JP2005281124A - 精密プレス成形用プリフォームの製造方法および光学素子の製造方法 - Google Patents

精密プレス成形用プリフォームの製造方法および光学素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 B23−La23系ガラスあるいはB系ガラスからなる高品質な精密プレス成形用プリフォーム、および前記プリフォームを使用して高品質なガラス製の光学素子を製造する方法を提供する。
【解決手段】特定の光学恒数または特定の組成を有するB23−La23系ガラスを溶融しガラス塊に成形し、該ガラス塊の全表面をエッチング処理することにより、精密プレス成形用プリフォームの製造方法;Bガラスを、前記ガラス塊の表面をエッチング液によりエッチング処理した後、(イ)前記表面を有機溶媒に接触させるか、あるいは前記ガラス塊を、酸またはアルカリとアルコールの混合液からなるエッチング液によりエッチング処理する工程、または(ロ)前記表面をスクラブ洗浄により洗浄する工程を有することを特徴とする精密プレス成形用プリフォームの製造方法;およびこれらの方法で得られた前記プリフォームを加熱・精密プレス成形する光学素子の製造方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、精密プレス成形用プリフォームの製造方法および光学素子の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、B23−La23系ガラスあるいはB23系ガラスからなる高品質な精密プレス成形用プリフォームを高い生産性のもとに製造するための方法、および前記プリフォームを使用して高品質なガラス製の光学素子を製造する方法に関するものである。
光学ガラス製レンズの需要はデジタルカメラ、携帯電話などの普及に伴ない急激な勢いで高まっている。この需要に応えるため、ガラス製光学素子を高い生産性のもとに製造可能な精密プレス成形技術に注目が集まっている。
精密プレス成形法は、プレス成形によって、高精度な加工が施されたプレス成形型の成形面をガラスに転写して光学機能面を形成する方法であって、例えば研磨加工では莫大な手間とコストがかかる非球面レンズなどを生産性よく量産することができる。このような精密プレス成形は、表面が滑らかで内部、表面ともに欠陥のないプリフォームを必要とする。
精密プレス成形ではプレス成形品の研削、研磨は例えばレンズの心取り加工など最小限に限られるか、あるいは研削、研磨加工を行わない。また、プリフォームの重量に大幅な過不足があると、プレス成形品の精度が低下したり、プレス成形時にはみ出したガラスがプレス成形型の間に進入するなどの問題が発生する。そのため、プリフォームの重量精度は製造しようとする光学素子毎に精密に決められている。
ところで、プリフォームの製法としては溶融ガラスを鋳型に鋳込み、冷却してガラスブロックやガラス板を作り、これを切断、研削した後、研磨して滑らかな表面に仕上げる方法(冷間加工という。)や、パイプから溶融ガラスを流出してプリフォーム1個分の重量の溶融ガラス塊を作り、このガラス塊が冷却する過程でプリフォームに成形する方法(熱間成形という。)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
一方、冷間加工は多くの工程を経てプリフォームを作るため、手間、時間、コストがかかるという問題があるとともに、研磨の際に破損しやすいガラスへの適用にも問題がある。特にプリフォームの重量を目的の重量に正確に合わせるためには、より多くの手間、時間、コストがかかる。
そこで、生産性をより向上するための方法、ならびに重量精度の高いプリフォームを生産する方法として上記熱間成形法が注目されている。
熱間成形法は優れた製法ではあるが、溶融ガラスからプリフォーム1個分に相当する溶融ガラス塊を分離してガラス塊を直接成形してプリフォームにするため、内部品質は勿論、プリフォームの表面状態や重量精度の高いガラス塊を作らなければならない。
ところで、デジタルカメラやデジタルビデオの小型化、高画素化、高性能化に伴い、各種光学ガラス製のレンズの需要は高まっているが、特に需要が高いものの一つに、高屈折率ガラスを使用したレンズがある。上記レンズを精密プレス成形により製造するには、光学特性に加え低温軟化性を付与しなければならない。このような条件を満たすガラスとしてはB23およびLa23を含むガラスがあり、Gd23、Y23、Ta25などの高屈折率付与成分や、ZnOやLi2Oなどの低温軟化性付与成分が導入される。硼酸塩ガラスは一般に液相温度における粘性(液相粘性という。)が低いが、高屈折率かつ低温軟化性を備えたホウ酸塩ガラスの液相粘性はさらに低くなるという傾向がある。
プリフォームの熱間成形ではガラスの失透を防止するため、溶融ガラスの流出温度を液相温度より十分高くする。そうすると上記硼酸塩ガラスの流出時の粘性は液相粘性よりさらに低下するため、次のような問題が生じる。
低粘性のガラスが流出してからプリフォームに成形されるまでの間、ガラス表面は高温状態で雰囲気に曝される。そうするとガラス中の揮発しやすい成分(易揮発成分)、例えばB23やアルカリ金属酸化物などがガラス表面から揮発し、プリフォーム表面近傍に脈理が発生する。失透していないプリフォームであっても、一部に脈理を含むプリフォームは光学素子を精密プレス成形により作製するための素材として使用することができない。
さらに、低粘性のガラスを金型に受けて金型から噴出するガスにより風圧を加えながら浮上して成形する浮上成形を行うと、ガラスを金型に供給したり、浮上成形中に低粘性ガラスの表面に気泡が取り込まれやすいという問題もある。この状態でガラスの粘性が上昇したり固化すると、プリフォーム表面に気泡が残留してしまう。
熱間成形において、上記いずれの問題が生じてもプリフォームは不良品となってしまう。
一方、上記観点からは熱間加工に劣るものの、冷間加工でもプリフォームを生産することはできる。冷間加工でプリフォームを作製する場合でも、研磨加工などによりガラスの表面が変質することがある。また、プリフォームを悪条件のもとに保管したりするとガラス表面が変質することがある。また、取り扱いによってはプリフォームの異物が付着してプリフォームの表面品質を低下させてしまう。
熱間成形、冷間加工いずれの方法においても、プリフォームの表面品質を低下させないことが重要である。
特許第2746567号公報
本発明は、このような事情のもとで、B23−La23系ガラスあるいはB23系ガラスからなる高品質な精密プレス成形用プリフォームを高い生産性のもとに製造するための方法、および前記プリフォームを使用して高品質なガラス製の光学素子を製造する方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、B−La系溶融ガラスをガラス塊に成形し、該ガラス塊の全表面をエッチング処理することによって、特定の光学恒数または組成を有するB23−La23系光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォームを高い生産性のもとに製造できること、および、B系溶融ガラスから直接、成形したか、研磨加工を経て作製したかによらず、B系ガラスからなるガラス塊をエッチング液によりエッチング処理することにより、より表面品質の高いB系光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォームを高い生産性のもとに製造できることを見出し、これらの知見に基づいて、本発明を完成するに至った。
本発明は、
(1)溶融ガラスから精密プレス成形用プリフォームを製造する方法において、
溶融ガラスをガラス塊に成形し、該ガラス塊の全表面をエッチング処理することにより、所定重量の光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォームを作製すること、および前記ガラスが、屈折率(nd)1.75以上で、アッベ数(νd)25〜58であって、B23およびLa23を含む光学ガラスであることを特徴とする精密プレス成形用プリフォームの製造方法、
(2)溶融ガラスから精密プレス成形用プリフォームを製造する方法において、
