JP2014130672A - 磁気ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ、及び磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ、及び磁気記録再生装置 Download PDF

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Abstract


【課題】高周波磁界を維持し、かつ発振層の発振を開始するための臨界電流密度を低減する。
【解決手段】実施形態かかる磁気ヘッドは主磁極と補助磁極の間に設けられたスピントルク発振子とを含む。スピントルク発振子は、ダウンスピン注入層、第1の中間層、発振層、第2の中間層、アップスピン注入層を含む。ダウンスピン注入層は、主磁極及び補助磁極のうち一方の上に形成された、第1の垂直磁化膜、第1の界面磁性層を有する。第1の実施形態に使用される第1の界面磁性層は、Fe、Co、及びNiのうち少なくとも1つの元素と、Cr、V、Mn、Ti、及びScからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とを含有する。アップスピン注入層は第2の垂直磁化膜を含む。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、磁気ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ、及び磁気記録再生装置に関する。
面内磁気記録よりも原理的に高密度記録に有利である垂直磁気記録により、ハードディスクドライブ(HDD)の記録密度は年率約40%の伸びを示している。高い記録密度の実現は、垂直磁気記録方式を用いても、再び熱揺らぎの問題が顕在化するために容易ではないと考えられる。
この問題を解消し得る記録方式として「高周波磁界アシスト記録方式」が提案されている。高周波磁界アシスト記録方式では、記録信号周波数よりも十分に高い、磁気記録媒体の共鳴周波数付近の高周波磁界を、媒体に局所的に印加する。この結果、媒体が共鳴し、高周波磁界が印加された部分の媒体の保磁力(Hc)がもとの保磁力の半分以下となる。この効果を利用して、記録磁界に高周波磁界を重畳することにより、より高保磁力(Hc)かつ高磁気異方性エネルギー(Ku)の媒体への磁気記録が可能となる。しかし、コイルにより高周波磁界を発生させると、媒体に高周波磁界を効率的に印加することが困難であった。
そこで高周波磁界の発生手段として、スピントルク発振子を利用する手法が提案されている。これらにより開示された技術においては、スピントルク発振子は、スピン注入層と、中間層と、磁性体層(発振層)と、電極とからなる。電極を通じてスピントルク発振子に直流電流を通電すると、スピン注入層によって生じたスピントルクにより、磁性体層の磁化が強磁性共鳴を生じる。その結果、スピントルク発振子から高周波磁界が発生する。
スピントルク発振子のサイズは数十ナノメートル程度であるため、発生する高周波磁界はスピントルク発振子の近傍の数十ナノメートル程度の領域に局在する。さらに高周波磁界の面内成分により、垂直磁化した媒体を効率的に共鳴すること可能となり、媒体の保磁力を大幅に低下させることが可能となる。この結果、主磁極による記録磁界と、スピントルク発振子による高周波磁界とが重畳した部分のみで高密度磁気記録が行われ、高保磁力(Hc)かつ高磁気異方性エネルギー(Ku)の媒体を利用することが可能となる。このため、高密度記録時の熱揺らぎの問題を回避できる。
高周波磁界アシスト記録ヘッドを実現するためには、低駆動電流で安定して発振が可能であり、かつ、媒体磁化を十分に共鳴させる面内高周波磁界の発生が可能な、スピントルク発振子を設計・作製することが重要になる。
スピントルク発振子に通電可能な最大電流密度は、例えば素子サイズが70nm程度のとき、2×10A/cmである。これ以上の電流密度では、例えばスピントルク発振子の発熱及びマイグレーションにより、特性が劣化する。このため、なるべく低電流密度で発振可能なスピントルク発振子を設計することが重要となる。
