JP2005279128A - 体内挿入型検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アングル部における外皮層が損傷しても、アングル部内からの異物の流出を阻止でき、かつ気密検査により外皮層の破損等の有無を確実に検出できるようにする。
【解決手段】 アングル部3bを構成する外皮層14は、内層14aと外層14bとの2重構造となし、外層14bが破損してもアングル部3b内の異物が漏れ出さないようになし、かつ内層14aと外層14bとの間に、アングル部3bの内部に圧力が導入されたときに、この圧力を内層14aと外層14bとの間に漏れ出させる圧力漏出部として、基端リング10bの外面と外皮層14の内層14aとの間に線材20を差し込むようになし、この線材20により空気の流通路を形成している。
【選択図】 図3

Description

本発明は、内視鏡、超音波検査装置等のように、被験者の体内に挿入されて、挿入部の先端に設けた検査手段による検査を行なう体内挿入型検査装置に関するものである。
体内挿入型検査装置として、例えば内視鏡は、術者が手で把持して操作を行なう本体操作部に、被験者の体内に挿入される挿入部が連結して設けられており、また本体操作部から光源装置及びプロセッサに着脱可能に接続されるユニバーサルコードを延在させることにより大略構成されるものである。挿入部の先端部には少なくとも照明部と観察部とからなる内視鏡検査手段が設けられる。なお、超音波検査装置の場合には、挿入部の先端に設けられる検査手段は超音波トランスデューサとなり、超音波内視鏡の場合には、内視鏡検査手段と超音波トランスデューサとが挿入部の先端に併設される。
前述した検査手段は挿入部の先端硬質部に設けられるが、この先端硬質部と本体操作部との間を硬質パイプで構成した硬性鏡と、先端硬質部にアングル部及び軟性部を連結した軟性鏡とがある。ここで、アングル部は遠隔操作によって先端硬質部を所望の方向に向けるために、湾曲可能なものとして構成される。硬性鏡であっても、先端硬質部と硬質パイプとの間にアングル部を設ける構成としたものも用いられている。
ここで、アングル部の構成としては、節輪構造となった筒状構造部、つまり、アングル部は複数のアングルリングを順次枢着することにより構成される。前後のアングルリングの左右両側部を枢着すると、上下方向に湾曲操作が可能であり、また相隣接するアングルリングを左右、上下と交互に枢着する構成とすれば、アングル部は上下及び左右に湾曲させることができる。そして、筒状構造部の内部には、光ファイバや信号ケーブル、さらには処置具等を挿通させるチューブ等が挿通され、かつアングルリングの外周部にはネットを被着させ、さらにフッ素ゴム、ウレタンゴム、EPDM等からなる外皮層で覆うように構成する。
前述したように、アングル部は本体操作部から遠隔操作により湾曲させるように構成されており、このために本体操作部にはノブやレバー等からなる操作部材を備えたアングル操作装置が設けられている。そして、アングル操作装置には巻取り車が連結して設けられており、アングル部の先端リング若しくは先端硬質部に固定させた操作ワイヤがこの巻取り車に巻回して設けられる。そして、マニュアル操作により操作部材を操作して巻取り車を回動させ、操作ワイヤを押し引きすることによりアングル部は意図した方向に湾曲させることができる。この湾曲操作時には、操作ワイヤはアングルリング内面に対して摺動することになり、またアングルリングの枢着部も摺動することになる。アングル操作を軽い負荷で円滑に行なうために、アングル部の内部には潤滑材が充填されるが、この潤滑材として通常用いられるのは、二硫化モリブデンや窒化ホウ素等の粉末である。
アングル部の外皮層は可撓性及び伸縮性が要求される。外皮層をウレタンゴム等で形成されるのはこのためであり、しかも比較的薄肉のチューブで形成される。そして、先端硬質部による観察視野を変更するために、時には180°以上というように大きく湾曲できる構成とするが、このために外皮層、特にその両端に極めて大きな張力が作用する結果、外皮層が損傷するおそれがある。
とりわけ、内視鏡として、トラカールを介して腹腔内に導かれる腹腔鏡があるが、この腹腔鏡をガイドするトラカールは、体表皮から腹壁に刺入する関係から、先端が鋭利な刃状となっている。腹腔鏡は、通常、硬性鏡として構成されるが、先端に設けた内視鏡観察機構を所望の方向に向けるようにするために、先端硬質部にアングル部を連設する構成としたものも用いられる。この場合、腹腔鏡で検査を行なった後、トラカールからこの腹腔鏡を取り出す際に、アングル部が湾曲したままの状態となっていると、このアングル部の外皮層がトラカールの先端の刃部により損傷する可能性がより高くなる。
