JP2005279381A - 塗装乾燥炉の臭気ガス処理装置 - Google Patents

塗装乾燥炉の臭気ガス処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005279381A
JP2005279381A JP2004094815A JP2004094815A JP2005279381A JP 2005279381 A JP2005279381 A JP 2005279381A JP 2004094815 A JP2004094815 A JP 2004094815A JP 2004094815 A JP2004094815 A JP 2004094815A JP 2005279381 A JP2005279381 A JP 2005279381A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drying furnace
odor gas
discharge path
paint
flow rate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004094815A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4547961B2 (ja
Inventor
Yoshimi Niihara
良美 新原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2004094815A priority Critical patent/JP4547961B2/ja
Publication of JP2005279381A publication Critical patent/JP2005279381A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4547961B2 publication Critical patent/JP4547961B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Drying Of Solid Materials (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】塗装乾燥炉内の風量バランスを大きく変化させることなく、塗装乾燥炉の入口側および出口側からの臭気ガスの漏れを防止する。
【解決手段】塗装乾燥炉1の入口1a付近および出口1b付近にHC濃度を検出するセンサ51、52が設けられる。塗装乾燥炉1の入口1a側、出口1b側、中央側の3箇所から、臭気ガスを排出する排出経路21〜23が設けられ、その排出量が調整弁31〜33によって個々独立して調整される。各調整弁31〜33の開度が、マップ(図2〜図4)に基づいて、センサ51での検出値に基づく第1開度とセンサ52での検出値に基づく第2開度として決定される。調整弁31〜33の最終的な開度が、センサ51、52の検出値の相違程度に応じて、第1開度と第2開度とを相加平均することによりあるいはいずれか一方を優先選択することにより決定される。
【選択図】 図1

Description

本発明は塗装乾燥炉の臭気ガス処理装置に関するものである。
例えば自動車ボディの塗装においては、塗装ブースにおいて自動車ボディに塗料が塗布され、その後、自動車ボディは塗装乾燥炉に搬送されて、塗装乾燥炉内の高熱雰囲気(例えば140〜200度C)によって塗料の乾燥が行われることになる。高熱となる塗装乾燥炉内においては、塗料の溶剤、塗料の樹脂成分、硬化剤等がガス化して臭気ガスとなり、この臭気ガスは、環境対策のために塗装乾燥炉内から取り出されて、処理装置において無害化へ向けての焼却処理が行われるのが一般的である。
塗装乾燥炉内で発生した臭気ガスが、塗装乾燥炉の出口あるいは入口を通して外部に漏れ出る可能性がある。このため、塗装乾燥炉内の雰囲気を、常時外部よりも若干低い圧力に維持させて、塗装乾燥炉の入口側および出口側ではそれぞれガス(通常は塗装乾燥炉周囲の雰囲気エア)が外部から塗装乾燥炉内へと流れるようにすることも行われている。
塗装乾燥炉内でのガス雰囲気が安定した状態では、臭気ガスの外部への漏れということは事実上問題となりにくい。しかしながら、被塗物を塗装乾燥炉内に導入し始める始業時や、塗装乾燥炉内の被塗物を全て引き出す終業時のように、塗装乾燥炉内のガスが大きく流動される等のときは、塗装乾燥炉の入口側あるいは出口側から臭気ガスが漏れ出る可能性が高いものとなる。
特許文献1には、塗装乾燥炉の入口側や出口側に臭気ガスの濃度に関連した値としての温度を検出するセンサを設ける一方、入口側、出口側に塗装乾燥炉内の臭気ガスを排出する排出経路を設けて、上記センサが検出する臭気ガスの濃度が高いほど、上記排出経路からの臭気ガスの排出量を多くする(排出ファンの回転数を増大させる)ことが提案されている。
実開昭63−54477号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術を適用した場合、臭気ガスの外部への漏れ防止という観点では好ましいものの、塗装乾燥炉内全体での風量バランスが崩れやすいものとなる。すなわち、例えば、入口側から臭気ガスが漏れ出るので、入口付近での臭気ガスの排出量を増大させると、この分、塗装乾燥炉内の高温のガス量が減少して、流入する低温の外部エア量が増大して塗装乾燥炉内の温度が大きく低下する等の不具合を生じてしまうことになる。
以上に加えて、単に塗装乾燥炉の入口側あるいは出口側からの臭気ガスの排出量増大を行う場合は、塗装乾燥炉の全体システムの設計の仕方によっては、次のように、塗装乾燥炉内の熱風供給の管理に多大な影響を与えてしまう事態も生じやすいものとなる。この点を詳述すると、臭気ガスの処理装置は、相当の高温(例えば750度C程度)でもって臭気ガスを焼却処理するため、処理装置から排出される処理済み直後のガスはかなり高温である。この処理済みガスの有する高熱を有効利用するという観点から、例えばフレッシュエアを処理済みガスの高熱でもって所定温度にまで加熱した後、塗装乾燥炉内へと供給するようなシステム設計が行われる場合がある。この場合、塗装乾燥炉の入口側あるいは出口側での臭気ガスの漏れ量増大に応じて臭気ガスの排出量が大きく変化されると、最終的に塗装乾燥炉へ供給する熱風の量や温度をかなり大きく変更しなければならないことになり、システム全体の制御が相当に複雑化してしまうことになる。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、塗装乾燥炉内での風量バランスを大きく変化させることなく、塗装乾燥炉の入口側および出口側からの臭気ガスの漏れを防止できるようにした塗装乾燥炉の臭気ガス処理装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