一方、媒体磁化を十分に共鳴させるためには、面内高周波磁界の強度を、媒体の異方性磁界(Hk)の10%以上にすることが望ましいことが報告されている。面内高周波磁界の強度を高める手段としては、発振層の飽和磁化の増加、発振層の層厚の増加、及び、発振層の磁化の回転角度の増加、が挙げられるが、これらのいずれの手段も、駆動電流を増加させてしまう。
このように、駆動電流の低電流密度化と、面内高周波磁界の強度の増加とは、二律背反の関係にあり、これらを同時に実現するスピントルク発振子の実現が望まれる。
特開2010−3354号公報
本発明の実施形態は、高周波磁界を維持し、かつ発振層の発振を開始するための臨界電流密度を低減することを目的とする。
実施形態によれば、
磁気記録媒体に記録磁界を印加する主磁極と、
主磁極と磁気回路を構成する補助磁極と、
該主磁極と該補助磁極との間に設けられたスピントルク発振子とを含み、
該スピントルク発振子は、該主磁極及び該補助磁極のうち一方の上に形成された、第1の垂直磁化膜、及び該第1の垂直磁化膜の上に形成された、鉄、コバルト、及びニッケルのうち少なくとも1つの元素と、クロム、バナジウム、マンガン、チタン、及びスカンジウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とを含有する第1の界面磁性層を有するダウンスピン注入層、
該ダウンスピン注入層上に形成された第1の中間層、
該第1の中間層上に形成された発振層、
該発振層上に設けられた第2の中間層、及び
該第2の中間層上に設けられた第2の垂直磁化膜を含むアップスピン注入層を具備することを特徴とする磁気ヘッドが提供される。
第2の実施形態にかかるスピントルク発振子を表す断面図である。 図1のスピントルク発振子の駆動原理を表す図である。 第1の実施形態にかかるスピントルク発振子を表す断面図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気記録再生装置の一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドアセンブリの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。 実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図である。
第1の実施形態にかかる磁気ヘッドは、磁気記録媒体に記録磁界を印加する主磁極と、主磁極と磁気回路を構成する補助磁極と、主磁極と該補助磁極との間に設けられたスピントルク発振子とを含む。
第1の実施形態に使用されるスピントルク発振子は、ダウンスピン注入層、ダウンスピン注入層上に形成された第1の中間層、及び第1の中間層上に形成された発振層、発振層上に形成された第2の中間層、第2の中間層上に形成されたアップスピン注入層を含む。
第1の実施形態に使用されるダウンスピン注入層は、主磁極及び補助磁極のうち一方の上に形成された、第1の垂直磁化膜、及び第1の垂直磁化膜の上に形成された第1の界面磁性層を有する。
第1の実施形態に使用される第1の界面磁性層は、鉄、コバルト、及びニッケルのうち少なくとも1つの元素と、クロム、バナジウム、マンガン、チタン、及びスカンジウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とを含有する。
第1の実施形態に使用されるアップスピン注入層は第2の垂直磁化膜を含む。
また、第2の実施形態にかかる磁気ヘッドは、アップスピン注入層が、第2の中間層上に形成された第2の界面磁性層と、第2の界面磁性層上に形成された第2の垂直磁化膜とを含むこと以外は、第1の実施形態にかかる磁気ヘッドと同様の構成を有する。
実施形態によれば、スピントルク発振子として、ダウンスピン注入層とアップスピン注入層、それら2つのスピン注入層の間に発振層を設ける構造を設けることにより、ダウンスピン注入層は発振層に負のスピントルクを与え、アップスピン注入層は通常の正のスピントルクを与える材料とすることで、発振層の発振開始電圧すなわち臨界電流密度を低減することができる。
ここで、実施形態に使用されるアップスピン注入層とは、スピン注入層を透過する電子が磁化と平行方向にスピン偏極する層をいう。
また、実施形態に使用されるダウンスピン注入層とは、スピン注入層を透過する電子が磁化と反平行方向にスピン偏極する層をいう。
