JP2010079976A - 磁気記録ヘッドおよび磁気記録装置 - Google Patents

磁気記録ヘッドおよび磁気記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】記録分解能を向上させることを可能にする。
【解決手段】媒体対向面12aを含む第1磁性体部を有し、書込み磁界を発する磁極12と、磁極の媒体対向面に形成され、第1および第2磁性層22,24と、第1磁性層と第2磁性層との間に設けられる非磁性層23と、を有する積層体からなり、第1および第2磁性層間に電流を通電して第2磁性層から高周波磁界を発生するスピントルク発振子20と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気記録ヘッドおよび磁気記録装置に関する。
1990年代においては、MR(Magneto-Resistive effect)ヘッドとGMR(Giant Magneto-Resistive effect)ヘッドの実用化が引き金となって、HDD(Hard Disk Drive)の記録密度と記録容量が飛躍的な増加を示した。しかし、2000年代に入ってから磁気記録媒体の熱揺らぎの問題が顕在化してきたために、記録密度増加のスピードが一時的に鈍化した。それでも、水平磁気記録方式よりも原理的に高密度記録に有利である垂直磁気記録方式が2005年に実用化されたことが牽引力となって、昨今、HDDの記録密度は年率約40%の伸びを示している。
また、最新の記録密度実証実験では400Gbits/inchを超えるレベルが達成されており、このまま堅調に進展すれば、2012年頃には記録密度1Tbits/inchが実現されると予想されている。しかしながら、このような高い記録密度の実現は、垂直磁気記録方式を用いても、再び熱揺らぎの問題が顕在化するために容易ではないと考えられる。
この問題を解消し得る記録方式として「高周波磁界アシスト記録方式」が提案されている。高周波磁界アシスト記録方式では、記録信号周波数より十分に高い、磁気記録媒体の共鳴周波数付近の高周波磁界を局所的に印加する。この結果、磁気記録媒体が共鳴し、高周波磁界を印加された磁気記録媒体の保磁力Hcは、元々の保磁力の半分以下となる。このため、記録磁界に高周波磁界を重畳することにより、より高い保磁力Hcかつ高い磁気異方性エネルギーKuの磁気記録媒体への磁気記録が可能となる(例えば、特許文献1)。しかし、この特許文献1に開示された手法ではコイルにより高周波磁界を発生させており、高密度記録時に効率的に高周波磁界を印加することが困難であった。
そこで高周波磁界の発生手段として、スピントルク発振子を用いる方式が提案されている(例えば、特許文献2)。この特許文献2に開示された技術においては、スピントルク発振子は、スピン注入層と、非磁性層と、磁性層とを、一対の電極層で挟んだ構造を有している。一対の電極層を通じてスピントルク発振子に直流電流を通電すると、スピン注入層によって生じたスピントルクにより、磁性層の磁化が強磁性共鳴を生じる。その結果、スピントルク発振子から高周波磁界が発生することになる。
米国特許第6011664号明細書 米国特許公開第2008/0019040号明細書
しかし、特許文献2に記載された高周波アシスト記録ヘッドでは、主磁極とスピントルク素子とが、線記録方向において空間的にずれた配置になるため、主磁極下にある磁界の強度ピーク位置に対して、スピントルク発振子から出力される高周波磁界の強度ピーク位置のずれが生じる。この場合、記録能力の最大位置とアシスト効果最大の位置が線記録方向にずれるため、結果として記録強度が線記録方向に広がりを持つことになり、記録分解能が低下してしまう。このような理由で、書込み能力は向上するものの、線記録密度を伸ばすことが困難であるという問題があった。
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであって、記録分解能を向上させることのできる磁気記録ヘッドおよび磁気記録装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様による磁気記録ヘッドは、媒体対向面を含む第1磁性体部を有し、書込み磁界を発する磁極と、前記磁極の前記媒体対向面に形成され、第1および第2磁性層と、前記第1磁性層と前記第2磁性層との間に設けられる非磁性層と、を有する積層体からなり、前記第1および第2磁性層間に電流を通電して前記第2磁性層から高周波磁界を発生するスピントルク発振子と、を備えていることを特徴とする。
また、本発明の第2の態様による磁気記録装置は、磁気記録媒体と、第1の態様による磁気記録ヘッドと、前記磁気記録媒体の信号を読み取る再生部と、前記磁気記録媒体と、前記磁気記録ヘッドおよび再生部とが浮上または接触の状態で対峙しながら相対的に移動するように制御する移動制御部と、前記磁気記録ヘッドを前記磁気記録媒体の所定記録位置に位置するように制御する位置制御部と、前記磁気記録ヘッドを用いて前記磁気記録媒体への書き込み信号および前記磁気記録媒体からの読み出し信号を処理する信号処理手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、記録分解能を向上させることができる。
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比係数などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比係数が異なって表される場合もある。
また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による高周波アシスト磁気記録ヘッドを図1に示す。なお、図1の磁気記録媒体100は本実施形態の磁気記録ヘッド1が動作する際の磁気記録媒体100との位置関係を明確に示すために便宜上、併載したものであって、磁気記録ヘッド1の構造に含まれるものではない。また、図1は本実施形態の磁気記録ヘッド1を、媒体進行方向、すなわち線記録方向に平行でかつ媒体面に垂直な面で切断した断面図である。
本実施形態の磁気記録ヘッド1は、主磁極12と、リターンヨーク14と、コイル18と、スピントルク発振子20とを備えている。主磁極12は媒体100に対向する面(媒体対向面(ABS面ともいう))12aを有し、この媒体対向面12aと反対側、すなわち媒体100から遠い側で絶縁膜16を介してリターンヨーク14と磁気的に接続されている。すなわち、主磁極12とリターヨーク14は、絶縁膜16を介して磁気的に接続しているが、電気的に絶縁されている。なお、本実施形態においては、絶縁膜16は設けなくともよい。ただし、後述する第2実施形態の場合は必要となる。このリターンヨーク14は、主磁極12に対して媒体進行方向に設けられている。また、主磁極12の上部には、主磁極に磁界を誘起するコイル18が設けられている。なお、本実施形態で用いられる媒体100は、裏打ち層101上に垂直磁気記録層102が設けられた構成となっている。