被塗物が搬送される塗装乾燥炉内から取り出し臭気ガスを処理装置によって処理するようにした塗装乾燥炉の臭気ガス処理装置において、
前記塗装乾燥炉の入口部分に設けられ、臭気ガスの濃度に関する値を検出する第1検出手段と、
前記塗装乾燥炉の出口部分に設けられ、臭気ガスの濃度に関する値を検出する第2検出手段と、
前記塗装乾燥炉の入口付近から臭気ガスを取り出して、該取り出した臭気ガスを前記処理装置に導くための第1排出経路と、
前記塗装乾燥炉の出口付近から臭気ガスを取り出して、該取り出した臭気ガスを前記処理装置に導くための第2排出経路と、
前記第1排出経路からの臭気ガスの取出し流量を調整する第1調整手段と、
前記第2排出経路からの臭気ガスの取出し流量を調整する第2調整手段と、
前記第1検出手段と第2検出手段との検出結果に基づいて、前記第1調整手段と第2調整手段とを制御して、塗装乾燥炉の入口側および出口側のそれぞれにおいて、外部から塗装乾燥炉内へガスが流入される雰囲気に維持する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記第1検出手段によって臭気ガスの濃度が増加した状態が検出されたときに、前記第1排出経路からの取出し流量を増加させると共に前記第2排出経路からの取出し流量を減少させる制御を行う一方、前記第2検出手段によって臭気ガスの濃度が増加した状態が検出されたときに、前記第2排出経路からの取出し流量を増加させると共に前記第1排出経路からの取出し流量を減少させる制御を行って、前記塗装乾燥炉の入口側および出口側のそれぞれにおいて外部から塗装乾燥炉内へ外部ガスが流入される雰囲気に維持する、
ようにしてある。
上記解決手法によれば、塗装乾燥炉の入口側あるいは出口側から臭気ガスが漏れ出るような状態では、この漏れ出る側での臭気ガスの取出し流量を増加させて、臭気ガスの外部への漏れが防止される。そして、入口側あるいは出口側の一方側からの臭気ガスの取出し流量を増加させたときは、他方側からの臭気ガスの取出し流量を減少させるので、塗装乾燥炉内全体としての風量バランスを大きく変化させることもない。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2以下に記載のとおりである。すなわち、
前記塗装乾燥炉の被塗物の搬送方向略中央付近から臭気ガスを取り出して、該取り出した臭気ガスを前記処理装置に導くための第3排出経路と、
前記第3排出経路からの臭気ガスの取出し流量を調整すると共に、前記制御手段によって制御される第3調整手段と、
をさらに備え、
前記制御装置は、前記第1検出手段によって臭気ガスの流出が増加した状態が検出されたときに、前記第1排出経路からの取出し流量を増加させると共に前記第2排出経路および第3排出経路からの取出し流量をそれぞれ減少させる制御を行う一方、前記第2検出手段によって臭気ガスの流出が増加した状態が検出されたときに、前記第2排出経路からの取出し流量を増加させると共に前記第1排出経路および第3排出経路からの取出し流量をそれぞれ減少させる制御を行って、前記塗装乾燥炉の入口側および出口側のそれぞれにおいて外部から塗装乾燥炉内へガスが流入される雰囲気に維持する、
ようにすることができる(請求項2対応)。この場合、塗装乾燥炉の略中央付近からも臭気ガスを排出するようにして、塗装乾燥炉の入口側あるいは出口側の一方側からの臭気ガスの漏れが増加したときは、他方側のみならず塗装乾燥炉の略中央付近からの臭気ガス取出し流量を減少させるので、他方側の臭気ガス取出し流量を極端に大きく減少させる必要がなくなり、この他方側からの臭気ガスの外部への漏れという事態を防止する上で好ましいものとなる。また、略中央付近からも臭気ガスを取出すこと、つまり極力全体に分散した位置から臭気ガスを取り出すことにより、塗装乾燥炉内で局部的に温度や熱風の流れが大きく変化してしまう等の事態を防止する上でも好ましいものとなる。
前記各調整手段は、それぞれ前記排出経路に接続された開度調整式の調整弁とされ、
前記制御手段は、前記塗装乾燥炉の入口側と出口側との2つの濃度値に応じて個々に前記各調整弁の開度を設定した制御用マップを記憶しており、
前記制御手段は、前記第1検出手段と第2検出手段で検出された検出値を前記マップに照合して前記各調整弁の開度を決定して、該決定された開度となるように該各調整弁を制御する、
ようにすることができる(請求項3対応)。この場合、マップを利用した調整弁の開度制御となって、制御を極力簡単化する上で好ましいものとなる。
前記マップは、前記各調整弁毎に個々独立して設定されることにより複数設定されており、
前記各マップは、前記第1検出手段での検出値に応じた第1開度と、前記第2検出手段での検出値に応じた第2開度とが設定されており、
前記制御手段は、前記複数のマップに基づいて決定される各調整弁についてそれぞれ決定される複数の開度に基づいて最終的な1つの最終開度を決定して、該決定された最終開度となるように各調整弁を制御する、
ようにすることができる(請求項4対応)。この場合、各調整弁の開度を、塗装乾燥炉の入口側と出口側との両方のバランスを考慮した適切なものに設定する上で好ましいものとなる。
前記最終開度は、各調整弁について複数決定される開度を相加平均することにより決定される、ようにすることができる(請求項5対応)。この場合、相加平均という極めて簡単かつ一般的な手法によって、各調整弁の最終開度を設定することができる。
臭気ガスの濃度の大小関係によって区分けされた複数の領域が設定され、
前記制御手段は、前記第1検出手段での検出値と第2検出手段での検出値とが、前記複数の領域にあてはめたときに互いに同じ領域にあるときは、前記最終開度が、前記各調整弁について複数決定される開度を相加平均することにより決定され、