以上のように、内視鏡のアングル部の外皮層がフッ素ゴム等の弾性部材で構成されることから、この外皮層が損傷する可能性が否定できないが、たとえ損傷したとしても、穿孔状態となったり、割れ目や裂け目が生じたりする破損が生じても、アングル部の内部に充填した二硫化モリブデン等の潤滑材を含む異物が体内に漏れ出さないようにしなければならない。そこで、内視鏡による点検・検査に当っては、挿入部を水中に浸漬させた状態で、その内部に加圧空気を供給して、気泡の発生の有無を確認することによる気密検査を行なうのが一般的である。従って、気密漏れが生じていると、修理や部品交換等を行なうようにする。
一方、アングル部内から潤滑材や挿入部内で発生する磨耗粉やその他の異物が漏れ出す等といった不都合を確実に回避するには、このアングル部の外皮層の密閉構造をさらに向上させれば良い。通常、外皮層の損傷はその外側に鋭利な物体が作用することに起因するものであり、アングル部の内部側から損傷が生じる可能性は殆どない。以上の点を考慮すれば、外皮層を内外2層構造とすれば、外層が損傷しても、内層の存在によりアングル部の内部の密閉性を確保することができる。このように、内視鏡のアングル部において、その外皮層を2層構造としたものは、例えば特許文献1に示されているように、従来から知られている。
特開2001−8887号公報
前述したように、外皮層を2層構造とすると、アングル部内の気密性が向上することになり、たとえ外皮層のうち、外層が破損したとしても、このアングル部の内部から種々の異物が漏れ出すのを確実に防止できるという点で極めて有利になる。しかしながら、外皮層のうち、内層による気密確保がなされている限り、挿入部内に加圧空気を導入して行なう気密検査の結果は、外皮層における外層が破損して気密を取れない状態となっても、気密性が維持されていると判断される。勿論、外皮層における外層が損傷した場合には、目視によりその発見は可能であることから、格別問題とはならないものの、気密検査を行なった結果、気密漏れがないと判断されると、アングル部の外観検査が行なわれずに、そのまま使用を継続することがないとは言えない。
その結果、外層の破損部から内層との間に体液やその他の汚損物質が浸入して、内視鏡の使用後の洗浄程度ではこの内外の層間に浸入した汚損物質を除去することはできない。つまり、外皮層を内外2層構造とすると、気密検査の精度が著しく低下し、もはや外側の層の破損による気密漏れが発見できなる。従って、衛生面や安全面を考慮すれば、外皮層を内外2層構造とした場合であっても、その外層が破損したときには、気密検査により検出できるようにするのがより望ましいことである。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、アングル部の外皮層を2重構造とした上で、気密検査により外層における気密漏れの有無を確実に検出できるようにすることにある。
前述した目的を達成するために、本発明は、本体操作部に連結して設けた挿入部の先端硬質部に検査手段を装着し、この先端硬質部に、前記本体操作部からの遠隔操作により湾曲されるアングル部を連結して設けた体腔内の検査装置であって、前記アングル部の外皮層を内層と外層との2重の層で形成し、前記アングル部の内部を加圧状態にしたときに、前記内層と前記外層との間にその圧力を導く圧力漏出部を設ける構成としたことをその特徴とするものである。
ここで、体内挿入型検査装置としては、内視鏡、体内挿入型の超音波検査装置、超音波内視鏡等、アングル部を備えた挿入部を有する検査装置として構成することができる。特に、先端が鋭利な刃状となったトラカールを介して体腔内に導かれるように構成した腹腔鏡においては、トラカールの先端刃部により外皮層が損傷する可能性が高いことから、圧力漏出部を設ける必要性が最も高い。
圧力漏出部は、内層自体に設けることができ、また内層と外層との間に設けるようにすることもできる。即ち、内層自体に圧力漏出部を形成するには、例えば内層の一部にピンホールを設けるようにすることができる。外皮層はアングル部の構造体としてのアングルリングのうち、両端に位置するリングに嵌合されて、糸巻き及び接着により固着されることになる。そして、内層と外層とは一体に端部のリングに固着されるのではなく、外層の端部を内層の端部より張り出させるようになし、内層の端部を固着した上で外層の端部が固着される。従って、内層端部とそれを覆っている外層との間に小さい空間が形成されることになる。そこで、圧力漏出部は内層と端部リングとの間に線材を差し込むようにして内層とリングとの間に挟持させるように構成する。
これによって、水中に浸漬して気密検査を行なうために、挿入部の内部に加圧空気を導入したときには、これら圧力漏出部を介して内層と外層との間の隙間に圧力が導かれるようになる。外層に破損した箇所があれば、その部位から空気が漏れ出して気泡が生じることになる。その結果、外皮層の気密漏れを確実に検出することができることになる。外皮層のうち、その両端部及びその近傍位置において損傷する可能性が最も高い。従って、このアングル部の先端側若しくは基端側の少なくとも一方若しくは両方の端部近傍に設けるのが望ましい。
ここで、内層にピンホールを設けるにしろ、また層間に線材を差し込むにしろ、圧力漏出部としてあまり広い隙間や開口が存在しないように保持する。この圧力漏出部に大きな開口が生じていると、気密検査のために、アングル部の内部を高圧状態としたときに、圧力漏出部から潤滑材を含む粉状や粒状の異物等が内外の層間に移行するおそれがあるので望ましくはない。このような事態の発生を確実に防止するためには、圧力漏出部の流路断面積を小さくして、異物が通過しないように構成するか、またはこの圧力漏出部の経路にフィルタを装着させて、このフィルタにより前述した粉状乃至粒状の異物が内外の層間に移行しないように捕捉させる構成とすることもできる。
従って、本発明によれば、アングル部における外皮層が損傷しても、アングル部の内部から外部に異物が流出するのを阻止することができ、しかも気密検査により外皮層の破損に起因する気密漏れを確実に検出できるようになる等の効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。この実施の形態においては、体内挿入型検査装置の一例として、トラカールをガイド手段として腹腔内に挿入されるアングル機構付き腹腔鏡として構成したものを示す。ただし、本発明の対象は、この腹腔鏡だけではなく、他のタイプの内視鏡や超音波検査装置等として構成することができるのは言うまでもない
まず、図1において、1は腹腔鏡であって、この腹腔鏡1は本体操作部2と体腔内への挿入部3とから構成されている。また、体腔内への挿入部3は、本体操作部2への連結部から所定の長さ分が硬質のパイプ材を有する硬性部3aであって、この硬性部3aにはアングル部3bが連結して設けられ、またアングル部3bの先端は先端硬質部3cとなっている。そして、先端硬質部3cの先端面には、少なくとも照明部と観察部とが装着されている。なお、これら照明部及び観察部は周知の構造のものであるから、その説明及び図示は省略する。
腹腔鏡1は概略以上のように構成されるものであって、その挿入部3を腹腔内に導くには、予め腹壁にトラカール4を刺入しておき、このトラカール4内に腹腔鏡1の挿入部3を挿入する。ここで、トラカール4は金属パイプ等からなる筒状の部材であり、腹壁に刺入する際には、その内部に内針を挿入して、全体として先端は錐状とすることにより容易に腹壁を貫通させることができるようにしている。内針からトラカール4の先端部までの間に段差が生じないようにするために、トラカール4の先端部4aは、その外面側を連続的に縮径させることによって円環状をした刃状態に形成されている。
図2に挿入部3におけるアングル部3bの断面構成を示す。この図2から明らかなように、アングル部3bはアングルリング10を多数連結した節輪構造のもので構成される。このアングルリング10の連結構造としては、枢着ピン11を介して前後のアングルリング10,10間を枢着するようになし、この枢着部は前後、左右の順に繰り返すようにしたものであり、これによってアングル部10は上下及び左右に所定角度分湾曲させることができるようになる。従って、アングルリング10の連結構造によってアングル部3の筒状構造部12が形成される。そして、この筒状構造部12の外周にはネット13が被着されており、さらにネット13にフッ素ゴム、ウレタンゴム、EPDM等からなる外皮層14が積層される。
