JP5609522B2 - アナログデジタル変換器および信号処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、アナログ信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル(AD)変換器および信号処理システムに関するものである。
従来、サンプリング周波数100MS/s前後で分解能が8ビット〜14ビットのAD変換器には、パイプライン方式のものが広く使用されている。
これは、パイプライン方式AD変換器が、Nビットの処理を1クロックサイクル内で2のn乗個の比較器で一挙に処理を行う並列型AD変換器に比べ、次のメリットを有しているからである。
すなわち、パイプライン方式のAD変換器は、比較器の数が少ないこと、高精度の比較器が必要ないこと、数クロックサイクルに分けてNビットの処理を行えばよいこと等のメリットがあることから、並列型AD変換器に比べ広く使用されている。
ここで、10ビットAD変換器を1ステージ辺り1ビット処理を行うMDACを使用して実現した場合を例にしてパイプラインAD変換器の動作説明を行う。入力信号をVin、リファレンス電圧をVrとして示す(0<Vin<Vr)。
まず、最初のクロックサイクルで1段目のMDACが入力信号Vinをサンプリングし、Vin<Vr/2またはVin>Vr/2かを比較器で判断する。
Vin>Vr/2の場合、1段目のMDACにより引算を行い、(Vin−Vr/2)の信号を生成し、さらに増幅器により2倍にすることでアナログ残差信号(2Vin−Vr)を出力する。並行して、デジタル信号1(MSB)を出力する。
次のクロックサイクルで2段目のMDACが1段目のMDACのアナログ残差信号出力(2Vin−Vr)をサンプリングし、比較器でVr/2と比較する。このとき、1段目のMDACは次のアナログ入力信号をサンプリングし、最初のクロックサイクルで行った処理を繰り返す。
2段目のMDACで(2Vin−Vr>Vr/2)の場合、{(2Vin−Vr)−Vr/2)}の引算処理を行い、さらに増幅器により2倍にすることでアナログ残差信号(4Vin−3Vr)を出力する。並行して、デジタル信号1を出力する。
同様の動作を直列に接続されたMDACで繰り返すことにより、10クロックサイクルで10ビットのデジタル信号を出力する。
特表2007−509564号公報
ところが、この方式では、アナログ入力信号を正確に演算処理する必要があり、そのために高精度(高ゲイン)なクローズドループ演算増幅器(オペアンプ)が必要になる(たとえば特許文献1参照)。
半導体プロセスの微細化に伴い、トランジスタのデバイス特性劣化(リーク電流の増加、出力抵抗の劣化)等により、従来厚膜プロセスで実現できていた高精度のオペアンプをサブミクロンプロセスで実現することが困難になっている。
また、クローズドループアンプ特有の問題として、高速動作(高サンプリング動作)が困難であるという問題がある。
本発明は、高精度な演算増幅器が不要で、低電力動作、高速動作が可能で、しかも小型化が容易なAD変換器および信号処理システムを提供することにある。
本発明の第1の観点のAD変換器は、入力した2つのアナログ信号との関係に応じた値のデジタルデータを生成し、2つのアナログ残差信号を出力する少なくとも1段のアナログデジタル(AD)変換ステージを有し、上記AD変換ステージは、2つの第1の基準電圧および第2の基準電圧間の電圧値をとる電圧値と上記第2の基準電圧との差に応じた電圧値の第1のアナログ信号および上記第1のアナログ信号の電圧値と2つの上記第1の基準電圧および上記第2の基準電圧の差電圧との差に応じた電圧値の第2のアナログ信号を入力し、当該第1のアナログ信号の電圧値と上記第2のアナログ信号から生成した中間電圧値の少なくとも一つの第3のアナログ信号を生成し、上記第1のアナログ信号、上記第2のアナログ信号、および上記第3のアナログ信号を出力する信号生成部と、上記第1のアナログ信号および上記第2のアナログ信号を入力し、当該第1のアナログ信号の電圧値と上記第2のアナログ信号の電圧値を比較し、当該比較結果に応じた値のデジタルデータを出力する比較部と、第1の残差信号を所定の増幅率をもって増幅して出力する第1の出力部と、第2の残差信号を所定の増幅率をもって増幅して出力する第2の出力部と、上記比較部の比較結果に応じて上記信号生成部から出力される上記第1のアナログ信号、上記第2のアナログ信号、および上記第3のアナログ信号の上記第1の出力部および上記第2の出力部への入力を切り替える切替部と、を有し、上記比較部は、第1のアナログ信号の電圧値が上記第2のアナログ信号の電圧値より低い第1の比較結果を得た場合には第1のデジタルデータを、上記第1のアナログ信号の電圧値が上記第2のアナログ信号に電圧値より高い第2の比較結果を得た場合には第2のデジタルデータを出力し、上記切替部は、上記比較部において第1の比較結果が得られた場合、上記信号生成部から出力される上記第1のアナログ信号を上記第1の残差信号として上記第1の出力部に入力し、上記第3のアナログ信号を上記第2の残差信号として上記第2の出力部に入力し、上記比較部において第2の比較結果が得られた場合、上記信号生成部から出力される上記第3のアナログ信号を上記第1の残差信号として上記第1の出力部に入力し、上記第2のアナログ信号を上記第2の残差信号として上記第2の出力部に入力する。
本発明の第2の観点の信号処理システムは、アナログ信号処理系からのアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル(AD)変換器を有し、上記AD変換器は、入力した2つのアナログ信号との関係に応じた値のデジタルデータを生成し、2つのアナログ残差信号を出力する少なくとも1段のAD変換ステージを有し、上記AD変換ステージは、2つの第1の基準電圧および第2の基準電圧間の電圧値をとる電圧値と上記第2の基準電圧との差に応じた電圧値の第1のアナログ信号および上記第1のアナログ信号の電圧値と2つの上記第1の基準電圧および上記第2の基準電圧の差電圧との差に応じた電圧値の第2のアナログ信号を入力し、当該第1のアナログ信号の電圧値と上記第2のアナログ信号から生成した中間電圧値の少なくとも一つの第3のアナログ信号を生成し、上記第1のアナログ信号、上記第2のアナログ信号、および上記第3のアナログ信号を出力する信号生成部と、上記第1のアナログ信号および上記第2のアナログ信号を入力し、当該第1のアナログ信号の電圧値と上記第2のアナログ信号の電圧値を比較し、当該比較結果に応じた値のデジタルデータを出力する比較部と、第1の残差信号を所定の増幅率をもって増幅して出力する第1の出力部と、第2の残差信号を所定の増幅率をもって増幅して出力する第2の出力部と、上記比較部の比較結果に応じて上記信号生成部から出力される上記第1のアナログ信号、上記第2のアナログ信号、および上記第3のアナログ信号の上記第1の出力部および上記第2の出力部への入力を切り替える切替部と、を有し、上記比較部は、第1のアナログ信号の電圧値が上記第2のアナログ信号の電圧値より低い第1の比較結果を得た場合には第1のデジタルデータを、上記第1のアナログ信号の電圧値が上記第2のアナログ信号に電圧値より高い第2の比較結果を得た場合には第2のデジタルデータを出力し、上記切替部は、上記比較部において第1の比較結果が得られた場合、上記信号生成部から出力される上記第1のアナログ信号を上記第1の残差信号として上記第1の出力部に入力し、上記第3のアナログ信号を上記第2の残差信号として上記第2の出力部に入力し、上記比較部において第2の比較結果が得られた場合、上記信号生成部から出力される上記第3のアナログ信号を上記第1の残差信号として上記第1の出力部に入力し、上記第2のアナログ信号を上記第2の残差信号として上記第2の出力部に入力する。
本発明によれば、高精度な演算増幅器が不要で、低電力動作、高速動作が可能で、しかも小型化が容易なAD変換器を実現できる。
本発明の第1の実施形態に係る1ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。 図1のAD変換ステージの比較部の比較結果に応じて出力される残差信号およびデジタル信号を場合分けして示す図である。 本第1の実施形態に係る1ビットAD変換器の具体的な構成例を示す回路図である。 本第1の実施形態に係る1ビットAD変換器に適用される第1および第2の出力部の増幅器の構成例を示す回路図である。 本第1の実施形態に係る1ビットAD変換器の動作の基本概念を説明するための図である。 第1の実施形態に係る1ビットAD変換器の動作を説明するための図であって、各フェーズにおける動作概要を示す図である。 第1の実施形態に係る1ビットAD変換器の第1のフェーズの動作を説明するための図である。 第1の実施形態に係る1ビットAD変換器の第2のフェーズの動作を説明するための図であって、第1の比較結果を得た場合の動作を説明するための図である。 第1の実施形態に係る1ビットAD変換器の第2のフェーズの動作を説明するための図であって、第2の比較結果を得た場合の動作を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態に係る1ビットAD変換器の構成例を示す回路図である。 本発明の第3の実施形態に係る1ビットAD変換器の構成例を示す回路図である。 本発明の第4の実施形態に係る1.5ビットAD変換器の構成例を示す回路図である。 本第4の実施形態に係る1.5ビットAD変換器の動作の基本概念を説明するための図である。 本発明の第5の実施形態に係る2ビットAD変換器の構成例を示す回路図である。 本発明の第6の実施形態に係る2ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。 本発明の第6の実施形態に係る2ビットAD変換器の構成例を示す回路図である。 第6の実施形態に係る2ビットAD変換器のパイプライン動作を説明するための図であって、各フェーズにおける動作概要を示す図である。 本発明の第7の実施形態に係る3ビットAD変換器の構成例を示す回路図である。 本発明の第8の実施形態に係る3ビットAD変換器の構成例を示す回路図である。 3ビットAD変換器の動作概要を示すタイミングチャートである。 本発明の第9の実施形態に係る3ビットAD変換器の構成例を示す回路図である。 本発明の第10の実施形態に係る1ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。 本発明の第11の実施形態に係る1.5ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。 本発明の第12の実施形態に係る2ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。 本発明の第13の実施形態に係る2ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。 本発明の第14の実施形態に係る3ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。 本発明の第15の実施形態に係る3ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。 本発明の第16の実施形態に係るNビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。 本発明の第17の実施形態に係るNビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。 本発明の第19の実施形態に係るN1ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。 本発明の第18の実施形態に係るN1×N2ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。 本発明の第20の実施形態に係るN1×N2ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。 本実施形態の効果を比較例と比較して示す図である。 本発明の第21の実施形態に係る信号処理システムの構成例を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態を図面に関連付けて説明する。
なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施形態(AD変換器の第1の構成例)
2.第2の実施形態(AD変換器の第2の構成例)
3.第3の実施形態(AD変換器の第3の構成例)
4.第4の実施形態(AD変換器の第4の構成例)
5.第5の実施形態(AD変換器の第5の構成例)
6.第6の実施形態(AD変換器の第6の構成例)
7.第7の実施形態(AD変換器の第7の構成例)
8.第8の実施形態(AD変換器の第8の構成例)
9.第9の実施形態(AD変換器の第9の構成例)
10.第10の実施形態(AD変換器の第10の構成例)
11.第11の実施形態(AD変換器の第11の構成例)
12.第12の実施形態(AD変換器の第12の構成例)
13.第13の実施形態(AD変換器の第13の構成例)
14.第14の実施形態(AD変換器の第14の構成例)
15.第15の実施形態(AD変換器の第15の構成例)
16.第16の実施形態(AD変換器の第16の構成例)
17.第17の実施形態(AD変換器の第17の構成例)
18.第18の実施形態(AD変換器の第18の構成例)
19.第19の実施形態(AD変換器の第19の構成例)
20.第20の実施形態(AD変換器の第20の構成例)
21.第21の実施形態(信号処理システムの構成例)
<1.第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る1ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。
図1の1ビットAD変換器10は、AD変換ステージ20、第1のアナログ信号入力端子TI11、第2のアナログ信号入力端子TI12、およびデジタルデータ出力端子TD11を有する。
AD変換器10は、さらに第1のアナログ信号出力端子TO11、および第2のアナログ信号出力端子TO12を有する。
本実施形態のAD変換器10の入力レンジ(電圧)は0からVrである。本実施形態では、第1の基準電圧Vrtが電圧Vrに相当し、第2の基準電圧Vrbが電圧0Vに相当する。
AD変換器10には、第1のアナログ信号と第2のアナログ信号が入力される。
第1のアナログ信号は、2つの第1の基準電圧Vrtおよび第2の基準電圧間Vrbの電圧値をとる電圧値(Vin)と第2の基準電圧Vrbとの差に応じた電圧値(Vin−Vrb)の信号として入力される。本実施形態においては、上記したようにVrb=0であることから、第1のアナログ信号はVinとなる。
第2のアナログ信号は、第1のアナログ信号の電圧値(Vin−Vrb)と第1の基準電圧Vrtと第2の基準電圧Vrbの差電圧(Vrt−Vrb)との差に応じた電圧値(Vin−Vrb−(Vrt−Vrb))=(Vin−Vrt)の信号として入力される。
このように、本実施形態において入力アナログ信号Vinは0(Vrb)とVr(Vrt)間の電圧値をとり(0<Vin<Vr)、第1のアナログ信号(電圧)Vinとして第1のアナログ信号入力端子TI11に供給される。
第1のアナログ信号入力端子TI11は、第1のアナログ信号Vinを、信号入力ラインLI11を通してAD変換ステージ20に入力する。
第2のアナログ信号入力端子TI12は、第1のアナログ信号Vinの電圧値(Vin)と基準電圧の差電圧Vrとの差分に応じた電圧値(Vin−Vr)の第2のアナログ信号を、信号入力ラインLI12を通してAD変換ステージ20に入力する。
AD変換ステージ20は、第1のアナログ信号入力端子TI11から電圧値(Vin)の第1のアナログ信号Vinを入力する。
並行して、AD変換ステージ20は、第2のアナログ信号入力端子TI12から入力電圧Vinから基準電圧の差電圧Vrを引いた値(Vin−Vr)の第2のアナログ信号(Vin−Vr)を入力する。
AD変換ステージ20は、2つの第1および第2のアナログ信号から残差信号である第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)を生成する信号生成部を含む。すなわち、AD変換ステージ20は、第1のアナログ信号の電圧値Vinと第2のアナログ信号の電圧値(Vin−Vr)を加算し、2で除算した電圧値の第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)を生成する。
AD変換ステージ20は、内蔵の比較部において、2つの第1および第2のアナログ信号の電圧Vinと(Vin−Vr)の高低(大小)比較を行う。
AD変換ステージ20は、比較部の比較結果に応じて第1のアナログ信号出力端子TO11からA倍に増幅した第1の残差信号A×VinまたはA×(Vin−Vr/2)を出力する。
同様に、AD変換ステージ20は、比較部の比較結果に応じて第2のアナログ信号出力端子TO12からA倍に増幅した第2の残差信号A×(Vin−Vr/2)またはA×(Vin−Vr)を出力する。なお、Aは増幅利率を表す定数である。
並行して、AD変換ステージ20は、比較部の比較結果に応じてデジタルデータ出力端子TD11からデジタル値(データ)が0または1のデジタルデータDSを出力する。
本実施形態において、デジタル値(データ)0が第1のデジタルデータに相当し、デジタル値(データ)1が第2のデジタルデータに相当する。
図2(A)および(B)は、図1のAD変換ステージの比較部の比較結果に応じて出力される残差信号およびデジタル信号を場合分けして示す図である。
AD変換ステージ20は、比較部において、第1のアナログ信号電圧Vinと第2のアナログ信号電圧(Vin−Vr)を加算した信号電圧(2Vin−Vr)が0より高いか低いかの判定を行う。
AD変換ステージ20は、信号電圧(2Vin−Vr)が0より低い(2Vin−Vr<)0という第1の比較結果、すなわち(Vin<Vr/2)という第1の比較結果を得た場合には、以下の処理を行う。
この場合には、2つのアナログ入力電圧|Vin|と|Vin−Vr|を比較し、第1のアナログ信号電圧|Vin|が第2のアナログ信号電圧|Vin−Vr|より低い場合(|Vin|<|Vin−Vr|の場合)と等価である。
AD変換ステージ20は、図2(A)に示すように、第1の比較結果(Vin<Vr/2)を得たときは、第1のアナログ信号出力端子TO11からA×Vinを第1の残差信号として出力する。
AD変換ステージ20は、第2のアナログ信号出力端子TO12からA×(Vin−Vr/2)を第2の残差信号として出力する。
並行して、AD変換ステージ20は、デジタルデータ出力端子TD11からデジタル値(データ)が0のデジタルデータDSを出力する。
AD変換ステージ20は、信号電圧(2Vin−Vr)が0より高い(2Vin−Vr)>0という第2の比較結果、すなわち(Vin>Vr/2)という第2の比較結果を得た場合には、以下の処理を行う。
なお、この場合には、2つのアナログ入力電圧|Vin|と|Vin−Vr|を比較し、第1のアナログ信号電圧|Vin|が第2のアナログ信号電圧|Vin−Vr|より高い場合(|Vin|>|Vin−Vr|の場合)と等価である。
AD変換ステージ20は、図2(B)に示すように、第2の比較結果(Vin>Vr/2)を得たときは、第1のアナログ信号出力端子TO11からA×(Vin−Vr/2)を第1の残差信号として出力する。
AD変換ステージ20は、第2のアナログ信号出力端子TO12からA×(Vin−Vr)を第2の残差信号として出力する。
並行して、AD変換ステージ20は、デジタルデータ出力端子TD11からデジタル値(データ)が1のデジタルデータDSを出力する。
このように、本第1の実施形態に係るAD変換器10のAD変換ステージ20は、第1の比較結果(Vin<Vr/2)を得たときは、第1のデジタルデータ0を出力し、第2の比較結果(Vin>Vr/2)を得たときは、第2のデジタルデータ1を出力する。
AD変換ステージ20は、比較結果に応じて、アナログ残差信号(Vin、Vin−Vr/2、または、Vin−Vr/2、Vin−Vr)をA倍に増幅して出力する。
[1ビットAD変換器の具体的な構成例]
図3は、本第1の実施形態に係る1ビットAD変換器の具体的な構成例を示す回路図である。
図3のAD変換器10のAD変換ステージ20は、信号生成部21、比較部22、第1の出力部23、第2の出力部24、および切替部25を含んで構成されている。
信号生成部21は、信号入力ラインLI11およびLI12を介して第1のアナログ信号Vinおよび第2のアナログ信号(Vin−Vr)を入力する。
信号生成部21は、第1のアナログ信号の電圧値Vinと第2のアナログ信号の電圧値(Vin−Vr)を加算し、2で除算した電圧値の第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)を生成する。
信号生成部21は、サンプリングした第1のアナログ信号Vin、第2のアナログ信号(Vin−Vr)、および第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)を切替部25に出力する。
図3の信号生成部21は、容量補間により第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)を生成する。
図3の信号生成部21は、第1のキャパシタC11、第2のキャパシタC12、第3のキャパシタC13、および第4のキャパシタC14を有する。
信号生成部21は、第1のスイッチSW11、第2のスイッチSW12、第3のスイッチSW13、第1の出力ノードND11、第2の出力ノードND12、および第3の出力ノードND13を有する。
なお、本実施形態では、たとえば第1のキャパシタC11および第2のキャパシタC12の容量値は2Cに、第3のキャパシタC13および第4のキャパシタC14の容量値は1Cに設定される。
すなわち、第1のキャパシタC11および第2のキャパシタC12の容量値と第3のキャパシタC13および第4のキャパシタC14の容量値は2:1となるように設定される。
第1のキャパシタC11は、一端が第1のアナログ信号Vinの入力ラインLI11に接続され、他端が第1のアナログ信号Vinを出力するための第1の出力ノードND11に接続されている。
第2のキャパシタC12は、一端が第2のアナログ信号(Vin−Vr)の入力ラインLI12に接続され、他端が第2のアナログ信号(Vin−Vr)を出力するための第2の出力ノードND12に接続されている。
第3のキャパシタC13は、一端が第1のアナログ信号Vinの入力ラインLI11に接続され、他端が第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)を出力するための第3の出力ノードND13に接続されている。
第4のキャパシタC14は、一端が第2のアナログ信号(Vin−Vr)の入力ラインLI12に接続され、他端が第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)を出力するための第3の出力ノードND13に接続されている。
第1のスイッチSW11は、第1の出力ノードND11と固定電位VCとの間に接続されている。ここで、固定電位VCはたとえば接地電位GNDである。
第2のスイッチSW12は、第2の出力ノードND12と固定電位VCとの間に接続されている。
第3のスイッチSW13は、第3の出力ノードND13と固定電位VCとの間に接続されている。
第1のスイッチSW11、第2のスイッチSW12、および第3のスイッチSW13は、第1のフェーズ信号Φ1がハイレベルの期間に導通状態(短絡状態)に保持され、ローレベルの期間に非導通状態(開放状態)に保持される。
第1のキャパシタC11は、第1のスイッチSW11が導通状態のときに入力信号である第1のアナログ信号Vinをサンプリングし、非導通状態のときにサンプリングした電圧Vinが第1の出力ノードND11側に発生し、その電圧信号を出力する。
第2のキャパシタC12は、第2のスイッチSW12が導通状態のときに入力信号である第2のアナログ信号(Vin−Vr)をサンプリングし、非導通状態のときにサンプリングした電圧が第2の出力ノードND12側に発生し、その電圧信号を出力する。
第3のキャパシタC13は、第3のスイッチSW13が導通状態のときに入力信号である第1のアナログ信号Vinをサンプリングし、非導通状態のときにサンプリングした電圧Vinが第3の出力ノードND13側に発生する。
第4のキャパシタC14は、第3のスイッチSW13が導通状態のときに入力信号である第2のアナログ信号(Vin−Vr)をサンプリングし、非導通状態のときにサンプリングした電圧が第3の出力ノードND13側に発生する。
このように、第3のキャパシタC13および第4のキャパシタC14は、第3のスイッチSW13が導通状態のときに入力信号をサンプリングし、非導通状態のときにサンプリングした各電圧が第3の出力ノードND13側に発生する。そして、電圧が合成されて第3の出力ノードND13から出力される。
比較部22は、信号入力ラインLI11およびLI12を介して第1のアナログ信号Vinおよび第2のアナログ信号(Vin−Vr)を入力する。
比較部22は、第1のアナログ信号の電圧値Vinと第2のアナログ信号の電圧値(Vin−Vr)とを加算して、その信号(2Vin−Vr)が0より高いか低いかを比較する。
実質的に、比較部22は、第1のアナログ信号の電圧値Vinから第2のアナログ信号の中間電圧値Vr/2を減算した電圧値(Vin−Vr/2)と0V(基準電圧値)とを比較する。
比較部22は、その比較結果に応じた値のデジタルデータDSをデジタルデータ出力端子TD11から出力する。
比較部22は、比較結果に応じて切替部25における信号生成部21から出力される第1のアナログ信号Vin、第2のアナログ信号(Vin−Vr)、および第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)の出力部に対する供給経路および信号の切り替え制御を行う。
すなわち、比較部22は、比較結果に応じて、第1のアナログ信号Vin、第2のアナログ信号(Vin−Vr)、および第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)の第1の出力部23および第2の出力部24に対する供給経路および信号の切り替え制御を行う。
比較部22は、第1のアナログ信号の電圧値Vinと第2のアナログ信号の電圧値(Vin−Vr)とを加算した電圧値(2Vin−Vr)が0より低い第1の比較結果を得た場合には値(データ)0のデジタルデータDSをデジタルデータ出力端子TD11から出力する。
比較部22は、電圧値(2Vin−Vr)が0より高い第2の比較結果を得た場合には値(データ)1のデジタルデータDSをデジタルデータ出力端子TD11から出力する。
比較部22は、第1の比較結果が得られた場合、次のように切替部25を切り替え制御する。
この場合、比較部22は、信号生成部21から出力される第1のアナログ信号Vinが第1の残差信号として第1の出力部23に入力し、第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)が第2の残差信号として第2の出力部24に入力するように切替部25を制御する。
比較部22は、第2の比較結果が得られた場合、次のように切替部25を切り替え制御する。
この場合、信号生成部21から出力される第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)が第1の残差信号として第1の出力部23に入力し、第2のアナログ信号(Vin−Vr)が第2の残差信号として第2の出力部24に入力するように切替部25を制御する。
図3の比較部22は、比較器CMP11、制御部CTL11、第5のキャパシタC15、第6のキャパシタC16、第4のスイッチSW14、および比較器CMP11の入力ノードND14、出力ノードND15を有する。
なお、本実施形態においては、第5のキャパシタC15および第6のキャパシタC16の容量値は1C’に設定される。
第5のキャパシタC15は、一端が第1のアナログ信号Vinの入力ラインLI11に接続され、他端が比較器CMP11の入力ノードND14に接続されている。
第6のキャパシタC16は、一端が第2のアナログ信号(Vin−Vr)の入力ラインLI12に接続され、他端が比較器CMP11の入力ノードND14に接続されている。
第4のスイッチSW14は、比較器CMP11の入力ノードND14と固定電位VCとの間に接続されている。
第4のスイッチSW14は、第1のフェーズ信号Φ1とは逆相の第2のフェーズ信号Φ2がハイレベルの期間に導通状態(短絡状態)に保持され、ローレベルの期間に非導通状態(開放状態)に保持される。
第4のスイッチSW14は、第2のフェーズ信号Φ2がハイレベルの期間に導通状態(短絡状態)に保持され、ローレベルの期間に非導通状態(開放状態)に保持される。
ここで逆相とは、第1のフェーズ信号Φ1がハイレベルのとき第2のフェーズ信号Φ2はローレベルをとり、第1のフェーズ信号Φ1がローレベルのとき第2のフェーズ信号Φ2はハイレベルをとるような、位相が180°ずれているような関係をいう。
第5のキャパシタC15は、第4のスイッチSW14が導通状態のときに入力信号である第1のアナログ信号Vinをサンプリングし、所定のタイミングでサンプリングした電圧Vinが比較器CMP11の入力ノードND14側に発生する。
第6のキャパシタC16は、第4のスイッチSW14が導通状態のときに入力信号である第2のアナログ信号(Vin−Vr)をサンプリングし、所定のタイミングでサンプリングした電圧が比較器CMP11の入力ノードND14側に発生する。
このように、第5のキャパシタC15および第6のキャパシタC16は、第4のスイッチSW14が導通状態のときに入力信号をサンプリングし、所定のタイミングでサンプリングした各電圧が比較器CMP11の入力ノードND14側に発生する。そして、電圧が合成されて比較器CMP11に供給される。
比較器CMP11は、入力される合成信号電圧(Vin+Vin−Vr)と0とを比較する。
比較器CMP11は、第1の比較結果(Vin+Vin−Vr)<0を得た場合は第1のデジタルデータ0を、出力ノードND15を介してデジタルデータ出力端子TD11および制御部CTL11に出力する。
比較器CMP11は、第2の比較結果(Vin+Vin−Vr)>0を得た場合は第2のデジタルデータ1を、出力ノードND15を介してデジタルデータ出力端子TD11および制御部CTL11に出力する。
本第1の実施形態においては、比較器CMP11は、第1のフェーズ信号Φ1がハイレベルからローレベルに切り替わるタイミングで比較動作を行う。
制御部CTL11は、比較器CMP11から第1のデジタルデータ0を受けると、比較の結果として第1の比較結果(Vin+Vin−Vr)<0が得られたものと判断し、第1の制御信号S11および第2の制御信号S12により切替部25を次のように制御する。
制御部CTL11は、信号生成部21から出力される第1のアナログ信号Vinが第1の出力部23に入力し、第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)が第2の出力部24に入力するように切替部25を制御する。
本第1の実施形態において、制御部CTL11は、第2のフェーズ信号Φ2がローレベルからハイレベルになるときに、第1の制御信号S11および第2の制御信号S12のいずれをアクティブのハイレベルで出力するかを判定する。制御部CTL11は、第2のフェーズ信号Φ2がハイレベルの区間で、第1の制御信号S11および第2の制御信号S12が、ハイレベルとローレベルを相補的にとるように切替部25に出力する。
制御部CTL11は、比較器CMP11から第2のデジタルデータ1を受けると、比較の結果として第2の比較結果(Vin+Vin−Vr)>0が得られたものと判断し、第1の制御信号S11および第2の制御信号S12により切替部25を次のように制御する。
制御部CTL11は、信号生成部21から出力される第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)が第1の出力部23に入力し、第2のアナログ信号(Vin−Vr)が第2の出力部24に入力するように切替部25を制御する。
制御部CTL11は、第2のフェーズ信号Φ2がローレベルからハイレベルになるときに、第1の制御信号S11および第2の制御信号S12のいずれをアクティブのハイレベルで出力するかを判定する。
第1の出力部23は、切替部25を通して供給される第1の残差信号Vinまたは(Vin−Vr/2)を所定の増幅率をもって増幅して第1のアナログ信号出力端子TO11から出力する。
図3の第1の出力部23は、第1の増幅器(アンプ)AMP11、第1の入力ノードND16、および第9のスイッチSW19を有する。
第1の増幅器AMP11は、切替部25を通して第1の入力ノードND16に供給される第1の残差信号Vinまたは(Vin−Vr/2)を所定の増幅率Aをもって増幅して第1のアナログ信号出力端子TO11から出力する。
第9のスイッチSW19は、第1の入力ノードND16と固定電位VCとの間に接続されている。
第9のスイッチSW19は、第1のフェーズ信号Φ1がハイレベルの期間に導通状態(短絡状態)に保持され、ローレベルの期間に非導通状態(開放状態)に保持される。
第9のスイッチSW19が導通状態のときは、第1の入力ノードND16が信号生成部21の第1の出力ノードND11および第3の出力ノードND13と非接続状態となっており、第1の増幅器AMP11に入力信号がない状態にリセットする。
第2の出力部24は、切替部25を通して供給される第2の残差信号(Vin−Vr/2)または(Vin−Vr)を所定の増幅率をもって増幅して第2のアナログ信号出力端子TO12から出力する。
図3の第2の出力部24は、第2の増幅器(アンプ)AMP12、第2の入力ノードND17、および第10のスイッチSW20を有する。
第2の増幅器AMP12は、切替部25を通して第2の入力ノードND17に供給される第2の残差信号(Vin−Vr/2)または(Vin−Vr)を所定の増幅率Aをもって増幅して第2のアナログ信号出力端子TO12から出力する。
第10のスイッチSW20は、第2の入力ノードND17と固定電位VCとの間に接続されている。
第10のスイッチSW20は、第1のフェーズ信号Φ1がハイレベルの期間に導通状態(短絡状態)に保持され、ローレベルの期間に非導通状態(開放状態)に保持される。
第10のスイッチSW20が導通状態のときは、第2の入力ノードND17が信号生成部21の第2の出力ノードND12および第3の出力ノードND13と非接続状態となっており、第2の増幅器AMP12に入力信号がない状態にリセットする。
図4は、本第1の実施形態に係る1ビットAD変換器に適用される第1および第2の出力部の増幅器の構成例を示す回路図である。
増幅器AMP11(12)は、差動に対応した回路構成として示されている。
図4の増幅器AMP11(12)は、差動対を形成するnチャネルの電界効果トランジスタ(NMOSトランジスタ)M11,M12、電流源I11、負荷抵抗R11,R12、入力端子TI21,TI22、出力端子TO21、TO22を有する。
このように、増幅器AMPは、ゲインを厳密にコントロールする必要がない等の理由により、シンプルな差動増幅器により構成することができる。
切替部25は、比較部22の比較結果に応じて、信号生成部21による第1のアナログ信号Vin、第2のアナログ信号(Vin−Vr)、第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)の第1の出力部23および第2の出力部24への入力を切り替える。
切替部25は、比較部22の制御信号S11,S12を受けて次のような切り替えを行う。
切替部25は、比較部22で第1の比較結果が得られた場合、信号生成部21による第1のアナログ信号Vinを第1の残差信号として第1の出力部23に入力させる。そして、切替部25は、第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)を第2の残差信号として第2の出力部24に入力させる。
切替部25は、比較部22で第2の比較結果が得られた場合、信号生成部21による第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)を第1の残差信号とし第1の出力部23に入力させる。そして、切替部25は、第2のアナログ信号(Vin−Vr)を第2の残差信号として第2の出力部24に入力させる。
図3の切替部25は、第5のスイッチSW15、第6のスイッチSW16、第7のスイッチSW17、および第8のスイッチSW18を有する。
第5のスイッチSW15は、信号生成部21の第1の出力ノードND11と第1の出力部23に第1の残差信号を入力する第1の入力ノードND16との間に接続されている。
第6のスイッチSW16は、信号生成部21の第2の出力ノードND12と第2の出力部24に第2の残差信号を入力する第2の入力ノードND17との間に接続されている。
第7のスイッチSW17は、信号生成部21の第3の出力ノードND13と第1の出力部23に第1の残差信号を入力する第1の入力ノードND16との間に接続されている。
第8のスイッチSW18は、信号生成部21の第3の出力ノードND13と第2の出力部24に第2の残差信号を入力する第2の入力ノードND17との間に接続されている。
第5のスイッチSW15および第8のスイッチSW18は、比較部22により出力される制御信号S11に応じて導通状態と非導通状態が切り替えられる。
第6のスイッチSW16および第7のスイッチSW17は、比較部22により出力される制御信号S12に応じて導通状態と非導通状態が切り替えられる。
比較部22において第1の比較結果が得られた場合には、制御信号S11により第5のスイッチSW15および第8のスイッチSW18が導通状態に保持され、制御信号S12により第6のスイッチSW16および第7のスイッチSW17が非導通状態に保持される。
比較部22において第2の比較結果が得られた場合には、制御信号S11により第5のスイッチSW15および第8のスイッチSW18が非導通状態に保持され、制御信号S12により第6のスイッチSW16および第7のスイッチSW17が導通状態に保持される。
なお、比較部22による制御信号S11,S12は、第2のフェーズ信号Φ2と同相の信号として供給される。
したがって、比較部22において、第4のスイッチSW14が導通状態となって第1のアナログ信号Vinおよび第2のアナログ信号(Vin−Vr)をサンプリングして比較判定する期間と同じ期間で切替部25の2つのスイッチが導通状態に保持される。
このとき、信号生成部21は、第1のスイッチSW11、第2のスイッチSW12、および第3のスイッチSW13が非導通状態に保持され、サンプリングした電圧の出力状態に保持されている。
そして、第1の出力部23の第9のスイッチSW19および第2の出力部24の第10のスイッチSW10は、第1のフェーズ信号Φ1により非導通状態に保持され、第1の増幅器AMP11、第2の増幅器AMP12に信号入力可能状態となっている。
図5(A)および(B)は、本第1の実施形態に係る1ビットAD変換器の動作の基本概念を説明するための図である。
AD変換器10は、比較部22で図5(A)に示すように、2つの入力アナログ信号である第1のアナログ信号Vinと第2のアナログ信号(Vin−Vr)の大きさ|Vin|と|Vin−Vr|を比較し、比較結果に応じてデジタルデータ0または1を出力する。
その方法として、本実施形態においては、第1のアナログ信号Vinと第2のアナログ信号(Vin−Vr)を加算し、信号(Vin+(Vin−Vr)=2Vin−Vr)を得る。
そして、その信号(2Vin−Vr)が0より大きい(高い)か、小さい(低い)かを比較器CMP11で比較判断し、デジタルデータ0,1のどちらかを出力する。
そして、本AD変換器10は、比較部22の比較結果は2つのアナログ信号出力にも適用する。
すなわち、AD変換器10で、第1のデジタルデータ0を出力する第1の比較結果が得られた場合、図5(B)に示すように、領域に合わせてアナログ信号出力は、第1のアナログ信号Vinと第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)が選択されて出力される。
AD変換器10で、第2のデジタルデータ1を出力する第2の比較結果が得られた場合、図5(B)に示すように、領域に合わせてアナログ信号出力は、第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)と第2のアナログ信号(Vin−Vr)が選択されて出力される。
次に、第1の実施形態に係る1ビットAD変換器10の動作を図6から図9に関連付けて説明する。
基本的に、第1のフェーズ信号Φ1がアクティブで第2のフェーズ信号Φ2が非アクティブの第1のフェーズ動作、および第2のフェーズ信号Φ2がアクティブで第1のフェーズ信号Φ1が非アクティブの第2のフェーズ動作が行われる。
なお、ここで、第1のフェーズ信号Φ1または第2のフェーズ信号Φ2がアクティブとは、一例としてハイレベルに設定されるときをいい、非アクティブとはローレベルに設定されているときをいう。
図6(A)および(B)は、第1の実施形態に係る1ビットAD変換器の動作を説明するための図であって、各フェーズにおける動作概要を示す図である。
図6(A)は同相で導通状態および非導通状態にフェーズ駆動される信号生成部21の第1から第3のスイッチSW11〜SW13、第1および第2の出力部23,24の第9のスイッチSW19および第10のスイッチSW20の状態を示している。
図6(B)は信号生成部21の各スイッチSW11〜SW13、第1および第2の出力部の各スイッチSW19,SW20と逆相でフェーズ駆動される切替部25の第5から第8のスイッチSW15〜SW18の状態を示している。
なお、図6(A)および(B)においては、導通状態を「ON」、非導通状態を「OFF」として示している。
また、図6(A)においてCsはサンプリング用キャパシタを示し、信号生成部21の第1から第4のキャパシタC11〜C14を示している。
図7は、第1の実施形態に係る1ビットAD変換器の第1のフェーズの動作を説明するための図である。
図8は、第1の実施形態に係る1ビットAD変換器の第2のフェーズの動作を説明するための図であって、第1の比較結果を得た場合の動作を説明するための図である。
図9は、第1の実施形態に係る1ビットAD変換器の第2のフェーズの動作を説明するための図であって、第2の比較結果を得た場合の動作を説明するための図である。
[第1のフェーズの動作]
第1のフェーズにおいては、第1のフェーズ信号Φ1がアクティブのハイレベルで信号生成部21、第1の出力部23、および第2の出力部24に供給される。
このとき、第2のフェーズ信号Φ2が非アクティブのローレベルで比較部22に供給される。
これに伴い、信号生成部21の第1のスイッチSW11、第2のスイッチSW12、第3のスイッチSW13、第1の出力部23の第9のスイッチSW19、および第2の出力部24の第10のスイッチSW20が導通状態(ON)となる。
一方、比較部22の第4のスイッチSW14は非導通状態(OFF)となる。
信号生成部21において、第1から第3のスイッチSW11〜SW13が導通状態となったことに伴い、サンプリング容量Csに入力される第1のアナログ信号Vinおよび第2のアナログ信号(Vin−Vr)がサンプリングされる。
具体的には、サンプリング容量Csである第1および第3のキャパシタC11,C1に第1のアナログ信号Vinがサンプリングされ、第2および第4のキャパシタC12,C14に第2のアナログ信号(Vin−Vr)がサンプリングされる。
また、第1および第2の出力部23,24の第9および第10のスイッチSW19,SW20が導通状態になったことに伴い、第1の増幅器AMP11および第2の増幅器AMP12がリセットされる。
[第2のフェーズの動作]
第2のフェーズにおいては、第2のフェーズ信号Φ2がアクティブのハイレベルで比較部22に供給される。
このとき、第1のフェーズ信号Φ1が非アクティブのローレベルで信号生成部21、第1の出力部23、および第2の出力部24に供給される。
これに伴い、比較部22の第4のスイッチSW14は導通状態(ON)となる。
一方、信号生成部21の第1のスイッチSW11、第2のスイッチSW12、第3のスイッチSW13、第1の出力部23の第9のスイッチSW19、および第2の出力部24の第10のスイッチSW20が非導通状態(OFF)となる。
比較部22において、第4のスイッチSW14が導通状態となることに伴い、第5のキャパシタC15および第6のキャパシタC16で第1のアナログ信号Vinおよび第2のアナログ信号(Vin−Vr)がサンプリングされる。そして、所定のタイミングでサンプリングした各電圧が比較器CMP11の入力ノードND14側に発生する。
また、信号生成部21は、第1のスイッチSW11、第2のスイッチSW12、および第3のスイッチSW13が非導通状態になったことに伴い、サンプリングした電圧Vが第1から第3の出力ノードND11〜ND13側に発生し、電圧信号の出力可能状態にある。
そして、比較部22では電圧が合成されて比較器CMP11に供給される。
この場合、比較器CMP11は、第1のフェーズ信号Φ1がハイレベルからローレベルに切り替わるタイミングで比較動作を行う。
比較器CMP11は、この比較動作において、入力される合成信号電圧(Vin+Vin−Vr)と0Vとを比較する。
比較器CMP11は、第1の比較結果(Vin+Vin−Vr)<0を得た場合は第1のデジタルデータ0を、出力ノードND15を介してデジタルデータ出力端子TD11および制御部CTL11に出力する。
比較器CMP11は、第2の比較結果(Vin+Vin−Vr)>0を得た場合はデジタルデータ1を、出力ノードND15を介してデジタルデータ出力端子TD11および制御部CTL11に出力する。
そして、制御部CTL11は、入力信号により第2のフェーズ信号Φ2がローレベルからハイレベルになるときに、第1の制御信号S11および第2の制御信号S12のいずれをアクティブのハイレベルで出力するかを判定する。
制御部CTL11は、比較器CMP11から第1のデジタルデータ0を受けると、比較の結果として第1の比較結果(Vin+Vin−Vr)<0が得られたものと判断し、第1の制御信号S11および第2の制御信号S12により切替部25を次のように制御する。
制御部CTL11は、第1の制御信号S11をアクティブのハイレベルに設定し、第2の制御信号S12を非アクティブのローレベルに設定する。
これにより、図8に示すように、切替部25において、第5のスイッチSW15および第8のスイッチSW18が導通状態(ON)に保持され、第6のスイッチSW16および第7のスイッチSW17が非導通状態(OFF)に保持される。
これに伴い、信号生成部21から出力される第1のアナログ信号Vinが第1の出力部23の第1の増幅器AMP11に入力し、第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)が第2の出力部24の第2の増幅器AMP12に入力する。
第1の増幅器AMP11は、切替部25を通して供給される第1の残差信号Vinを所定の増幅率Aをもって増幅して、信号A×Vinを第1のアナログ信号出力端子TO11から出力する。
第2の増幅器AMP12は、切替部25を通して供給される第2の残差信号(Vin−Vr/2)を所定の増幅率Aをもって増幅して、信号A×(Vin−Vr/2)を第2のアナログ信号出力端子TO12から出力する。
制御部CTL11は、比較器CMP11から第2のデジタルデータ1を受けると、比較の結果として第2の比較結果(Vin+Vin−Vr>0が得られたものと判断し、第1の制御信号S11および第2の制御信号S12により切替部25を次のように制御する。
制御部CTL11は、第2の制御信号S12をアクティブのハイレベルに設定し、第1の制御信号S11を非アクティブのローレベルに設定する。
これにより、図9に示すように、切替部25において、第6のスイッチSW16および第7のスイッチSW17が導通状態(ON)に保持され、第5のスイッチSW15および第8のスイッチSW18が非導通状態(OFF)に保持される。
これに伴い、信号生成部21から出力される第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)が第1の出力部23の第1の増幅器AMP11に入力し、第2のアナログ信号(Vin−Vr)が第2の出力部24の第2の増幅器AMP12に入力する。
第1の増幅器AMP11は、切替部25を通して供給される第1の残差信号(Vin−Vr/2)を所定の増幅率Aをもって増幅して、信号A×(Vin−Vr/2)を第1のアナログ信号出力端子TO11から出力する。
第2の増幅器AMP12は、切替部25を通して供給される第2の残差信号(Vin−Vr)を所定の増幅率Aをもって増幅して、信号A×(Vin−Vr)を第2のアナログ信号出力端子TO12から出力する。
以上のように、本第1の実施形態のAD変換器10は、2つのアナログ入力電圧Vin,(Vin−Vr)そのものから生成された比較対象値(閾値)をもとに比較を行う。またアナログ残差信号も同様に2つのアナログ入力電圧そのものから生成される。
これにより、AD変換器10の中で、正確な絶対値を必要とする部分が存在しない。
この構成により、増幅器AMP11,AMP12の増幅率(ゲイン)を厳密にコントロール必要がなくなり、またキャパシタ演算もオープンループで行っているため(クローズループを使用していないため)、増幅器をシンプルな差動アンプで構成することができる。
<2.第2の実施形態>
図10は、本発明の第2の実施形態に係る1ビットAD変換器の構成例を示す回路図である。
本第2の実施形態に係るAD変換器10Aが第1の実施形態に係るAD変換器10と異なる点は、信号生成部21Aにおいて第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)の生成を増幅器(アンプ)による補間を適用したことにある。
このアンプ補間を適用した信号生成部21Aは、差動型の増幅器AMP21,AMP22,AMP23を有する。
そして、信号生成部21Aは、図3の第4のキャパシタを除く、第1のキャパシタC11、第2のキャパシタC12、および第3のキャパシタC13が容量値1Cに設定されて配置されている。
増幅器AMP21は、2つの入力端子に第1のアナログ信号Vinが供給され、第1のアナログ信号Viを所定の増幅率をもって増幅する。増幅器AMP21は、出力端子が第1のキャパシタC11の一端に接続されている。第1のキャパシタC11の他端が第1の出力ノードND11に接続されている。
増幅器AMP22は、2つの入力端子に第2のアナログ信号(Vin−Vr)が供給され、第2のアナログ信号(Vin−Vr)を所定の増幅率をもって増幅する。増幅器AMP22は、出力端子が第2のキャパシタC12の一端に接続されている。第2のキャパシタC12の他端が第2の出力ノードND12に接続されている。
増幅器AMP23は、一方の入力端子に第1のアナログ信号Vinが供給され、他方の端子に第2のアナログ信号(Vin−Vr)が供給され、第1のアナログ信号Vinと第2のアナログ信号(Vin−Vr)の中間電圧を増幅する。増幅器AMP23は、出力端子が第3のキャパシタC13の一端に接続されている。第3のキャパシタC13の他端が第2の出力ノードND13に接続されている。
第2の実施形態において、その他の構成は第1の実施形態と同様であり、上述した第1の実施形態の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
<3.第3の実施形態>
図11は、本発明の第3の実施形態に係る1ビットAD変換器の構成例を示す回路図である。
本第3の実施形態に係るAD変換器10Bが第2の実施形態に係るAD変換器10Aと異なる点は、第1の出力部23Bの第1の増幅器AMP11と第2の出力部24Bの第2の増幅器AMP12が配置されていないことにある。
この構成においては、第1の出力部23Bの第1の増幅器の機能を、信号生成部21Aに配置された増幅器AMP21またはAMP23が併せ持つ。同様に、第2の出力部24Bの第2の増幅器の機能を、信号生成部21Aの増幅器AMP23またはAMP22が併せ持つ。
なお、第1の出力部23Bの第9のスイッチSW19と第2の出力部24Bの第10のスイッチSW20が配置されていない構成も採用可能である。
第3の実施形態において、その他の構成は第2の実施形態と同様であり、上述した第1および第2の実施形態の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
<4.第4の実施形態>
図12は、本発明の第4の実施形態に係る1.5ビットAD変換器の構成例を示す回路図である。
本第4の実施形態に係るAD変換器10Cが第1の実施形態に係るAD変換器10と異なる点は、内蔵の比較器の精度を緩和するために、2つのアナログ出力信号に冗長電圧αをもたせて出力するように構成されていることにある。
これを実現するために、図12のAD変換器10Cは、次のように構成されている。
AD変換器10Cは、基本的に、信号生成部21C、比較部22C、および切替部25Cにおいて、図3の信号処理ラインを並列にして2系統ずつ有するようにして重み付けを可能としている。
信号生成部21Cにおいて、第1のキャパシタC11−1、第1のスイッチSW11−1、および第1の出力ノードND11−1と同様の構成が第1のアナログ信号Vinの入力ラインに対して並列に配置されている。すなわち、第1のアナログ信号Vinの入力ラインに対して第1のキャパシタC11−2、第1のスイッチSW11−2、および第1の出力ノードND11−2が配置されている。
第2のキャパシタC12−1、第2のスイッチSW12−1、および第2の出力ノードND12−1と同様の構成が第2のアナログ信号(Vin−Vr)の入力ラインに対して並列に配置されている。すなわち、第2のアナログ信号(Vin−Vr)の入力ラインに対して第2のキャパシタC12−2、第2のスイッチSW12−2、および第2の出力ノードND12−2が配置されている。
第3のキャパシタC13−1、第3のスイッチSW13−1、および第3の出力ノードND13−1と同様の構成が第1のアナログ信号Vinの入力ラインに対して並列に配置されている。すなわち、第1のアナログ信号Vinの入力ラインに対して第3のキャパシタC13−2、第3のスイッチSW13−2、および第3の出力ノードND13−2が配置されている。
第4のキャパシタC14−1、第3のスイッチSW13−1、および第3の出力ノードND13−1と同様の構成が第2のアナログ信号(Vin―Vr)の入力ラインに対して並列に配置されている。すなわち、第2のアナログ信号(Vin−Vr)の入力ラインに対して第4のキャパシタC14−2、第3のスイッチSW13−2、および第3の出力ノードND13−2が配置されている。
比較部22Cにおいて、第5のキャパシタC15、第6のキャパシタC16、第4のスイッチSW14、入力ノードND14、および比較器CMP11の容量演算および比較処理系が2系統形成されている。
容量が5Cに設定された第5のキャパシタC15−1と容量が3Cに設定された第6のキャパシタC16−1の他端同士が接続されて入力ノードND14−1を介して比較器CMP11−1の入力に接続されている。そして、第4のスイッチSW14−1が入力ノードND14−1と固定電位VCとの間に接続されている。
同様に、容量が3Cに設定された第5のキャパシタC15−2と容量が5Cに設定された第6のキャパシタC16−2の他端同士が接続されて入力ノードND14−2を介して比較器CMP11−2の入力に接続されている。そして、第4のスイッチSW14−2が入力ノードND14−2と固定電位VCとの間に接続されている。
第5のキャパシタC15−1および第6のキャパシタC16−1は、第4のスイッチSW14−1が導通状態のときに入力信号をサンプリングし、所定のタイミングでサンプリングした各電圧が比較器CMP11−1の入力ノードND14−1側に発生する。そして、電圧が合成されて、電圧{(5Vin/8)+3(Vin−Vr)/8}(=Vin−3Vr/8)が比較器CMP11−1に供給される。
同様に、第5のキャパシタC15−2および第6のキャパシタC16−2は、第4のスイッチSW14−2が導通状態のときに入力信号をサンプリングし、所定のタイミングでサンプリングした各電圧が比較器CMP11−2の入力ノードND14−2側に発生する。そして、電圧が合成されて、電圧{(3Vin/8)+5(Vin−Vr)/8}(=Vin−5Vr/8)が比較器CMP11−2に供給される。
比較器CMP11−1は、入力される合成信号電圧(5Vin/8)+3(Vin−Vr)/8}(=Vin−3Vr/8)と0Vとを比較する。
比較器CMP11−1は、第1の比較結果{(5Vin/8)+3(Vin−Vr)/8}(=Vin−3Vr/8)<0を得た場合はデジタルデータ0を、出力ノードND15−1を介してデジタルデータ出力端子TD11および制御部CTL11Cに出力する。
比較器CMP11−1は、第2の比較結果{(5Vin/8)+3(Vin−Vr)/8}(=Vin−3Vr/8)>0を得た場合はデジタルデータ1を、出力ノードND15−1を介してデジタルデータ出力端子TD11および制御部CTL11Cに出力する。
比較器CMP11−2は、入力される合成信号電圧{(3Vin/8)+5(Vin−Vr)/8}(=Vin−5Vr/8)と0Vとを比較する。
比較器CMP11−2は、第1の比較結果{(3Vin/8)+5(Vin−Vr)/8}(=Vin−5Vr/8)<0を得た場合はデジタルデータ0を、出力ノードND15−2を介してデジタルデータ出力端子TD11および制御部CTL11Cに出力する。
比較器CMP11−2は、第2の比較結果{(3Vin/8)+5(Vin−Vr)/8}(=Vin−5Vr/8)>0を得た場合はデジタルデータ1を、出力ノードND15−2を介してデジタルデータ出力端子TD11および制御部CTL11Cに出力する。
制御部CTL11Cは、比較器CMP11−1,CMP11−2からデジタルデータ0を受けると、比較の結果として第1の比較結果{(5Vin/8)+3(Vin−Vr)/8}(=Vin−3Vr/8)<0が得られたものと判断する。そして、制御部CTL11Cは、第1の制御信号S21および第2の制御信号S22により切替部25Cを次のように制御する。
制御部CTL11Cは、信号生成部21Cから出力される第1のアナログ信号Vinが第1の出力部23に入力し、第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)が第2の出力部24に入力するように切替部25Cを制御する。
制御部CTL11Cは、比較器CMP11−1からデジタルデータ1を受け、比較器CMP11−2からデジタルデータ0を受けると、比較器CMP11−1では第2の比較結果が得られ、比較器CMP11−2では第1の比較結果が得られたものと判断する。
制御部CTL11Cは、比較器CMP11−1で{(5Vin/8)+3(Vin−Vr)/8}(=Vin−3Vr/8)>0、比較器CMP11−2で{(3Vin/8)+5(Vin−Vr)/8}(=Vin−5Vr/8)<0が得られたものと判断する。
そして、制御部CTL11Cは、第2の制御信号S22および第3の制御信号S23により切替部25Bを次のように制御する。
制御部CTL11Cは、信号生成部21Cから出力される第3のアナログ信号Vin−Vr/4)が第1の出力部23に入力し、他の第3のアナログ信号(Vin−3Vr/4)が第2の出力部24に入力するように切替部25Cを制御する。
制御部CTL11Cは、比較器CMP11−1,CMP11−2からデジタルデータ1を受けると、比較器CMP11−2の比較の結果として第2の比較結果{(3Vin/8)+5(Vin−Vr)/8}(=Vin−5Vr/8)>0が得られたものと判断する。そして、制御部CTL11Cは、第3の制御信号S23および第4の制御信号S24により切替部25Cを次のように制御する。
制御部CTL11Cは、信号生成部21Cから出力される第3のアナログ信号Vin−Vr/2)が第1の出力部23に入力し、第2のアナログ信号(Vin−Vr)が第2の出力部24に入力するように切替部25Cを制御する。
制御部CTL11Cは、第2のフェーズ信号Φ2がローレベルからハイレベルになるときに、第1の制御信号S21〜第4の制御信号S24のいずれかの2つをアクティブのハイレベルで出力するかを判定する。
切替部25Cにおいては、信号生成部21Cの2系統配列に応じてスイッチが2系統ずつ配置されている。
第1の出力部23の入力ノードND16と信号生成部21Cの第1の出力ノードND11−2との間に、第5のスイッチSW15−1と並列に第5のスイッチSW15−2が配置されている。
第2の出力部24の入力ノードND17と信号生成部21Cの第2の出力ノードND12−2との間に、第6のスイッチSW16−1と並列に第6のスイッチSW16−2が配置されている。
第1の出力部23の入力ノードND16と信号生成部21Cの第3の出力ノードND13−2との間に、第7のスイッチSW17−1と並列に第7のスイッチSW17−2が配置されている。
第2の出力部24の入力ノードND17と信号生成部21Cの第4の出力ノードND13−2との間に、第8のスイッチSW18−1と並列に第8のスイッチSW18−2が配置されている。
切替部25Cにおいて、第5のスイッチSW15−1は、比較部22Cにより出力される第1の制御信号S21に応じて導通状態と非導通状態が切り替えられる。第5のスイッチSW15−1は第1の制御信号S21がアクティブのハイレベルのときに導通状態に保持され、非アクティブのローレベルのときに非導通状態に保持される。
第5のスイッチSW15−2、第8のスイッチSW18−1,SW18−2は、比較部22Cにより出力される第2の制御信号S22に応じて導通状態と非導通状態が切り替えられる。第5のスイッチSW15−2、第8のスイッチSW18−1,SW18−2は、第2の制御信号S22がアクティブのハイレベルのときに導通状態に保持され、非アクティブのローレベルのときに非導通状態に保持される。
第6のスイッチSW16−2、第7のスイッチSW17−1,SW17−2は、比較部22Cにより出力される第3の制御信号S23に応じて導通状態と非導通状態が切り替えられる。第6のスイッチSW16−2、第7のスイッチSW17−1,SW17−2は、第3の制御信号S23がアクティブのハイレベルのときに導通状態に保持され、非アクティブのローレベルのときに非導通状態に保持される。
第6のスイッチSW16−1は、比較部22Cにより出力される第4の制御信号S24に応じて導通状態と非導通状態が切り替えられる。第6のスイッチSW16−1は第4の制御信号S24がアクティブのハイレベルのときに導通状態に保持され、非アクティブのローレベルのときに非導通状態に保持される。
図13(A)および(B)は、本第4の実施形態に係る1.5ビットAD変換器の動作の基本概念を説明するための図である。
AD変換器10Cは、比較部22Cで図13(A)に示すように、2つの入力信号である第1のアナログ信号Vinと第2のアナログ信号(Vin−Vr)を重み付けし、重み付けされた信号を比較し、比較結果に応じてデジタルデータ0または1を出力する。
その方法として、本実施形態においては、第1のアナログ信号Vinと第2のアナログ信号を3/8と5/8に重み付けする。
すなわち、第1のアナログ信号Vinを3Vin/8と5Vin/8のように重み付けし、第2のアナログ信号(Vin−Vr)を5(Vin−Vr)/8と3(Vin−Vr)/8のように重み付けする。
そして、重み付けした第1のアナログ信号3Vin/8と重み付けした第2のアナログ信号5(Vin−Vr)/8を加算して、信号{3Vin/8+5(Vin−Vr)/8}=Vin−5Vr/8を得る。
同様に、重み付けした第1のアナログ信号5Vin/8と重み付けした第2のアナログ信号3(Vin−Vr)/8を加算して、信号{5Vin/8+3(Vin−Vr)/8}=Vin−3Vr/8を得る。
そして、それらの信号(Vin−5Vr/8),(Vin−3Vr/8)が0より大きい(高い)か、小さい(低い)かを比較器CMP11−1,CMP11−2で比較判断し、デジタルデータ00,01,10のいずれかを出力する。
そして、本AD変換器10Cは、比較部22Cの比較結果は2つのアナログ信号出力にも適用する。
すなわち、AD変換器10Cで、デジタルデータ00を出力する第1の比較結果が得られた場合、図13(B)に示すように、領域に合わせてアナログ信号出力は、第1のアナログ信号Vinと第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)が選択されて出力される。
AD変換器10Cで、デジタルデータ01を出力する第3の比較結果が得られた場合、図13(B)に示すように、領域に合わせて信号出力は、第3のアナログ信号(Vin−Vr/4)と他の第3のアナログ信号(Vin−3Vr/4)が選択されて出力される。
AD変換器10Cで、デジタルデータ10を出力する第2の比較結果が得られた場合、図13(B)に示すように、領域に合わせて信号出力は、第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)と第2のアナログ信号(Vin−Vr)が選択されて出力される。
第4の実施形態において、その他の構成は第1の実施形態と同様であり、上述した第1の実施形態の作用効果と同様の作用効果を得ることができることはもとより、比較器の精度を緩和することが可能となる。
<5.第5の実施形態>
図14は、本発明の第5の実施形態に係る2ビットAD変換器の構成例を示す回路図である。
本第5の実施形態に係るAD変換器10Dが第1の実施形態に係るAD変換器10と異なる点は、1つのAD変換ステージにより1ビットAD変換器ではなく2ビットAD変換器10Dが構成されていることにある。
これを実現するために、図14のAD変換器10Dは、次のように構成されている。
AD変換器10DのAD変換ステージ20Dは、基本的に、信号生成部21Dの第3のアナログ信号の生成系、比較部22D、および切替部25Dにおいて、図3の信号処理ラインを並列にして3系統ずつ有するようにして重み付けを可能としている。
信号生成部21Dにおいて、第1のキャパシタC11は容量が4Cに設定され、第2のキャパシタC12の容量が2Cに設定されている。
信号生成部21Dは、第3のキャパシタC13として、容量が3Cに設定された第3のキャパシタC13−1、容量が2Cに設定された第3のキャパシタC13−2、および容量が1Cに設定された第3のキャパシタC13−3を有する。第3のキャパシタC13−1,C13−2,C13−3の一端は第1のアナログ信号Vinの入力ラインLI11に共通に接続されている。
信号生成部21Dは、第4のキャパシタC14として、容量が1Cに設定された第4のキャパシタC14−1、容量が2Cに設定された第3のキャパシタC14−2、および容量が3Cに設定された第4のキャパシタC14−3を有する。第4のキャパシタC14−1,C14−2,C14−3の一端は第2のアナログ信号(Vin−Vr)の入力ラインLI12に共通に接続されている。
第3のキャパシタC13−1と第4のキャパシタC14−1は、第3の出力ノードND13−1に他端が共通に接続され、第3の出力ノードND13−1と固定電位VCとの間に第3のスイッチSW13−1が接続されている。
第3のキャパシタC13−2と第4のキャパシタC14−2は、第3の出力ノードND13−2に他端が共通に接続され、第3の出力ノードND13−2と固定電位VCとの間に第3のスイッチSW13−2が接続されている。
第3のキャパシタC13−3と第4のキャパシタC14−3は、第3の出力ノードND13−3に他端が共通に接続され、第3の出力ノードND13−3と固定電位VCとの間に第3のスイッチSW13−3が接続されている。
比較部22Dにおいて、第5のキャパシタC15、第6のキャパシタC16、第4のスイッチSW14、入力ノードND14、および比較器CMP11の容量演算および比較処理系が3系統形成されている。
容量が3Cに設定された第5のキャパシタC15−1と容量が1Cに設定された第6のキャパシタC16−1の他端同士が接続されて入力ノードND14−1を介して比較器CMP11−1の入力に接続されている。そして、第4のスイッチSW14−1が入力ノードND14−1と固定電位VCとの間に接続されている。
同様に、容量が2Cに設定された第5のキャパシタC15−2と容量が2Cに設定された第6のキャパシタC16−2の他端同士が接続されて入力ノードND14−2を介して比較器CMP11−2の入力に接続されている。そして、第4のスイッチSW14−2が入力ノードND14−2と固定電位VCとの間に接続されている。
容量が1Cに設定された第5のキャパシタC15−3と容量がCに設定された第6のキャパシタC16−3の他端同士が接続されて入力ノードND14−3を介して比較器CMP11−3の入力に接続されている。そして、第4のスイッチSW14−3が入力ノードND14−3と固定電位VCとの間に接続されている。
第5のキャパシタC15−1および第6のキャパシタC16−1は、第4のスイッチSW14−1が導通状態のときに入力信号をサンプリングし、所定のタイミングでサンプリングした各電圧が比較器CMP11−1の入力ノードND14−1側に発生する。そして、電圧が合成されて、電圧{(3Vin/4)+(Vin−Vr)/4}(=Vin−Vr/4)が比較器CMP11−1に供給される。
同様に、第5のキャパシタC15−2および第6のキャパシタC16−2は、第4のスイッチSW14−2が導通状態のときに入力信号をサンプリングし、所定のタイミングでサンプリングした各電圧が比較器CMP11−2の入力ノードND14−2側に発生する。そして、電圧が合成されて、電圧{(Vin/2)+(Vin−Vr)/2}(=Vin−Vr/2)が比較器CMP11−2に供給される。
第5のキャパシタC15−3および第6のキャパシタC16−3は、第4のスイッチSW14−3が導通状態のときに入力信号をサンプリングし、所定のタイミングでサンプリングした各電圧が比較器CMP11−3の入力ノードND14−3側に発生する。そして、電圧が合成されて、電圧{(Vin/4)+3(Vin−Vr)/4}(=Vin−3Vr/4)が比較器CMP11−2に供給される。
比較器CMP11−1は、入力される合成信号電圧{(3Vin/4)+(Vin−Vr)/4}(=Vin−Vr/4)と0Vとを比較する。
比較器CMP11−1は、第1の比較結果{(3Vin/4)+(Vin−Vr)/4}(=Vin−Vr/4)<0を得た場合はデジタルデータ0を、出力ノードND15−1を介してエンコーダENC11および制御部CTL11Dに出力する。
比較器CMP11−1は、第2の比較結果{(3Vin/4)+(Vin−Vr)/4}(=Vin−Vr/4)>0を得た場合はデジタルデータ1を、出力ノードND15−1を介してエンコーダENC11および制御部CTL11Dに出力する。
比較器CMP11−2は、入力される合成信号電圧{(Vin/2)+(Vin−Vr)/2}(=Vin−Vr/2)と0Vとを比較する。
比較器CMP11−2は、第1の比較結果{(Vin/2)+(Vin−Vr)/2}(=Vin−Vr/2)<0を得た場合はデジタルデータ0を、出力ノードND15−2を介してエンコーダENC11および制御部CTL11Dに出力する。
比較器CMP11−2は、第2の比較結果{(Vin/2)+(Vin−Vr)/2}(=Vin−Vr/2)>0を得た場合はデジタルデータ1を、出力ノードND15−2を介してエンコーダENC11および制御部CTL11Dに出力する。
比較器CMP11−3は、入力される合成信号電圧{(Vin/4)+3(Vin−Vr)/4}(=Vin−3Vr/4)と0Vとを比較する。
比較器CMP11−3は、第1の比較結果{(Vin/4)+3(Vin−Vr)/4}(=Vin−3Vr/4)<0を得た場合はデジタルデータ0を、出力ノードND15−3を介してエンコーダENC11および制御部CTL11Dに出力する。
比較器CMP11−3は、第2の比較結果{(Vin/4)+3(Vin−Vr)/4}(=Vin−3Vr/4)>0を得た場合はデジタルデータ1を、出力ノードND15−3を介してエンコーダENC11および制御部CTL11Dに出力する。
制御部CTL11Dは、比較器CMP11−1,CMP11−2、CMP11−3からデジタルデータ0を受けると、比較の結果として第1の比較結果(3Vin/4)+(Vin−Vr)/4}(=Vin−Vr/4)<0が得られたものと判断する。そして、制御部CTL11Dは、第1の制御信号S31により切替部25Dを次のように制御する。
制御部CTL11Dは、信号生成部21Dから出力される第1のアナログ信号Vinが第1の出力部23に入力し、第3のアナログ信号(Vin−Vr/4)が第2の出力部24に入力するように切替部25Dを制御する。
制御部CTL11Dは、比較器CMP11−1からデジタルデータ1を受け、比較器CMP11−2,CMP11−3からデジタルデータ0を受けると次のように判断する。制御部CTL11Dは、比較器CMP11−1では第2の比較結果が得られ、比較器CMP11−2では第1の比較結果が得られたものと判断する。
制御部CTL11Dは、比較器CMP11−1で(3Vin/4)+(Vin−Vr)/4}(=Vin−Vr/4)>0、比較器CMP11−2で(Vin/2)+(Vin−Vr)/2}(=Vin−Vr/2)<0が得られたものと判断する。
そして、制御部CTL11Dは、第2の制御信号S32により切替部25Dを次のように制御する。
制御部CTL11Dは、信号生成部21Dから出力される第3のアナログ信号(Vin−Vr/4)が第1の出力部23に入力し、他の第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)が第2の出力部24に入力するように切替部25Dを制御する。
制御部CTL11Dは、比較器CMP11−1,CMP11−2からデジタルデータ1を受け、比較器CMP11−3からデジタルデータ0を受けると次のように判断する。制御部CTL11Dは、比較器CMP11−2で第2の比較結果が得られ、比較器CMP11−3で第1の比較結果が得られたものと判断する。
制御部CTL11Dは、比較器CMP11−2で(Vin/2)+(Vin−Vr)/2}(=Vin−Vr/2)>0、比較器CMP11−3で(Vin/4)+3(Vin−Vr)/4}(=Vin−3Vr/4)<0が得られたものと判断する。
そして、制御部CTL11Dは、第3の制御信号S33により切替部25Dを次のように制御する。
制御部CTL11Dは、信号生成部21Dから出力される第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)が第1の出力部23に入力し、他の第3のアナログ信号(Vin−3Vr/4)が第2の出力部24に入力するように切替部25Dを制御する。
制御部CTL11Dは、比較器CMP11−1,CMP11−2、CMP11−3からデジタルデータ1を受けると、比較の結果として第2の比較結果(Vin/4)+3(Vin−Vr)/4}(=Vin−3Vr/4)>0が得られたものと判断する。
そして、制御部CTL11Dは、第4の制御信号S34により切替部25Dを次のように制御する。
制御部CTL11Dは、信号生成部21Dから出力される第3のアナログ信号(Vin−3Vr/4)が第1の出力部23に入力し、第2のアナログ信号(Vin−Vr)が第2の出力部24に入力するように切替部25Dを制御する。
制御部CTL11Dは、第2のフェーズ信号Φ2がローレベルからハイレベルになるときに、第1の制御信号S31〜第4の制御信号S34のいずれかをアクティブのハイレベルで出力するかを判定する。
切替部25Dにおいては、信号生成部21Dの第3のアナログ信号の生成系の3系統配列に応じてスイッチが3系統ずつ配置されている。
第1の出力部23の入力ノードND16と信号生成部21Dの第3の出力ノードND13−1との間に、第7のスイッチSW17−1が配置されている。
第2の出力部24の入力ノードND17と信号生成部21Dの第3の出力ノードND13−1との間に、第8のスイッチSW18−1が配置されている。
第1の出力部23の入力ノードND16と信号生成部21Dの第3の出力ノードND13−2との間に、第7のスイッチSW17−2が配置されている。
第2の出力部24の入力ノードND17と信号生成部21Dの第3の出力ノードND13−2との間に、第8のスイッチSW18−2が配置されている。
第1の出力部23の入力ノードND16と信号生成部21Dの第3の出力ノードND13−3との間に、第7のスイッチSW17−3が配置されている。
第2の出力部24の入力ノードND17と信号生成部21Dの第3の出力ノードND13−3との間に、第8のスイッチSW18−3が配置されている。
切替部25Dにおいて、第5のスイッチSW15および第8のスイッチSW18−1は、比較部22Dにより出力される第1の制御信号S31に応じて導通状態と非導通状態が切り替えられる。第5のスイッチSW15および第8のスイッチSW18−1は第1の制御信号S31がアクティブのハイレベルのときに導通状態に保持され、非アクティブのローレベルのときに非導通状態に保持される。
第7のスイッチSW17−1、第8のスイッチSW18−2は、比較部22Dにより出力される第2の制御信号S32に応じて導通状態と非導通状態が切り替えられる。第7のスイッチSW17−1、第8のスイッチSW18−2は、第2の制御信号S32がアクティブのハイレベルのときに導通状態に保持され、非アクティブのローレベルのときに非導通状態に保持される。
第7のスイッチSW17−2、第8のスイッチSW18−3は、比較部22Dにより出力される第3の制御信号S33に応じて導通状態と非導通状態が切り替えられる。第7のスイッチSW17−2、第8のスイッチSW18−3は、第3の制御信号S33がアクティブのハイレベルのときに導通状態に保持され、非アクティブのローレベルのときに非導通状態に保持される。
第6のスイッチSW16、第7のスイッチSW17−3は、比較部22Dにより出力される第4の制御信号S34に応じて導通状態と非導通状態が切り替えられる。第6のスイッチSW16、第7のスイッチSW17−3は、第4の制御信号S34がアクティブのハイレベルのときに導通状態に保持され、非アクティブのローレベルのときに非導通状態に保持される。
第5の実施形態において、その他の構成は第1の実施形態と同様であり、上述した第1の実施形態の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
また、本第5の実施形態の2ビットAD変換器においても、第4の実施形態のように、2つのアナログ出力信号に冗長電圧αをもたせて出力するように構成することも可能である。
2ビットのAD変換器で、たとえば比較器の出力結果がVr/4<Vin<Vr/2の場合、2つのアナログ信号出力は、(Vin−Vr/4−α)と(Vin−Vr/2+α)を出力する。
<6.第6の実施形態>
図15は、本発明の第6の実施形態に係る2ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。
図16は、本発明の第6の実施形態に係る2ビットAD変換器の構成例を示す回路図である。
本第6の実施形態に係る2ビットAD変換器10Eは、第1の実施形態に係る1ビットAD変換器を2つ縦続接続して2ビットAD変換器として形成されている。
本第6の実施形態においては、オープンループアンプとオープンループキャパシタ演算を用いたオープンループパイプライン方式AD変換器10Eが形成されている。
AD変換器10Eにおいて、1段目のAD変換ステージ20−1は第1の実施形態の1ビットAD変換器10と同様の構成を有し、同様の作用効果を奏する。
2段目のAD変換ステージ20−2は、構成自体は1段目のAD変換ステージ20−1と同様の構成を有する。
ただし、1段目のAD変換ステージ20−1の第1および第2の出力部23−1,24−1の増幅器AMP11−1,AMP12−1の増幅率はA1に設定されている。そして、2段目のAD変換ステージ20−2の第1および第2の出力部23−2,24−2の増幅器AMP11−2,AMP12−2の増幅率はA2に設定されている。
そして、AD変換器10Eにおいて、1段目のAD変換ステージ20−1の第1のアナログ信号出力端子TO11−1が2段目のAD変換ステージ20−2の第1のアナログ信号入力端子TI11−2に接続されている。
同様に、AD変換器10Eにおいて、1段目のAD変換ステージ20−1の第2のアナログ信号出力端子TO12−1が2段目のAD変換ステージ20−2の第2のアナログ信号入力端子TI12−2に接続されている。
したがって、2段目のAD変換ステージ20−2には、第1のアナログ信号として(A1×Vin)または{A1×(Vin−Vr/2)}が第1のアナログ信号入力端子TI11−2から入力される。
同様に、2段目のAD変換ステージ20−2には、第2のアナログ信号として{A1×(Vin−Vr/2)または{A1×(Vin−Vr)}が第2のアナログ信号入力端子TI12−2から入力される。
1段目のAD変換ステージ20−1の動作については第1の実施形態において詳細に説明したことから、ここではその説明は省略する。基本的に異なるのは増幅率がAからA1に変更となっている点である。
上述したように、2段目のAD変換ステージ20−2の動作は、基本的に第1の実施形態と同様であるが、入力アナログ信号とアナログ信号出力が変わる。
したがって、ここでは、2段目のAD変換ステージ20−2の動作を比較部22−2および2つのアナログ信号出力を中心に説明する。
2段目のAD変換ステージ20−2の比較部22−2において、第5のキャパシタC15は第4のスイッチSW14が導通状態のときに入力信号である第1のアナログ信号(A1×Vin)または{A1×(Vin−Vr/2)}をサンプリングする。そして、所定のタイミングでサンプリングした電圧(A1×Vin)または{A1×(Vin−Vr/2)}が比較器CMP11の入力ノードND14側に発生する。
第6のキャパシタC16は、第4のスイッチSW14が導通状態のときに入力信号である第2のアナログ信号{A1×(Vin−Vr/2)または{A1×(Vin−Vr)}をサンプリングする。そして、所定のタイミングでサンプリングした電圧{A1×(Vin−Vr/2)または{A1×(Vin−Vr)}が比較器CMP11の入力ノードND14側に発生する。
このように、第5のキャパシタC15および第6のキャパシタC16は、第4のスイッチSW14が導通状態のときに入力信号をサンプリングし、所定のタイミングでサンプリングした各電圧が比較器CMP11の入力ノードND14側に発生する。そして、電圧が合成されて比較器CMP11に供給される。
この場合、合成信号電圧としては、{(A1×Vin)+A1×(Vin−Vr/2)}、および{A1×(Vin−Vr/2)+A1×(Vin−Vr)}のいずれかとなる。
比較部22−2において、比較器CMP11は、入力される合成信号電圧{(A1×Vin)+A1×(Vin−Vr/2)}と0Vとを比較する。
比較器CMP11は、第1の比較結果{(A1×Vin)+A1×(Vin−Vr/2)}<0を得た場合はデジタルデータ0を、出力ノードND15を介してデジタルデータ出力端子TD11−2および制御部CTL11−2に出力する。
比較器CMP11は、第2の比較結果{(A1×Vin)+A1×(Vin−Vr/2)}>0を得た場合はデジタルデータ1を、出力ノードND15を介してデジタルデータ出力端子TD11−2および制御部CTL11−2に出力する。
本第6の実施形態においては、2段目のAD変換ステージ20−2の比較器CMP11は、第2のフェーズ信号Φ2がハイレベルからローレベルに切り替わるタイミングで比較動作を行う。
なお、本第6の実施形態においては、1段目のAD変換ステージ20−1の比較器CMP11は、第1のフェーズ信号Φ1がハイレベルからローレベルに切り替わるタイミングで比較動作を行う。
本第6の実施形態においては、後で説明するように、パイプライン処理を採用していることから、1段目のAD変換ステージ20−1と2段目のAD変換ステージ20−2は逆相で動作するように第1のフェーズと第2のフェーズが制御される。
制御部CTL11−2は、比較器CMP11からデジタルデータ0を受けると、比較の結果として第1の比較結果{(A1×Vin)+A1×(Vin−Vr/2)}<0が得られたものと判断する。そして、制御部CTL11−2は第1の制御信号S11−2および第2の制御信号S12−2により切替部25−2を次のように制御する。
制御部CTL11−2は、信号生成部21−2から出力される第1のアナログ信号A1×Vinが第1の出力部23−2に入力し、第3のアナログ信号A1×(Vin−Vr/4)が第2の出力部24−2に入力するように切替部25−2を制御する。
制御部CTL11−2は、比較器CMP11からデジタルデータ1を受けると、比較の結果として第2の比較結果{(A1×Vin)+A1×(Vin−Vr/2)}>0が得られたものと判断する。そして、制御部CTL11−2は第1の制御信号S11−2および第2の制御信号S12−2により切替部25−2を次のように制御する。
制御部CTL11−2は、信号生成部21−2からの第3のアナログ信号A1×(Vin−Vr/4)が第1の出力部23−2に入力し、他の第3のアナログ信号A1×(Vin−Vr/2)が第2の出力部24−2に入力するように切替部25−2を制御する。
制御部CTL11−2は、第1のフェーズ信号Φ1がローレベルからハイレベルになるときに、第1の制御信号S11−2および第2の制御信号S12−2のいずれをアクティブのハイレベルで出力するかを判定する。
一方、制御部CTL11−1は、第2のフェーズ信号Φ2がローレベルからハイレベルになるときに、第1の制御信号S11−1および第2の制御信号S12−1のいずれをアクティブのハイレベルで出力するかを判定する。
第1の出力部23−2は、切替部25−2を通して供給される第1の残差信号A1×VinまたはA1×(Vin−Vr/4)を所定の増幅率A2をもって増幅して第1のアナログ信号出力端子TO11−2から出力する。
すなわち、第1の出力部23−2は、第1の残差信号A1×A2×VinまたはA1×A2×(Vin−Vr/4)を第1のアナログ信号出力端子TO11−2から出力する。
第2の出力部24−2は、切替部25−2を通して供給される第2の残差信号A1×(Vin−Vr/4)またはA1×(Vin−Vr/2)を所定の増幅率A2をもって増幅して第2のアナログ信号出力端子TO12から出力する。
すなわち、第2の出力部24−2は、第2の残差信号A1×A2×(Vin−Vr/4)またはA1×A2×(Vin−Vr/2)を第2のアナログ信号出力端子TO12−2から出力する。
または、比較部22−2において、比較器CMP11は、入力される合成信号電圧{A1×(Vin−Vr/2)+A1×(Vin−Vr)}と0Vとを比較する。
比較器CMP11は、第1の比較結果{A1×(Vin−Vr/2)+A1×(Vin−Vr)}<0を得た場合はデジタルデータ0を、出力ノードND15を介してデジタルデータ出力端子TD11−2および制御部CTL11−2に出力する。
比較器CMP11は、第2の比較結果{A1×(Vin−Vr/2)+A1×(Vin−Vr)}>0を得た場合はデジタルデータ1を、出力ノードND15を介してデジタルデータ出力端子TD11−2および制御部CTL11−2に出力する。
制御部CTL11−2は、比較器CMP11からデジタルデータ0を受けると、比較の結果として第1の比較結果{A1×(Vin−Vr/2)+A1×(Vin−Vr)}<0が得られたものと判断する。そして、制御部CTL11−2は第1の制御信号S11−2および第2の制御信号S12−2により切替部25−2を次のように制御する。
制御部CTL11−2は、信号生成部21−2から出力される第1のアナログ信号A1×(Vin−Vr/2)が第1の出力部23−2に入力し、第3のアナログ信号A1×(Vin−3Vr/4)が第2の出力部24−2に入力するように切替部25−2を制御する。
制御部CTL11−2は、比較器CMP11からデジタルデータ1を受けると、比較の結果として第2の比較結果{A1×(Vin−Vr/2)+A1×(Vin−Vr)}>0が得られたものと判断する。そして、制御部CTL11−2は第1の制御信号S11−2および第2の制御信号S12−2により切替部25−2を次のように制御する。
制御部CTL11−2は、信号生成部21−2からの第3のアナログ信号A1×(Vin−3Vr/4)が第1の出力部23−2に入力し、第2のアナログ信号A1×(Vin−Vr)が第2の出力部24−2に入力するように切替部25−2を制御する。
第1の出力部23−2は、切替部25−2を通して供給される第1の残差信号A1×(Vin−Vr/2)またはA1×(Vin−3Vr/4)を所定の増幅率A2をもって増幅して第1のアナログ信号出力端子TO11−2から出力する。
すなわち、第1の出力部23−2は、第1の残差信号A1×A2×(Vin−Vr/2)またはA1×A2×(Vin−3Vr/4)を第1のアナログ信号出力端子TO11−2から出力する。
第2の出力部24−2は、切替部25−2を通して供給される第2の残差信号A1×(Vin−3Vr/4)またはA1×(Vin−Vr)を所定の増幅率A2をもって増幅して第2のアナログ信号出力端子TO12から出力する。
すなわち、第2の出力部24−2は、第2の残差信号A1×A2×(Vin−3Vr/4)またはA1×A2×(Vin−Vr)を第2のアナログ信号出力端子TO12−2から出力する。
この2ビットAD変換器10Eは、基本的に以下のような第1のアナログ信号Vinと第1の基準電圧Vrtに相当するフルレンジ電圧Vrとの大小(高低)の関係を条件に、2ビットのデジタルデータ出力および2つのアナログ信号出力を行う。
すなわち、Vin<Vr/4の場合、2つのデジタルデータ出力端子TD11−1,TD11−2からデジタルデータ00を出力する。
Vr/4<Vin<Vr/2の場合、2つのデジタルデータ出力端子TD11−1,TD11−2からデジタルデータ01を出力する。
Vr/2<Vin<3Vr/4場合、2つのデジタルデータ出力端子TD11−1,TD11−2からデジタルデータ10を出力する。
3Vr/4<Vin<Vrの場合、2つのデジタルデータ出力端子TD11−1,TD11−2からデジタルデータ11を出力する。
また、2つのアナログ信号出力端子TO11−2,TO12−2から比較結果に応じて残差信号を出力する。
残差信号A1×VinとA1×(Vin−Vr/4)をA2倍で増幅して出力する。
または、残差信号A1×(Vin−Vr/4)とA1×(Vin−Vr/2)をA2倍で増幅して出力する。
または、残差信号A1×(Vin−Vr/2)とA1×(Vin−3Vr/4)をA2倍で増幅して出力する。
または、残差信号A1×(Vin−3Vr/4)とA1×(Vin−Vr)をA2倍で増幅して出力する。
たとえば、1段目のAD変換ステージ20−1のアナログ信号入力Vinが0<Vin<Vr/2のとき、デジタルデータ出力端子TD11−1からデジタルデータ0を出力する。そして、AD変換ステージ20−1は、2つのアナログ信号出力端子TO11−1,TO12−1からは残差信号A1×VinとA1×(Vin−Vr/2)を出力する。
ここで、A1×Vin>A1×(Vin−Vr/2)の場合、すなわち、Vr/4<Vin<Vr/2の場合、2段目のAD変換ステージ20−2は、デジタルデータ出力端子TD11−2からデジタルデータ1を出力する。そして、AD変換ステージ20−2は、2つのアナログ信号出力端子TO11−1,TO12−1からは残差信号A2×A1×(Vin−Vr/4)、A2×A1×(Vin−Vr/2)を出力する。
つまり、この2段構成のAD変換器10Eは2つのデジタル出力信号端子TD11−1,TD11−2から2ビットのデジタルデータ01を出力する。
また、前述したように、本第6の実施形態においては、パイプライン処理を採用していることから、1段目のAD変換ステージ20−1と2段目のAD変換ステージ20−2は逆相で動作するように第1のフェーズと第2のフェーズが制御される。
以下に、このパイプライン動作について説明する。
図16のAD変換器10Eにおいては、1段目のAD変換ステージ20−1において、信号生成部21−1、第1の出力部23−1、および第2の出力部24−1は第1のフェーズでスイッチが導通してサンプリングやリセットを行う。1段目のAD変換ステージ20−1において、信号生成部21−1、第1の出力部23−1、および第2の出力部24−1は第2のフェーズでサンプリング電圧の出力および入力を行う。
そして、1段目のAD変換ステージ20−1において、比較部22−1および切替部25−1は第2のフェーズで比較判定、並びに残差信号の第1の出力部23−1および第2の出力部24−1への供給制御を行う。
これに対して、2段目のAD変換ステージ20−2において、信号生成部21−2、第1の出力部23−2、および第2の出力部24−2は第2のフェーズでスイッチが導通してサンプリングやリセットを行う。2段目のAD変換ステージ20−2において、信号生成部21−2、第1の出力部23−2、および第2の出力部24−2は第1のフェーズでサンプリング電圧の出力および入力を行う。
そして、2段目のAD変換ステージ20−2において、比較部22−2および切替部25−2は第1のフェーズで比較判定、並びに残差信号の第1の出力部23−2および第2の出力部24−2への供給制御を行う。
図17(A)および(B)は、第6の実施形態に係る2ビットAD変換器のパイプライン動作を説明するための図であって、各フェーズにおける動作概要を示す図である。
図17(A)は、1段目のAD変換ステージ20−1の第1のフェーズと第2のフェーズの動作概要を示している。
図17(B)は、2段目のAD変換ステージ20−2の第1のフェーズと第2のフェーズの動作概要を示している。
図16の2ビットAD変換器10Eのパイプライン動作を、図17に関連付けて説明する。
第1のフェーズ信号Φ1がハイレベルのとき、1段目の1ビットAD変換ステージ20−1に関しては信号生成部21−1の第1のスイッチSW11−1、第2のスイッチSW12−1、および第3のスイッチSW13−1がオンする。このため、サンプリング容量である第1から第4のキャパシタC11〜C14に第1のアナログ信号Vinと第2のアナログ信号(Vin−Vr)がサンプリングされる。
また、このとき、第1の出力部23−1の第9のスイッチSW19−1、並びに、第2の出力部24−1の第10のスイッチSW20−1がオンするため、第1の増幅器AMP11−1および第2の増幅器AMP12−1がリセットされる。
第1のフェーズ信号Φ1がハイレベルからローレベルに切り替わるタイミングで比較部22−1の比較器CMP11が比較動作を行う。そして、第2のフェーズ信号Φ2がハイレベルとなるときに、制御部CTL11−1が切替部25−1を制御する制御信号S11−1,S12−1うちいずれをアクティブのハイレベルにするかを判定する。
第1のフェーズ信号Φ1がローレベルのとき、アナログ信号がリセットされるため、サンプリング容量にサンプリングされた信号が切替部25−1を介して第1の増幅器AMP11−1および第2の増幅器AMP12−1に伝達される。
このとき、比較部22−1の制御部CTL11−1が選択した第5および第8のスイッチSW15−1,SW18−1または第6および第7のスイッチSW16−1,SW17−1が導通状態(オン)する。
これにより、残差信号A1×VinとA1×(Vin−Vr/2)が、または、A1×(Vin−Vr/2)とA1×(Vin−Vr)が第1および第2のアナログ信号として2段目の1ビットAD変換ステージ20−2に入力される。
また、1段目のAD変換器20−1からデジタルデータ0または1が出力される。
2段目の1ビットAD変換ステージ20−2は、1段目の1ビットAD変換ステージ20−1のスイッチング動作とは180°位相がずれたタイミングでスイッチング動作するため、上記に記載している動作フェーズが反対となる。
すなわち、第2のフェーズ信号Φ2がハイレベルのとき、2段目の1ビットAD変換ステージ20−2に関しては信号生成部21−2の第1のスイッチSW11−2、第2のスイッチSW12−2、および第3のスイッチSW13−2がオンする。
このため、サンプリング容量である第1から第4のキャパシタC11〜C14に第1のアナログ信号A1×VinまたはA1×(Vin−Vr/2)と第2のアナログ信号A1×(Vin−Vr/2)またはA1×(Vin−Vr)がサンプリングされる。
また、このとき、第1の出力部23−2の第9のスイッチSW19−2、並びに、第2の出力部24−2の第10のスイッチSW20−2がオンするため、第1の増幅器AMP11−2および第2の増幅器AMP12−2がリセットされる。
第2のフェーズ信号Φ2がハイレベルからローレベルに切り替わるタイミングで比較部22−2の比較器CMP11が比較動作を行う。そして、第1のフェーズ信号Φ1がハイレベルとなるときに、制御部CTL11−2が切替部25−2を制御する制御信号S11−2,S12−2のうちいずれをアクティブのハイレベルにするかを判定する。
第2のフェーズ信号Φ2がローレベルのとき、アナログ信号がリセットされるため、サンプリング容量にサンプリングされた信号が切替部25−2を介して第1の増幅器AMP11−2および第2の増幅器AMP12−2に伝達される。
このとき、比較部22−2の制御部CTL11−2が選択した第5および第8のスイッチSW15−2,SW18−2または第6および第7のスイッチSW16−2,SW17−2が導通状態(オン)する。
これにより、2段目のAD変換ステージ20−2から残差信号A2×A1×VinとA2×A1×(Vin−Vr/4)、または、残差信号A2×A1×(Vin−Vr/4)とA2×A1×(Vin−Vr/2)が出力される。
または、2段目のAD変換ステージ20−2から残差信号A2×A1×(Vin−Vr/2)とA2×A1×(Vin−3Vr/4)、または、残差信号A2×A1×(Vin−3Vr/4)とA2×A1×(Vin−Vr)が出力される。
また、2段目のAD変換器20−2からデジタルデータ0または1が出力される。
以上のように、本第6の実施形態によれば、第1の実施形態の1ビットAD変換ステージを2つ縦続接続することにより、2ビットAD変換器10Eが形成されている。
しがてって、上述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
<7.第7の実施形態>
図18は、本発明の第7の実施形態に係る3ビットAD変換器の構成例を示す回路図である。
本第7の実施形態に係る3ビットAD変換器10Fは、第6の実施形態に係る2ビットAD変換器10Eの2段目のAD変換ステージ20−2の出力側にAD変換ステージの比較部22−3のみを配置して3ビットAD変換器として形成されている。
比較部22−3は、制御部は有しておらず、比較器CMP11の出力はデジタルデータ出力端子TD11−3に接続されている。
比較部22−3は1段目のAD変換ステージ20−1の比較部22−1と同相で動作して、2段目のAD変換ステージ20−2の比較部22−2とは位相が180°ずれた逆相で動作する。
2段目のAD変換ステージ20−2の出力側の比較部22−3において、第5のキャパシタC15は第4のスイッチSW14が導通状態のときに入力信号である第1のアナログ信号をサンプリングする。
具体的には、第5のキャパシタC15は、第1のアナログ信号(A1×A2×Vin)、または{A1×A2×(Vin−Vr/4)}または{A1×A2×(Vin−Vr/2)}または{A1×A2×(Vin−3Vr/4)}をサンプリングする。
そして所定のタイミングでサンプリングした電圧(A1×A2×Vin)、{A1×A2×(Vin−Vr/4)}、{A1×A2×(Vin−Vr/2)}または{A1×A2×(Vin−3Vr/4)}が比較器CMP11の入力ノードND14側に発生する。
第6のキャパシタC16は、第4のスイッチSW14が導通状態のときに入力信号である第2のアナログ信号をサンプリングする。
具体的には、第6のキャパシタC16は、第2のアナログ信号{A1×A2×(Vin−Vr/4)}、{A1×A2×(Vin−Vr/2)}、{A1×A2×(Vin−3Vr/4)}、または{A1×A2×(Vin−Vr)}をサンプリングする。
そして、サンプリングした電圧{A1×A2×(Vin−Vr/4)、{A1×A2×(Vin−Vr/2)}、{A1×A2×(Vin−3Vr/4)}または{A1×A2×(Vin−Vr)}が比較器CMP11の入力ノードND14側に発生する。
このように、第5のキャパシタC15および第6のキャパシタC16は、第4のスイッチSW14が導通状態のときに入力信号をサンプリングし、所定のタイミングでサンプリングした各電圧が比較器CMP11の入力ノードND14側に発生する。そして、電圧が合成されて比較器CMP11に供給される。
この場合、合成信号電圧としては、次の4つが存在する。
第1の合成信号電圧は{(A1×A2×Vin)+A1×A2×(Vin−Vr/4)}である。
第2の合成信号電圧は{A1×A2×(Vin−Vr/4)+A1×A2×(Vin−Vr/2)}である。
第3の合成信号電圧は{A1×A2×(Vin−Vr/2)+A1×A2×(Vin−3Vr/4)}である。
第4の合成信号電圧は{A1×A2×(Vin−3Vr/4)+A1×A2×(Vin−Vr)}である。
比較部22−3において、比較器CMP11は、入力される第1の合成信号電圧{(A1×A2×Vin)+A1×A2×(Vin−Vr/4)}と0Vとを比較する。
比較器CMP11は、第1の比較結果{(A1×A2×Vin)+A1×A2×(Vin−Vr/4)}<0を得た場合はデジタルデータ0を、出力ノードND15を介してデジタルデータ出力端子TD11−3に出力する。
比較器CMP11は、第2の比較結果{(A1×A2×Vin)+A1×A2×(Vin−Vr/4)}>0を得た場合はデジタルデータ1を、出力ノードND15を介してデジタルデータ出力端子TD11−3に出力する。
また、比較部22−3において、比較器CMP11は、入力される第2の合成信号電圧{A1×A2×(Vin−Vr/4)+A1×A2×(Vin−Vr/2)}と0Vとを比較する。
比較器CMP11は、第1の比較結果{A1×A2×(Vin−Vr/4)+A1×A2×(Vin−Vr/2)}<0を得た場合はデジタルデータ0を、出力ノードND15を介してデジタルデータ出力端子TD11−3に出力する。
比較器CMP11は、第2の比較結果{A1×A2×(Vin−Vr/4)+A1×A2×(Vin−Vr/2)}>0を得た場合はデジタルデータ1を、出力ノードND15を介してデジタルデータ出力端子TD11−3に出力する。
また、比較部22−3において、比較器CMP11は、入力される第3の合成信号電圧{A1×A2×(Vin−Vr/2)+A1×A2×(Vin−3Vr/4)}と0Vとを比較する。
比較器CMP11は、第1の比較結果{{A1×A2×(Vin−Vr/2)+A1×A2×(Vin−3Vr/4)}<0を得た場合はデジタルデータ0を、出力ノードND15を介してデジタルデータ出力端子TD11−3に出力する。
比較器CMP11は、第2の比較結果{A1×A2×(Vin−Vr/2)+A1×A2×(Vin−3Vr/4)}>0を得た場合はデジタルデータ1を、出力ノードND15を介してデジタルデータ出力端子TD11−3に出力する。
また、比較部22−3において、比較器CMP11は、入力される第4の合成信号電圧{A1×A2×(Vin−3Vr/4)+A1×A2×(Vin−Vr)}と0Vとを比較する。
比較器CMP11は、第1の比較結果{A1×A2×(Vin−3Vr/4)+A1×A2×(Vin−Vr)}<0を得た場合はデジタルデータ0を、出力ノードND15を介してデジタルデータ出力端子TD11−3に出力する。
比較器CMP11は、第2の比較結果{A1×A2×(Vin−3Vr/4)+A1×A2×(Vin−Vr)}>0を得た場合はデジタルデータ1を、出力ノードND15を介してデジタルデータ出力端子TD11−3に出力する。
本第7の実施形態によれば、3段目の比較部22−3を配置するのみで3ビットAD変換器を構成することが可能である。
また、その他の構成は第6の実施形態と同様であり、第7の実施形態によれば、上述した第1および第6の実施形態と同様の効果を得ることができる。
<8.第8の実施形態>
図19は、本発明の第8の実施形態に係る3ビットAD変換器の構成例を示す回路図である。
本第8の実施形態に係る3ビットAD変換器10Gが第7の実施形態に係るAD変換器10Fと異なる点は次の通りである。
3ビットAD変換器10Gは、1段目のAD変換ステージ20−1の入力段に第1のアナログ信号Vinおよび第2のアナログ信号(Vin−Vr)を生成するアナログ信号生成ステージ30が配置されている。
このアナログ信号生成ステージ30は、T/H(トラック&ホールド)機能付きの比較増幅回路として形成されている。
アナログ信号生成ステージ30は、第3の増幅器AMP13、第4の増幅器AMP14、第7のキャパシタC17、および第8のキャパシタC18を有する。
アナログ信号生成ステージ30は、第11のスイッチSW31、第12のスイッチSW32、第13のスイッチSW33、第14のスイッチSW34、第15のスイッチSW35、および第16のスイッチSW36を有する。
アナログ信号生成部30は、第3のアナログ信号入力端子TI31、第2の基準電圧供給端子TREFB、第1の基準電圧供給端子TREFT、第3のアナログ信号出力端子TO31、および第4のアナログ信号出力端子TO32を有する。
アナログ信号生成部30は、第3の増幅器AMP13の入力ノードND31、および第4の増幅器AMP14の入力ノードND32を有する。
第3の増幅器AMP13の入力端子が入力ノードND31に接続され、出力端子が第3のアナログ信号出力端子TO31に接続されている。入力ノードND31と固定電位VCとの間に第11のスイッチSW31が接続されている。
第7のキャパシタC17の一端が第12のスイッチSW32を介して第3のアナログ信号入力端子TI31に接続され、第13のスイッチSW33を介して第2の基準電圧供給端子TREFBに接続されている。第7のキャパシタC17の他端が第3の増幅器AMP13の入力ノードND31に接続されている。
第4の増幅器AMP14の入力端子が入力ノードND32に接続され、出力端子が第4のアナログ信号出力端子TO32に接続されている。入力ノードND32と固定電位VCとの間に第14のスイッチSW34が接続されている。
第8のキャパシタC18の一端が第15のスイッチSW35を介して第3のアナログ信号入力端子TI31に接続され、第16のスイッチSW36を介して第1の基準電圧供給端子TREFTに接続されている。第8のキャパシタC18の他端が第4の増幅器AMP14の入力ノードND32に接続されている。
アナログ信号生成ステージ30において、第11のスイッチSW31、第12のスイッチSW32、第14のスイッチSW34、および第15のスイッチSW35は、第1のフェーズ信号Φ1がアクティブのハイレベルのときに導通状態(ON状態)となる。
このとき、1段目のAD変換ステージ20−1の信号生成部21−1、第1および第2の出力部23−1,24−1は第2のフェーズで動作し、比較部22−1および切替部25−1は第1のフェーズで動作する。
2段目のAD変換ステージ20−2の信号生成部21−2、第1および第2の出力部23−2,24−2は第1のフェーズで動作し、比較部22−2および切替部25−2は第2のフェーズで動作する。
そして、3段目の比較部22−3は第1のフェーズで動作する。
また、アナログ信号生成ステージ30において、第13のスイッチSW33および第16のスイッチSW36は、第2のフェーズ信号Φ2がアクティブのハイレベルのときに導通状態となる。
第8の実施形態のAD変換器10Gも、オープンループアンプとオープンループキャパシタ演算を用いたオープンループパイプライン方式AD変換器として形成されている。
そして、前述したように、このAD変換器10Gは、入力レンジ(電圧)が0からVrであり、入力信号Vinをサンプリングし、Vin(Vinから0を引いた値)と(Vin−Vr)を生成するT/H回路であるアナログ信号生成ステージ30を有する。
そして、1段あたり、1ビット変換を行い、比較結果に応じてデジタルデータと残差アナログ信号を出力する2つのAD変換ステージ20−1,20−2とが直列に接続(縦続接続)されている。
第8の実施形態のAD変換器10Gは、さらに2段目のAD変換ステージ20−2の出力には、1ビットの比較部22−3を接続して構成された3ビット分解能のオープンループ方式パイプラインAD変換器である。
図20は、3ビットAD変換器の動作概要を示すタイミングチャートである。
ここで、3ビットAD変換器の動作について説明する。
第1のフェーズ信号(クロック)Φ1がハイレベルのとき、信号生成ステージ(T/H回路)30は、第11、第12、第14および第15のスイッチSW31,SW32,SW34,SW35が導通状態となる(ONする)。
これにより、アナログ信号生成ステージ30は、n番目のアナログ入力信号Vi(n)が第7および第8のキャパシタC17,C18(Cs)にサンプリングされる。
第1のフェーズ信号(クロック)Φ1がローレベルのとき、第11、第12、第14および第15のスイッチSW31,SW32,SW34,SW35が非導通状態となり(OFFし)、第13および第16のスイッチSW33,SW36が導通状態(ON)となる。
これにより、アナログ信号生成ステージ30は、n番目の残差アナログ信号(Vin(n)−0)=Vin(n)と(Vin−Vr(n))を第3のアナログ信号出力信号TO31および第4のアナログ信号出力端子TO32からそれぞれ出力する。
このとき、1段目の1ビットAD変換ステージの信号生成部21−1の第1から第3のスイッチSW11−1〜SW13−1はONしている。したがって、信号生成ステージ30からの出力信号Vin(n)と(Vin−Vr(n))がそれぞれ第1から第4のキャパシタC11〜C14にサンプリングされる。
また、これと並行して、比較部22−1の第4のスイッチSW14−1は非導通状態となる(OFFする)。
これに伴い、比較部22−1において、n番目の残差アナログ信号Vin(n)とVin−Vr(n)を第5および第6のキャパシタC15,C16を介して演算し、比較器CMP11で残差アナログ信号Vin(n)と(Vin−Vr(n))の大きさを比較する。
再び第1のフェーズ信号(クロック)Φ1がハイレベルになると、アナログ信号生成ステージ(T/H回路)は(n+1)番目のアナログ信号をサンプリングする。
このとき、1段目の1ビットAD変換ステージ20−1の第1から第3のスイッチSW11−1〜SW13−1はOFFする。そして、比較部22−1の比較器CMP11の比較結果に応じて制御信号S11−1,S11−2の選択の判定が行われる。
すなわち、AD変換ステージ20−1は、|Vin(n)|<|Vin(n)−Vr|の場合は、制御信号S11−1が選択され、第1の増幅器AMP11−1から信号A1×Vin、第2の増幅器AMP12−1から信号A1×(Vin−Vr/2)を出力する。
またこのとき、デジタルデータ出力端子TD11−1からデジタルデータ0を出力する。
AD変換ステージ20−1は、|Vin|>|Vin−Vr|の場合は、比較部22−1で制御信号S12−1が選択される。これにより、第1の増幅器AMP11−1から信号A1×(Vin−Vr/2)、第2の増幅器AMP12−1から信号A1×(Vin−Vr)を出力する。またこのとき、デジタルデータ出力端子TD11−1からデジタルデータ1を出力する。
第1および第2のアナログ信号出力端子TO11−1、TO12−1から出力される2つのアナログ残差信号は、2段目の1ビットAD変換ステージ20−2の信号生成部21−2の第1から第4のキャパシタC11〜C14にサンプリングされる。
この後、2段目のAD変換ステージ20−2も、1段目と同様の操作を繰り返してデジタルデータとアナログ残差信号を出力する。
最後にこの2つのアナログ残差信号を比較部22−3で比較し、デジタルデータ出力端子TD11−1,TD11−2,TD11−3から3ビットのデータが出力される。
本第8の実施形態によれば、以下に示す大きな特徴を有している。
各段のAD変換ステージは、2つのアナログ入力電圧そのものから生成された閾値をもとに比較を行う。また、アナログ残差信号も同様に2つのアナログ入力信号電圧そのものから生成される。
これにより、AD変換ステージの中で、または直列に接続されたAD変換ステージの間で正確な絶対値を必要とする部分が存在しない。
この構成により、増幅器AMP11、AMP12のゲインを厳密にコントロール必要がなくなり、またキャパシタ演算もオープンループで行っている(クローズループを使用していない)。
このため、各段の増幅器AMP11,AMP12を、図19中および図4に示すような、シンプルな差動アンプで構成できる。
<9.第9の実施形態>
図21は、本発明の第9の実施形態に係る3ビットAD変換器の構成例を示す回路図である。
本第9の実施形態に係る3ビットAD変換器10Hが第8の実施形態に係るAD変換器10Gと異なる点は次の通りである。
AD変換器10Hは、各AD変換ステージ20G−1,20G−2として図12に示す第4の実施形態に係る冗長を持たせた1.5ビットAD変換器10Cを適用したことにある。
1.5ビットAD変換器の構成等においては、第4の実施形態で詳細に説明したことからここでの説明は省略する。
第9の実施形態において、その他の構成は第8の実施形態と同様であり、上述した第8の実施形態の作用効果と同様の作用効果を得ることができることはもとより、比較器の精度を緩和することが可能となる。
<10.第10の実施形態>
図22は、本発明の第10の実施形態に係る1ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。
本第10の実施形態に係る1ビットAD変換器10Iが図3に示す第1の実施形態に係る1ビットAD変換器10と異なる点は、信号生成部21I、第1の出力部23I、第2の出力部24Iの構成、および切替部25Iに対する制御部CTL11Iの制御方法にある。
本1ビットAD変換器10Iは、信号生成部21Iにおいて、図3の第1から第3の出力ノードND11〜ND13と固定電位VC間の、第1のスイッチSW11、第2のスイッチSW12、および第3のスイッチSW13が配置されていない。
第1の出力部23Iにおいて、第1の増幅器AMP11IはNMOSトランジスタM21I、抵抗素子R21I、スイッチSW21I、入力ノードND16I、および出力ノードND21Iを含んで構成されている。
NMOSトランジスタM21Iのソースが基準電位VSSに接続され、ドレインが出力ノードND21Iに接続されている。抵抗素子R21Iの一端が電源電位VDDに接続され、他端が出力ノードND21Iに接続され、出力ノードND21Iが第1のアナログ信号出力端子TO11に接続されている。
スイッチSW21Iは、入力ノードND16Iと出力ノードND21I間に接続されている。スイッチSW21Iは、第1のフェーズ信号Φ1がハイレベルの期間に導通状態(短絡状態)に保持され、ローレベルの期間に非導通状態(開放状態)に保持される。
第2の出力部24Iにおいて、第2の増幅器AMP12IはNMOSトランジスタM22I、抵抗素子R22I、スイッチSW22I、入力ノードND17I、および出力ノードND22Iを含んで構成されている。
NMOSトランジスタM22Iのソースが基準電位VSSに接続され、ドレインが出力ノードND22Iに接続されている。抵抗素子R22Iの一端が電源電位VDDに接続され、他端が出力ノードND22Iに接続され、出力ノードND22Iが第2のアナログ信号出力端子TO12に接続されている。
スイッチSW22Iは、入力ノードND17Iと出力ノードND22I間に接続されている。スイッチSW22Iは、第1のフェーズ信号Φ1がハイレベルの期間に導通状態(短絡状態)に保持され、ローレベルの期間に非導通状態(開放状態)に保持される。
比較部22Iの制御部CTL11Iは、第1のフェーズ信号Φ1がハイレベルで、信号生成部21Iがサンプリング動作を行う第1のフェーズ動作時に、2つの制御信号S11IおよびS12Iをハイレベルに設定する。
これにより、切替部25Iにおいて、すべてのスイッチ、すなわち第5のスイッチSW15、第8のスイッチSW18、第6のスイッチSW16、および第7のスイッチSW17が導通状態に保持される。
このとき、第1の出力部23IのスイッチSW21Iおよび第2の出力部24IのスイッチSW22Iも導通状態に保持される。
したがって、第1の出力部23IのNMOSトランジスタM21Iおよび第2の出力部24IのNMOSトランジスタM22Iは、ゲートとドレインが接続された、いわゆるダイオード接続される。
これにより、信号生成部21Iの入力アナログ信号のサンプリング期間に、ダイオード接続されたNMOSトランジスタM21I,M22Iによりコモン電圧が生成される。
比較部22Iの制御部CTL11Iは、第2のフェーズ信号Φ2がハイレベルの第2のフェーズ動作時に、比較器CMP11から第1のデジタルデータ0を受けると、次のような判断および制御を行う。
このとき、第1の出力部23IのスイッチSW21Iおよび第2の出力部24IのスイッチSW22Iは非導通状態に保持される。
したがって、第1の出力部23IのNMOSトランジスタM21Iおよび第2の出力部24IのNMOSトランジスタM22Iは、ゲートとドレインが非接続状態となり、ダイオード接続状態が解除される。
制御部CTL11Iは、第1のデジタルデータ0を受けると、比較の結果として第1の比較結果(Vin+Vin−Vr)<0が得られたものと判断し、第1の制御信号S11Iおよび第2の制御信号S12Iにより切替部25Iを次のように制御する。
制御部CTL11Iは、第1の制御信号S11Iをアクティブのハイレベルのままに保持し、第2の制御信号S12Iを非アクティブのローレベルに設定する。
これにより、切替部25Iにおいて、第5のスイッチSW15および第8のスイッチが導通状態(ON)に保持され、第6のスイッチSW16および第7のスイッチSW17が非導通状態(OFF)に保持される。
これに伴い、信号生成部21Iから出力される第1のアナログ信号Vinが第1の出力部23Iの第1の増幅器AMP11IのNMOSトランジスタM21Iのゲートに入力する。また、信号生成部21Iから出力される第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)が第2の出力部24Iの第2の増幅器AMP12IのNMOSトランジスタM22Iのゲートに入力する。
第1の増幅器AMP11Iは、切替部25Iを通して供給される第1の残差信号VinをNMOSトランジスタM21Iのトランスコンダクタンス(gm)により所定の増幅率Aをもって増幅して信号A×Vinを第1のアナログ信号出力端子TO11から出力する。
第2の増幅器AMP12Iは、切替部25Iを通して供給される第2の残差信号(Vin−Vr/2)をNMOSトランジスタM22Iのgmにより所定の増幅率Aをもって増幅し信号A×(Vin−Vr/2)を第2のアナログ信号出力端子TO12から出力する。
制御部CTL11Iは、比較器CMP11から第2のデジタルデータ1を受けると、次のような判断および制御を行う。
このとき、第1の出力部23IのスイッチSW21Iおよび第2の出力部24IのスイッチSW22Iは非導通状態に保持される。
したがって、第1の出力部23IのNMOSトランジスタM21Iおよび第2の出力部24IのNMOSトランジスタM22Iは、ゲートとドレインが非接続状態となり、ダイオード接続状態が解除される。
制御部CTL11Iは、比較の結果として第2の比較結果(Vin+Vin−Vr>0が得られたものと判断し、第1の制御信号S11Iおよび第2の制御信号S12Iにより切替部25Iを次のように制御する。
制御部CTL11Iは、第2の制御信号S12Iをアクティブのハイレベルのままに保持し、第1の制御信号S11Iを非アクティブのローレベルに設定する。
これにより、切替部25Iにおいて、第6のスイッチSW16および第7のスイッチが導通状態(ON)に保持され、第5のスイッチSW15および第8のスイッチSW18が非導通状態(OFF)に保持される。
これに伴い、信号生成部21Iから出力される第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)が第1の出力部23Iの第1の増幅器AMP11IのNMOSトランジスタM21Iのゲートに入力する。
また、信号生成部21Iから出力される第2のアナログ信号(Vin−Vr)が第2の出力部24Iの第2の増幅器AMP12IのNMOSトランジスタM22Iのゲートに入力する。
第1の増幅器AMP11Iは、切替部25Iを通して供給される第1の残差信号(Vin−Vr/2)をNMOSトランジスタM21Iのgmにより所定の増幅率Aをもって増幅し信号A×(Vin−Vr/2)を第1のアナログ信号出力端子TO11から出力する。
第2の増幅器AMP12Iは、切替部25Iを通して供給される第2の残差信号(Vin−Vr)をNMOSトランジスタM22Iのgmにより所定の増幅率Aをもって増幅して、信号A×(Vin−Vr)を第2のアナログ信号出力端子TO12から出力する。
本第10の実施形態によれば、上述した第1の実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
<11.第11の実施形態>
図23は、本発明の第11の実施形態に係る1.5ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。
本第11の実施形態に係る1.5ビットAD変換器10Jが、図12に示す第4の実施形態に係る1ビットAD変換器10Cと異なる点は次の通りである。
すなわち、1.5ビットAD変換器10Jが、図12に示す第4の実施形態に係る1.5ビットAD変換器10Cと異なる点は信号生成部21J、第1の出力部23J、第2の出力部24Jの構成、および切替部25Jに対する制御部CTL11Jの制御方法にある。
本1.5ビットAD変換器10Jは、信号生成部21Jにおいて、図12の第1から第3の出力ノードND11〜ND13と固定電位VC間のスイッチSWが配置されていない。
すなわち、信号生成部21Jには、第1のスイッチSW11−1,SW11−2、第2のスイッチSW12−1,SW12−2、および第3のスイッチSW13−1,SW13−2が配置されていない。
第1の出力部23Jにおいて、第1の増幅器AMP11JはNMOSトランジスタM21J、抵抗素子R21J、スイッチSW21J、入力ノードND16J、および出力ノードND21Jを含んで構成されている。
NMOSトランジスタM21Jのソースが基準電位VSSに接続され、ドレインが出力ノードND21Jに接続されている。抵抗素子R21Jの一端が電源電位VDDに接続され、他端が出力ノードND21Jに接続され、出力ノードND21Iが第1のアナログ信号出力端子TO11に接続されている。
スイッチSW21Jは、入力ノードND16Jと出力ノードND21I間に接続されている。スイッチSW21Jは、第1のフェーズ信号Φ1がハイレベルの期間に導通状態(短絡状態)に保持され、ローレベルの期間に非導通状態(開放状態)に保持される。
第2の出力部24Jにおいて、第2の増幅器AMP12JはNMOSトランジスタM22J、抵抗素子R22J、スイッチSW22J、入力ノードND17J、および出力ノードND22Jを含んで構成されている。
NMOSトランジスタM22Jのソースが基準電位VSSに接続され、ドレインが出力ノードND22Jに接続されている。抵抗素子R22Jの一端が電源電位VDDに接続され、他端が出力ノードND22Jに接続され、出力ノードND22Jが第2のアナログ信号出力端子TO12に接続されている。
スイッチSW22Jは、入力ノードND17Jと出力ノードND22J間に接続されている。スイッチSW22Jは、第1のフェーズ信号Φ1がハイレベルの期間に導通状態(短絡状態)に保持され、ローレベルの期間に非導通状態(開放状態)に保持される。
比較部22Jの制御部CTL11Jは、第1のフェーズ信号Φ1がハイレベルで、信号生成部21Jがサンプリング動作を行う第1のフェーズ動作時に、4つの第1から第4の制御信号S21J〜24Jをハイレベルに設定する。
これにより、切替部25Jにおいて、すべてのスイッチが導通状態に保持される。
すなわち、切替部25Jにおいて、第5のスイッチSW15−1,SW15−2、第8のスイッチSW18−1,SW18−2、第6のスイッチSW16−1,SW16−2、および第7のスイッチSW17−1,SW17−2が導通状態に保持される。
このとき、第1の出力部23JのスイッチSW21Jおよび第2の出力部24JのスイッチSW22Jも導通状態に保持される。
したがって、第1の出力部23JのNMOSトランジスタM21Jおよび第2の出力部24JのNMOSトランジスタM22Jは、ゲートとドレインが接続された、ダイオード接続される。
これにより、信号生成部21Jの入力アナログ信号のサンプリング期間に、ダイオード接続されたNMOSトランジスタM21J,M22Jによりコモン電圧が生成される。
比較部22Jの制御部CTL11Jは、第2のフェーズ信号Φ2がハイレベルの第2のフェーズ動作時に、比較器CMP11−1,CMP11−2から第1のデジタルデータ0を受けると、次のような判断および制御を行う。
このとき、第1の出力部23JのスイッチSW21Jおよび第2の出力部24JのスイッチSW22Jは非導通状態に保持される。
したがって、第1の出力部23JのNMOSトランジスタM21Jおよび第2の出力部24JのNMOSトランジスタM22Jは、ゲートとドレインが非接続状態となり、ダイオード接続状態が解除される。
制御部CTL11Jは、比較器CMP11−1,CMP11−2から第1のデジタルデータ0を受けると、比較の結果として第1の比較結果{(5Vin/8)+3(Vin−Vr)/8}(=Vin−3Vr/8)<0が得られたものと判断する。
そして、制御部CTL11Jは、第1から第4の制御信号S21J〜S24Jにより切替部25Jを次のように制御する。
制御部CTL11Jは、第1の制御信号S21Jおよび第2の制御信号S22Jをハイレベルのままに保持し、第3の制御信号S23Jおよび第4の制御信号S24Jを非アクティブのローレベルに設定する。
これにより、切替部25Jにおいて、第5のスイッチSW15−1,SW15−2、および第8のスイッチSW18−1,SW18−2が導通状態(ON)に保持される。一方、切替部25Jにおいて、第6のスイッチSW16−1,SW16−2、および第7のスイッチSW17−1,SW17−2が非導通状態(OFF)に保持される。
これに伴い、信号生成部21Jから出力される第1のアナログ信号Vinが第1の出力部23Jの第1の増幅器AMP11JのNMOSトランジスタM21Jのゲートに入力する。また、信号生成部21Jから出力される第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)が第2の出力部24Jの第2の増幅器AMP12JのNMOSトランジスタM22Jのゲートに入力する。
第1の増幅器AMP11Jは、切替部25Jを通して供給される第1の残差信号VinをNMOSトランジスタM21Jのgmにより所定の増幅率Aをもって増幅して、信号A×Vinを第1のアナログ信号出力端子TO11から出力する。
第2の増幅器AMP12Jは、切替部25Jを通して供給される第2の残差信号(Vin−Vr/2)をNMOSトランジスタM22Jのgmにより所定の増幅率Aをもって増幅し信号A×(Vin−Vr/2)を第2のアナログ信号出力端子TO12から出力する。
制御部CTL11Jは、比較器CMP11−1から第2のデジタルデータ1を受け、比較器CMP11−2から第1のデジタルデータ0を受けると、次のような判断および制御を行う。
このとき、第1の出力部23JのスイッチSW21Jおよび第2の出力部24JのスイッチSW22Jは非導通状態に保持される。
したがって、第1の出力部23JのNMOSトランジスタM21Jおよび第2の出力部24JのNMOSトランジスタM22Jは、ゲートとドレインが非接続状態となり、ダイオード接続状態が解除される。
制御部CTL11Jは、比較器CMP11−1では第2の比較結果が得られ、比較器CMP11−2では第1の比較結果が得られたものと判断する。
制御部CTL11Jは、比較器CMP11−1で{(5Vin/8)+3(Vin−Vr)/8}(=Vin−3Vr/8)>0、比較器CMP11−2で{(3Vin/8)+5(Vin−Vr)/8}(=Vin−5Vr/8)<0が得られたものと判断する。
そして、制御部CTL11Jは、第1から第4の制御信号S21J〜S24Jにより切替部25Jを次のように制御する。
制御部CTL11Jは、第2の制御信号S22Jおよび第3の制御信号S23Jをハイレベルのままに保持し、第1の制御信号S21Jおよび第4の制御信号S24Jを非アクティブのローレベルに設定する。
これにより、切替部25Jにおいて、第5のスイッチSW15−2、第8のスイッチSW18−1,SW18−2、第7のスイッチSW17−1,SW17−2、および第6のスイッチSW16−2が導通状態(ON)に保持される。一方、切替部25Jにおいて、第5のスイッチSW15−1および第6のスイッチSW16−1が非導通状態(OFF)に保持される。
これに伴い、信号生成部21Jから出力される第3のアナログ信号(Vin−Vr/4)が第1の出力部23Jの第1の増幅器AMP11JのNMOSトランジスタM21Jのゲートに入力する。また、信号生成部21Jから出力される第3のアナログ信号(Vin−3Vr/4)が第2の出力部24Jの第2の増幅器AMP12JのNMOSトランジスタM22Jのゲートに入力する。
第1の増幅器AMP11Jは、切替部25Jを通して供給される第1の残差信号(Vin−Vr/4)をNMOSトランジスタM21Jのgmにより所定の増幅率Aをもって増幅する。そして、第1の増幅器AMP11Jは、信号A×(Vin−Vr/4)を第1のアナログ信号出力端子TO11から出力する。
第2の増幅器AMP12Jは切替部25Jを通して供給される第2の残差信号(Vin−3Vr/4)をNMOSトランジスタM22Jのgmにより所定の増幅率Aをもって増幅する。そして、第2の増幅器AMP12Jは、信号A×(Vin−3Vr/4)を第2のアナログ信号出力端子TO12から出力する。
制御部CTL11Jは、比較器CMP11−1,CMP11−2から第2のデジタルデータ1を受けると、次のような判断および制御を行う。
このとき、第1の出力部23JのスイッチSW21Jおよび第2の出力部24JのスイッチSW22Jは非導通状態に保持される。
したがって、第1の出力部23JのNMOSトランジスタM21Jおよび第2の出力部24JのNMOSトランジスタM22Jは、ゲートとドレインが非接続状態となり、ダイオード接続状態が解除される。
制御部CTL11Jは、比較器CMP11−2の比較の結果として第2の比較結果{(3Vin/8)+5(Vin−Vr)/8}(=Vin−5Vr/8)>0が得られたものと判断する。
そして、制御部CTL11Jは、第1から第4の制御信号S21J〜S24Jにより切替部25Jを次のように制御する。
制御部CTL11Jは、第3の制御信号S23Jおよび第4の制御信号S24Jをハイレベルのままに保持し、第1の制御信号S21Jおよび第2の制御信号S22Jを非アクティブのローレベルに設定する。
これにより、切替部25Jにおいて、第7のスイッチSW17−1,SW17−2、および第6のスイッチSW16−1,SW16−2が導通状態(ON)に保持される。一方、切替部25Jにおいて、第5のスイッチSW15−1,SW15−2,および第8のスイッチSW18−1、SW18−2が非導通状態(OFF)に保持される。
これに伴い、信号生成部21Jから出力される第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)が第1の出力部23Jの第1の増幅器AMP11JのNMOSトランジスタM21Jのゲートに入力する。また、信号生成部21Jから出力される第2のアナログ信号(Vin−Vr)が第2の出力部24Jの第2の増幅器AMP12JのNMOSトランジスタM22Jのゲートに入力する。
第1の増幅器AMP11Jは、切替部25Jを通して供給される第1の残差信号(Vin−Vr/2)をNMOSトランジスタM21Jのgmにより所定の増幅率Aをもって増幅する。そして、第1の増幅器AMP11Jは、信号A×(Vin−Vr/2)を第1のアナログ信号出力端子TO11から出力する。
第2の増幅器AMP12Jは切替部25Jを通して供給される第2の残差信号(Vin−Vr)をNMOSトランジスタM22Jのgmにより所定の増幅率Aをもって増幅する。そして、第2の増幅器AMP12Jは、信号A×(Vin−Vr)を第2のアナログ信号出力端子TO12から出力する。
本第11の実施形態によれば、上述した第4の実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
<12.第12の実施形態>
図24は、本発明の第12の実施形態に係る2ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。
本第12の実施形態に係る2ビットAD変換器10Kが、図14に示す第5の実施形態に係る2ビットAD変換器10Dと異なる点は次の通りである。
すなわち、2ビットAD変換器10Kが、図14に示す第5の実施形態に係る2ビットAD変換器10Dと異なる点は、信号生成部21K、第1の出力部23K、第2の出力部24Kの構成、および切替部25Kに対する制御部CTL11Kの制御方法にある。
本2ビットAD変換器10Kは、信号生成部21Kにおいて、図14の第1から第3の出力ノードND11〜ND13と固定電位VC間のスイッチSWが配置されていない。
すなわち、信号生成部21Kには、第1のスイッチSW11、第2のスイッチSW12、および第3のスイッチSW13−1,SW13−2、SW13−3が配置されていない。
第1の出力部23Kにおいて、第1の増幅器AMP11KはNMOSトランジスタM21K、抵抗素子R21K、スイッチSW21K、入力ノードND16K、および出力ノードND21Kを含んで構成されている。
NMOSトランジスタM21Kのソースが基準電位VSSに接続され、ドレインスが出力ノードND21Kに接続されている。抵抗素子R21Kの一端が電源電位VDDに接続され、他端が出力ノードND21Kに接続され、出力ノードND21Kが第1のアナログ信号出力端子TO11に接続されている。
スイッチSW21Kは、入力ノードND16Kと出力ノードND21K間に接続されている。スイッチSW21Kは、第1のフェーズ信号Φ1がハイレベルの期間に導通状態(短絡状態)に保持され、ローレベルの期間に非導通状態(開放状態)に保持される。
第2の出力部24Kにおいて、第2の増幅器AMP12KはNMOSトランジスタM22K、抵抗素子R22K、スイッチSW22K、入力ノードND17K、および出力ノードND22Kを含んで構成されている。
NMOSトランジスタM22Kのソースが基準電位VSSに接続され、ドレインが出力ノードND22Kに接続されている。抵抗素子R22Kの一端が電源電位VDDに接続され、他端が出力ノードND22Kに接続され、出力ノードND22Kが第2のアナログ信号出力端子TO12に接続されている。
スイッチSW22Kは、入力ノードND17Kと出力ノードND22K間に接続されている。スイッチSW22Kは、第1のフェーズ信号Φ1がハイレベルの期間に導通状態(短絡状態)に保持され、ローレベルの期間に非導通状態(開放状態)に保持される。
比較部22Kの制御部CTL11Kは、第1のフェーズ信号Φ1がハイレベルで、信号生成部21Kがサンプリング動作を行う第1のフェーズ動作時に、4つの第1から第4の制御信号S31K〜34Kをハイレベルに設定する。
これにより、切替部25Kにおいて、すべてのスイッチが導通状態に保持される。
すなわち、切替部25Kにおいて、第5のスイッチSW15、第6のスイッチSW16、第7のスイッチSW17−1,SW17−2、SW17−3、および第8のスイッチSW18−1,SW18−2,SW18−3が導通状態に保持される。
このとき、第1の出力部23KのスイッチSW21Kおよび第2の出力部24KのスイッチSW22Kも導通状態に保持される。
したがって、第1の出力部23KのNMOSトランジスタM21Kおよび第2の出力部24KのNMOSトランジスタM22Kは、ゲートとドレインが接続された、ダイオード接続される。
これにより、信号生成部21Kの入力アナログ信号のサンプリング期間に、ダイオード接続されたNMOSトランジスタM21K,M22Kによりコモン電圧が生成される。
比較部22Kの制御部CTL11Kは、第2のフェーズ信号Φ2がハイレベルの第2のフェーズ動作時に、比較器CMP11−1,CMP11−2,CMP11−3から第1のデジタルデータ0を受けると、次のような判断および制御を行う。
このとき、第1の出力部23KのスイッチSW21Kおよび第2の出力部24KのスイッチSW22Kは非導通状態に保持される。
したがって、第1の出力部23KのNMOSトランジスタM21Kおよび第2の出力部24KのNMOSトランジスタM22Kは、ゲートとドレインが非接続状態となり、ダイオード接続状態が解除される。
制御部CTL11Kは、比較器CMP11−1,CMP11−2、CMP11−3から第1のデジタルデータ0を受けると、比較の結果として第1の比較結果(3Vin/4)+(Vin−Vr)/4}(=Vin−Vr/4)<0が得られたものと判断する。
そして、制御部CTL11Kは、第1から第4の制御信号S31K〜S34Kにより切替部25Kを次のように制御する。
制御部CTL11Kは、第1の制御信号S31Kをハイレベルのままに保持し、第2の制御信号S32K、第3の制御信号S33K、および第4の制御信号S34Kを非アクティブのローレベルに設定する。
これにより、切替部25Kにおいて、第5のスイッチSW15、および第8のスイッチSW18−1が導通状態(ON)に保持される。一方、切替部25Kにおいて、第6のスイッチSW16、第7のスイッチSW17−1,SW17−2,SW17−3、および第8のスイッチSW18−2,SW18−3が非導通状態(OFF)に保持される。
これに伴い、信号生成部21Kから出力される第1のアナログ信号Vinが第1の出力部23Kの第1の増幅器AMP11KのNMOSトランジスタM21Kのゲートに入力する。また、信号生成部21Kから出力される第3のアナログ信号(Vin−Vr/4)が第2の出力部24Kの第2の増幅器AMP12KのNMOSトランジスタM22Kのゲートに入力する。
第1の増幅器AMP11Kは、切替部25Kを通して供給される第1の残差信号VinをNMOSトランジスタM21Kのgmにより所定の増幅率Aをもって増幅して、信号A×Vinを第1のアナログ信号出力端子TO11から出力する。
第2の増幅器AMP12Kは、切替部25Kを通して供給される第2の残差信号(Vin−Vr/4)をNMOSトランジスタM22Kのgmにより所定の増幅率Aをもって増幅し信号A×(Vin−Vr/4)を第2のアナログ信号出力端子TO12から出力する。
制御部CTL11Kは、比較器CMP11−1から第2のデジタルデータ1を受け、比較器CMP11−2,CMP11−3から第1のデジタルデータ0を受けると、次のような判断および制御を行う。
このとき、第1の出力部23KのスイッチSW21Kおよび第2の出力部24KのスイッチSW22Kは非導通状態に保持される。
したがって、第1の出力部23KのNMOSトランジスタM21Kおよび第2の出力部24KのNMOSトランジスタM22Kは、ゲートとドレインが非接続状態となり、ダイオード接続状態が解除される。
制御部CTL11Kは、比較器CMP11−1では第2の比較結果が得られ、比較器CMP11−2では第1の比較結果が得られたものと判断する。
制御部CTL11Kは、比較器CMP11−1で(3Vin/4)+(Vin−Vr)/4}(=Vin−Vr/4)>0、比較器CMP11−2で(Vin/2)+(Vin−Vr)/2}(=Vin−Vr/2)<0が得られたものと判断する。
そして、制御部CTL11Kは、第1から第4の制御信号S31K〜S34Kにより切替部25Kを次のように制御する。
制御部CTL11Kは、第2の制御信号S32Kをハイレベルのままに保持し、第1の制御信号S31K、第3の制御信号S33K、および第4の制御信号S34Kを非アクティブのローレベルに設定する。
これにより、切替部25Kにおいて、第7のスイッチSW17−1、および第8のスイッチSW18−2が導通状態(ON)に保持される。一方、切替部25Kにおいて、第5のスイッチSW15、第6のスイッチSW16、第7のスイッチSW17−2,SW17−3、および第8のスイッチSW18−1,SW18−3が非導通状態(OFF)に保持される。
これに伴い、信号生成部21Kから出力される第3のアナログ信号(Vin−Vr/4)が第1の出力部23Kの第1の増幅器AMP11KのNMOSトランジスタM21Kのゲートに入力する。また、信号生成部21Kから出力される第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)が第2の出力部24Kの第2の増幅器AMP12KのNMOSトランジスタM22Kのゲートに入力する。
第1の増幅器AMP11Kは、切替部25Kを通して供給される第1の残差信号(Vin−Vr/4)をNMOSトランジスタM21Kのgmにより所定の増幅率Aをもって増幅する。そして、第1の増幅器AMP11Kは、信号A×(Vin−Vr/4)を第1のアナログ信号出力端子TO11から出力する。
第2の増幅器AMP12Kは切替部25Kを通して供給される第2の残差信号(Vin−Vr/2)をNMOSトランジスタM22Kのgmにより所定の増幅率Aをもって増幅する。そして、第2の増幅器AMP12Kは、信号A×(Vin−Vr/2)を第2のアナログ信号出力端子TO12から出力する。
制御部CTL11Kは、比較器CMP11−1,CMP11−2から第2のデジタルデータ1を受け、比較器CMP11−3から第1のデジタルデータ0を受けると、次のような判断および制御を行う。
このとき、第1の出力部23KのスイッチSW21Kおよび第2の出力部24KのスイッチSW22Kは非導通状態に保持される。
したがって、第1の出力部23KのNMOSトランジスタM21Kおよび第2の出力部24KのNMOSトランジスタM22Kは、ゲートとドレインが非接続状態となり、ダイオード接続状態が解除される。
制御部CTL11Kは、比較器CMP11−2で第2の比較結果が得られ、比較器CMP11−3で第1の比較結果が得られたものと判断する。
制御部CTL11Kは、比較器CMP11−2で(Vin/2)+(Vin−Vr)/2}(=Vin−Vr/2)>0、比較器CMP11−3で(Vin/4)+3(Vin−Vr)/4}(=Vin−3Vr/4)<0が得られたものと判断する。
そして、制御部CTL11Kは、第1から第4の制御信号S31K〜S34Kにより切替部25Kを次のように制御する。
制御部CTL11Kは、第3の制御信号S33Kをハイレベルのままに保持し、第1の制御信号S31K、第2の制御信号S32K、および第4の制御信号S34Kを非アクティブのローレベルに設定する。
これにより、切替部25Kにおいて、第7のスイッチSW17−2、および第8のスイッチSW18−3が導通状態(ON)に保持される。一方、切替部25Kにおいて、第5のスイッチSW15、第6のスイッチSW16、第7のスイッチSW17−1,SW17−3、および第8のスイッチSW18−1,SW18−2が非導通状態(OFF)に保持される。
これに伴い、信号生成部21Kから出力される第3のアナログ信号(Vin−Vr/2)が第1の出力部23Kの第1の増幅器AMP11KのNMOSトランジスタM21Kのゲートに入力する。また、信号生成部21Kから出力される第3のアナログ信号(Vin−3Vr/4)が第2の出力部24Kの第2の増幅器AMP12KのNMOSトランジスタM22Kのゲートに入力する。
第1の増幅器AMP11Kは、切替部25Kを通して供給される第1の残差信号(Vin−Vr/2)をNMOSトランジスタM21Kのgmにより所定の増幅率Aをもって増幅する。そして、第1の増幅器AMP11Kは、信号A×(Vin−Vr/2)を第1のアナログ信号出力端子TO11から出力する。
第2の増幅器AMP12Kは切替部25Kを通して供給される第2の残差信号(Vin−3Vr/4)をNMOSトランジスタM22Kのgmにより所定の増幅率Aをもって増幅する。そして、第2の増幅器AMP12Kは、信号A×(Vin−3Vr/4)を第2のアナログ信号出力端子TO12から出力する。
制御部CTL11Kは、比較器CMP11−1,CMP11−2、CMP11−3から第2のデジタルデータ1を受けると、次のような判断および制御を行う。
このとき、第1の出力部23KのスイッチSW21Kおよび第2の出力部24KのスイッチSW22Kは非導通状態に保持される。
したがって、第1の出力部23KのNMOSトランジスタM21Kおよび第2の出力部24KのNMOSトランジスタM22Kは、ゲートとドレインが非接続状態となり、ダイオード接続状態が解除される。
制御部CTL11Kは、比較の結果として第2の比較結果(Vin/4)+3(Vin−Vr)/4}(=Vin−3Vr/4)>0が得られたものと判断する。
そして、制御部CTL11Kは、第1から第4の制御信号S31K〜S34Kにより切替部25Kを次のように制御する。
制御部CTL11Kは、第4の制御信号S34Kをハイレベルのままに保持し、第1の制御信号S31K、第2の制御信号S32K、および第3の制御信号S33Kを非アクティブのローレベルに設定する。
これにより、切替部25Kにおいて、第7のスイッチSW17−3、および第6のスイッチSW16が導通状態(ON)に保持される。一方、切替部25Kにおいて、第5のスイッチSW15、第7のスイッチSW17−1,SW17−2、および第8のスイッチSW18−1,SW18−2,SW18−3が非導通状態(OFF)に保持される。
これに伴い、信号生成部21Kから出力される第3のアナログ信号(Vin−3Vr/4)が第1の出力部23Kの第1の増幅器AMP11KのNMOSトランジスタM21Kのゲートに入力する。また、信号生成部21Kから出力される第2のアナログ信号(Vin−Vr)が第2の出力部24Kの第2の増幅器AMP12KのNMOSトランジスタM22Kのゲートに入力する。
第1の増幅器AMP11Kは、切替部25Kを通して供給される第1の残差信号(Vin−3Vr/4)をNMOSトランジスタM21Kのgmにより所定の増幅率Aをもって増幅する。そして、第1の増幅器AMP11Kは、信号A×(Vin−3Vr/4)を第1のアナログ信号出力端子TO11から出力する。
第2の増幅器AMP12Kは切替部25Kを通して供給される第2の残差信号(Vin−Vr)をNMOSトランジスタM22Kのgmにより所定の増幅率Aをもって増幅する。そして、第2の増幅器AMP12Kは、信号A×(Vin−Vr)を第2のアナログ信号出力端子TO12から出力する。
本第12の実施形態によれば、上述した第5の実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
<13.第13の実施形態>
図25は、本発明の第13の実施形態に係る2ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。
本第13の実施形態に係る2ビットAD変換器10Lが、図16に示す第6の実施形態に係る2ビットAD変換器10Eと異なる点は次の通りである。
本2ビットAD変換器10Lは、図16の2ビットAD変換器10EのAD変換ステージ20−1、20−2が、第10の実施形態に係る図22のAD変換ステージ20Iにより構成されている。
AD変換ステージ20−1、20−2の構成およびその機能が若干異なるのみで、2ビットAD変換器10Lの全体の基本的な動作は、第6および第10の実施形態と同様に行われる。
したがって、ここではその詳細な説明は省略する。
<14.第14の実施形態>
図26は、本発明の第14の実施形態に係る3ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。
本第14の実施形態に係る3ビットAD変換器10Mが、図18に示す第7の実施形態に係る3ビットAD変換器10Fと異なる点は次の通りである。
本3ビットAD変換器10Mは、図18の3ビットAD変換器10FのAD変換ステージ20−1、20−2が、第10の実施形態に係る図22のAD変換ステージ20Iにより構成されている。
AD変換ステージ20−1、20−2の構成およびその機能が若干異なるのみで、3ビットAD変換器10Mの全体の基本的な動作は、第7および第10の実施形態と同様に行われる。
したがって、ここではその詳細な説明は省略する。
<15.第15の実施形態>
図27は、本発明の第15の実施形態に係る3ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。
本第15の実施形態に係る3ビットAD変換器10Nが、図19に示す第8の実施形態に係る3ビットAD変換器10Gと異なる点は次の通りである。
本3ビットAD変換器10Nは、図19の3ビットAD変換器10GのAD変換ステージ20−1、20−2が、第10の実施形態に係る図22のAD変換ステージ20Iにより構成されている。
AD変換ステージ20−1、20−2の構成およびその機能が若干異なるのみで、3ビットAD変換器10Nの全体の基本的な動作は、第8および第10の実施形態と同様に行われる。
したがって、ここではその詳細な説明は省略する。
<16.第16の実施形態>
図28は、本発明の第16の実施形態に係るNビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。
本第16の実施形態に係る2ビットAD変換器10Oは、たとえば第1の実施形態に係る1ビットAD変換器をN個縦続接続してNビットAD変換器として形成されている。
本第16の実施形態においても、オープンループアンプとオープンループキャパシタ演算を用いたオープンループパイプライン方式AD変換器10Oが形成されている。
このように、AD変換ステージをN段直列に接続し、各段で同様の処理を繰り返すことにより、各々のアナログ入力信号の比較結果に応じて各々の段のAD変換ステージからデジタルデータとアナログ信号(残差信号)を出力する。
なお、各AD変換ステージには、上述した各実施形態のAD変換ステージ(たとえば冗長を採用したステージ)等も採用することが可能である。
本第16の実施形態によれば、上述した各実施形態と同様の効果を得ることができる。
<17.第17の実施形態>
図29は、本発明の第17の実施形態に係るNビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。
本第17の実施形態に係る2ビットAD変換器10Pは、基本的に、たとえば第1の実施形態に係る1ビットAD変換器を1つ適用して、NビットAD変換器として形成されている。
本第17の実施形態においても、オープンループアンプとオープンループキャパシタ演算を用いたオープンループパイプライン方式AD変換器10Pが形成されている。
このAD変換器10Pは、1つのAD変換ステージ20Pにおいて、2つの第1および第2のアナログ入力信号Vin、(Vin−Vr)に係数1/N、2/N….N/N=1をそれぞれ掛けて重み付けして2つ以上のアナログ信号を生成する。
第1の実施形態と同様の処理で、比較部で|1/N×Vin|と|(N−1)/N×(Vin−Vr)|、|2/N×Vin|と|(N−2)/N×(Vin−Vr)|…..|(N−1)/N×Vin|と|(N−(N−1))/N×(Vin−Vr)|を各々比較する。
そして、VinがnVr/N<Vin<(n+1)Vr/Nになるポイントを検出し、それに応じたNビットのデジタルデータをN個のデジタルデータ出力端子TD11−1〜TD11−Nから出力する。
これと並行して、アナログ残差信号、(n/N×Vin)+(N−n)/N×(Vin−Vr)と((n+1)/N×Vin+(N−n)/N×(Vin−Vr)を2つの第1および第2のアナログ信号出力端子TO11,TO12から出力する。
たとえば、2ビットのAD変換器では、2つのアナログ入力信号端子、2つのデジタルデータ出力端子、2つのアナログ出力端子を含んで構成され、図14に関連付けて説明した第5の実施形態に係る2ビットAD変換器10Dと同様に構成される。
第1および第2のアナログ信号Vinと(Vin−Vr)にそれぞれ重み付けした信号、1/4×Vin、2/4×Vin、3/4×Vin、Vinと、Vin+Vr、3/4×(Vin−Vr)、2/4×(Vin−Vr)、1/4×(Vin−Vr)を生成する。
そして、比較部において、|1/4×Vin|と|3/4×(Vin−Vr)|、|2/4×Vin|と|2/4×(Vin−Vr)|、|3/4×Vin|と|1/4×(Vin−Vr)|を比較する。
ここで、3/4×Vin>1/4×(Vin−Vr)、2/4×Vin<2/4×(Vin−Vr)のとき、すなわちVr/4<Vin<Vr/2のときは、2つのデジタルデータ出力端子TD11−1,TD11−2からデジタルデータ01を出力する。
そして、2つのアナログ信号出力端子TO11,TO12から{3/4×Vin+1/4×(Vin−Vr)=Vin−Vr/4}と{2/4×(Vin−Vr)+2/4×Vin=Vin−Vr/2)をA1倍に増幅して出力する。
本第17の実施形態によれば、上述した各実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
<18.第18の実施形態>
31は、本発明の第18の実施形態に係るN1×N2ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。
本第18の実施形態に係るAD変換器10は、第17の実施形態に係るN1ビットのAD変換器を第16の実施形態に係るAD変換器のようにN2個直列に接続してN1×N2ビットのAD変換器として形成されている。
本第18の実施形態によれば、上述した各実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
<19.第19の実施形態>
30は、本発明の第19の実施形態に係るN1ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。
本第19の実施形態に係るN1ビットAD変換器10は、基本的に、第17の実施形態に係るNビットAD変換器10Pにクロック信号CLKを入力するためのクロック入力端子TCLKが設けられている。
本第19の実施形態によれば、2つのアナログ入力信号のサンプリング、比較、および、アナログ信号出力、デジタルデータ出力の各タイミングをクロック信号CLKで制御することが可能となる。
たとえば第1のフェーズ信号Φ1および第2のフェーズ信号Φ2をクロック信号としてクロック入力端子TCLKから供給することにより、サンプリング、比較、および、アナログ信号出力、デジタルデータ出力の各タイミングを制御することが可能となる。
<20.第20の実施形態>
図32は、本発明の第20の実施形態に係るN1×N2ビットAD変換器の構成例を示すブロック図である。
本第20の実施形態に係るAD変換器10Sは、第19の実施形態に係るN1ビットのAD変換器を第18の実施形態に係るAD変換器のようにN2個直列に接続してN1×N2ビットのAD変換器として形成されている。
本第20の実施形態によれば、上述した各実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
以上のように、本実施形態のAD変換器10は、2つのアナログ入力電圧Vin,(Vin−Vr)そのものから生成された比較対象値(閾値)をもとに比較を行う。またアナログ残差信号も同様に2つのアナログ入力電圧そのものから生成される。
これにより、AD変換器の中で、図33(A)に示すように従来のクローズドループオペアンプを使用した場合に比較して、図33(B)に示すように、正確な絶対値を必要とする部分が存在しない。
この構成により、増幅器AMP11,AMP12の増幅率(ゲイン)を厳密にコントロール必要がなくなり、またキャパシタ演算もオープンループで行っているため(クローズループを使用していないため)、増幅器をシンプルな差動アンプで構成することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、AD変換器を高精度(高ゲイン)なクローズドループオペアンプを使用しないで実現できる。
すなわち、本実施形態によれば、低ゲインのオープンループアンプとオープンループによるキャパシタ演算をベースにしたパイプライン方式AD変換器(オープンループパイプライン方式AD変換器)を実現することができる。
したがって、本実施形態のAD変換器は、低電圧動作、低電力動作、高速動作を小面積で実現できる。
<21.第21の実施形態>
図34は、本発明の第21の実施形態に係る信号処理システムの構成例を示すブロック図である。
本信号処理システム100は、第1から第20の実施形態に係るAD変換器10〜10Sが適用可能な信号処理システムとして形成されている。信号処理システム100としては、カメラ信号処理システム等が例示される。
本信号処理システム100は、アナログ信号処理回路110、AD変換器120、およびデジタル信号処理回路130を含んで構成されている。
信号処理システム100において、AD変換器130として、第1から第20の実施形態に係るAD変換器10〜10Sのいずれかが適用可能である。
図34の信号処理システム100では、信号処理をできるだけデジタル信号処理回路130で行い、アナログ信号処理回路110の規模を小さくすることで、小型化・高効率化が見込める。
ここで、上記のようなシステムを実現する、すなわちアナログ信号処理回路110で行っていた信号処理をデジタル信号処理回路130で行うためには、できるだけ元の信号の情報を損なわずにAD変換することが必要になる。このため、高いSN比を持つAD変換器が必要となる。
より高いSN比を実現するには、<1>分解能(bit数)をより高くする、<2>回路の雑音をより小さくする、という2つの条件が必要となる。また、AD変換器には高い変換速度も必要となる。これは扱う情報量がシステムの高度化に合わせて多くなってきているためである。
このような条件に適合するAD変換器130の例として、パイプライン型AD変換器としても機能する第1から第20の実施形態に係るAD変換器10〜10Sが適用可能である。
なお、上述した実施形態においては、シングル動作を例に説明したが、本発明は、シングル動作、差動動作のどちらでも適用可能である。
10,10A〜10S・・・AD変換器、TI11,TI11−1、TI11−2・・・第1のアナログ信号入力端子、TI12,TI12−1、TI12−2・・・第2のアナログ信号入力端子、TO11,TO11−1、TI11−N(N2)・・・第1のアナログ信号出力端子、TO12,TO12−1、TI12−N(N2)・・・第2のアナログ信号出力端子、TD11,TD11−1〜TD11−N(N2)、TCLK・・・クロック入力端子、20,20−1〜20−N(N1)・・・AD変換ステージ、21,21−1,21−2・・・信号生成部、22,22−1,22−2,22−3・・・比較部、23,23−1,23−2・・・第1の出力部、24,24−1,24−2・・・第2の出力部、25,25−1,25−2・・・切替部、30・・・信号生成ステージ(T/H回路)、100・・・信号処理システム、110・・・アナログ信号処理回路、120・・・AD変換器、130・・・デジタル信号処理回路。

Claims (15)

  1. 入力した2つのアナログ信号との関係に応じた値のデジタルデータを生成し、2つのアナログ残差信号を出力する少なくとも1段のアナログデジタル(AD)変換ステージを有し、
    上記AD変換ステージは、
    2つの第1の基準電圧および第2の基準電圧間の電圧値をとる電圧値と上記第2の基準電圧との差に応じた電圧値の第1のアナログ信号および上記第1のアナログ信号の電圧値と2つの上記第1の基準電圧および上記第2の基準電圧の差電圧との差に応じた電圧値の第2のアナログ信号を入力し、当該第1のアナログ信号の電圧値と上記第2のアナログ信号から生成した中間電圧値の少なくとも一つの第3のアナログ信号を生成し、上記第1のアナログ信号、上記第2のアナログ信号、および上記第3のアナログ信号を出力する信号生成部と、
    上記第1のアナログ信号および上記第2のアナログ信号を入力し、当該第1のアナログ信号の電圧値と上記第2のアナログ信号の電圧値を比較し、当該比較結果に応じた値のデジタルデータを出力する比較部と、
    第1の残差信号を所定の増幅率をもって増幅して出力する第1の出力部と、
    第2の残差信号を所定の増幅率をもって増幅して出力する第2の出力部と、
    上記比較部の比較結果に応じて上記信号生成部から出力される上記第1のアナログ信号、上記第2のアナログ信号、および上記第3のアナログ信号の上記第1の出力部および上記第2の出力部への入力を切り替える切替部と、を有し、
    上記比較部は、
    第1のアナログ信号の電圧値が上記第2のアナログ信号の電圧値より低い第1の比較結果を得た場合には第1のデジタルデータを、上記第1のアナログ信号の電圧値が上記第2のアナログ信号に電圧値より高い第2の比較結果を得た場合には第2のデジタルデータを出力し、
    上記切替部は、
    上記比較部において第1の比較結果が得られた場合、上記信号生成部から出力される上記第1のアナログ信号を上記第1の残差信号として上記第1の出力部に入力し、上記第3のアナログ信号を上記第2の残差信号として上記第2の出力部に入力し、
    上記比較部において第2の比較結果が得られた場合、上記信号生成部から出力される上記第3のアナログ信号を上記第1の残差信号として上記第1の出力部に入力し、上記第2のアナログ信号を上記第2の残差信号として上記第2の出力部に入力する
    アナログデジタル変換器。
  2. 複数の上記AD変換ステージが縦続接続され、
    上記複数のAD変換ステージの各々は、
    第1のアナログ信号を入力する第1のアナログ信号入力端子と、
    第2のアナログ信号を入力する第2のアナログ信号入力端子と、
    第1のアナログ信号出力端子と、
    第2のアナログ信号出力端子と、
    デジタルデータ出力端子と、を含み、
    後段側となるAD変換ステージの上記第1のアナログ信号入力端子は、前段側となるAD変換ステージの上記第1のアナログ信号出力端子と接続されて、前段から出力される第1の残差信号を第1のアナログ信号として入力し、
    後段側となるAD変換ステージの上記第2のアナログ信号入力端子が前段側となるAD変換ステージの上記第2のアナログ信号出力端子と接続されて、前段から出力される第2の残差信号を第2のアナログ信号として入力し、
    1段目となるAD変換ステージでは、
    上記第1のアナログ信号入力端子は、上記基準電圧とフルレンジ電圧間の電圧値をとる第1のアナログ信号を入力し、
    上記第2のアナログ信号入力端子は、上記第1のアナログ信号入力端子に入力する上記第1のアナログ信号の電圧値と上記フルレンジ電圧との差分に応じた電圧値の第2のアナログ信号を入力する
    請求項1記載のアナログデジタル変換器。
  3. 少なくとも1段目の上記AD変換ステージは、
    電圧Vinの第1のアナログ信号(0<Vin<Vr)、および第1のアナログ信号の電圧Vinからフルレンジ電圧Vrを引いた電圧(Vin−Vr)の第2のアナログ信号を入力し、
    上記比較部が2つのアナログ入力電圧|Vin|と|Vin−Vr|を比較し、第1のアナログ信号電圧が第2のアナログ信号電圧より低く|Vin|<|Vin−Vr|でVin<Vr/2のとき、上記デジタルデータ出力端子からデジタルデータ0を出力し、上記第1および第2のアナログ信号出力端子から、それぞれ増幅率AでA倍したA×VinとA×(Vin−Vr/2)を出力し、
    第1のアナログ信号電圧が第2のアナログ信号電圧より高く|Vin|>|Vin−Vr|でVin>Vr/2のとき、上記デジタルデータ出力端子からデジタルデータ1を出力し、上記第1および第2のアナログ信号出力端子から、それぞれ増幅率AでA倍したA×(Vin−Vr/2)と、A×(Vin−Vr)を出力する
    請求項1または2記載のアナログデジタル変換器。
  4. 2つの上記AD変換ステージが縦続接続され、
    1段目の上記AD変換ステージは、
    電圧Vinの第1のアナログ信号(0<Vin<Vr)、および第1のアナログ信号の電圧Vinからフルレンジ電圧Vrを引いた電圧(Vin−Vr)の第2のアナログ信号を入力し、
    上記各AD変換ステージは、
    Vin<Vr/4の場合、2つの上記デジタルデータ出力端子からデジタルデータ00を出力し、
    Vr/4<Vin<Vr/2の場合、2つの上記デジタルデータ出力端子からデジタルデータ01を出力し、
    Vr/2<Vin<3Vr/4場合、2つの上記デジタルデータ出力端子からデジタルデータ10を出力し、
    3Vr/4<Vin<Vrの場合、2つの上記デジタルデータ出力端子からデジタルデータ11を出力し、
    上記2段目の上記AD変換ステージは、
    上記比較部の比較結果に応じて、上記第1および第2のアナログ信号出力端子から、
    残差信号A×VinとA×(Vin−Vr/4)をA倍で増幅して出力し、または、
    残差信号A×(Vin−Vr/4)とA×(Vin−Vr/2)をA倍で増幅して出力し、または、
    残差信号A×(Vin−Vr/2)とA×(Vin−3Vr/4)をA倍で増幅して出力し、または、
    残差信号A×(Vin−3Vr/4)とA×(Vin−Vr)をA倍で増幅して出力する
    請求項1から3のいずれか一に記載のアナログデジタル変換器。
  5. 上記AD変換ステージは、
    N個のデジタルデータ出力端子を含み、
    入力される2つの上記第1のアナログ信号および上記第2のアナログ信号に係数をそれぞれ掛けて重み付けして2つ以上のアナログ信号を生成して、生成した複数のアナログ信号について上記比較部でそれぞれ比較処理を行い、比較結果に応じたNビットのデジタルデータを上記デジタルデータ出力端子から出力し、かつ、当該比較結果に応じた2つのアナログ残差信号を上記第1のアナログ信号出力端子および上記第2のアナログ信号出力端子から出力する
    請求項1から4のいずれか一に記載のアナログデジタル変換器。
  6. 上記AD変換ステージは、
    入力される2つの上記第1のアナログ信号Vinおよび上記第2のアナログ信号(Vin−Vr)に係数1/N、2/N,…,N/N=1をそれぞれ掛けて重み付けして2つ以上のアナログ信号を生成し、
    上記比較部で、生成したアナログ信号電圧|1/N×Vin|と|(N−1)/N×(Vin−Vr)|、|2/N×Vin|と|(N−2)/N×(Vin−Vr)|,…,|(N−1)/N×Vin|と|(N−(N−1))/N×(Vin−Vr)|を各々比較して、VinがnVr/N<Vin<(n+1)Vr/Nになるポイントを検出し、それに応じたNビットのデジタルデータをN個の上記デジタルデータ出力端子から出力し、
    並行して2つのアナログ残差信号(n/N×Vin)+(N−n)/N×(Vin−Vr)と((n+1)/N×Vin+(N−n)/N×(Vin−Vr)を上記第1のアナログ信号出力端子および上記第2のアナログ信号出力端子から出力する
    請求項5記載のアナログデジタル変換器。
  7. 最終段の上記AD変換器の上記第1のアナログ信号出力端子および上記第2のアナログ信号出力端子から出力される残差信号を第1のアナログ信号および第2のアナログ信号として入力する比較部をさらに有し、
    上記第1のアナログ信号および上記第2のアナログ信号を入力し、当該第1のアナログ信号の電圧値と上記第2のアナログ信号の電圧値を比較し、当該比較結果に応じた値のデジタルデータを出力する
    請求項1から6のいずれか一に記載のアナログデジタル変換器。
  8. 上記AD変換ステージは、
    2つのアナログ入力信号のサンプリング、比較、および、アナログ信号出力、デジタルデータ出力の各タイミングをクロック信号に同期して制御する
    請求項1から7のいずれか一に記載のアナログデジタル変換器。
  9. 複数の上記AD変換ステージが縦続接続され、
    上記複数のAD変換ステージは、
    隣接するAD変換ステージで入力されるクロック信号が逆相で供給されて、2つのアナログ入力信号のサンプリング、比較、および、アナログ信号出力、デジタルデータ出力をクロック信号に同期してパイプライン方式で処理する
    請求項8記載のアナログデジタル変換器。
  10. 上記AD変換ステージは、
    2つのアナログ出力信号に冗長をもたせて出力する機能を有する
    請求項1から9のいずれか一に記載のアナログデジタル変換器。
  11. 上記信号生成部は、
    一端が上記第1のアナログ信号の入力ラインに接続され、他端が第1のアナログ信号を出力するための第1の出力ノードに接続された第1のキャパシタと、
    一端が上記第2のアナログ信号の入力ラインに接続され、他端が第2のアナログ信号を出力するための第2の出力ノードに接続された第2のキャパシタと、
    一端が上記第1のアナログ信号の入力ラインに接続され、他端が第3のアナログ信号を出力するための第3の出力ノードに接続された第3のキャパシタと、
    一端が上記第2のアナログ信号の入力ラインに接続され、他端が第3のアナログ信号を出力するための第3の出力ノードに接続された第4のキャパシタと、
    上記第1の出力ノードと固定電位との間に接続された第1のスイッチと、
    上記第2の出力ノードと固定電位との間に接続された第2のスイッチと、
    上記第3の出力ノードと固定電位との間に接続された第3のスイッチと、を少なくとも一つずつ含み、
    上記第1のキャパシタは、
    上記第1のスイッチが導通状態のときに入力信号をサンプリングし、非導通状態のときにサンプリングした電圧を上記第1の出力ノードから出力し、
    上記第2のキャパシタは、
    上記第2のスイッチが導通状態のときに入力信号をサンプリングし、非導通状態のときにサンプリングした電圧を上記第2の出力ノードから出力し、
    上記第3のキャパシタおよび上記第4のキャパシタは、
    上記第3のスイッチが導通状態のときに入力信号をサンプリングし、非導通状態のときにサンプリングした各電圧を出力し、当該各電圧が合成されて上記第3の出力ノードから出力される
    請求項1から10のいずれか一に記載のアナログデジタル変換器。
  12. 上記比較部は、
    入力電圧と上記基準電圧とを比較する比較器と、
    一端が上記第1のアナログ信号の入力ラインに接続され、他端が上記比較器の入力ノードに接続された第5のキャパシタと、
    一端が上記第2のアナログ信号の入力ラインに接続され、他端が上記比較器の入力ノードに接続された第6のキャパシタと、
    上記比較器の入力ノードと固定電位との間に接続された第4のスイッチと、を少なくとも一つずつ含み、
    上記第5のキャパシタおよび上記第6のキャパシタは、
    上記第4のスイッチが導通状態のときに入力信号をサンプリングし、非導通状態のときにサンプリングした各電圧を出力し、当該各電圧が合成されて上記比較器に入力される
    請求項1から11のいずれか一に記載のアナログデジタル変換器。
  13. 上記切替部は、
    上記信号生成部の上記第1の出力ノードと上記第1の出力部に上記第1の残差信号を入力する第1の入力ノードとの間に接続された第5のスイッチと、
    上記信号生成部の上記第2の出力ノードと上記第2の出力部に上記第2の残差信号を入力する第2の入力ノードとの間に接続された第6のスイッチと、
    上記信号生成部の上記第3の出力ノードと上記第1の出力部に上記第1の残差信号を入力する第1の入力ノードとの間に接続された第7のスイッチと、
    上記信号生成部の上記第3の出力ノードと上記第2の出力部に上記第2の残差信号を入力する第2の入力ノードとの間に接続された第8のスイッチと、を少なくとも一つずつ含み、
    上記比較部において上記第1の比較結果が得られた場合には、上記第5のスイッチおよび上記第8のスイッチが導通状態に保持され、上記第6のスイッチおよび上記第7のスイッチが非導通状態に保持され、
    上記比較部において上記第2の比較結果が得られた場合には、上記第5のスイッチおよび上記第8のスイッチが非導通状態に保持され、上記第6のスイッチおよび上記第7のスイッチが導通状態に保持される
    請求項1から12のいずれか一に記載のアナログデジタル変換器。
  14. 上記第1の出力部は、
    上記第1の入力ノードと固定電位との間に接続された第9のスイッチと、
    上記第1の入力ノードに入力する第1の残差信号を所定の増幅率をもって増幅する第1の増幅器と、を含み、
    上記第2の出力部は、
    上記第2の入力ノードと固定電位との間に接続された第10のスイッチと、
    上記第2の入力ノードに入力する第2の残差信号を所定の増幅率をもって増幅する第2の増幅器と、を含む
    請求項1から13のいずれか一に記載のアナログデジタル変換器。
  15. アナログ信号処理系からのアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル(AD)変換器を有し、
    上記AD変換器は、
    入力した2つのアナログ信号との関係に応じた値のデジタルデータを生成し、2つのアナログ残差信号を出力する少なくとも1段のAD変換ステージを有し、
    上記AD変換ステージは、
    2つの第1の基準電圧および第2の基準電圧間の電圧値をとる電圧値と上記第2の基準電圧との差に応じた電圧値の第1のアナログ信号および上記第1のアナログ信号の電圧値と2つの上記第1の基準電圧および上記第2の基準電圧の差電圧との差に応じた電圧値の第2のアナログ信号を入力し、当該第1のアナログ信号の電圧値と上記第2のアナログ信号から生成した中間電圧値の少なくとも一つの第3のアナログ信号を生成し、上記第1のアナログ信号、上記第2のアナログ信号、および上記第3のアナログ信号を出力する信号生成部と、
    上記第1のアナログ信号および上記第2のアナログ信号を入力し、当該第1のアナログ信号の電圧値と上記第2のアナログ信号の電圧値を比較し、当該比較結果に応じた値のデジタルデータを出力する比較部と、
    第1の残差信号を所定の増幅率をもって増幅して出力する第1の出力部と、
    第2の残差信号を所定の増幅率をもって増幅して出力する第2の出力部と、
    上記比較部の比較結果に応じて上記信号生成部から出力される上記第1のアナログ信号、上記第2のアナログ信号、および上記第3のアナログ信号の上記第1の出力部および上記第2の出力部への入力を切り替える切替部と、を有し、
    上記比較部は、
    第1のアナログ信号の電圧値が上記第2のアナログ信号の電圧値より低い第1の比較結果を得た場合には第1のデジタルデータを、上記第1のアナログ信号の電圧値が上記第2のアナログ信号に電圧値より高い第2の比較結果を得た場合には第2のデジタルデータを出力し、
    上記切替部は、
    上記比較部において第1の比較結果が得られた場合、上記信号生成部から出力される上記第1のアナログ信号を上記第1の残差信号として上記第1の出力部に入力し、上記第3のアナログ信号を上記第2の残差信号として上記第2の出力部に入力し、
    上記比較部において第2の比較結果が得られた場合、上記信号生成部から出力される上記第3のアナログ信号を上記第1の残差信号として上記第1の出力部に入力し、上記第2のアナログ信号を上記第2の残差信号として上記第2の出力部に入力する
    信号処理システム。
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