前記第1検出手段での検出値と第2検出手段での検出値とが、前記複数の領域にあてはめたときに互いに相違する領域であるときは、前記最終開度が、臭気ガスの濃度が高い方の1つの検出値に基づく開度となるように決定される、
ようにすることができる(請求項6対応)。この場合、塗装乾燥炉の入口側と出口側とで臭気ガス濃度がほぼ同じ状態のときは、必要な各調整弁の開度を相加平均の手法によって、現状での風量バランスを大きくくずすことのない設定にすることができる。また、塗装乾燥炉の入口側と出口側との臭気ガス濃度が大きく相違するときは、臭気ガス濃度の高い方を優先して各調整弁の開度が設定されるので、臭気ガスの漏れ防止をより確実に行う上で好ましいものとなる。
前記塗装乾燥炉を熱風で加熱する加熱装置と、
前記処理装置で処理された後の高温の処理済みガスが有する熱を取りだして、前記加熱装置に供給するための熱交換器とを有し、
前記制御手段は、前記各排出経路からの取出し流量の合計流量がほぼ一定となるように前記各調整手段の開度を補正制御する補正制御機能を有する、
ようにすることができる(請求項7対応)。この場合、臭気ガスを処理した熱を有効利用して、塗装乾燥炉内を加熱することができる。そして、処理装置に導入される臭気ガスの総量がほぼ一定に維持されるので、システム全体として、塗装乾燥炉に供給する熱風の風量や温度の制御が簡単化されることになる。
前記塗装乾燥炉の入口付近に、被塗物に塗料を塗布するための塗装ブースの出口が位置され、
前記塗装ブース内のガスを外部に排出するための塗装ブース用排出経路が設けられ、
前記第1排出経路からの取出し流量を増加させるときは、前記塗装ブース用排出経路からの排出流量が減少される、
ようにすることができる(請求項8対応)。この場合、入口側HC濃度が大きいときは小さいときに比して塗装ブースからの排出量が小さくされて、塗装乾燥炉の入口側付近での外部雰囲気の圧力が比較的高い状態とされる。これにより、塗装乾燥炉1の入口側のHC濃度が高くなることに起因して入口側の排出経路からの臭気ガス取出し流量が増加されても、高温の塗装乾燥炉内のガスが多量に排出されてしまう事態が防止され、ひいては冷たい外部エアが流出し過ぎてしまう事態が防止される。また、塗装乾燥炉の入口側からその内部へ向けてのガスの流れが助長される傾向を高めて、塗装乾燥炉の入口側からの臭気ガスの漏れがより確実に防止され、また出口側から外部エアが多量に炉内に流入し過ぎることを防止する上で好ましいものとなる。
前記塗装乾燥炉の入口付近に、被塗物に塗料を塗布するための塗装ブースの出口が位置され、
前記塗装ブース内のガスを外部に排出するための塗装ブース用排出経路が設けられ、
前記第2排出経路からの取出し流量を増加させるときは、前記塗装ブース用排出経路からの排出流量が増大される、
ようにすることができる(請求項9対応)。この場合、出口側HC濃度が大きいときは小さいときに比して塗装ブースからの排出量が大きくされ、塗装乾燥炉の入口側の外部雰囲気の圧力が比較的低い状態とされる。これにより、塗装乾燥炉の出口側のHC濃度が高くなることに起因して出口側の排出経路からの臭気ガスの取出し流量が増大された場合、塗装乾燥炉の入口側から出口側へ向けてのガスの流動を極力抑制して、冷たい外部エアが多量に塗装乾燥炉の入口側からその内部へ多量に流入し過ぎることが防止され、これに伴って塗装乾燥炉の出口側から外部エアが流入する傾向を助長させて、当該出口側からの臭気ガスの漏れをより確実に防止する上で好ましいものとなる。
本発明によれば、塗装乾燥炉内での風量バランスを大きくくずすことなく、塗装乾燥炉の入口側および出口側からの臭気ガスの漏れを防止することができる。
図1において、1は山形とされた塗装乾燥炉で、その入口が符号1aで、出口が符号1bで示される。塗装乾燥炉1の直上流側には、塗装ブース2が配設されている。すなわち、塗装ブース2の出口が、塗装乾燥炉1の入口1a付近に位置されている。実施形態では、自動車ボディB(図面の簡単化のために1台のみ示してある)が被塗物とされていて、自動車ボディBが、塗装ブース2から塗装乾燥炉1へと連続して搬送されて、塗装乾燥炉1の出口1bから搬出される。塗装ブース2では自動車ボディBに塗料が塗布され、その後、塗装乾燥炉1において、塗料が例えば焼き付け乾燥される。この塗料の乾燥のために、塗装乾燥炉1内の温度は、例えば140〜200度Cの高温に維持される。
塗装乾燥炉1内には、その低い位置において、熱風を吹き出すための吹出ダクト3が配設されている。吹出ダクト3は、塗装乾燥炉1の長手方向(自動車ボディBの搬送方向)に沿って2本直列に配設されて、入口1a付近と出口1b付近とを除いて、塗装乾燥炉1のほぼ全長に渡って伸びている。また、塗装乾燥炉1内の高い位置には、塗装乾燥炉1内の熱風を取り出す(吸引)ための取出しダクト4が配設されている。取出しダクト4は、塗装乾燥炉1のうちその水平部分の長手方向ほぼ全長に渡って2本直列に配設されている。
取出しダクト4から取り出された熱風は、経路5を経て加熱装置6に供給され、加熱装置6で加熱されてより高温となった熱風が、経路7を経て前記吹出ダクト3へと供給される。加熱装置6を経由する熱風の量は、送風ファン8の回転数を変更することにより調整される。吹出ダクト3、取出しダクト4が2本設けられている関係上、上記経路5、加熱装置6、経路7,ファン8は個々独立して2組設けられている。
上記加熱装置6へは、経路9を介してフレッシュエアが供給される。この経路9には、熱交換器10が配設されると共に、熱交換器10をバイパスするバイパス通路11が設けられている。熱交換器10は、後述するように処理済み臭気ガスが有する高熱を受熱するためのものである。経路9のうち、熱交換器10の上流側と、バイパス通路11とには、調整弁12あるいは13が接続されている。調整弁12、13の開度調整によって、熱交換器10へ供給されるフレッシュエア量や熱交換器10をバイパスするフレッシュエア量の割合等が変更される。なお、経路9には、フレッシュエア吸い込み用のファン14が接続されている。前述した加熱装置6は、取出しダクト4からの循環用熱風と、経路9からの加熱されたフレッシュエアとを混合する機能をも有する。
