JP2005277778A - 増幅回路およびそれを用いたアナログデジタル変換器 - Google Patents

増幅回路およびそれを用いたアナログデジタル変換器 Download PDF

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Abstract

【課題】スイッチを介して複数のアナログ信号が選択的に入力される増幅回路およびそれを用いたAD変換器を高速化する。
【解決手段】オペアンプ100の反転入力端子には、1個以上の入力用コンデンサC1〜nが接続されている。各入力用コンデンサC1〜nには、入力信号Vinaの入力をオン/オフ制御するVina用スイッチSW1〜na、他の入力信号Vinbの入力をオン/オフ制御するVinb用スイッチSW1〜nb、高電位側基準電圧VRTの入力をオン/オフ制御するVRT用スイッチSW1〜nT、および低電位側基準電圧VRBの入力をオン/オフ制御するVRB用スイッチSW1〜nBが接続されている。Vina用スイッチSW1〜na、Vinb用スイッチSW1〜nbが独立の制御信号によりオン/オフ制御される。
【選択図】図1

Description

本発明は、増幅回路およびそれを用いたアナログデジタル変換器に関する。本発明は特に、スイッチを介して複数のアナログ信号が選択的に入力される増幅回路およびそれを用いたアナログデジタル変換器に関する。
近年、スイッチトキャパシタ型の増幅回路を適用したシステムや、スイッチトキャパシタ型の増幅回路を搭載したアナログデジタル変換器(以下、「AD変換器」という。)が、携帯電話等の携帯機器に搭載されることが多くなってきている。このような携帯機器は、画像撮影機能、画像再生機能、動画撮影機能、および動画再生機能等、様々な付加機能を搭載するようになってきている。これに伴い、上述したスイッチトキャパシタ型の増幅回路には、高速動作が求められている。
また、AD変換器を小型化するために、自己のステージの出力がその入力にフィードバックするサイクリックステージを設ける形態のAD変換器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平4−26229号公報
上記特許文献1の第1図において、前段のステージの増幅機能を有する減算回路SUB1には、サンプル・ホールド回路S/H1からの入力と、DA変換器DA2からの入力とが図示しないスイッチにより選択的に入力されていると想定される。後段のステージの増幅機能を有する減算回路SUB2も同様であると想定される。また、後段のステージのサンプル・ホールド回路S/H2には、前段のステージからの入力と、自己のステージのサンプル・ホールド回路S/H4からの入力とがスイッチSW1を介して選択的に入力される。スイッチには大きな抵抗成分があるため、それは、回路全体の時定数を増大させ、信号遅延の原因となる。
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、スイッチを介して複数のアナログ信号が選択的に入力される増幅回路およびそれを用いたAD変換器を高速化する点にある。
本発明のある態様は、増幅回路である。この増幅回路は、複数の入力信号のいずれかを容量の一端に入力し、容量の他端に現れる電圧をサンプリングする容量結合入力型の増幅回路であって、複数の入力信号が前記容量の一端へ至る経路にそれぞれ設けられた入力信号用スイッチと、所定のファレンス電圧信号が容量の一端へ至る経路に設けられたリファレンス用スイッチと、を有し、入力信号用スイッチのそれぞれは容量の一端に直接接続されている。
本態様によれば、入力とリファレンスとの切替を行うスイッチを用いずに、各入力信号が1つの入力信号用スイッチを介して、容量にサンプルされるため、入力信号用スイッチの抵抗成分と、当該容量により形成されるローパスフィルタの時定数が低減される。したがって、当該容量への入力の際の遅延を低減することができる。なお、「容量」は、並列に複数設けてもよい。「所定のリファレンス電圧信号」は、増幅期間中に入力すべきリファレンス電圧信号を含む。「前記容量の一端に直接接続されている」とは、それぞれが一段で接続されていることを示す。
複数の入力信号用の各スイッチは、各々独立の制御信号により制御されるとよい。これにより、入力とリファレンスとの切替を行うスイッチを用いなくても、各入力信号、およびリファレンス電圧の容量への入力を選択的に行うことができる。
本発明の別の態様は、アナログデジタル変換器である。このアナログデジタル変換器は、入力されるアナログ信号を所定ビット数のデジタル値に変換するAD変換回路と、入力されるアナログ信号をサンプルし、所定の増幅率で増幅する第1増幅回路と、第1増幅回路の出力アナログ信号と、所定の増幅率と実質的に同一の増幅率で増幅されたデジタル値に相当するアナログ信号との差分を所定の増幅率で増幅し、AD変換回路および第1増幅回路にフィードバックする第2増幅回路と、を有し、第1増幅回路は、上述した態様の増幅回路を用いた。
本態様によれば、上述した態様の増幅回路を用いたことにより、第1増幅回路の入力遅延を低減することができる。したがって、第2増幅回路の高速動作が可能となり、AD変換器全体を高速化することができる。なお、「所定の増幅率」には1倍を含む。「第1増幅回路」には、1倍の増幅率、即ちサンプル・ホールド回路を含む。
入力アナログ信号を複数ステージにより、複数回に分けてデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器であって、AD変換回路および第1増幅回路には、前段ステージからのアナログ信号と、第2増幅回路からのアナログ信号とが選択的に入力されるとよい。上述した態様の増幅回路は、複数ステージを有するAD変換器の前段ステージからの入力と、自己のステージのフィードバック入力とを受ける増幅回路に適用可能である。その増幅回路の入力遅延が低減されると、AD変換器全体を高速化することができる。
本発明の別の態様も、アナログデジタル変換器である。このアナログデジタル変換器は、入力アナログ信号を複数回に分けて、デジタル信号に変換するアナログデジタル変換器であって、入力アナログ信号を所定ビット数のデジタル値に変換するAD変換回路と、入力アナログ信号をサンプルし、所定の増幅率で増幅する第1増幅回路と、第1増幅回路の出力アナログ信号と、所定の増幅率と実質的に同一の増幅率で増幅されたデジタル値に相当するアナログ信号との差分を所定の増幅率で増幅する第2増幅回路と、を有し、AD変換回路および第1増幅回路には、複数の入力アナログ信号の内のいずれかが入力され、第1増幅回路は、上述した態様の増幅回路を用いた。また、AD変換回路および第1増幅回路には、第2増幅回路の出力アナログ信号がさらに入力されてもよい。
上述した態様の増幅回路は、前段からの複数の入力や自己のステージのフィードバックによる3系統以上の入力を受ける増幅回路に適用可能である。その増幅回路の入力遅延が低減されると、AD変換器全体を高速化することができる。なお、「所定の増幅率」には1倍を含む。「第1増幅回路」には1倍の増幅率、即ちサンプル・ホールド回路を含む。
本発明の別の態様も、アナログデジタル変換器である。このアナログデジタル変換器は、入力アナログ信号を複数ステージにより、複数回に分けてデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器であって、あるステージは、自己のステージの変換デジタル値、または他のステージの変換デジタル値を選択的にアナログ信号に変換する共用DA変換回路と、自己のステージの入力アナログ信号、若しくは自己のステージの入力アナログ信号を所定の増幅率で増幅したアナログ信号から、該自己のステージの変換デジタル値を変換した共用DA変換回路の出力信号の減算、または他のステージの入力アナログ信号、若しくは他のステージの入力アナログ信号を所定の増幅率で増幅したアナログ信号から、該他のステージの変換デジタル値を変換した共用DA変換回路の出力信号の減算を選択的に行い、所定の増幅率で増幅する共用減算増幅回路と、を有し、共用減算増幅回路は、上述した態様の増幅回路を用い、リファレンス電圧信号として、共用DA変換回路の出力アナログ信号が入力される。
上述した態様の増幅回路は、複数ステージを有するAD変換器の前段ステージからの入力、または自己のステージのフィードバック入力を受け、DA変換回路からの出力を減算して増幅する差分減算増幅回路に適用可能である。そうすると、その増幅回路の入力遅延が低減されるため、AD変換器全体を高速化することができる。また、DA変換回路と減算増幅回路を複数のステージで共用することができることから、回路面積の縮小を実現することもできる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、スイッチを介して複数のアナログ信号が選択的に入力される増幅回路およびそれを用いたAD変換器を高速化することができる。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態におけるシングルエンドのスイッチトキャパシタ型の増幅回路を示す。図1において、オペアンプ100の反転入力端子には、1個以上の入力用コンデンサC1〜nが接続されている。各入力用コンデンサC1〜nには、入力信号Vinaの入力をオン/オフ制御するVina用スイッチSW1〜na、他の入力信号Vinbの入力をオン/オフ制御するVinb用スイッチSW1〜nb、高電位側基準電圧VRTの入力をオン/オフ制御するVRT用スイッチSW1〜nT、および低電位側基準電圧VRBの入力をオン/オフ制御するVRB用スイッチSW1〜nBが接続されている。なお、入力信号は、2系統に限るものではなく、3系統以上でもよい。また、リファレンス電圧は、2種類に限らず、1種類や3種類以上でもよい。
オペアンプ100の非反転入力端子は、オートゼロ電位に接続されている。オペアンプ100の出力端子と反転入力端子とは、帰還用コンデンサC10を介して接続されている。また、その外側にオートゼロ用スイッチSW10が接続され、オペアンプ100の出力端子と反転入力端子とが短絡可能な構成となっている。
次に、図2を参照しながら図1に示したシングルエンドのスイッチトキャパシタ型増幅回路の動作を説明する。図2は、第1実施形態におけるスイッチの動作タイミングを示すタイムチャートである。VRT用スイッチSW1〜nT、VRB用スイッチSW1〜nB、およびオートゼロ用スイッチSW10は、IN/Ref切替信号によりオン/オフ制御される。当該IN/Ref切替信号がLoのとき、VRT用スイッチSW1〜nT、およびVRB用スイッチSW1〜nBはオンし、Hiのときオフする。当該IN/Ref切替信号がHiのとき、オートゼロ用スイッチSW10はオンし、Loのときオフする。
Vina用スイッチSW1〜naは、SW1〜na制御信号によりオン/オフ制御される。当該SW1〜na制御信号がLoのとき、Vina用スイッチSW1〜naはオンし、Hiのときオフする。当該SW1〜na制御信号は、IN/Ref切替信号およびVina/Vinb切替信号をNAND回路に通すことにより、生成することができる。Vinb用スイッチSW1〜nbは、SW1〜nb制御信号によりオン/オフ制御される。当該SW1〜nb制御信号がLoのとき、Vinb用スイッチSW1〜nbはオンし、Hiのときオフする。当該SW1〜na制御信号は、IN/Ref切替信号およびVina/Vinb切替信号の反転信号をNAND回路に通すことにより、生成することができる。
まず、IN/Ref切替信号がHi、SW1〜na制御信号がLoおよびSW1〜nb制御信号がHiとなり、Vina用スイッチSW1〜naがオン、Vinb用スイッチSW1〜nbがオフ、VRT用スイッチSW1〜nTがオフ、VRB用スイッチSW1〜nBがオフおよびオートゼロ用スイッチSW10がオンする。このとき、入力側ノードN1の電荷QAは次式(A1)のようになる。
QA=C1〜n(Vina−Vag)…(A1)
C1〜nはコンデンサC1〜nの合成容量値、Vagはオペアンプ100のオートゼロ電位を表す。
次に、IN/Ref切替信号がLo、SW1〜na制御信号がHiおよびSW1〜nb制御信号がHiとなり、Vina用スイッチSW1〜naがオフ、Vinb用スイッチSW1〜nbがオフ、VRT用スイッチSW1〜nTがオン、VRB用スイッチSW1〜nBがオンおよびオートゼロ用スイッチSW10がオフする。このとき、仮想接地した入力側ノードN1の電荷QBは次式(A2)のようになる。
QB=C1〜n(Vref−Vag)+C10(Vout−Vag)…(A2)
Vrefは高電位側基準電圧VRTおよび低電位側基準電圧VRBの少なくとも一方により生成されるリファレンス電圧、C10は帰還用コンデンサC10の容量値を表す。
入力側ノードN1には電荷の抜け出る経路がないため、電荷保存則よりQA=QBとなり、次式(A3)が成立する。
Vout=C10/C1〜n(Vina−Vref)+(C1Vag)…(A3)
したがって、当該シングルエンドのスイッチトキャパシタ型増幅回路は、オートゼロ電位Vagが理想的に接地電位であれば、入力信号Vinaからリファレンス電圧Vrefを減算した値を、入力用コンデンサC1〜nと帰還用コンデンサC10との容量比によって、増幅することができる。もちろん、オートゼロ電位Vagが接地電位でなくでも、その近似値を得ることができる。また、入力信号Vinbの増幅も同様の原理で行うことができる。
図3は、比較例におけるシングルエンドのスイッチトキャパシタ型の増幅回路を示す。図3において、オペアンプ100の反転入力端子には、1個以上の入力用コンデンサC1〜nが接続されている。各入力用コンデンサC1〜nには、複数の入力信号Vinから選択された入力信号Vinの入力をオン/オフ制御するVin用スイッチSW1〜nin、高電位側基準電圧VRTの入力をオン/オフ制御するVRT用スイッチSW1〜nT、および低電位側基準電圧VRBの入力をオン/オフ制御するVRB用スイッチSW1〜nBが接続されている。Vin用スイッチSW1〜ninには、入力信号Vinaの入力をオン/オフ制御するVina用スイッチSWina、および他の入力信号Vinbの入力をオン/オフ制御するVinb用スイッチSWinbが接続されている。なお、リファレンス電圧は、2種類に限らず、1種類や3種類以上でもよい。
オペアンプ100の非反転入力端子は、オートゼロ電位に接続されている。オペアンプ100の出力端子と反転入力端子とは、帰還用コンデンサC10を介して接続されている。また、その外側にオートゼロ用スイッチSW10が接続され、オペアンプ100の出力端子と反転入力端子とが短絡可能な構成となっている。
次に、図4を参照しながら図3に示したシングルエンドのスイッチトキャパシタ型増幅回路の動作を説明する。図4は、比較例におけるスイッチの動作タイミングを示すタイムチャートである。Vin用スイッチSW1〜nin、VRT用スイッチSW1〜nT、VRB用スイッチSW1〜nB、およびオートゼロ用スイッチSW10は、IN/Ref切替信号によりオン/オフ制御される。当該IN/Ref切替信号がLoのとき、VRT用スイッチSW1〜nT、およびVRB用スイッチSW1〜nBはオンし、Hiのときオフする。当該IN/Ref切替信号がHiのとき、Vin用スイッチSW1〜nin、およびオートゼロ用スイッチSW10はオンし、Loのときオフする。
Vina用スイッチSWina、およびVinb用スイッチSWinbは、Vina/Vinb切替信号によりオン/オフ制御される。当該Vina/Vinb切替信号がHiのとき、Vina用スイッチSWinaはオンし、Loのときオフする。当該Vina/Vinb切替信号がLoのとき、Vinb用スイッチSWinbはオンし、Hiのときオフする。比較例におけるスイッチトキャパシタ型増幅回路の動作原理は、第1実施形態におけるスイッチトキャパシタ型増幅回路のものと同様である。
このように、比較例におけるスイッチトキャパシタ型増幅回路の制御信号は、第1実施形態におけるスイッチトキャパシタ型増幅回路のものより簡素になる。また、その構成は、入力信号Vinが、Vina用スイッチSWinaまたはVinb用スイッチSWinbと、Vin用スイッチSW1〜ninとの2つのスイッチを介して、入力用コンデンサC1〜nにサンプルされる構成である。
この2つのスイッチの抵抗成分とコンデンサとによりローパスフィルタが構成される。したがって、Vina用スイッチSWinaまたはVinb用スイッチSWinbに入力される入力信号Vinに対して、入力用コンデンサC1〜nに入力される際の電圧変化が遅延する。この遅延を生じなくするためには、スイッチをCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)プロセスで構成する場合、ゲート幅Wを大きくして抵抗成分を小さくするか、コンデンサの容量を小さくして時定数を小さくする必要がある。ゲート幅Wを大きくすることは回路面積の増大につながり、コンデンサの容量を小さくしすぎると熱雑音の問題が発生する。
これに対し、第1実施形態におけるスイッチトキャパシタ型増幅回路は、入力信号Vinが、Vina用スイッチSWinaまたはVinb用スイッチSWinbと1つのスイッチを介して、入力用コンデンサC1〜nにサンプルされる構成である。したがって、比較例におけるスイッチトキャパシタ型増幅回路と比較し、スイッチが1つ減った分の抵抗成分が小さくなり、上記ローパスフィルタの時定数が小さくなり、上記遅延が低減される。
(第2実施形態)
第2実施形態は、非サイクリック型の前段で4ビットを変換し、サイクリック型の後段で2ビットずつ変換し、後段が3周回することにより合計10ビットを出力するAD変換器の例である。
図5は、第2実施形態におけるAD変換器の構成を示す。このAD変換器において、まず、前段ステージについて説明する。入力アナログ信号Vinは、第1増幅回路11および第1AD変換回路12に入力される。第1増幅回路11および第1AD変換回路12は、同じタイミングで入力アナログ信号Vinをサンプルする。第1AD変換回路12は、フラッシュ型のものであり、その分解能、即ち変換ビット数は4ビットである。第1AD変換回路12は、サンプルしたアナログ信号Vinをデジタル値に変換し、上位4ビット(D9〜D6)を取り出し、図示しないエンコーダおよび第1DA変換回路13に出力する。第1DA変換回路13は、第1AD変換回路12により変換されたデジタル値をアナログ値に変換する。
第1増幅回路11は、サンプルした入力アナログ信号Vinを所定の期間ホールドし、所定のタイミングで第1減算回路14に出力する。第1増幅回路11は、アナログ信号を増幅せず、サンプル・ホールド回路として機能している。第1減算回路14は、第1増幅回路11の出力から、第1DA変換回路13の出力を減算する。第2増幅回路15は、第1減算回路14の出力を2倍に増幅する。なお、第1減算回路14および第2増幅回路15は、一体型の第1減算増幅回路16であってもよい。これによれば、回路を簡素化することができる。
次に、後段ステージについて説明する。第1スイッチSW11がオン、第2スイッチSW12がオフの状態において、前段ステージから第1スイッチSW11を介して入力されるアナログ信号は、第3増幅回路19および第2AD変換回路17に入力される。第3増幅回路19および第2AD変換回路17は、同じタイミングで当該アナログ信号をサンプルする。第2AD変換回路17も、フラッシュ型のものであり、その分解能、即ち冗長1ビットを含んだビット数は3ビットである。また、第2AD変換回路17を構成しているコンパレータに供給されるリファレンス電圧は、第1AD変換回路12を構成しているコンパレータに供給されるリファレンス電圧の1/2に設定される。第2AD変換回路17は2ビット変換のため、本来、第1AD変換回路12での変換後のアナログ信号は実質4(2の2乗)倍に増幅されていなければならない。この点、第2増幅回路15が2倍の増幅率であるため、上述したようにリファレンス電圧を1/2にすることにより、調整している。第2AD変換回路17は、サンプルしたアナログ信号をデジタル値に変換し、上位から5,6ビット(D5〜D4)を取り出し、図示しないエンコーダおよび第2DA変換回路18に出力する。第2DA変換回路18は、第2AD変換回路17により変換されたデジタル値をアナログ値に変換する。
第3増幅回路19は、サンプルしたアナログ信号を2倍に増幅して、第2減算回路20に出力する。第2減算回路20は、第3増幅回路19の出力から、第2DA変換回路18の出力を減算して、第4増幅回路21に出力する。ここで、第2DA変換回路18の出力は、実質2倍に増幅されている。これは、第2AD変換回路17の基準電圧レンジと、第2DA変換回路18の基準電圧レンジとの比を1:2に設定すれば実現することができる。例えば、第2AD変換回路17の入力をシングルで行い、第2DA変換回路18の出力を差動で構成すれば、1:2に設定することができる。
第4増幅回路21は、第2減算回路20の出力を2倍に増幅する。この段階において、第1スイッチSW11がオフ、第2スイッチSW12がオンに遷移している。第4増幅回路21において増幅されたアナログ信号は、第2スイッチSW12を介して第3増幅回路19および第2AD変換回路17へフィードバックされる。なお、第2減算回路20および第4増幅回路21は、一体型の第2減算増幅回路22を用いてもよい。以下、上記の処理が繰り返され、第2AD変換回路17は、上位から7,8ビット(D3〜D2)および上位から9,10ビット(D1〜D0)を取り出す。このようにして、10ビットのデジタル値を得ている。上位から5〜10ビットをサイクリック型の後段ステージにより得ている。
第3増幅回路19は、上述した第1実施形態におけるスイッチトキャパシタ型増幅回路を用いることができる。即ち、図1の入力信号Vina、入力信号Vinbを、図5の第2増幅回路15の出力信号、第4増幅回路21の出力信号に対応させればよい。そして、図1のVina用スイッチSW1〜na、Vinb用スイッチSW1〜nbを図5の第1スイッチSW11、第2スイッチSW12に対応させればよい。また、第3増幅回路19の増幅期間には、所定のリファレンス電圧が入力される。
このように、第3増幅回路19を上述した第1実施形態におけるスイッチトキャパシタ型の構成にすることにより、第3増幅回路19に入力される信号の遅延を低減することができる。よって、第2増幅回路15および第4増幅回路21の出力信号が早くても対応が可能となり、第2増幅回路15および第4増幅回路21の動作速度を上げることが可能となる。したがって、AD変換器全体を高速化することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態は、サイクリック型のAD変換器であり、最初に4ビットを変換し、それ以降3周回して2ビットずつ変換し、合計10ビットを出力する例である。
図6は、第3実施形態におけるAD変換器の構成を示す。初期状態において、第1スイッチSW13がオン、第2スイッチSW14がオフの状態である。入力アナログ信号Vinは、第1スイッチSW13を介して、第1増幅回路31およびAD変換回路32に入力される。第1増幅回路31およびAD変換回路32は、同じタイミングで入力アナログ信号Vinをサンプルする。AD変換回路32は、フラッシュ型のものであり、その最大分解能、即ち変換ビット数は4ビットである。AD変換回路32は、サンプルした信号をデジタル値に変換し、上位4ビット(D9〜D6)を取り出し、図示しないエンコーダおよびDA変換回路33に出力する。DA変換回路33は、AD変換回路32により変換されたデジタル値をアナログ値に変換する。
第1増幅回路31は、サンプルした信号を2倍に増幅して、減算回路34に出力する。減算回路34は、第1増幅回路31の出力から、DA変換回路33の出力を減算する。ここで、DA変換回路33の出力は、実質2倍に増幅されている。これは、AD変換回路32の基準電圧レンジと、DA変換回路33の基準電圧レンジとの比を1:2に設定すれば実現することができる。第2増幅回路35は、減算回路34の出力を2倍に増幅する。なお、減算回路34および第2増幅回路35は、一体型の減算増幅回路36であってもよい。これによれば、回路を簡素化することができる。
この段階において、第1スイッチSW13がオフ、第2スイッチSW14がオンの状態に遷移している。第2増幅回路35の出力アナログ信号は、第2スイッチSW14を介して、第1増幅回路31およびAD変換回路32にフィードバックされる。AD変換回路32は、第2スイッチSW14を介して入力されるアナログ信号をサンプルし、冗長1ビットを除いて2ビット変換し、上位から5,6ビット(D5〜D4)を取り出し、図示しないエンコーダおよびDA変換回路33に出力する。DA変換回路33、第1増幅回路31、減算回路34および第2増幅回路35の動作は、1回目の変換のときと同様である。AD変換回路32が2回目以降2ビット変換になるため、第1増幅回路31および第2増幅回路35は、合計で実質4(2の2乗)倍に増幅する。以下、上記の処理が繰り返され、AD変換回路32は、上位から7,8ビット(D3〜D2)および上位から9,10ビット(D1〜D0)を取り出す。このようにして、10ビットのデジタル値を得ている。
第1増幅回路31は、上述した第1実施形態におけるスイッチトキャパシタ型増幅回路を用いることができる。即ち、図1の入力信号Vina、入力信号Vinbを、図6の入力アナログ信号Vin、第2増幅回路35の出力信号に対応させればよい。そして、図1のVina用スイッチSW1〜na、Vinb用スイッチSW1〜nbを図6の第1スイッチSW13、第2スイッチSW14に対応させればよい。また、第1増幅回路31の増幅期間には、所定のリファレンス電圧が入力される。
このように、第1増幅回路31を上述した第1実施形態におけるスイッチトキャパシタ型の構成にすることにより、第1増幅回路31に入力される信号の遅延を低減することができる。よって、入力アナログ信号Vin、および第2増幅回路35の出力信号が早くても対応が可能となる。これにより、第2増幅回路35の動作速度を上げることが可能となる。したがって、サイクリック型のAD変換器全体を高速化することができる。
(第4実施形態)
第4実施形態は、第1ステージのAD変換回路で4ビットを変換し、第2〜4ステージのAD変換回路で2ビットずつを変換する4ステージからなるパイプライン型のAD変換器の例である。
図7は、第4実施形態におけるAD変換器の構成を示す。このAD変換器には、2種類の信号が入力される。第1スイッチSW15は、入力アナログ信号Vin1の入力をオン/オフ制御する。第2スイッチSW16は、もう一つの入力アナログ信号Vin2の入力をオン/オフ制御する。2種類の入力アナログ信号Vin1,Vin2は、選択的に第1増幅回路41および第1AD変換回路42に入力される。第1増幅回路41および第1AD変換回路42は、入力される信号を同じタイミングでサンプルする。第1AD変換回路42は、フラッシュ型のものであり、その分解能、即ち変換ビット数は4ビットである。第1AD変換回路42は、サンプルした信号ををデジタル値に変換し、上位4ビット(D9〜D6)を取り出す。第1DA変換回路43は、第1AD変換回路42により変換されたデジタル値をアナログ値に変換する。
第1増幅回路41は、サンプルした信号を所定の期間ホールドし、第1減算回路44に出力する。第1増幅回路41は、サンプルした信号を増幅せず、サンプル・ホールド回路として機能している。第1減算回路44は、第1増幅回路41の出力アナログ信号から第1DA変換回路43の出力アナログ信号を減算する。第2増幅回路45は、第1減算回路44の出力アナログ信号を2倍に増幅する。なお、第1減算回路44および第2増幅回路45の代わりに、一体型の第1減算増幅回路46を用いてもよい。これによれば、回路面積を縮小化することができる。
第2増幅回路45の出力アナログ信号は、第3増幅回路47および第2AD変換回路48に入力される。第3増幅回路47と第2AD変換回路48とは、同じタイミングでサンプルする。第3増幅回路47は、サンプルした信号を2倍に増幅して、第2減算回路50に出力する。第2AD変換回路48は、サンプルした信号をデジタル値に変換し、上位から5,6ビット(D5,D4)を取り出す。
第2ステージの変換ビット数は2ビットであるため、本来、第1ステージの出力が実質4(2の2乗)倍に増幅されていなければならない。第1ステージにおいては第2増幅回路45により、2倍に増幅している。それに加えて、第2AD変換回路48内のコンパレータのリファレンス電圧を、第1AD変換回路42の1/2に設定すれば、上記実質4倍を実現することができる。
第2DA変換回路49は、第2AD変換回路48により変換されたデジタル値をアナログ値に変換する。この際、第2AD変換回路48の出力を2倍に増幅しながら、アナログ信号に変換する。第2減算回路50は、第3増幅回路47の出力アナログ信号から第2DA変換回路49の出力アナログ信号を減算する。第4増幅回路51は、第2減算回路50の出力アナログ信号を2倍に増幅する。なお、第2減算回路50および第4増幅回路51の代わりに、一体型の第2減算増幅回路52を用いてもよい。これによれば、回路面積を縮小化することができる。
第4増幅回路51の出力アナログ信号は、第5増幅回路53および第3AD変換回路54に入力される。第5増幅回路53と第3AD変換回路54とは、同じタイミングでサンプルする。第5増幅回路53は、サンプルした信号を2倍に増幅して、第3減算回路56に出力する。第3AD変換回路54は、サンプルしたアナログ信号をデジタル値に変換し、上位から7,8ビット(D3,D2)を取り出す。
第3DA変換回路55は、第3AD変換回路54により変換されたデジタル値をアナログ値に変換する。この際、第3AD変換回路54の出力を2倍に増幅しながら、アナログ信号に変換する。第3減算回路56は、第5増幅回路53の出力アナログ信号から第3DA変換回路55の出力アナログ信号を減算する。第6増幅回路57は、第3減算回路56の出力アナログ信号を2倍に増幅する。なお、第3減算回路56および第6増幅回路57の代わりに、一体型の第3減算増幅回路58を用いてもよい。
第6増幅回路57の出力アナログ信号は、第4AD変換回路59に入力される。第4AD変換回路59は、入力されるアナログ信号をサンプルし、デジタル値に変換し、上位から9,10ビット(D1〜D0)を取り出す。このように、4つのステージで10ビットのデジタル値を得ている。
第1増幅回路41は、上述した第1実施形態におけるスイッチトキャパシタ型増幅回路を用いることができる。即ち、図1の入力信号Vina、入力信号Vinbを、図7の入力アナログ信号Vin1、入力アナログ信号Vin2に対応させればよい。そして、図1のVina用スイッチSW1〜na、Vinb用スイッチSW1〜nbを図7の第1スイッチSW15、第2スイッチSW16に対応させればよい。また、第1増幅回路41の増幅期間には、所定のリファレンス電圧が入力される。
このように、第1増幅回路41を上述した第1実施形態におけるスイッチトキャパシタ型の構成にすることにより、第1増幅回路41に入力される信号の遅延を低減することができる。よって、外部から入力される入力アナログ信号Vin1、および入力アナログ信号Vin2の高速化に対応可能となる。したがって、パイプライン型のAD変換器全体を高速化することができる。
次に、第4実施形態の変形例について説明する。図8は、第4実施形態の変形例におけるAD変換器の構成を示す。第4実施形態は、第2実施形態におけるAD変換器に2種類の信号が入力される例である。第1スイッチSW15は、入力アナログ信号Vin1の入力をオン/オフ制御する。第2スイッチSW16は、もう一つの入力アナログ信号Vin2の入力をオン/オフ制御する。2種類の入力アナログ信号Vin1,Vin2は、選択的に第1増幅回路11および第1AD変換回路12に入力される。その他の説明は、第2実施形態における説明と同様である。
第1増幅回路11は、上述した第1実施形態におけるスイッチトキャパシタ型増幅回路を用いることができる。即ち、図1の入力信号Vina、入力信号Vinbを、図8の入力アナログ信号Vin1、入力アナログ信号Vin2に対応させればよい。そして、図1のVina用スイッチSW1〜na、Vinb用スイッチSW1〜nbを図8の第1スイッチSW15、第2スイッチSW16に対応させればよい。また、第1増幅回路11の増幅期間には、所定のリファレンス電圧が入力される。
このように、第1増幅回路11を上述した第1実施形態におけるスイッチトキャパシタ型の構成にすることにより、第1増幅回路11に入力される信号の遅延を低減することができる。よって、外部から入力される入力アナログ信号Vin1、および入力アナログ信号Vin2の高速化に対応可能となる。したがって、サイクリック型のステージを含むパイプライン型のAD変換器全体を高速化することができる。
(第5実施形態)
図9は、第5実施形態におけるAD変換器の構成を示す。第5実施形態は、第3実施形態におけるAD変換器の構成に2種類の信号が入力される例である。第1スイッチSW15は、入力アナログ信号Vin1の入力をオン/オフ制御する。第2スイッチSW16は、もう一つの入力アナログ信号Vin2の入力をオン/オフ制御する。2種類の入力アナログ信号Vin1,Vin2は、選択的に第1増幅回路31およびAD変換回路32に入力される。その他の説明は、第3実施形態における説明と同様である。
第1増幅回路31は、上述した第1実施形態におけるスイッチトキャパシタ型増幅回路を用いることができる。図1に示したスイッチトキャパシタ型増幅回路は、2種類の入力信号Vina,入力信号Vinbであるが、3種類の入力も可能である。この3種類の入力信号をそれぞれオン/オフ制御する3つのスイッチを独立に制御することも、当業者が図2に示した手法を応用することによって、容易に可能である。また、第1増幅回路31の増幅期間には、所定のリファレンス電圧が入力される。
このように、第1増幅回路31を上述した第1実施形態におけるスイッチトキャパシタ型の構成にすることにより、第1増幅回路31に入力される信号の遅延を低減することができる。よって、外部から入力される入力アナログ信号Vin1、および入力アナログ信号Vin2、並びに第2増幅回路35の出力信号の高速化に対応可能となる。したがって、複数の入力アナログ信号Vin1,Vin2が入力されるサイクリック型のAD変換器全体を高速化することができる。
(第6実施形態)
第6実施形態は、非サイクリック型の前段で4ビットを変換し、サイクリック型の後段で2ビットずつ変換し、後段が3周回することにより合計10ビットを出力するAD変換器の例であり、前段と後段とで、DA変換回路、減算回路、および減算後の増幅回路を共用する構成である。
図10は、第6実施形態におけるAD変換器の構成を示す。このAD変換器において、まず、前段ステージについて説明する。初期状態においては、第1スイッチSW21および第2スイッチSW22がオン、第3スイッチSW23および第4スイッチSW24がオフ状態である。入力アナログ信号Vinは、第1増幅回路61および第1AD変換回路62に入力される。第1増幅回路61および第1AD変換回路62は、同じタイミングで入力アナログ信号Vinをサンプルする。第1AD変換回路62は、フラッシュ型のものであり、その分解能、即ち変換ビット数は4ビットである。第1AD変換回路62は、サンプルしたアナログ信号Vinをデジタル値に変換し、上位4ビット(D9〜D6)を取り出し、図示しないエンコーダおよび第2スイッチSW22を介してDA変換回路63に出力する。DA変換回路63は、第1AD変換回路62により変換されたデジタル値をアナログ値に変換する。
第1増幅回路61は、サンプルした入力アナログ信号Vinを所定の期間ホールドし、所定のタイミングで、第1スイッチSW21を介して減算回路64に出力する。第1増幅回路61は、アナログ信号を増幅せず、サンプル・ホールド回路として機能している。減算回路64は、第1増幅回路61の出力から、DA変換回路63の出力を減算する。第2増幅回路65は、減算回路64の出力を2倍に増幅する。なお、減算回路64および第2増幅回路65は、一体型の減算増幅回路66であってもよい。これによれば、回路を簡素化することができる。
次に、後段ステージについて説明する。第2増幅回路65の出力アナログ信号は、第3増幅回路67および第2AD変換回路68に入力される。第3増幅回路67および第2AD変換回路68は、同じタイミングで当該アナログ信号をサンプルする。第2AD変換回路68も、フラッシュ型のものであり、その分解能、即ち冗長1ビットを含んだビット数は3ビットである。また、第2AD変換回路68を構成しているコンパレータに供給されるリファレンス電圧は、第1AD変換回路62を構成しているコンパレータに供給されるリファレンス電圧の1/2に設定される。第2AD変換回路68は2ビット変換のため、本来、第1AD変換回路62での変換後のアナログ信号は実質4(2の2乗)倍に増幅されていなければならない。この点、第2増幅回路65が2倍の増幅率であるため、上述したようにリファレンス電圧を1/2にすることにより、調整している。
この段階において、第1スイッチSW21および第2スイッチSW22がオフ、第3スイッチSW23および第4スイッチSW24がオン状態に遷移する。第2AD変換回路68は、サンプルしたアナログ信号をデジタル値に変換し、上位から5,6ビット(D5〜D4)を取り出し、図示しないエンコーダおよび第4スイッチSW24を介してDA変換回路63に出力する。DA変換回路63は、第2AD変換回路68により変換されたデジタル値をアナログ値に変換する。
第3増幅回路67は、サンプルしたアナログ信号を2倍に増幅して、第3スイッチSW23を介して減算回路64に出力する。減算回路64は、第3増幅回路67の出力から、DA変換回路63の出力を減算して、第2増幅回路65に出力する。ここで、DA変換回路63の出力は、実質2倍に増幅されている。これは、第2AD変換回路68の基準電圧レンジと、DA変換回路63の基準電圧レンジとの比を1:2に設定すれば実現することができる。例えば、第2AD変換回路68の入力をシングルで行い、DA変換回路63の出力を差動で構成すれば、1:2に設定することができる。このように、周回によりDA変換回路63の増幅の有無を制御する機構が必要になる。
第2増幅回路65は、減算回路64の出力を2倍に増幅する。第2増幅回路65において増幅されたアナログ信号は、第3増幅回路67および第2AD変換回路68に入力される。以下、上記の処理が繰り返され、第2AD変換回路68は、上位から7,8ビット(D3〜D2)および上位から9,10ビット(D1〜D0)を取り出す。このようにして、10ビットのデジタル値を得ている。上位から5〜10ビットをサイクリック型の後段ステージにより得ている。
減算増幅回路66は、上述した第1実施形態におけるスイッチトキャパシタ型増幅回路を用いることができる。即ち、図1の入力信号Vina、入力信号Vinbを、図10の第1増幅回路61の出力信号、第3増幅回路67の出力信号に対応させればよい。そして、図1のVina用スイッチSW1〜na、Vinb用スイッチSW1〜nbを図10の第1スイッチSW21、第3スイッチSW23に対応させればよい。また、図1の高電位側基準電圧VRT、低電位側基準電圧VRBを、図10のDA変換回路63の出力信号に対応させればよい。DA変換回路63を容量アレイ型で構成した場合、第1AD変換回路62または第2AD変換回路68の出力に応じて、高電位側基準電圧VRTおよび低電位側基準電圧VRBが入力用コンデンサC1〜nに印加される個数が決まる。
このように、減算増幅回路66を上述した第1実施形態におけるスイッチトキャパシタ型の構成にすることにより、減算増幅回路66に入力される信号の遅延を低減することができる。よって、第1増幅回路61および第3増幅回路67の出力信号が早くても対応が可能となり、第1増幅回路61および第3増幅回路67の動作速度を上げることが可能となる。したがって、本実施形態によれば、AD変換器全体の高速化と、回路面積の縮小化を実現することができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、その各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能である。また、そうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
第1実施形態において、シングルエンドのスイッチトキャパシタ型増幅回路を説明した。この点、完全差動方式のスイッチトキャパシタ型増幅回路にも適用可能である。その場合、第1実施形態において、オペアンプ100の両入力端子に、入力用コンデンサC1〜nが接続されることになる。
第2実施形態において、第1増幅回路11は除去されてもよい。第1減算増幅回路16の入力アナログ信号Vinのサンプルタイミングを調整するか、第1AD変換回路12を構成している電圧比較素子への入力アナログ信号Vinとリファレンス電圧との入力タイミングを切り替えれば、第1増幅回路11を除去してもAD変換器全体の動作が保証される。これによれば、回路面積を縮小することができる。また同様に、第3実施形態の第1増幅回路41、第3実施形態の変形例の第1増幅回路11、および第5実施形態の第1増幅回路61も除去することもできる。さらに、第3実施形態の第3増幅回路47、第5増幅回路53も除去してもよい。その場合、第4増幅回路51、第6増幅回路57の増幅率を4倍にすればよい。
各実施形態に記載したAD変換回路の変換ビット数とその配分、増幅回路の増幅率のパラメータは一例に過ぎず、変形例においてはこれらのパラメータに他の数値を採用してもよい。また、ステージ数は、1段や2段に限るものではなく、3段以上にも適用可能である。そして、それらのステージの1段以上がサイクリック型の構成であってもよい。
第1実施形態におけるシングルエンドのスイッチトキャパシタ型の増幅回路を示す図である。 第1実施形態におけるスイッチの動作タイミングを示すタイムチャートである。 比較例におけるシングルエンドのスイッチトキャパシタ型の増幅回路を示す図である。 比較例におけるスイッチの動作タイミングを示すタイムチャートである。 第2実施形態におけるAD変換器の構成を示す図である。 第3実施形態におけるAD変換器の構成を示す図である。 第4実施形態におけるAD変換器の構成を示す図である。 第4実施形態の変形例におけるAD変換器の構成を示す図である。 第5実施形態におけるAD変換器の構成を示す図である。 第6実施形態におけるAD変換器の構成を示す図である。
符号の説明
11 第1増幅回路、 12 第1AD変換回路、 13 第1DA変換回路、 14 第1減算回路、 15 第2増幅回路、 16 第1減算増幅回路、 17 第2AD変換回路、 18 第2DA変換回路、 19 第3増幅回路、 20 第2減算回路、 21 第4増幅回路、 22 第2減算増幅回路、 100 オペアンプ、 C1〜n,C10 コンデンサ、 SW1〜n,SW10,SW11〜16,SW21〜24 スイッチ。

Claims (7)

  1. 複数の入力信号のいずれかを容量の一端に入力し、前記容量の他端に現れる電圧をサンプリングする容量結合入力型の増幅回路であって、
    前記複数の入力信号が前記容量の一端へ至る経路にそれぞれ設けられた入力信号用スイッチと、
    所定のリファレンス電圧信号が前記容量の一端へ至る経路に設けられたリファレンス用スイッチと、を有し、
    前記入力信号用スイッチのそれぞれは前記容量の一端に直接接続されていることを特徴とする増幅回路。
  2. 前記複数の入力信号用の各スイッチは、各々独立の制御信号により制御されることを特徴とする請求項1に記載の増幅回路。
  3. 入力されるアナログ信号を所定ビット数のデジタル値に変換するAD変換回路と、
    前記入力されるアナログ信号をサンプルし、所定の増幅率で増幅する第1増幅回路と、
    前記第1増幅回路の出力アナログ信号と、前記所定の増幅率と実質的に同一の増幅率で増幅された前記デジタル値に相当するアナログ信号との差分を所定の増幅率で増幅し、前記AD変換回路および前記第1増幅回路にフィードバックする第2増幅回路と、を有し、
    前記第1増幅回路は、請求項1または2に記載の増幅回路を用いたことを特徴とするアナログデジタル変換器。
  4. 入力アナログ信号を複数ステージにより、複数回に分けてデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器であって、
    前記AD変換回路および前記第1増幅回路には、前段ステージからのアナログ信号と、前記第2増幅回路からのアナログ信号とが選択的に入力されることを特徴とする請求項3に記載のアナログデジタル変換器。
  5. 入力アナログ信号を複数回に分けて、デジタル信号に変換するアナログデジタル変換器であって、
    前記入力アナログ信号を所定ビット数のデジタル値に変換するAD変換回路と、
    前記入力アナログ信号をサンプルし、所定の増幅率で増幅する第1増幅回路と、
    前記第1増幅回路の出力アナログ信号と、前記所定の増幅率と実質的に同一の増幅率で増幅された前記デジタル値に相当するアナログ信号との差分を所定の増幅率で増幅する第2増幅回路と、を有し、
    前記AD変換回路および前記第1増幅回路には、複数の前記入力アナログ信号の内のいずれかが入力され、前記第1増幅回路は、請求項1または2に記載の増幅回路を用いたことを特徴とするアナログデジタル変換器。
  6. 前記AD変換回路および前記第1増幅回路には、前記第2増幅回路の出力アナログ信号がさらに入力されることを特徴とする請求項5に記載のアナログデジタル変換器。
  7. 入力アナログ信号を複数ステージにより、複数回に分けてデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器であって、
    あるステージは、
    自己のステージの変換デジタル値、または他のステージの変換デジタル値を選択的にアナログ信号に変換する共用DA変換回路と、
    前記自己のステージの入力アナログ信号、若しくは前記自己のステージの入力アナログ信号を所定の増幅率で増幅したアナログ信号から、該自己のステージの変換デジタル値を変換した共用DA変換回路の出力信号の減算、または前記他のステージの入力アナログ信号、若しくは前記他のステージの入力アナログ信号を所定の増幅率で増幅したアナログ信号から、該他のステージの変換デジタル値を変換した共用DA変換回路の出力信号の減算を選択的に行い、所定の増幅率で増幅する共用減算増幅回路と、を有し、
    前記共用減算増幅回路は、請求項1または2に記載の増幅回路を用い、前記リファレンス電圧信号として、前記共用DA変換回路の出力アナログ信号が入力されることを特徴とするアナログデジタル変換器。
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