルなどが挙げられ、なかでもアクリロニトリルが好ましい。
共役ジエン単量体としては、α、β−エチレン性不飽和ニトリル単量体と共重合可能な共役ジエン含有化合物であれば限定されず、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンなどの炭素数4〜12の共役ジエン含有化合物が好ましく挙げられ、なかでも1,3−ブタジエン及びイソプレンが好ましい。
ニトリル基含有共重合体ゴムは、さらに、α、β−エチレン性不飽和ニトリル単量体及び共役ジエン単量体と共重合可能なその他の単量体を、全単量体単位に占める割合で通常、50重量%以下、好ましくは40重量%以下、より好ましくは30重量%以下含有してもよい。このようなその他の単量体としては、非共役ジエン単量体、α−オレフィン単量体、芳香族ビニル単量体、フッ素含有ビニル単量体、α、β−エチレン性不飽和モノカルボン酸及びそのエステル、α、β−エチレン性不飽和多価カルボン酸並びにそのモノエステル及び多価エステル及びその無水物、架橋性単量体、共重合性老化防止剤などが挙げられる。
非共役ジエン単量体は、炭素数が5〜12のものが好ましく、1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエンなどが例示される。α−オレフィンは、炭素数が2〜12のものが好ましく、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが例示される。芳香族ビニル単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルピリジンなどが挙げられる。フッ素含有ビニル単量体としては、例えば、フルオロエチルビニルエーテル、フルオロプロピルビニルエーテル、o−トリフルオロメチルスチレン、ペンタフルオロ安息香酸ビニル、ジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンなどが挙げられる。
α、β−エチレン性不飽和モノカルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸などが挙げられる。α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸エチル(アクリル酸エチル及びメタクリル酸エチルの意。以下同様。)、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルなどが挙げられる。α、β−エチレン性不飽和多価カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などが挙げられる。α,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸モノエステルとしては、例えば、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、イタコン酸モノエチルなどが挙げられる。α,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸多価エステルとしては、例えば、マレイン酸ジメチル、フマル酸ジ−n−ブチル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジ−2−エチルヘキシルなどが挙げられる。α、β−エチレン性不飽和多価カルボン酸無水物としては、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸などが挙げられる。
架橋性単量体としては、ジビニルベンゼンなどのジビニル化合物;エチレンジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのジ(メタ)アクリル酸エステル類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどのトリメタクリル酸エステル類;などの多官能エチレン性不飽和単量体のほか、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N′−ジメチロール(メタ)アクリルアミドなどの自己架橋性単量体などが挙げられる。
共重合性の老化防止剤としては、例えば、N−(4−アニリノフェニル)アクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)メタクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)シンナムアミド、N−(4−アニリノフェニル)クロトンアミド、N−フェニル−4−(3−ビニルベンジルオキシ)アニリン、N−フェニル−4−(4−ビニルベンジルオキシ)アニリンなどが挙げられる。
α、β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、共役ジエン単量体、及び、必要に応じて加えられるこれらと共重合可能なその他の単量体を共重合する方法は、特に限定されず公知の乳化重合法や溶液重合法によれば良いが、工業的生産性の観点から乳化重合による製造が好ましい。
本発明に用いるニトリル基含有共重合体ゴムのヨウ素価は、100以下、好ましくは80以下、より好ましくは60以下である。ヨウ素価が大きすぎると耐熱性に劣るおそれがある。一般に、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体と共役ジエン単量体を共重合して得られるニトリル基含有共重合体ゴムは、ヨウ素価が大きすぎることが多い。ヨウ素価が大きすぎる場合は、ニトリル基含有共重合体ゴムの炭素−炭素不飽和結合を公知の方法で水素添加することによりヨウ素価を低くして用いることができる。水素添加の方法は、特に限定されず、公知の方法で行えばよい。