アングル部3bは、本体操作部2に設けたアングル操作装置5による遠隔操作で湾曲させるようになっており、術者等はこのアングル操作装置5をマニュアル操作できるようにしている。このために設けられるのが操作ワイヤ15であり、操作ワイヤ15は相互に90°の間隔を置いて4本設けられる。各操作ワイヤ15は硬性部3aの内部では図示しない密着コイルに挿通されており、またアングル部3bの内部では枢着ピン11の頭部に形成したワイヤ挿通部11a内に挿通されている。そして、操作ワイヤ15の先端部はアングルリング10における先端リング10aに固定されている。
従って、例えば上部に位置する操作ワイヤ15を基端側に引っ張り、下部に位置する操作ワイヤ15を繰り出すようにすると、アングル部3bは上方に湾曲する。また、下部側の操作ワイヤ15を引っ張り、上部側を繰り出すとアングル部3bは下方に湾曲し、左右何れかの操作ワイヤ15を引っ張り、他方を繰り出すと、左右に湾曲する。アングル部3bの湾曲操作時には、枢着ピン11及びアングルリング10の重なり合った部位が摺動する。また、湾曲した内側の操作ワイヤ15はアングルリング10の内面に押し付けられた状態で移動することになる。従って、これらの摺動がアングル操作に対する抵抗となる。そこで、アングル操作の操作性を向上させ、軽い負荷で円滑に操作できるようにするために、アングル部3bの内部には潤滑材が充填されている。この潤滑材は、通常、二硫化モリブデンや窒化ホウ素等の粉末が用いられ、前述した各摺動部に行き渡らせている。
以上のように、アングル部3bの内部には、粉末の潤滑材が充填されており、またこの他にも磨耗粉等の異物がアングル部3bの内部に存在している。従って、外皮層14が損傷したり、破損したりすると、前述した粉状乃至粒状の異物が漏れ出す可能性がある。このために、外皮層14を内層14aと外層14bとの2重の層で構成している。これにより、たとえ外層14bが損傷乃至破損が生じても、内層14aによってアングル部3bの内部が気密状態に保持されているから、異物等が外部に漏出するのを防止できる。
外皮層14の両端は、アングル部3を構成する筒状構造部12における両端に位置するアングルリング10、つまり先端リング10aと基端リング10bとの外周面に固着されるように構成される。そして、外皮層14のうち、内層14aの両端部は糸巻き16により先端リング10a及び基端リング10bの外周面に固着される。また、外層14bは、内層14aの端部から所定の長さ分だけ先端側及び基端側に延在させて、同様に糸巻き17によって先端リング10a及び基端リング10bに固着されることになる。また、この外層14bの場合には、固着手段を構成する糸巻き17上に接着剤18が塗布されるようになっており、これによって糸巻き17が解れないように保持される。そして、外皮層14を構成する内層14a及び外層14bを糸巻き16,17により固着するに当って、強い締め付け力を作用させて、弾性部材から構成される内層14a及び外層14bは先端リング10a及び基端リング10bに圧接することによって、それらを強固に固着することができ、また必要に応じて糸を切断することにより外層14b及び内層14aをアングル部3を構成する筒状構造部12から分離することができる。
ここで、外皮層14のうち、損傷や破損が生じる可能性があるのは、外層14bであり、内層14aは外部に露出しておらず、しかもネット13に被着されているので、損傷のおそれはない。外層14aが破損した場合には、それを外部から確認できるので、その事実が発見されると、修理を行なう等が可能である。ただし、内視鏡は使用の都度気密検査が行なわれるので、気密検査で問題がなければ、アングル部3bの外観検査を行なうのを怠る場合がないとは言えない。そこで、外皮層14を内外2重層として損傷や破損が生じても、内部から異物等が漏れ出さないように構成した上で、さらに外層14bの破損や、亀裂、裂け目等が発生して、アングル部3bにおいて気密漏れが発生したことを気密検査時にも発見できるように構成している。
ここで、気密検査は、具体的には、本体操作部2に設けた圧力導入部6に加圧空気の供給配管を接続した状態で、内視鏡を水中に浸漬させるようになし、加圧空気を内視鏡の内部に供給して内圧を上昇させる。その結果、内視鏡のいずれかの箇所に気密漏れ箇所があると、気泡が発生することになる。従って、アングル部3bからの気泡の発生の有無を確認することによって、アングル部3bの外皮層14における気密漏れを発見することができる。しかしながら、外皮層14を内外2層構造としたときに、内層14aが無傷の状態である限り、たとえ外層14bが破損していたとしても、気密検査時に気泡が発生することはない。
以上のことから、内層14aと外層14bとの間に、アングル部3bの内部に圧力が導入されたときに、この圧力を内層14aと外層14bとの間に漏れ出させ、外層14bの内面側に空気圧を作用させる圧力漏出部を形成するように構成している。ただし、この圧力漏出部によるアングル部3bの内部と内外層14a,14b間との連通路は、空気を流通させるが、潤滑材や磨耗粉等といった固形異物は実質的に漏れ出さない程度の微小な通路とする。このように、圧力漏出部を極めて限定された通路としたときには、アングル部3bの全長に圧力を及ぼすのは困難であり、また外層14bの全体にわたって気密検査するには著しく高い圧力を導入し、かつ長時間の検査が必要となる。
一般に、内視鏡のアングル部を湾曲させたときに、このアングル部の中間部分は緩やかに湾曲するが、アングル部の端部は硬質部材に連結されているので、急激な曲げが作用することになる。従って、この部位には無理な張力が作用する可能性があることから、繰り返しアングル部を湾曲させると、その端部に劣化なり疲労なりが生じることになる結果、損傷や破損の可能性は最も高くなる。しかも、図1に示した腹腔鏡1として構成した場合において、アングル部3bを湾曲させたままの状態でトラカール4から引き出されると、特にアングル部3bの硬性部3aへの連結側が刃状となったトラカール4の先端部4aにより削り取られるようにして損傷する可能性がある。
以上のことから、アングル部3bと硬性部3aとの間に圧力漏出部を設ける構成としている。また、アングル部3bと先端硬質部3cとの間の連結部も可湾曲構造から硬質構造への移行部であるから、この部位にも圧力漏出部を設けることもできる。そして、圧力漏出部の具体的な構成としては、例えば図3及び図4に示したもの、また図5に示したものを用いることができる。そこで、図3及び図4に示した圧力漏出部はアングル部3bと硬性部3aとの連結部に設ける構成とし、また図5に示した圧力漏出部をアングル部3bと先端構成部3cとの連結部に設ける構成としたものを示す。なお、これら2箇所の圧力漏出部は必ずしも両方に設ける必要はなく、いずれか一方のみであっても良く、また図3,図4に示した圧力漏出部及び図5に示した圧力漏出部は、いずれの側に配置することもできる。
而して、図3及び図4に示した圧力漏出部は、アングルリング10における基端リング10bの外面と外皮層14の内層14aとの間の1箇所乃至円周方向に複数箇所に線材20を差し込むように構成したものである。内層14aは基端リング10bの外周面を覆っており、しかも糸巻き16により基端リング10bの外周面に圧接されている。また、内層14aの内側にはネット13が設けられているが、このネット13は糸巻き16が施されている部位の手前に位置している。そこで、線材20は基端リング10bの先端部から導出させた状態となし、ネット13及び内層14aの下部位置から端部側に延在させる。内層14aの端部は外層14bが覆っており、しかも外層14bの端部における糸巻き17は、この内層14aの端部を過ぎた位置となっているので、内層14aの端部と外層14bとに囲まれるようにして円環状の空隙21が形成される。そこで、前述した線材20の端部はこの空隙21内にまで及ぼすようにしている。
ここで、線材20としては、弾性を有さないもの、例えば金属ワイヤや、天然繊維若しくは合成繊維からなる糸で構成することができる。そして、特に糸巻き16が設けられている部位では、内層14aの内面と基端リング10bの外周面との間に線材20が挟み込まれていることから、その両側に小隙間からなる細い通路が形成される。線材20の太さは、通路に加圧空気を流通させるが、微粉末状のものを含めて固形異物はできるだけ通さないようなものとする。
以上のように構成することによって、常時においては、つまりアングル部3bを含む挿入部3内に圧力が導入されていない状態では、線材20を介在させることにより形成されている圧力漏出部には格別空気が流通するようなことはない。気密検査を行なうために、本体操作部2に設けた圧力導入部6に加圧空気の供給配管を接続して、加圧空気を流入させると、アングル部3bの内部の圧力が上昇する。その結果、線材20の周囲、特に内層14aと基端リング10bとに挟持されている線材20の左右両側部に形成されている僅かな隙間が圧力の漏出通路となって、空隙21が高圧状態となる。ここで、内層14aは外層14bに対して固着されておらず、また内層14a及び外層14bは共に弾性部材で構成されているので、空気圧により外層14bが膨出して空隙21内の圧力がこれらの層間に及ぶようになる結果、もし外層14bに破損箇所等があると、その部位から加圧空気が外部に漏出するようになり、水中に浸漬させた腹腔鏡1におけるアングル部3bから気泡が発生することになる。従って、気密検査を行なうことによって、外皮層14における外層14bの破損等に起因する気密漏れを容易に検出することができる。