溶融ガラスをガラス塊に成形し、該ガラス塊の全表面をエッチング処理することにより、所定重量の光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォームを作製すること、および前記ガラスが、モル%表示でB23 15〜60%、SiO2 0〜40%、La23 5〜22%、Gd23 0〜20%、ZnO 0〜45%、Li2O 0〜15%、Na2O 0〜10%、K2O 0〜10%、ZrO2 0〜15%、Ta25 0〜15%、WO3 0〜15%、Nb25 0〜10%、MgO 0〜15%、CaO 0〜15%、SrO 0〜15%、BaO 0〜15%、Y23 0〜15%、Yb23 0〜15%、TiO2 0〜20%、Bi23 0〜10%およびSb23 0〜1%を含む光学ガラスであることを特徴とする精密プレス成形用プリフォームの製造方法、
(3)ガラス塊が、液相温度において10dPa・s以下の粘度を有するガラスからなる上記(1)または(2)に記載の精密プレス成形用プリフォームの製造方法、
(4)ガラス塊をエッチング液に浸漬してエッチング処理する上記(1)、(2)または(3)に記載の精密プレス成形用プリフォームの製造方法、
(5)ガラス塊の全表面をエッチング処理して、少なくとも深さ0.5μmの表面層を除去し、所定重量の精密プレス成形用プリフォームを作製する上記(1)ないし(4)のいずれか1項に記載の精密プレス成形用プリフォームの製造方法、
(6)ガラス塊をアニール処理したのち、エッチング処理する上記(1)ないし(5)のいずれか1項に記載の精密プレス成形用プリフォームの製造方法、
(7)B23を含む光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォームの製造方法において、
前記光学ガラスからなるガラス塊の表面をエッチング液によりエッチング処理した後、前記表面を有機溶媒に接触させるか、あるいは前記ガラス塊を、酸またはアルカリとアルコールの混合液からなるエッチング液によりエッチング処理する工程を有することを特徴とする精密プレス成形用プリフォームの製造方法、
(8)B23を含む光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォームの製造方法において、
前記光学ガラスからなるガラス塊の表面をエッチング液によりエッチング処理する工程と、エッチング処理したガラス塊をスクラブ洗浄により洗浄する工程を有することを特徴とする精密プレス成形用プリフォームの製造方法、
(9)上記(1)ないし(8)のいずれか1項に記載の製造方法により作製された精密プレス成形用プリフォームを、加熱し、精密プレス成形することを特徴とする光学素子の製造方法、
(10)プレス成形型にプリフォームを導入し、前記成形型とプリフォームを共に加熱して精密プレス成形する上記(9)に記載の光学素子の製造方法、および
(11)予め加熱されたプリフォームをプレス成形型に導入し、精密プレス成形する上記(9)に記載の光学素子の製造方法、
を提供するものである。
本発明の精密プレス成形用プリフォームの製造方法によれば、屈折率(nd)が1.75以上かつアッベ数(νd)が25〜58の高屈折率材料からなる光学素子を精密プレス成形に供するための高品質なガラス製プリフォームを高い生産性のもとに製造することができる。
また本発明の精密プレス成形用プリフォームの製造方法によれば、B23−La23系ガラスからなる高品質なガラス製プリフォームを高い生産性のもとに製造することもできる。
さらに、上記ガラスが液相温度における粘度が10dPa・s以下のガラスであっても、機械加工することなく、高品質なプリフォームを高い生産性のもとに製造することもできる。
また、熱間成形したガラス塊をエッチング液に浸漬して表面をエッチング処理することにより、容易に所定重量のプリフォームを製造することもできる。
さらに、熱間成形したガラス塊の少なくとも深さ0.5μmの表面層をエッチング除去して、ガラス塊を所定重量に合わせることにより、脈理や気泡などの欠陥が含まれる表面欠陥層を確実に除去したプリフォームを得ることもできる。
また、熱間成形したガラス塊をアニール処理した後、エッチング処理することによりエッチング時に内部応力による損傷を防止することもできる。
また、本発明の精密プレス成形用プリフォームの製造方法によれば、エッチング液によるエッチング処理により生じるゲル状の付着物を効率よく除去することができるので、B23系ガラスからなる高品質な(特に表面品質の高い)プリフォームを高い生産性のもとに製造することができる。
また、本発明の光学素子の製造方法によれば、高屈折率ガラスからなる高品質な光学素子を高い生産性のもとに製造することができる。
まず、本発明の精密プレス成形用プリフォーム(以下、単にプリフォームと呼ぶことがある。)の製造方法について説明する。
[プリフォームの製造方法]
本発明の精密プレス成形用プリフォームの製造方法には、製造方法1、製造方法2、製造方法3ならびに製造方法4の4つの態様がある。
第1の態様である製造方法1は、溶融ガラスから精密プレス成形用プリフォームを製造する方法において、溶融ガラスをガラス塊に成形し、該ガラス塊の全表面をエッチング処理することにより、所定重量の光学的に均質な光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォームを作製すること、および前記ガラスが、屈折率(nd)1.75以上で、アッベ数(νd)25〜58であって、B23およびLa23を含む光学ガラス(以下、ガラス1という。)であることを特徴とするものである。
第2の態様である製造方法2は、溶融ガラスから精密プレス成形用プリフォームを製造する方法において、溶融ガラスをガラス塊に成形し、該ガラス塊の全表面をエッチング処理することにより、所定重量の光学的に均質な光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォームを作製すること、および前記ガラスが、モル%表示でB23 15〜60%、SiO2 0〜40%、La23 5〜22%、Gd23 0〜20%、ZnO 0〜45%、Li2O 0〜15%、Na2O 0〜10%、K2O 0〜10%、ZrO2 0〜15%、Ta25 0〜15%、WO3 0〜15%、Nb25 0〜10%、MgO 0〜15%、CaO 0〜15%、SrO 0〜15%、BaO 0〜15%、Y23 0〜15%、Yb23 0〜15%、TiO2 0〜20%、Bi23 0〜10%およびSb23 0〜1%を含む光学ガラス(以下、ガラス2という。)であることを特徴とするものである。
第1の態様および第2の態様では、十分清澄、均質化された溶融ガラスを用意し、その溶融ガラスを一定流量でパイプから流出する。そして、流出する溶融ガラスから所定重量の溶融ガラス塊を分離する。分離方法としては、パイプから溶融ガラスを滴下して、所定重量のガラス滴として分離する方法(滴下法という。)、パイプから流出する溶融ガラス流の先端部を支持体で支持し、前記ガラス流のパイプ側と先端部の間にくびれを作る。それから上記支持体を急速に降下し、くびれから先端側の溶融ガラス塊を分離する方法(降下切断法という。)、パイプから流出する溶融ガラス流を切断刃で切断し、所定重量の溶融ガラス塊を分離する方法(機械切断法という。)などがある。パイプより単位時間あたりのガラス流出量を一定に保つことにより、分離の間隔を一定にすれば等重量の溶融ガラス塊を得ることができる。なお、先にも説明したように、流出する溶融ガラスから所定重量の溶融ガラス塊を分離し、前記ガラスが冷却する過程で前記重量のガラス塊に成形する方法を熱間成形と呼ぶ。
滴下法ならびに降下切断法は、機械切断法と異なり、シアマークと呼ばれる切断痕ができない。本発明は、熱間成形したガラス塊の表面をエッチング処理して除去するため、シアマークがエッチング処理により除去される深さよりも浅い部分に限定されるならば、機械切断法でもエッチング処理によってシアマークのないプリフォームを作ることはできる。しかし、シアマークが脈理や気泡が存在する表面欠陥層よりも深層に及ぶ場合もあるので、溶融ガラス塊の分離は滴下法または降下切断法により行うことが好ましい。
次に分離した溶融ガラス塊をガラス塊成形型で受ける、あるいは一時的に溶融ガラス塊支持体で支持した後にガラス塊成形型に移して所定形状のガラス塊に成形する。ガラス塊成形型上では、ガラスに風圧を加えて浮上させながら成形する方法(浮上成形法という。)が望ましい。