実施形態に用いられる第1の垂直磁化膜及び第2の垂直磁化膜は、互いに同じ組成あるいは異なる組成を有する。第1の垂直磁化膜及び第2の垂直磁化膜の材料として、Fe、Coのうち少なくとも1つの元素からなる層と、Fe、Co、Ni,Pt、Pd、及びCuからなる群から選択される少なくとも1つの元素からなる層とを交互に積層して形成することができ、例えばFeCo/Ni、CoFe/Ni、Co/Ni、Co/Pt、Co/Pd,Fe/Ptなどの人工格子が挙げられる。また、第1の垂直磁化膜及び第2の垂直磁化膜として、CoCrPt、CoCrTa、CoCrTaPt、CoCrTaNb等のCoCr系合金、TbFeCo等のRE−TM系アモルファス合金、FePt系やCoPt系の合金、SmCo系合金を用いることができる。
第1の垂直磁化膜及び第2の垂直磁化膜は、各々2ないし20nmの厚さを有する。2nm未満であると、スピントルクの反作用に耐えられない傾向があり、20nmを越えると、膜厚方向の磁化が不均一になる懸念がある。
第1の界面磁性層は、Fe,Co,Niのうち少なくとも1つの元素、及びCr,V,Mn,Ti,及びScからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含む合金が用いられる。
第1の界面磁性層としては、FeCr,FeV,FeTi,CoCr,CoMn,NiCr,NiV,NiTiなどが用いられる。第1の界面磁性層の材料は、フリー層とピン層からなる磁気抵抗効果素子でFeCo合金をフリー層、第1の界面磁性層材料をピン層に用いた際に、負の磁気抵抗効果MR比を出現する材料である。Cr,V,Mn,Ti,及びScからなる群から選ばれる1種の元素の濃度は、次の条件で決めることができる。最小元素濃度は、スピントルクが負となる濃度である。すなわち、発振層とスピン注入層の磁化が平行な際に、発振層からスピン注入層へ電流を流すことで、発振させることができる濃度である。 最大元素濃度は、磁化が消失しない濃度である。例えば、FeCr合金のCr添加量は1〜80原子%、FeVのV添加量は1〜65原子%、CoCr合金のCr添加量は1〜30原子%、NiCr合金のCr添加量は1〜10原子%、NiV合金のV添加量は1〜10原子%にすることができる。
また、第1の界面磁性層の膜厚は、次の条件で決めることができる。最低膜厚は、スピントルクが負となる膜厚である。最大膜厚は、第1の界面磁性層の磁化が垂直方向に向いている膜厚である。これらの値は、元素や作製方法によって変わり得る。
第1の界面磁性層は、例えば0.1ないし20nmの厚さを有することができる。
0.1nm未満であると、スピンを注入する能力がなくなる傾向があり、20nmを越えると、中間層1側の磁化が面内方向に傾くので臨界電流密度が増大する傾向がある。
第1中間層としては、Cu,Al,Ag,Auの他、CrやCu/Cr,Al/Cr,Ag/Cr,Au/Crを用いることができる。Crを第1の界面磁性層側に設置することで、負のスピントルクの注入効率は大きくなる。発振層から第1の界面磁性層へ電流を流すと、第1の界面磁性層から第1中間層へ、磁化と反平行方向のスピンをもつ電子が流れ込み、それがスピントルクの源となるが、第1中間層がCuの場合は、界面でその電子が散乱されてしまう。Crであればその散乱が抑えられ、その結果スピン注入効率は大きくなると考えられる。
第2中間層としては、スピン拡散長が長いことが知られているCu,Al,Ag,Auを用いることができる。
第1の中間層の厚さは、0.5ないし50nmにすることができる。
第1の中間層の厚さが0.5nm未満であると、スピン注入層と発振層の静磁気的な磁気結合が臨界電流密度を上昇させる方向に影響し、50nmを越えると、中間層内でスピンが乱れるために臨界電流密度が上昇する傾向がある。
第2の中間層の厚さは、同様の理由で0.5ないし50nmにすることができる。
発振層は、Fe,Co,Niのうち少なくとも一種類以上の元素を含む磁性合金膜または人工格子で形成され、例えば、FeCo合金、Fe/Co人工格子、FeCo/Ni人工格子を用いることができる。あるいは、Fe,Coの第1のグループから選ばれる少なくとも一種類以上の元素と、Al,Si,Ga,Ge,Cu,Ag,Au,B,Mn,Snの第2のグループから選ばれる少なくとも一種類以上の元素を含む磁性合金膜で形成され、例えばFeCoAl合金を用いることができる。