本発明に用いるニトリル基含有共重合体ゴムは、ムーニー粘度(ML1+4、100℃)が、好ましくは10〜250、より好ましくは30〜200、特に好ましくは40〜200である。ムーニー粘度が低すぎると加硫物の機械的強度が低下するおそれがあり、逆に、高すぎると加工性が低下する可能性がある。
本発明に用いるメタクリル酸亜鉛及びアクリル酸亜鉛はそれぞれ亜鉛塩の形のものを用いてもよいが、ニトリル基含有共重合体ゴムにメタクリル酸及び/又はアクリル酸と、亜鉛、又は、亜鉛の酸化物、水酸化物、炭酸塩などの亜鉛化合物とを配合して、ゴム組成物の調製時にニトリル基含有共重合体ゴム中で反応させて、メタクリル酸亜鉛及び/又はアクリル酸亜鉛を生成させてもよい。
メタクリル酸亜鉛及び/又はアクリル酸亜鉛をゴム組成物の調製時に生成させる場合は、メタクリル酸とアクリル酸の合計1モルに対して、亜鉛又は亜鉛化合物を亜鉛基準で0.5〜3.2モル、好ましくは0.7〜2.5モル配合して反応させる。
亜鉛又は亜鉛化合物が少なすぎても多すぎても、メタクリル酸及び/又はアクリル酸が亜鉛又は亜鉛化合物と反応しにくくなる。ただし、亜鉛化合物として、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、水酸化亜鉛などを用いる場合は、それら単独でもゴムの配合剤として加硫促進剤として機能するので、上記範囲の上限を超えて用いても、配合組成によっては問題を生じない場合がある。
メタクリル酸亜鉛及びアクリル酸亜鉛としては、入手容易性の観点からジメタクリル酸亜鉛及びジアクリル酸亜鉛が好ましい。
本発明組成物は、メタクリル酸亜鉛及びアクリル酸亜鉛の両者とも含有しなければならない。両者の含有比率は、メタクリル酸亜鉛及びアクリル酸亜鉛の重量比で10/90〜90/10、好ましくは20/80〜80/20、より好ましくは30/70〜70/30である。この比率が上記範囲外であると加硫物の圧縮永久歪みが低下しないおそれがある。本発明組成物における両者の合計含有量は、ニトリル基含有共重合体ゴム100重量部に対し3〜100重量部、好ましくは10〜80重量部、より好ましくは15〜70重量部である。合計含有量が少なすぎると、加硫物は引張強さが低くなるおそれがある。逆に、合計含有量が多すぎると、圧縮永久歪みが大きいものとなる可能性がある。
本発明に用いる有機過酸化物としては、通常、ゴム加工で加硫剤として使われるものを限定なく使用することができる。有機過酸化物の例としては、ジアルキルパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシエステル類などが挙げられる。ジアルキルパーオキサイドとしては、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンなどが挙げられる。ジアシルパーオキサイドとして、ジベンゾイルパーオキサイド、ジイソブチリルパーオキサイドなどが挙げられる。パーオキシエステルとして、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルパーカーボネートなどなどが挙げられる。
本発明組成物における有機過酸化物の含有量は、ニトリル基含有共重合体ゴム100重量部に対し、0.5〜8重量部、好ましくは0.7〜7重量部、より好ましくは1〜6重量部である。これらは、クレー、炭酸カルシウム、シリカなどの充填剤に分散させて、加工性を改良したものを使用してもよい。有機過酸化物の含有量が少なすぎると、加硫物は引張強さが低く、かつ、圧縮永久歪みが大きいものとなるおそれがある。逆に、有機過酸化物の含有量が多すぎると、加硫物は伸びが小さくなる可能性がある。
また、本発明組成物には架橋助剤を併用しても良い。架橋助剤としては、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、エチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフタレートなどが挙げられる。これらは、クレー、炭酸カルシウム、シリカなどの充填剤に分散させた、加工性を改良したものを使用してもよい。架橋助剤の使用量は特に限定されず、加硫物の用途、要求性能、有機過酸化物の種類、架橋助剤の種類などに応じて決めればよい。
本発明のニトリル基含有共重合体ゴム組成物は、上記のほか、必要に応じて老化防止剤、補強剤(カーボンブラック、シリカなど)、充填剤(炭酸カルシウム、クレー、タルクなど)、可塑剤、滑剤、粘着剤、潤滑剤、難燃剤、防黴剤、帯電防止剤、着色剤などの添加剤を含有してもよい。
本発明のニトリル基含有共重合体ゴム組成物を調製する方法に限定はないが、好ましくは、有機過酸化物を除く成分を、バンバリーミキサ、インターミキサ、ニーダなどの混合機で一次混練した後、ロールなどで有機過酸化物を加えて二次混練する。
調製された本発明組成物を用いて成形品を得るには、所望の形状に対応した成形機、例えば押出機、射出成形機、圧縮機、ロールなどにより成形を行い、通常、形状を固定化するために加硫物とする。予め成形した後に加硫しても、成形と加硫を同時に行ってもよい。成形温度は、通常、10〜200℃、好ましくは25〜120℃である。加硫温度は、通常、100〜200℃、好ましくは130〜190℃であり、加硫時間は、通常、1分〜12時間、好ましくは2分〜1時間である。
また、加硫物の形状、大きさなどによっては、表面が加硫していても、内部まで十分に加硫していない場合があるので、さらに加熱して二次加硫を行ってもよい。
本発明の加硫物は、ニトリル基含有共重合体ゴムの加硫物が一般に有する優れた耐油性、耐オゾン性及び耐熱老化性に加えて、機械的強度が大きく、かつ、圧縮永久歪み及び動的永久歪みが小さい特性を有する。そのため、例えば、シール、ゴムベルト(平ベルト、Vベルト、丸ベルト、角ベルト、歯付ベルトなど)、ゴムロール(プリンタ用ロールなどの機器部品ロール、紡糸用延伸ロールなどの繊維加工用ロール、ブライドルロールなどの製鉄用ロ−ルなど)、ゴムホース(単層ゴムホース、多層ゴムホース、編上式補強ホース、布巻式補強ホースなど)などの工業用ゴム製品をはじめ、油井、ガス井などで用いられるパッカー、アウトプリベンダー、パイププロテクターなどにも用いることができる。
以下に実施例、比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。ただし本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。以下において、〔部〕及び〔%〕は、特に断わりのない限り重量基準である。
試験、評価は下記によった。
(1)ヨウ素価
ニトリル基含有共重合体ゴムのヨウ素価は、JIS K 6235に従って測定した。
(2)ムーニー粘度
ゴムのムーニー粘度(ML1+4、100℃)は、JIS K 6300に準じて測定した。
(3)引張試験(引張強さ、伸び)
ニトリル基含有共重合体ゴム組成物を170℃、20分間のプレスによって成形、一次加硫して縦15cm×横15cm×厚み2mmのシートを得、JIS3号ダンベル形状の試験片を作製した。この試験片を用いJIS K6251に従って引張強さ及び破断伸び(伸び)を測定した。
(4)硬さ
上記(3)と同様にして作製した試験片3枚を用いてJIS K6253に従って硬さを測定した。
(5)圧縮永久歪み
内径29mm、厚さ12.5mmの金型を用いて、加硫性ゴム組成物を170℃で25分間、プレス圧10MPaで加硫し、試験片を得た。圧縮永久歪みは、JISK 6262に従い、これらの試験片を用いて、25%圧縮状態で150℃にて168時間保持した後、測定した。
(6)動的試験(動的永久歪み)
直径17.8±0.1mm、高さ25±0.15mmの円柱状の試験片を、170℃、25分間の架橋で得、ASTM D 623−78で規定されるフレクソメーター試験で動特性を評価した。試験は、グッドリッチフレクソメーターを用いて、試験温度100℃、初期荷重25ポンド(11.34kg)、動的変位4.45mmの条件で25分間動的変位を加えて行い、30分後の永久歪みを測定した。
実施例1
ニトリル基含有高飽和共重合ゴム〔Zetpol 2010、日本ゼオン社製、水素化アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル単位含有量36%、ヨウ素価11、ムーニー粘度(ML1+4、100℃)85〕100部、ジメタクリル酸亜鉛5部、ジアクリル酸亜鉛15部、老化防止剤として4,4´−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(ノクラックCD、大内新興化学工業社製)1.5部及び2−メルカプトベンズイミダゾール亜鉛(ノクラックMBZ,大内新興化学工業社製)1.5部、補強剤のカーボンブラック(シーストSO、N550、東海カーボン社製)30部、架橋促進剤の酸化亜鉛(亜鉛華1号)10部、可塑剤のトリメリット酸トリ−(2−エチルヘキシル)5部、及び、有機過酸化物加硫剤〔ペロキシモンF−40、日本油脂社製;1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(濃度40%)〕3部をオープンロールにて50℃で混練してニトリル基含有共重合体ゴム組成物を得た。この組成物を用いた加硫物の引張試験、硬さ、圧縮永久歪み及び動的試験について評価した結果を表1に記す。
実施例2〜6、比較例1〜7
実施例1において、配合で表1に示す成分については表に示す部数を用いた他は実施例1と同配合で同様に行ってニトリル基含有共重合体ゴム組成物を得た。実施例1と同様の項目につき試験、評価した結果を表1に記す。
表1が示すように、ジアクリル酸亜鉛単独添加(比較例2)やジメタクリル酸亜鉛単独添加(比較例3)では、これらを全く添加しない比較例1と対比すると、引張強さ及び動的永久歪みは改良されるが圧縮永久歪みが大きくなった。しかし、本発明のニトリル基含有共重合体ゴム組成物は、ジメタクリル酸亜鉛及びジアクリル酸亜鉛の双方を特定比率で含有することにより、加硫物の引張強さ、硬さを高く維持しつつ、引張強さ及び伸びを損なうことなく圧縮永久歪み及び動的永久歪みを低減させることができた(実施例1〜6と比較例2〜4との対比)。
ジメタクリル酸亜鉛及びジアクリル酸亜鉛の含有量を本発明の規定範囲内で増量すると、引張強さ増加、動的永久歪み低減の傾向を示し、圧縮永久歪みはあまり増加しなかった。しかし、これらの合計含有量を規定範囲以上に増すと、伸びが大きく低下し、圧縮永久歪みは大きく増加した(実施例3、6、比較例5の対比)。
有機過酸化物の配合量が少なすぎると引張強さが大きく低下し、逆に、多すぎると伸びが大きく低下した(比較例6、7)。

Claims (2)

  1. ヨウ素価100以下のニトリル基含有共重合体ゴム100重量部に対し、メタクリル酸亜鉛及びアクリル酸亜鉛を重量比10/90〜90/10にて合計3〜100重量部並びに有機過酸化物0.5〜8重量部を含有してなるニトリル基含有共重合体ゴム組成物。
  2. 請求項1に記載のニトリル基含有共重合体ゴム組成物を加硫してなるゴム加硫物。

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