例えば、底部に上記風圧を加えためのガス(浮上ガスという。)を噴出する口を設けた凹部を備えたガラス塊成形型を用い、上記凹部に溶融ガラス塊を供給し、凹部内でガラスを上下動させて回転させることにより球状のガラス塊を成形することもできるし、ガスを噴出する口を多数設けた凹部あるいは凹部を多孔質体で構成し、凹部内面全体から浮上ガスを噴出してガラスを浮上し、凹部の形状に沿った形状にガラス塊を成形することもできる。
ガラス塊はガラス塊成形型上で成形された後、ガラス転移温度または前記温度よりも低い温度にまで冷却した後に型から取り出される。
このようにして得たガラス塊の表面を光学顕微鏡で拡大観察すると、ガラス塊全面にわたって脈理が認められる。このようなガラス塊の全表面をエッチング処理により所定の深さまで除去したガラス塊には、上記脈理が認められない。したがって、この脈理は表面近傍に局在する表面脈理である。ガラス塊表面の変質層、例えばヤケなどは、表面から深さ0.1μm以下の部分に限られるが、表面脈理は光学顕微鏡を用いた観察により認識可能な深さにまで達しているため、ガラス塊表面から少なくとも0.5μm以上の深さまでエッチング処理することが望まれる。
本発明でエッチング処理により除去するのはガラス表面の脈理と呼ばれる屈折率の異なるガラス層である。脈理の中でもガラス表面付近に存在する表面脈理は、ガラスの溶融成形時にガラスの成分の中で蒸気圧の高いフッ素、ホウ素などが減少し元ガラスと屈折率に差ができたガラス融液が生じたことによる。表面脈理は通常、筋状のものが観察される。このことから脈理の原因となる変質ガラスは円柱状かつ筋状に元ガラスの表面層中に分布していることがわかる。このときこの変質ガラスにおける脈理の太さがφ0.5μm以下であれば可視光の回折限界から、このガラスをレンズにした場合に得られる像にはなんら影響を与えない。すなわちレンズとして問題になるのは脈理の太さがφ0.5μm以上の変質ガラスに限られる。そのためエッチング量も少なくとも深さ0.5μm以上でなければ脈理を完全に除くことはできない。エッチング処理におけるより好ましい深さは1μm以上、さらに好ましい深さは10μm以上、より一層好ましい深さは20μm以上、特に好ましい深さは50μm以上である。エッチング処理はガラス全体に脈理が認められない光学的に均質な所定重量のガラス塊が得られる深さまで行う。エッチング処理の深さの上限に特に限定はないが、光学的に均質なガラスまでも除去する必要はないので、最大5mmまでの深さを目安にすればよい。あるいは、プリフォーム重量/ガラス塊重量の比率によってエッチング処理の深さの上限を管理してもよい。その場合、プリフォーム重量/ガラス塊重量の比率は80%以上とすることが望ましく、85%以上とすることがより望ましい。このように、エッチング処理によってガラス塊の重量はわずかに減少するため、所定重量のプリフォームが得られるよう、上記重量減少分を目的重量に加えた重量のガラス塊を成形することが好ましい。
滴下法は5〜600mgの範囲のガラス塊を、目的重量を基準とした重量公差が±1%以内になるように成形する方法として適したものであり、降下切断法は200mg〜10gの範囲のガラス塊を、目的重量を基準とした重量公差が±2%以内(好ましくは±1%以内)になるように成形する方法として適したものである。いずれの方法も重量精度が高いガラス塊を冷間加工法と比べて容易に作製することができる。
そこで、溶融ガラスを一定の流量で連続して流出し、流出する溶融ガラスから一定重量の溶融ガラス塊を分離してガラス塊を成形する工程を繰り返し行うことにより、上記重量精度の高いガラス塊を量産し、上記ガラス塊(量産された複数個のガラス塊を意味する)を一定の条件でエッチング処理することにより、ガラス塊の重量精度を損なうことなく重量精度の高いプリフォームを作製することもできる。この方法においてガラス塊全体をエッチング液に浸漬することが好ましい。この方法は、エッチング液の濃度と温度、浸漬時間を一定にすることにより、容易にエッチング処理の条件を一定することができる。さらに上記好ましい方法において、多数のガラス塊を同時にエッチング液に浸漬し、所定の時間が経過した後に同時にガラス塊をエッチング液から出すことにより、エッチング処理の条件を一層容易に一定にすることができる。なお、重量精度に最も大きな影響を与える条件はエッチング液の温度であるから、前記温度管理が精密に行うべきである。このようにしてエッチング処理によって得られるプリフォームの重量精度はガラス塊の重量精度と同等にすることができる。
エッチング処理後のガラス塊は滑らかな表面を有し、光学的にも均質であるため、エッチング処理後のガラス塊を精密プレス成形用プリフォームとして使用することができる。なお、熱間成形したガラス塊をアニール処理しないでエッチング処理すると、残留応力によってガラスにひび割れが発生することがある。そのため、エッチング処理前にガラス塊をアニール処理し、ガラス内部の残留応力を低減または除去しておくことが望ましい。アニール処理はガラス塊を徐冷点付近の温度に保持して行えばよい。硼酸ランタン系ガラスにおいて熱膨張係数が大きいものは、ガラス塊成形の過程で応力が残留しやすい。そのため、上記アニール処理はエッチング処理時のひび割れ防止に効果的である。
表面脈理層などの表面欠陥層はエッチング処理により除去するが、ガラスの有効利用や生産性向上の面から、表面欠陥層が存在する深さを可能な限り浅くしたり、脈理を低減することが望まれる。表面欠陥層の深さを低減するためには、流出パイプの外周に沿いかつガラスの流出方向(鉛直下方)にガスを流して、流出パイプ外周へのガラスの濡れ上がりを低減したり、雰囲気中の水蒸気が高温のガラス表面と反応するのを低減するため、乾燥雰囲気中で溶融ガラスを流出することが好ましい。
パイプ外周に沿ってガスを流す方法は、滴下法で得られる溶融ガラス滴の重量をより小さくする上でも効果がある。滴下法ではガラスに働く重力とパイプ先端にガラスが留まろうとする表面張力のバランスが崩れて重力が大きくなったときに滴下がおきる。上記のようにパイプ外周に沿って一定流量のガスを定常的に流すことにより、ガラスに加わる下向きの力が大きくなるため、ガスを流さない場合よりもより重量の小さいガラス滴を滴下することができる。なお、ガスはパイプ全周にわたり、パイプ先端付近で層流になるように流すことが好ましい。
ガラス塊表面のエッチング処理は、ガラス塊全表面を一様に除去するため、プリフォームの形状はガラス塊の相似形状になる。したがって、ガラス塊をプリフォームの相似形状に成形することにより、所望形状のプリフォームを容易に得ることもできる。
精密プレス成形によって作製される光学素子としては、レンズなどの回転対称軸を一つ備える形状のものが圧倒的に多い。したがって、プリフォームの形状としても、球状、回転対称軸を一つ備える形状(例えば、回転楕円体や、球を一定の軸方向に延ばした形状やつぶした形状など)が望まれている。このような形状のプリフォームを作製するには、目的とするプリフォーム形状に相似する形状のガラス塊を成形しエッチングすればよい。
特に回転対称軸を一つ備える形状など、曲率が異なる曲面によって表面が構成されるガラス塊、これは全表面が曲面によって構成されるガラス塊の中から球状ガラス塊を除いたものであるが、このような形状のガラス塊の全表面を一様な深さにまで機械研磨することは難しい。しかし、本発明によれば、所望形状のガラス塊を熱間成形し、そのガラス塊をエッチングすることにより容易に上記形状でしかも光学的に均一(一様)なガラスからなるプリフォームを作製することができる。
このような回転対称軸を一つ備える形状としては、前記回転対称軸を含む断面において角や窪みがない滑らかな輪郭線をもつもの、例えば上記断面において短軸が回転対称軸に一致する楕円を輪郭線とするものがある。また、前記断面におけるガラス塊の輪郭線上の任意の点(プリフォームの輪郭線上の任意の点でもよい。)と回転対称軸上にあるガラス塊の重心(プリフォームの重心でもよい。)を結ぶ線と、前記輪郭線上の点において郭線に接する接線とのなす角の一方の角の角度をθとしたとき、前記点が回転対称軸上から出発して輪郭線上を移動するときに、θが90°から単調増加し、続いて単調減少した後、単調増加して輪郭線が回転対称軸と交わる他方の点において90°になる形状が好ましい。
一方、球状ガラス塊の球対称性に注目すると、エッチング処理により除去される深さが対称性のために全表面において均一になり、球状ガラス塊をエッチングすれば容易に球状プリフォームを作製できるというメリットがある。
次に、ガラス1、2について順次説明する。
(ガラス1)
ガラス1は、屈折率(nd)が1.75以上かつアッベ数(νd)が25〜58の光学的に均質なB23およびLa23を含む光学ガラスである。ガラス1は、ガラス網目構造形成成分としてB23を含み、高屈折率付与成分としてLa23を含む。また低温軟化性付与成分として場合によってはZnOやLi2Oを含む。
以下、ガラス1の好ましい組成について説明するが、各成分の含有量は特記しなに限り、モル%表示とする。
ガラス1において、B23はガラスの網目構造形成のための必須成分である。特にLa23、さらにGd23などの高屈折率成分を多く導入する場合、ガラスの形成のために主な網目構造形成として必要であるが、60%を超えて導入すると、ガラスの屈折率が低下し、高屈折ガラスを得るという目的に適さなくなるのに対し、15%未満では失透に対して十分な安定性を得られず、また溶融性が低下するため、その導入量を15〜60%にするのが好ましい。より好ましくは20〜60%、さらに好ましくは20〜45%の範囲である。
SiO2は任意成分ではあるが、B23と同様、ガラス網目構造形成成分となる。La23やGd23を多量に含有するガラスに対して、主成分B23と置換して少量添加すると、ガラスの液相温度を低下させ、高温粘性を上昇させ、さらにガラスの安定性を大きく向上させるが、40%を超えて多く導入すると、ガラスの屈折率が下がることに加え、ガラス転移温度が高くなり精密プレス成形が困難になるため、その導入量を0〜40%とするのがよい。より好ましくは0〜30%、さらに好ましくは0〜10%の範囲である。
La23は、ガラスの失透に対する安定性を低下させずに、また分散を大きくすることなく、屈折率を高くし、化学的耐久性を向上させる必須成分である。しかし、5%未満では十分の効果が得られないのに対し、22%を超えると失透に対する安定性が著しく悪化するため、その導入量を5〜22%の範囲にすることが好ましい。より好ましくは5〜20%、さらに好ましくは7〜18%の範囲である。
Gd23はLa23と同様、ガラスの失透に対する安定性や分散大きくすることなく、屈折率を高め、化学耐久性を向上させる働きをする。特にLa23とGd23を共存させることによりガラスの安定性をより向上させることができる。そのため、ガラス1としては、Gd23を含むものが好ましい。しかし、その導入量が20%を超えると、失透に対する安定性が悪化し、ガラス転移温度が上昇して精密プレス成形性が低下するので、その導入量を0〜20%にすることが好ましい。より好ましくは1〜18%、さらに好ましくは2〜16%の範囲である。
ZnOはガラスの溶融温度や液相温度及び転移温度を低下させ、屈折率の調整にも有用な成分である。上記の期待された効果を得るには導入することが好ましい。しかし、45%を超えて導入すると、分散も大きくなり、失透に対する安定性も悪化し、化学的耐久性も低下するので、その導入量を0〜45%の範囲にすることが好ましく、1〜45%の範囲がより好ましく、1〜32%の範囲にするのがさらに好ましく、1〜20%の範囲がより一層好ましい。
Li2Oは他のアルカリ金属酸化物成分に比べ、大幅な屈折率の低下及び化学的耐久性の低下を伴わずにガラス転移温度を大幅に低下させる成分である。特に少量の導入でも大きな効果が得られ、ガラスの熱的な物性(ガラス転移温度や屈伏点など)を調整するための有効な成分である。しかし15%より多くのLi2Oを導入すると、ガラスの失透に対する安定性が急激に低下し、液相温度も上昇するので、その導入量を0〜15%とするのが好ましく、0.5〜15%の範囲にするのがより好ましく、1〜12%がさらに好ましく、2〜12%の範囲がなお一層好ましい。
Na2O、K2O、はガラスの転移温度を低めるために導入される成分ではあるが、これらの成分はいずれもガラスの屈折率を低下させるため、その導入量はそれぞれ0〜10%とするのがよい。より好ましくは0〜8%である。
ZrO2は高屈折率・低分散の成分として使われる。少量のZrO2を導入することにより、ガラスの屈折率を低下させずに、高温粘性や失透に対する安定性を改善する効果がある。しかし、15%を超えて導入すると、液相温度が急激に上昇し、失透に対する安定性も悪化するので、その導入量を0〜15%にするのがよい。より好ましくは0〜10%の範囲、さらに好ましくは1〜10%の範囲である。
Ta25は高屈折率・低分散を付与する成分として使われる。少量のTa25を導入することにより、ガラスの屈折率を低下させずに、高温粘性や失透に対する安定性を改善する効果がある。しかし、15%を超えて導入すると、液相温度が急激に上昇し、分散も大きくなるため、その導入量を0〜15%とするのがよい。より好ましくは0〜10%の範囲、さらに好ましくは1〜8%の範囲である。
WO3は、ガラスの安定性、溶融性を改善し、屈折率を向上させるために適宜導入される成分であるが、その導入量が15%を超えると、分散が大きくなり、必要な低分散特性が得られなくなるため、その導入量を0〜15%とするのがよい。より好ましくは、0%超かつ15%以下、さらに好ましくは1〜15%の範囲、より一層好ましくは1〜12%の範囲である。
Nb25はガラスの安定性や屈折率を改善するために適宜導入される成分であるが、その導入量が10%を超えると、分散が大きくなり、必要な低分散特性が得られなくなるため、その導入量を0〜10%以下にするのがよい。より好ましくは0〜8%、さらに好ましくは0〜5%の範囲である。
MgO、CaO、SrOはガラスの液相温度および転移温度を低めるために導入される成分で、特にNb25を導入したガラスにはその効果が大きいが、これらの成分はガラスの安定性や光学特性を悪化させる恐れがあるので、その導入量をそれぞれ0〜15%とするのがよい。より好ましくは0〜12%の範囲、さらに好ましくは0〜10%の範囲である。
BaOは高屈折率・低分散を付与する成分として使用され、少量導入する場合、ガラスの安定性を高め、化学的耐久性を向上させるが、15%より多く導入するとガラスの失透に対する安定性を大きく損ない、転移温度や屈伏点温度を上昇させるため、その導入量を0〜15%とするのがよい。より好ましくは0〜10%の範囲である。
23、Yb23も高屈折率・低分散付与成分として使用され、少量導入する場合、ガラスの安定性を高め、化学的耐久性を向上させるが、15%より多く導入するとガラスの失透に対する安定性を大きく損ない、転移温度や屈伏点温度を上昇させるため、その導入量をそれぞれ0〜15%にするのがよい。より好ましくはそれぞれ0〜10%の範囲である。Y23やYb23もLa23と共存することによって、ガラス安定性を向上させる働きを増長させる。
TiO2も屈折率を高める成分であるが過剰導入により、ガラス安定性が低下し、ガラスが着色するので0〜20%導入することが好ましい。
Bi23は屈折率を高め、ガラス安定性を向上する働きをするが、過剰導入によりガラスが着色するので0〜10%の導入が好ましい。
Sb23は脱泡剤として用いられるが、1%以下で十分な効果が得られる。また、Sb23の含有量が多くなると、精密プレス成形時にプレス成形型の成形面がダメージを受けるおそれが生じる。したがって、その導入量を0〜1%の範囲とするのがよい。
23、SiO2、La23、Gd23、ZnO、Li2O、ZrO2、Ta2
5の各成分を含むガラスにおいて、高屈折率・低分散(nd>1.75かつνd>25)の高機能性を保つためにはLa23+Gd23の合計量を12%以上にするのが好ましく、12〜35%とするのがさらに好ましい。
また、ガラス中におけるランタノイド酸化物、Ln23(Ln=La、Gd、Yb、Y、Sc)のモル%表示による合計含有量に対するLa23のモル%表示による含有量の割合(分率)である、La23/Ln23を0.3〜1の範囲にすることが好ましく、0.4〜0.9の範囲にするのがより好ましい。その理由は以下のとおりである。
精密プレス成形用ガラスとしては、精密プレス成形の適性すなわち低ガラス転移温度を付与するものの、ガラスを不安定にする成分であるLi2O等を添加する必要がある。高屈折率低分散性に必須なランタノイド酸化物の添加量を増大させるとガラス形成が難しくなる。しかしながら、ランタノイド酸化物におけるLa23の配分(上記分率)を0.3〜1となるようにすることにより、ランタノイド系酸化物の添加量を増大させながら安定なガラスを得ることが可能となり、安定度を低下させるLi2O等の成分を添加したガラスに対しても、安定にガラス形成を行うことが可能となる。また、この比率を保つことにより、液相温度の低下と高温粘性の向上に大きく寄与する。La23/ΣLn23を上記範囲にすると、Ln2O3の合計量が同じでも、前記比率が大きいガラスと比較して、はるかに安定なガラスを得ることが可能になった。さらに、La23、Gd23、Yb23、Y23、Sc23の合計含有量(ΣLn23)を12〜35%とすることが上記理由により好ましい。
ガラス1には、GeO2を導入することもできる。GeO2は、SiO2と同様に、ガラスを安定化させ、SiO2よりも高屈折率を与える成分であり、高屈折率を達成させる場合に適宜導入される。しかし、高価であり、分散を大きくするため、その導入量を0〜8%とするのがよい。好ましくは0〜1%であり、導入しないことがより好ましい。
PbOは還元されやすい成分のため、精密プレス成形時の還元により析出し成形品の表面の曇りになってしまう。また、環境上好ましくない物質でもあることから、PbOをガラス中から排除することが望ましい。
Lu23は他の成分に比べて使用頻度が少ない。また、希少価値の高い物質でもあることから光学ガラス原料としては高額であり、コスト面からは使用したくない成分である。また敢えて導入する必要もないので、Lu23を導入しないことが望ましい。
カドミウム、クロム、水銀などの環境上問題となる元素、トリウムなどの放射性元素、ヒ素などの有毒な元素を含まないことが望ましい。
なお、ガラス1には物性調整のために、合計量で5%以下のTiO2、Al23、Ga23などを導入してもよい。
以下、ガラス1として好ましいものを幾つか例示する。このようなガラスとしては、B23、La23、Gd23が共存するもの、B23、La23、ZnOが共存するもの、B23、La23、Gd23、ZnOが共存するもの、B23、La23、Gd23、ZnO、Li2Oが共存するもの、B23、SiO2、La23、Gd23、ZnO、Li2O、ZrO2、Ta25が共存するもの、
ガラス成分としてB23 15〜60%、SiO2 0〜40%、La23 5〜22%、Gd23 0〜20%、ZnO 0〜45%、 Li2O 0〜15%、Na2O 0〜10%、K2O 0〜10%、ZrO2 0〜15%、Ta25 0〜15%、WO3 0〜15%、Nb25 0〜10%、MgO 0〜15%、CaO 0〜15%、SrO 0〜15%、BaO 0〜15%、Y23 0〜15%、Yb23 0〜15%、TiO2 0〜20%、Bi23 0〜10%を含むガラス、
さらに前記いずれかのガラスであって、B23、SiO2、ZnO、Li2O、La23、Gd23、ZrO2、Ta25、WO3、Y23、Yb23の合計含有量が95%以上のものがより好ましく、99%以上であることがさらに好ましく、100%であることが一層好ましい。
(ガラス2)
ガラス2は、モル%表示でB23 15〜60%、SiO2 0〜40%、La23 5〜22%、Gd23 0〜20%、ZnO 0〜45%、Li2O 0〜15%、Na2O 0〜10%、K2O 0〜10%、ZrO2 0〜15%、Ta25 0〜15%、WO3 0〜15%、Nb25 0〜10%、MgO 0〜15%、CaO 0〜15%、SrO 0〜15%、BaO 0〜15%、Y23 0〜15%、Yb23 0〜15%、TiO2 0〜20%、Bi23 0〜10%およびSb23 0〜1%を含む光学ガラスである。また、ガラス2の好ましい範囲は、ガラス1の組成範囲の好ましい範囲と同等である、
ガラス1、2としてより好ましいものは、B23 20〜45%、SiO2 1〜30%、La23 7〜18%、Gd23 2〜16%、ZnO 5〜32%、Li2O 2〜12%、Na2O 0〜8%、K2O 0〜8%、ZrO2 1〜10%、Ta25 1〜8%、WO3 0〜12%、Nb25 0〜5%、MgO 0〜12%、CaO 0〜12%、SrO 0〜12%、BaO 0〜10%、Y23 0〜10%、Yb23 0〜10%、Sb23 0〜1%を含み、La23およびGd23の合計量が12〜35%、La23/Ln23が0.3〜1のガラスである。
なお、ガラス2においても屈折率(nd)が1.75以上かつアッベ数(νd)が25〜58のガラスが好ましい。ガラス1および2において、アッベ数(νd)が30〜50の範囲の特性を実現するガラスが特に好ましいが、アッベ数(νd)が30〜40かつ屈折率(nd)が1.84超の範囲(第1の範囲という。)および第2の範囲はアッベ数(νd)が40〜50かつ屈折率(nd)が下記(1)式で表わされる範囲(第2の範囲という。)の特性を実現するものが望ましい。
d>2.16−0.008×νd … (1)
第1の範囲は屈折率(nd)が極めて高い範囲であり、ガラス1、2の中でも液相粘性が低い。高屈折率ガラスは、一定の屈折率(nd)に対してアッベ数(νd)が小さいほうが比較的安定性を向上させやすいが、アッベ数(νd)が大きくなると安定したガラスを得るのが難しくなる。そのため、第2の範囲も第1の範囲同様、ガラス1、2の中でも液相粘性が低くなる。屈折率(nd)の上限は特に限定しないが、2.1以下を目安にすればよい。
また、ガラス1および2において、精密プレス成形性を向上させる上からガラス転移温度(Tg)が600℃以下のものが好ましく、屈伏点(Ts)が650℃以下のものが好ましい。精密プレス成形は、使用するガラスの屈伏点より30〜60℃高い温度で行うことが好ましい。したがって、上記低温軟化性により、700℃付近または700℃以下の低温にて精密プレス成形が可能になる。屈伏点が650℃を超え、プレス温度が700℃よりも高くなると、プリフォームの表面に付着しているOHがプレス成形型と反応して分解し、精密プレス成形品の表面に多数の泡を残してしまうことがある。このような泡は、成形した光学素子の面精度を低下させるだけでなく、プレス成形型の成形面を傷つけてしまう。しかし、上記低温軟化性を付与したガラスを使用すれば、上記問題を解消することができる。
さらに、本発明のプリフォームの製造方法は、液相粘性が低いガラスでも高品質なプリフォームを作製することができるから、上記ガラス1および2において、液相温度における粘度(液相粘性という。)が10dPa・s以下のガラスに適用することが好ましく、液相粘性が6dPa・s以下のガラスに適用することがより好ましく、5dPa・s以下のガラスに適用することがさらに好ましい。液相粘性の下限に特に限定はないが、1dPa・s以上を目安にすればよい。
このように易揮発成分であるB23やLi2Oを含むガラスを用いて熱間成形しても、本発明によれば高品質なプリフォームを作製することができる。
ガラス1および2は、例えば、常法により原料化合物を調合し、溶解、清澄、撹拌、均一化することにより製造することができる。溶融状態のガラスを40×70×15mmのカーボン製の金型に流し、ガラス転移温度まで放冷してから、ガラス転移温度で1時間アニール処理した後、室温まで放冷したガラス中に、顕微鏡で観察できる結晶は析出しない。このように、ガラス1、2の安定性は優れている。
次にガラス塊のエッチング処理について説明する。ガラス塊のエッチング処理は、エッチングガスを用いたドライエッチング処理でもよいし、エッチング液を用いたウェットエッチング処理でもよいが、ガラス塊の全表面を均等に除去する上からエッチング液にガラス塊を浸漬、好ましくはガラス塊全体を浸漬して行うことが好ましい。
機械研磨に対するエッチング処理の優位性の一つは、エッチング条件を一定にすればエッチングの深さ(エッチングにより除去される深さ)を一定にできる点にある。この優性性と熱間成形の優位性を組合せることにより、溶融ガラスから高品質かつ重量精度の高いプリフォームを生産性よく作ることができる。例えば、流出する溶融ガラスから溶融ガラス塊を分離し、ガラス塊を成形する工程を繰り返して一定重量のガラス塊を複数作製する。そして、前記複数のガラス塊を一定条件のもとにエッチング処理して一定重量のプリフォームを作製する。一定のエッチング条件で一定量のガラスが除去されるから、容易に一定重量のプリフォームを多量に作製することができる。この方法は、ガラス塊をエッチング液に浸漬する時間を一定にする、あるいは複数個のガラス塊を一括してエッチング液に浸漬し、所定時間経過後、一括してエッチング液から取り出すことで容易に行うことができる。
エッチング液としては、酸溶液またはアルカリ溶液を使用することができる。前記酸溶液としては、HNO3、HCl、H2SO4、HF、H2SiF6などの溶液、あるいはHNO3、HCl、H2SO4、HF、H2SiF6の中から選ばれる2種以上の酸を混合した混合溶液を例示することができる。前記アルカリ溶液としては、NaOH、KOH、Na2CO3などの溶液、あるいはNaOH、KOH、Na2CO3の中から選ばれる2種以上のアルカリを混合したアルカリ溶液を例示することができる。上記酸溶液あるいはアルカリ溶液にキレート剤、界面活性剤等の助剤を混合してもよい。エッチング液にキレート剤を添加することで、エッチング時にガラスの溶解により生成する金属イオンを取り込ませエッチング処理をより均一に行なうことができる。
次に、第3の態様ならびに第4の態様について説明する。これらの態様は上記熱間成形により生じるガラス塊表面層の変質ガラスを除去する際や、熱間成形によらずガラス塊表面に生じる変質ガラスやガラス塊表面に固着した異物を除去して、高品質なプリフォームを高い生産性のもとに製造する方法を提供するものである。B23を含む光学ガラスからなるガラス塊をエッチング液でエッチング処理すると、上記変質ガラスや異物を除去することができるが、エッチング液とガラス成分の反応によりガラス表面にゲル状の生成物が堆積する。この生成物はガラスを水中で超音波洗浄しても除去することができない。このゲル状物質はSiOが含まれる組成では特に顕著にみられる。第3の態様あるいは第4の態様はこのゲル状堆積物を効率よく除去すること、あるいはゲル状堆積物の発生を低減しつつ、効率よく除去することを可能にする。
第3の態様である製造方法3は、B23を含む光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォームの製造方法において、前記光学ガラスからなるガラス塊の表面をエッチング液によりエッチング処理した後、前記表面を有機溶媒に接触させるか、あるいは前記ガラス塊を、酸またはアルカリとアルコールの混合液からなるエッチング液によりエッチング処理する工程を有することを特徴とするものである。
製造方法3には、ガラス塊の表面をエッチング液によりエッチング処理した後、前記表面を有機溶媒に接触させる第1の形態と、ガラス塊を、酸またはアルカリとアルコールの混合液からなるエッチング液によりエッチング処理する工程を有する第2の形態とがあり、第1の形態と第2の形態をともに適用することもできる。
第1の形態のエッチング液、第2の形態の酸またはアルカリは、製造方法1、2の説明において述べたものと同様のものを使用すればよい。第1の形態における有機溶媒としてはアルコールなどを使用することができる。第1の形態および第2の形態におけるアルコールとして好ましいものは、エタノール、イソプロピルアルコールである。第1の形態において、上記表面を有機溶媒に接触させるとともに有機溶媒で洗浄してゲル状堆積物を除去してもよいし、有機溶媒に接触させた後、洗浄液によって洗浄してゲル状堆積物を除去してもよい。洗浄液としては有機溶媒(例えばエタノール、イソプロピルアルコール、その他のアルコール)、水などを用いることができる。エッチングされたガラス表面と有機溶媒の接触は、ガラスを有機溶媒中に浸漬する、すなわちガラス塊全表面を有機溶媒に接触させてもよいし、ガラスに有機溶媒をかけてもよい。ただし、ガラス表面と有機溶媒との接触はエッチング処理後、ガラス表面が乾燥する前に行うことが望ましい。
第2の形態は、酸またはアルカリとアルコールの混合液からなるエッチング液を用いてゲル状堆積物の生成を低減、防止するが酸やアルカリをアルコールで希釈することになるので、エッチング速度が低下する。したがって、除去すべきガラス塊表面層が厚い場合や、生産性を高めるためにエッチング処理時間の短縮化を図る上から、第2の形態よりも、第1の形態であって第2の形態でない製造方法がより好ましい。なお、第2の形態もエッチング処理後にガラス表面に有機溶媒を接触させた後、洗浄液によって洗浄してゲル状堆積物を除去してもよい。洗浄液としては有機溶媒(例えばエタノール、イソプロピルアルコール、その他のアルコール)、水などを用いることができる。
製造方法3は、後述する製造方法4よりも比較的、手間やコストをかけずに容易にゲル状堆積物を除去することができ、清浄な表面を有するプリフォームを高い生産性のもとに製造することができる。なお、エッチング液と有機溶媒の好ましい組み合わせ、酸とアルコールの好ましい組み合わせは、ともに塩酸とエタノールの組み合わせ、塩酸とイソプロピルアルコールの組み合わせである。
第4の態様である製造方法4は、B23を含む光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォームの製造方法において、前記光学ガラスからなるガラス塊の表面をエッチング液によりエッチング処理する工程と、エッチング処理したガラス塊をスクラブ洗浄により洗浄する工程を有することを特徴とする。
製造方法4において、エッチング処理は製造方法3の第1の形態と同様に行えばよい。また、エッチング処理後、ガラス表面が乾燥する前に洗浄することがゲル状堆積物を除去する上で好ましい。スクラブ洗浄は公知の方法を適用すればよい。
製造方法3、4における光学ガラスとしては製造方法1や製造方法2で説明したガラスや、SiOを含有するガラス、中でもSiOを0.1〜40%含有するガラス、特にSiOを1〜40%含有するガラスあるいは製造方法1や製造方法2で説明したガラスであって、SiOを含むもの(特にSiOを前記含有量含むもの)が好ましい。
製造方法3は製造方法1または製造方法2、あるいは製造方法1および製造方法2と組み合わせることができ、製造方法4は製造方法1または製造方法2、あるいは製造方法1および製造方法2と組み合わせることができる。
なお、製造方法3、4におけるガラス塊は溶融ガラスを成形して直接得られるものに限られない。例えば、光学ガラスからなる板状ガラスやガラスブロックなどのガラス成形体を切断あるいは割断によって分割してガラス片を作製し、得られたガラス片を研磨する工程を経て作製したガラス塊を用いてもよい。その際、ガラス塊の重量精度は製造方法1あるいは製造方法3で説明したようにすることが好ましい。
このようにして、製造方法3、4によって作製したプリフォームの表面ならびに内部品質は製造方法1、2により作製したものと同様、良好なものである。
このようにして作製したプリフォームを洗浄した後に、必要に応じて離型膜などの薄膜を表面に形成してもよい。離型膜としては炭素含有膜、自己組織化膜などを例示することができる。
次に本発明の光学素子の製造方法について説明する。
[光学素子の製造方法]
本発明の光学素子の製造方法は、上記製造方法により作製した精密プレス成形用プリフォームを加熱し、精密プレス成形することを特徴とするものである。
精密プレス成形はモールドオプティクス成形法とも呼ばれ、既に当該発明の属する技術分野においてはよく知られたものである。光学素子の光線を透過したり、屈折させたり、回折させたり、反射させたりする面を光学機能面と呼ぶ。例えばレンズを例にとると非球面レンズの非球面や球面レンズの球面などのレンズ面が光学機能面に相当する。精密プレス成形法はプレス成形型の成形面を精密にガラスに転写することにより、プレス成形で光学機能面を形成する方法である。つまり光学機能面を仕上げるために研削や研磨などの機械加工を加える必要がない。
本発明によれば、球面レンズ、非球面レンズ、マイクロレンズなどの各種のレンズ、回折格子、回折格子付のレンズ、レンズアレイ、プリズムなどの各種光学素子、用途としてはデジタルカメラやフィルム内蔵カメラの撮像光学系を構成するレンズ、カメラ付携帯電話搭載の撮像レンズ、CDやDVDをはじめとする光記録式媒体のデータ読取および/またはデータ書込み用に使用する光線を導光するためのレンズなど各種光学素子を作製することができる。
なお、これら光学素子には必要に応じて、反射防止膜、全反射膜、部分反射膜、分光特性を有する膜などの光学薄膜を設けることもできる。
精密プレス成形法に使用するプレス成形型としては公知のもの、例えば炭化珪素、超硬材料などの型材の成形面に離型膜を設けたものを例示できるが、炭化珪素製のプレス成形型が好ましい。離型膜としては炭素含有膜、貴金属合金膜などを使用することができるが、耐久性、コストの面などから炭素含有膜が好ましい。
精密プレス成形法では、プレス成形型の成形面を良好な状態に保つため成形時の雰囲気を非酸化性ガスにすることが望ましい。非酸化性ガスとしては窒素、窒素と水素の混合ガスなどが好ましい。
プレス圧力は適宜調整すればよいが、5〜15MPa程度を目安にすることができる。また、プレス時間も適宜調整すればよいが、10〜300秒の範囲を目安にすることができる。
次に本発明の光学素子の製造方法に特に好適な精密プレス成形法について説明する。
(精密プレス成形法1)
この方法は、プレス成形型に前記プリフォームを導入し、前記成形型とプリフォームを共に加熱し、精密プレス成形するというものである(精密プレス成形法1という)。
精密プレス成形法1において、プレス成形型と前記プリフォームの温度をともに、プリフォームを構成するガラスが106〜1012dPa・sの粘度を示す温度に加熱して精密プレス成形を行うことが好ましい。
また前記ガラスが1012dPa・s以上、より好ましくは1014dPa・s以上、さらに好ましくは1016dPa・s以上の粘度を示す温度にまで冷却してから精密プレス成形品をプレス成形型から取り出すことが望ましい。
上記の条件により、プレス成形型成形面の形状をガラスにより精密に転写することができるとともに、精密プレス成形品を変形することなく取り出すこともできる。
(精密プレス成形法2)
この方法は、前記プリフォームを加熱した後に、プレス成形型に導入し、精密プレス成形する、すなわち、プレス成形型とプリフォームを別々に予熱し、予熱したプリフォームをプレス成形型に導入して精密プレス成形するというものである(精密プレス成形法2という)。
この方法によれば、前記プリフォームをプレス成形型に導入する前に予め加熱するので、サイクルタイムを短縮化しつつ、表面欠陥のない良好な面精度の光学素子を製造することができる。
なおプレス成形型の予熱温度をプリフォームの予熱温度よりも低く設定することが好ましい。このようにプレス成形型の予熱温度を低くすることにより、前記型の消耗を低減することができる。
また、プリフォーム加熱をプレス成形型内で行う必要がないので、使用するプレス成形型の数を少なくすることもできる。
精密プレス成形法2において、前記プリフォームを構成するガラスが109dPa・s以下、より好ましくは105〜109dPa・sの粘度を示す温度に予熱することが好ましい。
また、前記プリフォームを浮上しながら予熱することが好ましく、さらに前記プリフォームを構成するガラスが105.5〜109dPa・s、より好ましくは105.5dPa・s以上109dPa・s未満の粘度を示す温度に予熱することがさらに好ましい。
またプレス開始と同時又はプレスの途中からガラスの冷却を開始することが好ましい。
なおプレス成形型の温度は、前記プリフォームの予熱温度よりも低い温度に調温させるが、前記ガラスが109〜1012dPa・sの粘度を示す温度を目安にすればよい。
この方法において、プレス成形後、前記ガラスの粘度が1012dPa・s以上にまで冷却してから離型することが好ましい。
精密プレス成形された光学素子はプレス成形型より取り出され、必要に応じて徐冷される。また、レンズを成形した場合には、心取り加工を行ってもよい。また、必要に応じて表面に光学薄膜をコートしてもよい。
このようにして、B23−La23系ガラスからなる高品質な光学素子を高い生産性のもとに作製することができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によってなんら限定されるものではない。
実施例
(1)表1〜表7にプリフォームを作るためのガラス材料の組成及びその特性として屈折率(nd)、アッべ数(νd)、転移温度(Tg)、屈伏点 (Ts)、及び液相温度(L.T.)を示す。上記ガラスの特性は各成分の原料として各々相当する酸化物、フツ化物、水酸化物、炭酸塩、及び硝酸塩を使用し、ガラス化した後に表1〜表7に示す組成となるように秤量し、十分混合した後、白金坩堝に投入して電気炉で1050〜1200℃の温度範囲で溶融、清澄、攪拌して均質化し、適当な温度に予熱した金型に鋳込んだ後、ガラス転移温度まで冷却してから直ちにアニール炉に入れ、室温まで徐冷したものを試料にして測定したものである。
得られた光学ガラスについて、屈折率(nd)、アッべ数(νd)、転移温度(Tg)、屈伏点温度(Ts)、液相温度(L.T.)及び液相温度における粘度(液相粘性)を、以下のようにして測定した。これらの結果を表1〜表7に示す。
(a)屈折率(nd)及びアッべ数(νd
徐冷降温速度を−30℃/hにして得られた光学ガラスについて測定した。
(b)転移温度(Tg)及び屈伏点温度(Ts
理学電機株式会社の熱機械分析装置により昇温速度を4℃/分にして測定した。
(c)液相温度(L.T.)
400〜1150℃の温度勾配のついた失透試験炉に1時間保持し、倍率80倍の顕微鏡により結晶の有り無しを観察し、液相温度を測定した。
(d)液相粘性
“JIS Z 8803−1991「液体の粘度−測定方法」8.単一円筒形回転粘度計による粘度測定”に基づき、回転円筒法によってガラスの液相温度における粘性を測定した。
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(2)次に表1〜表7に示したガラスが得られる溶融ガラスを上記溶融条件にて多量に作り、一定の流量で白金合金製の流出パイプから流出した。
溶融ガラスの流出は、大気中、乾燥雰囲気中、あるいは酸素ガスを0.1〜50体積%含む不活性ガス(窒素またはアルゴン、または窒素とアルゴンの混合ガス)雰囲気中で行った。
流出する溶融ガラスから所定重量の溶融ガラス塊を滴下法により分離してガスを噴出するガラス塊成形型で受け、ガラスを浮上しながら上下動させて球状のガラス塊に成形した。一定の時間間隔で滴下する溶融ガラス滴を次々とガラス塊成形型で受けて浮上成形することにより、一定重量のガラス塊を次々と成形する。ガラス塊が変形しない温度にまで冷却した後に型から取り出す。このようにして表1〜表7に示す各ガラスからなる球状ガラス塊を複数個作製した。
また、溶融ガラス塊を降下切断法により分離し、多孔質により形成された凹部を有するガラス塊成形型で受け、多孔質の微細な孔からガスを噴出することにより、表1〜表7に示す各ガラスからなるガラス塊を成形した。この方法でも分離の時間間隔を一定にして、上記工程を繰り返し行うことにより、一定重量のガラス塊を複数個作製した。なお、この方法で成形したガラス塊の形状は、1つの回転対称軸を備え、長径と短径を有するとともに、表面が曲面からなる形状であり、本発明における表面が曲率の異なる曲面によって構成される形状であり、扁平球に近似した形状に相当する。
このようにして成形したいずれのガラス塊とも、室温までに冷却した後、アニ−ル炉に入れてガラス転移温度よりも10℃程度低い温度で一時間アニール処理し、30℃/時の速度で室温まで降温して歪みを低減した。なお、上記いずれの方法で成形したガラス塊も高い重量精度を有している。得られたガラス塊の重量公差は、目的重量を基準にして±1%以内であった。
これらガラス塊の表面を光学顕微鏡で拡大観察すると微細な表面脈理が全表面にわたって観察された。
(3)次に、濃度30重量%の硝酸水溶液、濃度35重量%の塩酸、濃度2重量%のH2SiF6水溶液の3種類のエッチング液を用意し、室温で各エッチング液にガラス塊全体を浸漬して、全表面を0.1mm(100μm)程度の深さまでエッチングして表面層を除去するとともに、所定重量のガラス塊とした。エッチング後、ガラス塊を洗浄、乾燥し、表面を光学顕微鏡で拡大観察したところ、表面脈理は認められなかった。さらにガラス塊内部を観察したところ、内部にも脈理は認められなかった。このようにして光学的に均質な脈理のないガラス塊が得られたので、このガラス塊を精密プレス成形用プリフォームとした。なお、エッチング処理後の各プリフォームの重量公差は、目的とするプリフォームの重量を基準にして±1%以内であった。このような作業を繰り返し、エッチング液の種類、濃度、温度、浸漬時間、ガラスの組成とエッチングの深さの関係を得る。
次に等重量の複数個のガラス塊を同時に上記各種エッチング液に没するように浸漬し、上記エッチング条件と同じ条件で全ガラス塊の全表面を深さ0.1mmのところまで除去し、エッチング処理前のガラス塊の形状に近似したプリフォームを作製する。このようにして作製されたプリフォームすべては光学的に均質であり、表面脈理も内部の脈理も認められず、表面の失透もなかった。そして、各プリフォームとも所定の重量であり、重量精度の高い複数個のプリフォームを同時に生産することができた。なお、エッチング処理後の各プリフォームの重量公差は、目的とするプリフォームの重量を基準にして±1%以内
であった。プリフォームの全表面には精密プレス成形時の離型性を高めるための離型膜を設けてもよい。このような離型膜としては炭素膜や自己組織化膜などを例示することができる。
なお、上記ガラス塊のエッチング処理後にガラス表面にゲル状堆積物が認められた。この堆積物を効率よく除去するため、エッチング処理直後のプリフォームを表面が乾燥する前にプリフォーム全体がエタノール中に完全に没するように浸漬して全表面をエタノールに接触させた後、水で洗浄することにより、ゲル状堆積物を除去した。エタノールの代わりにイソプロピルアルコールを使用しても上記堆積物を除去することができる。複数個のガラス塊をエッチング処理した後、一括してエタノールやイソプロピルアルコールに浸漬することによって複数個のプリフォーム全表面を有機溶媒に接触させることができ、引き続いてこれらプリフォームを一括して洗浄すれば、表面が清浄なプリフォームを効率よく得ることができる。
上記有機溶媒にガラス表面を接触させる代わりに、塩酸とエタノールまたは塩酸とイソプロピルアルコールの混合液を作り、この混合液をエッチング液としてエッチング処理し、その後、エタノールやイソプロピルアルコールにて洗浄することにより、ゲル状堆積物のないプリフォームを生産することもできる。このようにして、表面が清浄なプリフォームを効率よく得ることができる。
さらに有機溶媒を使用する上記方法や、塩酸とアルコールの混合液をエッチング液として使用する上記方法によらず、エッチング処理後にプリフォーム表面が乾燥する前にスクラブ洗浄を含む洗浄を行いゲル状堆積物を除去することもできる。
次に、上記組成と同じ各種ガラスからなるガラス塊を平板状に成形されたガラス板から切断、研磨によって作製した。このガラス塊に上記の各種エッチング処理を施して、表面品質ならびに内部品質の優れたプリフォームを作製した。この場合においても、エッチング処理によるゲル状堆積物の除去あるいは前記堆積物生成の低減、防止を上記各方法を用いて行うことができる。
(4)このようにして得られたプリフォームを加熱し、図1に示すプレス装置を用い、精密プレス成形(非球面精密プレス)することにより非球面レンズを得た。精密プレス成形の詳細は次にとおりである。上記プリフォーム4を、非球面形状を有するSiC製の下型2及び上型1の間に静置した後、石英管11内を窒素雰囲気としてヒーター12に通電して石英管11内を加熱した。成形金型内部の温度をガラスの屈伏点+20〜60℃となる温度に設定し、同温度を維持しつつ、押し棒13を降下させて上型1を押してプレス成形型内のプリフォーム4を精密プレス成形した。成形圧力8MPa、成形時間30秒とし、プレス後、成形圧力を減少させて成形された弗燐酸塩ガラス製の非球面レンズを下型2及び上型1と接触させたままの状態でガラス転移温度−30℃の温度までに徐冷し、次いで室温まで急冷した。その後、非球面レンズをプレス成形型から取り出し、形状の測定および外観検査を行った。得られた非球面レンズは、きわめて精度の高いレンズであった。なお、符号3は案内型、9は支持棒、10は支持台、14は熱伝対である。
このレンズの表面を光学顕微鏡で拡大観察したところ、使用したプリフォーム同様、表面脈理も内部の脈理も認められず、高品質なレンズであることが確かめられた。
プレス成形型に予熱された上記プリフォームを導入し、精密プレス成形する方法でも高品質、高精度な弗燐酸塩ガラスからなる非球面レンズを成形することができた。
なお、プリフォームの形状、寸法は作製しようとする精密プレス成形品の形状等により適宜、決めればよい。
上記実施例では非球面レンズを成形したが、最終製品の形状に合わせたプレス成形型を用いつことにより、凹メニスカスレンズ、凸メニスカスレンズ、平凸レンズ、両凸レンズ、平凹レンズ、両凹レンズなどの各種非球面レンズあるいは各種球面レンズ、あるいはプリズム、ポリゴンミラー、回折格子などの光学素子を作製することもできる。
なお、得られた各光学素子の光学機能面には必要に応じて反射防止膜あるいは高反射膜などの光学多層膜を形成することもできる。
本発明の精密プレス成形用プリフォームの製造方法によれば、屈折率(nd)が1.75以上かつアッベ数(νd)が25〜58のB23−La23系ガラスからなる、あるいはB23を含有するガラスからなる光学素子を精密プレス成形で得るための高品質なガラス製プリフォームを高い生産性のもとに製造することができる。
また、本発明の光学素子の製造方法によれば、高屈折率ガラスからなる高品質な光学素子を高い生産性のもとに製造することができる。
実施例で使用した精密プレス成形装置の1例の概略断面図である。
符号の説明
1 上型
2 下型
3 案内型(胴型)
4 プリフォーム
9 支持棒
10 支持台
11 石英管
12 ヒーター
13 押し棒
14 熱伝対

Claims (11)

  1. 溶融ガラスから精密プレス成形用プリフォームを製造する方法において、
    溶融ガラスをガラス塊に成形し、該ガラス塊の全表面をエッチング処理することにより、所定重量の光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォームを作製すること、および前記ガラスが、屈折率(nd)1.75以上で、アッベ数(νd)25〜58であって、B23およびLa23を含む光学ガラスであることを特徴とする精密プレス成形用プリフォームの製造方法。
  2. 溶融ガラスから精密プレス成形用プリフォームを製造する方法において、
    溶融ガラスをガラス塊に成形し、該ガラス塊の全表面をエッチング処理することにより、所定重量の光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォームを作製すること、および前記ガラスが、モル%表示でB23 15〜60%、SiO2 0〜40%、La23 5〜22%、Gd23 0〜20%、ZnO 0〜45%、Li2O 0〜15%、Na2O 0〜10%、K2O 0〜10%、ZrO2 0〜15%、Ta25 0〜15%、WO3 0〜15%、Nb25 0〜10%、MgO 0〜15%、CaO 0〜15%、SrO 0〜15%、BaO 0〜15%、Y23 0〜15%、Yb23 0〜15%、TiO2 0〜20%、Bi23 0〜10%およびSb23 0〜1%を含む光学ガラスであることを特徴とする精密プレス成形用プリフォームの製造方法。
  3. ガラス塊が、液相温度において10dPa・s以下の粘度を有するガラスからなる請求項1または2に記載の精密プレス成形用プリフォームの製造方法。
  4. ガラス塊をエッチング液に浸漬してエッチング処理する請求項1、2または3に記載の精密プレス成形用プリフォームの製造方法。
  5. ガラス塊の全表面をエッチング処理して、少なくとも深さ0.5μmの表面層を除去し、所定重量の精密プレス成形用プリフォームを作製する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の精密プレス成形用プリフォームの製造方法。
  6. ガラス塊をアニール処理したのち、エッチング処理する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の精密プレス成形用プリフォームの製造方法。
  7. 23を含む光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォームの製造方法において、
    前記光学ガラスからなるガラス塊の表面をエッチング液によりエッチング処理した後、前記表面を有機溶媒に接触させるか、あるいは前記ガラス塊を、酸またはアルカリとアルコールの混合液からなるエッチング液によりエッチング処理する工程を有することを特徴とする精密プレス成形用プリフォームの製造方法。
  8. 23を含む光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォームの製造方法において、
    前記光学ガラスからなるガラス塊の表面をエッチング液によりエッチング処理する工程と、エッチング処理したガラス塊をスクラブ洗浄により洗浄する工程を有することを特徴とする精密プレス成形用プリフォームの製造方法。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の製造方法により作製された精密プレス成形用プリフォームを、加熱し、精密プレス成形することを特徴とする光学素子の製造方法。
  10. プレス成形型にプリフォームを導入し、前記成形型とプリフォームを共に加熱して精密プレス成形する請求項9に記載の光学素子の製造方法。
  11. 予め加熱されたプリフォームをプレス成形型に導入し、精密プレス成形する請求項9に記載の光学素子の製造方法。

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