JP2005279886A - ラフィングエンドミル - Google Patents

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啓介 山川
Taichi Aoki
太一 青木
Seiichiro Kitaura
精一郎 北浦
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Abstract

【課題】エンドミル本体の先端部外周に波状の凹凸する外周刃が形成されたラフィングエンドミルにおいて、この外周刃と底刃とのコーナ部における耐欠損性をさらに向上させることが可能なラフィングエンドミルを提供する。
【解決手段】軸線O回りに回転されるエンドミル本体1の先端に、軸線O側から外周側に向けて延びる底刃5が形成されるとともに、このエンドミル本体1の先端部外周には、エンドミル本体1の回転方向T側から見て波状に凹凸しつつエンドミル本体1の後端側に向けて延びる外周刃4が底刃5の外周に連なるように形成され、この外周刃4の先端が底刃5の外周に連なるコーナ部7に、回転方向T側から見て先端外周側に凸曲するコーナ刃8を形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、専らワークの粗加工に使用される、外周刃が波状に凹凸するように形成されたラフィングエンドミルに関するものである。
この種のラフィングエンドミルとしては、例えば特許文献1に、金属材料の切削加工における粗削り用として、エンドミル本体の先端部外周に連続した波状に形成されたねじれ切刃(外周刃)を有するものが記載されている。このようなラフィングエンドミルは、切削抵抗が小さく、切屑排出性・耐びびり性に優れているものの、複数の外周刃を備えたものでは隣接する波状外周刃の位相が通常ずらされているため、これら複数の外周刃のうちにはエンドミル本体先端の底刃と鋭角に交差するものが生じて欠損が発生し易いという問題がある。そこで、この特許文献1記載のラフィングエンドミルでは、このような波状外周刃と底刃とが鋭角に交差するコーナ部、あるいは全ての外周刃と底刃とのコーナ部に面取り処理を行ってこれら底刃と外周刃とに鈍角に交差するコーナ刃を形成し、耐欠損性を向上させることが提案されている。
特開2001−121340号公報
しかしながら、この特許文献1記載のラフィングエンドミルでは、上記コーナ刃が直線状をなすようにコーナ部が面取り処理されているため、例えばこの特許文献1の実施例に本発明品1として記載されているような一般的な45°の面取りでは、このコーナ刃と底刃および波状外周刃とが、鋭角で交差する場合がある。これを防ぐためには、例えば同じく特許文献1の実施例に本発明品2として記載されているようにコーナ刃と底刃とがなす角度が125°、すなわちコーナ刃がエンドミル軸に対してなす角度が35°となるような大きな面取り角を適用する必要があるが、それでも最小の交差角は90°程度にしかならず、依然として十分な耐欠損性が得られない場合が生じるおそれがある。この傾向は、外周刃がなす波形の形状等にもよるが、例えば凸曲する山部と凹曲する谷部とが連続した正弦波形状等の外周刃の場合には、上記谷部から山部へと移り変わるところにコーナ刃が交差した場合に、特に顕著となる(例えば、特許文献1の図6(c)参照)。
本発明は、このような背景の下になされたもので、エンドミル本体先端部外周に波状の凹凸する外周刃が形成されたラフィングエンドミルにおいて、この外周刃と底刃とのコーナ部における耐欠損性をさらに向上させることが可能なラフィングエンドミルを提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに回転されるエンドミル本体の先端に、上記軸線側から外周側に向けて延びる底刃が形成されるとともに、このエンドミル本体の先端部外周には、該エンドミル本体の回転方向側から見て波状に凹凸しつつ上記エンドミル本体の後端側に向けて延びる外周刃が上記底刃の外周に連なるように形成され、この外周刃の先端が上記底刃の外周に連なるコーナ部に、上記回転方向側から見て先端外周側に凸曲するコーナ刃を形成したことを特徴とする。
従って、このようなラフィングエンドミルにおいては、たとえ外周刃がなす波形の凹となる谷部から凸となる山部に移り変わるところにコーナ刃が交差していても、このコーナ刃がエンドミル本体の回転方向側から見てエンドミル本体先端外周側に凸曲するように形成されているために、外周刃や底刃との交差角を大きく確保することができる。このため、このコーナ刃と外周刃および底刃とが交差する部分に十分な強度を維持することができて、耐欠損性の一層の向上を図ることが可能となる。
ここで、このように凸曲するコーナ刃を上記回転方向側から見たときの該コーナ刃の曲率半径(以下、コーナ刃半径と称する。)は、波状に凹凸する上記外周刃のうち外周側に凸となる山部の突端部分における曲率半径(以下、山部半径と称する。)の1.0〜3.0倍の範囲とされるのが望ましく、また波状に凹凸する上記外周刃の内周側に凹となる谷部の底から外周側に凸となる山部の突端までの高さ(以下、波高さと称する)の1.5〜4.5倍の範囲とされるのが望ましい。すなわち、このコーナ刃半径が上記山部半径よりも小さかったり、あるいは上記波高さの1.5倍を下回るほど小さかったりすると、コーナ刃と外周刃および底刃との交点同士を特許文献1のように直線状のコーナ刃で結んだ場合に比べては両交点における交差角は大きくなるものの、特にコーナ刃が上述のように外周刃のなす波形の谷部から山部に移り変わる部分に交差しているときには、この交点における交差角を確実に確保することができなくなるおそれが生じる。
その一方で、コーナ刃半径が山部半径の1.0〜3.0倍の範囲、または上記波高さの1.5〜4.5倍の範囲にあるときには、このコーナ刃半径が大きくなるほど耐欠損性は向上することとなるが、かといって、これが山部半径の3倍を上回ったり、上記波高さの4.5倍を上回ったりするほど大きくなっても、その増大分に見合う耐欠損性の向上は認められず、むしろ底刃と外周刃とのコーナ部が大きな曲率半径で切り欠かれることになるために、コーナ刃の刃先強度が損なわれることによる欠損のおそれが生じてくる。また、こうしてコーナ刃半径を大きくすると、例えばこのコーナ刃を回転方向側から見て底刃に滑らかに接するように形成した場合には、外周刃がなす波形の位相によってはコーナ刃がエンドミル本体後端側でしか外周刃と交差しなくなることにもなるので、このコーナ刃半径は上述のように山部半径の1.0〜3.0倍の範囲、または波高さの1.5〜4.5倍の範囲とされるのが望ましい。
ただし、例えば当該ラフィングエンドミルの使用形態や切削条件等によって、上記コーナ刃半径が山部半径の3.0倍を越える大きさとならざるを得ない場合や、波高さの4.5倍を越える範囲とならざるを得ない場合には、上記エンドミル本体の先端部に、上記軸線に対する傾斜角が上記外周刃の軸線に対する傾斜角よりも小さくされたギャッシュ面を、上記底刃から上記コーナ刃に渡ってこれら底刃およびコーナ刃の後端側に連なるように形成するのが望ましい。これにより、コーナ刃の刃先角を大きくして刃先強度を確保し、耐欠損性の向上効果を維持することが可能となる。
図1ないし図3は、本発明の第1の実施形態を示すものである。本実施形態においてエンドミル本体1は、超硬合金等の硬質材料によって形成されて図1に示すように概略円柱状をなし、その先端部が切刃部2とされるとともに後端部は軸線Oを中心とした円柱状のシャンク部とされる。上記切刃部2の外周には、軸線O回りに互いに等しい捩れ角で、エンドミル本体1の後端側に向かうに従いこのエンドミル本体1の回転方向Tの後方側に捩れる複数(本実施形態では4つ)の切屑排出溝3が周方向に等間隔に形成され、これらの切屑排出溝3の回転方向T側を向く壁面の外周側辺稜部に外周刃4が、また先端側辺稜部には底刃5がそれぞれ形成されている。従って、外周刃4は、軸線Oに対して上記捩れ角と等しい傾斜角で傾斜する螺旋状に形成されることとなる。
この外周刃4は、上記回転方向T側から見て、図3に示すように波状に凹凸しつつ後端側に延びるように形成されている。ここで、本実施形態では各外周刃4が回転方向T側から見てなす波形は、そのエンドミル本体1外周側(図3において上側)に凸となる山部4Aと内周側(図3において下側)に凹となる谷部4Bとが互いに等しい半径(山部半径)Rの1/4円弧状とされていて、山部4Aのエンドミル本体1外周側への突端4Cから、軸線O方向両側に山部4Aがなす円弧の扇角がそれぞれ45°となる位置(1/8円弧の位置)で山部4Aと谷部4Bとが滑らかに接して移り変わるように交互に配置された形状とされ、このような波形が軸線O方向に連続するように形成されている。従って、この波形のピッチP(例えば、図3に示すように隣接する2つの山部4A同士の上記突端4C間の間隔)は上記山部半径Rに対して約2.83×Rとされ、また谷部4Bの底から山部4Aの突端4Cまでの波高さCは約0.586×Rとされる。
なお、上記4つの外周刃4がなす上記波形自体の形状および大きさは互いに等しいものとされているが、これらの外周刃4は、少なくとも周方向に隣接するもの同士で軸線O回りの回転軌跡が互いに重なり合わないように、上記波形の位相が軸線O方向にずらされており、本実施形態ではこの波形の位相が周方向に隣接する外周刃4ごとに上記ピッチPの1/4ずつ軸線O方向に順次ずらされるようにされている。ただし、全ての外周刃4は、その山部4Aの突端4Cが軸線Oを中心とした1つの円筒面Q上に位置するようにされている。
一方、本実施形態では、図2に示すようにエンドミル本体1先端の各切屑排出溝3の回転方向T側を向く壁面に沿うように凹溝状のギャッシュが形成されていて、該壁面がこのギャッシュによって切り欠かれることにより、エンドミル本体1の先端には、切屑排出溝3の捩れ角と等しい角度で傾斜する上記壁面の先端側に、この捩れ角よりも軸線Oに対して小さな傾斜角で傾斜して上記回転方向Tを向くギャッシュ面6が形成されており、上記底刃5はこのギャッシュ面6の先端側辺稜部に形成されている。言い換えれば、ギャッシュ面6は底刃5からエンドミル本体1の後端側に連なるように形成される。
なお、この底刃5は、本実施形態では軸線O側すなわちエンドミル本体1の内周側から外周側に向かうに従い僅かな角度で先端側に向かうように傾斜した直線状に延びるように形成されていて、当該底刃5にすかし角が与えられるようにされている。ただし、図3では説明のため底刃5は軸線O(図示略)に垂直に示されている。また、本実施形態では、上記ギャッシュ面6は切刃部2の外周に至る手前にまでしか形成されておらず、これよりも外周側では切屑排出溝3の上記壁面が上記捩れ角のままで先端側に延びるようにされている。さらに、こうして各切屑排出溝3の先端側にそれぞれ形成される底刃5同士は、その軸線O回りの回転軌跡が互いに一致するようにされている。
そして、各切屑排出溝3の上記壁面の辺稜部において上記外周刃4の先端がこの底刃5の外周に連なるコーナ部7にはコーナ刃8が形成されており、このコーナ刃8は上記回転方向T側から見てエンドミル本体1の先端外周側(図3において左上側)に凸曲するように形成されている。本実施形態では、このコーナ刃8は、図3に示すように上記回転方向T側から見て、それぞれの上記壁面のコーナ部7に連なる底刃5と外周刃4の上記突端4Cが位置する円筒面Qとに滑らかに接する凸円弧状に形成されており、その半径(コーナ刃半径)rは外周刃4がなす波形の上記山谷半径Rに対して1.0×R〜3.0×Rの範囲に、また上記波高さCに対しては1.5×C〜4.5×Cの範囲となるようにされている。なお、各切屑排出溝3の上記コーナ部7にそれぞれ形成されるコーナ刃8同士は、コーナ刃半径rが互いに等しくされるとともに、その軸線O回りの回転軌跡が重なり合うようにされている。
従って、このように構成されたラフィングエンドミルにおいては、まず波状をなす外周刃4と底刃5とが交差するコーナ部7にコーナ刃8が形成されているので、かかるコーナ刃8がない場合には図3に鎖線で示すように直線状の底刃5が外周刃4のなす波形にそのまま交差して鋭角のコーナ部Eが残されてしまうのを避けることができ、このような鋭角のコーナ部Eに容易に欠損が生じて工具寿命が費えてしまうような事態を防止することができる。そして、このコーナ刃8は、エンドミル本体1の回転方向T側から見てその先端外周側に凸となる曲線状に形成されているので、このコーナ刃8と外周刃4および底刃5との交点8A,8Bを例えば特許文献1記載のラフィングエンドミルのように直線で結んだコーナ刃と比べ、これら交点8A,8Bにおけるコーナ刃8と外周刃4および底刃5との交差角を大きく確保することができ、該交点8A,8Bも含めたコーナ部7におけるエンドミル本体1の耐欠損性を一層向上させることが可能となる。
また、本実施形態では、このコーナ刃8がなす凸曲線のコーナ刃半径rが、外周刃4のなす波形の上記山部半径Rに対して1.0×R〜3.0×Rの範囲とされるとともに、上記波高さCに対しては1.5×C〜4.5×Cの範囲となるようにされており、従って上述のような優れた耐欠損性をより確実に奏功することが可能となる。すなわち、図3における破線Aは本実施形態において上記コーナ刃半径rが山部半径Rと等しく1.0×Rの場合のコーナ刃8の位置を示すものであり、破線Bはコーナ刃半径rが山部半径Rの3倍の3.0×Rの場合のコーナ刃8の位置を示すものであるが、このうちまずコーナ刃半径rが小さくなりすぎてコーナ刃8が破線Aの位置を越えて先端外周側に位置してしまうと、コーナ刃8が上記鋭角のコーナ部Eを切り欠く長さが短くなるので、特に外周刃4とコーナ刃8との交点8Aにおける交差角θが、特許文献1のように交点8A,8Bを直線で結んだ場合よりは大きく確保はされるものの、比較的鋭い角度となって十分な耐欠損性を得ることが困難となるおそれが生じる。
その一方で、コーナ刃半径rが山部半径Rに対して1.0×R〜3.0×Rの範囲では、このコーナ刃半径rが大きくなるほど外周刃4との交差角も大きくなるため、コーナ刃8の特に上記交点8Aにおける耐欠損性は向上してゆく。ただし、このコーナ刃半径rが大きくなりすぎて、コーナ刃8の位置が上記破線Bを越えてエンドミル本体1の後端内周側にまで後退してしまうと、外周刃4との交点8Aの位置が同じならば、該交点8Aにおける交差角はコーナ刃半径rの増大分に見合うほど大きくはならず、従って耐欠損性もそれ以上あまり上がらなくなる。そればかりか、交点8A,8Bにおける耐欠損性は確保されても、コーナ刃8によってコーナ部7が大きく切り欠かれてしまうことになるので、却ってコーナ刃8自体の刃先強度が損なわれることに起因する欠損が生じるおそれも出てくる。
さらに、こうしてコーナ刃半径rが大きくなりすぎると、図示のように交点8Aの位置が外周刃4がなす波形の谷部4Bに接する位置から外れて次の山部4Aに交差する位置にまで後退してしまい、切刃部4の先端側では波状の外周刃4による切削抵抗の低減等の効果が十分に得られなくなるおそれもあるので、本実施形態のようにこのコーナ刃半径rを山部半径Rの1.0〜3.0倍の範囲とすることにより、このようなラフィングエンドミルとしての効果を維持しつつも、上述のようにより確実に耐欠損性の向上を図ることが可能となるのである。また、同様の理由から、このコーナ刃半径rを上記波高さCの1.5〜4.5倍の範囲とすることによっても、優れた耐欠損性を確実に得ることが可能となる。勿論、コーナ刃半径rが1.0×R〜3.0×Rの範囲にあって、なおかつ1.5×C〜4.5×Cの範囲にもあるときには、さらに一層の耐欠損性向上を図ることが可能となる。
なお、本実施形態では、外周刃4を回転方向T側から見たときの波形の形状が、上述のように外周側に凸となる山部4Aと内周側に凹となる谷部4Bとを、互いに等しい半径(山部半径R)の1/4円弧をその両端で滑らかに接するように交互に連続させた形状とされているが、例えば谷部4Bの半径を山部半径Rよりも小さくしたりしてもよく、またこのような円弧を連続させた形状以外にも、例えば正弦波状など他の波状に外周刃4を形成するようにしてもよい。このように外周刃4を円弧以外の波状とした場合には、山部半径Rは山部4Aの突端4C部分における波形の曲率半径とすればよい。さらに、コーナ刃8についても、本実施形態のように回転方向T側から見て凸円弧状をなすように形成するほかに、楕円形状等の他の凸曲線をなすように形成されていてもよい。
また、本実施形態では、コーナ刃8が、底刃5とは交点8Bにおいて滑らかに接する一方で、外周刃4に対しては、その波形の山部4Aの突端4Cが軸線O回りになす円筒面Qとやはり滑らかに接するようにされて、外周刃4自体にはその位相にもよるが図3に示したように交点8Aで角度をもって交差するようにされているが、底刃5に対しても角度をもって交差するようにされていてもよい。さらに、本実施形態では、各切屑排出溝3のコーナ刃8同士が互いのコーナ刃半径rを等しくして軸線O回りの回転軌跡が重なり合うようにされているが、これについても、複数のコーナ刃8のうちの少なくとも1つが、他と異なるコーナ刃半径rであったりして、他と異なる回転軌跡となるようにされていてもよい。
ところで、このように外周刃4と底刃5とが交差するコーナ部7に、エンドミル本体1の先端外周側に凸曲するコーナ刃8を形成したラフィングエンドミルは、ラジアスエンドミルとしても使用することが可能であり、そのような場合にはワークの加工寸法に応じてコーナ刃8のコーナ刃半径rが設定されるために、山部半径Rに対して3.0×Rを上回ったり、波高さCに対して4.5×Cを上回ったりすることが避けられないこともある。ところが、そのような場合には上述したようにコーナ刃8自体の刃先強度が損なわれることに起因する欠損が生じるおそれがあるので、これを防ぐためには、図4および図5に示す第2、第3の実施形態のように、上記ギャッシュによってエンドミル本体1先端部に形成された上記ギャッシュ面6をコーナ刃8まで延長し、このコーナ刃8も、軸線Oに対する傾斜角が外周刃4の傾斜角すなわち上記捩れ角よりも小さくされたこのギャッシュ面6の先端外周側の辺稜部に形成されるようにすればよい。
ここで、図4に示す第2の実施形態では、底刃5に連なるギャッシュ面6がそのまま外周側に延長されて、その先端外周側の辺稜部にコーナ刃8が形成されている。一方、図5に示す第3の実施形態では、切刃部2の外周にまで延長されたギャッシュ面6のうち、底刃5に連なるギャッシュ面6Aとコーナ刃8の後端内周側に連なるギャッシュ面6Bとが段差部6Cを介して凸状に曲折するように形成されており、従ってコーナ刃8に連なるギャッシュ面6Bの軸線Oに対する傾斜角は、底刃5に連なるギャッシュ面6Aの傾斜角よりもさらに小さなものとされる。
従って、このように構成された第2、第3の実施形態によれば、こうしてコーナ刃8が、軸線Oに対する傾斜角が外周刃4の傾斜角よりも小さくされたギャッシュ面6の辺稜部に形成されることにより、第1の実施形態のように外周刃4と等しい角度で傾斜する切屑排出溝3の上記壁面の辺稜部にコーナ刃8が形成されている場合に比べ、このコーナ刃8の刃先角を大きくすることができる。このため、コーナ刃8の刃先強度を向上させることができて、コーナ刃半径rを大きくしたことに起因するコーナ刃8自体の耐欠損性の低下を補うことが可能となり、凸曲状のコーナ刃8によって交点8A,8B周辺での耐欠損性が向上することとも相俟って、一層長寿命のラフィングエンドミルを提供することが可能となる。