十分な高周波磁界強度を発生させるために、発振層の磁気的体積(飽和磁化Ms(T)と膜厚(nm)との積)は20nmT以上であることが望ましい。そのため、例えばFeCo合金磁性膜では、膜厚は8.3nm以上であることが望ましい。膜厚は20nm以下にすることができる。20nmを超えると、発振層の磁化が膜厚方向に分布し、均一発振しなくなる傾向がある。
第2の界面磁性層は、アモルファス磁性膜と高配向磁性膜、又は高配向磁性膜からなる。アモルファス磁性膜としてはCoZrNb,CoFeBなどを用いることができる。高配向磁性膜の高配向とは、その結晶配向が膜面垂直方向に対して一定の結晶方位であることをいう。高配向磁性膜は、多結晶でも単結晶でも良い。多結晶の場合、各結晶粒の方位は、膜面平行方向に揃っている必要はなく、膜面垂直方向のみ揃っていれば良い。材料としては、FeCo合金,FeCo合金にAl,Si,Ga,Ge,Cu,Ag,Bから選ばれる少なくとも一種類以上の元素を添加した合金,Fe/Co人工格子などが用いられる。また、CoMnGe,CoMnSi,CoFeMnSi,CoFeGaGe等のホイスラー系合金を用いることもできる。
第2の界面磁性層の厚さは、0.1ないし20nmにすることができる。
第2の界面磁性層の厚さが0.1nm未満であると、スピンを注入する能力がなくなる傾向があり、20nmを越えると、中間層2側の磁化が面内方向に傾くので臨界電流密度が増大する傾向がある。
第2垂直磁化膜の垂直磁気異方性が第2の界面磁性層上で著しく損なわれる場合には、第2界面磁性膜がない第1の実施形態の構成のほうが大きなスピン注入能力を示す。第2の垂直磁化膜は単体でアップスピン注入能力があるので、第2の界面磁性層がなくても、例えば図2と同じ動作原理で動作することができる。
第3の実施形態によれば、第1の実施形態に係る磁気ヘッドと、
磁気ヘッドが搭載されたヘッドスライダーと、
ヘッドスライダーを一端に搭載するサスペンションと、
前記サスペンションの他端に接続されたアクチュエータアームと、
を備えた磁気ヘッドアセンブリが提供される。
また、第4の実施形態によれば、第2の実施形態に係る磁気ヘッドと、
磁気ヘッドが搭載されたヘッドスライダーと、
ヘッドスライダーを一端に搭載するサスペンションと、
前記サスペンションの他端に接続されたアクチュエータアームと、
を備えた磁気ヘッドアセンブリが提供される。
さらに第5の実施形態に係る磁気記録再生装置は、磁気記録媒体と、第1の実施形態に係る磁気ヘッドとを含む。
さらにまた、第6の実施形態にかかる磁気記録再生装置は、磁気記録媒体と、第2の実施形態に係る磁気ヘッドとを含む。
第3ないし第6の実施形態によれば、大きな高周波磁界を発生させることができるので、より高記録密度に対応した磁気記録媒体に書き込み可能である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
図1は、第2の実施形態にかかるスピントルク発振子を示す断面図である。
図示するように、実施形態にかかるスピントルク発振子20は、図中、下電極となる主磁極21と上電極となる補助磁極22との間に積層膜が設けられた構造を有する。
このスピントルク発振子20は、ダブルスピン注入層型構造であって、下地層1上に、ダウンスピン注入層4が形成され、このダウンスピン注入層4上に第1中間層5が形成され、第1中間層5上に発振層6が形成され、発振層6上に第2中間層7が形成され、第2中間層7上にアップスピン注入層10が形成され、アップスピン注入層10上にキャップ層11が形成された構成となっている。アップスピン注入層10は通常のスピン注入層と同様であり、このアップスピン注入層10に加えてダウンスピン注入層4を設けることで、小さな臨界電流密度で発振するスピントルク発振子20を提供することが可能となる。
図2に、図1のスピントルク発振子20の駆動原理を表す図を示す。