塗装乾燥炉1には、その水平部分のうち入口1a側の端部付近の高い位置に開口するように、臭気ガス排出用の第1排出経路21が接続されている。また、塗装乾燥炉1には、その水平部分のうち出口1b側の端部付近の高い位置に開口するように、臭気ガス排出用の第2排出経路22が接続されている。さらに、塗装乾燥炉1には、その水平部分のうち略中央付近の高い位置に開口するように、臭気ガス排出用の第3排出経路23が接続されている。第1排出経路21には第1調整弁31が接続され、第2排出経路22には第2調整弁32が接続され、第3排出経路23には第3調整弁33が接続されている。
上記各排出経路21〜23は、途中(調整弁31〜33の下流側)で1本の共通排出経路24に接続されている。共通排出経路24は、臭気ガスの処理装置25に接続されている。すなわち、各排出経路21〜23から取り出された臭気ガスは、処理装置25に導入されて、ここで高温(例えば750度C)でもって焼却処理されて、無害化へ向けての処理が行われる。上記共通排出経路24に接続されたファン26によって各排出経路21〜23に対して吸引力が与えられ、各排出経路21〜23からの臭気ガスの取出し量つまり排出量は、その調整弁31、32あるいは33の開度を個々独立して調整することにより、個々独立して変更可能である。
上記処理装置25で処理された後の処理済み臭気ガスは、排出経路27を経て、最終的に外部に配設される。この排出経路27の途中に、前述した熱交換器10が接続されている。これにより、高熱の処理済み臭気ガスからフレッシュエアへと熱交換されて、熱効率の向上等の上で好ましいものとなる。
上記排出経路27は、途中で3本の分岐経路27a〜27cに分岐されている。第1の分岐経路27aは、その途中が、塗装乾燥炉1の入口1a側の傾斜部分に沿って配設された加温用ダクト部28とされて、その内部を流れる処理済み臭気ガスによって入口1a付近での加温が行われる。第2の分岐経路27bは、最終的に、塗装乾燥炉1の入口1a側から外部へと伸びている。第2の分岐経路27bは、その途中が、塗装乾燥炉1の出口1b側の傾斜部分に沿って配設された加温用ダクト部29とされて、その内部を流れる処理済み臭気ガスによって出口1b付近での加温が行われる。第2の分岐経路27bは、最終的に、塗装乾燥炉1の出口1b側から外部へと伸びている。第3の分岐経路27cは、塗装乾燥炉1内を通ることなく、そのまま外部に開口されている。
各分岐排出経路27a〜27cを通しての処理済み臭気ガスの流量を変更、調整するために、排出経路27にはファン35が接続され、第1の分岐経路27aには調整弁36が接続され、第2の分岐経路27cには調整弁37が接続されている。
前述した塗装ブース2の高い位置には、塗装ブース2内にフレッシュエアを供給するための供給経路41が接続され、フレッシュエアの供給量がファン42によって調整される。また、塗装ブース2の低い位置には、塗装ブース2内のエアを排出するための排出経路(第4排出経路)43が接続され、この排出経路43には、排出用ファン44および排出量調整用の調整弁45が接続されている。
塗装乾燥炉1の入口1a付近の高い位置には、臭気ガスの濃度に関する値を検出する第1検出手段としての第1センサ51が配設されている。同様に、塗装乾燥炉1の出口1b付近の高い位置には、臭気ガスの濃度に関する値を検出する第2検出手段としての第2センサ52が配設されている。各センサ51、52は、実施形態では臭気ガス中に含まれるHCの濃度を検出するものとなっている。なお、臭気ガスの濃度に関する値を検出するセンサとしては、この濃度を直接的あるいは間接的に検出するものであれば、適宜のものを採択することができる。例えば、センサ51、52を温度センサとすることもできる。すなわち、塗装乾燥炉1内の温度は高温である一方、塗装乾燥炉1の外部は室温(20〜30度C程度)であるので、センサ51、52で検出された温度が室温に比してどの程度高温であるかをみることによって、入口1a側あるいは出口1b側から漏れ出ている臭気ガスの濃度を知ることができる。
図1中、Uは、CPU、ROM,RAM等を有するマイクロコンピュータを利用して構成された制御手段としてのコントローラ(制御ユニット)である。このコントローラUは、図1では接続系統を略してあるが、各センサ51、52で検出値が入力される一方、臭気ガス排出量調整用となる調整弁31〜33の開度や、塗装ブース2からのエア排出量の調整用となる調整弁45の開度を制御する。
次に、コントローラUによる制御例、つまり塗装乾燥炉1に設けた3つの調整弁31〜33の開度調整の行う制御の点について、図2〜図4をも参照しつつ説明する。まず、コントローラU(のROM)は、図2〜図4に示すマップを記憶している。図2は、2つのセンサ51、52での検出値に基づいて、入口側にある調整弁31の開度を設定するためのものである。すなわち、縦軸(Y軸)に調整弁31の開度が設定され(%設定)、横軸のうちY軸よりも左半分にセンサ51での検出値照合用のHC濃度(入口側HC濃度)が設定され、横軸のうちY軸よりも右半分にセンサ52で検出値が照合されるHC濃度(出口側HC濃度)が設定されている。図2において、HC濃度の大小に応じて、3つの領域に区分けされている。すなわち、HC濃度0から所定の設定値aまでの範囲が、正常範囲内で、○印で示される。また、HC濃度が上記設定値aからb(>a)の範囲が、正常補正範囲内で、△印で示される。さらに、HC濃度が上記設定値bよりも大きい範囲が、正常補正範囲外で、×印で示される。
図2において、入口側HC濃度に基づく調整弁21の開度は、次のように設定される。すなわち、正常範囲(○の範囲)では、開度の小さい第1所定値という一定値(例えば15%)とされる。また、正常補正範囲内(△の範囲)では、HC濃度の増大に応じて調整弁23の開度が上記第1所定値から徐々に(線形的に)大きくなり、最高値が第2所定値(例えば70%)とされる。さらに、正常補正範囲外(×の範囲)では、上記第2所定値の一定値とされる。
図2において、出口側HC濃度に基づく調整弁21の開度は、次のように設定される。すなわち、正常範囲(○の範囲)では、開度の小さい第1所定値という一定値(例えば15%)とされる。また、正常補正範囲内(△の範囲)では、HC濃度の増大に応じて調整弁23の開度が上記第1所定値から徐々に(線形的に)小さくなり、最低値が第2所定値(例えば10%)とされる。さらに、正常補正範囲外(×の範囲)では、上記第2所定値の一定値とされる。
上述した図2に示す特性は、塗装乾燥炉1の入口1a側からの臭気ガスの漏れ防止を優先した設定となっている。
