JP2005277061A - 光増幅装置の利得制御方法及びそれを用いた光増幅装置 - Google Patents

光増幅装置の利得制御方法及びそれを用いた光増幅装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成で、波数の変動に伴う利得変動を抑えること。
【解決手段】第1段光増幅器201aと第2段光増幅器201bとを多段接続し、各光増幅器が利得一定制御を行い、光増幅装置201から出力される光信号の総合利得を一定に保持して増幅出力する際、利得補正部12aは、第1段光増幅器201aに波数の変動に伴う入力パワーの変動が生じた場合、変動前の波長群の利得と変動後の波長群の利得との利得差に基づいて利得補正量g1を求め、第1段光増幅器201に予め割り当てられた目標利得値G1に利得補正量g1を加え、利得補正部12bは第2段光増幅器201bに予め割り当てられた目標利得値G2からg1を差し引くという利得補正を行う。
【選択図】 図1


Description

この発明は、WDM光伝送システムに好適な、利得一定制御を行う複数の光増幅器を多段接続した光増幅装置の利得制御方法及びそれを用いた光増幅装置に関するものである。
従来から、希土類添加光ファイバ増幅器(以下、EDFAまたは単に光増幅器という)には、AGC(Auto Gain Control 利得一定制御)による制御方式が一般に用いられている。AGC方式は、光ファイバ増幅器の入力信号光パワーおよび出力信号光パワーを検出し、入力信号光パワーに対する出力信号光パワーの比率が常に一定になるように励起光源の駆動電流あるいは励起光源の出力パワーを調整することによって光増幅器の利得をフィードバック制御するものである。
光ファイバ増幅器を用いた光信号伝送装置では、近年の高速・大容量化を実現させるため、異なる波長を多重し、1つの光伝送路によって伝送する高密度波長多重(DWDM:Dence Wavelength Division Multiplex)伝送が用いられている。ここで、光増幅器は、数十波に及ぶ波長多重信号を、一括増幅可能な広い信号増幅帯域を有している。この信号増幅における特性には、入力信号光の波長依存性と入力信号光のパワー依存性とがある。ここで、波長多重信号を一括増幅した場合、異なった波長を持つ各信号間に利得差が存在する。このような波長依存性をなくすため、光ファイバ増幅器内に利得補正フィルタを挿入し、利得スペクトルを平坦にした上で、入力信号光パワーに応じて出力信号光パワーを調整することによって、光増幅器の利得を一定に保持し、平坦な利得スペクトルを実現するAGC方式が一般に用いられている。
図9は、AGC方式を用いた光増幅器を有した光増幅装置の構成を示すブロック図である。図中の各ブロックを結ぶ線の内、実線は光信号の伝搬経路を示し、点線は電気信号の伝搬経路を示す。この光増幅装置20は、大きく第1段光増幅器20aと第2段光増幅器20bとを有し、第1段光増幅器20aと第2段光増幅器20bとの間に光可変アッテネータ8および分散補償器9を有する。第1段光増幅器20aにおいて、入力光コネクタ1aから入力された入力信号光は、光カプラ2aによって一部が取り出され、フォトダイオード(PD)3aによってその光パワーが測定される。一方、光カプラ2aを通過した入力信号光は、励起光源5aによって励起状態となっている希土類添加光ファイバ6aに入力し、誘導放出によって光増幅される。この光増幅された信号光は、光カプラ2bによって一部が取り出され、PD3bによって光パワーが測定される。利得一定制御部7aは、PD3aからの入力信号光とPD3bからの出力信号光との比率が一定となるように励起光源5aの出力を調整する。