スピントルク発振子20は、主磁極12の媒体対向面12aに設けられている。このスピントルク発振子20は、スピン注入層22、非磁性中間層23、発振層24、および下電極25を備えている。スピン注入層22は主磁極12の媒体対向面12aに接するよう設けられ、非磁性中間層23はスピン注入層22に接するように設けられ、発振層24は非磁性中間層23に接するように設けられ、下電極25は発振層24に接するように設けられている。したがって、本実施形態においては、スピントルク発振子20の下電極25が媒体100に最も近く、スピン注入層22が最も遠い位置となるように配置されている。
このスピントルク発振子20は、主磁極12と下電極25との間に電流を流すことにより、動作する。すなわち、主磁極12は、スピントルク発振子20の上電極を兼用している。
主磁極12は媒体100に磁気記録する磁界を発する強磁性の磁極であり、磁界は主に媒体対向面12aから媒体100に向かって発せられる。また、この図1では省略されているが、主磁極12の発する磁界は、媒体対向面12aから見て主磁極12の上部に設けられたコイル18によって誘起され、その磁界の向きはコイル18に流す電流の向きによってコントロールすることが出来る。磁界の向きを変えることで、媒体100に対して上向き磁界のビットと下向き磁界のビットを書き分けることが出来る。また、主磁極12はスピントルク発振子20に対して、膜面に垂直に通電するための電極の役割も担う。
スピン注入層22は発振層24に偏極したスピンを注入する役割を担う強磁性体であり、発振層24は、スピン注入層22の磁化の向きを中心として振動することで高周波磁界を発振する。したがって、スピントルク発振している間は、発振層24は実質的に磁化の向きが固定されているように設計されていないと、その機能性を失ってしまう。具体的には、発振層24に硬磁性体を用いることで、より安定にすることができる。
一方で、書込み動作を行う際には主磁極12からの磁界を受けるが、スピン注入層22の磁化の向きが主磁極12からの磁界と反対の場合には、スピン注入層22の磁化が非常に不安定になりやすい。そのため、スピン注入層22の磁化は主磁極12からの磁界の向きが変わる際には、追随して速やかに磁化の向きを変えるか、あるいは主磁極12からの磁界では実質的に磁化が揺らがない程度の磁気異方性を持つことが必要である。しかし、一般に主磁極12からの磁界は10kOeを超えるため、磁気異方性によりスピン注入層22の揺らぎを抑えるのは困難である。したがって、磁界に速やかに追随するように、主磁極12の磁界程度で容易に反転する程度の磁気異方性を与えるのが望ましい。
また、スピン注入層22は明確な硬磁性体でなくても、主磁極12からの磁界によってある程度揺らぎを抑えることが出来る。しかし、発振層24が発振する際に、発振層24から流れてくる電子のスピンの影響で揺らぎを生じてしまう。そのため、この影響を抑える程度の磁気異方性を有することが必要である。具体的に用いることが出来る材料としては、Fe、Co、Niの少なくともいずれかを含む硬磁性体であれば、スピン注入する際に十分なスピン偏極率を得ることが出来る。
また、スピン注入層22の磁化の方向は、スピン注入層22の膜面(スピン注入層22の上面または下面)に対して実質的に垂直になるため、磁気異方性も膜面に垂直な一軸異方性であることが望ましい。膜面に垂直な一軸異方性を得ることが出来る材料の中で、前記Fe、Co、Niの少なくとも一つを含む材料としては、Fe−Pt合金、Co−Pt合金、Tb−Fe−Co合金、Tb−Co合金、Co−Cr−Pt合金、Co/Pt積層構造体、Co/Ni積層構造体、Co−Pd積層構造体などを用いることが出来る。
一方で、Fe、Co、Niから選ばれる元素の合金は、Pt、Cr、Tb、Pdなどの磁気異方性をもたらす元素を添加することによりスピン偏極率の点では若干の損失を伴う。これを補うため、スピン注入層22は、上記硬磁性体と、Fe、Co、Niから選ばれる元素およびAl、Cu、Ga、Ge、Siなどの軽元素を含む合金軟磁性層と、の積層構造でも良い。この軟磁性層は非磁性中間層23との界面に形成することで、スピン注入層22全体での磁気異方性とスピン偏極率とを両立することが出来る。
スピン注入層22は良好なスピン偏極率を達成し、スピン注入機能を得るためには良好な膜質が求められる。そのため、膜厚が2nm以上であることが望ましい。より好ましくは5nm以上であると発振層24から流れてくる電子のスピンによる揺らぎを吸収することが出来る。
非磁性中間層23はスピン注入層22と発振層24の間の磁気結合を分断し、かつスピン情報を効率よく伝える役割を担う。具体的な材料としては、Cu、Au、Ag、Pd、Pt、Al、Ir、Osなどの非磁性金属層、あるいは、Mg−O、Ti−O、Hf−Oなどの酸化物層を用いることが出来る。スピントルク発振子20は、印加する電流を増やすことで高周波磁界を強くすることが出来るので、電流を多く流しやすい金属層のほうがこのましい。非磁性中間層23の膜厚は、磁気結合を分断するためには2nm以上の膜厚であることが望ましい。一方、スピン情報を伝えるためには、少なくとも100nm以下であることが必要で、より好ましくは20nm以下が良い。これらの理由で、非磁性中間層23の膜厚は2nmから20nmの間にあることが望ましい。
発振層24は高周波数で回転することにより磁界を発生するため、強い磁界を得るためには磁化と膜厚の積(Ms・T)が大きい強磁性体であることが望ましい。磁化を大きくするためにはFe、Co、Niから選ばれる元素の合金を用いる。一方で、スピントルク発振を効率よく行うためには、発振層24における積Ms・Tの値は小さい方がよい。従って発振層24における積Ms・Tの値は、高周波磁界強度と発振効率の兼ね合いで調整する。Fe、Co、Niから選ばれる合金にAl、Cu、Ga、Ge、Siなどの軽元素を添加することで磁化調整した層を用いる。一方で発振層24は、効率よく磁場を発するために、その磁化が一様に回転することが必要である。具体的には膜厚30nm以下でないと全体が一様に回転せず、スピン波の発生により磁化が減少する。そのため、膜厚は30nm以下で無ければならない。