図3は、塗装乾燥炉1の出口側の調整弁22の開度を設定するためのマップであり、図2に対応している。ただし、図3は、塗装乾燥炉1の出口1b側からの臭気ガスの漏れ防止を優先した設定となっている。なお、実施形態では、図2と図3とでの設定開度を示す特性線は、Y軸をはさんで左右対称形状となるように設定されている。
図4は、塗装乾燥炉1の略中央の調整弁23の開度設定用である。すなわち、正常範囲(○の範囲)では、調整弁23の開度が最大の一定値(70%)とされる。正常補正範囲内(△の範囲)では、調整弁23の開度が、HC濃度の増大に応じて、上記最大の一定値から最低値(20%)に向けて徐々に小さい値へと変化される。正常補正範囲外(×の範囲)では、上記最低値(一定値)に維持される。図4は、塗装乾燥炉1の搬送方向略中央位置からの臭気ガスの取り出しであって、塗装乾燥炉1の入口1a側および1b側のどちらに対しても優先しないものとなっており、このため、調整弁23の設定開度を示す特性線は、Y軸をはさんで左右対称となるように設定されている。
3つの調整弁31〜33の開度設定に際して、コントローラUは、まず、各センサ51、52での検出値を図2〜図4のマップに照合して、各調整弁31〜33のマップ値開度を求める。調整弁31に着目すると、図2のマップから、センサ51での検出値に基づく第1開度(入口側HC濃度に基づく開度)と、センサ52での検出値に基づく第2開度(出口側HC濃度に基づく開度)が決定される。同様に、調整弁32については図3から第1開度と第2開度が決定され、調整弁33については図4から第1開度と第2開度が決定される。
上述のように、図2〜図4のマップからはそれぞれ、1つの調整弁31(32あるいは33も同様)に対してそれぞれ2つの開度が決定され、調整弁が31〜33というように3個存在することから、合計で6個の開度が決定されることになる。1つの調整弁について2つの開度が決定された後に、最終的に1つの調整弁については1つの開度のみを決定する手順について、図5を参照しつつ説明する。
まず、2つのセンサ51、52での検出値に基づく領域の区分け、つまり正常範囲(○)と正常補正範囲内(△)と正常補正範囲外(×)との3つの領域の組み合わせ(状態条件)は、図5に示すように合計9通り存在する。この状態条件が、例えば共に正常範囲(共に○)、共に正常補正範囲内(共に△)、共に正常補正範囲外(共に×)の3通りの場合については、2つの開度の相加平均値が、最終的な開度に決定される。これにより、塗装乾燥炉1の入口側あるいは出口側のいずれか一方に偏ることのない開度設定となって、塗装乾燥炉1の局所から集中的に大量の臭気ガスが排出されてしまうという事態が防止される。
2つのセンサ51、52での検出値に基づく領域の区分けが互いに相違する場合は、上述した相加平均値を用いることなく、センサ51、52での検出値のうちHC濃度が高い方の検出値(HC濃度が高い方の領域に含まれる検出値)で決定された開度が優先的に選択される。このような優先選択によって、臭気ガスの漏れ防止を優先した開度設定となって、臭気ガスの漏れ防止の上で好ましいものとなる。なお、このような優先選択が行われる状態条件は、図5からも明らかなように、合計6通りの場合である。
ここで、図2〜図4のマップ例は、最終的に決定される各調整弁31〜33の1つの開度を合計した合計開度が常に100%となるように設定されている。これにより、処理装置25へ供給される臭気ガスの総量は、常に同一に維持されることになる。
一方、最終的に決定される各調整弁31〜33の開度を合計した合計開度が、100%にならないマップ設定も考えられる。すなわち、塗装乾燥炉の入口1a側と出口1b側とでの通気抵抗の相違や、各排出経路21〜23の配管抵抗の相違等によって、上記合計開度が100%よりも大きくなる場合や、100%よりも小さくなる場合が考えられる。この場合は、合計開度が100%となるような補正を行うことが好ましい。この補正は、例えば、各調整弁31〜33についての最終開度を、合計開度が100%となるように比例配分することにより行うことができる(比例補正)。より具体的には、例えば、調整弁31の最終開度が20%、調整弁32の最終開度が70%、調整弁33の最終開度が20%と決定されて、その合計開度が110%となる場合を考える。この場合は、調整弁31の開度を20×100/110%の値として補正し、調整弁32の開度は70×100/110%の値として補正し、調整弁33の開度を20×100/110%の値として補正すればよい。
再び図1において、塗装ブース2の出口が塗装乾燥炉1の入口1a付近に位置されている場合は、塗装乾燥炉1と塗装ブース2との間でのガスの流動(圧力)が、臭気ガスの排出制御に少なからず影響を与えることが考えられる。このため、臭気ガスの排出制御に応じて、塗装ブース2からの排気量を変更制御することが好ましい。
図6は、塗装ブース2からの排出量変更用となる調整弁45の開度を、センサ51、52の検出値に応じて変更するマップ例を示す。この図6において、塗装乾燥炉1の入口側HC濃度(センサ51の検出値)が、0からαまでは、最高開度(70%)の一定値に設定され、αからβ(>α)の範囲では、HC濃度の増大とともに徐々に(線形的に)開度が小さくされて、βのときは最低開度(50%)とされる。HC濃度がβよりも大きくなると、上記最低開度の一定値に維持される。また、図6では、塗装乾燥炉1の出口側HC濃度(センサ52の検出値)が、0からαまでは、最低開度(70%)の一定値に設定され、αからβ(>α)の範囲では、HC濃度の増大とともに徐々に(線形的に)開度が大きくされて、βのときは最高開度(90%)とされる。HC濃度がβよりも大きくなると、上記最高開度の一定値に維持される。なお、入口側HC濃度と出口側HC濃度とを図6に照合して得られた調整弁45の2つの開度は、最終的に1つの開度として決定されるが、この決定手法は、次のように設定されている。まず、HC濃度が低いαまでの範囲は、正常範囲として、マップから得られた2つの開度を相加平均することにより最終的な1つの開度が決定される。入口側HC濃度がαよりも大きい範囲では、減量ゾーンということで、入口側HC濃度に基づく開度が優先的に選択される。同様に、出口側HC濃度がαよりも大きい範囲では、増量ゾーンということで、出口側HC濃度に基づく開度が優先的に選択される。入口側HC濃度および出口側HC濃度が共にβよりも大きいときは、2つの開度の相加平均値が最終開度とされる。