電流を矢印101に示すように、アップスピン注入層10から発振層6、発振層6からダウンスピン注入層4へ流す方向で、発振層6は、両方のスピン注入層4,10からスピントルクを受けとることができる。これは、アップスピン注入層は、通常のスピン注入層と同じ通電方向で発振層を発振させる材料で構成され、ダウンスピン注入層は、通常のスピン注入層材料と逆の通電方向で発振層を発振させる材料で構成されるためである。
以下、図1のスピントルク発振子の構成を、より詳細に説明する。
ダウンスピン注入層4は、第1の垂直磁化膜2と第1の界面磁性層3とから構成され、第1の界面磁性層3は第1中間層5側に設置される。第1の界面磁性層2はダウンスピン注入能力のある材料で構成され、第1の垂直磁化膜2は、第1の界面磁性層3に垂直磁気異方性を付与する目的で設置される。アップスピン注入層10は、第2の界面磁性層8と第2の垂直磁化膜9から構成され、第2の界面磁性層8は第2中間層7側に設置される。第2の界面磁性層8はアップスピン注入能力の大きな材料で構成され、第2の垂直磁化膜9は、第2の界面磁性層8に垂直磁気異方性を付与する目的で設置される。第1の界面磁性層3と第2の界面磁性層9は全く機能が異なるので、異なる材料で構成される。第1の垂直磁化膜2と第2の垂直磁化膜9とは、同じ材料で構成することができる。
図3は、第1の実施形態にかかるスピントルク発振子を表す断面図を示す。
このスピントルク発振子20’は、アップスピン注入層10が第2の垂直磁化膜9のみで構成される以外は、図2と同様の構成を有する。第2の垂直磁化膜9の垂直磁気異方性が第2の界面磁性層上で著しく損なわれる場合には、第2の界面磁性層がない第1の実施形態の構成のほうが大きなスピン注入能力を示す。第2の垂直磁化膜は単体でアップスピン注入能力があるので、第2の界面磁性層がなくても、図2と同じ動作原理で動作する。
図4に、実施形態にかかる磁気ヘッドの一例を表す概略図を示す。
実施形態にかかる磁気ヘッド30は、図示しない再生ヘッド部と、書込ヘッド部50とを備えている。再生ヘッド部は、図示しない磁気再生素子及びシールドを有する。また、書込ヘッド部50は、記録磁極としての主磁極21と、主磁極21からの磁界を還流させるトレーリングシールド(補助磁極)22と、主磁極21とトレーリングシールド(補助磁極)22の間に設けられたスピントルク発振子20と、励磁コイル23とを有する。この高周波磁界アシスト記録ヘッド30の書込ヘッド部50において、主磁極21とトレーリングシールド22のギャップ磁界により、膜面垂直の外部磁界を印加されることで、膜面にほぼ垂直な軸を回転軸にして、その発振層が歳差運動を行うことで、外部に高周波磁界を発生する。スピントルク発振子から発生する高周波磁界を、主磁極から印加される磁界と重畳することで、より高記録密度に対応した磁気記録媒体に書き込み可能である。
実施形態においては、臨界電流密度が低いスピントルク発振子を高周波磁界の発生源として用いることができる。これにより、大きな高周波磁界で磁気記録媒体の磁化を反転させることが可能である。
図5は、実施形態にかかる磁気ヘッドを搭載可能な磁気記録再生装置の概略構成を例示する要部斜視図である。
すなわち、磁気記録再生装置150は、ロータリーアクチュエータを用いた形式の装置である。同図において、記録用媒体ディスク180は、スピンドル157に装着され、図示しない駆動装置制御部からの制御信号に応答する図示しないモータにより矢印Aの方向に回転する。磁気記録再生装置150は、複数の媒体ディスク180を備えたものとしてもよい。
媒体ディスク180に格納する情報の記録再生を行うヘッドスライダー103は、図4に関して前述したような構成を有し、薄膜状のサスペンション154の先端に取り付けられている。ここで、ヘッドスライダー103は、例えば、実施の形態にかかる磁気ヘッドをその先端付近に搭載している。
媒体ディスク180が回転すると、ヘッドスライダー103の媒体対向面(ABS)は媒体ディスク180の表面から所定の浮上量をもって保持される。あるいはスライダが媒体ディスク180と接触するいわゆる「接触走行型」であってもよい。
サスペンション154は、図示しない駆動コイルを保持するボビン部などを有するアクチュエータアーム155の一端に接続されている。アクチュエータアーム155の他端には、リニアモータの一種であるボイスコイルモータ156が設けられている。ボイスコイルモータ156は、アクチュエータアーム155のボビン部に巻き上げられた図示しない駆動コイルと、このコイルを挟み込むように対向して配置された永久磁石および対向ヨークからなる磁気回路とから構成される。
