JP5814908B2 - 磁気ヘッド、及び磁気記録再生装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、磁気ヘッド、及び磁気記録再生装置に関する。
1990年代においては、MR(Magneto−Resistive effect)ヘッドとGMR(Giant Magneto−Resistive effect)ヘッドの実用化が引き金となって、HDD(Hard Disk Drive)の記録密度と記録容量が飛躍的な増加を示した。しかし、2000年代に入ってから磁気記録媒体の熱揺らぎの問題が顕在化してきたために、記録密度増加のスピードが一時的に鈍化した。それでも、面内磁気記録よりも原理的に高密度記録に有利である垂直磁気記録が2005年に実用化されたことが牽引力となって、昨今、HDDの記録密度は年率約40%の伸びを示している。
しかしながら、このような高い記録密度の実現は、垂直磁気記録方式を用いても、再び熱揺らぎの問題が顕在化するために容易ではないと考えられる。
この問題を解消し得る記録方式として「高周波アシスト磁気記録方式」が提案されている。高周波アシスト磁気記録方式では、記録信号周波数より十分に高い、磁気記録媒体の共鳴周波数付近の高周波磁界を局所的に印加する。この結果、磁気記録媒体が共鳴し、高周波磁界を印加された磁気記録媒体の保磁力(Hc)はもともとの保磁力の半分以下となる。このため、記録磁界に高周波磁界を重畳することにより、より高保磁力(Hc)かつ高磁気異方性エネルギー(Ku)の磁気記録媒体への磁気記録が可能となる。
しかしながら、高周波アシスト記録の高周波発生元であるスピントルク発振子(STO)は、大電流を印可する必要があるため、ジュール熱の発生により長期信頼性の確保が難しい。特に高周波磁界強度を大きくするために発振層(FGL)の磁気体積(Mst)を大きくするにつれてますます大電流が必要となる。このため、STOの発振駆動電圧を低減し、強い高周波磁界と長期信頼性を両立することが望まれている。
特開2008−84482号公報 特開2009−70541号公報
本発明の実施形態は、スピントルク発振子の発振駆動電圧を低減することが可能な磁気ヘッドを得ることを目的とする。
実施形態によれば、磁気記録媒体に記録磁界を印加する主磁極と、
主磁極と磁気回路を構成する補助磁極と、
該主磁極と該補助磁極との間に設けられたスピントルク発振子と、
該主磁極と該補助磁極との間の、該スピントルク発振子の両側に設けられた充填層を含み、
前記スピントルク発振子は、前記主磁極及び前記補助磁極のうち一方の上に形成されたスピン注入層、該スピン注入層上に形成された非磁性中間層、及び該非磁性中間層上に形成された発振層を含み、
前記充填層は、第1の界面を境界として絶縁体領域と金属領域とに分かれており、第1の界面は、該発振層の側面に位置し、
該絶縁体領域は、該スピン注入層の両側から、該非磁性中間層の両側、及び該発振層の一部分の両側にかけて設けられ、該金属領域は該発振層の他の部分の両側に設けられ、
前記第1の界面の位置と、該非磁性中間層と該発振層との間の第2の界面の位置との差Δtは0.5nm以上であることを特徴とする磁気ヘッドが提供される。
実施形態にかかる磁気ヘッドの構成の一例を表す模式図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの構成の製造工程の一例を表す模式図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの構成の他の一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドを搭載可能な磁気記録再生装置の概略構成を例示する要部斜視図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドアッセンブリの一例を表す概略図である。
実施形態に係る磁気ヘッドは、
磁気記録媒体に記録磁界を印加する主磁極、
主磁極と磁気回路を構成する補助磁極、及び
主磁極と補助磁極との間に設けられたスピントルク発振子を含む。