上述のように、図6の設定は、入口側HC濃度が大きいときは小さいときに比して調整弁45の開度が小さく設定されて、つまり塗装ブース2からの排出量が小さくされて、塗装乾燥炉1の入口側付近での外部雰囲気の圧力が比較的高い状態とされる。これにより、塗装乾燥炉1の入口側のHC濃度が高くなることに起因して入口側の排出経路21からの臭気ガス取出し流量が増加されても、高温の塗装乾燥炉1内のガスが多量に排出されてしまう事態が防止され、ひいては出口側から冷たい外部エアが流入し過ぎてしまう事態が防止される。また、塗装乾燥炉1の入口側からその内部へ向けてのガスの流れが助長される傾向を高めて、塗装乾燥炉1の入口側からの臭気ガスの漏れがより確実に防止される。
また、出口側HC濃度が大きいときは小さいときに比して調整弁45の開度が大きく設定されて、塗装ブース2からの排出量が大きくされ、塗装乾燥炉1の入口側の外部雰囲気の圧力が比較的低い状態とされる。これにより、塗装乾燥炉1の出口側のHC濃度が高くなることに起因して出口側の排出経路22からの臭気ガスの取出し流量が増大された場合、塗装乾燥炉1の入口側から出口側へ向けてのガスの流動を極力抑制して、冷たい外部エアが多量に塗装乾燥炉1の入口側からその内部へ多量に流入し過ぎることが防止され、これに伴って塗装乾燥炉1の出口側から外部エアが流入する傾向を助長させて、当該出口側からの臭気ガスの漏れをより確実に防止する上で好ましいものとなる。
なお、上記実施形態では、塗装乾燥炉1の入口側および出口側のHC濃度に応じて塗装ブース2の排気量を調整弁45で変更しているが、これに代えて、ファン42下流の供給経路41に調整弁46を設けて、HC濃度に応じて上記調整弁45とは逆の開度制御を行うようにしてもよい。すなわち、入口側のHC濃度が高いときは調整弁46の開度を大きくして供給流量を増加させ、出口側のHC濃度が高いときは調整弁46の開度を小さくして供給流量を減少させるようにしても、調整弁45の開度制御の場合と同様の効果が得られる。
図7は、コントローラUによる調整弁31〜33、45の前述した開度制御を行う場合を示したフローチャートである。以下図7のフローチャートについて説明するが、以下の説明でQはステップを示す。まず、Q1において、センサ51、52の検出値、つまり入口側HC濃度と出口側HC濃度とが読み込まれる。Q2においては、読み込まれた2つのHC濃度を図2、図3あるいは図4に示すマップに照合して、各調整弁31〜33毎に2つの開度が決定される。この後、Q3において、各調整弁31〜33について、2つの開度から1つの最終開度が決定される(既述のように相加平均または優先選択)。Q4では、Q3で決定された各調整弁31〜33の最終開度の合計開度が100%となるように、補正が行われる(補正量が0の場合もある)。そして、Q5において、補正後の開度となるように各調整弁31〜33が例えばフィードバック制御される。
Q5の後は、Q6移行の処理によって、塗装ブース2からの排出量を調整する調整弁45の制御が行われる。すなわち、Q6において、入口側HC濃度と出口側HC濃度とを図6のマップに照合して、調整弁45について2つの開度が決定される。次いでQ7において、2つの開度から1つの最終開度が決定される(既述の相加平均あるいは優先選択)。そして、Q8において、最終開度となるように、調整弁45が例えばフィードバック制御される。
以上実施形態について説明したが、本発明はこれに限らず、特許請求の範囲に記載された範囲で適宜の変更が可能である。本発明、例えば次のような場合をも含むものである。塗装乾燥炉1の略l中央に設ける排出経路23(の塗装乾燥炉1内への開口部)は、塗装乾燥炉1の長手方向に間隔をあけて複数設けてもよく、あるいは略中央の排出経路23を設けないようにすることもできる。塗装乾燥炉1に搬送される被塗物としては、自動車ボディBに限らず、他の適宜の被塗物とすることができる。処理装置25で処理された処理済み臭気ガスの有する熱を、塗装乾燥炉1の加熱用に再利用しないシステムであってもよい。臭気ガス濃度に応じた領域の区分け数は、3の場合に限らず、2あるいは4以上とすることもできる。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
塗装乾燥炉の全体系統図。 入口側排出経路に設けた調整弁の開度設定例を示すマップ。 出口側排出経路に設けた調整弁の開度設定例を示すマップ。 中央側排出経路に設けた調整弁の開度設定例を示すマップ。 各調整弁の開度決定手法を説明するための図。 塗装ブースの排気経路の開度設定例を示す図。 本発明の制御例を示すフローチャート。
符号の説明
U:コントローラ(制御手段)
1:塗装乾燥炉
1a:入口
1b:出口
2:塗装ブース
10:熱交換器(処理済み臭気ガスによるフレッシュエアの加熱用)
21:第1排出経路
22:第2排出経路
23:第3排出経路
24:共通排出経路
25:臭気ガスの処理装置
27:処理済み臭気ガスの排出経路
31:第1調整弁
32:第2調整弁
33:第3調整弁
43:塗装ブースの排出経路
45:調整弁(塗装ブースからの排出量変更用)
51:入口側のセンサ(臭気ガス濃度検出用)
52:出口側のセンサ(臭気ガス濃度検出用)

Claims (9)

  1. 被塗物が搬送される塗装乾燥炉内から取り出し臭気ガスを処理装置によって処理するようにした塗装乾燥炉の臭気ガス処理装置において、
    前記塗装乾燥炉の入口部分に設けられ、臭気ガスの濃度に関する値を検出する第1検出手段と、
    前記塗装乾燥炉の出口部分に設けられ、臭気ガスの濃度に関する値を検出する第2検出手段と、
    前記塗装乾燥炉の入口付近から臭気ガスを取り出して、該取り出した臭気ガスを前記処理装置に導くための第1排出経路と、
    前記塗装乾燥炉の出口付近から臭気ガスを取り出して、該取り出した臭気ガスを前記処理装置に導くための第2排出経路と、
    前記第1排出経路からの臭気ガスの取出し流量を調整する第1調整手段と、
    前記第2排出経路からの臭気ガスの取出し流量を調整する第2調整手段と、