一方、光カプラ2bを通過した信号光は、光可変アッテネータ8を経由して分散補償器9に出力される。光可変アッテネータ8は、光増幅器全体の利得を調整するために用いられる。更に、信号光は分散補償器9にて波長分散を補正された後、第2段光増幅器20bに入力される。この第2段光増幅器20bは、第1段光増幅器20aと同じ構成であり、分散補償器9から入力された信号光を入力信号光として、希土類添加光ファイバ6bによって増幅した出力信号光を出力光コネクタ1bから出力するとともに、利得一定制御部7bが、PD3cからの入力信号光とPD3dからの出力信号光との比率が一定となるように励起光源5bの出力を調整する。この結果、入力光コネクタ1aから入力された入力信号光の光パワーが変化しても、第1段光増幅器20aおよび第2段光増幅器20bがそれぞれ信号光利得を一定に保持することから、光増幅装置20の信号光利得も一定に保持される。ここで、中央制御部11は利得制御部7a、7bへの各種設定値の設定、或いは可変アッテネータ8の制御等の機能を有する。
また、各光増幅器20a,20bは、図10に示すようにそれぞれお互いの利得波長依存性を打ち消すような利得波長依存性La,Lbを持ち、更に光増幅器間に利得平坦化フィルタ(Gain Flattening Filter)10を挿入することで、結果的に光増幅装置20全体としては平坦な利得波長依存性Lを持つようにしている。
特開平10−051057号公報 特開平08−248455号公報 特開平09−214034号公報 特開平11−275021号公報 特開2000−031572号公報 特開2000−151515号公報 特許第3306712号明細書 特許第3306713号明細書
しかしながら、上述した従来の光増幅装置の利得一定制御では、障害の発生や光ADM(Add Drop Multiplexer)によって光増幅装置に入力される信号光の波数が変動した場合、各光増幅器の利得波長依存性に起因して、各光増幅器に於けるWDM信号光全体の平均利得が過渡的に変動し、その結果として光増幅装置の総合利得が過渡的に変動し、その結果、継続的に行われているチャネルに影響を及ぼし、通信性能の劣化を引き起こすという問題点があった。
この場合、利得一定制御部7a,7bの利得制御を高速化することによって過渡的な利得変動を抑えることができる可能性があるが、各光増幅器の利得波長依存性が大きい場合は、この高速化のみでは過渡的な利得変動の抑制を十分に行うことができない。
図11は、各光増幅器20a,20bにおける波数増加に伴う利得変動状態を示す図である。図11において、初期状態(状態「1」)では、第1段光増幅器20aは、波長「4」を15dBに利得制御し、第2段光増幅器20bは、波長「4」を20dBに利得制御している。この結果、光増幅装置20全体では、35dBの利得を得ている。この場合、利得一定制御部7aの利得目標値は15dBであり、利得一定制御部7bの利得目標値は20dBとなっている。その後、波長「4」に比して短い波長である波長「1」〜「3」の3波が増加された場合、一時的に、状態「2」に示す過渡状態となる。すなわち、図10に示すような利得波長依存性と、各利得一定制御部7a,7bの現割当利得とによって、第1段光増幅器20aでの利得は、波長「1」〜「3」をでそれぞれ18dB、17dB、16dBとなり、結果として第1段増幅器20aでの全体の利得は16.5dBにみえる。第2段光増幅器20bでの利得は、波長「1」〜「3」をでそれぞれ17dB、18dB、19dBとなり、結果として第2段増幅器20bでの全体の利得が18.5dBにみえる。その後、各利得一定制御部7a,7bは、それぞれの利得目標値15dB,20dBとなるように利得制御する。そして、最終的に、状態「3」に示すように、第1段光増幅器20aは、波長「1」〜「4」の平均利得を15dBに制御し、第2段光増幅器20bは、波長「1」〜「4」の平均利得を20dBに制御する。
図12に横軸を時間にした場合の各光増幅器の入出力及び利得と、波長「4」の各増幅器及び光増幅装置での利得の変化を示す。ここで、波長「4」に注目すると、第1段光増幅器20aでは、波数の増加があった時点から時間t1後に最終的な目標利得13.5dB(増幅器利得=15dB)に落ち着き、第2段光増幅器20bでは、波数の増加があった時点から時間t2後に最終的な目標利得21.5dB(増幅器利得=20dB)に落ち着く。しかし、一般的には各制御時間t1,t2が異なる場合、光増幅装置20から出力される光信号の利得は、波数の変動時に一時的に変動してしまう。
また、前述の如く、利得の過渡的な変動は各光増幅器の利得波長依存性に起因するものであるので、各光増幅器毎に利得補正フィルタを用いて利得波長依存性を無くし、ほぼ平坦な利得波長特性とすることで抑えることができるが、利得補正フィルタは高価な部品であり、また各光増幅器毎に利得波長依存性が異なるため、極端な場合は光増幅装置を構成する光増幅器の数だけ、利得補正フィルタを用意する必要があり、コストの大幅な増大を招く。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡易な構成で、入力される信号光の波数の変動に伴う利得変動を抑えることができる光増幅装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる光増幅装置の利得制御方法は、初段の光増幅器に入力される波長多重信号光の波数の変動が生じた場合、変動前の波長群の利得と変動後の波長群の利得との利得差を求め、前記初段の光増幅器の前記波長多重信号光の波数の変動前の利得目標値に前記利得差に応じて定められる利得補正値を加える利得補正を行うとともに、最終段の光増幅器に対する前記利得補正時に、前記初段の光増幅器の利得補正値を前記最終段の光増幅器の前記波長多重信号光の波数の変動前の利得目標値から差し引くことを特徴とする。
また、請求項2にかかる光増幅装置の利得制御方法は、最終段を除いた各光増幅器に入力される波長多重信号光の波数の変動が生じた場合、変動前の波長群の利得と変動後の波長群の利得との利得差を求め、前記各光増幅器毎に前記波長多重信号光の波数の変動前の利得目標値に前記利得差に応じて定められる利得補正値を加える利得補正を行うとともに、前記利得補正における前記最終段を除いた各光増幅器の各利得補正値を順次加算し、最終段の光増幅器に対する利得補正時に前記利得補正値の加算値を前記最終段の光増幅器の前記波長多重信号光の波数の変動前の利得目標値から差し引くことを特徴とする。
また、請求項3にかかる光増幅装置の利得制御方法は、上記の発明において、前記利得補正値が、前記利得差に所定の重み係数を乗算した値であることを特徴とする。
また、請求項4にかかる光増幅装置の利得制御方法は、上記の発明において、前記利得差が所定値以上である場合に前記利得補正を行うことを特徴とする。
また、請求項5にかかる光増幅装置の利得制御方法は、上記の発明において、前記利得差が所定値以上である状態が所定時間以上継続した場合に前記利得補正を行うことを特徴とする。
また、請求項6にかかる光増幅装置の利得制御方法は、上記の発明において、最終段を除いた光増幅器に対する利得補正後、所定時間を計時するタイマを備え、前記所定時間後に最終段の光増幅器に対する利得補正を行うことを特徴とする。
また、請求項7にかかる光増幅装置の利得制御方法は、上記の発明において、最終段を除いた光増幅器に対する利得補正後、最終段の光増幅器に対する入力パワ−の変動の絶対値が所定の閾値以上となったときに、最終段の光増幅器に対する利得補正を行うことを特徴とする。
また、請求項8にかかる光増幅装置の利得制御方法は、上記の発明において、前記光増幅装置は前記利得補正が終了後に、前記利得補正によって補正された利得目標値を、前記光増幅装置全体の利得を一定に保ちつつ、予め定められた利得復帰率に従って、前記波長多重信号光の波数の変動前の利得に復帰させることを特徴とする。
また、請求項9にかかる発明は、上記の利得制御方法を用いた光増幅装置である。
本発明は、各光増幅器の利得一定制御に於ける目標利得値を補正することによって、入力される信号光の波数の変動に伴う利得変動を抑えることができるため、光増幅装置の構成を複雑にすることなく、且つ各光増幅器の利得波長依存性のばらつきに柔軟に対処することができる。