スピントルク発振子は、主磁極及び補助磁極のうち一方の上に形成されたスピン注入層、該スピン注入層上に形成された非磁性中間層、及び該非磁性中間層上に形成された発振層を含む。
充填層は、第1の界面を境界として絶縁体領域と金属領域とに分かれている。
絶縁体領域は、スピン注入層の両側から、非磁性中間層の両側、及び発振層の一部分の両側にかけて設けられる。
金属領域は発振層の他の部分の両側に設けられる。
第1の界面は発振層の側面に位置する。
第1の界面の位置と非磁性中間層と発振層との間の第2の界面の位置との差Δtは0.5nm以上である。
また、実施形態にかかる磁気記録再生装置は、上記磁気ヘッドを有する。
実施形態によれば、スピントルク発振子の発振駆動電圧を低減する素子構造が得られ、これにより、強い高周波磁界と長期信頼性を両立することが可能な磁気ヘッドが得られる。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1に実施形態に係る磁気ヘッドの一例の構成を表す図を示す。
図示するように、磁気ヘッド30は、磁気記録媒体に記録磁界を印加する主磁極1と、主磁極1と磁気回路を構成する補助磁極2と、主磁極1と補助磁極2との間に設けられたスピントルク発振子20と、主磁極1と補助磁極2との間の、スピントルク発振子20の両側に設けられた充填層8を含む。
スピントルク発振子20は、例えば主磁極1上に形成されたスピン注入層3、スピン注入層3上に形成された非磁性中間層4、及び非磁性中間層4上に形成された発振層5を含む。
なお、補助磁極2上に、スピン注入層3、非磁性中間層4、及び発振層5を積層した後主磁極1を形成することもできる。
充填層8は、第1の界面9を境界として絶縁体領域6と金属領域7とに分かれており、
絶縁体領域6は、スピン注入層3の両側から、非磁性中間層4の両側、及び発振層5の一部分の両側にかけて設けられ、金属領域7は発振層5の他の部分の両側に設けられ、第1の界面9の位置が、非磁性中間層と発振層との間の第2の界面11の位置より0.5nm以上発振層側にある。すなわち第1の界面9の位置と第2の界面11の位置との差Δtが0.5nm以上である。
発振層(FGL)としては、Fe,Co,Niから選ばれる少なくとも一つからなる磁性合金で形成される。高い高周波磁界を発生する観点では、高い飽和磁束密度(Bs)を有する材料を使用することができる。発振層(FGL)としては、例えば、Fe合金を使用することができる。そのような合金としては、Fe−Co−Ni合金、Fe−Co合金を用いることができる。高Bsの観点では、Fe合金はFeを組成比30%以上含むことができる。さらに、FGLは磁性合金の積層構造であってもよい。また、Fe合金にその他の非磁性金属元素を含むことができる。特にFe−Co合金に、Al,Si,Cu,Ge,Ga,Mnから選ばれる元素を組成比30%以下の濃度で添加すると、軟磁気特性が改善すると同時に、スピントルク発振の阻害要因である、ダンピング定数を低減することができる。FGLは高周波磁界を得るために可能な限り厚い方が良いが、磁気体積が大きくなるとスピントルク発振が困難になる。そのため、5nmから30nmの範囲が発振を得ることができる膜厚範囲となる。
また、非磁性中間層には、Al,Cu、Au、Ag、Pt、Al、Pd、Os、及びIrからなる群から選択される少なくとも1つの金属層、この金属を用いた非磁性合金層、あるいはこれらの積層を用いることが出来る。非磁性中間層厚さは、スピン注入層(SIL)からのスピントルクがFGLに伝わるために、スピン拡散長よりも短くすることが好ましい。スピン拡散長は物質によって異なるが、10nm以上である傾向があるため、非磁性中間層は10nm以下にすることができる。また、一方で、0.5nmより薄くなると、FGLとSILが強く磁気結合し、発振が阻害されるため、0.5nm以上にすることができる。