下電極25は、主磁極12と対をなすことで、スピントルク発振子20に対して膜面垂直に通電するのに用いられる。発振層24を、より媒体100に近づけるためには、出来るだけ薄いほうが良い。下電極25の厚みが50nm程度になると発振層24からの高周波磁界が媒体100にほとんど届かなくなる。このため下電極25は厚さが40nm以下であることが望ましい。スピントルク発振子20に均一に通電するという観点では、した電極25は厚いほうが好ましい。厚さが5nm以下になるともはやスピントルク発振子20に流れる電流は非常に不均一になる。
リターンヨーク14は、リターンヨーク14の媒体対向面14aからみて上部で主磁極12の上部と接続されており、主磁極12の磁界を後方で分散し、効率よく主磁極12に磁界を誘起できるようになっている。また、リターンヨーク14は主磁極12の媒体対向面12aの媒体進行方向側(図1において、主磁極12の媒体対向面12aの右側(以下、トレーリング端12bと呼ぶ))の近傍に形成すると、媒体近傍で主磁極12と磁気的に相互作用して、主磁極12のトレーリング端12bにおいて強い磁界を集中させる効果を生み出す。これにより、主磁極12の媒体対向面12aで実質的に記録を行う部位はトレーリング端12bのみとなるため、非常に記録分解能を上げることが出来る。このような磁界集中効果は、リターンヨーク14と主磁極12の距離が近いほど大きくなるが、一方で近付き過ぎると磁界強度自体がリターンヨーク14に吸収されて減少してしまう。そのため、リターンヨーク14と主磁極12とは、10nm以上の距離となるように形成するのが良い。
図2は第1実施形態の磁気記録ヘッド1を媒体対向面から見た平面図である。スピントルク発振子20および主磁極12は、媒体100から見て、電極25よりも遠い位置に位置する。スピントルク発振子20は、高周波磁界を主磁極12からの磁界と重畳させるために、主磁極12の媒体対向面12aとオーバラップするように形成されている。また、スピントルク発振子20を構成するスピン注入層22は、主磁極12の磁界で容易に磁化が反転することが望ましい。このため、スピントルク発振子20は、主磁極12の媒体対向面12a内に収まるように形成されることが望ましい。
主磁極12は、媒体対向面12aが一般に図2に示すように台形に形成される。これは円形記録媒体においてサスペンションアームを用いて内周側と外周側とを移動して書込みを行うと、線記録方向とヘッドとの角度が場所に応じて変化するため、角度が大きいときには実質的に線記録幅が広がってしまう問題を避けるためである。すなわち斜めになったときに記録幅方向にせり出してくる部分を前もって取り除いて形成することで、線記録幅の広がりを回避するためである。そのような機能を持たせることと整合して、記録幅は1の台形長辺の長さに対応して決まるように設計される。
本実施形態の磁気記録ヘッド1では、スピントルク発振子20のサイズ(媒体100に平行な面のサイズ)は、主磁極12の媒体対向面12aより小さく形成するため、磁気記録幅はさらにスピントルク発振子20の大きさで規定される。
また図2において、主磁極12の磁界は主磁極12のトレーリング端12bで最も強いため、高周波アシスト効果のピークもトレーリング端12bに重ねる必要がある。高周波磁界は発振層24の磁化回転によって発生するため、その磁界方向も回転している。高周波アシスト効果は、媒体100中の記録ビットの磁化の歳差運動を拡大することで得られるので、高周波磁界の強さだけではなく、磁界回転方向において記録ビットの磁化の歳差運動方向と一致する成分を含まなければならない。
図3は、記録ビットの磁化を高周波アシスト記録ヘッドによって反転させる際の磁化と磁界の動きを説明する図である。図3中に発振層24の磁化回転方向と、磁界回転方向を示す。発振層24を書込み磁界方向から見た場合の磁界の回転方向は、発振層24の媒体投影面内と面外では反対の方向になる。一方、媒体100の磁化の回転方向は、磁化の方向自体が書込み磁界と反対であるため、発振層24の回転方向とは逆向きの回転になる。これらの磁化や磁界の回転方向を全て考慮すると、アシスト効果が得られるのは発振層24の媒体への投影面外の場所であり、なおかつ強い磁界を得るために発振層24に出来るだけ近いところになる。したがって、アシスト効果は発振層24の端部近傍で最も強くなる。
これらのことから、本実施形態における、主磁極12とスピントルク発振子20の磁界の重ね合わせとしては、図1および図2に示すように、主磁極12のトレーリング端12bにおいてスピントルク発振子20の端面を実質的にそろえる配置が望ましい。このような配置にすることにより、図4(a)、4(b)に示すように、スピントルク発振子20からの高周波アシスト磁界と、主磁極10からの記録磁界のピーク位置を互いに重ね合わせることが出来る。これにより、記録分解能を向上させることが可能となり、線記録密度の向上を達成することができる。
これに対して、比較例の磁気記録ヘッドのように、主磁極10とリターンヨーク14との間の磁気ギャップに、電極21、スピン注入層22、非磁性中間層23、発振層24、および電極25からなるスピントルク発振子20が設けられる場合は、図5(a)、5(b)に示すように、スピントルク発振子20からの高周波アシスト磁界と、主磁極10からの記録磁界のピーク位置がかなり離れているので、記録強度が線記録方向に広がりをもち、記録分解能が低下し、線記録密度を向上させることはできない。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態による高周波アシスト磁気記録ヘッドを図6に示す。図6は本実施形態の磁気記録ヘッド1Aを、媒体進行方向、すなわち線記録方向に平行でかつ媒体面に垂直な面で切断した断面図である。
本実施形態の磁気記録ヘッド1Aは、図1に示す第1実施形態の磁気記録ヘッド1において、下電極25がリターンヨーク14の媒体対向面14aまで延び、この媒体対向面14aに接触する構造を有している。すなわち、リターンヨーク14は、下電極25の接続配線を兼ねている構成となっている。本実施形態においては、下電極25は、主磁極12側における膜厚は、リターンヨーク側における膜厚よりも薄い構成となっている。
第2実施形態の磁気記録ヘッド1Aを、媒体100からみた平面図を図7に示す。磁気記録ヘッド1Aの下部面全体が下電極25で覆われた構造になるが、磁性体部分について言えば、第1実施形態との違いはない。したがって、第2実施形態の磁気記録ヘッドも、第1実施形態と同様に、スピントルク発振子20からの高周波アシスト磁界と、主磁極10からの記録磁界のピーク位置を互いに重ね合わせることが出来、これにより、記録分解能を向上させることが可能となり、線記録密度の向上を達成することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態による高周波アシスト磁気記録ヘッドを図8に示す。図8は本実施形態の磁気記録ヘッド1Bを、媒体進行方向、すなわち線記録方向に平行でかつ媒体面に垂直な面で切断した断面図である。また、本実施形態の磁気記録ヘッド1Bを媒体100からみた平面図を図9に示す。