    前記第1検出手段と第2検出手段との検出結果に基づいて、前記第1調整手段と第2調整手段とを制御して、塗装乾燥炉の入口側および出口側のそれぞれにおいて、外部から塗装乾燥炉内へガスが流入される雰囲気に維持する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記第1検出手段によって臭気ガスの濃度が増加した状態が検出されたときに、前記第1排出経路からの取出し流量を増加させると共に前記第2排出経路からの取出し流量を減少させる制御を行う一方、前記第2検出手段によって臭気ガスの濃度が増加した状態が検出されたときに、前記第2排出経路からの取出し流量を増加させると共に前記第1排出経路からの取出し流量を減少させる制御を行って、前記塗装乾燥炉の入口側および出口側のそれぞれにおいて外部から塗装乾燥炉内へ外部ガスが流入される雰囲気に維持する、
    ことを特徴とする塗装乾燥炉の臭気ガス処理装置。
  2. 請求項1において、
    前記塗装乾燥炉の被塗物の搬送方向略中央付近から臭気ガスを取り出して、該取り出した臭気ガスを前記処理装置に導くための第3排出経路と、
    前記第3排出経路からの臭気ガスの取出し流量を調整すると共に、前記制御手段によって制御される第3調整手段と、
    をさらに備え、
    前記制御装置は、前記第1検出手段によって臭気ガスの流出が増加した状態が検出されたときに、前記第1排出経路からの取出し流量を増加させると共に前記第2排出経路および第3排出経路からの取出し流量をそれぞれ減少させる制御を行う一方、前記第2検出手段によって臭気ガスの流出が増加した状態が検出されたときに、前記第2排出経路からの取出し流量を増加させると共に前記第1排出経路および第3排出経路からの取出し流量をそれぞれ減少させる制御を行って、前記塗装乾燥炉の入口側および出口側のそれぞれにおいて外部から塗装乾燥炉内へガスが流入される雰囲気に維持する、
    ことを特徴とする塗装乾燥炉の臭気ガス処理装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記各調整手段は、それぞれ前記排出経路に接続された開度調整式の調整弁とされ、
    前記制御手段は、前記塗装乾燥炉の入口側と出口側との2つの濃度値に応じて個々に前記各調整弁の開度を設定した制御用マップを記憶しており、
    前記制御手段は、前記第1検出手段と第2検出手段で検出された検出値を前記マップに照合して前記各調整弁の開度を決定して、該決定された開度となるように該各調整弁を制御する、
    ことを特徴とする塗装乾燥炉の臭気ガス処理装置。
  4. 請求項3において、
    前記マップは、前記各調整弁毎に個々独立して設定されることにより複数設定されており、
    前記各マップは、前記第1検出手段での検出値に応じた第1開度と、前記第2検出手段での検出値に応じた第2開度とが設定されており、
    前記制御手段は、前記複数のマップに基づいて決定される各調整弁についてそれぞれ決定される複数の開度に基づいて最終的な1つの最終開度を決定して、該決定された最終開度となるように各調整弁を制御する、
    ことを特徴とする塗装乾燥炉の臭気ガス処理装置。
  5. 請求項4において、
    前記最終開度は、各調整弁について複数決定される開度を相加平均することにより決定される、ことを特徴とする塗装乾燥炉の臭気ガス処理装置。
  6. 請求項4において、
    臭気ガスの濃度の大小関係によって区分けされた複数の領域が設定され、
    前記制御手段は、前記第1検出手段での検出値と第2検出手段での検出値とが、前記複数の領域にあてはめたときに互いに同じ領域にあるときは、前記最終開度が、前記各調整弁について複数決定される開度を相加平均することにより決定され、
    前記第1検出手段での検出値と第2検出手段での検出値とが、前記複数の領域にあてはめたときに互いに相違する領域であるときは、前記最終開度が、臭気ガスの濃度が高い方の1つの検出値に基づく開度となるように決定される、
    ことを特徴とする塗装乾燥炉の臭気ガス処理装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、
    前記塗装乾燥炉を熱風で加熱する加熱装置と、
    前記処理装置で処理された後の高温の処理済みガスが有する熱を取りだして、前記加熱装置に供給するための熱交換器とを有し、
    前記制御手段は、前記各排出経路からの取出し流量の合計流量がほぼ一定となるように前記各調整手段の開度を補正制御する補正制御機能を有する、
    ことを特徴とする塗装乾燥炉の臭気ガス処理装置。
  8. 請求項1または請求項2において、
    前記塗装乾燥炉の入口付近に、被塗物に塗料を塗布するための塗装ブースの出口が位置され、
    前記塗装ブース内のガスを外部に排出するための塗装ブース用排出経路が設けられ、
    前記第1排出経路からの取出し流量を増加させるときは、前記塗装ブース用排出経路からの排出流量が減少される、
    ことを特徴とする塗装乾燥炉の臭気ガス処理装置。
  9. 請求項1または請求項2において、
    前記塗装乾燥炉の入口付近に、被塗物に塗料を塗布するための塗装ブースの出口が位置され、
    前記塗装ブース内のガスを外部に排出するための塗装ブース用排出経路が設けられ、
    前記第2排出経路からの取出し流量を増加させるときは、前記塗装ブース用排出経路からの排出流量が増大される、
    ことを特徴とする塗装乾燥炉の臭気ガス処理装置。
JP2004094815A 2004-03-29 2004-03-29 塗装乾燥炉の臭気ガス処理装置 Expired - Fee Related JP4547961B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004094815A JP4547961B2 (ja) 2004-03-29 2004-03-29 塗装乾燥炉の臭気ガス処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004094815A JP4547961B2 (ja) 2004-03-29 2004-03-29 塗装乾燥炉の臭気ガス処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005279381A true JP2005279381A (ja) 2005-10-13
JP4547961B2 JP4547961B2 (ja) 2010-09-22

Family

ID=35178340