SILは、垂直磁気異方性を有して、ギャップ磁界下でギャップ磁界の方向に安定して向いていることが望ましく、また、一方で、ギャップ磁界の極性反転に伴い、反転してギャップ磁界と同じ向きに向くことが望ましい。SILとして、例えば、Co−Pt合金、Fe−Pt合金、あるいはCo/Pt人工格子、Co/Pd人工格子、Co/Ni人工格子、FeCo/Ni人工格子を用いることが出来る。SILの膜厚は、スピントルク発振時にその磁化の向きが安定することが重要であるため、膜厚が厚いほうが良い。しかしながらSTO全体を薄く形成する設計上の制約から、可能な限り薄く形成する必要がある。例えば、5nm以上の膜厚があれば安定した発振を達成できる。また、SILは、非磁性中間層との間に、軟磁性層を有していても良い。FeCo合金、あるいはハーフメタル合金などを形成すると、スピントルク効率が向上し、駆動電圧が減少して信頼性を改善することが出来る。一方で軟磁性層を積層形成すると、全体として垂直磁気異方性が低下するため、著しく阻害しない程度の膜厚にとどめなければならない。膜厚は、SILの垂直磁気異方性の強さと膜厚によって異なるが、SILの膜厚を超えなければある程度の垂直磁気異方性を得ることが出来る。
これらの積層構造であるSTOは、成膜の順番として、SIL、中間層、FGLの順番であっても、FGL、中間層、SILの順番であってもよい。
これらの積層構造であるSTOは、主磁極上に形成される。主磁極は、STOの膜面垂直に通電するための電極の役割を兼ねてもよい。
その成膜に際しては、SILの良好な垂直磁気異方性を得るために下地が形成される。下地として機能する具体例としては、初期層として、1から10nmのTa、あるいは2から15nmのNi−Fe−Cr合金、その上部に1から10nmのAl,Pt、Cu、Ru、NiFe、Au、Ag、Pd、Os、Ir、あるいはそれらの合金および積層構造が形成された構造を用いることができる。
また、STOの上部にはリターンヨークが形成される。リターンヨークは、STOの膜面垂直に通電するための電極の役割を兼ねてもよい。
リターンヨークとSTOの間は、直接接合していても良いし、非磁性金属層を介して積層していてもよい。しかし、FGLがリターンヨーク側に形成されるときには、非磁性金属層を積層することで、リターンヨークとの磁気結合を低減することができるため、駆動電圧の点で優位である。
STOは、パターニングした後、上下電極からSTOの膜面垂直方向の電流を印可するように、周りを絶縁体領域と金属領域を含む充填層で埋め込むことができる。
このとき、SIL、非磁性中間層の側壁は絶縁体で埋め込む。絶縁材料としては、SiO、アルミナなどを用いることができる、
FGLの側壁は、中間層との界面近傍を除いて、金属で側壁が埋め込まれている。金属で埋め込まれた領域では印可電流が埋め込み金属に分流するため、スピントルクに寄与しない。FGLから、SILに対するスピントルクは、STOの発振に寄与しないのみならず、本来膜面垂直に磁化の向きが安定していなければならないSILの磁化の向きを乱す傾向があるため、側壁をメタルで埋め込んだFGLはSILの磁化を安定させることができる。金属埋め込み材料としては、例えば、Al,Pt、Cu、Ru、Au、Ag、Pd、Os、Irの層、その合金層、及びそれらの積層などを用いることができる。それ以外の金属であっても、非磁性金属であれば使用することができる。磁性金属の場合、FGLと磁気結合して発振が阻害される傾向がある。
非磁性中間層近傍においてFGLの埋め込みが絶縁体であるべき領域の厚さすなわち非磁性中間層と発振層との界面の位置と、絶縁体領域と金属領域との界面の位置との差は、スピントルクを担うスピン分極した電子が、非磁性中間層を通過したのちにその角運動量をFGLの中で受け渡すのに必要な厚さに等しい。FGLの埋め込みが絶縁体であるべき領域の厚さは、数原子層程度の厚さがあればSILからのスピントルクが働く。これより薄いと、スピン分極した電子は、角運動量をFGLに受け渡す前にメタル埋め込み部に流出し、スピントルク効率を低下させてしまう傾向がある。より確実に角運動量をすべて受け渡すためには、0.5nm以上にすることができる。