一方、図5に示した圧力漏出部は、内層14aに設けた厚み方向に貫通する1乃至複数箇所のピンホール30で構成されている。ピンホール30は、この内層14aにおいて、糸巻き16により先端リング10aに固着されている部位と、ネット13の端部位置との間に設けられている。そして、先端リング10aには内層14aにピンホール30が設けられている位置に対応して透孔31が穿設されており、従ってピンホール30はこの透孔31を介してアングル部3bの内部に開口している。そして、ピンホール30の孔径を細いものとすることによって、常時においては、このピンホール30は実質的に閉鎖状態となる。また、気密検査のために、アングル部3内に加圧空気が供給されて、内圧が高くなると、内層14a(及び外層14bも)が膨出することになり、その結果、ピンホール30の径が拡大することになる。これによって、外皮層14を構成する内層14aと外層14bとの間に加圧空気が導入されるようになり、外層14bに損傷や破損が生じて、気密が確保されない状態となっていると、気泡の発生によりその事実を確認することができる。ただし、この気密検査時に空気の流れに粉状乃至粒状の異物が搬送されないようにするために、アングル部3bの内部から内層14aと外層14bとの間に至る圧力漏出部の通路の一部を構成する先端リング10aの外面(若しくは内面)の透孔31を覆うフィルタ32を装着しておくのが望ましい。ここで、フィルタ32は、空気は流通させるが、潤滑材や磨耗粉等といった固形異物は通さないものを用いる。
特に内層14aにおいて、ピンホール30が設けられている位置は、内層14aだけが先端リング10aに嵌合され、ネット13はこの位置まで及んでいないので、加圧空気を供給したときに、内層14aのこの部分が大きく伸びるようになり、これに伴ってピンホール30の孔径も広くなる。その結果、加圧空気はこのピンホール30を介して確実に内層14aと外層14bとの間に供給され、外層14bに損傷や破損があれば、気泡を発生させることになる。しかも、この空気の流れにアングル部3b内の異物が搬送されても、フィルタ32により捕捉されて、内層14aと外層14bとの間に移行しないので、使用中に外層14bが損傷しても、このような異物が外部に漏れ出すおそれはない。
本発明の体内挿入型検査装置の一例としての腹腔鏡の構成説明図である。 図1の腹腔鏡におけるアングル部の構成を、その内部に挿通される部材を省略して示す断面図である。 圧力漏出部の具体例を示す図2の要部拡大図である。 図3のX−X断面図である。 他の圧力漏出部の具体例を示す図2の要部拡大図である。
符号の説明
1 腹腔鏡
2 本体操作部
3 挿入部
3b アングル部
10 アングルリング
10a 先端リング
10b 基端リング
13 ネット
14 外皮層
14a 内層
14b 外層
16,17 糸巻き
20 線材
21 空隙
30 ピンホール
31 透孔
32 フィルタ

Claims (3)

  1. 本体操作部に連結して設けた挿入部の先端硬質部に検査手段を装着し、この先端硬質部に、前記本体操作部からの遠隔操作により湾曲されるアングル部を連結して設けた体腔内の検査装置において、
    前記アングル部の外皮層を内層と外層との2重の層で形成し、
    前記アングル部の内部を加圧状態にしたときに、前記内層と前記外層との間にその圧力を導く圧力漏出部を設ける
    構成としたことを特徴とする体内挿入型検査装置。
  2. 前記圧力漏出部は前記アングル部の少なくとも一方の端部近傍に設ける構成としたことを特徴とする請求項1記載の体内挿入型検査装置。
  3. 前記圧力漏出部の流通経路に粉状及び粒状の異物を捕捉するフィルタを装着する構成としたことを特徴とする請求項1記載の体内挿入型検査装置。
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