取り分け、底刃5に連なるギャッシュ面6Aとコーナ刃8の後端内周側に連なるギャッシュ面6Bとを、段差部6Cを介して凸状に曲折するように形成した第3の実施形態によれば、このコーナ刃8に連なるギャッシュ面6Bの軸線Oに対する傾斜角が、上述のように外周刃4の傾斜角よりも小さい底刃5に連なるギャッシュ面6Aの傾斜角よりもさらに小さなものとされるので、該コーナ刃8自体の刃先強度を一層確実に確保して、より高い耐欠損性を得ることが可能となる。なお、コーナ刃半径rを上記山部半径Rに対して1.0×R〜3.0×Rの範囲で、かつ上記波高さCに対して1.5×C〜4.5×Cの範囲とした第1の実施形態では、上述のようにコーナ刃8自体に十分な耐欠損性を確保することが可能であるが、この第1の実施形態においても、底刃5からコーナ刃8に渡ってこれら底刃5およびコーナ刃8の後端側に連なるように上記ギャッシュ面6(6A,6B)を形成することにより、さらに一層の耐欠損性の向上を図ることが可能となる。
本発明の第1の実施形態を示す側面図である。 図1に示す実施形態のエンドミル本体1先端部の拡大側面図である。 図1に示す実施形態における外周刃4、底刃5、およびコーナ刃8の軸線O回りの回転軌跡を回転方向T側から見た図である。 本発明の第2の実施形態を示すエンドミル本体1先端部の拡大側面図である。 本発明の第3の実施形態を示すエンドミル本体1先端部の拡大側面図である。
符号の説明
1 エンドミル本体
2 切刃部
3 切屑排出溝
4 外周刃
4A 外周刃4がなす波形の山部
4B 外周刃4がなす波形の谷部
4C 山部4Aの突端
5 底刃
6,6A,6B ギャッシュ面
7 コーナ部
8 コーナ刃
8A コーナ刃8の外周刃4との交点
8B コーナ刃8の底刃5との交点
O エンドミル本体1の軸線
T エンドミル本体1の回転方向
R 山部4Aの突端4Cにおける曲率半径(山部半径)
r コーナ刃8の曲率半径(コーナ刃半径)
C 谷部4Bの底から山部4Aの突端4Cまでの高さ(波高さ)

Claims (3)

  1. 軸線回りに回転されるエンドミル本体の先端に、上記軸線側から外周側に向けて延びる底刃が形成されるとともに、このエンドミル本体の先端部外周には、該エンドミル本体の回転方向側から見て波状に凹凸しつつ上記エンドミル本体の後端側に向けて延びる外周刃が上記底刃の外周に連なるように形成され、この外周刃の先端が上記底刃の外周に連なるコーナ部には、上記回転方向側から見て先端外周側に凸曲するコーナ刃が形成されていることを特徴とするラフィングエンドミル。
  2. 上記回転方向側から見たときの上記コーナ刃の曲率半径が、波状に凹凸する上記外周刃のうち外周側に凸となる山部の突端部分における曲率半径の1.0〜3.0倍の範囲、または、この外周刃の内周側に凹となる谷部の底から外周側に凸となる山部の突端までの高さの1.5〜4.5倍の範囲とされていることを特徴とする請求項1に記載のラフィングエンドミル。
  3. 上記回転方向側から見たときの上記コーナ刃の曲率半径が、波状に凹凸する上記外周刃のうち外周側に凸となる山部の突端部分における曲率半径の3.0倍を越える範囲、または、この外周刃の内周側に凹となる谷部の底から外周側に凸となる山部の突端までの高さの4.5倍を越える範囲とされる一方、上記エンドミル本体の先端部には、上記軸線に対する傾斜角が上記外周刃の軸線に対する傾斜角よりも小さくされたギャッシュ面が、上記底刃から上記コーナ刃に渡ってこれら底刃およびコーナ刃の後端側に連なるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のラフィングエンドミル。
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