本実施形態の磁気記録ヘッド1Bは、図1に示す第1実施形態の磁気記録ヘッド1において、スピントルク発振子20の下電極25が、リターンヨーク14側以外の、発振層24の側面を取り囲んでいる構成となっている。したがって、媒体100に対向するスピントルク発振子20面、すなわち、発振層24の面は、むき出しになっている。この構造の場合、電流が膜面に対して垂直でない成分が増えるため、発振効率の点では不利であるが、発振層24を、媒体100により近づけることが出来るため、より強い高周波磁界を得ることができる。
この第3実施形態も第1実施形態と同様に、スピントルク発振子20からの高周波アシスト磁界と、主磁極10からの記録磁界のピーク位置を互いに重ね合わせることが出来、これにより、記録分解能を向上させることが可能となり、線記録密度の向上を達成することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態による高周波アシスト磁気記録ヘッドを図10に示す。図10は本実施形態の磁気記録ヘッド1Cを、媒体進行方向、すなわち線記録方向に平行でかつ媒体面に垂直な面で切断した断面図である。
本実施形態の磁気記録ヘッド1Cは、図1に示す第1実施形態の磁気記録ヘッド1において、スピントルク発振子20を媒体100に対して傾けて配置した構成となっている。第1実施形態においては、スピントルク発振子20の各層の積層面は、媒体100の上面に対して略平行であったが、本実施形態においては、スピントルク発振子20の各層の積層面は、媒体100の上面に対して傾いて積層されている。このため、主磁極12の媒体対向面12aも、媒体100の上面に対して傾いて形成される。そして、この媒体対向面12aと、媒体100との間の距離が、リターンヨーク14から遠くなるにつれて、大きくなるように、媒体対向面12aが傾いて形成される。なお、下電極25は、下電極25の媒体100に対向する面25aが媒体100の上面に略平行となるように、形成される。
本実施形態においては、発振層24を、媒体100により接近して配置することができること、および発振層24の膜面と媒体100の上面とのなす角度が平行に近づくことで、高周波磁界をより強くすることができる。これにより、発振層から発生される高周波磁界の方向が媒体厚さ中心において、円偏光に近づき、媒体の歳差運動を効率良く誘起し、アシスト効率を高めることができる。
この第3実施形態も第1実施形態と同様に、スピントルク発振子20からの高周波アシスト磁界と、主磁極10からの記録磁界のピーク位置を互いに重ね合わせることが出来、これにより、記録分解能を向上させることが可能となり、線記録密度の向上を達成することができる。
なお、上記第1乃至第4実施形態は、相互に併用可能な要素を含む。例えば、第3実施形態および第4実施形態において、第2実施形態に示すように下電極5をリターンヨーク6に接続する構成とすることも可能である。また、スピン注入層22、非磁性中間層23、発振層24に用いられる具体的な材料も共通のものを用いることが出来る。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態による高周波アシスト磁気記録ヘッドを図11に示す。図11は本実施形態の磁気記録ヘッド1Dを、媒体進行方向、すなわち線記録方向に平行でかつ媒体面に垂直な面で切断した断面図である。また、本実施形態の磁気記録ヘッド1Dを媒体100からみた平面図を図12に示す。
本実施形態に磁気記録ヘッド1Dは、スピントルク発振子20Aを構成する、スピン注入層22A、非磁性中間層23A、および発振層24Aの積層面が、主磁極12の媒体対向面12aおよび媒体100の上面に対して略垂直な構成となっている。このため、スピントルク発振子20Aのスピン注入層22A、非磁性中間層23A、および発振層24Aのそれぞれの側面の一部が、主磁極12の媒体対向面12aと、絶縁層27を介して主磁極12と接続される。すなわち、スピン注入層22A、非磁性中間層23A、および発振層24Aは、主磁極12と、絶縁層27によって電気的に絶縁される。そして、非磁性中間層23Aと反対側となるスピン注入層22Aの面には電極25が接続され、この電極25は主磁極12の媒体対向面12aに接続される。また、非磁性中間層23Aと反対側となる発振層24Aの面には電極25が接続され、この電極25はリターンヨーク14の媒体対向面14aに接続される。なお、本実施形態におけるスピントルク発振子20Aのスピン注入層22Aおよび発振層24Aは、第1乃至第4実施形態におけるスピントルク発振子20のスピン注入層22Aおよび発振層24Aと異なり、磁化の向きが膜面に平行となっている。
本実施形態においては、発振層24と電極25との接触面は、主磁極12のトレーリング端12bに一致するように構成することが望ましい。この構成により、スピントルク発振子20Aからの高周波アシスト磁界と、主磁極10からの記録磁界のピークを互いに重ね合わせることが可能となる。
本実施形態の磁気記録ヘッド1Dにおいては、電極25と電極25との間に電流を流すことにより、スピントルク発振子20Aから高周波磁界を発生する。スピン注入層22Aは第1実施形態と同様に、書込み磁界によってその向きを変えるが、膜面に平行の磁化を有するため、使用可能な硬磁性体としては、膜面に平行な磁気異方性を持つものでよい。具体的にはFe、Co、Niから選ばれる元素の単体または合金に希土類金属、貴金属などを添加することで容易に異方性を得ることが出来る。
一方、非磁性中間層23Aおよび発振層24Aに使用することの出来る材料は第1実施形態と同じである。発振層24Aの磁化の向きは、スピン注入層22Aと同様に膜面に平行であり、第1実施形態と比較すると磁化の回転は円形ではなく、二次元に閉じ込められた直線的振動になる。第5実施形態において、発振層24Aが発生する高周波磁界の回転方向は、第1実施形態と同様に、主磁極12のトレーリング端12bに置いてアシスト効果が得られる回転方向となるが、回転成分は第1実施形態より小さく、回転的発振よりもむしろ直線振動的発振をする。以上の理由から、アシスト効果は得られるが、第1実施形態よりは効果が小さい。
この第5実施形態も第1実施形態と同様に、スピントルク発振子20Aからの高周波アシスト磁界と、主磁極10からの記録磁界のピーク位置を互いに重ね合わせることが出来、これにより、記録分解能を向上させることが可能となり、線記録密度の向上を達成することができる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態による高周波アシスト磁気記録ヘッドを図13に示す。図13は本実施形態の磁気記録ヘッド1Eを、媒体進行方向、すなわち線記録方向に平行でかつ媒体面に垂直な面で切断した断面図である。
本実施形態の磁気記録ヘッド1Eは、図11に示す第5実施形態の磁気記録ヘッド1Dにおいて、スピントルク発振子20Aを、媒体100の上面に対して傾けた構成となっている。すなわち、第5実施形態においてはスピントルク発振子20Aの各層の積層面は、媒体100の上面に対して略垂直であったが、第6実施形態においては、スピントルク発振子20Aの各層の積層面は、媒体100の上面に垂直方向に対して傾いた構成となっている。なお、第6実施形態においても第5実施形態と同様に、スピントルク発振子20Aの各層の積層面は、主磁極12の媒体対向面12aに対して略垂直となっている。
このように、スピントルク発振子20Aを、媒体100の上面に対して傾けた構成とすることにより、媒体100の上面に平行な面内の高周波磁界成分を増やすことが出来るので、アシスト効果も増加する。
この第6実施形態も第1実施形態と同様に、スピントルク発振子20Aからの高周波アシスト磁界と、主磁極10からの記録磁界のピーク位置を互いに重ね合わせることが出来、これにより、記録分解能を向上させることが可能となり、線記録密度の向上を達成することができる。
(第7実施形態)
次に、本発明の第6実施形態による高周波アシスト磁気記録ヘッドを図14に示す。図14は本実施形態の磁気記録ヘッド1Fを、媒体進行方向、すなわち線記録方向に平行でかつ媒体面に垂直な面で切断した断面図である。また、本実施形態の磁気記録ヘッド1Fを媒体100からみた平面図を図15に示す。
本実施形態の磁気記録ヘッド1Fは、図1に示す第1実施形態の磁気記録ヘッド1におおいて、スピントルク発振子20を、リターンヨーク14からの距離が主磁極12のトレーリング端12bまでの距離よりも遠くなるように、オフセットした構成となっている。本実施形態においては、第1実施形態と異なり、主磁極12の書込み磁界のピーク位置と、発振層24の高周波アシスト磁界のピーク位置とに、ずれが生じる。しかし、スピントルク発振し20全体にかかる書込み磁界は、均一性が上昇するため、スピントルク発振子20自体は安定する。したがって、書込み磁界との重なり部分を著しく損なわない範囲でずらすことにより、むしろトレーリング端12bの高周波磁界の大きさを大きくすることが出来る。最適なずらし範囲は、磁場の均一性を得るためには、トレーリング端12bから5nmから10nmであることが好ましい。10nmより多くずらすと重なり領域が失われてしまうので好ましくない。なお、本実施形態において、図15に示すように、ずらしてもスピントルク発振子20自体は主磁極12の媒体投影面内に収まっていることが磁場の均一性の点で重要である。
なお、本実施形態の磁気記録ヘッド1Fにおいては、図6に示す第2実施形態の磁気記録ヘッド1Aのように、スピントルク発振子20の下電極25をリターンヨーク14に接続してリターンヨーク14を通じてスピントルク発振子20に電流を流すことも出来る。また、図8に示す第3実施形態の磁気記録ヘッド1Bのように下電極25が発振層24を囲むように形成することも出来る。
この第7実施形態も第1実施形態と同様に、スピントルク発振子20Aからの高周波アシスト磁界と、主磁極10からの記録磁界のピーク位置を互いに可及的に接近させることが出来、これにより、記録分解能を向上させることが可能となり、線記録密度の向上を達成することができる。
(第8実施形態)
次に、本発明の第8実施形態による高周波アシスト磁気記録ヘッドを図16に示す。図16は本実施形態の磁気記録ヘッド1Gを、媒体進行方向、すなわち線記録方向に平行でかつ媒体面に垂直な面で切断した断面図である。
本実施形態の磁気記録ヘッド1Gは、図11に示す第5実施形態の磁気記録ヘッド1Dにおいて、スピントルク発振子20Aの発振層24Aと電極25との接触面を、リターンヨーク14からの距離が主磁極12のトレーリング端12bまでの距離よりも遠くなるように、オフセットした構成となっている。オフセットすることによって得られる効果は、第7実施形態の場合と同じで、スピントルク発振子20Aにかかる磁場の均一性を向上させて、スピントルク発振子20Aの発振を安定化することであり、適切なずらし(オフセット)量も5nmから10nmであることが好ましい。
この第8実施形態も第5実施形態と同様に、スピントルク発振子20Aからの高周波アシスト磁界と、主磁極10からの記録磁界のピーク位置を互いに可及的に接近させることが出来、これにより、記録分解能を向上させることが可能となり、線記録密度の向上を達成することができる。
(第9実施形態)
次に、本発明の第9実施形態による高周波アシスト磁気記録ヘッドを図17に示す。図17は本実施形態の磁気記録ヘッド1Hを、媒体進行方向、すなわち線記録方向に平行でかつ媒体面に垂直な面で切断した断面図である。
本実施形態の磁気記録ヘッドは、図1に示す第1実施形態の磁気記録ヘッド1において、スピントルク発振子20のスピン注入層22を主磁極12が兼ねた構造を有している。この構造では、主磁極12が軟磁性体であるため、発振層24が発振した際に揺らぎの影響を受けやすいが、主磁極12自体は体積が大きいため、実質的な揺らぎの影響は生じない。また、スピン注入層22を省略した分だけ主磁極12が媒体100に近づくことが出来るため、書込み磁界を強めることが出来る。しかし、主磁極12の磁化は媒体対向面12aから離れるにしたがって向きが大きく変わるため、スピン注入効果をキャンセルする成分が混入してくる。これを防ぐために、主磁極12に酸化物や、Pt、Ruなどの重い元素を添加して、スピンの相関長を短くしてやることで改善することが出来る。
また、第9実施形態においては、図6に示す第2実施形態のように、スピントルク発振子20の下電極25をリターンヨーク14に接続して、リターンヨーク14を通じてスピントルク発振子20に電流を流すことも出来る。また、図8に示す第3実施形態のように下電極25が発振層24を囲むように形成することも出来る。
この第9実施形態も第1実施形態と同様に、スピントルク発振子20Aからの高周波アシスト磁界と、主磁極10からの記録磁界のピーク位置を互いに重ね合わせることが出来、これにより、記録分解能を向上させることが可能となり、線記録密度の向上を達成することができる。
(第10実施形態)
次に、本発明の第10実施形態による高周波アシスト磁気記録ヘッドを図18に示す。図18は本実施形態の磁気記録ヘッド1Iを、媒体進行方向、すなわち線記録方向に平行でかつ媒体面に垂直な面で切断した断面図である。
本実施形態の磁気記録ヘッド1Iは、図11に示す第5実施形態において、スピントルク発振子20Aの電極25およびスピン注入層22Aを削除して、これらを主磁極12が兼ねた構造を有している。この構造も第9実施形態で説明したと同様に、主磁極12が軟磁性体であるため、発振層24が発振した際に揺らぎの影響を受けやすいが、主磁極12自体は体積が大きいため、実質的な揺らぎの影響は生じない。
しかし、主磁極12の磁化は媒体対向面12aから離れるにしたがって向きが大きく変わるため、スピン注入効果をキャンセルする成分が混入してくる。これを防ぐために、主磁極12に酸化物や、Pt、Ruなどの重い元素を添加して、スピンの相関長を短くしてやることで改善することが出来る。
この第10実施形態も第5実施形態と同様に、スピントルク発振子20Aからの高周波アシスト磁界と、主磁極10からの記録磁界のピーク位置を互いに重ね合わせることが出来、これにより、記録分解能を向上させることが可能となり、線記録密度の向上を達成することができる。
(第11実施形態)
次に、本発明の第11実施形態による磁気ヘッドを図19に示す。図19は本実施形態の磁気ヘッド2を、媒体進行方向、すなわち線記録方向に平行でかつ媒体面に垂直な面で切断した断面図である。
本実施形態の磁気ヘッド2は、第1実施形態の磁気記録ヘッド1と、媒体100に記録した信号を読み取る再生ヘッド(再生部)30と、を備えており、磁気記録再生ヘッドである。再生ヘッド30は、磁気抵抗効果素子32と、磁気抵抗効果素子32の読み取り分解能を向上させるために磁気抵抗効果素子を挟む一対のシールド31a、31bとを備えている。磁気抵抗効果素子32にはトンネル磁気抵抗効果膜を、シールド31a、31bにはパーマロイからなる軟磁性体を用い、シールド31a、31bには磁気抵抗効果素子32に通電するための電極としての機能も持たせたている。スピントルク発振子20は、スピン注入層22として膜厚が10nmのCoPt合金、非磁性中間層23として膜厚が5nmのCu、発振層24として膜厚が15nmのCoFeAl合金を用いる。また、下電極25としてTa/Cu/Taの積層を全体で10nm形成する。スピントルク発振子20の下電極25を除く各層の媒体100に平行な面の大きさは50nm四方として、主磁極12の媒体対向面12aの大きさは、記録幅方向に100nm、媒体進行方向に200nmとする。
スピントルク発振子20の駆動電流は下電極25から主磁極12に向かって低電圧あるいは低電流で流れるように設定する。主磁極12には書込み磁界を誘起するためのコイル18が巻かれており、情報を書込み磁界の向きに直して書き込み電流を調整する機能を備えている。リターンヨーク14は主磁極12のトレーリング端12bから40nmの距離に形成した。
比較例として、本実施形態の磁気ヘッドにおいて、磁気記録ヘッド1を図5(a)に示す磁気記録ヘッドに置き換えたものを作成する。すなわち、比較例における再生ヘッドは本実施形態の再生ヘッド30と同じにして、スピントルク発振子20の材料、および膜厚も同じにした。主磁極12のトレーリング端12aとリターンヨーク14との間の距離も40nmで形成した。主磁極12の記録幅方向の大きさは80nm、媒体進行方向には160nmとした。磁気記録媒体100は垂直記録媒体を用いた。
本実施形態の磁気ヘッドと、比較例の磁気ヘッドのシグナル−ノイズ比(S/N比)を図20に示す。図20からわかるように、線記録密度が10ビット/インチ程度までは差はないが、それ以上になると、比較例は書込みにじみの問題でS/N比が大きく減少した。一方で、本実施形態の磁気ヘッドは、S/N比の減少の程度は比較例よりも少なく、比較例よりも優れている。
(第12実施形態)
次に、本発明の第12実施形態による磁気記録ヘッドの製造方法について、図21乃至図25を参照して説明する。本実施形態の製造方法は、図6に示す第2実施形態の磁気記録ヘッド1Aを製造するものである。
図21(a)はハードディスクドライブのヘッドを作成する過程において、ウェハー300上に磁気ヘッドの再生ヘッド(再生部)、主磁極、リターンヨーク、および磁気ヘッドを構成する上で必須の構造を作成した後、スライダーと呼ばれる数百ミクロンの大きさに分断加工される前段階として棒状に加工されたバー302を示す。このバー302をウェハー300から切り出したものを図21(b)に示す。図21(b)に示すバー302を矢印の方向から観察した形態を図22に示す。符号317はアルチック基板である。符号308は再生部に電気を流すための電極層であり、同時に再生部の読み取り能力において空間分解能を向上させるためのシールド層である。符号309は再生部に磁気的な安定を与えるための硬磁性層、符号30は再生部であり、トンネル磁気抵抗効果膜などを用いることが出来る。符号311は再生部30に電気を流すための電極層であり、同時に再生部30の読み取り能力において空間分解能を向上させるためのシールド層である。符号12は主磁極であり、符号14は前記リターンヨークであり、符号314は配線が形成されている部位である。
図23は図21に示すのと同様の手順により、スピントルク発振子20をウェハー上に形成した後、棒状に形成した状態である。符号317はスピントルク発振子20を形成するための基板である。なお、図23は、スピントルク発振子20を積層方向から見た図である。符号305はスピントルク発振子20の電極である。図22と図23に示す面を、互いに張り合わせることで図6に示す磁気記録ヘッドを形成することが出来る。
次に、主磁極12とスピントルク発振子20とを重ね合わせる方法について図24(a)乃至図25(b)を参照して説明する。図24(a)に示すように、電極315は主磁極12とリターンヨーク14との隙間よりもはるかに長く形成される。主磁極12とリターンヨーク14は、第2実施形態の説明で述べたとおり、スピントルク発振子20の電極の役割も兼ねており、通電する機能を備える。このため、図24(a)に示す矢印の方向にずらしながら主磁極12とリターンヨーク14との間の抵抗を観察することにより、抵抗が小さくなるところで横方向の最適位置を求めることが出来る。図25(a)、25(b)に、横方向の最適位置を求めた後、縦方向の最適位置を求める方法を示す。横方向の場合と同様に、主磁極12とリターンヨーク14との間の抵抗を観察することにより、最適位置を見つけることが出来る。図25(a)に示す矢印の方向にずらしていくと、スピントルク発振子20と主磁極12とが離れるときに抵抗値が高くなる。これによりスピントルク発振子20と主磁極12とが重なる位置を見つけることが出来る。
(第13実施形態)
次に、本発明の第13実施形態による磁気記録装置について説明する。
上述した第1乃至第10実施形態のいずれかに記載の磁気記録ヘッド(以下単に磁気ヘッドともいう)および第11実施形態の磁気ヘッドは、例えば、記録再生一体型の磁気ヘッドアセンブリに組み込まれ、磁気記録装置に搭載することができる。なお、本実施形態による磁気記録装置は、記録機能のみを有することもできるし、記録機能と再生機能の両方を有することもできる。
図26は、本発明の第4実施形態による磁気記録装置の構成を例示する模式的斜視図である。図26に示すように、本実施形態による磁気記録装置150は、ロータリーアクチュエータを用いた形式の装置である。同図において、記録用媒体ディスク180は、スピンドルモータ152に装着され、図示しない駆動装置制御部からの制御信号に応答する図示しないモータにより矢印Aの方向に回転する。本実施形態に係る磁気記録装置150は、複数の記録用媒体ディスク180を備えたものとしても良い。
記録用媒体ディスク180に格納する情報の記録再生を行うヘッドスライダー153は、薄膜状のサスペンション154の先端に取り付けられている。ここで、ヘッドスライダー153は、例えば、前述した実施形態のいずれかによる磁気ヘッドをその先端付近に搭載している。
記録用媒体ディスク180が回転すると、ヘッドスライダー153の媒体対向面(ABS)は、記録用媒体ディスク180の表面から所定の浮上量をもって保持される。なお、ヘッドスライダー153が記録用媒体ディスク180と接触するいわゆる「接触走行型」としても良い。
サスペンション154は、図示しない駆動コイルを保持するボビン部などを有するアクチュエータアーム155の一端に接続されている。アクチュエータアーム155の他端には、リニアモータの一種であるボイスコイルモータ156が設けられている。ボイスコイルモータ156は、アクチュエータアーム155のボビン部に巻き上げられた図示しない駆動コイルと、このコイルを挟み込むように対向して配置された永久磁石及び対向ヨークからなる磁気回路とから構成することができる。
アクチュエータアーム155は、軸受部157の上下2箇所に設けられた図示しないボールベアリングによって保持され、ボイスコイルモータ156により回転摺動が自在にできるようになっている。
図27は、本実施形態に係る磁気記録装置の一部の構成を例示しており、アクチュエータアーム155から先の磁気ヘッドアセンブリ160をディスク側から眺めた拡大斜視図である。図27に示したように、磁気ヘッドアセンブリ160は、軸受部157と、この軸受部157から延出したヘッドジンバルアセンブリ(以下、HGAと称する)158と、軸受部157からHGAと反対方向に延出しているとともにボイスコイルモータのコイル147を支持した支持フレーム146を有している。HGAは、軸受部157から延出したアクチュエータアーム155と、アクチュエータアーム155から延出したサスペンション154と、を有する。
サスペンション154の先端には、既に説明した第1乃至第11実施形態のいずれかによる磁気ヘッドを具備するヘッドスライダー153が取り付けられている。
すなわち、本実施形態に係る磁気ヘッドアセンブリ160は、第1乃至第11実施形態のいずれかによる磁気ヘッドと、磁気ヘッドを一端に搭載するサスペンション154と、サスペンション154の他端に接続されたアクチュエータアーム155と、を備えている。
サスペンション154は信号の書き込み及び読み取り用のリード線(図示しない)を有し、このリード線とヘッドスライダー153に組み込まれた磁気記録ヘッドの各電極とが電気的に接続されている。また、図示しない電極パッドが、磁気ヘッドアセンブリ160に設けられる。本具体例においては、電極パッドは8個設けられる。すなわち、主磁極61のコイル用の電極パッドが2つ、磁気再生素子71用の電極パッドが2つ、DFH(ダイナミックフライングハイト)用の電極パッドが2つ、スピントルク発振子10用の電極パッドが2つ、設けられる。
そして、磁気記録ヘッドを用いて磁気記録媒体への信号の書き込みと読み出しを行う、図示しない信号処理部190が設けられる。信号処理部190は、例えば、図26に示した磁気記録装置150の図面中の背面側に設けられる。信号処理部190の入出力線は、電極パッドに接続され、磁気記録ヘッドと電気的に結合される。
このように、本実施形態に係る磁気記録装置150は、磁気記録媒体と、第1乃至第11実施形態のいずれかによる磁気ヘッドと、磁気記録媒体と磁気ヘッドとを離間させ、または、接触させた状態で対峙させながら相対的に移動可能とした可動部と、磁気ヘッドを磁気記録媒体の所定記録位置に位置合せする位置制御部と、磁気ヘッドを用いて磁気記録媒体への信号の書き込みと読み出しを行う信号処理部と、を備える。すなわち、上記の磁気記録媒体として、記録用媒体ディスク180が用いられる。上記の可動部は、ヘッドスライダー153を含むことができる。また、上記の位置制御部は、磁気ヘッドアセンブリ160を含むことができる。
本発明の各実施形態による磁気ヘッドに用いることができる磁気記録媒体の第1具体例を図28に示す。
本具体例の磁気記録媒体201は、非磁性体(あるいは空気)287により互いに分離された垂直配向した多粒子系の磁性ディスクリートトラック286を有する。この磁気記録媒体201がスピンドルモータ204により回転され、媒体走行方向に向けて移動する際に、ヘッドスライダー203に搭載された磁気ヘッド205により、記録磁化284を形成することができる。なお、ヘッドスライダー203はサスペンション202の先端に取り付けられている。このサスペンション202には、信号の書き込みおよび読み取り用のリード線を有し、これらのリード線とヘッドスライダー203に組み込まれた磁気ヘッド205の各電極とが電気的に接続される。
スピントルク発振子の記録トラック幅方向の幅(TS)を記録トラックの幅(TW)以上で、且つ記録トラックピッチ(TP)以下とすることによって、スピントルク発振子から発生する漏れ高周波磁界による隣接記録トラックの保磁力の低下を大幅に抑制することができる。このため、本具体例の磁気記録媒体201では、記録したい記録トラックのみを効果的に高周波磁界アシスト記録することができる。特に、高周波磁界は周波数が高くシールド効果がないため、トラック幅方向に設けたシールドで隣接記録トラックへの記録滲みを低減することが困難である。本発明の各実施形態による磁気ヘッドでは、図28で示した磁気記録媒体201を用いた磁気記録再生装置により、隣接記録トラックのイレーズ問題を解決することができる。また、本具体例によれば、従来の磁気ヘッドでは書き込み不可能なFePtやSmCo等の高磁気異方性エネルギーKの媒体磁性材料を用いることによって、媒体磁性粒子のさらなる微細化(ナノメーター級のサイズ)が可能となり、記録トラック方向(ビット方向)においても、従来よりも遥かに線記録密度の高い磁気記録装置を実現することができる。
