JP5252085B2 - スイッチドキャパシタ回路およびad変換回路 - Google Patents

スイッチドキャパシタ回路およびad変換回路 Download PDF

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Description

この出願で言及する実施例は、スイッチドキャパシタ回路およびAD変換回路に関する。
スイッチドキャパシタ回路は、高精度で低消費電力のAD(Analog-to-Digital)変換器,DA(Digital-to-Analog)変換器およびフィルタ等に広く適用されている。
すなわち、スイッチドキャパシタ回路は、容量,スイッチおよび増幅器を有し、例えば、パイプライン型AD変換回路や循環比較型AD変換回路の基本セルのMDAC(Multiplying DAC)等に適用されている。
なお、本明細書では、AD変換回路およびそれに適用されるスイッチドキャパシタ回路(MDAC)を例として説明するが、上述したように、スイッチドキャパシタ回路は、DA変換器やフィルタ等に対しても適用することができる。
ところで、従来、スイッチドキャパシタ回路を適用したパイプライン型AD変換回路および循環比較型AD変換回路としては、様々なものが提案されている。
Shoji Kawahito(川人 祥二 著), "Low-Power Design of Pipeline A/D Converters", IEEE Custom Integrated Circuits Conference 2006, pp.505-512, 2006 Kunihiko Gotoh et al.(後藤 邦彦 他著), "3 STATES LOGIC CONTROLLED CMOS CYCLIC A/D CONVERTER", IEEE Custom Integrated Circuits Conference 1986, pp.366-369, 1986 Chin-Chen Lee, "A NEW SWITCHED-CAPACITOR REALIZATION FOR CYCLIC ANALOG-TP-DIGITAL CONVERTER", IEEE 1983, pp.1261-1265, 1983
上述したように、スイッチドキャパシタ回路は、例えば、パイプライン型AD変換回路のMDAC等に適用されている。
近年、システムの高機能なデジタル信号処理化が進み、高精度で高速処理が可能なAD変換回路が益々重要になってきている。また、例えば、携帯機器においては、さらなる低電力動作、並びに、回路の占有面積の低減等も求められている。
一実施形態によれば、スイッチドキャパシタ回路と、負荷回路と、を有する回路において、第1動作モードおよび第2動作モードを含む2種類以上の動作モードを有するスイッチドキャパシタ回路が提供される。
前記スイッチドキャパシタ回路は、2つ以上の内部容量,1つ以上の増幅器および2つ以上の内部スイッチを有する。また、前記負荷回路は、前記スイッチドキャパシタ回路の次段に設けられたサンプリング容量および該サンプリング容量の接続をオン/オフ制御するサンプリングスイッチを有する。
前半の前記第1動作モードでは、前記次段のサンプリングスイッチをオフして、前記スイッチドキャパシタ回路の出力電圧と前記次段のサンプリング容量を切り離すと共に、前記スイッチドキャパシタ回路で演算を行う。
後半の前記第2動作モードでは、前記次段のサンプリングスイッチをオンして、前記スイッチドキャパシタ回路の出力電圧を前記次段のサンプリング容量にサンプリングする。
そして、前記スイッチドキャパシタ回路は、前記第1動作モードにおいて、1つ以上の前記内部容量を前記内部スイッチで切り離す。
開示のスイッチドキャパシタ回路およびAD変換回路は、演算動作の高速化,増幅器の低消費電力化,或いは,回路の占有面積の低減等を実現することができるという効果を奏する。
AD変換回路の一例を示すブロック図である。 図1AのAD変換回路の動作を説明するための図(その1)である。 図1AのAD変換回路の動作を説明するための図(その2)である。 MDACの一例およびその動作を説明するための図(その1)である。 MDACの一例およびその動作を説明するための図(その2)である。 MDACの一例およびその動作を説明するための図(その3(である。 1.5b構成のMDACの一例をサンプリング時とホールド時に分けて示す回路図である。 図3AのMDACの動作を説明するための図(その1)である。 図3AのMDACの動作を説明するための図(その2)である。 図3AのMDACの動作を説明するための図(その3)である。 2.5b構成のMDACの一例をサンプリング時とホールド時に分けて示す回路図である。 図4AのMDACの動作を説明するための図(その1)である。 図4AのMDACの動作を説明するための図(その2)である。 MDACの演算時の動作速度とオペアンプの消費電流の関係を説明するための図である。 MDAC方式のAD変換回路の無負荷時における性能を比較して示す図である。 MDACのアナログ演算および次段サンプリング時の動作を説明するための図である。 第1実施例のMDACにおけるアナログ演算の動作を説明するための図である。 第1実施例のMDACにおける次段サンプリングの動作を説明するための図である。 第1実施例のMDACおよびその動作を説明するための図(その1)である。 第1実施例のMDACおよびその動作を説明するための図(その2)である。 第1実施例のMDACの一例を示す回路図である。 図10AのMDACの動作を説明するための図である。 第1実施例のMDACと図3Aに示すMDACの性能を比較して示す図である。 第1実施例を変形したMDACと図4Aに示すMDACの性能を比較して示す図である。 第2実施例のMDACおよびその動作を説明するための図(その1)である。 第2実施例のMDACおよびその動作を説明するための図(その2)である。 第2実施例のMDACの一例を示す回路図である。 図14AのMDACの動作を説明するための図である。 第3実施例のMDACおよびその動作を説明するための図(その1)である。 第3実施例のMDACおよびその動作を説明するための図(その2)である。 第3実施例のMDACの一例を示す回路図である。 図16AのMDACの動作を説明するための図である。 第3実施例のMDACと図3Aおよび図4Aに示す各MDACで必要とする比較器の数を比較して示す図である。 MDACの他の例およびその動作を説明するための図(その1)である。 MDACの他の例およびその動作を説明するための図(その2)である。 前述した第1実施例のMDACおよびその動作を説明するための図(その1)である。 前述した第1実施例のMDACおよびその動作を説明するための図(その2)である。 1.5b構成のMDACの第1構成例をサンプリング時とホールド時に分けて示す回路図である。 図20AのMDACの動作を説明するための図(その1)である。 図20AのMDACの動作を説明するための図(その2)である。 図20AのMDACの動作を説明するための図(その3)である。 1.5b構成のMDACの第2構成例をサンプリング時とホールド時に分けて示す回路図である。 図21AのMDACの動作を説明するための図(その1)である。 図21AのMDACの動作を説明するための図(その2)である。 図21AのMDACの動作を説明するための図(その3)である。 第2構成例のMDACの基本動作を説明するための図(その1)である。 第2構成例のMDACの基本動作を説明するための図(その2)である。 第4実施例のMDACおよびその動作を説明するための図(その1)である。 第4実施例のMDACおよびその動作を説明するための図(その2)である。 第4実施例のMDACの一例を示す回路図である。 図24AのMDACの動作を説明するための図である。 並列MDACにおける第1構成例のMDACの基本動作を説明するための図である。 並列MDACにおける第2構成例のMDACの基本動作を説明するための図(その1)である。 並列MDACにおける第2構成例のMDACの基本動作を説明するための図(その2)である。 第5実施例のMDACおよびその動作を説明するための図(その1)である。 第5実施例のMDACおよびその動作を説明するための図(その2)である。 第5実施例のMDACの一例を示す回路図である。 図28AのMDACの動作を説明するための図である。 第4実施例および第5実施例のMDACと図22Aおよび図26Aに示すMDACの性能を比較して示す図である。 各実施例のMDACが適用されるパイプライン型AD変換回路の一例を概略的に示すブロック図である。 各実施例のMDACが適用される循環比較型AD変換回路の一例を概略的に示すブロック図である。
まず、各実施例を詳述する前に、図1A〜図7を参照して、スイッチドキャパシタ回路およびAD変換回路、並びに、それらにおける問題点を説明する。
図1AはAD変換回路の一例を示すブロック図であり、また、図1Bおよび図1Cは図1AのAD変換回路の動作を説明するための図である。ここで、図1A〜図1Cを参照して説明するAD変換回路はパイプライン型AD変換回路である。
なお、パイプライン型AD変換回路において、高速化および低電力化並びに小面積化で重要になる回路は、基本セルとして使用されるMDAC(Multiplying DAC:スイッチドキャパシタ回路)である。
図1Aに示されるように、パイプライン型AD変換回路1は、サンプルホールド(S/H)回路11、N−1段のステージ回路(STG-1〜STG-(N-1))10-1〜10-(N-1)、最終段のフラッシュAD変換器(フラッシュADC)12およびデジタル補正回路(コード変換回路)13を有する。
サンプルホールド回路11は、入力電圧VINをサンプリングして保持し、フラッシュADC12は、AD変換した信号DONをそのままデジタル補正回路13に出力する。
デジタル補正回路13は、フラッシュADC12からの出力信号DONと共に、各ステージ回路10-1〜10-(N-1)からの出力信号DO1〜DO(N-1)を受け取って入力電圧VINをAD変換したデジタル信号DOを出力する。
各ステージ回路10はMDAC100およびサブAD変換器(ADC)110を有し、MDAC100はサブDA変換器(DAC)101およびアナログ演算部102を有する。なお、サブDAC101は、サブADC110からの信号DA(i)に応じて電圧+VR, 0(SG), -VRをアナログ演算部102へ出力する。
後述するように、MDAC100は2個以上の容量(内部容量)と増幅器とスイッチ(内部スイッチ)を含むスイッチドキャパシタ回路を有し、入力信号VIN(i)を増幅した結果と入力信号をAD変換した結果DA(i)を用いて参照電圧VRの定数倍を加減算したアナログ演算を行う。
各MDAC100(各ステージ回路10-1〜10-(N-1))の出力VO(i)は、次段の回路(次段のステージ回路10-2〜10-(N-1)またはフラッシュADC12)の入力信号として供給される。
すなわち、図1Bに示されるように、例えば、アナログの入力信号VINを4ビットのデジタル信号に変換して出力する場合(N=4)、まず、VIN(1)に関して、期間T(1)で最上位ビット(MSB)の信号DO1(1)が出力され、また、期間T(2)で信号DO2(1)が出力される。
さらに、期間T(3)で信号DO3(1)が出力され、また、期間T(4)で最下位ビット(LSB)の信号DO4(1)が出力される。そして、期間T(5)において、デジタル補正回路13で2値化されたデジタル出力ADCO(1)が出力される。
同様に、VIN(2)に関して、期間T(2)で最上位ビットの信号DO1(2)が出力され、また、期間T(3)で信号DO2(2)が出力される。
さらに、期間T(4)で信号DO3(2)が出力され、また、期間T(5)で最下位ビットの信号DO4(2)が出力される。そして、期間T(6)において、デジタル補正回路13で2値化されたデジタル出力ADCO(2)が出力される。
ここで、各ステージにおける演算は、VO(i)=m*[VIN(i)−{DA(i)/m}*VR]により行われ、図1Cに示されるように、例えば、信号DO1〜DO4が『1,0,−1,1』のとき、デジタル補正13は、2値化処理したデジタル出力ADCO『0111』を出力する。なお、mは信号増幅率を表している。
パイプライン型AD変換回路1は、MDAC100を従属接続して1クロックで複数の処理を進めることにより、入力から出力までの遅延(レイテンシ)は大きくなるが、変換速度の高速化を可能としている。
なお、パイプライン型AD変換回路は、高精度化も必要分解能に応じてステージの段数を規定すればよいため、要求性能に対してフレキシブルな設計を行うことができる。
このように、パイプライン型AD変換回路は、精度と変換速度のカバー範囲が広いため、例えば、デジタルAV機器や無線通信回路等の様々な電子機器に幅広く適用されている。
図2A,図2Bおよび図2CはMDACの一例およびその動作を説明するための図であり、図1AのAD変換回路におけるMDACの動作を説明するためのものである。
ここで、図2BはMDAC1およびMDAC2の処理を示し、また、図2CはMDAC1の処理のみを示している。さらに、図2Aにおいて、参照符号OP1, OP2は、演算増幅器(オペアンプ:増幅器)を示している。
なお、図2A〜図2Cでは、変換タイミングTを4つの期間(1)〜(4)に分けているが、これは、後述する各実施例の説明に対応させるためであり、実際には、期間(1)+(2)と期間(3)+(4)の2つの期間の動作として説明することができる。
すなわち、例えば、図2Bおよび図2Cでは、一連の動作を繰り返す時間(変換タイミングT)に対して(1)〜(4)の期間に四分割して描いている。従って、期間の長さは、(1)+(2)=(3)+(4)=T/2になっている。
また、本明細書および添付の図面では、説明を容易にするために、シングルエンド信号を処理する場合を記載しているが、差動信号を処理する場合でも基本的な形態は同じである。
さらに、図2Aでは、MDAC1およびMDAC2の2つのMDACが描かれているが、基本動作は前段のMDAC1について説明し、後段のMDAC2は前段のMDAC1の負荷状態を理解し易くするために用いている。
まず、図2Aに示されるように、アナログ信号の処理回路であるMDACは、容量(C),スイッチ(SW)および演算増幅器(OP:オペアンプ)を含むスイッチドキャパシタ(SC)回路とされている。
MDACの基本動作は、まず、期間(1)+(2)において、MDAC1ではアナログ入力信号(VIN)をサンプリング容量C1S(=C1n1+C1n2)でサンプリングする。また、同じ期間(1)+(2)において、比較器を有するサブAD変換器ADC1(110)を用いて、デジタル出力結果DO(DO1)と参照電圧VRの加減算係数DA(DA1)を決める。
次に、期間(3)+(4)において、オペアンプOP1と容量C1n1, C1n2とADC1による比較結果を用いたDAC出力電圧を印加することで、アナログ演算結果VO1を出力する。
この結果は、同時に次段MDAC(MDAC2)の入力信号VIN2として、サンプリング容量C2S(2つの容量C2n1, C2n2)にサンプリングされると同時に、次段のサブAD変換器ADC2(110)の入力信号になる。
なお、図2Cにおいて、後に詳述するように、MDAC1が演算を行う期間(3)+(4)では、容量C1n1が演算用の容量(C1MDAC)になり、容量C1n2がホールド容量(C1H)になり、そして、次段のMDAC2のサンプリング容量C2S(=C2n1+C2n2)が負荷になる。
すなわち、期間(3)+(4)では、ホールド容量C1H(C1n2)がオペアンプOP1の出力端子と負入力端子の間に接続され、また、演算容量C1MDAC(C1n1)がサブDA変換器(101)の出力端子とオペアンプOP1の負入力端子の間に接続されることになる。そして、オペアンプOP1の出力端子には、次段のMDAC2のサンプリング容量C2S(C2n1+C2n2)が接続されることになる。
図3Aは1.5b構成のMDACの一例をサンプリング時とホールド時に分けて示す回路図であり、また、図3B,図3Cおよび図3Dは、図3AのMDACの動作を説明するための図である。
図3Aにおいて、参照符号SWC1は、信号MCLKおよびSHSELを受け取り、スイッチ制御信号を出力するスイッチ制御部、また、101はサブDAC、CMP1およびCMO2はコンパレータ、DFF1およびDFF2はフリップフロップ、そして、L01はロジック部を示している。
まず、図3Aの左側,並びに,図3Bの期間(1)および(2)((1)+(2))に示されるように、MDAC1のサンプリング(S)時において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWS1A/1B/2A/2BおよびSWADCINに対する制御信号を高レベル『H』にしてこれらのスイッチをオンする。
ここで、コンパレータCMP1およびCMP2は、スイッチSWADCINがオンすると、比較電圧VCMPとして与えられる入力電圧VINをそれぞれ基準電圧1/4*VRおよび-1/4*VRと比較し、その比較結果をフリップフロップDFF1およびDFF2の入力端子に供給する。
さらに、期間(1)+(2)のMDAC1のサンプリング時において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWH1A/1B/2Bに対する制御信号およびCLKADCを低レベル『L』にする。これにより、スイッチSWH1A/1B/2Bはオフし、また、フリップフロップDFF1, DFF2はディセーブルになる。
前述したように、MDAC1が入力信号VINをサンプリングするサンプリング容量C1Sは、スイッチSWS1A, SWS1BおよびSWS2Bがオンして容量C1n1およびC1n2が並列接続されるため、サンプリング容量C1Sは、C1S=C1n1+C1n2になる。そして、C1n1=C1n2=C0/2とすると、C1S=C1n1+C1n2=C0になる。
次に、図3Aの右側,並びに,図3Bの期間(3)および(4)((3)+(4))に示されるように、MDAC1のホールド(H:演算)時において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWS1A/1B/2A/2BおよびSWADCINに対する制御信号を『L』にしてこれらのスイッチをオフする。
さらに、期間(3)+(4)のホールド時において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWH1A/1B/2Bに対する制御信号およびCLKADCを『H』にする。これにより、スイッチSWH1A/1B/2Bはオンし、また、フリップフロップDFF1, DFF2はイネーブルになって入力データをラッチして保持する。
ここで、フリップフロップDFF1およびDFF2の出力信号はロジック部LO1に供給され、ロジック部LO1は、デジタル出力DOおよび加減算係数DA1を出力する。なお、加減算係数DA1は、サブDAC101に供給されている。
また、ホールド容量C1Hおよび演算容量C1MDACは、C1H=C0/2およびC1MDAC=C0/2になり、帰還量βは、β=C1H/(C1H+C1MDAC)=1/2になり、そして、信号増幅率mは、m=C1S/C1H=2になる。
すなわち、期間(3)+(4)では、ホールド容量C1H(C1n2)がオペアンプOP1の出力端子と負入力端子の間に接続され、また、演算容量C1MDAC(C1n1)がサブDA変換器(101)の出力端子とオペアンプOP1の負入力端子の間に接続されることになる。
なお、信号増幅率m=2のとき、VIN/VRとVO/VRの間には、図3Cに示す関係が成立している。また、入力電圧VIN(比較電圧VCMP), デジタル出力DO, 加減算係数DA1, サブDAC101の出力電圧VDA1およびオペアンプOP1の出力電圧VOは、それぞれ図3Dのようになる。
ここで、出力電圧VOは、VO=m*{VIN−(DA/m)*VR}で、m=2なので、VO=2*VIN−DA*VRになる。
すなわち、入力電圧VINが+VR≧VIN≧+(1/4)*VRのとき、DOは+01、DAは+1、VDA1は+VRおよびVOは2*VIN-VRになり、また、入力電圧VINが+(1/4)*VR≧VIN≧-(1/4)*VRのとき、DOは00、DAは0、VDA1は0およびVOは2*VINになる。
さらに、入力電圧VINが-(1/4)*VR≧VIN≧-VRのとき、DOは-01、DAは-1、VDA1は-VRおよびVOは2*VIN+VRになる。
図4Aは2.5b構成のMDACの一例をサンプリング時とホールド時に分けて示す回路図であり、また、図4Bおよび図4Cは図4AのMDACの動作を説明するための図である。
図4Aと前述した図3Aとの比較から明らかなように、2.5b構成のMDACでは、2.5b構成のMDACにおける容量C1n1を2つの容量C1n11, C1n12に分割し、それぞれに対してサブDAC101a, 101bおよびスイッチSWS11B, SWH11B; SWS12B, SWH12Bを設けている。
さらに、図3Aにおける2つのコンパレータCMP1, CMP2を6個のコンパレータCMP11〜CMP16とし、各コンパレータCMP11〜CMP16に対してそれぞれ6分割した電圧5/8*VR, 3/8*VR, 1/8*VR, -1/8*VR, -3/8*VR, -5/8*VRを印加して入力電圧VIN(VCMP)との比較を行う。
各コンパレータCMP11〜CMP16の出力信号は、フリップフロップDFF11〜DFF16を介してロジック部LO1に供給され、ロジック部LO1は、サブDAC101a, 101bに供給する2つの加減算係数DA1, DA2およびデジタル出力DOを出力する。
そして、図4Aの左側に示されるように、MDAC1のサンプリング時において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWS1A/2B/11B/12BBおよびSWADCINに対する制御信号を『H』にしてこれらのスイッチをオンする。
さらに、MDAC1のサンプリング時において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWH1A/2B/11B/12Bに対する制御信号およびCLKADCを『L』にして、スイッチSWH1A/2B/11B/12Bをオフし、また、フリップフロップDFF11〜DFF16をディセーブルにする。
このとき、サンプリング容量C1Sは、スイッチSWS11B, SWS12BおよびSWS2Bがオンして容量C1n11, C1n12およびC1n2が並列接続されるため、C1S=C1n11+C1n12+C1n2になる。そして、C1n11=C0/2, C1n2=C1n12=C0/4とすると、C1S=C1n11+C1n12+C1n2=C0になる。
次に、図4Aの右側に示されるように、MDAC1のホールド時において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWS1A/2B/11B/12BおよびSWADCINに対する制御信号を『L』にしてこれらのスイッチをオフする。
さらに、MDAC1のホールド時において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWH1A/2B/11B/12Bに対する制御信号およびCLKADCを『H』にする。これにより、スイッチSWH1A/2B/11B/12Bはオンし、また、フリップフロップDFF1〜DFF16はイネーブルになって入力データをラッチして保持する。
すなわち、フリップフロップDFF1〜DFF16は、対応する各コンパレータCMP11〜CMP16の出力信号を取り込んで保持する。ここで、フリップフロップDFF1〜DFF16の出力信号はロジック部LO1に供給され、ロジック部LO1は、デジタル出力DOおよび加減算係数DA1, DA2を出力する。なお、加減算係数DA1およびDA2は、それぞれサブDAC101bおよび101aに供給されている。
また、ホールド容量C1Hおよび演算容量C1MDACは、C1H=C0/4およびC1MDAC=(3/4)*C0になり、帰還量βは、β=C1H/(C1H+C1MDAC)=1/4になり、そして、信号増幅率mは、m=C1S/C1H=4になる。
なお、信号増幅率m=4のとき、VIN/VRとVO/VRの間には、図4Bに示す関係が成立している。
また、入力電圧VIN(比較電圧VCMP), デジタル出力DO, 加減算係数DA1,DA2, サブDAC101bおよび101aの出力電圧VDA1およびVDA2, 並びに, オペアンプOP1の出力電圧VOは、それぞれ図4Cのようになる。
ここで、出力電圧VOは、VO=m*{VIN−(DA/m)*VR}で、m=4なので、VO=4*VIN−DA*VRになる。
すなわち、入力電圧VINが+VR≧VIN≧+(5/8)*VRのとき、DOは+011、DAは+3、VDA2は+VR、VDA1は+VRおよびVOは4*VIN-3*VRになり、また、入力電圧VINが+(5/8)*VR ≧VIN≧+(3/8)*VRのとき、DOは+010、DAは+2、VDA2は+VR、VDA1は0およびVOは4*VIN-2*VRになる。
さらに、入力電圧VINが+(3/8)*VR≧VIN≧+(1/8)*VRのとき、DOは+001、DAは+1、VDA2は0、VDA1は+VRおよびVOは4*VIN-VRになり、また、入力電圧VINが+(1/8)*VR ≧VIN≧-(1/8)*VRのとき、DOは000、DAは0、VDA2は0、VDA1は0およびVOは4*VINになる。
また、入力電圧VINが-(1/8)*VR≧VIN≧-(3/8)*VRのとき、DOは-001、DAは-1、VDA2は0、VDA1は-VRおよびVOは4*VIN+VRになり、さらに、入力電圧VINが-(3/8)*VR ≧VIN≧-(5/8)*VRのとき、DOは-010、DAは-2、VDA2は-VR、VDA1は0およびVOは4*VIN+2*VRになる。
そして、入力電圧VINが-(5/8)*VR≧VIN≧-VRのとき、DOは-011、DAは-3、VDA2は-VR、VDA1は-VRおよびVOは4*VIN+3*VRになる。
なお、説明は省略するが、3.5bおよび4.5b等の他の構成のMDACに対しても、後述する各実施例を適用することが可能である。
図5はMDACの演算時(ホールド時)の動作速度とオペアンプの消費電流の関係を説明するための図であり、MDAC1の演算動作時の演算動作速度と増幅器の消費電流の関係を示すものである。
ここで、負荷をCLT, 帰還量をβ1,オペアンプOP1の電流をIAMPとすると、必要な変換時間T1は、下記の関係になる(式(5)を参照)。
Figure 0005252085
ここで、TL1*IAMPとT2S*IAMPは、下記の関係になる(式(7)および(8)を参照)。なお、説明を容易にするために、図3A〜図3Dおよび図4A〜図4Cでは、C1MDAC+C1H=C1Sとしているが、この条件がなくても同様なことが言える。
Figure 0005252085
MDAC(MDAC1)のサンプリング容量C1Sは、熱雑音(kT/C)で規定されるため、これを図3A〜図3Dおよび図4A〜図4Cでは、基準値として一定の値C0としている。また、信号増幅率(m)は、C1S/C1Hで表される。
すなわち、図3A〜図3D(1.5b構成のMDAC)の場合は、m=2であり、図4A〜図4C(2.5b構成のMDAC)の場合は、m=4である。従って、図3A〜図3Dおよび図4A〜図4CのMDACを、信号増幅率mを使ってC1HおよびC1MDACを表現すると下記のようになる(式(10)および(11)を参照)。
Figure 0005252085
次段のMDAC(MDAC2)のサンプリング容量C2Sは、一般的に信号増幅率(m)に対して、(1/m)倍にしてよいが、最小容量値の制限を考慮する必要がある。すなわち、下記の(A)および(B)の2種類を考慮する必要がある。
Figure 0005252085
図6はMDAC方式のAD変換回路の無負荷時における性能を比較して示す図であり、信号増幅率m=2およびm=4のそれぞれにおいて、無負荷時と有負荷時をスケーリング(Scaling)有無の条件を加えて示すものである。
ここで、スケーリング有の場合とは、各段のMDACの容量を、例えば、m=2(1.5b構成のMDAC)の場合には、後段に行くに従って1/2ずつ低減し、m=4(2.5b構成のMDAC)の場合には、後段に行くに従って1/4ずつ低減するものである。一方、スケーリング無の場合とは、MDACの容量を各段で全て等しくしたものである。
図6に示されるように、無負荷時に比べて、負荷が有ると2倍以上の変換時間(T*IAMPを参照)が必要になり、特に、図5に示す容量C2Sがスケーリング無だと速度低下が極めて大きくなるのが分かる。
また、多ビット(m=4)の場合、容量C2Sがスケーリング無だと無負荷時に比べて変換速度(演算速度)が6倍以上低いことが分かる。すなわち、無付加時に比べて増幅器(オペアンプ)の電源電流を一定にすると、変換に要する時間が2倍以上必要(変換速度が半分以下)になることが分かる。
このように、MDAC(スイッチドキャパシタ回路)では、例えば、次段のサンプリング容量による負荷が有ると、負荷が無いときに比べて2倍以上の変換(演算)時間が必要になる。さらに、このMDACの変換速度に関しては、スケーリングが無いと速度低下が大きくなり、また、多ビット化になる程、速度低下が大きくなる。
図7はMDAC(スイッチドキャパシタ回路:SC回路)のアナログ演算および次段サンプリング時の動作を説明するための図であり、上述したアナログ演算(ホールド動作)時の動作を簡略化して説明するものである。
図7に示されるように、アナログ演算を行うSC回路11(MDAC1)では、容量C1MDACおよびC1Hが接続(使用)されている。また、演算増幅器(オペアンプ:増幅器)OP1の出力には、その出力電圧VO(0)をサンプリングするために、次段のSC回路12(MDAC2)のサンプリング容量C2Sが接続される。
すなわち、SC回路11では、ホールド容量C1HがオペアンプOP1の出力端子と負入力端子の間に接続され、また、演算容量C1MDACがサブDA変換器(101)の出力端子とオペアンプOP1の負入力端子の間に接続される。そして、オペアンプOP1の出力端子には、次段のSC回路12のサンプリング容量C2Sが接続されることになる。
従って、SC回路11がアナログ演算を行っている間、オペアンプOP1の負荷として次段のSC回路12のサンプリング容量C2Sが接続されるため、増幅器の電源電流を増大しなければならない。
このことは、消費電力の増加と共に、増幅器のサイズが増大することによる占有面積の増大をきたし、コスト増にも繋がることになる。
次に、添付図面を参照して、一実施形態のスイッチドキャパシタ回路およびAD変換回路の実施例を詳述する。
図8Aは第1実施例のMDACにおけるアナログ演算の動作を説明するための図であり、また、図8Bは第1実施例のMDACにおける次段サンプリングの動作を説明するための図である。
上述した図7と図8Aおよび図8Bとの比較から明らかなように、本第1実施例では、アナログ演算(ホールド動作)を前半動作モードと後半動作モードの2つのモードに分けて処理を行う。
すなわち、図8Aに示す前半動作モードでは、次段のSC回路12(MDAC2)のサンプリング容量C2Sを未接続としてSC回路11(MDAC1)のアナログ演算を行う。
また、図8Bに示す後半動作モードでは、SC回路11において、演算用の容量C1MDACを切り離すことで帰還係数βを全帰還の『1』に設定し、次段のSC回路12のサンプリング容量C2Sの出力電圧を蓄積する。
このように、アナログ演算を2つのモードに分けて処理を行うことにより、演算動作の高速化,増幅器の低消費電力化,或いは,回路の占有面積の低減等を実現することが可能になる。
なお、本明細書では、主として、SC回路をMDACとして適用した例を説明するが、各実施例は、基本的にSC回路の演算の高速化そのものを実現するものであり、SC回路およびSC回路を適用した様々な回路に対して幅広く適用することが可能なものである。
図9Aおよび図9Bは第1実施例のMDACおよびその動作を説明するための図であり、変換タイミングTを4つの期間(1)〜(4)に分割して説明するものである。
図9Aおよび図9Bと前述した図2Aおよび図2Cとの比較から明らかなように、本第1実施例のMDACにおいて、まず、期間(1)において、MDAC1およびADC1(サブAD変換器)は未使用で、MDAC2は演算(ホールド:H)を行う。
なお、MDAC2のオペアンプOP2の出力は、後述する期間(3)におけるMDAC1のオペアンプOP1と同様に次段のMDAC(MDAC3)の負荷(C3S)から切り離され、無負荷になっている。
次に、期間(2)において、ADC1は使用され、MDAC1はサンプリング(S)を行い、また、MDAC2は演算(全帰還演算)を行う。
さらに、期間(3)において、MDAC2およびADC2(サブAD変換器)は未使用で、MDAC1は演算を行う。なお、MDAC1のオペアンプOP1の出力は、次段のMDAC2の負荷(サンプリング容量C2S(=C2n1+C2n2))から切り離され、無負荷になっている。
ここで、期間(3)におけるMDAC1の動作は、図8Aを参照して説明したSC11(MDAC1)の動作に対応している。なお、容量C1n1が演算容量C1MDACになり、容量C1n2がホールド容量C1Hになる。
そして、期間(4)において、MDAC1は演算(全帰還演算)を行い、ADC2は使用され、MDAC2はサンプリングを行う。ここで、期間(4)におけるMDAC1の動作は、図8Bを参照して説明したSC11(MDAC1)の動作に対応する。
これにより、本第1実施例のMDACによれば、演算動作の高速化,増幅器の低消費電力化,或いは,回路の占有面積の低減等を図ることができる。
ここで、期間(1)と期間(2)(期間(3)と期間(4))は、回路の動作速度や使用する容量の大きさ等を鑑みて適宜その比率を変化させることができる。また、期間(1)および期間(2)(期間(3)および期間(4))において、オペアンプOP1の電源電流を異なる値に設定することもできる。
なお、この期間(1)と期間(2)(期間(3)と期間(4))の比率の変化、並びに、期間(1)および期間(2)(期間(3)および期間(4))におけるオペアンプの電源電流の制御は、第1実施例に限定されるものではなく、以下の第2実施例〜第5実施例においても行うことができる。
図10Aは第1実施例のMDACの一例を示す回路図であり、また、図10Bは図10AのMDACの動作を説明するための図である。ここで、図10Aおよび図10Bは、1.5b構成のMDAC(MDAC1)を示すものである。
また、図10Bの各期間(1)〜(4)におけるMDAC1の回路は、前述した図9Aの(1)〜(4)におけるMDAC1に対応している。
図10Aにおいて、参照符号SWC1は、信号MCLKおよびSHSELを受け取り、スイッチ制御信号を出力するスイッチ制御部、また、101はサブDAC、CMP1およびCMO2はコンパレータ、DFF1およびDFF2はフリップフロップ、そして、L01はロジック部を示している。
図10Aに示されるように、MDAC1(スイッチドキャパシタ回路)は、容量C1n1, C1n2(2つ以上の内部容量),オペアンプOP1(1つ以上の増幅器)およびスイッチSWS1A/1B/2A/2B, SWH1A/1B, SWH2A/2B, SWADCIN(2つ以上の内部スイッチ)を有する。
図10Aおよび図10Bと前述した図3Aおよび図3Bとの比較から明らかなように、両者のMDAC1は同様のものであるが、スイッチ制御部SWC1による各スイッチの制御が異なっている。
まず、図10Bの期間(1)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWS1A/1B/2A/2B, SWH1A/1B, SWH2A/2BおよびSWADCINに対する制御信号を低レベル『L』にしてこれらのスイッチをオフする。なお、信号CLKADCは『L』で、フリップフロップDFF1およびDFF2はディセーブルにされている。
次に、図10Bの期間(2)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWS1A/1B/2A/2BおよびSWADCINに対する制御信号を高レベル『H』にしてこれらのスイッチをオンする。なお、スイッチSWH1A/1B, SWH2A/2Bに対する制御信号および信号CLKADCは『L』のままになっている。
これにより、期間(2)において、スイッチSWS1A/1B/2A/2BおよびSWADCINがオンして、MDAC1はサンプリング(S)を行う。すなわち、入力電圧VIN(比較電圧VCMP)は、コンパレータCMP1およびCMP2により、それぞれ基準電圧1/4*VRおよび-1/4*VRと比較され、その比較結果がフリップフロップDFF1およびDFF2の入力端子に供給される。
また、期間(2)において、入力電圧VINは、サンプリング容量C1S(C1n1+C1n2)によりサンプリングされる。
さらに、図10Bの期間(3)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWS1A/1B/2A/2BおよびSWADCINに対する制御信号を『L』にしてこれらのスイッチをオフし、スイッチSWH1A/1B, SWH2A/2Bに対する制御信号を『H』にする。なお、信号CLKADCは、『H』にされる。
これにより、期間(3)において、コンパレータCMP1およびCMP2の比較結果は、フリップフロップDFF1およびDFF2に取り込まれて保持される。また、オペアンプOP1は、次段のMDAC2に対しても同様の制御が行われるので、次段のMDAC2の負荷(C2S)から切り離されて無負荷状態になる。
すなわち、ホールド容量C1H(C1n2)はオペアンプOP1の出力端子と負入力端子の間に接続され、また、演算容量C1MDAC(C1n1)はサブDA変換器101の出力端子とオペアンプOP1の負入力端子の間に接続される。そして、オペアンプOP1は、その出力端子が次段のMDAC2のサンプリング容量C2S(C2n1+C2n2)から切り離されて無負荷状態で動作することになる。
なお、期間(3)におけるMDAC1の動作は、図8A,図9Aおよび図9Bを参照して説明した通りである。
そして、図10Bの期間(4)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWH1A/1Bに対する制御信号を『H』から『L』にしてスイッチSWH1A/1Bをオフし、容量C1n1が切り離される。ここで、他のスイッチSWS1A/1B/2A/2B, SWADCINおよびSWH2A/2Bは、期間(3)と同じ状態に保持される。
これにより、期間(4)において、MDAC1は全帰還演算を行うことになる。なお、期間(4)におけるMDAC1の動作は、図8B,図9Aおよび図9Bを参照して説明した通りである。
図11は第1実施例のMDACと図3Aに示すMDACの性能を比較して示す図であり、m=2、すなわち、1.5b構成のMDACにおける性能改善量を示すものである。
MDACの動作速度或いは消費電力に関連する図11の『T*IAMP』に示されるように、第1実施例のMDACでは、図3AのMDACに比べて、スケーリング有の時は約33%、また、スケーリング無の時は約40%の高速化或いは低消費電力化が可能なことが分かる。
すなわち、MDACの動作速度(T)を同一にした場合には、消費電力(オペアンプの電流をIAMP)を低減することができ、また、オペアンプの電流(IAMP:消費電力)を同一にした場合には、MDACの動作速度(T)を高速化することができる。
なお、上述した動作速度および消費電力に関しては、動作速度または消費電力のいずれかに注目し、それらの大きさを必要に応じて適宜設計することができる。この場合、例えば、各期間(1)〜(4)の時間(デューティ比)を調整するといった変更を行ってもよい。
また、例えば、MDACを循環比較型AD変換回路に適用する場合、MDACによる最初または前半の処理時間を長くし、最後または後半の処理時間を短くするようにスイッチングタイミング(クロックの周期)を変化させるように設計するこもできる。
図12は第1実施例を変形したMDAC(2.5b構成のMDACに適用したもの)と図4Aに示すMDACの性能を比較して示す図であり、m=4、すなわち、2.5b構成のMDACにおける性能改善量を示すものである。
図12の『T*IAMP』に示されるように、第1実施例を変形した2.5b構成のMDACでは、図4AのMDACに比べて、スケーリング有の時は約43%、また、スケーリング無の時は約63%の高速化或いは低消費電力化が可能なことが分かる。
なお、図11で説明したように、『T*IAMP』に関しては、動作速度(T)または消費電力(IAMP)に注目してそれらの大きさを適宜設計することができ、また、各期間(1)〜(4)の調整も適宜行うことができる。
ここで、MDAC(MDAC1)のアナログ演算時における前半動作モード(期間(3))および後半動作モード(期間(4))の時間、並びに、それら前半および後半動作モードの帰還量βを、それぞれTL1およびT2S、並びに、β1およびβ2とする。
なお、本第1実施例のMDACのアナログ演算時における前半動作モード(期間(3))の動作は、前述した図6におけるm=2の無負荷時の動作と同じになる。
しかしながら、本第1実施例のMDACのアナログ演算時における後半動作モード(期間(4))の動作は、容量C1MDACが切り離されるため、帰還量βは『1』になる共に、容量CL1はほぼ『0』と見做してよいことになる。
すなわち、次の式(16)〜(18)が成立する。
Figure 0005252085
ここで、T2S*IAMPの値を、図3AのMDACにおける式(15)と、上記第1実施例のMDACにおける式(18)とを比較すると、第1実施例のMDACの方がm倍高速化されているのが分かる。
なお、以上の説明では、スイッチ制御部SWC1による各スイッチの切り換えタイミングの制御だけだが、例えば、期間(1),(2)(期間(3),(4))のデューティ比を制御、或いは、オペアンプの電源電流を制御することでより理想値に近い性能を発揮させることができる。
図13Aおよび図13Bは第2実施例のMDACおよびその動作を説明するための図であり、変換タイミングTを4つの期間(1)〜(4)に分割して説明するものである。
図13Aおよび図13Bと前述した図9Aおよび図9Bとの比較から明らかなように、本第2実施例のMDACにおいて、まず、期間(1)において、MDAC1は未使用だがADC1を使用するようになっている。なお、MDAC2は演算(ホールド:H)を行う。
すなわち、本第2実施例のMDACは、期間(1)において、ADC1が使用され、図示しないMDAC1におけるサブDAC(例えば、図3AのサブDAC101参照)へ加減算係数DA1を供給するようになっている。なお、第1実施例のMDACにおいては、ADC1からサブDACへの加減算係数DA1の供給は期間(2)において行われている。
次に、期間(2)において、MDAC1はサンプリング(S)を行い、また、MDAC2は演算(全帰還演算)を行う。なお、ADC1は、期間(1)の動作を継続している。
さらに、期間(3)において、MDAC2は未使用だがADC2は使用され、MDAC1は演算を行う。なお、MDAC1のオペアンプOP1の出力は、次段のMDAC2の負荷(サンプリング容量C2S(=C2n1+C2n2))から切り離され、無負荷になっているのは第1実施例と同様である。
すなわち、本第2実施例では、期間(3)において、ADC2が使用され、図示しないMDAC2におけるサブDACへ加減算係数DA2を供給するようになっている。
そして、期間(4)において、MDAC1は演算(全帰還演算)を行い、MDAC2はサンプリングを行う。なお、ADC2は、期間(3)の動作を継続している。
このように、本第2実施例のMDACは、例えば、MDAC1のアナログ演算結果が期間(1)および(2)の2つの期間で出力されることを利用し、ADC1における比較器(例えば、図10AにおけるコンパレータCMP1, CMP2)の変換速度を緩和するようにしたものである。
すなわち、本第2実施例によれば、ADC1のコンパレータCMP1, CMP2は、期間(1)の最終データを使用して期間(2)全体の時間をかけて比較処理を行えばよく、コンパレータCMP1, CMP2に対する高速動作の要求を緩和することができる。
図14Aは第2実施例のMDACの一例を示す回路図であり、また、図14Bは図14AのMDACの動作を説明するための図である。ここで、図14Aおよび図14Bは、1.5b構成のMDAC(MDAC1)を示すものである。
また、図14Bの各期間(1)〜(4)におけるMDAC1の回路は、前述した図13Aの(1)〜(4)におけるMDAC1に対応している。
図14Aと前述した図10Aとの比較から明らかなように、本第2実施例のMDAC(MDAC1)は、第1実施例のMDAC1に対して、スイッチSWASCINとADC1との間に設けられ、期間(1)においてサンプリング容量CSとして機能する容量CS(CMP)が設けられている。
図14Aに示されるように、MDAC1(スイッチドキャパシタ回路)は、容量C1n1, C1n2, CS(CMP)(2つ以上の内部容量),オペアンプOP1(1つ以上の増幅器)およびスイッチSWS1A/1B/2A/2B, SWH1A/1B, SWH2A/2B, SWADCIN(2つ以上の内部スイッチ)を有する。
図14Bの期間(1)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWS1A/1B/2A/2B, SWH1A/1B, SWH2A/2Bに対する制御信号を低レベル『L』にしてこれらのスイッチをオフし、スイッチSWADCINに対する制御信号を高レベル『H』にしてスイッチSWADCINをオンする。ここで、信号CLKADCは『L』で、フリップフロップDFF1およびDFF2はディセーブルにされている。
すなわち、前述した図10Aおよび図10Bを参照して説明したのと異なるのは、期間(1)において、スイッチSWADCINがオンされて、サンプリング容量CS(CMP)に比較電圧VCMP(入力電圧VIN)がサンプリングされる点である。
次に、図14Bの期間(2)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWS1A/1B/2A/2Bに対する制御信号を『H』にしてこれらのスイッチをオンし、また、スイッチSWADCINに対する制御信号を『L』にしてスイッチSWADCINをオフする。なお、スイッチSWH1A/1B, SWH2A/2Bに対する制御信号および信号CLKADCは『L』のままになっている。
ここで、ADC1のコンパレータCMP1およびCMP2は、期間(1)において容量CS(CMP)にサンプリングされた比較電圧VCMPを期間(2)の最初からそれぞれ基準電圧1/4*VRおよび-1/4*VRと比較し、その比較結果がフリップフロップDFF1およびDFF2の入力端子に供給される。
さらに、図14Bの期間(3)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWS1A/1B/2A/2BおよびSWADCINに対する制御信号を『L』にしてこれらのスイッチをオフし、スイッチSWH1A/1B, SWH2A/2Bに対する制御信号を『H』にしてこれらのスイッチをオンする。なお、信号CLKADCも『H』にされる。
これにより、期間(3)において、コンパレータCMP1およびCMP2の比較結果は、フリップフロップDFF1およびDFF2に取り込まれて保持される。ここで、オペアンプOP1は、次段のMDAC2の負荷(C2S)から切り離されるが、その出力電圧VO1は、次段のADC2のサンプリングCS(CMP)によりサンプリングされる。
そして、図14Bの期間(4)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWH1A/1Bに対する制御信号を『H』から『L』にしてスイッチSWH1A/1Bをオフし、容量C1n1が切り離される。
なお、他のスイッチSWS1A/1B/2A/2B, SWADCINおよびSWH2A/2Bは、期間(3)と同じ状態に保持される。これにより、期間(4)において、MDAC1は全帰還演算を行うことになる。
図15Aおよび図15Bは第3実施例のMDACおよびその動作を説明するための図であり、変換タイミングTを4つの期間(1)〜(4)に分割して説明するものである。さらに、図16Aは第3実施例のMDACの一例を示す回路図であり、また、図16Bは図16AのMDACの動作を説明するための図である。
図15A,図15B,図16Aおよび図16Bと、前述した図9A,図9B,図10Aおよび図10Bとの比較から明らかなように、本第3実施例は、第1実施例におけるコンパレータCMP1, CMP2を1つのコンパレータCMP0で兼用するようになっている。
すなわち、図16Aと前述した図10Aとの比較から明らかなように、本第3実施例では、ADC1に2つのスイッチSELADC1, SELADC2を設け1つのコンパレータCMP0を期間(1)および(2)でそれぞれ第1実施例のコンパレータCMP1およびCMP2として使用する。
さらに、第1実施例のフリップフロップDFF1, DFF2のクロック端子に供給する共通の信号CLKADCを別々の信号CLKADC1, CLKADC2として各フリップフロップDFF1およびDFF2の活性化を個別に制御するようになっている。
図15Aおよび図15Bに示されるように、本第3実施例のMDACは、まず、期間(1)において、MDAC1は未使用だがADC1は使用され、また、MDAC2は演算(H)を行う。ここで、期間(1)におけるADC1の使用は、例えば、基準電圧1/4*VRと入力電圧VIN(比較電圧VCMP)を比較してフリップフロップDFF1に出力するためのものである。
次に、期間(2)において、ADC1は使用され、MDAC1はサンプリング(S)を行い、そして、MDAC2は演算を行う。ここで、期間(2)におけるADC1の使用は、例えば、基準電圧-1/4*VRと比較電圧VCMPを比較してフリップフロップDFF2に出力するためのものである。
すなわち、本第3実施例では、期間(1)におけるADC1の使用で基準電圧1/4*VRと比較電圧VCMPの比較が行われ、期間(2)におけるADC1の使用で基準電圧-1/4*VRと比較電圧VCMPの比較が行われる。そして、この期間(1)および(2)における基準電圧と比較電圧の比較には同じコンパレータが共用化されることになる。
さらに、期間(3)において、MDAC2は未使用だがADC2は使用され、また、MDAC1は演算を行う。そして、期間(4)において、ADC2は使用され、MDAC1は演算を行い、MDAC2はサンプリングを行う。
なお、ADC2に関して、期間(3)および(4)の使用は、次段における比較電圧と異なる基準電圧の比較を行うためであり、同じコンパレータが共用化されることになる。
図16Aに示されるように、本第3実施例において、ADC1のコンパレータCMP0の一方の入力には、比較電圧VCMPが印加され、他方の入力には、スイッチSELADC1を介した基準電圧1/4*VRとスイッチSELADC2を介した基準電圧-1/4*VRとが選択的に印加されている。なお、スイッチSELADC1, SELADC2は、スイッチ制御部SWC1からの信号により制御される。
図16Aに示されるように、MDAC1(スイッチドキャパシタ回路)は、容量C1n1, C1n2(2つ以上の内部容量),オペアンプOP1(1つ以上の増幅器)およびスイッチSWS1A/1B/2A/2B, SWH1A/1B, SWH2A/2B, SWADCIN(2つ以上の内部スイッチ)を有する。
図16Bの期間(1)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWS1A/1B/2A/2B, SWH1A/1B, SWH2A/2B, SELADC2に対する制御信号を『L』にしてこれらのスイッチをオフし、スイッチSWADCIN, SELADC1に対する制御信号を『H』にしてこれらのスイッチをオンする。
これにより、コンパレータCMP0には、比較電圧VCMP(入力電圧VIN)およびスイッチSELADC1を介した基準電圧1/4*VRが印加され、これらの電圧を比較してその比較結果を出力する。ここで、信号CLKADC1およびCLKADC2は、両方とも『L』になっており、フリップフロップDFF1およびDFF2はディセーブルにされている。
次に、図16Bの期間(2)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWS1A/1B/2A/2B, SELADC2に対する制御信号を『H』にしてこれらのスイッチをオンし、また、スイッチSELADC1に対する制御信号を『L』にしてスイッチSELADC1をオフする。なお、他のスイッチは、区間(1)のままになっている。
ここで、期間(2)では、信号CLKADC1が『L』から『H』に変化し、これによりフリップフロップDFF1がイネーブルになって、コンパレータCMP0による比較電圧VCMPと基準電圧1/4*VRとの比較結果を取り込んで保持する。
さらに、上述したように、期間(2)では、スイッチSELADC1がオフしてスイッチSELADC2がオンするため、コンパレータCMP0は、比較電圧VCMPとスイッチSELADC2を介して印加される基準電圧-1/4*VRを比較することになる。
さらに、図16Bの期間(3)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWS1A/1B/2A/2B, SWADCIN, SELADC2に対する制御信号を『L』にしてこれらのスイッチをオフし、スイッチSWH1A/1B, SWH2A/2Bに対する制御信号を『H』にしてこれらのスイッチをオンする。
ここで、期間(3)では、信号CLKADC2が『L』から『H』に変化し、これによりフリップフロップDFF2がイネーブルになって、コンパレータCMP0による比較電圧VCMPと基準電圧-1/4*VRとの比較結果を取り込んで保持する。
これにより、ロジック部L01は、フリップフロップDFF1が保持している比較電圧VCMPと基準電圧1/4*VRとの比較結果、並びに、フリップフロップDFF2が保持している比較電圧VCMPと基準電圧-1/4*VRとの比較結果を受け取り、所定の論理演算を行うことになる。
そして、図16Bの期間(4)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWH1A/1Bに対する制御信号を『H』から『L』にしてスイッチSWH1A/1Bをオフする。なお、各期間(1)〜(4)における他の動作は、前述した第1および第2実施例の説明から明らかなので、その説明は省略する。
このように、本第3実施例によれば、ADC1におけるコンパレータを共用化することで、ハード構成を低減することが可能になる。
図17は第3実施例のMDACと図3Aおよび図4Aに示す各MDACで必要とする比較器の数を比較して示す図である。
図17に示されるように、信号増幅率m=2(1.5b構成のMDAC)の場合には、ADC(ADC1)におけるコンパレータCMP1, CMP2を1つのコンパレータCMP0にすることができ、コンパレータ数を半減することが可能である。
さらに、信号増幅率m=4(2.5b構成のMDAC)の場合、例えば、図14AにおけるコンパレータCMP11〜CMP16(6個)は、上述した第3実施例を適用することにより3個に半減することができる。
なお、図17は単なる例を示すものであり、これに限定されるものではなく、信号増幅率mがより大きく(多ビット)になれば、コンパレータ数の低減の効果はより大きなものになる。
図18Aおよび図18BはMDACの他の例およびその動作を説明するための図であり、パイプライン型AD変換回路の小面積化および低電力化を図るために、オペアンプを共用化するものである。
ここで、以下に説明する各図において、前述したサブAD変換器ADC1およびADC2は、第4実施例および第5実施例には直接関係しないので省略してある。
図18Aおよび図18Bと、図2Aおよび図2Bとの比較から明らかなように、図18Aおよび図18Bに示すMDACでは、図2A〜図2Cを参照して説明したMDACにおいて、オペアンプOP1およびOP2を1つのオペアンプ(OP1)で共用化するようになっている。
すなわち、MDAC1において、入力電圧VINのサンプリングを行うサンプリングモード(期間(1)+(2):S)ではオペアンプが不要になり、演算を行うホールドモード(期間(3)+(4):H)でのみオペアンプが使用される。
ここで、MDAC2は、MDAC1と逆相で動作するため、入力電圧(前段のMDAC1の出力電圧VO1=VIN2)のサンプリングを行うサンプリングモード(期間(3)+(4):S)ではオペアンプが不要になる。そして、演算を行うホールドモード(タイミング(1)+(2):H)でのみオペアンプ使用されている。
そこで、MDAC1とMDAC2のオペアンプが必要な期間が異なることを利用して、期間(1)+(2)では、オペアンプ(OP1)をMDAC2のオペアンプOP2として使用し、また、期間(3)+(4)では、オペアンプOP1をMDAC1のオペアンプOP1として使用するようになっている。なお、図示しないサブAD変換器ADC1, ADC2のコンパレータに関しても共用化することは可能である。
しかしながら、MDACの容量(MDAC1の演算容量C1n1, C1n2およびMDAC2の演算容量C2n1, C2n2)は個別に設ける必要があり、共用化することはできていない。
図19Aおよび図19Bは前述した第1実施例のMDACおよびその動作を説明するための図である。
図19Aおよび図19Bに示されるように、例えば、図9Aに示すような第1実施例のMDACにおいても、1つのオペアンプ(OP1)を前後のMDAC(例えば、MDAC1およびMDAC2)で共用化することが可能である。
また、図15A〜図17を参照して説明したように、第3実施例のMDACにおいては、MDACの演算出力が2回(H(1)およびH(2))出力されることを利用して、コンパレータ数を低減することが可能であった。
ここで、図19Aおよび図19Bに示されるように、C1n1は期間(1)および(4)で未使用になり、C1n2は期間(1)で未使用になり、C2n1は期間(2)および(3)で未使用になり、そして、C2n2は期間(3)で未使用になっている。
後述する第4および第5実施例のMDACは、MDACの容量(MDAC1のC1n1, C1n2およびMDAC2のC2n1, C2n2)の未使用期間を利用して、容量に関しても共用化を図るものである。
ここで、MDACの回路構成に関して、具体的に、例えば、1.5b構成のMDACは、第1構成例(タイプI)および第2構成例(タイプII)の2種類の回路構成が考えられる。
図20Aは1.5b構成のMDACの第1構成例(タイプI)をサンプリング時とホールド時に分けて示す回路図であり、また、図20B〜図20Dは図20AのMDACの動作を説明するための図である。
さらに、図21Aは1.5b構成のMDACの第2構成例(タイプII)をサンプリング時とホールド時に分けて示す回路図であり、また、図21B〜図21Dは図21AのMDACの動作を説明するための図である。
ここで、図20A〜図20Dは、前述した図3A〜図3Dに対応し、図3A〜図3DのMDAC1におけるADC1(サブAD変換器)および関連する信号を省略したものに対応する。
なお、図8A〜図17の第1実施例〜第3実施例のMDACは、タイプIの回路に基づいたものになっているが、第1実施例〜第3実施例のMDACとしてタイプIIの回路に適用することも可能である。
まず、図20A〜図20Dに示されるように、すなわち、図3A〜図3Dを参照して説明したように、図20Aに示すタイプIの1.5b構成のMDAC1において、C1S=C1n1+C1n2=C0, C1H=C0/2およびC1MDAC=C0/2の関係が成立している。なお、帰還量βは、β=C1H/(C1H+C1MDAC)=1/2で、信号増幅率mは、m=C1S/C1H=2になっている。
一方、図21Aに示すタイプIIの1.5b構成のMDAC1において、C1S=C1s11+C1s12=C0, C1H=C0/2およびC1MDAC=C1S=C0の関係が成立している。また、帰還量βは、β=C1H/(C1H+C1MDAC)=1/3で、信号増幅率mは、m=C1S/C1H=2になっている。
すなわち、図21Aの左側,並びに,図21Bの期間(1)および(2)((1)+(2))に示されるように、MDAC1のサンプリング(S)時において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWS1A/11B/12B/2Bに対する制御信号を高レベル『H』にしてこれらのスイッチをオンする。
さらに、期間(1)+(2)のMDAC1のサンプリング時において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWH1A/11B/12B/2Bに対する制御信号を低レベル『L』にする。これにより、スイッチSWH1A/11B/12B/2Bはオフする。
なお、MDAC1が入力信号VINをサンプリングするサンプリング容量C1Sは、スイッチSWH1A/11B/12Bがオンして容量C1S11およびC1S12が並列接続されるため、サンプリング容量C1Sは、C1S=C1S11+C1S12になる。そして、C1S11=C1S12=C0/2とすると、上述したように、C1S=C1s11+C1s12=C0になる。
次に、図21Aの右側,並びに,図21Bの期間(3)および(4)((3)+(4))に示されるように、MDAC1のホールド(H:演算)時において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWS1A/11B/12B/2Bに対する制御信号を『L』にしてこれらのスイッチをオフする。
さらに、期間(3)+(4)のホールド時において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWH1A/11B/12B/2Bに対する制御信号を『H』にする。これにより、スイッチSWH1A/11B/12B/2Bはオンする。
これにより、上述したように、ホールド容量C1Hおよび演算容量C1MDACは、C1H=C0/2およびC1MDAC=C1s=C0になり、帰還量βは、β=C1H/(C1H+C1MDAC)=1/3になり、そして、信号増幅率mは、m=C1S/C1H=2になる。
ここで、信号増幅率m=2のときのVIN/VRとVO/VRの関係は図21Cのようになり、また、入力電圧VIN(比較電圧VCMP), デジタル出力DO, 加減算係数DA1, サブDAC101の出力電圧VDA1およびオペアンプOP1の出力電圧VOは、図21Dのようになる。なお、図21Cおよび図21Dは、上述した図20Cおよび図20Dと同じである。
図22Aおよび図22Bは第2構成例(タイプII)のMDACの基本動作を説明するための図であり、上述した図21Aおよび図21Bをより分かりやすく示すものである。なお、図22Aに示すMDACは、2つのMDAC(MDAC1, MDAC2)で1つのオペアンプ(OP1)を共用化するようになっている。
ここで、説明を簡略化するために、C1S=C1MDAC=C0, C1H=C0/m, C2S=C2MDAC=C0/m, C2H=C0/mとする。なお、mは、信号増幅率を示している。
まず、図22Aの上側,並びに,図22Bの期間(1)+(2)に示されるように、MDAC1がサンプリング(S)でMDAC2が演算(H)時には、MDAC1のオペアンプ(OP1)は未使用でMDAC2のオペアンプ(OP2)は使用される(動作する)。
また、期間(1)+(2)において、MDAC1の容量C1SおよびMDAC2の容量C2MDAC, C2Hは使用され、MDAC1の容量C1Hはリセットされる。
一方、図22Aの下側,並びに,図22Bの期間(3)+(4)に示されるように、MDAC1が演算でMDAC2がサンプリング時には、MDAC1のオペアンプ(OP1)は使用されるがMDAC2のオペアンプ(OP2)は未使用になっている。
また、期間(3)+(4)において、MDAC1の容量C1MDAC, C1HおよびMDAC2の容量C2Sは使用され、MDAC2の容量C2Hはリセットされる。
そこで、オペアンプ(OP1:共用オペアンプ)を2つのMDAC(MDAC1, MDAC2)で共用化するようになっている。しかしながら、図22Aおよび図22BのMDACでは、容量をMDAC1およびMDAC2で共用化することはできない。
以下に説明する第4実施例および第5実施例は、容量をMDAC1およびMDAC2で共用化し、スイッチドキャパシタ回路或いはAD変換回路の占有面積をより一層低減せんとするものである。
図23Aおよび図23Bは第4実施例のMDACおよびその動作を説明するための図である。なお、本第4実施例のMDACは、第2構成例(タイプII)のMDACであり、前述した第1〜第3実施例のMDACと同様に、変換タイミングTを4つの期間(1)〜(4)に分けて制御するようになっている。
まず、図23Aと上述した図22Aとの比較から明らかなように、本第4実施例のMDACでは、オペアンプ(OP1:共用オペアンプ)を2つのMDAC(MDAC1, MDAC2)で共用化するだけでなく、容量(CSC:共用容量)も2つのMDACで共用化するようになっている。
すなわち、図23Aおよび図23Bに示されるように、容量CSCは、期間(1)ではC2MDACとして使用され、期間(2)ではC1Sとして使用され、期間(3)ではC1MDACとして使用され、そして、期間(4)ではC2Sとして使用されるようになっている。
ここで、図23Aおよび図23Bに示されるように、ホールド容量C1HおよびC2Hは、MDAC1およびMDAC2に対して専用に設ける必要があるが、MDAC1およびMDAC2のサンプリング容量C1SおよびC2S並びに演算容量C1MDACおよびC2MDACは共用化可能なことが分かる。
なお、本第4実施例のMDACにおいて、オペアンプ(共用オペアンプOP1)がMDAC1およびMDAC2で共用化されるのは、図22Aおよび図22Bを参照して説明したのと同様である。
また、複数のMDACを従属接続したパイプライン型AD変換回路において、後段のMDACのサンプリング容量(例えば、MDAC2の容量C2S)は、前段のMDACのサンプリング容量(例えば、MDAC1の容量C1S)よりもその値は小さくてもよい。すなわち、後段のMDACのサンプリング容量(C2S)は、前段のMDACのサンプリング容量(C1S)の一部を使用するようにしてもよい。
図24Aは第4実施例のMDACの一例を示す回路図であり、また、図24Bは図24AのMDACの動作を説明するための図である。
図24Aにおいて、参照符号CSC11およびCSC12は共用化して使用する共用容量(CSC)を示し、CH1は第1のMDAC(MDAC1)として使用するときのホールド容量(C1H)を示し、そして、CH2は第2のMDAC(MDAC2)として使用するときのホールド容量(C2H)を示している。
ここで、本第4実施例のMDACの説明では、スケーリング無の場合を想定し、CH1=CH2=CO/2, CSC1=CSC11+CSC12=COとしている。
図24Aに示されるように、MDAC0(スイッチドキャパシタ回路)は、容量CH1, CH2, CSC11, CSC12(2つ以上の内部容量)およびオペアンプOP0(1つ以上の増幅器)を有する。さらに、MDAC0は、スイッチSWVIN1, SWVIN2, SWSC1A/11B/12B, SWHC1A/11B/12B, SWSH1A/1B, SWHH1A/1B, SWSH2A/2B, SWHH2A/2B(2つ以上の内部スイッチ)を有する。
まず、図24Bの期間(1)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWVIN1, SWHC1A/11B/12B, SWHH2A/2Bに対する制御信号を高レベル『H』にしてこれらのスイッチをオンする。
さらに、期間(1)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWVIN2, SWSC1A/11B/12B, SWSH1A/1B, SWHH1A/1B, SWSH2A/2Bに対する制御信号を低レベル『L』にしてこれらのスイッチをオフする。
これにより、MDAC0において、図23Aの期間(1)のように、容量CSC11が第2のMDAC(MDAC2)の演算容量C2MDACとして機能する。なお、容量CH2は、第2のMDAC(MDAC2)のホールド容量C2Hとして接続されることになる。
次に、図24Bの期間(2)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWSC1A/11B/12B, SWSH1A/1Bに対する制御信号を『H』にしてこれらのスイッチをオンし、また、スイッチSWHC1A/11B/12Bに対する制御信号を『L』にしてこれらのスイッチをオフする。
なお、期間(2)において、他のスイッチSWVIN1, SWVIN2, SWHH1A/1B, SWSH2A/2B, SWHH2A/2Bに対する制御信号は、期間(1)と同じレベルに維持される。
これにより、MDAC0において、図23Aの期間(2)のように、容量CSC11, CSC12が第1のMDAC(MDAC1)のサンプリング容量C1Sとして機能する。なお、容量CH2は、第2のMDAC(MDAC2)のホールド容量C2Hとしての接続を維持し、また、容量CH1は、リセットされることになる。
さらに、図24Bの期間(3)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWVIN2, SWHC1A/11B/12B, SWHH1A/1Bに対する制御信号を『H』にしてこれらのスイッチをオンする。さらに、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWVIN1, SWSC1A/11B/12B, SWSH1A/1B, SWHH2A/2Bに対する制御信号を『L』にしてこれらのスイッチをオフする。なお、期間(3)において、スイッチSWSH2A/2Bに対する制御信号は、期間(2)と同じレベルに維持される。
これにより、MDAC0において、図23Aの期間(3)のように、容量CSC11が第1のMDAC(MDAC1)の演算容量C1MDACとして機能する。なお、容量CH1は、第1のMDAC(MDAC1)のホールド容量C1Hとして接続されることになる。
そして、図24Bの期間(4)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWSC1A/11B/12B, SWSH2A/2Bに対する制御信号を『H』にしてこれらのスイッチをオンし、また、スイッチSWHC1A/11B/12Bに対する制御信号を『L』にしてこれらのスイッチをオフする。
なお、期間(4)において、他のスイッチSWVIN1, SWVIN2, SWSH1A/1B, SWHH1A/1B, SWHH2A/2Bに対する制御信号は、期間(3)と同じレベルに維持される。
これにより、MDAC0において、図23Aの期間(4)のように、容量CSC11, CSC12が第2のMDAC(MDAC2)のサンプリング容量C2Sとして機能する。なお、容量CH1は、第1のMDAC(MDAC1)のホールド容量C1Hとしての接続を維持し、また、容量CH2は、リセットされることになる。
なお、本第4実施例のMDACにおいて、オペアンプOP1(共用オペアンプ)がMDAC1およびMDAC2で共用化できるのは、図22Aおよび図22Bを参照して説明した通りである。
このように、本第4実施例のMDACによれば、オペアンプだけでなく、容量(CSC:CSC11, CSC12)も2つのMDACで共用化することができ、スイッチドキャパシタ回路或いはAD変換回路の占有面積をより一層低減することが可能になる。
以上において、本第4実施例のMDACではスケーリングが可能であり、例えば、後段のMDAC2におけるサンプリング容量C2Sは、前段のMDAC1におけるサンプリング容量C1Sよりも小さくてよい。
すなわち、スケーリング率をγとすると、一般的に、1.5b構成のMDACの場合、γ=1/2、また、2.5b構成のMDACの場合、γ=1/4になるので、後段のMDAC2のサンプリング容量C2Sは、前段のMDAC1のサンプリング容量C1Sの一部を使用することも可能である。
次に、第5実施例のMDACを説明するが、その前に、図25〜図26Bを参照して並列MDAC(ダブルサンプリング方式のMDAC)の2つの構成例を説明する。
このダブルサンプリング方式のAD変換回路は、MDACを2個並列に設けてインターリブ動作することにより、同じ消費電力でAD変換回路の変換速度を2倍に高速化するものである。
図25は並列MDACにおける第1構成例(タイプI)のMDACの基本動作を説明するための図である。ここで、ダブルサンプリング方式のMDAC(並列MDAC)は、例えば、上述した時間的に順に処理を行う2つのMDAC(MDAC1, MDAC2)を並列に設けて処理を行うものに対応する。
また、チャネル1とチャネル2は逆相で動作するため、図25に示すダブルサンプリング方式のMDACは、例えば、前述した図18AにおけるMDAC1およびMDAC2の関係をMDAC1(E:偶数(Even)モード)およびMDAC1(O:奇数(Odd)モード)に置き換えればよい。
すなわち、図25に示されるように、期間(1)+(2)において、MDAC1(E)は入力電圧VIN1(E)をサンプリング容量C1n1(E)+C1n2(E)でサンプリングし、また、MDAC1(O)は演算を行う。
なお、MDAC1(O)における演算容量はC1n1(O)になり、また、ホールド容量はC1n2(O)になる。また、期間(1)+(2)では、演算を行うMDAC1(O)のオペアンプOP1(O)のみが使用され、サンプリングを行うMDAC1(E)のオペアンプOP1(E)は使用されない。
次に、期間(3)+(4)において、MDAC1(E)は演算を行い、MDAC1(O)は入力電圧VIN1(O)をサンプリング容量C1n1(O)+C1n2(O)でサンプリングサンプリングを行う。
なお、MDAC1(E)における演算容量はC1n1(E)になり、また、ホールド容量はC1n2(E)になる。また、期間(3)+(4)では、演算を行うMDAC1(E)のオペアンプOP1(E)のみが使用され、サンプリングを行うMDAC1(O)のオペアンプOP1(O)は使用されない。
そこで、期間(1)+(2)と期間(3)+(4)に分けてオペアンプ(OP1(E), OP1(O))を共用化(OP1(E))するようになっている。しかしながら、この図25に示すタイプIの並列MDACでは、MDAC1(E)およびMDAC1(O)でオペアンプを共用化することはできても、容量を共用化することはできない。
図26Aおよび図26Bは並列MDACにおける第2構成例(タイプII)のMDACの基本動作を説明するための図である。ここで、図26Aおよび図26Bのダブルサンプリング方式のMDAC(並列MDAC)は、例えば、前述した図22Aおよび図22BにおけるMDAC1およびMDAC2の関係をMDAC1(E)およびMDAC1(O)に置き換えればよい。
すなわち、図26Aの左側,並びに,図26Bの期間(1)+(2)に示されるように、MDAC1(E)がサンプリング(S)でMDAC1(O)が演算(H)時には、MDAC1(E)のオペアンプ(OP1(E))は未使用でMDAC1(0)のオペアンプ(OP1(0))は使用される(動作する)。
また、期間(1)+(2)において、MDAC1(E)の容量C1S(E)およびMDAC1(O)の容量C1MDAC(O), C1H(O)は使用され、MDAC1(E)の容量C1H(E)はリセットされる。
一方、図26Aの右側,並びに,図26Bの期間(3)+(4)に示されるように、MDAC1(E)が演算でMDAC1(O)がサンプリング時には、MDAC1(E)のオペアンプ(OP1(E))は使用されるがMDAC1(O)のオペアンプ(OP1(0))は未使用になっている。
また、期間(3)+(4)において、MDAC1(E)の容量C1MDAC(E), C1H(E)およびMDAC1(O)の容量C1S(O)は使用され、MDAC1(O)の容量C1H(O)はリセットされる。
そこで、オペアンプ(OP1:共用オペアンプ)を2つのMDAC(MDAC1(E), MDAC1(O))で共用化するようになっている。しかしながら、図26Aおよび図26BのMDACでは、容量をMDAC1(E)およびMDAC1(O)で共用化することはできない。
図27Aおよび図27Bは第5実施例のMDACおよびその動作を説明するための図であり、第2構成例(タイプII)のMDACである。
ここで、本第5実施例のMDACは、前述した第4実施例のMDACをダブルサンプリング方式のMDAC(並列MDAC)に適用したものである。すなわち、図27A〜図28Bは、前述した図23A〜図24BにおけるMDAC1およびMDAC2の関係をMDAC1(E)およびMDAC1(O)に置き換えればよい。
すなわち、図27Aおよび図27Bに示されるように、容量CSCは、期間(1)ではC1MDAC(O)として使用され、期間(2)ではC1S(E)として使用され、期間(3)ではC1MDAC(E)として使用され、そして、期間(4)ではC1S(O)として使用されるようになっている。
ここで、図27Aおよび図27Bに示されるように、ホールド容量C1H(E)およびC1H(O)は、MDAC1(E)およびMDAC1(O)に対して専用に設ける必要がある。しかしながら、MDAC1(E)およびMDAC1(O)のサンプリング容量C1S(E)およびC1S(O)並びに演算容量C1MDAC(E)およびC1MDAC(O)は共用化可能なことが分かる。
なお、本第5実施例のMDACにおいて、オペアンプ(共用オペアンプOP1(E))がMDAC1(E)およびMDAC1(O)で共用化されるのは、前述した通りである。
図28Aは第5実施例のMDACの一例を示す回路図であり、また、図28Bは図28AのMDACの動作を説明するための図である。
図28Aにおいて、参照符号CSC11およびCSC12は共用化して使用する共用容量(CSC)を示し、CH1Eは第1のMDAC(MDAC1(E))として使用するときのホールド容量(C1H(E))を示し、そして、CH1Oは第2のMDAC(MDAC1(O))として使用するときのホールド容量(C1H(O))を示している。
ここで、本第5実施例のMDACの説明では、信号増幅率m=2の場合を想定し、CH1E=CH1O=CO/2, CSC1=CSC11+CSC12=COとしている。
図28Aに示されるように、MDAC0(スイッチドキャパシタ回路)は、容量CH1E, CH1O, CSC11, CSC12(2つ以上の内部容量)およびオペアンプOP0(1つ以上の増幅器)を有する。さらに、MDAC0は、スイッチSWVIN1E, SWVIN1O, SWSC1A/11B/12B, SWHC1A/11B/12B, SWSH1A/1B, SWHH1A/1B, SWSH2A/2B, SWHH2A/2B(2つ以上の内部スイッチ)を有する。
まず、図28Bの期間(1)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWVIN1E, SWHC1A/11B/12B, SWHH2A/2Bに対する制御信号を高レベル『H』にしてこれらのスイッチをオンする。
さらに、期間(1)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWVIN1O, SWSC1A/11B/12B, SWSH1A/1B, SWHH1A/1B, SWSH2A/2Bに対する制御信号を低レベル『L』にしてこれらのスイッチをオフする。
これにより、MDAC0において、図27Aの期間(1)のように、容量CSC11が第2のMDAC(MDAC1(O))の演算容量C1MDAC(O)として機能する。なお、容量CH1Oは、第2のMDAC(MDAC1(O))のホールド容量C1H(O)として接続されることになる。
次に、図28Bの期間(2)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWSC1A/11B/12B, SWSH1A/1Bに対する制御信号を『H』にしてこれらのスイッチをオンし、また、スイッチSWHC1A/11B/12Bに対する制御信号を『L』にしてこれらのスイッチをオフする。
なお、期間(2)において、他のスイッチSWVIN1E, SWVIN1O, SWHH1A/1B, SWSH2A/2B, SWHH2A/2Bに対する制御信号は、期間(1)と同じレベルに維持される。
これにより、MDAC0において、図27Aの期間(2)のように、容量CSC11, CSC12が第1のMDAC(MDAC1(E))のサンプリング容量C1S(E)として機能する。なお、容量CH1Oは、第2のMDAC(MDAC1(O))のホールド容量C1H(O)としての接続を維持し、また、容量CH1Eは、リセットされることになる。
さらに、図28Bの期間(3)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWVIN1O, SWHC1A/11B/12B, SWHH1A/1Bに対する制御信号を『H』にしてこれらのスイッチをオンする。さらに、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWVIN1E, SWSC1A/11B/12B, SWSH1A/1B, SWHH2A/2Bに対する制御信号を『L』にしてこれらのスイッチをオフする。なお、期間(3)において、スイッチSWSH2A/2Bに対する制御信号は、期間(2)と同じレベルに維持される。
これにより、MDAC0において、図27Aの期間(3)のように、容量CSC11が第1のMDAC(MDAC1(E))の演算容量C1MDAC(E)として機能する。なお、容量CH1Eは、第1のMDAC(MDAC1(E))のホールド容量C1H(E)として接続されることになる。
そして、図28Bの期間(4)において、スイッチ制御部SWC1は、スイッチSWSC1A/11B/12B, SWSH2A/2Bに対する制御信号を『H』にしてこれらのスイッチをオンし、また、スイッチSWHC1A/11B/12Bに対する制御信号を『L』にしてこれらのスイッチをオフする。
なお、期間(4)において、他のスイッチSWVIN1E, SWVIN1O, SWSH1A/1B, SWHH1A/1B, SWHH2A/2Bに対する制御信号は、期間(3)と同じレベルに維持される。
これにより、MDAC0において、図27Aの期間(4)のように、容量CSC11, CSC12が第2のMDAC(MDAC1(O))のサンプリング容量C1S(O)として機能する。なお、容量CH1Eは、第1のMDAC(MDAC1(E))のホールド容量C1H(E)としての接続を維持し、また、容量CH1Oは、リセットされることになる。
なお、本第5実施例のMDACにおいて、オペアンプOP1(E)がMDAC1(E)およびMDAC1(O)で共用化できるのは前述した通りである。
このように、本第5実施例のMDACによれば、オペアンプだけでなく、容量(CSC:CSC11, CSC12)も2つのMDACで共用化することができ、スイッチドキャパシタ回路或いはAD変換回路の占有面積をより一層低減することが可能になる。
図29は第4実施例および第5実施例のMDACと図22Aおよび図26Aに示すMDACの性能を比較して示す図である。なお、図29では、信号増幅率mが、m=2だけでなくm=4の場合も示している。
ここで、図22Aおよび図26Aに示すMDAC、並びに、第4実施例および第5実施例のMDACは、m=2の1.5b構成のMDACに関するものであるが、図29では、図4A〜図4Cを参照して説明したようなm=4の2.5b構成のMDACに関しても示している。
すなわち、図29は、図22Aおよび図26Aに相当するm=4のMDAC、並びに、第4実施例および第5実施例を適用したm=4のMDACのデータも含んでいる。
なお、図29において、第4実施例に関してはスケーリング有無の両方が示し、さらに、係数2はMDAC2個分の容量を考慮した。また、入力電圧(信号振幅)に関しては、その入力電圧の大きさを考慮せずに、(C1MDAC+C1H)×係数2によりデータを求めた。
図29から明らかなように、第4実施例のMDACは、容量を共有化することにより、スケーリング無の場合には約33%、また、スケーリング有の場合には約22%だけ容量を低減、すなわち、容量(回路)の占有面積を低減させることができるのが分かる。
また、第4実施例を適用したm=4のMDACは、スケーリング無の場合には約40%、また、スケーリング有の場合には約16%だけ容量を低減、すなわち、回路の占有面積を低減させることができるのが分かる。
さらに、第5実施例のMDACは、約33%だけ容量を低減、すなわち、回路の占有面積を低減させることができ、また、第5実施例を適用したm=4のMDACは、約40%だけ容量を低減、すなわち、回路の占有面積を低減させることができるのが分かる。
なお、信号増幅率m=2およびm=4は、単なる例であり、第4実施例および第5実施例を適用したさらに多ビットのMDACにおいても、回路の占有面積を低減させる効果が発揮されるのは言うまでもない。
図30は各実施例のMDACが適用されるパイプライン型AD変換回路の一例を概略的に示すブロック図であり、また、図31は各実施例のMDACが適用される循環比較型AD変換回路の一例を概略的に示すブロック図である。
まず、上述した第1実施例〜第5実施例のMDACは、例えば、図30に示されるようなパイプライン型AD変換回路200における従属接続された各MDAC回路202-1〜202-(n-1)に適用することができる。
図30に示されるように、パイプライン型AD変換回路200は、サンプルホールド(S/H)回路201、n-1段のMDAC回路(MDAC)202-1〜202-(n-1)、最終段のフラッシュADC203、および、ロジック演算回路(デジタル補正回路)204を有する。
サンプルホールド回路201は、入力電圧VINを受け取って保持し、その出力信号をMDAC回路202-1〜202-(n-1)に供給する。
ロジック演算回路204は、MDAC回路202-1〜202-(n-1)の出力信号DB(1)〜DB(n-1)および最終段のフラッシュADC203の出力信号DB(n)を受け取って、入力電圧VINをMDAC回路の段数に応じた分解能でデジタル変換した出力コード(ADC出力)を出力する。
さらに、上述した第1実施例〜第5実施例のMDACは、例えば、図31に示されるような循環比較型AD変換回路300におけるMDAC回路303に適用することができる。
すなわち、図31に示されるように、循環比較型AD変換回路300は、スイッチ301、サンプルホールド(S/H)回路302、MDAC回路(MDAC)303およびロジック演算回路304を有する。なお、サンプルホールド回路302は、設けずに省略することもできる。
サンプルホールド回路302は、スイッチ301を介して入力電圧VINまたはMDAC回路303の出力電圧VO(i)=VI(i+1)の一方を受け取って保持し、スイッチ301は、MDAC回路303の出力電圧VO(i)を複数回循環させる。
MDAC回路303からの循環される各回の出力信号DB(i)は、ロジック演算回路304に供給され、そして、ロジック演算回路304は、MDAC回路を循環する回数に応じた分解能でデジタル変換した出力コード(ADC出力)を出力する。
以上、第1実施例〜第5実施例のMDAC(スイッチドキャパシタ回路)を詳述したが、例えば、各MDACにおけるスイッチおよび容量の個数や接続、或いは、スイッチ制御部により制御される各スイッチの切り換えタイミング等は様々に変更することが可能である。
さらに、第1実施例〜第5実施例のスイッチドキャパシタ回路は、パイプライン型AD変換回路や循環比較型AD変換回路だけでなく、DA変換器やフィルタ等の様々な回路に対して幅広く適用することができるのは言うまでもない。
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに、以下の付記を開示する。
(付記1)
2つ以上の内部容量,1つ以上の増幅器および2つ以上の内部スイッチを有するスイッチドキャパシタ回路と、
該スイッチドキャパシタ回路の次段に設けられたサンプリング容量および該サンプリング容量の接続をオン/オフ制御するサンプリングスイッチを有する負荷回路と、を有する回路において、
第1動作モードおよび第2動作モードを含む2種類以上の動作モードを有し、
前半の前記第1動作モードでは、前記次段のサンプリングスイッチをオフして、前記スイッチドキャパシタ回路の出力電圧と前記次段のサンプリング容量を切り離すと共に、前記スイッチドキャパシタ回路で演算を行い、
後半の前記第2動作モードでは、前記次段のサンプリングスイッチをオンして、前記スイッチドキャパシタ回路の出力電圧を前記次段のサンプリング容量にサンプリングし、そして、
前記スイッチドキャパシタ回路は、前記第1動作モードにおいて、1つ以上の前記内部容量を前記内部スイッチで切り離すことを特徴とするスイッチドキャパシタ回路。
(付記2)
付記1に記載のスイッチドキャパシタ回路において、
前記増幅器は、演算増幅器であり、
前記第2動作モードでは、前記内部容量のうち,前記第1動作モードで前記演算増幅器の入力端子と出力端子間に接続した第1内部容量以外の全ての内部容量を、前記内部スイッチで切り離すことにより、前記演算増幅器が帰還量『1』の全帰還動作を行うことを特徴とするスイッチドキャパシタ回路。
(付記3)
付記1または2に記載のスイッチドキャパシタ回路において、
前記第1動作モードの動作時間および前記第2動作モードの動作時間の比率を変化させることを特徴とするスイッチドキャパシタ回路。
(付記4)
付記1または2に記載のスイッチドキャパシタ回路において、
前記第1動作モードおよび前記第2動作モードでの前記増幅器の電源電流を異なる値に設定することを特徴とするスイッチドキャパシタ回路。
(付記5)
付記1〜4のいずれか1項に記載のスイッチドキャパシタ回路と、
入力する信号をAD変換する1個以上の比較器を含むサブAD変換器と、を有するAD変換回路であって、
前記スイッチドキャパシタ回路は、前記入力する信号を増幅した第1信号および前記入力する信号をAD変換した第2信号に基づいた加減算係数を使用して、参照電圧を加減算した結果を出力することを特徴するAD変換回路。
(付記6)
付記5に記載のAD変換回路おいて、
前記スイッチドキャパシタ回路の前記内部容量は、前記増幅器の入力端子と出力端子間に接続された第1内部容量と、前記増幅器の前記入力端子と前記参照電圧を供給する参照電源線に接続された第2内部容量と、を含み、
前記第1内部容量は、前記第1動作モードおよび前記第2動作モードで前記増幅器の前記入力端子と前記出力端子間に接続され、
前記第2内部容量は、前記第1動作モードでは前記増幅器の前記入力端子と前記参照電源線間に前記内部スイッチのうちの第1内部スイッチを介して接続され、前記第2動作モードでは前記第1内部スイッチにより前記増幅器の前記入力端子から切断されることを特徴するAD変換回路。
(付記7)
付記5または6に記載のAD変換回路において、
前記比較器は、前記入力する信号の電圧を、前段のスイッチドキャパシタ回路の前記第2動作モードの出力結果を使用して比較判定することを特徴するAD変換回路。
(付記8)
付記5または6に記載のAD変換回路において、
前記比較器は、前記入力する信号の電圧を、前段のスイッチドキャパシタ回路の前記第1動作モードの出力結果を使用して比較判定することを特徴するAD変換回路。
(付記9)
付記5または6に記載のAD変換回路において、
前記比較器は、前記入力する信号の電圧を、前段のスイッチドキャパシタ回路の前記第1動作モードおよび前記第2動作モードの両方の出力結果を使用して比較判定し、
前記第2動作モードで前記比較器が前記入力する信号の電圧を比較する比較レベルを、前記第1動作モードで前記比較器が前記入力する信号の電圧を比較した比較結果に応じて切り換えることを特徴するAD変換回路。
(付記10)
付記9に記載のAD変換回路において、
前記比較器の1個以上は、前記第1動作モードおよび前記第2動作モードの両方で使用されることを特徴するAD変換回路。
(付記11)
付記1〜4のいずれか1項に記載のスイッチドキャパシタ回路を、第1スイッチドキャパシタ回路および第2スイッチドキャパシタ回路として2つ有するスイッチドキャパシタ回路群であって、
前記第1および第2スイッチドキャパシタ回路は、前記第1動作モードおよび前記第2動作モードのアナログ演算を異なる期間に実行し、
前記第1および第2スイッチドキャパシタ回路における前記内部容量は、サンプリング動作時にそれぞれ入力する信号をサンプリングするサンプリング容量群、並びに、アナログ演算を行う第1および第2アナログ演算容量群を有し、
前記アナログ演算の前記第1動作モード時は、前記第1アナログ演算容量群および前記第2アナログ演算容量群が前記増幅器に接続され、前記アナログ演算の前記第2動作モード時は、前記第1アナログ演算容量群が前記増幅器から切り離されると共に、前記サンプリング容量群が前記第1アナログ演算容量群に全て含まれるか、または、同じ容量群であり、
前記第1スイッチドキャパシタ回路の前記サンプリング容量群、および、前記第2スイッチドキャパシタ回路の前記サンプリング容量群の少なくとも一部を共用化することを特徴とするスイッチドキャパシタ回路群。
(付記12)
付記11に記載のスイッチドキャパシタ回路群において、
前記第1スイッチドキャパシタ回路における前記サンプリング容量群および前記第1アナログ演算容量群は、前記第2スイッチドキャパシタ回路における前記サンプリング容量群および前記第1アナログ演算容量群と同じ容量群であり、
前記第1スイッチドキャパシタ回路における前記第2アナログ演算容量群および前記第2スイッチドキャパシタ回路における前記第2アナログ演算容量群は、それぞれ前記第1および第2スイッチドキャパシタ回路の各サンプリング動作時に、その両端の電荷を一定値にリセットすることを特徴とスイッチドキャパシタ回路群。
(付記13)
付記5〜10のいずれか1項に記載のAD変換回路を、第1AD変換回路および第2AD変換回路として2つ有するAD変換回路群であって、
前記第1AD変換回路における第1スイッチドキャパシタ回路並びに前記第2AD変換回路における第2スイッチドキャパシタ回路は、前記第1動作モードおよび前記第2動作モードのアナログ演算を異なる期間に実行し、
前記第1および第2AD変換回路における前記内部容量は、サンプリング動作時にそれぞれ入力する信号をサンプリングするサンプリング容量群、並びに、アナログ演算を行う第1および第2アナログ演算容量群を有し、
前記アナログ演算の前記第1動作モード時は、前記第1アナログ演算容量群および前記第2アナログ演算容量群が前記増幅器に接続され、前記アナログ演算の前記第2動作モード時は、前記第1アナログ演算容量群が前記増幅器から切り離されると共に、前記サンプリング容量群が前記第1アナログ演算容量群に全て含まれるか、または、同じ容量群であり、
前記第1スイッチドキャパシタ回路の前記サンプリング容量群、および、前記第2スイッチドキャパシタ回路の前記サンプリング容量群の少なくとも一部を共用化することを特徴とするAD変換回路群。
(付記14)
付記13に記載のAD変換回路群において、
前記第1スイッチドキャパシタ回路における前記サンプリング容量群および前記第1アナログ演算容量群は、前記第2スイッチドキャパシタ回路における前記サンプリング容量群および前記第1アナログ演算容量群と同じ容量群であり、
前記第1スイッチドキャパシタ回路における前記第2アナログ演算容量群および前記第2スイッチドキャパシタ回路における前記第2アナログ演算容量群は、それぞれ前記第1および第2スイッチドキャパシタ回路の各サンプリング動作時に、その両端の電荷を一定値にリセットすることを特徴とAD変換回路群。
(付記15)
付記14に記載のAD変換回路群において、
前記第1および第2AD変換回路は、2個従属接続されていることを特徴とするAD変換回路群。
(付記16)
付記14に記載のAD変換回路群において、
前記第1および第2AD変換回路は、2個並列接続されていることを特徴とするAD変換回路群。
(付記17)
付記15または16に記載のAD変換回路群において、
前記第1および第2AD変換回路における前記増幅器を共用化することを特徴とするAD変換回路群。
(付記18)
付記5〜10のいずれか1項に記載のAD変換回路を2個以上有し、そのうちの2個のAD変換回路を従属接続するか、或いは、付記15に記載のAD変換回路群を1個以上有することを特徴とするパイプライン型AD変換回路。
(付記19)
付記16または17に記載のAD変換回路群を1個以上有して並列処理を行うことを特徴とする循環比較型AD変換回路。
(付記20)
付記5〜10のいずれか1項に記載のAD変換回路を1個以上有し、
1つのアナログ入力のAD変換動作において、少なくとも前記AD変換回路を2回以上使用することを特徴とするAD変換回路。
1, 200 パイプライン型AD変換回路
10, 10-1〜10-(N-1) ステージ回路
11, 201, 302 サンプルホールド(S/H)回路
12, 203 フラッシュAD変換器(フラッシュADC)
13, 204, 304 デジタル補正回路(コード変換回路,ロジック演算回路)
100, 202-1〜202-(n-1), 303 MDAC回路(MDAC)
101 サブDAC
102 アナログ演算部
110 サブAD変換器(ADC)
300 循環比較型AD変換回路
301 スイッチ

Claims (10)

  1. 2つ以上の内部容量,1つ以上の増幅器および2つ以上の内部スイッチを有するスイッチドキャパシタ回路と、
    該スイッチドキャパシタ回路の次段に設けられたサンプリング容量および該サンプリング容量の接続をオン/オフ制御するサンプリングスイッチを有する負荷回路と、を有する回路において、
    第1動作モードおよび第2動作モードを含む2種類以上の動作モードを有し、
    前半の前記第1動作モードでは、前記次段のサンプリングスイッチをオフして、前記スイッチドキャパシタ回路の出力電圧と前記次段のサンプリング容量を切り離すと共に、前記スイッチドキャパシタ回路で演算を行い、
    後半の前記第2動作モードでは、前記次段のサンプリングスイッチをオンして、前記スイッチドキャパシタ回路の出力電圧を前記次段のサンプリング容量にサンプリングし、そして、
    前記スイッチドキャパシタ回路は、前記第1動作モードにおいて、1つ以上の前記内部容量を前記内部スイッチで切り離すことを特徴とするスイッチドキャパシタ回路。
  2. 請求項1に記載のスイッチドキャパシタ回路において、
    前記増幅器は、演算増幅器であり、
    前記第2動作モードでは、前記内部容量のうち,前記第1動作モードで前記演算増幅器の入力端子と出力端子間に接続した第1内部容量以外の全ての内部容量を、前記内部スイッチで切り離すことにより、前記演算増幅器が帰還量『1』の全帰還動作を行うことを特徴とするスイッチドキャパシタ回路。
  3. 請求項1または2に記載のスイッチドキャパシタ回路と、
    入力する信号をAD変換する1個以上の比較器を含むサブAD変換器と、を有するAD変換回路であって、
    前記スイッチドキャパシタ回路は、前記入力する信号を増幅した第1信号および前記入力する信号をAD変換した第2信号に基づいた加減算係数を使用して、参照電圧を加減算した結果を出力することを特徴するAD変換回路。
  4. 請求項3に記載のAD変換回路おいて、
    前記スイッチドキャパシタ回路の前記内部容量は、前記増幅器の入力端子と出力端子間に接続された第1内部容量と、前記増幅器の前記入力端子と前記参照電圧を供給する参照電源線に接続された第2内部容量と、を含み、
    前記第1内部容量は、前記第1動作モードおよび前記第2動作モードで前記増幅器の前記入力端子と前記出力端子間に接続され、
    前記第2内部容量は、前記第1動作モードでは前記増幅器の前記入力端子と前記参照電源線間に前記内部スイッチのうちの第1内部スイッチを介して接続され、前記第2動作モードでは前記第1内部スイッチにより前記増幅器の前記入力端子から切断されることを特徴するAD変換回路。
  5. 請求項3または4に記載のAD変換回路において、
    前記比較器は、前記入力する信号の電圧を、前段のスイッチドキャパシタ回路の前記第1動作モードおよび前記第2動作モードの両方の出力結果を使用して比較判定し、
    前記第2動作モードで前記比較器が前記入力する信号の電圧を比較する比較レベルを、前記第1動作モードで前記比較器が前記入力する信号の電圧を比較した比較結果に応じて切り換えることを特徴するAD変換回路。
  6. 請求項5に記載のAD変換回路において、
    前記比較器の1個以上は、前記第1動作モードおよび前記第2動作モードの両方で使用されることを特徴するAD変換回路。
  7. 請求項1または2に記載のスイッチドキャパシタ回路を、第1スイッチドキャパシタ回路および第2スイッチドキャパシタ回路として2つ有するスイッチドキャパシタ回路装置であって、
    前記第1および第2スイッチドキャパシタ回路は、前記第1動作モードおよび前記第2動作モードのアナログ演算を異なる期間に実行し、
    前記第1および第2スイッチドキャパシタ回路における前記内部容量は、サンプリング動作時にそれぞれ入力する信号をサンプリングするサンプリング容量群、並びに、アナログ演算を行う第1および第2アナログ演算容量群を有し、
    前記アナログ演算の前記第1動作モード時は、前記第1アナログ演算容量群および前記第2アナログ演算容量群が前記増幅器に接続され、前記アナログ演算の前記第2動作モード時は、前記第1アナログ演算容量群が前記増幅器から切り離されると共に、前記サンプリング容量群が前記第1アナログ演算容量群に全て含まれるか、または、同じ容量群であり、
    前記第1スイッチドキャパシタ回路の前記サンプリング容量群、および、前記第2スイッチドキャパシタ回路の前記サンプリング容量群の少なくとも一部を共用化することを特徴とするスイッチドキャパシタ回路装置
  8. 請求項7に記載のスイッチドキャパシタ回路装置において、
    前記第1スイッチドキャパシタ回路における前記サンプリング容量群および前記第1アナログ演算容量群は、前記第2スイッチドキャパシタ回路における前記サンプリング容量群および前記第1アナログ演算容量群と同じ容量群であり、
    前記第1スイッチドキャパシタ回路における前記第2アナログ演算容量群および前記第2スイッチドキャパシタ回路における前記第2アナログ演算容量群は、それぞれ前記第1および第2スイッチドキャパシタ回路の各サンプリング動作時に、その両端の電荷を一定値にリセットすることを特徴とスイッチドキャパシタ回路装置
  9. 請求項3〜6のいずれか1項に記載のAD変換回路を、第1AD変換回路および第2AD変換回路として2つ有するAD変換回路装置であって、
    前記第1AD変換回路における第1スイッチドキャパシタ回路並びに前記第2AD変換回路における第2スイッチドキャパシタ回路は、前記第1動作モードおよび前記第2動作モードのアナログ演算を異なる期間に実行し、
    前記第1および第2AD変換回路における前記内部容量は、サンプリング動作時にそれぞれ入力する信号をサンプリングするサンプリング容量群、並びに、アナログ演算を行う第1および第2アナログ演算容量群を有し、
    前記アナログ演算の前記第1動作モード時は、前記第1アナログ演算容量群および前記第2アナログ演算容量群が前記増幅器に接続され、前記アナログ演算の前記第2動作モード時は、前記第1アナログ演算容量群が前記増幅器から切り離されると共に、前記サンプリング容量群が前記第1アナログ演算容量群に全て含まれるか、または、同じ容量群であり、
    前記第1スイッチドキャパシタ回路の前記サンプリング容量群、および、前記第2スイッチドキャパシタ回路の前記サンプリング容量群の少なくとも一部を共用化することを特徴とするAD変換回路装置
  10. 請求項9に記載のAD変換回路装置において、
    前記第1スイッチドキャパシタ回路における前記サンプリング容量群および前記第1アナログ演算容量群は、前記第2スイッチドキャパシタ回路における前記サンプリング容量群および前記第1アナログ演算容量群と同じ容量群であり、
    前記第1スイッチドキャパシタ回路における前記第2アナログ演算容量群および前記第2スイッチドキャパシタ回路における前記第2アナログ演算容量群は、それぞれ前記第1および第2スイッチドキャパシタ回路の各サンプリング動作時に、その両端の電荷を一定値にリセットすることを特徴とするAD変換回路装置
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