以下に、図面を参照してこの発明にかかる光増幅装置の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1である光増幅装置の構成を示すブロック図である。図1において、この光増幅装置201は、図9に示した光増幅装置20の各光増幅器の利得一定制御部7a、7b内それぞれに利得補正部12a、12bを加えた構成としている。利得一定制御部7aは、信号光の波数の増減に伴う入力パワーの変動があった場合に、継続して入力されている波長チャネルの現利得が維持できるように目標利得を変化させる補正を行う。利得補正部12aは、利得一定制御部7aに入力される入力光パワー変動を検出すると、それに対応した利得補正値g1を利得一定制御部7a,7bに出力する。利得一定制御部7aでは利得補正値g1を光増幅器201aの現目標利得値G1に加算し、利得一定制御部7bでは利得補正値g1を光増幅器201aの現目標利得値G2から差し引く、という利得補正を行い、継続して入力されている波長チャネルの現利得を維持しつつ、光増幅装置201全体の総合利得も一定に保つようにする。
上記の利得補正動作を図2を用いて説明する。図2に示すように、図10と同じような波長増加変動が発生した場合、初期状態(状態「1」)では、第1段光増幅器201aは、波長「4」を15dBに利得制御し、第2段光増幅器201bは、波長「4」を20dBに利得制御している。この結果、光増幅装置201全体では、35dBの利得を得ている。この場合、利得配分制御部11は、利得一定制御部7aに対して15dBを割り振り、利得一定制御部7bに対して20dBを割り振っていることになる。その後、波長「4」に比して短い波長である波長「1」〜「3」の3波が増加された場合、一時的に、状態「2」に示す過渡状態となる。すなわち、図10に示すような利得波長依存性と、各利得一定制御部7a,7bの現割当利得とによって、第1段光増幅器201aでの利得は、波長「1」〜「3」でそれぞれ18dB、17dB、16dBとなり、結果として第1段増幅器10aでの全体の利得は16.5dBにみえる。第2段光増幅器201bでの利得は、波長「1」〜「3」でそれぞれ17dB、18dB、19dBとなり、結果として第2段増幅器201bでの全体の利得が18.5dBにみえる。ここまでの状態は、図11と同じである。
ここで、利得補正部12aは、第1段光増幅器201aの状態「2」における平均利得に対応した目標利得を再設定すべく、これまでの目標利得との差分である利得補正値g1を第1段光増幅器201aの当初の目標利得G1に加え、状態「2」の状態を維持した状態「3」に移行させる。また、利得補正部12bは、第1段光増幅器201aの利得補正値g1を第2段光増幅器201bの当初の目標利得Gから差し引き、状態「2」の状態を維持した状態「3」に移行させる。この結果、図3に示すように継続して入力されていた波長「4」の利得は波数の増加前と変わらないため、利得変動による障害は抑えられる。また、光増幅装置全体の利得も波数の増加前と変わらないため、増加した波長「1」〜「3」の利得も波長「4」の利得と同じ値となる。
ここで、図4および図5を参照して、利得補正部12aによる第1段光増幅器201aに対する利得補正制御、および利得補正部12bによる第2段光増幅器201bに対する利得補正制御について説明する。尚、図4及び図5の中の光パワ−は全てdBm値である。図4において、利得補正部12aは、まず入力パワ−の変動があったか否かを判断する(ステップS102)。ここで、変動の有無の基準は時間Tだけ前の入力パワ−の値とする。時間Tは光分岐カップラ2a、2b間の信号光の伝搬時間よりも大きく、EDFの時定数よりも小さい値を設定する。また、入力パワ−の変動の有無とともにその変動が所定時間以上継続したか否かを判断する(ステップS102)。この所定時間は、少なくとも光分岐カップラ2a、2b間の信号光の伝搬時間以上の値を設定する。このようにする理由は、各光増幅器の利得波長依存性に起因する利得誤差のみを利得補正の対象とし、光分岐カップラ2a、2b間の信号光の伝搬時間やEDFの時定数に起因する利得誤差を利得補正の対象外とするためである。次いで入出力光パワ−の読み込み(ステップS103、S104)とモニタ利得の算出を行う(ステップS105)。そして、モニタ利得と当初の設定利得の間に利得差があるか否か、好ましくは利得差の絶対値が所定の閾値ε1以上の差があるか否かを判断する(ステップS106)。ここで、入力パワーの変動はフォトダイオ−ド3aの変動によって検出される。また、利得差Eは、PD3a,3bの各出力比をもとに算出された利得と入力パワーの変動前の目標利得との差分である。利得補正部12aは、この入力パワーの変動と利得誤差Eとを利得一定制御部7aから取得する。その後、利得差Eを利得補正値g1として現目標利得値G1に加算し、この値を新しい目標利得値G1として更新し(ステップS107)、新しい目標利得である「G1」を利得一定制御部7aに指示し(図示せず)、ステップ102に移行して上述した処理を繰り返す。
これによって、第1段光増幅器201aは、増大した利得分が加えられた目標利得が指示され、波数の増減に伴う入力パワーの増減に対応して目標利得が増減するように制御される。なお、ステップS106では、利得差Eが所定の閾値ε1以上ある場合に目標利得値G1を更新させる処理を行うようにしていたが、これに限らず、所定の利得差が所定の閾値ε1以上である状態が所定時間継続して生じた場合に、目標利得値G1を更新させるようにしてもよい。また、利得差閾値εの近傍で目標利得値G1を更新したりしなかったりが繰り返し行われることによる制御の不安定を除去するため、判断に制御の方向性であるヒステリシスを持たせるようにしてもよい。たとえば、増大方向の利得差閾値(ε1+)を2dBとした場合には減少方向の利得差閾値(ε1―)を1dBに設定し、一度利得差が2dBを超えた場合には1dB以下となるまでは所定の利得差Eを超えたものとして判断する。同様にステップS102の入力パワーの変動の検出も同様にヒステリシスをもたせることが好ましい。
図6に図1の構成の光増幅装置にて、従来の制御方法を適用した場合と本発明の制御方法を適用した場合の利得変動の比較を示す。入力パワ−の変動量として10dBのDrop時、及びAdd時について利得の変動量を求めた。従来の制御方法では、Drop時で+1.71dB、Add時で−0.78dBの利得変動があったのに対して、本発明の利得補正制御を適用すると、同じ入力パワ−の変動量に対してDrop時で+0.72dB、Add時で−0.42dBと、明らかに本発明の制御方法を適用することによって、過渡変動が抑制されていることが分かる。
また、目標利得値g1の更新は、g1=E1としたが、これに限らず、g1=α・Eとしてもよい。ここでαは、0から1までの値をもつ所定の重み係数であり、これによってフィードバック制御の安定性を持たせることができる。
一方、図5(a)において、第2段光増幅器201bの利得補正部12bは、第1段光増幅器201aにおいて利得補正が行われたか否かを判断し(ステップS202)、利得補正が行われている場合には第2段光増幅器201bの目標利得G2から第1段光増幅器201aの利得補正値g1を差し引く。これによって、光増幅装置201全体としての利得は一定に保たれる。
尚、図1に於いて分散補償ファイバが第1段光増幅器201aと第2段光増幅器201bの間に挿入された場合のように、第1段光増幅器201aの出力部と第2段光増幅器201bの入力の間の信号光の伝搬時間τが比較的大きい場合には、第2段光増幅器201bの利得補正部12bにタイマ機能を持たせ、第1段光増幅器201aで利得補正が行われてから時間τ程度遅らせてから第2段光増幅器201bの利得補正を行うことで、伝搬時間τの影響を抑えることができる。
また、上記の場合に閾値を設けて第2段光増幅器201bの入力パワ−の変動の絶対値がその閾値を超えたときに、利得補正部12bが第2段光増幅器201bの利得補正を行うとしてもよい。その場合は、各時間での第1段光増幅器201aの利得補正値g1の総和を第2段光増幅器201bの当初目標利得から差し引くことになる。
また、上記の利得補正の結果、当初設定された第1段光増幅器201aと第2段光増幅器201bの利得の配分が変更されることになる。このような利得配分の変更が何回か続いた結果、一方の利得が著しく大きくなり、他方の利得が著しく小さくなる場合が考えられる。そこで、そのような事態になるのを避けるために、上記の利得補正動作が終了し、安定動作に移行した段階で徐々に補正量を減らして当初設定した目標利得値の戻す、利得復帰を行うことが望ましい。図4の点線で示したフロ−の部分が第1段光増幅器201aに於いて、利得復帰動作のフロ−チャ−トの一例である。図4では、極力利得設定の最小分解能の値で、徐々に利得を復帰させることにしている。但し、どの程度の割合で利得を復帰させるかは、光増幅動作に過渡変動等の支障が生じない範囲で適宜設定可能であり、図4に示す限りではない。
尚、図5(b)に示すような利得復帰フロ−を第2段光増幅器201bにも備え、第1段光増幅器201aと第2段光増幅器201bの利得復帰動作は連係して動作し、光増幅装置201全体としての利得が一定に保ちつつ現目標利得値を当初の設定利得目標値SG1、SG2に戻す。
(実施の形態2)
図7に本発明の第2の実施形態として、N段(N≧3)の光増幅器を接続した光増幅装置220の構成を示す。第1段の光増幅器から第N−1段の光増幅器までの構成及び動作ともに図1の光増幅装置201の第1段光増幅器201aと同様である。
最終段である第N段光増幅器220Nは構成としては、図1の光増幅器201bとほぼ同様であるが、第N段光増幅器220Nの利得補正部12Nで第1段光増幅器2201から第N−1段光増幅器220N−1の各利得補正値gk(1≦k≦N−1)を合算してΣgk(1≦k≦N−1)を求め、これをgNとして、最終段の利得目標値GNから差し引く、という動作を行う点が異なっている。
図8(a)に最終段の光増幅器220Nの利得補正動作のフロ−を示す。図5のフロ−チャ−トとほぼ同様であるが、ステップN03にて第1段光増幅器2201から第N−1段光増幅器220N−1の各利得補正値gk(1≦k≦N−1)を合算してΣgk(1≦k≦N−1)を求める点が異なる。尚、最終段の利得目標値GNからΣgkを差し引く際にはg1からgN−1までの全てのデ−タを取得してから、利得補正動作を行うことが望ましい。
また、図8(b)に最終段の光増幅器220Nの利得復帰動作のフロ−を示す。第1段光増幅器2201から第N−1段光増幅器220N−1の利得復帰動作のフロ−は図4と同様である。光増幅装置201の場合と同様に、光増幅装置220の利得復帰動作も各光増幅器の利得復帰動作が連係して動作し、光増幅装置全体としての利得が一定に保たれるようにすることが必要である。
ところで、図1或いは図7に於いて、中央制御部11はCPUによって構成される場合が多い。また、利得一定制御部7a、7b等はFPGA(Field Programmable Gate Array)内に図4或いは図5に示したようなフロ−を書き込むことによって所望の動作をさせることができる。図1及び図7では利得一定制御部に利得補正部を内包する構成を示したが、この構成に限定されるものではなく、例えば図1の利得補正部12a、12bを統合して利得一定制御部7a、7bとは別のFPGAにて構成することも可能である。更には、中央制御部、利得一定制御部、利得補正部の機能を集約し、1個のCPU或いはFPGAで実現することも可能である。
この発明の実施の形態1である光増幅装置の構成を示すブロック図である。 波長増減変動が発生した場合における各波長の過渡状態を示す図である。 波長増減変動が発生した場合における継続する波長の時間変化を示す図である。 第1段光増幅器の利得補正処理手順を示すフローチャートである。 第2段光増幅器の利得補正処理手順を示すフローチャートである。 図1に示した光増幅装置と従来の光増幅装置とによる利得変動を比較する図である。 この発明の実施の形態2である光増幅装置の構成を示すブロック図である。 図7に示した光増幅装置の最終段の光増幅器の利得補正手順を示すフロ−チャ−トである。 従来の光増幅装置の構成を示すブロック図である。 光増幅装置の利得波長依存性を示す図である。 波長増減変動が発生した場合における従来の各波長の過渡状態を示す図である。 波長増減変動が発生した場合における従来の継続する波長の時間変化を示す図である。