図29に、本発明の各実施形態の磁気ヘッドに用いることができる磁気記録媒体の第2具体例を示す。すなわち、本具体例の磁気記録媒体201は、非磁性体287により分離された磁性ディスクリートビット288を有する。この磁気記録媒体201がスピンドルモータ204により回転され、媒体走行方向に向けて移動する際に、ヘッドスライダー203に搭載された磁気記録ヘッド205により、記録磁化を形成することができる。
この具体例においても、スピントルク発振子の記録トラック幅方向の幅(TS)を記録トラックの幅(TW)以上で、且つ記録トラックピッチ(TP)以下とすることによって、スピントルク発振子から発生する漏れ高周波磁界による隣接記録トラックの保磁力の低下を大幅に抑制することができるため、記録したい記録トラックのみを効果的に高周波磁界アシスト記録することができる。
第1実施形態の磁気記録ヘッドの断面図。 第1実施形態の磁気記録ヘッドの媒体からみた平面図。 媒体の記録ビットの磁化を記録ヘッドによって反転させる際の磁化と磁界の動きを説明する図。 第1実施形態の磁気記録ヘッドの効果を説明する図。 比較例の磁気記録ヘッドによる主磁極の磁界と、高周波磁界との位置関係を説明する図。 第2実施形態の磁気記録ヘッドの断面図。 第2実施形態の磁気記録ヘッドの媒体からみた平面図。 第3実施形態の磁気記録ヘッドの断面図。 第3実施形態の磁気記録ヘッドの媒体からみた平面図。 第4実施形態の磁気記録ヘッドの断面図。 第5実施形態の磁気記録ヘッドの断面図。 第5実施形態の磁気記録ヘッドの媒体からみた平面図。 第6実施形態の磁気記録ヘッドの断面図。 第7実施形態の磁気記録ヘッドの断面図。 第7実施形態の磁気記録ヘッドの媒体からみた平面図。 第8実施形態の磁気記録ヘッドの断面図。 第9実施形態の磁気記録ヘッドの断面図。 第10実施形態の磁気記録ヘッドの断面図。 第11実施形態の磁気ヘッドの断面図。 第11実施形態の磁気ヘッドの効果を説明する図。 第12実施形態による磁気ヘッドの製造方法を説明する図。 第12実施形態による磁気ヘッドの製造方法を説明する図。 第12実施形態による磁気ヘッドの製造方法を説明する図。 第12実施形態による磁気ヘッドの製造方法を説明する図。 第12実施形態による磁気ヘッドの製造方法を説明する図。 第13実施形態による磁気記録装置の概略の構成を示す斜視図。 ヘッドスライダーが搭載されるヘッドスタックアセンブリを示す斜視図。 磁気記録媒体の第1具体例を示す図。 磁気記録媒体の第2具体例を示す図。
符号の説明
1 磁気記録ヘッド
12 主磁極
12a 主磁極の媒体対向面
12b トレーリング端
14 リターンヨーク
14a リターンヨークの媒体対向面
16 絶縁膜
18 コイル
20 スピントルク発振子
22 スピン注入層
23 非磁性中間層
24 発振層
25 下電極
100 磁気記録媒体
101 裏打ち層
102 垂直磁気記録層

Claims (14)

  1. 媒体対向面を含む第1磁性体部を有し、書込み磁界を発する磁極と、
    前記磁極の前記媒体対向面に形成され、第1および第2磁性層と、前記第1磁性層と前記第2磁性層との間に設けられる非磁性層と、を有する積層体からなり、前記第1および第2磁性層間に電流を通電して前記第2磁性層から高周波磁界を発生するスピントルク発振子と、
    を備えていることを特徴とする磁気記録ヘッド。
  2. 前記媒体対向面に平行な面への前記スピントルク発振子の投影形状の面積は前記媒体対向面の面積よりも小さく、かつ前記投影形状が前記媒体対向面内に完全に包含されることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果素子。
  3. 前記スピントルク発振子の積層体の積層面が前記媒体対向面に対して略平行であることを特徴とする請求項1または2記載の磁気記録ヘッド。
  4. 前記第1磁性体部の延在する方向は、前記媒体対向面に垂直な方向に対して傾いていることを特徴とする請求項1または2記載の磁気記録ヘッド。
  5. 前記スピントルク発振子の積層体の積層面が前記媒体対向面に対して略垂直であり、前記積層体と前記媒体対向面との間に絶縁層が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の磁気記録ヘッド。
  6. 前記第1磁性層は前記磁極に含まれ、前記非磁性層が前記磁極に直接形成されていることを特徴とする請求項3記載の磁気記録ヘッド。
  7. 前記磁極の前記第1磁性体部と略平行となる第2磁性体部を有しかつ前記磁極と磁気回路を形成するリターンヨークを更に備えていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の磁気記録ヘッド。
  8. 前記スピントルク発振子の前記リターンヨークに最も近い第1面は、前記第1磁性体部の前記リターンヨークに最も近い第2面に比べて前記リターンヨークから離れて位置し、前記第1面と前記第2面との距離は10nm以下であることを特徴とする請求項7記載の磁気記録ヘッド。
  9. 前記積層体の前記第2磁性層は、前記第1磁性層よりも前記媒体対向面から離れた位置にあり、前記第2磁性層に接続する電極を更に備えていることを特徴とする請求項8記載の磁気記録ヘッド。
  10. 前記電極は、前記リターンヨークまで延在して前記リターンヨークと接続されることを特徴とする請求項9記載の磁気記録ヘッド。
  11. 前記電極は、前記第2磁性層の側面を囲んでいること特徴とする請求項9記載の磁気記録ヘッド。
  12. 磁気記録媒体と、
    請求項1乃至11いずれかに記載の磁気記録ヘッドと、
    前記磁気記録媒体の信号を読み取る再生部と、
    前記磁気記録媒体と、前記磁気記録ヘッドおよび再生部とが浮上または接触の状態で対峙しながら相対的に移動するように制御する移動制御部と、
    前記磁気記録ヘッドを前記磁気記録媒体の所定記録位置に位置するように制御する位置制御部と、
    前記磁気記録ヘッドを用いて前記磁気記録媒体への書き込み信号および前記磁気記録媒体からの読み出し信号を処理する信号処理手段と、
    を備えることを特徴とする磁気記録装置。
  13. 前記磁気記録媒体は、隣接し合う記録トラック同士が非磁性部材を介して形成されたディスクリートトラック媒体であることを特徴とする請求項12記載の磁気記録装置。
  14. 前記磁気記録媒体は、非磁性部材を介して孤立した記録磁性パターン部が規則的に配列形成されたディスクリートビット媒体であることを特徴とする請求項12記載の磁気記録装置。
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