JP2003246890A - ゴム組成物および加硫物 - Google Patents

ゴム組成物および加硫物

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JP2003246890A
JP2003246890A JP2002049536A JP2002049536A JP2003246890A JP 2003246890 A JP2003246890 A JP 2003246890A JP 2002049536 A JP2002049536 A JP 2002049536A JP 2002049536 A JP2002049536 A JP 2002049536A JP 2003246890 A JP2003246890 A JP 2003246890A
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rubber composition
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Akira Tsukada
亮 塚田
Hirofumi Nomoto
宏文 野本
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Zeon Corp
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Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 引張強度、耐磨耗性および動的特性に優れた
ゴム製品の製造が可能なゴム組成物を提供すること。 【解決手段】 ヨウ素価100以下、α,β−エチレン
性不飽和ニトリル単量体単位含有量10〜60重量%の
ニトリル基含有共重合ゴム(A)20〜80重量%およ
びガラス転移温度が−25℃以下のクロロスルホン化ポ
リオレフィン(B)80〜20重量%からなるゴム組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、引張強度、耐磨耗
性および動的特性に優れたゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】水素化アクリロニトリル−ブタジエン共
重合ゴム(水素化NBR=HNBR)は、強度特性、耐
油性や耐熱性などの優れた特性を活かして種々の用途で
使用されている。しかし、HNBRは従来のNBRに比
較して耐オゾン性、耐候性やロール加工性(混練性)が
劣るため、例えば、クロロスルホン化ポリエチレン(A
STM D−1418でCSMと命名)と混合して使用
されることがある。
【0003】CSMは、一般には、ポリエチレンをクロ
ロスルホン化して得られるゴムであり、Hypalon
(Du Pont社製品:塩素含有量約25〜45重量
%、硫黄含有量約1.0〜1.5重量%)、TOSO−
CSM(東ソー社製品:塩素含有量約23〜43重量
%、硫黄含有量約1.0〜1.1重量%)などが知られ
ており、下記の構造を有するものと推定されている。 (x、yおよびzは、塩素および硫黄の含有量が上記の
範囲となる値である。)
【0004】CSMを混合したHNBRの耐候性は向上
するが、その加硫物は、耐摩耗性や発熱性および耐動的
圧縮ひずみ性などの動的特性が低下するためベルトなど
の動的状態で使用されるゴム製品用の材料としては問題
がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、引張強
度、耐磨耗性および動的特性に優れたゴム製品の製造が
可能なゴム組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成すべく鋭意検討した結果、特定のニトリル基含有
共重合ゴムと特定のクロロスルホン化ポリオレフィンと
からなるゴム組成物を使用することにより、優れた特性
のゴム加硫物が得られることを見出し、この知見に基づ
いて、本発明を完成させるに至った。
【0007】本発明によれば、ヨウ素価100以下、
α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位含有量1
0〜60重量%のニトリル基含有共重合ゴム(A)20
〜80重量%およびガラス転移温度が−25℃以下のク
ロロスルホン化ポリオレフィン(B)80〜20重量%
からなるゴム組成物およびその加硫物が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明で用いるニトリル基含有共重合体ゴム(A)(以
下ではゴム成分(A)と称することがある。)は、α,
β−エチレン性不飽和ニトリル単量体を他の単量体と共
重合して得られるヨウ素価が100以下、好ましくは7
0以下、より好ましくは60以下のゴムである。ヨウ素
価が大きすぎると耐熱性が劣る。なお、ヨウ素価はゴム
中の炭素−炭素結合の不飽和度を示す指標であり、ゴム
100gに付加し得るヨウ素の量をグラムで表した数値
である。
【0009】α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体
と共重合させる単量体としては、共役ジエン単量体、非
共役ジエン単量体、α−オレフィンなどが例示される。
α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体と共役ジエン
単量体を共重合した場合には、ヨウ素価が大きすぎる共
重合ゴムが得られる場合が多いが、その場合には、共重
合ゴム中の炭素−炭素不飽和結合を公知の方法で水素添
加することによりヨウ素価を低くすればよい。
【0010】本発明に用いるニトリル基含有共重合ゴム
(A)は、そのα,β−エチレン性不飽和ニトリル単量
体単位の含有量が10〜60重量%、好ましくは15〜
55重量%、より好ましくは20〜50重量%である。
α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体含有量が少な
すぎると耐劣化油性に劣り、逆に多すぎると耐寒性に劣
る。α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体として
は、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、
α−クロロアクリロニトリルなどが挙げられ、アクリロ
ニトリルが好ましい。
【0011】本発明において、α,β−エチレン性不飽
和ニトリル単量体と共重合させる共役ジエン単量体とし
ては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,
3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジ
エンなどが挙げられ、1,3−ブタジエンが好ましい。
また、非共役ジエン単量体としては、好ましくは炭素数
が5〜12のものであり、例えば、1,4−ペンタジエ
ン、1,4−ヘキサジエン、ビニルノルボルネン、ジシ
クロペンタジエンなどが例示される。α−オレフィンと
しては、炭素数が2〜12のものが好ましく、例えば、
エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−
ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが例示され
る。さらに、芳香族ビニル単量体、フッ素含有ビニル単
量体、α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸、α,
β−エチレン性不飽和多価カルボン酸またはその無水
物、共重合性の老化防止剤などを共重合することもでき
る。
【0012】芳香族ビニル単量体としては、例えば、ス
チレン、α−メチルスチレン、ビニルピリジンなどが挙
げられる。フッ素含有ビニル単量体としては、例えば、
フルオロエチルビニルエーテル、フルオロプロピルビニ
ルエーテル、o−トリフルオロメチルスチレン、ペンタ
フルオロ安息香酸ビニル、ジフルオロエチレン、テトラ
フルオロエチレンなどが挙げられる。α,β−エチレン
性不飽和モノカルボン酸としては、例えば、アクリル
酸、メタクリル酸などが挙げられる。α,β−エチレン
性不飽和多価カルボン酸としては、例えば、イタコン
酸、フマル酸、マレイン酸などが挙げられる。α,β−
エチレン性不飽和多価カルボン酸無水物としては、例え
ば、無水イタコン酸、無水マレイン酸などが挙げられ
る。共重合性の老化防止剤としては、例えば、N−(4
−アニリノフェニル)アクリルアミド、N−(4−アニ
リノフェニル)メタクリルアミド、N−(4−アニリノ
フェニル)シンナムアミド、N−(4−アニリノフェニ
ル)クロトンアミド、N−フェニル−4−(3−ビニル
ベンジルオキシ)アニリン、N−フェニル−4−(4−
ビニルベンジルオキシ)アニリンなどが挙げられる。
【0013】ヨウ素価が100以下のニトリル基含有共
重合ゴム(A)のムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、
好ましくは10〜300、より好ましくは20〜25
0、特に好ましくは30〜200である。ムーニー粘度
が小さすぎると加硫物の機械的物性が劣る場合があり、
逆に大きすぎると加工性に劣る場合がある。
【0014】本発明に用いるガラス転移温度が−25℃
以下のクロロスルホン化ポリオレフィン(B)(以下で
はゴム成分(B)と称することがある。)は、一般的に
はエチレン以外のオレフィンを単独重合あるいはエチレ
ンと共重合させて得られるポリオレフィンを、塩素と亜
硫酸ガスとを用いて塩素化およびクロロスルホン化して
製造される。エチレン以外のオレフィンの種類および含
有量は、以下に記す塩素含有量および硫黄含有量の範囲
で、重合体のガラス転移温度が−25℃以下、好ましく
は−27〜−60℃、より好ましくは−30〜−50℃
となるものであればよく、特に限定されない。
【0015】上記クロロスルホン化ポリオレフィン
(B)の塩素含有量は、好ましくは10〜33重量%、
より好ましくは20〜45重量%、特に好ましくは25
〜33重量%である。塩素含有量が少なすぎると耐油性
に劣る場合があり、多すぎると圧縮永久ひずみが大きく
なる場合がある。
【0016】また、上記クロロスルホン化ポリオレフィ
ン(B)の硫黄含有量は、好ましくは0.1〜4重量
%、より好ましくは0.2〜1.8重量%、特に好まし
くは0.5〜1.5重量%である。硫黄量が少なすぎる
と加硫しても加硫密度が低すぎる場合があり、多すぎる
とゴム弾性が低下する場合がある。このようなクロロス
ルホン化ポリオレフィンとしては、Acsium(Du
Pont社製品:ガラス転移温度−30〜−32℃、
塩素含有量27〜30重量%、硫黄含有量0.7〜1.
2重量%)や、extos(東ソー社製品:ガラス転移
温度−30〜−35℃(DSCで測定)、塩素含有量2
5〜30重量%、硫黄含有量0.5〜1重量%)などが
入手できる。
【0017】ガラス転移温度が−25℃以下のクロロス
ルホン化ポリオレフィン(B)は、ムーニー粘度(ML
1+4,100℃)が、好ましくは10〜120、より好まし
くは15〜100、特に好ましくは20〜70である。
ムーニー粘度が小さすぎると加硫物の機械的物性が劣る
場合があり、逆に大きすぎると加工性が劣る場合があ
る。
【0018】本発明のゴム組成物は、ヨウ素価が100
以下のニトリル基含有共重合ゴム(A)とガラス転移温
度が−25℃以下のクロロスルホン化ポリオレフィン
(B)を含有するが、これらのゴム成分の使用割合は、
ゴム成分(A)とゴム成分(B)の合計に対して、ゴム
成分(A)が20〜80重量%、好ましくは25〜75
重量%、より好ましくは30〜70重量%であり、ゴム
成分(B)が80〜20重量%、好ましくは75〜25
重量%、より好ましくは70〜30重量%である。ゴム
成分(B)の割合が少なすぎると耐摩耗性、発熱性、動
的耐圧縮永久ひずみなどに劣り、逆に多すぎると動的特
性に劣る場合がある。
【0019】本発明においては、ゴム組成物を調製する
方法は特に限定されず、一般の重合体を複数種類含有す
るゴム組成物の調製方法を採用すればよい。例えば、溶
液混合、混練などの方法が挙げられる。
【0020】本発明のゴム組成物は、それを用いてゴム
製品を製造するには、上記のゴム成分(A)、(B)
に、さらに加硫剤を添加した加硫性ゴム組成物として使
用する。加硫剤は各成分ゴムに共通の加硫剤あるいはそ
れぞれのゴム成分に固有の加硫剤が使用でき、特に限定
されない。
【0021】ゴム成分(A)の加硫剤としては、硫黄系
加硫剤、有機過酸化物などが例示される。硫黄系加硫剤
としては、粉末硫黄、沈降硫黄などの硫黄;4,4′−
ジチオモルホリン、テトラメチルチウラムジスルイフィ
ドやペンタメチレンチウラムジスルフィドなどのチウラ
ム系化合物(加硫促進剤としても使用される)、高分子
多硫化物など有機硫黄化合物(硫黄供与性化合物)など
が挙げられる。
【0022】有機過酸化物としては、ジアルキルパーオ
キサイド類、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシエ
ステル類などが挙げられる。ジアルキルパーオキサイド
としては、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパ
ーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)−3−ヘキシン、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3
−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン
などが挙げられる。ジアシルパーオキサイドとして、ベ
ンゾイルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド
などが挙げられる。パーオキシエステルとして、2,5
−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘ
キサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネー
トなどが挙げられる。
【0023】ゴム成分(A)の中で、架橋性の官能基を
有するものは、その架橋性官能基の種類や量によって、
上記以外の加硫剤を用いて加硫させることも可能であ
る。例えば、ゴム成分(A)が架橋性官能基としてある
程度のカルボキシル基を含有している場合は、ポリアミ
ン系加硫剤などによって加硫することができる。
【0024】ポリアミン系加硫剤は、2つ以上のアミノ
基を有する化合物であって、脂肪族炭化水素や芳香族炭
化水素の複数の水素がアミノ基またはヒドラジド構造、
すなわち−CONHNH2で表される構造に置換された
ものである。ポリアミン系加硫剤としては、脂肪族多価
アミン類、芳香族多価アミン類、ヒドラジド構造を2つ
以上有する化合物などが挙げられる。脂肪族多価アミン
類としては、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレン
ジアミンカルバメート、テトラメチレンペンタミン、ヘ
キサメチレンジアミン−シンナムアルデヒド付加物、ヘ
キサメチレンジアミン−ジベンゾエート塩などが挙げら
れる。芳香族多価アミン類としては、4,4′−メチレ
ンジアニリン、4,4′−オキシジフェニルアミン、m
−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,
4′−メチレンビス(o−クロロアニリン)などが挙げ
られる。ヒドラジド構造を2つ以上有する化合物として
は、イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジ
ド、セバシン酸ジヒドラジドなどが挙げられる。
【0025】ゴム成分(B)のための加硫剤としては、
ゴム成分(A)の加硫剤も用いられるが、ゴム成分
(A)とゴム成分(B)が共存すると反応性の違いから
ゴム成分(B)の反応量が少なくなるので、ゴム成分
(B)との反応性の高い加硫剤を用いるのが一般的であ
る。そのような加硫剤としては、金属酸化物(酸化マグ
ネシウムなど)とポリオール(ペンタエリスリトール、
トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなど)
との組み合せ、ペンタメチレンチウラムジスルフィドな
どのチウラム系化合物と上記のポリオールとの組み合
せ、エポキシ樹脂などが例示される。
【0026】加硫剤の種類とその配合量は、本発明の加
硫ゴム組成物に要求される物性、加工時の安定性(スコ
ーチ性)やゴム成分(A)と(B)の使用割合などを考
慮して決めればよく、特に限定されない。なお、加硫剤
の配合量は、加硫剤の種類により異なるが、ゴム成分
(A)と(B)の合計100重量部に対して、通常、
0.1〜10重量部の範囲である。
【0027】加硫剤として硫黄系加硫剤を用いる場合
は、通常、加硫促進助剤・活性剤および加硫促進剤を併
用する。加硫促進助剤・活性剤としては、酸化亜鉛、酸
化マグネシウム、ステアリン酸、トリエタノールアミン
などの有機アミンなどが例示される。加硫促進剤として
は、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫
促進剤、チアゾール系加硫促進剤、チウラム系加硫促進
剤、ジチオ酸塩系加硫促進剤などが挙げられる。加硫促
進助剤・活性剤および加硫促進剤の使用量は特に限定さ
れず、加硫物の用途、要求性能、硫黄加硫剤の種類、加
硫促進剤の種類などに応じて決めればよい。
【0028】また、加硫剤として有機過酸化物を用いる
場合は、通常、加硫助剤を併用する。加硫助剤として
は、トリアリルシアヌレート、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート、N,N′−m−フェニレンビスマ
レイミドなどが挙げられる。これらは、クレー、炭酸カ
ルシウム、シリカなどに分散させ、ゴム組成物の加工性
を改良したものを使用してもよい。加硫助剤の使用量は
特に限定されず、加硫物の用途、要求性能、有機過酸化
物の種類、加硫助剤の種類などに応じて決めればよい。
【0029】本発明のゴム組成物は、一般的なゴムに使
用される配合剤、例えば、カーボンブラック、シリカな
どの補強剤;炭酸カルシウム、クレー、タルク、ケイ酸
カルシウムなどの充填剤;α,β−不飽和カルボン酸金
属塩;老化防止剤、オゾン亀裂防止剤などの安定剤;顔
料などを含有していてもよい。また、本発明の効果を実
質的に阻害しない範囲で、前記のゴム成分(A)および
ゴム成分(B)以外のゴムや樹脂を含有してもよい。な
お、ゴム成分(A)とゴム成分(B)のそれぞれに適し
た配合剤が異なる場合には、それぞれに適した配合剤の
使用量は、各成分ゴムの使用割合に応じて決めればよ
い。
【0030】本発明のゴム組成物に各種配合剤を含有さ
せるには、ゴム組成物調製時に一般的なゴム組成物の調
製法に従って加えればよい。また、加硫剤、加硫促進助
剤・活性剤、加硫促進剤などを配合した加硫性ゴム組成
物に新たに配合剤などを加える場合には、加硫開始温度
以下になるように添加すればよい。
【0031】本発明の加硫物は、上記加硫性ゴム組成物
をプレス加硫や釜加硫などの通常の加硫手段によって加
熱することで製造することができる。加硫温度や時間
は、特に限定されず、加硫剤や加硫促進剤などの種類や
加硫手段などを考慮して、通常、ムーニー粘度計やその
他の加硫挙動測定機を用いて測定した加硫曲線を参照し
て決定される。加硫条件は、通常、100〜200℃の
範囲で、1分〜5時間程度である。必要により二次加硫
を行ってもよい。
【0032】本発明の加硫物は、耐油性、耐熱性、強度
特性、耐摩耗性や動的状態の耐圧縮永久ひずみ、発熱性
などの動的特性に優れており、ロール、ホース、ベル
ト、シール材などの工業部品として、あるいはパッキ
ン、燃料ホース、エアインテークホース、エアダクトホ
ース、ブーツ材、オイルシール、自動車内装部材などの
自動車用ゴム部品などとして好適である。
【0033】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて本発明を
具体的に説明する。なお、部または%は特記しない限り
重量基準である。
【0034】引張り試験(強度特性の測定)は、JIS
K6301に従って各加硫性ゴム組成物を160℃、
20分の条件でプレス加硫し、2mm厚さの試験用シー
トを作製し、試験片を打ち抜き、測定した。耐摩耗性を
ピコ摩耗試験を用い、試験温度25℃、荷重5kgfで
摩耗減量を測定し、HNBR加硫物の摩耗減量を100
とする指数で結果を表示する。数値が100より大きい
ほど耐摩耗性は優れている。動的特性(発熱および圧縮
永久ひずみ)は、グッドリッチフレクソメーターを用
い、荷重50ポンド、ストローク0.175インチの条
件で試験した。試験片は160℃、20分の条件でプレ
ス加硫して作製した。
【0035】配合例1 HNBR(日本ゼオン社製水素化ニトリルゴム:ZET
POL 2030L、アクリロニトリル単位含有量36
重量%、ヨウ素価57、ムーニー粘度(ML1+ 4,100
℃)58)、クロロスルホン化ポリオレフィン(CSM
−1)(東ソー社製 extos ET−8510、ガ
ラス転移温度(DSCで測定)−32℃、塩素含有量3
0重量%、硫黄含有量0.9重量%)およびクロロスル
ホン化ポリエチレン(CSM−2)(東ソー社製 TO
SO−CSM TS−430、ガラス転移温度(DSC
で測定)−23℃、塩素含有量35重量%、硫黄含有量
1.0重量%)を用い、表1に記載の配合処方に従い、
50℃のロールで混練して加硫性ゴム組成物1〜3を調
製した。
【0036】実施例1 HNBR量が75部相当分の加硫性ゴム組成物1(13
5.6部)とCSM−1が25部相当分の加硫性ゴム組
成物2(38.5部)を50℃のロールで混練し、得ら
れた加硫性ゴム組成物を加硫して試験片を作製し、加硫
物の特性を調べた。測定結果を表2に示す。
【0037】実施例2 HNBR量が50部相当分の加硫性ゴム組成物1(9
0.4部)とCSM−1が50部相当分の加硫性ゴム組
成物2(77部)を50℃のロールで混練し、得られた
加硫性ゴム組成物を加硫して試験片を作製し、加硫物の
特性を調べた。測定結果を表2に示す。
【0038】実施例3 HNBR量が25部相当分の組成物1(45.2部)と
CSM−1が75部相当分の加硫性ゴム組成物2(11
5.5部)を50℃のロールで混練し、得られた加硫性
ゴム組成物を加硫して試験片を作製し、加硫物の特性を