一方で、FGLメタル埋め込みの部分が薄すぎて絶縁埋め込み部分が厚すぎると、絶縁埋め込み部分でのFGLのスピントルク能が高まり、SILの磁化の向きを不安定化してしまう傾向がある。FGLのスピントルク能を抑制するためには、絶縁埋め込み部分の膜厚をできるだけ薄くすることができる。スピントルク能は、磁性金属の膜厚に応じて増大しスピン拡散長で飽和に至るため、絶縁埋め込み部分の膜厚スピン拡散長よりも薄くすれば所望の効果が発現し得る。例えば、絶縁埋め込み部分の膜厚は、10nm以下であれば効果が発現してくる。さらに効果を高めるためには、薄くすればするほどよいが、2nm以下になれば、ほぼ効果が飽和する。
また、メタル埋め込み部分の埋め込み材料は、抵抗率の低い材料が望ましい。一般的に抵抗が低い金属層として、Cu,Au,Ag、Ru,Pt,Os,Irおよびそれらの合金などを用いることができる。また、より大きな効果を得るためには、メタル埋め込み材料の抵抗率は、FGLの抵抗率よりも低抵抗であることが望ましい。
図2(a)ないし図2(e)に、実施形態に係る磁気ヘッドを作成する工程の一例を表す図を示す。
まず、図2(a)示すように、STO20上に微細なマスク12を形成し、ArイオンミリングによりSTO20をパターニングする。マスク12はカーボンなどで形成することができる。
次に、図2(b)に示すように、SiOで絶縁埋め込み層6を形成する。絶縁埋め込みは、SiO以外に、アルミナ、その他酸化物や窒化物を用いることができる。
続いて、図2(c)に示すように、化学的機械的研磨(CMP)により、平坦化を行う。
その後、図2(d)に示すように、反応性イオンエッチング(RIE)による異方性エッチングによりFGLの途中までを露出させる。
さらに、図2(e)に示すように、例えば銅などの金属埋め込み層7を形成し、さらにリターンヨーク2を形成する。これにより、所望の構造の磁気ヘッドを達成することができる。
図3に、実施形態にかかる磁気ヘッドの他の一例を表す概略図を示す。
実施形態にかかる磁気ヘッド30は、再生ヘッド部40と、書込ヘッド部50とを備えている。再生ヘッド部40は、図示しない磁気再生素子、励磁コイル25及びリーディングシールド24を有する。また、書込ヘッド部50は、記録磁極としての主磁極21と、主磁極21からの磁界を還流させるトレーリングシールド(補助磁極)22と、主磁極21とトレーリングシールド(補助磁極)22の間に設けられたスピントルク発振子20と、励磁コイル24とを有する。この高周波磁界アシスト記録ヘッド30の書込ヘッド部50において、主磁極21とトレーリングシールド22のギャップ磁界により、膜面垂直の外部磁界を印加されることで、膜面にほぼ垂直な軸を回転軸にして、その発振層が歳差運動を行うことで、外部に高周波磁界を発生する。スピントルク発振子から発生する高周波磁界を、主磁極から印加される磁界と重畳することで、より高記録密度に対応した磁気記録媒体に書き込み可能である。
実施形態においては、臨界電流密度が低いスピントルク発振子を高周波磁界の発生源として用いることができる。これにより、大きな高周波磁界で磁気記録媒体の磁化を反転させることが可能である。
図4は、実施形態にかかる磁気ヘッドを搭載可能な磁気記録再生装置の概略構成を例示する要部斜視図である。
すなわち、磁気記録再生装置150は、ロータリーアクチュエータを用いた形式の装置である。同図において、記録用媒体ディスク180は、スピンドル152に装着され、図示しない駆動装置制御部からの制御信号に応答する図示しないモータにより矢印Aの方向に回転する。磁気記録再生装置150は、複数の媒体ディスク180を備えたものとしてもよい。
媒体ディスク180に格納する情報の記録再生を行うヘッドスライダー103は、図4に関して前述したような構成を有し、薄膜状のサスペンション154の先端に取り付けられている。ここで、ヘッドスライダー103は、例えば、実施の形態にかかる磁気ヘッドをその先端付近に搭載している。
媒体ディスク180が回転すると、ヘッドスライダー103の媒体対向面(ABS)は媒体ディスク180の表面から所定の浮上量をもって保持される。あるいはスライダが媒体ディスク180と接触するいわゆる「接触走行型」であってもよい。