符号の説明
1a 入力光コネクタ
1b 出力光コネクタ
2a〜2d,4a,4b 光カプラ
3a〜3d フォトダイオード
5a,5b 励起光源
6a,6b 希土類添加光ファイバ
7a,7b 利得一定制御部
8 光可変アッテネータ
9 分散補償器
10 利得平坦化フィルタ
11 中央制御部(利得配分制御部)
12a,12b 利得補正部
201 光増幅装置
201a 第1段光増幅器
201b 第2段光増幅器

Claims (9)

  1. 利得一定制御を行う光増幅器を2段接続した光増幅装置の利得制御方法に於いて、
    初段の光増幅器に入力される波長多重信号光の波数の変動が生じた場合、変動前の波長群の利得と変動後の波長群の利得との利得差を求め、前記初段の光増幅器の前記波長多重信号光の波数の変動前の利得目標値に前記利得差に応じて定められる利得補正値を加える利得補正を行うとともに、
    最終段の光増幅器に対する前記利得補正時に、前記初段の光増幅器の利得補正値を前記最終段の光増幅器の前記波長多重信号光の波数の変動前の利得目標値から差し引くことを特徴とする利得制御方法。
  2. 利得一定制御を行う光増幅器を多段に接続した光増幅装置の利得制御方法に於いて、
    最終段を除いた各光増幅器に入力される波長多重信号光の波数の変動が生じた場合、変動前の波長群の利得と変動後の波長群の利得との利得差を求め、前記各光増幅器毎に前記波長多重信号光の波数の変動前の利得目標値に前記利得差に応じて定められる利得補正値を加える利得補正を行うとともに、
    前記利得補正における前記最終段を除いた各光増幅器の各利得補正値を順次加算し、最終段の光増幅器に対する利得補正時に前記利得補正値の加算値を前記最終段の光増幅器の前記波長多重信号光の波数の変動前の利得目標値から差し引くことを特徴とする利得制御方法。
  3. 前記利得補正値は、前記利得差に所定の重み係数を乗算した値であることを特徴とする請求項1又は2に記載の利得制御方法。
  4. 前記利得差が所定値以上である場合に前記利得補正を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の利得制御方法。
  5. 前記利得差が所定値以上である状態が所定時間以上継続した場合に前記利得補正を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の利得制御方法。
  6. 最終段を除いた光増幅器に対する利得補正後、所定時間を計時するタイマを備え、前記所定時間後に最終段の光増幅器に対する利得補正を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載の利得制御方法。
  7. 最終段を除いた光増幅器に対する利得補正後、最終段の光増幅器に対する入力パワ−の変動の絶対値が所定の閾値以上となったときに、最終段の光増幅器に対する利得補正を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載の利得制御方法。
  8. 前記光増幅装置は前記利得補正が終了後に、前記利得補正によって補正された利得目標値を、前記光増幅装置全体の利得を一定に保ちつつ、予め定められた利得復帰率に従って、前記波長多重信号光の波数の変動前の利得に復帰させることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載の利得制御方法。
  9. 請求項1乃至8に記載の利得制御方法を用いたことを特徴とする光増幅装置。
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