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004094815A Expired - Fee Related JP4547961B2 (ja) 2004-03-29 2004-03-29 塗装乾燥炉の臭気ガス処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4547961B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008093578A (ja) * 2006-10-12 2008-04-24 Trinity Ind Corp 塗装設備
KR101454354B1 (ko) * 2012-08-13 2014-10-23 (주)케스지기술환경 도장설비용 배기장치 및 도장설비용 배기방법

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6144277U (ja) * 1984-08-23 1986-03-24 トリニテイ工業株式会社 塗装用乾燥炉
JPS61114776A (ja) * 1984-11-09 1986-06-02 Kawasaki Steel Corp 塗装オ−ブンにおける圧力制御方法
JPS61200877A (ja) * 1985-03-05 1986-09-05 Kawatetsu Kohan Kk 塗装オ−ブンの制御方法
JPS6354477U (ja) * 1986-09-30 1988-04-12
JPS63152681U (ja) * 1987-03-30 1988-10-06
JPH09150098A (ja) * 1995-11-30 1997-06-10 Trinity Ind Corp 塗装用乾燥炉の熱風漏れ防止装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6144277U (ja) * 1984-08-23 1986-03-24 トリニテイ工業株式会社 塗装用乾燥炉
JPS61114776A (ja) * 1984-11-09 1986-06-02 Kawasaki Steel Corp 塗装オ−ブンにおける圧力制御方法
JPS61200877A (ja) * 1985-03-05 1986-09-05 Kawatetsu Kohan Kk 塗装オ−ブンの制御方法
JPS6354477U (ja) * 1986-09-30 1988-04-12
JPS63152681U (ja) * 1987-03-30 1988-10-06
JPH09150098A (ja) * 1995-11-30 1997-06-10 Trinity Ind Corp 塗装用乾燥炉の熱風漏れ防止装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008093578A (ja) * 2006-10-12 2008-04-24 Trinity Ind Corp 塗装設備
KR101454354B1 (ko) * 2012-08-13 2014-10-23 (주)케스지기술환경 도장설비용 배기장치 및 도장설비용 배기방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP4547961B2 (ja) 2010-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9970706B2 (en) System having a process chamber for workpieces
US20150121720A1 (en) System having a process chamber for workpieces
CN107429601B (zh) 内燃机的冷却系统及其控制方法
US10605529B2 (en) System having a process chamber for workpieces
JP2009298274A (ja) 車両用換気空調装置
KR20210128721A (ko) 이차전지 전극 극판 과건조 불량 개선을 위한 플렉시블 급기 댐퍼링 시스템
US4198764A (en) Radiant heating apparatus for curing coated strip material
JP4547961B2 (ja) 塗装乾燥炉の臭気ガス処理装置
US4206553A (en) Method of curing strip coating
JP4821586B2 (ja) 被塗布物の乾燥炉
JP4038075B2 (ja) ストリッパブルペイントの乾燥炉
JP3188389B2 (ja) 塗料の連続乾燥焼付方法
JP4460392B2 (ja) 乾燥機
JPH0741201B2 (ja) 塗料の連続乾燥焼付装置の制御方法
JP5130779B2 (ja) 連続塗装設備での溶剤排気処理方法及び排気ファン制御装置
JP4003186B2 (ja) 塗装用乾燥システム
JPS61129066A (ja) 塗料の連続乾燥焼付装置の制御方法
JPS6241514A (ja) 排煙脱硫設備における排ガスの通風制御方法
KR20240095522A (ko) 기판 처리 시스템 및 기판 처리 방법
JPH084144Y2 (ja) 間接熱風乾燥炉の温度制御装置
JP2996696B2 (ja) 塗装乾燥炉
KR20240018592A (ko) 도장용 건조 설비
JP2023111762A (ja) 塗装設備用空調システム
JPH0417708B2 (ja)
JP3332528B2 (ja) 直接加熱式塗装乾燥炉

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100615

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100628

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4547961

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130716

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees