JP2005276359A - 磁気ヘッド装置、回転ヘッド装置、磁気テープ装置、磁気ディスク装置、磁気記録方法 - Google Patents

磁気ヘッド装置、回転ヘッド装置、磁気テープ装置、磁気ディスク装置、磁気記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 磁気記録媒体に形成される記録トラックの狭トラック化を可能とする。
【解決手段】 磁気記録媒体に対して走査される磁気ヘッド装置1は、ベース2上に絶縁層3を介して積層された複数の記録ヘッド素子4を備え、複数の記録ヘッド素子4は、磁気ギャップGを介して突き合わされる一対の磁気コア層21a,23aのうち、当該ヘッドの走査方向において先行する側に位置する第1の磁気コア層23aのトラック幅方向の寸法が、それとは反対側に位置する第2の磁気コア層21aのトラック幅方向の寸法よりも小さくなるように形成され、且つ、隣接する第1の磁気コア層23aの端部同士が積層方向から見て所定の幅だけ重なるように積層方向と直交する方向にずらして配置される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の記録ヘッド素子を備える磁気ヘッド装置、並びにこれを用いた回転ヘッド装置、磁気テープ装置、磁気ディスク装置、磁気記録方法に関する。
一般に、磁気ヘッドは、コイルに対して記録信号に応じた電流を供給し、このコイルから発生する磁界によって、一対の磁気コアに磁束が流れると共に、磁気ギャップに記録磁界が発生し、この記録磁界を磁気記録媒体に対して印加することで信号の記録を行う。従来、このような磁気ヘッドとしては、磁性材料からなる一対の磁気コアを突き合わすことで磁路が形成されると共に、一対の磁気コアの突合せ面に微小隙間である磁気ギャップが形成され、この磁気コアに磁界発生のためのコイルが巻線されてなる、いわゆるバルク型磁気ヘッドが用いられている。また、近年の記録密度の高密度化に伴って、フェライト等からなる一対の磁気コアの突合せ面に高飽和磁束密度を有する金属磁性薄膜を成膜し、これら金属磁性薄膜を磁気ギャップとなる非磁性膜を介して突き合わせてなる、いわゆるメタル・イン・ギャップ(MIG:Metal In Gap)型磁気ヘッドが実用化されている。
ところで、このような磁気ヘッドでは、高記録密度化の要求に応えるために、トラック幅を狭くすると共に、このトラック幅方向の寸法精度の向上が益々重要となってきている。しかしながら、上述した磁気ヘッドでは、微細な加工を施して作製することに限界があり、高記録密度化に対応してトラック幅を狭くすることが非常に困難となっている。
そこで、高記録密度化に対応した磁気ヘッドとして、薄膜形成技術によって基板上に各構成要素が積層されてなる、いわゆる薄膜磁気ヘッドが提案されている。この薄膜磁気ヘッドは、磁気コアやコイル等の各構成要素がメッキ法やスパッタ法、イオンミリング法等の薄膜形成技術により形成されるために、狭トラック化や狭ギャップ化等の微細寸法化が容易であり、小型化して磁気記録媒体に対する記録密度を高めること可能である。
例えば、図17,図18及び図19に示す薄膜磁気ヘッド400は、基板401上に、磁路を形成する下部磁気コア層402と上部磁気コア層403とが積層されてなる。そして、下部磁気コア層402と上部磁気コア層403とは、それぞれ磁気記録媒体と対向する媒体対向面400a側の端部に、所定のトラック幅寸法w’,w’で突出された突出部402a,403aを有し、これら突出部402a,403aが非磁性層404を介して互いに突き合わされることで磁気ギャップG’が形成されている。また、媒体対向面400aからデプス方向に離間した他端部において、下部磁気コア層402と上部磁気コア層403とが接合されることでバックギャップが形成されている。そして、下部磁気コア層402と上部磁気コア層403との間には、このバックギャップを中心に巻回された薄膜コイル405が非磁性層404に埋め込まれた状態で設けられている。そして、この薄膜コイル405の内周側の端部及び外周側の端部は、それぞれ媒体対向面400aとは反対側に向かって引き延ばされており、ここに、外部回路と接続される外部接続用端子405a,405bが設けられている。また、この基板401の最上層には、薄膜コイル405の外部接続用端子405a,405bが外部に臨む部分を除いて全面を被覆するように保護層406が設けられている。
以上のような薄膜磁気ヘッド400では、薄膜形成技術によって基板401上に各構成要素が形成されるため、狭トラック化が可能であり、磁気記録媒体の更なる高記録密度化の要求に応えることが可能である。そして、このような薄膜製造プロセスにより作製される薄膜磁気ヘッド400は、高密度磁気記録装置の記録ヘッドとして、当初はハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)等の磁気ディスク装置に利用され、最近ではビデオテープレコーダ(VTR:Video Tape Recorder)やテープストリーマ等の磁気テープ装置に利用することが提案されている。
ところで、上述した薄膜磁気ヘッド400では、基板401上に成膜される下部磁気コア層402のトラック幅寸法w’が、この上に成膜される上部磁気コア層403のトラック幅寸法w’よりも大きくなるのが一般的である。
すなわち、上述した薄膜製造プロセスにおいては、例えば図20に示すように、基板500上に幅広となる層501を成膜し、その上に幅狭となる層502を成膜することは容易である。これに対して、図21に示すように、幅狭となる層502の上に幅広となる層501を成膜した場合には、この幅広となる層501の幅方向の両端部が幅狭となる層502の両端部に覆い被さるため、幅広となる層502が丸みを帯びた形状となる。この場合、幅広となる層502を所望の形状、例えば幅方向に長く直線的に形成することは困難である。
したがって、このような問題を解決するためには、図22に示すように、幅狭となる層502の両側に同じ膜厚となる層503を成膜し、この上に幅広となる層501を成膜するといった特殊な工程が必要となる。
しかしながら、このような特殊な工程を採用したとしても、幅狭となる層502の両側に同じ膜厚となる層503を形成することは容易でなく、例えば図23に示すように、幅狭となる層502の両側に、この幅狭となる層502よりも膜厚の薄い層503が形成された場合には、この上に成膜される幅広となる層501は、その幅方向の両端部が下方に折れ曲がった形状となる。逆に、幅狭となる層502よりも膜厚の厚い層503が形成された場合には、この上に成膜される幅広となる層501は、その幅方向の両端部が上方に折れ曲がった形状となってしまう。さらに、図24に示すように、幅狭となる層502と、その幅方向の両側に形成された層503との間に隙間504が生じる場合もあり、この場合も、幅広となる層501を所望の形状に形成することは困難である。
したがって、上述した薄膜磁気ヘッド400でも、基板401上に成膜される下部磁気コア層402のトラック幅寸法w’が上部磁気コア層403のトラック幅寸法w’よりも大きくなっている。
ここで、上述した薄膜製造プロセスにより作製される薄膜磁気ヘッド400では、磁気ギャップで記録磁界を励起させた際に、下部磁気コア層402側よりも先に上部磁気コア層403側で磁気飽和が生じることになる。具体的に、上部磁気コア層403の先端に位置する突出部403aでは、ギャップ対向面に到達する途中で磁気飽和を起こし、また、起磁力の増加と共に、この磁気飽和領域がギャップ対向面へと移動することになる。薄膜磁気ヘッド400では、このギャップ対向面での磁気飽和が大きくなると、逆に磁気ギャップから漏れる記録磁界の勾配が小さくなるといった不都合が生じてしまう(例えば、特許文献1を参照。)。
このため、特許文献1では、薄膜磁気ヘッド400のギャップ長を最小記録磁化ビット長よりも広くすることで、起磁力を上げたとき最初に磁気飽和が生じる領域を上部磁気コア層403の先端部からギャップ対向面に到達する途中へと追いやり、磁気ギャップG’から漏れる記録磁界の勾配が小さくなるのを防止することが提案されている。
一方、この薄膜磁気ヘッド400を記録ヘッドとして使用するHDDでは、図25及び図26に示すように、サスペンション600の先端部に取り付けられたヘッドスライダ601の後端部に上記薄膜磁気ヘッド400が搭載され、このヘッドスライダ601が図中矢印F方向に回転する磁気ディスク602の信号記録面上を僅かに浮上しながら、薄膜磁気ヘッド400が磁気ディスク602に対して信号の記録を行う。
ここで、薄膜磁気ヘッド400は、最終的にヘッドスライダ601となる基板上に、下部磁気コア層402、非磁性層404、上部磁気コア層403の順で積層されるため、当該ヘッドの走査方向において先行する側(リーディング側という。)に、幅広となる下部磁気コア層402が位置し、このリーディング側とは反対側(トレーリング側という。)に、幅狭となる上部磁気コア層403が位置することになる。このため、薄膜磁気ヘッド400では、通常、リーディング側の下部磁気コア層402で発生した磁界により記録される記録ビットを、トレーリング側の上部磁気コア層403で発生した磁界が記録し直すことにより記録トラックが形成されることになる。したがって、この薄膜磁気ヘッド400が磁気記録媒体に形成する記録トラックのトラック幅は、上部磁気コア層403のトラック幅寸法w’に強く依存したものとなっている。
上述したように、薄膜製造プロセスにより作製される薄膜磁気ヘッド400では、高記録密度化の要求に応えるため、そのトラック幅を狭くしようとすると、下部磁気コア層402よりも幅狭となる上部磁気コア層403のトラック幅寸法w’が益々幅狭なものとなる。
しかしながら、上部磁気コア層403の先端に位置する突出部403aでは、そのトラック幅寸法w’が狭くなり過ぎると、ギャップ対向面に到達する途中で磁気飽和を起こしてしまい、磁気ギャップG’において磁束が集中して分布し難くなるといった現象が発生してしまう。そして、この現象によって薄膜磁気ヘッド400では、最大記録磁界の減少や、記録磁界分布の劣化、サイドフリンジング磁界による記録滲み等の問題が発生することになる。また、重ね書きを行う場合の特性であるオーバーライト特性が劣化することや、高周波駆動領域での磁気飽和動作が困難になるといった問題も発生することになる。
すなわち、この薄膜磁気ヘッド400では、上部磁気コア層403のトラック幅寸法w’が狭くなるに従って、上述した特許文献1に示す上部磁気コア層403のギャップ対向面に到達する途中で磁気飽和を生じさせるメリットよりも、むしろデメリットの方が多くなる(例えば、特許文献2を参照。)。
このため、特許文献2では、上部磁気コア層403を、一端部側が媒体対向面に臨む磁極部分となる磁極部層と、この磁極部層の他端部側に接合されるヨーク部分となる第1のヨーク層及び第2のヨーク層との3つの層に分けると共に、磁極部層の媒体対向面側の端部における幅が、この磁極部層と第1のヨーク層との接合部分の媒体対向面側の端部における幅よりも小さく、且つ、磁極部層と第1のヨーク層との接合部分の媒体対向面側の端部における磁極部層の幅が、この磁極部層と第1のヨーク層との接合部分の媒体対向面側の端部における第1のヨーク層の幅よりも大きくすることが提案されている。
この場合、上部磁気コア層403のギャップ対向面に到達する途中で磁気飽和を生じさせずに、この上部磁気コア層403のギャップ対向面で磁気飽和を生じさせることが可能である。
しかしながら、この特許文献2に記載される方法では、上部磁気コア層403のギャップ対向面で磁気飽和を生じさせる一方で、この幅狭となる上部磁気コア層403内を通過する磁束量が少なくなってしまう。これを防ぐためには、上部磁気コア層403の断面積(トラック幅×膜厚)を少なくとも一定の値に保つ必要がある。すなわち、この上部磁気コア層403のトラック幅寸法w’を狭くした場合には、そのトラック幅寸法w’の逆数に比例して膜厚s’を大きくしなければならない。
したがって、薄膜磁気ヘッド400では、図27に示すように、上部磁気コア層403の先端に位置する突出部403aのトラック幅寸法w’を狭くした分だけその膜厚s’を大きくしなければならないことから、その薄膜製造プロセスにおいて、上部磁気コア層403の膜厚に比例した成膜時間を要することとなり、その結果として製造コストが嵩むといった問題が発生してしまう。また、上部磁気コア層403の膜厚を大きくするほど、そのトラック幅方向の寸法精度の劣化を招くこととなり、高記録密度化に対応して上部磁気コア層403のトラック幅w’を狭くすることが困難となる(例えば、特許文献3を参照。)。
このため、特許文献3では、上部磁気コア層403を、所定のトラック幅寸法で形成された第1の磁性層と、この上に第1の磁性層よりも狭いトラック幅寸法で形成された第2の磁性層との2層構造とすることで、上部磁気コア層403のトラック幅精度を改善することが提案されている。
しかしながら、この特許文献3に記載される方法では、上部磁気コア層403のトラック幅方向の寸法精度は向上するものの、上述した上部磁気コア層403の膜厚s’が大きくなることによって、製造コストが嵩むといった問題を解決することはできない。
なお、本発明に関連する公知文献としては、例えば下記に示す特許文献4,5がある。
これら特許文献4,5には、上述した薄膜形成技術により複数の記録ヘッド素子をベース上に絶縁層を介して順次積層すると共に、積層した複数の記録ヘッド素子を積層方向と直交する方向にずらして配置した構成が記載されている。
特開平6−28628号公報 特開2000−251219号公報 特許第2574260号公報 特開2002−216313号公報 特開2003−338012号公報
そこで、本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、磁気記録媒体に形成される記録トラックの狭トラック化を可能とすると共に、上部磁気コア層の狭トラック化に伴うギャップ対向面に到達する途中で磁気飽和を生じさせる問題を回避しつつ、上部磁気コア層の膜厚増加に伴うトラック幅方向の寸法精度の劣化の問題を解決することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る磁気ヘッド装置は、磁気記録媒体に対して走査される複数の記録ヘッド素子を備え、これら複数の記録ヘッド素子が絶縁層を介してベース上に順次積層されると共に、積層された記録ヘッド素子を積層方向と直交する方向にずらして配置することによって、磁気記録媒体に対して走査された際に、複数の記録ヘッド素子が当該ヘッドの走査方向と直交する方向に並ぶ複数の記録トラックを形成するものであり、複数の記録ヘッド素子は、磁気記録媒体と対向する媒体対向面において、磁気ギャップを介して突き合わされる一対の磁気コア層のうち、当該ヘッドの走査方向において先行する側に位置する第1の磁気コア層のトラック幅方向の寸法が、それとは反対側に位置する第2の磁気コア層のトラック幅方向の寸法よりも小さくなるように形成され、且つ、隣接する記録ヘッド素子の第1の磁気コア層の端部同士が上記積層方向から見て所定の幅だけ重なるように配置されていることを特徴としている。
また、本発明に係る回転ヘッド装置は、回転ドラムと、この回転ドラムに搭載されてヘリカルスキャン方式により磁気テープの走行方向に対して斜めに走査される磁気記録手段とを備え、磁気記録手段は、磁気テープに対して走査される複数の記録ヘッド素子を有し、これら複数の記録ヘッド素子が絶縁層を介してベース上に順次積層されると共に、積層された複数の記録ヘッド素子を積層方向と直交する方向にずらして配置することによって、磁気テープに対して走査された際に、複数の記録ヘッド素子が当該ヘッドの走査方向と直交する方向に並ぶ複数の記録トラックを形成すると共に、複数の記録ヘッド素子は、磁気テープと対向する媒体対向面において、磁気ギャップを介して突き合わされる一対の磁気コア層のうち、当該ヘッドの走査方向において先行する側に位置する第1の磁気コア層のトラック幅方向の寸法が、それとは反対側に位置する第2の磁気コア層のトラック幅方向の寸法よりも小さくなるように形成され、且つ、隣接する記録ヘッド素子の第1の磁気コア層の端部同士が上記積層方向から見て所定の幅だけ重なるように配置されていることを特徴としている。
また、本発明に係る磁気テープ装置は、磁気テープを走行させるテープ走行手段と、このテープ走行手段により走行される磁気テープに対して信号を記録する磁気記録手段とを備え、磁気記録手段は、磁気テープに対して走査される複数の記録ヘッド素子を有し、これら複数の記録ヘッド素子が絶縁層を介してベース上に順次積層されると共に、積層された記録ヘッド素子を積層方向と直交する方向にずらして配置することによって、磁気テープに対して走査された際に、複数の記録ヘッド素子が当該ヘッドの走査方向と直交する方向に並ぶ複数の記録トラックを形成すると共に、複数の記録ヘッド素子は、磁気テープと対向する媒体対向面において、磁気ギャップを介して突き合わされる一対の磁気コア層のうち、当該ヘッドの走査方向において先行する側に位置する第1の磁気コア層のトラック幅方向の寸法が、それとは反対側に位置する第2の磁気コア層のトラック幅方向の寸法よりも小さくなるように形成され、且つ、隣接する記録ヘッド素子の第1の磁気コア層の端部同士が積層方向から見て所定の幅だけ重なるように配置されていることを特徴としている。
また、本発明に係る磁気ディスク装置は、磁気ディスクを回転駆動するディスク回転手段と、このディスク回転手段により回転駆動される磁気ディスクに対して信号を記録する磁気記録手段とを備え、磁気記録手段は、磁気ディスクに対して走査される複数の記録ヘッド素子を有し、これら複数の記録ヘッド素子が絶縁層を介してベース上に順次積層されると共に、積層された記録ヘッド素子を積層方向と直交する方向にずらして配置することによって、磁気ディスクに対して走査された際に、複数の記録ヘッド素子が当該ヘッドの走査方向と直交する方向に並ぶ複数の記録トラックを形成すると共に、複数の記録ヘッド素子は、磁気ディスクと対向する媒体対向面において、磁気ギャップを介して突き合わされる一対の磁気コア層のうち、当該ヘッドの走査方向において先行する側に位置する第1の磁気コア層のトラック幅方向の寸法が、それとは反対側に位置する第2の磁気コア層のトラック幅方向の寸法よりも小さくなるように形成され、且つ、隣接する記録ヘッド素子の第1の磁気コア層の端部同士が積層方向から見て所定の幅だけ重なるように配置されていることを特徴としている。
また、本発明に係る磁気記録方法は、磁気記録媒体に対して走査される複数の記録ヘッド素子をベース上に絶縁層を介して順次積層すると共に、積層された記録ヘッド素子を積層方向と直交する方向にずらして配置することによって、磁気記録媒体に対して走査された際に、複数の記録ヘッド素子が当該ヘッドの走査方向と直交する方向に並ぶ複数の記録トラックを形成するに際して、複数の記録ヘッド素子を、磁気記録媒体と対向する媒体対向面において、磁気ギャップを介して突き合わされる一対の磁気コア層のうち、第1の磁気コア層のトラック幅方向の寸法が、第2の磁気コア層のトラック幅方向の寸法よりも小さくなるように形成し、且つ、隣接する記録ヘッド素子の第1の磁気コア層の端部同士が積層方向から見て所定の幅だけ重なるように配置し、複数の記録ヘッド素子を磁気記録媒体に対して走査する際に、第1の磁気コア層を当該ヘッドの走査方向において先行する側に位置させることを特徴としている。
以上のように、本発明では、複数の記録ヘッド素子が磁気記録媒体に対して当該ヘッドの走査方向と直交する方向に並ぶ複数の記録トラックを形成するとき、先に書き込まれる記録トラックに次に書き込まれる記録トラックが所定の幅だけ重ね書きされることによって、各記録ヘッド素子が形成する記録トラックのトラック幅よりも狭い記録トラックを磁気記録媒体に精度良く形成することができる。
一方、本発明では、磁気記録媒体に形成される記録トラックのトラック幅を狭くすることとは別に、各記録ヘッド素子の第1の磁気コア層のトラック幅方向の寸法を大きくすることが可能である。したがって、第1の磁気コア層のギャップ対向面に到達する途中で磁気飽和を生じさせずに、第1の磁気コア層のギャップ対向面で磁気飽和を生じさせることが可能である。これにより、複数の記録ヘッド素子において、より小さな起磁力で磁界強度の大きい記録磁界を発生させることが可能である。
さらに、第1の磁気コア層は、その断面積を一定に保つ必要があるが、第1の磁気コア層のトラック幅方向の寸法を大きくすることによって、逆に第1の磁気コア層の積層方向の寸法、すなわち膜厚を小さくすることが可能である。これにより、トラック幅方向の寸法精度の劣化を防ぐと共に、製造プロセスを容易化し、製造コストを下げることが可能である。
また、本発明では、第1の磁気コア層のトラック幅方向の寸法を大きくすることによって、当該第1の磁気コア層がギャップ対向面で磁気飽和を生じさせることになるが、第2の磁気コア層のギャップ対向面での磁気飽和は、当該第1の磁気コア層の磁気飽和ほど顕著なものとならない。したがって、各記録ヘッド素子の第1の磁気コア層を当該ヘッドの走査方向において先行する側に位置させることによって、この第1の磁気コア層で発生した記録磁界によって記録される記録ビットを、第2の磁気コア層で発生した記録磁界が記録し直すことになる。これにより、記録磁界強度を大きくしながら、磁気ギャップから漏れる記録磁界の勾配の劣化を抑えることが可能である。
以下、本発明を適用した磁気ヘッド装置、回転ヘッド装置、磁気テープ装置、磁気ディスク装置、磁気記録方法について図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率が実際と同じであるとは限らない。
先ず、本発明を適用した磁気ヘッド装置及びこれを用いた磁気記録方法について説明する。
図1に示すように、本発明を適用した磁気ヘッド装置1は、例えばメッキ法やスパッタ法、イオンミリング法等の薄膜形成技術によってベースとなる第1の非磁性基板2上に、絶縁層3を介して複数の記録ヘッド素子4が順次積層され、この上に絶縁層3を介して第2の非磁性基板5が貼り付けられた構造を有する、いわゆるマルチ薄膜磁気記録ヘッドである。なお、この記録ヘッド素子4の積層数については任意であり、ここでは、4つの記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dを備えた4チャンネルのマルチ薄膜磁気記録ヘッドを例に挙げて説明する。
複数の記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dは、図2乃至図5に示すインダクティブ型の薄膜磁気ヘッド20であり、この薄膜磁気ヘッド20は、上述した薄膜形成技術によって各構成要素が形成されるため、狭トラック化が可能であり、更なる磁気記録媒体の高記録密度化に対応することが可能である。
具体的に、この薄膜磁気ヘッド20は、第1の非磁性基板2側から、下部磁気コア層21、非磁性層22、上部磁気コア層23の順で積層されてなる。下部磁気コア層21と上部磁気コア層23とは、それぞれ磁気記録媒体と対向する媒体対向面20aに臨む突出部21a,23aを有している。そして、これら突出部21a,23aが非磁性層22を介して互いに突き合わされることで、これらの突合せ面に微小隙間である磁気ギャップGが形成されている。これにより、薄膜磁気ヘッド20は、この磁気ギャップGから漏れる記録磁界をトラック幅方向に狭くすることが可能であり、微細な記録ビットを磁気記録媒体の記録トラック上に記録することが可能である。
一方、下部磁気コア層21と上部磁気コア層23とは、媒体対向面20aからデプス方向に離間した他端側で接合されることによって磁路を形成している。そして、下部磁気コア層24と上部磁気コア層25との間には、この接合部分であるバックギャップを中心に巻回された薄膜コイル24が非磁性層22に埋め込まれた状態で設けられている。
この薄膜コイル24の内周側の端部及び外周側の端部は、それぞれ媒体対向面20aとは反対側に向かって引き延ばされた引き出し導線25a,25bの一端と接続されている。そして、これら引き出し導線25a,25bの他端部には、薄膜コイル24に対して記録信号に応じた電流を供給する外部回路と接続するための外部接続用端子26a,26bが設けられている。
なお、この磁気ヘッド装置1は、隣接する記録ヘッド素子4の間を磁気的にシールドする磁気シールド層を各記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dの間に介在させた構造とすることも可能である。
以上のような薄膜磁気ヘッド20から構成される複数の記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dは、磁気記録媒体と対向する媒体対向面20aにおいて、磁気ギャップGを介して突き合わされる一対の磁気コア層21,23のうち、上部磁気コア層23の突出部23aのトラック幅方向の寸法wが、下部磁気コア層21の突出部21aのトラック幅方向の寸法wよりも小さく、且つ、後述する磁気記録媒体に形成される記録トラックTr,Tr,Tr,Trのトラック幅Tw,Tw,Tw,Twよりも大きくなるように形成されている。また、これら複数の記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dは、互いに隣接するヘッド同士の上部磁気コア層23の突出部23aが、積層方向から見て所定の幅OL,OL,OL,OLだけ重なるように、その積層方向と直交する方向、すなわちトラック幅方向にずらして配置されている。
以上のように構成される磁気ヘッド装置1を用いた磁気記録方法では、図1に示すように、この磁気ヘッド装置1を磁気記録媒体に対して走査する際に、当該ヘッドの走査方向において、各記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dの上部磁気コア層23が下部磁気コア層21よりも先行する側に位置するように配置する。
すなわち、この磁気ヘッド装置1では、磁気記録媒体に対して走査される複数の記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dにおける上部磁気コア層23の突出部23aが、当該ヘッドの走査方向において先行する側(リーディング側という。)に位置する第1の磁気コア層23aを形成し、下部磁気コア層21の突出部21aが、リーディング側とは反対側(トレーリング側という。)に位置する第2の磁気コア層21aを形成することになる。
そして、この磁気ヘッド装置1は、外部回路から複数の記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dの薄膜コイル24に対して記録信号に応じた電流が供給されると、この薄膜コイル24から発生する磁界によって、一対の磁気コア層21,23に磁束が流れると共に、磁気ギャップGに記録磁界が発生する。そして、この記録磁界を磁気テープ3に対して印加していくことで、記録信号に応じた記録ビットが記録された記録トラックを形成することになる。
また、この磁気ヘッド装置1は、磁気記録媒体に対して走査された際に、これら複数の記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dが当該ヘッドの走査方向と直交する方向に並ぶ複数の記録トラックTw,Tw,Tw,Twを形成することになる。
具体的に、この磁気ヘッド装置1では、その積層方向から見て、当該ヘッドの走査方向に対して先行する側からn番目(nは、1以上の整数を表す。)に位置する記録ヘッド素子4の第1の磁気コア層23aと、n+1番目に位置する記録ヘッド素子4n+1の第2の磁気コア層21aとが、それぞれ一定の幅OLだけ重なる(オーバーラップする)ように配置されている。
したがって、最も先行する1番目の記録ヘッド素子4aによって形成される記録トラックTrは、上述した上部磁気コア層23の突出部(第1の磁気コア層)23aのトラック幅方向の寸法wとほぼ一致した幅Wで形成された後に、2番目の記録ヘッド素子4bによって形成される記録トラックTrによって所定の幅OLだけ重ね書きされるため、この1番目の記録ヘッド素子4aによって最終的に記録される記録トラックTrのトラック幅Twは、下記1に示す値となる。
Tw=W−OL …(1)
同様にして、2,3番目の記録ヘッド素子4b,4cによって形成される記録トラックTr,Trは、上述した上部磁気コア層23の突出部(第1の磁気コア層)23aのトラック幅方向の寸法wとほぼ一致した幅W,Wで形成された後に、それぞれ3,4番目の記録ヘッド素子4c,4dによって形成される記録トラックTr,Trによって所定の幅OL,OLだけ重ね書きされるため、この2,3番目の記録ヘッド素子4b,4cによって最終的に記録される記録トラックTr,Trのトラック幅Tw,Twは、下記(2),(3)に示す値となる。
Tw=W−OL …(2)
Tw=W−OL …(3)
また、4番目の記録ヘッド素子4dによって形成される記録トラックTrは、上述した上部磁気コア層23の突出部(第1の磁気コア層)23aのトラック幅方向の寸法wとほぼ一致した幅Wで形成された後に、次に走査される磁気ヘッド装置1の1番目の記録ヘッド素子4aによって形成される記録トラックTrによって所定の幅OLだけ重ね書きされるため、この4番目の記録ヘッド素子4dによって最終的に記録される記録トラックTrのトラック幅Twは、下記(4)に示す値となる。
Tw=W−OL …(4)
ここで、各記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dによって最終的に記録される記録トラックのトラック幅Tw,Tw,Tw,Twを互いに一致したトラック幅Twとするためには、下記に示す関係式(5),(6),(7),(8)を満足する必要がある。
=Tw−OL …(5)
=Tw−OL …(6)
=Tw−OL …(7)
=Tw−OL …(8)
すなわち、この関係式を満足することによって、n番目に位置する記録ヘッド素子4の第1の磁気コア層23aのトラック幅方向の寸法Wから、n番目に位置する記録ヘッド素子4の第1の磁気コア層23aと、n+1番目に位置する記録ヘッド素子4n+1の第1の磁気コア層23aとの積層方向から見て重なる部分のトラック幅方向の寸法OLを引いた値を、全ての記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dにおいて一致した値とすることができる。なお、この場合、磁気記録媒体に形成される記録トラックTr,Tr,Tr,Trは、そのトラック幅Tw,Tw,Tw,TwとトラックピッチTpとが一致した幅で形成されることになる。
以上のようにして、この磁気ヘッド装置1では、複数の記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dが磁気記録媒体に対して当該ヘッドの走査方向と直交する方向に並ぶ複数の記録トラックTr,Tr,Tr,Trを形成するとき、先に書き込まれる記録トラックTrに次に書き込まれる記録トラックTrn+1が所定の幅OLだけ重ね書きされることによって、各記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dが形成する記録トラックのトラック幅W,W,W,Wよりも狭い記録トラックTw,Tw,Tw,Twを磁気記録媒体に精度良く形成することが可能である。
一方、この磁気ヘッド装置1では、磁気記録媒体に形成される記録トラックTrのトラック幅Twを狭くすることとは別に、各記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dの第1の磁気コア層23aのトラック幅方向の寸法wを大きくすることが可能である。したがって、第1の磁気コア層23aのギャップ対向面に到達する途中で磁気飽和を生じさせずに、第1の磁気コア層23aのギャップ対向面で磁気飽和を生じさせることが可能である。これにより、複数の記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dにおいて、より小さな起磁力で磁界強度の大きい記録磁界を発生させることが可能である。
さらに、この磁気ヘッド装置1では、図5に示すように、第1の磁気コア層(上部磁気コア層23の突出部)23aのトラック幅方向の寸法wを広げることによって、逆に第1の磁気コア層23aの積層方向の寸法(膜厚)sを小さくすることが可能である。すなわち、各記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dを構成する薄膜磁気ヘッド20では、上部磁気コア層23の突出部23aにおけるトラック幅方向の寸法wを積層方向の寸法(膜厚)sよりも長くした略矩形の形状とすることが可能である。これにより、磁気ヘッド装置1では、トラック幅精度の劣化を防ぐと共に、製造プロセスを容易化し、製造コストを下げることが可能である。
また、この磁気ヘッド装置1では、第1の磁気コア層23aのトラック幅方向の寸法wを大きくすることによって、当該第1の磁気コア層23aがギャップ対向面で磁気飽和を生じさせることになるが、第2の磁気コア層21aのギャップ対向面での磁気飽和は、当該第1の磁気コア層23aの磁気飽和ほど顕著なものとならない。したがって、各記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dの第1の磁気コア層23aを当該ヘッドの走査方向において先行する側に位置させることによって、先行する第1の磁気コア層23aで発生した記録磁界によって記録される記録ビットを、後追いする第2の磁気コア層21aで発生した記録磁界が記録し直すことになる。これにより、記録磁界強度を大きくしながら、磁気ギャップGから漏れる記録磁界の勾配の劣化を抑えることが可能である。
ここで、上記薄膜磁気ヘッド20の起磁力に対する記録磁界強度の最大値をシミュレーションにより算出した算出結果を図6に示す。
なお、図6に示すグラフでは、上記薄膜磁気ヘッド20の一対の磁気コア層21,23にNiFeを用い、第1の磁気コア層(上部磁気コア層23の突出部)23aのトラック幅方向の寸法wを2μmとし、積層方向の寸法(膜厚)sを2.5μmとし、薄膜コイル24の巻数を10ターンとして計算を行い、起磁力が40,60,80mAppとなる場合の各記録磁界強度の最大値を求めたものである。なお、NiFeの飽和磁束密度は、約0.9T(テスラ)である。
図6に示すグラフから、起磁力を40mAppから80mAppまで増加させても、記録磁界強度の最大値が僅か250Oe程度しか増加しないことがわかる。したがって、例えば記録磁界強度の最大値を4000Oe以上とするためには、少なくとも70mApp以上の起磁力が必要である。
この起磁力の増加に対して記録磁界強度の最大値の増加が僅かなのは、第1の磁気コア層23aのトラック幅方向の寸法wが膜厚sよりも短くなることによって、この第1の磁気コア層23aの断面積(w×s)が小さくなり、その結果、第1の磁気コア層23aのギャップ対向面に到達する途中で磁気飽和が生じるためである。
次に、起磁力を40mAppに固定したまま、第1の磁気コア層23aのトラック幅方向の寸法wを2,3,4μmと変化させたときの記録磁界強度の最大値をシミュレーションにより算出した算出結果を図7に示す。
図7に示すグラフから、第1の磁気コア層23aのトラック幅方向の寸法wを大きくすると、上述した図6に示す起磁力に対する記録磁界強度の最大値の増加よりも、その記録磁界強度の最大値の増加が顕著となることがわかる。例えば記録磁界強度の最大値を4000Oe以上とするためには、起磁力を40mAppとしたまま、第1の磁気コア層23aのトラック幅方向の寸法wを2μmから3μmに増加させるだけでよい。
したがって、上記磁気ヘッド装置1では、各記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dの第1の磁気コア層23aのトラック幅方向の寸法wを積層方向の寸法(膜厚)sよりも長くすることが可能なことから、小さな起磁力でより大きな記録磁界を発生させることが可能である。これにより、各記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dの消費電力を小さく抑えることも可能である。
次に、起磁力を40mAppに固定したまま、第1の磁気コア層23aのトラック幅方向の寸法wを2,3,4μmと変化させたとき、記録磁界が1800Oeとなる場合の磁気勾配をシミュレーションにより算出した算出結果を図8に示す。
図8に示すグラフから、第1の磁気コア層23aのトラック幅方向の寸法wを大きくしても、記録磁界の磁気勾配がほとんど劣化せずに一定となることがわかる。これは、上記特許文献1に記載される場合とは異なり、第1の磁気コア層23aをリーディング側に位置させることによって、記録磁界の磁気勾配が、このリーディング側の上部磁気コア層23aで発生した記録磁界よりもトレーリング側の下部磁気コア層21aで発生した記録磁界に強く依存することによる。
次に、起磁力を40mAppに固定したまま、第1の磁気コア層23aのトラック幅方向の寸法wを2,3,4μmと変化させたとき、第1の磁気コア層23aと第2の磁気コア層23bとのギャップ対向面近傍における内部の磁気飽和をシミュレーションにより算出した算出結果を図9に模式的に示す。
図9に示す結果から、第1の磁気コア層23aのトラック幅方向の寸法wを大きくすることによって、上部磁気コア層23aのギャップ対向面に到達する途中で生じていた磁気飽和が解消され、この上部磁気コア層23aのギャップ対向面で磁気飽和が大きくなることがわかる。すなわち、第1の磁気コア層23aのトラック幅方向の寸法wを大きくすることによって、当該第1の磁気コア層23aがギャップ対向面で磁気飽和を生じさせることになるが、第2の磁気コア層21aのギャップ対向面での磁気飽和は、当該第1の磁気コア層23aの磁気飽和ほど顕著なものとならない。
したがって、上記磁気ヘッド装置1では、各記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dの第1の磁気コア層23aをリーディング側に位置させることによって、記録磁界強度を大きくしながら、磁気ギャップGから漏れる記録磁界の勾配の劣化を抑えることが可能である。
次に、上記磁気ヘッド装置1を磁気記録手段として用いる回転ヘッド装置及び磁気テープ装置について説明する。
図10に示すように、本発明を適用した磁気テープ装置101は、いわゆるヘリカルスキャン方式によって、例えば2リールタイプのテープカートリッジ102に収納された磁気記録媒体である磁気テープ103に対して情報信号の記録/再生を行うものであり、テープカートリッジ102は、この磁気テープ装置101に対して着脱可能とされている。また、テープカートリッジ102には、磁気テープ103を供給するための供給リール104と、この供給リール104から供給された磁気テープ103を巻き取るための巻取リール105とが回転可能に設けられている。
磁気テープ装置101は、テープカートリッジ102が着脱される装置本体106を備え、この装置本体106には、テープカートリッジ102のローディング時に供給リール104と巻取リール105との間で磁気テープ103の引き回しを行う複数のガイドローラ107a〜107fが設けられている。
また、ガイドローラ107eとガイドローラ107fとの間には、テープ走行手段として、磁気テープ103が掛け合わされるピンチローラ108と、このピンチローラ108と共に磁気テープ103を挟み込むキャップスタン109と、このキャップスタン109を回転駆動するキャップスタンモータ109aとが設けられている。そして、磁気テープ103は、ピンチローラ108とキャップスタン109との間に挟み込まれた状態で、キャップスタンモータ109aによりキャップスタン109が図10中矢印A方向に回転駆動されることによって、図10中矢印B方向に一定の速度及び張力で走行するようになされている。また、ガイドローラ107cとガイドローラ107dとの間には、本発明を適用した回転ヘッド装置110が設けられている。
この回転ヘッド装置110は、図10及び図11に示すように、磁気記録手段である一対の記録ヘッド111a,11bと、磁気再生手段である一対の再生ヘッド112a,112bと、これら記録ヘッド及び再生ヘッドが搭載されるヘッドドラム113とを備えている。一方、上述した複数のガイドローラ107a〜107fによってテープカートリッジ102から引き出された磁気テープ103は、このヘッドドラム113に略180゜の角度範囲でヘリカル状に巻き付けられた状態で、図11中矢印B方向に走行されることになる。
具体的に、ヘッドドラム113は、上下方向に組み合わされた一組の回転ドラム114及び固定ドラム115と、回転ドラム114を回転駆動する駆動モータ116とを備え、互いの中心軸を一致させた状態で装置本体106のベースに対してやや斜めに傾斜した状態で配置されている。
このうち、下ドラムを構成する固定ドラム115は、装置本体106のベースに固定支持されており、その円筒状の外周面には、磁気テープ103を案内するリードガイド117が形成されている。磁気テープ103は、このリードガイド117に沿って回転ドラム114の回転方向に対して斜めに走行される。
一方、上ドラムを構成する回転ドラム114は、中心軸を一致させた略同径の固定ドラム115に対して回転可能に支持されると共に、固定ドラム115の下方に配置された駆動モータ116によって、図10及び図11中矢印C方向に回転駆動される。そして、この回転ドラム114の固定ドラム115と対向する側の外周部には、磁気テープ103に対して信号の記録動作を行う一対の記録ヘッド111a,111bと、磁気テープ103に対して信号の再生動作を行う一対の再生ヘッド112a,112bとが取り付けられている。
一対の記録ヘッド111a,111bは、回転ドラム114の回転中心に対して互いになす中心角が180°となる位置において互いに対向配置されている。そして、これら一対の記録ヘッド111a,111bは、それぞれの記録ギャップ(磁気ギャップ)が回転ドラム114の外周面から外部に臨んで設けられている。
これら一対の記録ヘッド111a,111bには、上記磁気ヘッド装置1が用いられている。すなわち、これら一対の記録ヘッド111a,111bは、図1に示すように、磁気テープ103に対して走査される複数の記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dを備え、これら複数の記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dが絶縁層3を介して第1の非磁性基板2上に順次積層され、この上に絶縁層3を介して第2の非磁性基板5が貼り付けられた構造を有している。また、複数の記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dは、磁気テープ103と対向する媒体対向面において、磁気ギャップGを介して突き合わされる一対の磁気コア層21,23のうち、上部磁気コア層23の突出部23aのトラック幅方向の寸法wが、下部磁気コア層21の突出部21aのトラック幅方向の寸法wよりも小さく、且つ、後述する磁気テープに形成される記録トラックTr,Tr,Tr,Trのトラック幅Tw,Tw,Tw,Twよりも大きくなるように形成されている。また、これら複数の記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dは、互いに隣接するヘッド同士の上部磁気コア層23の突出部23aが、積層方向から見て所定の幅OL,OL,OL,OLだけ重なるように、その積層方向と直交する方向、すなわちトラック幅方向にずらして配置されている。
なお、上記一対の記録ヘッド111a,111bを構成する4つの記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dのうち、1,3番目の記録ヘッド4a,4cは、その磁気ギャップGが当該ヘッドの走査方向と直交する方向に対して所定のアジマス角に応じて斜めとなるように配置されている。一方、2,4番目の記録ヘッド素子4b,4dは、その記録ギャップが当該ヘッドの走査方向と直交する方向に対して、1,3番目の記録ヘッド素子4a,4cとは逆向き且つ所定のアジマス角に応じて斜めとなるように配置されている。すなわち、1,3番目の記録ヘッド素子4a,4cと2,4番目の記録ヘッド素子4b,4dとは、互いのアジマス角の傾ける向きが逆向きとなるように設定されている。
これに対して、一対の再生ヘッド112a,112bは、図10及び図11に示すように、回転ドラム14の回転中心に対して互いになす中心角が180°となる位置において互いに対向配置されている。また、これら一対の再生ヘッド112a,112bは、一対の記録ヘッド111a,111bに対して位相を90゜だけずらした位置に配置されている。そして、これら一対の再生ヘッド112a,112bは、それぞれの再生ギャップが回転ドラム14の外周面から外部に臨んで設けられている。
これら一対の再生ヘッド112a,112bには、図12に示す磁気ヘッド装置121が用いられている。この磁気ヘッド装置121は、例えばメッキ法やスパッタ法、イオンミリング法等の薄膜形成技術によってベースとなる第1の非磁性基板122上に、一対の磁気シールド層123の間に絶縁層124を介して磁気抵抗効果素子(以下、MR素子という。)125が挟み込まれてなる複数の再生ヘッド素子126a,126b,126c,126dが順次積層され、この上に第2の非磁性基板127が貼り付けられた構造を有する、いわゆるマルチ薄膜磁気再生ヘッドである。なお、この再生ヘッド素子の積層数については任意であり、ここでは、4つの再生ヘッド素子126a,126b,126c,126dを備えた4チャンネルのマルチ薄膜磁気再生ヘッドを例に挙げて説明する。
複数の再生ヘッド素子126a,126b,126c,126dは、図13に示す磁気抵抗効果型磁気ヘッド(以下、MRヘッドという。)140であり、このMRヘッド140は、上述した薄膜形成技術によって各構成要素が形成されるため、狭トラック化が可能であり、更なる磁気記録媒体の高記録密度化に対応することが可能である。
具体的に、このMRヘッド140は、磁気テープ103からの信号磁界のうち、再生対象外の磁界がMR素子125に引き込まれないように、上述した上下一対の磁気シールド層123,123の間に絶縁層124を介してMR素子125が挟み込まれた構造を有し、MR素子125に対してセンス電流を流しながら、このセンス電流の電圧変化を検出することにより、磁気テープ103に記録された信号を読み取るようになされている。
MR素子125としては、例えば異方性磁気抵抗効果を利用したMR素子や、SAL(Soft Adjacent Layer)バイアス方式を利用したMR素子、より大きな出力が得られるスピンバルブ膜等の巨大磁気抵抗効果(GMR:Giant MagnetroResistivity)を利用したGMR素子等を用いることができる。
また、このMR素子125の動作の安定化を図るため、MR素子125の長手方向の両端部には、このMR素子125にバイアス磁界を印加するための一対の永久磁石膜141a,141bと、この上にMR素子125の抵抗値を減少させるための一対の低抵抗化膜142a,142bとが設けられている。なお、図示を省略するが、一対の低抵抗化膜142a,142bには、それぞれ媒体対向面とは反対側に向かって引き延ばされた引き出し導線の一端が接続されている。そして、これら引き出し導線の他端部には、MR素子125にセンス電流を供給する外部回路と接続するための外部接続用端子が設けられている。
以上のようなMRヘッド140から構成される複数の再生ヘッド素子126a,126b,126c,126dは、MR素子125の一対の永久磁石膜141a,141bに挟み込まれた部分の幅が、このMR素子125の再生トラック幅となっている。そして、各再生ヘッド素子126a,126b,126c,126dは、図12に示すように、それぞれの再生トラック幅が上述した各記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dにより磁気テープ103に形成される記録トラックTr,Tr,Tr,Trのトラック幅Tw,Tw,Tw,Twと略一致した幅となるように形成されている。
また、これら複数の再生ヘッド素子126a,126b,126c,126dは、互いに隣接するMR素子125の端部同士が積層方向から見て一致するように、或いは所定の幅だけ重なるように、その積層方向と直交する方向、すなわちトラック幅方向にずらして配置されている。
なお、上記一対の再生ヘッド112a,112bを構成する4つの再生ヘッド素子126a,126b,126c,126dのうち、1,3番目の再生ヘッド素子126a,126cは、上記1,3番目の記録ヘッド素子4a,4cにより記録された記録トラックから信号を再生できるように、その再生ギャップが当該ヘッドの走査方向と直交する方向に対して所定のアジマス角に応じて斜めとなるように配置されている。一方、2,4番目の再生ヘッド素子126b,126dは、上記2,4番目の記録ヘッド素子4b,4dにより記録された記録トラックから信号を再生できるように、その再生ギャップが当該ヘッドの走査方向と直交する方向に対して、1,3番目の再生ヘッド素子126a,126cとは逆向き且つ所定のアジマス角に応じて斜めとなるように配置されている。すなわち、1,3番目の再生ヘッド素子126a,126cと2,4番目の再生ヘッド素子126b,126dとは、互いのアジマス角の傾ける向きが逆向きとなるように設定されている。
以上のように構成される磁気テープ装置101では、ヘッドドラム113に巻き付けられた磁気テープ103が、図10中矢印B方向に走行されながら、駆動モータ116により回転ドラム114が、図10中矢印C方向に回転駆動されることによって、この回転ドラム114に搭載された一対の記録ヘッド111a,111bと、一対の再生ヘッド112a,112bとが、磁気テープ103に対して斜めに走査されることになる。そして、この回転ドラム114に搭載された一対の記録ヘッド111a,111bと、一対の再生ヘッド112a,112bとが磁気テープ103と摺接しながら信号の記録動作又は再生動作を行う。
具体的に、記録時には、図14に示すように、先行する記録ヘッド(例えば一方の記録ヘッド111a)が磁気テープ103に対して走査されると、この記録ヘッド111aが備える複数の記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dが磁気テープ103に対して記録信号に応じた磁界を印加しながら、当該ヘッドの走査方向と直交する方向に並ぶ複数の記録トラックTr,Tr,Tr,Trを磁気テープ103の走行方向に対して斜めに形成する。
次に、先行する記録ヘッド111aの4番目の記録ヘッド素子4dによって形成された記録トラックTrに、次に走査される記録ヘッド(例えば他方の記録ヘッド111b)の1番目の記録ヘッド素子4aによって形成される記録トラックTrが所定の幅OLだけ重ね書きされるように、他方の記録ヘッド111bが磁気テープ103に対して走査される。これにより、記録ヘッド111bが備える複数の記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dが磁気テープ103に対して記録信号に応じた磁界を印加しながら、当該ヘッドの走査方向と直交する方向に並ぶ複数の記録トラックTr,Tr,Tr,Trを磁気テープ103の走行方向に対して斜めに形成する。
そして、これら一対の記録ヘッド111a,111bが磁気テープ103に対して繰り返し記録トラックTr,Tr,Tr,Trを形成することによって、磁気テープ103に対して連続的に信号を記録することになる。
一方、再生時には、先ず、一方の記録ヘッド111aに対応する一方の再生ヘッド112aが磁気テープ103に対して走査されると、この再生ヘッド112aが備える複数の再生ヘッド素子126a,126b,126c,126dが、一方の記録ヘッド111aにより磁気テープ103に記録された複数の記録トラックTr,Tr,Tr,Trから信号磁界を検出する。
次に、他方の記録ヘッド111bに対応する他方の再生ヘッド112bが磁気テープ103に対して走査されると、この再生ヘッド素子112bが備える複数の再生ヘッド素子126a,126b,126c,126dが、他方の記録ヘッド112bにより磁気テープ103に記録された複数の記録トラックTr,Tr,Tr,Trから信号磁界を検出する。
そして、これら一対の再生ヘッド112a,112bが記録トラック複数の記録トラックTr,Tr,Tr,Trから繰り返し信号磁界を検出することによって、磁気テープ3に記録された信号を連続的に再生することになる。
以上のように、この磁気テープ装置101では、上述した磁気ヘッド装置1が搭載された回転ヘッド装置110を用いることから、複数の記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dが磁気テープ103に対して当該ヘッドの走査方向と直交する方向に並ぶ複数の記録トラックTr,Tr,Tr,Trを形成するとき、先に書き込まれる記録トラックTrに次に書き込まれる記録トラックTrn+1が所定の幅OLだけ重ね書きされることによって、各記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dが形成する記録トラックのトラック幅W,W,W,Wよりも狭い記録トラックTw,Tw,Tw,Twを磁気テープ103に精度良く形成することが可能である。
したがって、この磁気テープ装置101では、磁気テープ103に形成される記録トラックの狭トラック化が可能であり、また、多チャンネル化によって磁気テープ103に対する記録密度の高密化及び記録速度の高速化が可能である。
なお、上記磁気テープ装置101では、一対の再生ヘッド112a,112bとして、1つの記録トラックに対して1つの再生ヘッド素子を対応させたマルチ薄膜磁気ヘッドを備えた構成に限らず、1つ記録トラックに対して複数の再生ヘッド素子を対応させたマルチ薄膜磁気再生ヘッドを備えた構成することも可能である。
また、上記一対の再生ヘッド111a,111bとしては、絶縁層を介して一対の磁性層を積層し、一方の磁性層から他方の磁性層に流れるトンネル電流のコンダクタンスが一対の磁性層の磁化の相対角度に依存して変化する磁気トンネル接合素子を備える磁気トンネル効果型磁気ヘッドを用いることも可能である。
また、上記磁気テープ装置101では、上述したアジマス記録を採用したガードバンドレス記録方式に限らず、アジマス角のない、すなわち各記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dの磁気ギャップが当該ヘッドの走査方向と直交する方向に対して平行となるノンアジマス記録を採用することも可能である。
また、上記磁気テープ装置101では、一方の記録ヘッド111aにより形成される複数のトラックと、他方の記録ヘッド111bにより形成される複数の記録トラックとの間に未記録領域、いわゆるガードバンドを設けたガードバンド記録方式を採用することも可能である。
また、本発明は、上記ヘリカルスキャン方式を採用した磁気テープ装置100の他にも、例えば固定ヘッド装置に搭載された上記磁気ヘッド装置1を磁気テープの走行方向に対して平行に走査しながら、磁気テープに対して信号を記録する、いわゆるリニア記録方式を採用した磁気テープ装置に適用することも可能である。
次に、上記磁気ヘッド装置1を磁気記録手段として用いる磁気ディスク装置について説明する。
図15及び図16に示すように、本発明を適用した磁気ディスク装置301は、図示を省略する筐体の内部に設けられた装置本体のシャーシ302上に、スピンドルモータ(図示せず。)により回転駆動される磁気ディスク303と、この磁気ディスク303上を浮上するヘッドスライダ304を先端部に有するヘッドアクチュエータ305とを備えている。
また、この磁気ディスク装置301は、シャーシ302の磁気ディスク303やヘッドアクチュエータ305等が実装される面とは反対側の主面上に、記録再生時に信号処理等を行う信号処理回路や、サーボ制御等を行うサーボ制御回路、システム全体の制御を行うシステムコントローラ等の各制御回路306を備えている。
磁気ディスク303は、略中央部に中心孔を有する略円盤状のディスク基板上に、磁性層及び保護層等が順次積層されてなる、いわゆるハードディスクである。そして、この磁気ディスク装置301には、複数枚の磁気ディスク303が、その中心孔をスピンドルモータの回転軸307と嵌合しながらクランパ308により固定されており、これら複数の磁気ディスク303は、制御回路により駆動制御されるスピンドルモータよって、図15中矢印Dの方向に所定の速度にて回転駆動される。
ヘッドアクチュエータ305は、その支軸309を中心として回動される支持アーム310と、この支持アーム310の一端側に設けられたボイスコイルモータ311と、この支持アーム310の他端側に取り付けられた所定の弾性を有するサスペンション312と、このサスペンション312の先端部に取り付けられた上記ヘッドスライダ304とを備えている。
ボイスコイルモータ311は、支持アーム310側に取り付けられたコイル313と、このコイル313と対向するシャーシ302側に取り付けられたマグネット314とを有し、コイル313に電流が供給されることにより磁界が発生し、このコイル313と対向配置されたマグネット314との磁気的作用により、支持アーム310を図15中矢印Eに示す磁気ディスク303の半径方向に回動操作する。
また、サスペンション312は、その先端部にヘッドスライダ304が取り付けられており、このヘッドスライダ304を支持しながら、弾性力により磁気ディスク303側へと付勢している。
ヘッドスライダ304は、各磁気ディスク303に対応して複数設けられた支持アーム310の各サスペンション312の先端部に、それぞれ磁気ディスク303の信号記録面と相対向するように支持されている。また、ヘッドスライダ304には、磁気ディスク303と対向する面(以下、媒体対向面という。)に、この磁気ディスク303の回転に伴って発生する空気流により浮上力を発生させるための空気潤滑面(ABS面)が形成されている。すなわち、サスペンション312の先端部に取り付けられたヘッドスライダ304は、磁気ディスク303の回転により生じる空気流を受けて、この磁気ディスク303上を所定の浮上量で浮上することになる。
そして、この浮上走行するヘッドスライダ304の後端部には、磁気ディスク303に対して信号の記録を行う記録ヘッドとして、上述した図1に示す磁気ヘッド装置1と、磁気ディスク3に対して信号の再生を行う再生ヘッドとして、上述した図12に示す上記磁気ヘッド装置121が取り付けられている。
以上のように構成される磁気ディスク装置301では、磁気ディスク303がスピンドルモータによって回転駆動されると、磁気ディスク303の信号記録面上に空気流が発生する。そして、この空気流が磁気ディスク303の信号記録面とヘッドスライダ304との間に入り込むことにより、ヘッドスライダ304に浮揚力が発生し、このヘッドスライダ304が磁気ディスク303の信号記録面上を所定の浮上量で浮上することになる。そして、この磁気ディスク装置301では、ヘッドスライダ304が磁気ディスク303の信号記録面上を浮上しながら、このヘッドスライダ304に搭載された上記磁気ヘッド装置1,121により磁気ディスク303に対する信号の記録又は再生が行われる。
具体的に、この磁気ヘッド装置1を磁気ディスク303に対して走査する際には、当該ヘッドの走査方向において、各記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dの第1の磁気コア層23aが第2の磁気コア層21aよりも先行する側に位置するように配置する。
そして、記録時には、磁気ヘッド装置1が磁気ディスク303に対して走査されることによって、この磁気ヘッド装置1が備える複数の記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dが磁気ディスク303に対して記録信号に応じた磁界を印加しながら、当該ヘッドの走査方向と直交する方向に並ぶ複数の記録トラックTr,Tr,Tr,Trを磁気ディスク303の信号記録面に対してスパイラル状に形成する。そして、磁気ヘッド装置1が磁気ディスク303上を1周したとき、1周前に磁気ヘッド装置1の4番目の記録ヘッド素子4dによって形成された記録トラックTrに、次の1番目の記録ヘッド素子4aによって形成される記録トラックTrが所定の幅OLだけ重ね書きされるように、磁気ヘッド装置1が磁気ディスク303に対して走査される。これにより、磁気ヘッド装置1が磁気ディスク303に対して繰り返し記録トラックTr,Tr,Tr,Trを形成することによって、磁気ディスク303に対して連続的に信号を記録することになる。
一方、再生時には、磁気ヘッド装置121が磁気ディスク303に対して走査されると、この磁気ヘッド装置121が備える複数の再生ヘッド素子126a,126b,126c,126dが、磁気ヘッド装置1により磁気ディスク303に記録された複数の記録トラックTr,Tr,Tr,Trから信号磁界を検出することによって、磁気ディスク303に記録された信号を連続的に再生することになる。
以上のように、この磁気ディスク装置301では、上記磁気ヘッド装置1を用いることから、複数の記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dが磁気ディスク303に対して当該ヘッドの走査方向と直交する方向に並ぶ複数の記録トラックTr,Tr,Tr,Trを形成するとき、先に書き込まれる記録トラックTrに次に書き込まれる記録トラックTrn+1が所定の幅OLだけ重ね書きされることによって、各記録ヘッド素子4a,4b,4c,4dが形成する記録トラックのトラック幅W,W,W,Wよりも狭い記録トラックTw,Tw,Tw,Twを磁気ディスク303に精度良く形成することが可能である。
したがって、この磁気ディスク装置301では、磁気ディスク303に形成される記録トラックの狭トラック化が可能であり、また、多チャンネル化によって磁気ディスク303に対する記録密度の高密化及び記録速度の高速化が可能である。
なお、本発明は、上記ディスク装置301のように、上記磁気ヘッド装置1,121がヘッドスライダに搭載されて、磁気ディスクの信号記録面上を浮上しながら走査される構成に限らず、上記磁気ヘッド装置1,121が磁気ディスクと摺接しながら走査されることによって、磁気ディスクに対して信号の記録及び/又は再生を行うものに対しても適用可能である。
また、本発明は、上述した磁気ヘッド装置1,121を別個に搭載した構成に限らず、これら磁気ヘッド装置1,121が組み合わされてなる、いわゆるマージ型の薄膜磁気ヘッドを用いることも可能である。
本発明を適用した磁気ヘッド装置を媒体対向面から見た端面図である。 記録ヘッド素子の構成を示す要部斜視図である。 記録ヘッド素子の構成を示す平面図である。 図3中線分X−X’による断面図である。 記録ヘッド素子を媒体対向面から見た端面図である。 起磁力と記録磁界強度の最大値との関係を示す特性図である。 第1の磁気コア層のトラック幅方向の寸法と記録磁界強度の最大値との関係を示す特性図である。 第1の磁気コア層のトラック幅方向の寸法と磁気勾配との関係を示す特性図である。 第1の磁気コア層と第2の磁気コア層とのギャップ対向面近傍における内部の磁気飽和を模式的に示す図であり、(A)は、第1の磁気コア層のトラック幅方向の寸法が2μmのときであり、(B)は、第1の磁気コア層のトラック幅方向の寸法が3μmのときであり、(C)は、第1の磁気コア層のトラック幅方向の寸法が2μmのときである。 本発明を適用をした磁気テープ装置の構成を示す平面図である。 本発明を適用した回転ヘッド装置の構成を示す斜視図である。 複数の再生ヘッド素子を備えた磁気ヘッド装置を媒体対向面から見た端面図である。 再生ヘッド素子を媒体対向面側から見た要部端面図である。 磁気テープに形成される記録トラックを模式的に示す平面図である。 本発明を適用をした磁気ディスク装置の構成を示す構成図である。 上記磁気ディスク装置の要部を拡大して示す側面図である。 従来の薄膜磁気記録ヘッドの構成を示す平面図である。 図17中線分Y−Y’による断面図である。 図17に示す薄膜磁気ヘッドを媒体対向面から見た端面図である。 薄膜製造プロセスにおいて、幅広となる層の上に幅狭となる層を成膜した状態を示す断面図である。 薄膜製造プロセスにおいて、幅狭となる層の上に幅広となる層を成膜した状態を示す断面図である。 図21に示す薄膜製造プロセスにおいて、幅狭となる層の両側に同じ膜厚となる層を設けた状態を示す断面図である。 図22に示す薄膜製造プロセスにおいて、幅狭となる層よりも膜厚の薄い層が成膜された状態を示す断面図である。 図22に示す薄膜製造プロセスにおいて、幅狭となる層との間に隙間が生じた状態を示す断面図である。 従来のHDDの要部を拡大して示す平面図である。 上記従来のHDDの要部を拡大して示す側面図である。 図17に示す薄膜磁気ヘッドの上部磁気コア層の膜厚がトラック幅方向の寸法よりも大きくなる状態を示す端面図である。
符号の説明
1 磁気ヘッド装置、 2 第1の非磁性基板(ベース)、 3 絶縁層、 4 記録ヘッド素子、 5 第2の非磁性基板、 20 薄膜磁気ヘッド、 21 下部磁気コア層、 21a 突出部(第2の磁気コア層)、 22 非磁性層、 23 上部磁気コア層、 23a 突出部(第1の磁気コア層)、 24 薄膜コイル、 101 磁気テープ装置、 103 磁気テープ、 110 回転ヘッド装置、 111a,111b 記録ヘッド、 112a,112b 再生ヘッド、 121 磁気ヘッド装置、 122 第1の非磁性基板、 123 磁気シールド装置、 124 絶縁層、 125 MR素子、 126 再生ヘッド素子、 127 第2の非磁性基板、 140 MRヘッド、 301 磁気ディスク装置、 303 磁気ディスク、 304 ヘッドスライダ

Claims (18)

  1. 磁気記録媒体に対して走査される複数の記録ヘッド素子を備え、これら複数の記録ヘッド素子が絶縁層を介してベース上に順次積層されると共に、積層された記録ヘッド素子を積層方向と直交する方向にずらして配置することによって、上記磁気記録媒体に対して走査された際に、上記複数の記録ヘッド素子が当該ヘッドの走査方向と直交する方向に並ぶ複数の記録トラックを形成する磁気ヘッド装置において、
    上記複数の記録ヘッド素子は、上記磁気記録媒体と対向する媒体対向面において、磁気ギャップを介して突き合わされる一対の磁気コア層のうち、当該ヘッドの走査方向において先行する側に位置する第1の磁気コア層のトラック幅方向の寸法が、それとは反対側に位置する第2の磁気コア層のトラック幅方向の寸法よりも小さくなるように形成され、且つ、隣接する記録ヘッド素子の第1の磁気コア層の端部同士が上記積層方向から見て所定の幅だけ重なるように配置されていることを特徴とする磁気ヘッド装置。
  2. 上記第1の磁気コア層は、上記媒体対向面における上記トラック幅方向の寸法が上記積層方向の寸法よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド装置。
  3. 上記記録ヘッド素子は、上記ベース側から、上記第2の磁気コア層、非磁性層、上記第1の磁気コア層の順に積層され、上記第1の磁気コア層と上記第2の磁気コア層とは、それぞれ上記媒体対向面に臨む突出部を有し、これら突出部が上記非磁性層を介して互いに突き合わされることで上記磁気ギャップが形成されると共に、上記第1の磁気コア層と上記第2の磁気コア層とが上記媒体対向面からデプス方向に離間した他端側で接合され、この接合部分を中心に薄膜コイルが巻回されてなるインダクティブ型の薄膜磁気ヘッドであることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド装置。
  4. 回転ドラムと、この回転ドラムに搭載されてヘリカルスキャン方式により磁気テープの走行方向に対して斜めに走査される磁気記録手段とを備える回転ヘッド装置において、
    上記磁気記録手段は、上記磁気テープに対して走査される複数の記録ヘッド素子を有し、これら複数の記録ヘッド素子が絶縁層を介してベース上に順次積層されると共に、積層された複数の記録ヘッド素子を積層方向と直交する方向にずらして配置することによって、上記磁気テープに対して走査された際に、上記複数の記録ヘッド素子が当該ヘッドの走査方向と直交する方向に並ぶ複数の記録トラックを形成すると共に、
    上記複数の記録ヘッド素子は、上記磁気テープと対向する媒体対向面において、磁気ギャップを介して突き合わされる一対の磁気コア層のうち、当該ヘッドの走査方向において先行する側に位置する第1の磁気コア層のトラック幅方向の寸法が、それとは反対側に位置する第2の磁気コア層のトラック幅方向の寸法よりも小さくなるように形成され、且つ、隣接する記録ヘッド素子の第1の磁気コア層の端部同士が上記積層方向から見て所定の幅だけ重なるように配置されていることを特徴とする回転ヘッド装置。
  5. 上記第1の磁気コア層は、上記媒体対向面における上記トラック幅方向の寸法が上記積層方向の寸法よりも大きいことを特徴とする請求項4記載の回転ヘッド装置。
  6. 上記記録ヘッド素子は、上記ベース側から、上記第2の磁気コア層、非磁性層、上記第1の磁気コア層の順に積層され、上記第1の磁気コア層と上記第2の磁気コア層とは、それぞれ上記媒体対向面に臨む突出部を有し、これら突出部が上記非磁性層を介して互いに突き合わされることで上記磁気ギャップが形成されると共に、上記第1の磁気コア層と上記第2の磁気コア層とが上記媒体対向面からデプス方向に離間した他端側で接合され、この接合部分を中心に薄膜コイルが巻回されてなるインダクティブ型の薄膜磁気ヘッドであることを特徴とする請求項4記載の回転ヘッド装置。
  7. 磁気テープを走行させるテープ走行手段と、
    上記テープ走行手段により走行される磁気テープに対して信号を記録する磁気記録手段とを備え、
    上記磁気記録手段は、上記磁気テープに対して走査される複数の記録ヘッド素子を有し、これら複数の記録ヘッド素子が絶縁層を介してベース上に順次積層されると共に、積層された記録ヘッド素子を積層方向と直交する方向にずらして配置することによって、上記磁気テープに対して走査された際に、上記複数の記録ヘッド素子が当該ヘッドの走査方向と直交する方向に並ぶ複数の記録トラックを形成すると共に、
    上記複数の記録ヘッド素子は、上記磁気テープと対向する媒体対向面において、磁気ギャップを介して突き合わされる一対の磁気コア層のうち、当該ヘッドの走査方向において先行する側に位置する第1の磁気コア層のトラック幅方向の寸法が、それとは反対側に位置する第2の磁気コア層のトラック幅方向の寸法よりも小さくなるように形成され、且つ、隣接する記録ヘッド素子の第1の磁気コア層の端部同士が上記積層方向から見て所定の幅だけ重なるように配置されていることを特徴とする磁気テープ装置。
  8. 上記第1の磁気コア層は、上記媒体対向面における上記トラック幅方向の寸法が上記積層方向の寸法よりも大きいことを特徴とする請求項7記載の磁気テープ装置。
  9. 上記記録ヘッド素子は、上記ベース側から、上記第2の磁気コア層、非磁性層、上記第1の磁気コア層の順に積層され、上記第1の磁気コア層と上記第2の磁気コア層とは、それぞれ上記媒体対向面に臨む突出部を有し、これら突出部が上記非磁性層を介して互いに突き合わされることで上記磁気ギャップが形成されると共に、上記第1の磁気コア層と上記第2の磁気コア層とが上記媒体対向面からデプス方向に離間した他端側で接合され、この接合部分を中心に薄膜コイルが巻回されてなるインダクティブ型の薄膜磁気ヘッドであることを特徴とする請求項7記載の磁気テープ装置。
  10. 上記磁気記録手段は、回転ドラムに搭載されてヘリカルスキャン方式により上記複数の記録ヘッド素子が上記磁気テープの走行方向に対して斜めに走査されることを特徴とする請求項7記載の磁気テープ装置。
  11. 上記磁気記録手段は、リニア方式により上記複数の記録ヘッド素子が上記磁気テープの走行方向に対して平行に走査されることを特徴とする請求項7記載の磁気テープ装置。
  12. 磁気ディスクを回転駆動するディスク回転手段と、
    上記ディスク回転手段により回転駆動される磁気ディスクに対して信号を記録する磁気記録手段とを備え、
    上記磁気記録手段は、上記磁気ディスクに対して走査される複数の記録ヘッド素子を有し、これら複数の記録ヘッド素子が絶縁層を介してベース上に順次積層されると共に、積層された記録ヘッド素子を積層方向と直交する方向にずらして配置することによって、上記磁気ディスクに対して走査された際に、上記複数の記録ヘッド素子が当該ヘッドの走査方向と直交する方向に並ぶ複数の記録トラックを形成すると共に、
    上記複数の記録ヘッド素子は、上記磁気ディスクと対向する媒体対向面において、磁気ギャップを介して突き合わされる一対の磁気コア層のうち、当該ヘッドの走査方向において先行する側に位置する第1の磁気コア層のトラック幅方向の寸法が、それとは反対側に位置する第2の磁気コア層のトラック幅方向の寸法よりも小さくなるように形成され、且つ、隣接する記録ヘッド素子の第1の磁気コア層の端部同士が上記積層方向から見て所定の幅だけ重なるように配置されていることを特徴とする磁気ディスク装置。
  13. 上記第1の磁気コア層は、上記媒体対向面における上記トラック幅方向の寸法が上記積層方向の寸法よりも大きいことを特徴とする請求項11記載の磁気ディスク装置。
  14. 上記記録ヘッド素子は、上記ベース側から、上記第2の磁気コア層、非磁性層、上記第1の磁気コア層の順に積層され、上記第1の磁気コア層と上記第2の磁気コア層とは、それぞれ上記媒体対向面に臨む突出部を有し、これら突出部が上記非磁性層を介して互いに突き合わされることで上記磁気ギャップが形成されると共に、上記第1の磁気コア層と上記第2の磁気コア層とが上記媒体対向面からデプス方向に離間した他端側で接合され、この接合部分を中心に薄膜コイルが巻回されてなるインダクティブ型の薄膜磁気ヘッドであることを特徴とする請求項11記載の磁気ディスク装置。
  15. 上記磁気記録手段は、スライダに搭載されて上記磁気ディスクの半径方向に変位駆動されることを特徴とする請求項11記載の磁気ディスク装置。
  16. 磁気記録媒体に対して走査される複数の記録ヘッド素子をベース上に絶縁層を介して順次積層すると共に、積層された記録ヘッド素子を積層方向と直交する方向にずらして配置することによって、上記磁気記録媒体に対して走査された際に、上記複数の記録ヘッド素子が当該ヘッドの走査方向と直交する方向に並ぶ複数の記録トラックを形成する磁気記録方法において、
    上記複数の記録ヘッド素子を、上記磁気記録媒体と対向する媒体対向面において、磁気ギャップを介して突き合わされる一対の磁気コア層のうち、第1の磁気コア層のトラック幅方向の寸法が第2の磁気コア層のトラック幅方向の寸法よりも小さくなるように形成し、且つ、隣接する記録ヘッド素子の第1の磁気コア層の端部同士が上記積層方向から見て所定の幅だけ重なるように配置し、
    上記複数の記録ヘッド素子を上記磁気記録媒体に対して走査する際に、上記第1の磁気コア層を当該ヘッドの走査方向において先行する側に位置させることを特徴とする磁気記録方法。
  17. 上記第1の磁気コアの上記媒体対向面における上記トラック幅方向の寸法を上記積層方向の寸法よりも大きくすることを特徴とする請求項15記載の磁気記録方法。
  18. 上記記録ヘッド素子として、上記ベース側から、上記第2の磁気コア層、非磁性層、上記第1の磁気コア層の順に積層され、上記第1の磁気コア層と上記第2の磁気コア層とは、それぞれ上記媒体対向面に臨む突出部を有し、これら突出部が上記非磁性層を介して互いに突き合わされることで上記磁気ギャップが形成されると共に、上記第1の磁気コア層と上記第2の磁気コア層とが上記媒体対向面からデプス方向に離間した他端側で接合され、この接合部分を中心に薄膜コイルが巻回されてなるインダクティブ型の薄膜磁気ヘッドを用いることを特徴とする請求項15記載の磁気記録方法。
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