調べた。測定結果を表2に示す。
【0039】比較例1〜4 加硫性ゴム組成物1〜3のそれぞれを加硫して試験片を
作製し、加硫物の特性を調べた(比較例1、2、4)。
また、HNBR量が50部相当分の組成物1(90.4
部)とCSM−2が50部相当分の加硫性ゴム組成物3
(77部)を50℃のロールで混練し、加硫性ゴム組成
物を調製した(比較例3)。これを加硫して試験片を作
製し、加硫物の特性を調べた。これらの測定結果を表2
に示す。
【0040】
【0041】(注) カーボンブラック:N762 加工助剤:USAアライドケミカル社製 AC−ポリエ
チレン#617A マグネシア#150:協和化学工業社製 酸化マグネシ
ウム 可塑剤:トリ−(2−エチルヘキシル)セバケート 老化防止剤1:ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル 老化防止剤2:2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒ
ドロキノリン重合体 老化防止剤3:N−イソプロピル−N′−フェニル−p
−フェニレンジアミン TT:テトラメチルチウラムジスルフィド CZ:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフ
ェンアミド DM:ジベンゾチアジルジスルフィド TRA:ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド パラフィンワックス:和光純薬社製 融点54〜56℃
【0042】
【0043】クロロスルホン化ポリオレフィン(B)を
含有しない比較例1の加硫物は、耐摩耗性に劣る。逆に
ヨウ素価が100以下のニトリル基含有共重合ゴム
(A)を含有しない比較例2、4の加硫物は動的圧縮永
久ひずみが大きい。ガラス転移温度が本発明範囲外のク
ロロスルホン化ポリオレフィンを用いた比較例3の加硫
物は、動的圧縮永久ひずみが大きく、引張強さ、発熱お
よび耐摩耗性に劣る。
【0044】
【発明の効果】以上の本発明によれば、強度特性、耐摩
耗性や動的状態での耐圧縮永久ひずみ、発熱性などの動
的特性に優れた加硫物が提供される。本発明の加硫物
は、ロール、ホース、ベルト、シール材などの工業部品
として、あるいはパッキン、燃料ホース、エアインテー
クホース、エアダクトホース、ブーツ材、オイルシー
ル、自動車内装部材などの自動車用ゴム部品などとして
好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 AC07W BB27X BG10W CN023 DA046 EK006 EN036 EN046 EN076 EN096 EN116 EQ026 EV166 EV316 FD010 FD090 FD146 FD150 GJ02 GM00 GN00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヨウ素価100以下、α,β−エチレン
    性不飽和ニトリル単量体単位含有量10〜60重量%の
    ニトリル基含有共重合ゴム(A)20〜80重量%およ
    びガラス転移温度が−25℃以下のクロロスルホン化ポ
    リオレフィン(B)80〜20重量%からなるゴム組成
    物。
  2. 【請求項2】 さらに加硫剤を含有する請求項1に記載
    のゴム組成物。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のゴム組成物を加硫して
    なる加硫物。
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JP2018131565A (ja) * 2017-02-16 2018-08-23 東ソー株式会社 ゴム組成物、コンパウンド、加硫物及びゴムロール

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