サスペンション154は、図示しない駆動コイルを保持するボビン部などを有するアクチュエータアーム155の一端に接続されている。アクチュエータアーム155の他端には、リニアモータの一種であるボイスコイルモータ156が設けられている。ボイスコイルモータ156は、アクチュエータアーム155のボビン部に巻き上げられた図示しない駆動コイルと、このコイルを挟み込むように対向して配置された永久磁石および対向ヨークからなる磁気回路とから構成される。
アクチュエータアーム155は、スピンドル157の上下2箇所に設けられた図示しないボールベアリングによって保持され、ボイスコイルモータ156により回転摺動が自在にできるようになっている。
図5に、実施形態にかかる磁気ヘッドアッセンブリの一例を表す概略図を示す。
図5は、アクチュエータアーム155から先の磁気ヘッドアセンブリをディスク側から眺めた拡大斜視図である。すなわち、磁気ヘッドアッセンブリ160は、例えば駆動コイルを保持するボビン部などを有するアクチュエータアーム155を有し、アクチュエータアーム155の一端にはサスペンション154が接続されている。
サスペンション154の先端には、図4に示す磁気ヘッド30を具備するヘッドスライダー103が取り付けられている。サスペンション154は信号の書き込みおよび読み取り用のリード線164を有し、このリード線164とヘッドスライダー103に組み込まれた磁気ヘッドの各電極とが電気的に接続されている。図中165は磁気ヘッドアッセンブリ160の電極パッドである。
実施例
以下、実施例を示し、実施形態を具体的に説明する。
実施例1
幅50nmに形成された主磁極上に50nm角に形成したSTOを作成し、さらにリターンヨークを形成した。主磁極はFeCoにより形成し、リターンヨークはFeCoNiにより形成した。主磁極とリターンヨークはそれぞれ、電極を兼ねており、STOの膜面垂直に駆動電圧を印可するように配線を施した。主磁極には、磁場誘起のためのコイルを形成し、コイルには記録電流を流せるように配線を施した。
STOとして、下記構造1に示す積層体を順に成膜した。
成膜方法はDCマグネトロンスパッタリング法で、成膜時の条件は背圧が2×10−6Pa、アルゴン分圧が2×10−1Paであった。
構造1:
下地層 Ta 3nm/Pt 2nm
スピン注入層 (Co 0.4nm/Pt 0.3nm)15回積層
軟磁性層 FeCo 2nm
非磁性中間層 Cu 2nm/
発振層 Fe45Co45Al10 12nm
キャップ層 Ru 15nm
得られたSTOを図2(a)ないし図2(e)のようにパターニングし、金属領域としてCu、絶縁体領域としてSiOを用いた充填層を設けて、磁気ヘッドを作成した。非磁性中間層と発振層との界面の位置と、絶縁体領域と金属領域との界面の位置との差Δtは0.5nmとした。
得られた磁気ヘッドについて発振の評価を、発振周波数の測定により行った。例えば、記録電流を60mA印可してギャップ磁界を発生し、その状態で駆動電圧と発振周波数の関係を測定し、20GHzに到達したときの駆動電圧を測定したところ、53mVであった。
その結果を下記表1に示す。
比較例1
比較例1として、図2(c)において、CMPによる平坦化をし、その後、図2(d)において、RIEによって発振層を途中まで露出させること以外は実施例1と同様にして、充填層を全てSiO絶縁体材料で形成して磁気ヘッドを得た。非磁性中間層と発振層との界面の位置と、絶縁体領域と金属領域との界面の位置との差Δtは15nmとした。
なお、STOの構造は、以下の通りである。
構造2:
下地層 Ta 3nm/Pt 2nm
スピン注入層 (Co 0.4nm/Pt 0.3nm)15回積層
軟磁性層 FeCo 2nm
非磁性中間層 Cu 2nm/
発振層 Fe45Co45Al10 12nm
キャップ層 Ru 15nm
得られた磁気ヘッドについて、実施例と同様に、発振の評価を行った。20GHzに到達したときの駆動電圧を測定したところ、100mVであった。
その結果を下記表1に示す。
比較例1では垂直磁気異方性を持つSILがすべて絶縁体で埋め込まれているため、FGLの歳差運動発振に際してFGLからSILに電子を流す場合、FGL厚さ全体を通じて極度にスピン分極した電子がSILに侵入することで、本来は垂直に安定していなければならない磁化の方向が、FGLの歳差運動によるスピンの向きに引きずられることで不安定化してしまうと考えられる。
これに対し、実施例1は著しく駆動電圧を低減することができることがわかった。
比較例2
比較例2として、図2(d)において、実施例1と同様にして、非磁性中間層と発振層との界面の位置と、絶縁体領域と金属領域との界面の位置との差Δtは0.2nmとした磁気ヘッドを作成した。
下記構造3のSTOを実施例1と同様にして形成した。
構造3:
下地層 Ta 3nm/Pt 2nm
スピン注入層 (Co 0.4nm/Pt 0.3nm)15回積層
軟磁性層 FeCo 2nm
非磁性中間層 Cu 2nm/
発振層 Fe45Co45Al10 12nm
キャップ層 Ru 15nm
得られた磁気ヘッドについて、実施例と同様に、発振の評価を行った。20GHzに到達したときの駆動電圧を測定したところ、180mVであった。
その結果を下記表1に示す。
比較例2のようにメタル埋め込みを非磁性中間層に近づけすぎると、スピン分極電子の角運動量受け渡しが十分に行われる前に側壁に流出してしまうため、効率が低下すると考えられる。
比較例2と比べて、実施例1は著しく駆動電圧を低減することができることがわかった。
Figure 0005814908
なお、STOは、図3に示すように、主磁極と補助磁極の間に形成される。
主磁極はその媒体対向面において、記録トラック方向に長さ20nmから200nm、隣接トラック方向に幅20nmから200nm程度の大きさで形成され得る。STOの大きさは、主磁極の幅方向において主磁極幅と同等のサイズで形成されており、さらに記録トラック方向に主磁極と補助磁極の間に挟まれて並ぶように形成され得る。さらにSTOは、媒体対向面から上方に20nmから200nmの高さに加工され得る。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…主磁極、2…補助磁極、3…スピン注入層、4…非磁性中間層、5…発振層、6…絶縁体領域、7…金属領域、8…充填層、9…第1の界面、11…第2の界面、12…マスク、20…スピントルク発振子、30…磁気ヘッド

Claims (4)

  1. 磁気記録媒体に記録磁界を印加する主磁極と、
    主磁極と磁気回路を構成する補助磁極と、
    該主磁極と該補助磁極との間に設けられたスピントルク発振子と、
    該主磁極と該補助磁極との間の、該スピントルク発振子の両側に設けられた充填層を含み、
    前記スピントルク発振子は、前記主磁極及び前記補助磁極のうち一方の上に形成されたスピン注入層、該スピン注入層上に形成された非磁性中間層、及び該非磁性中間層上に形成された発振層を含み、
    前記充填層は、第1の界面を境界として絶縁体領域と金属領域とに分かれており、第1の界面は、該発振層の側面に位置し、
    該絶縁体領域は、該スピン注入層の両側から、該非磁性中間層の両側、及び該発振層の一部分の両側にかけて設けられ、該金属領域は該発振層の他の部分の両側に設けられ、
    前記第1の界面の位置と、該非磁性中間層と該発振層との間の第2の界面の位置との差Δtは0.5nm以上であることを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 該第1の界面の位置と、第2の界面の位置との差は10nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド。
  3. 前記金属領域に使用される金属材料は、アルミニウム、白金、銅、ルテニウム、金、銀、パラジウム、オスミウム、イリジウム、およびその合金からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1または2に記載の磁気ヘッド。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の磁気ヘッドを備えたことを特徴とする磁気記録再生装置。
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