アクチュエータアーム155は、スピンドル157の上下2箇所に設けられた図示しないボールベアリングによって保持され、ボイスコイルモータ156により回転摺動が自在にできるようになっている。
図6に、実施形態にかかる磁気ヘッドアッセンブリの一例を表す概略図を示す。
図6は、アクチュエータアーム155から先の磁気ヘッドアセンブリをディスク側から眺めた拡大斜視図である。すなわち、磁気ヘッドアッセンブリ160は、例えば駆動コイルを保持するボビン部などを有するアクチュエータアーム155を有し、アクチュエータアーム155の一端にはサスペンション154が接続されている。
サスペンション154の先端には、図4に示す磁気ヘッド30を具備するヘッドスライダー103が取り付けられている。サスペンション154は信号の書き込みおよび読み取り用のリード線164を有し、このリード線164とヘッドスライダー103に組み込まれた磁気ヘッドの各電極とが電気的に接続されている。図中165は磁気ヘッドアッセンブリ160の電極パッドである。
第7及び第8の実施形態は、各々、第1及び第2の実施形態にかかるスピントルク発振子の変形例である。
第7の実施形態にかかる磁気ヘッドは、磁気記録媒体に記録磁界を印加する主磁極と、主磁極と磁気回路を構成する補助磁極と、主磁極と該補助磁極との間に設けられたスピントルク発振子とを含む。
第7の実施形態に使用されるスピントルク発振子は、ダウンスピン注入層、ダウンスピン注入層上に形成された第1の中間層、及び第1の中間層上に形成された発振層、発振層上に形成された第2の中間層、第2の中間層上に形成されたアップスピン注入層を含む。
第7の実施形態に使用されるダウンスピン注入層は、主磁極及び補助磁極のうち一方の上に形成された、第1の界面磁性層を有する。また、第7の実施形態に使用されるアップスピン注入層は第2の界面磁性層を有する。
図7に、第7の実施形態にかかるスピントルク発振子を含む磁気記録ヘッドの一例を表す模式的な断面図を示す。
図7に示すスピントルク発振子71は、下電極となる主磁極21と上電極となる補助磁極22との間に設けられた積層構造で、デュアル・スピン注入層型構造を有し、主磁極21上に、第2の界面磁性層8が形成され、この第2の界面磁性層8上に第2中間層7が形成され、第2中間層7上に発振層6が形成され、発振層6上に第1中間層5が形成され、第1中間層5上に第1の界面磁性層3が形成され、第1の界面磁性層3上に補助磁極22が形成された構成となっている。磁気記録ヘッド31には、主磁極から記録磁界を発生させるための励磁コイル25が設けられている。励磁コイル25に通電すると、主磁極21と補助磁極22が磁気回路を形成する。このとき、主磁極21の第2の界面磁性層8近傍の磁化、第2の界面磁性層8の磁化、発振層6の磁化、第1の界面磁性層3の磁化、補助磁極22の第1の界面磁性層3近傍の磁化は、スピントルク発振子71の膜面垂直方向を向く。主磁極21と補助磁極22の磁気体積KuV(磁気異方性エネルギーKu×体積V)はとても大きいので、主磁極21または補助磁極22と磁気的に交換結合している第2の界面磁性層8または第1の界面磁性層3の磁化は、しっかりと垂直方向を向き、スピン注入層として機能することができる。さらに、第2の界面磁性層8の材料を正のスピントルクを与える材料、第1の界面磁性層3の材料を負のスピントルクを与える材料で構成すると、両方のスピン注入層から発振層6へスピントルクを受け渡すことができる。ここで、正のスピントルクを与える材料とは、発振層6とスピン注入層の磁化が平行な際に、スピン注入層から発振層6へ電流を流すことで、発振させることができるスピン注入層材料である。負のスピントルクを与える材料とは、発振層6とスピン注入層の磁化が平行な際に、発振層6からスピン注入層へ電流を流すことで、発振させることができるスピン注入層材料である。
比較として、図7の第1の界面磁性層3と第1の中間層5の代わりにキャップ層を設けた場合には、第2の界面磁性層8は主磁極21と交換結合して面直に磁化することによって、発振層6に正のスピントルクを与える。一方、補助磁極22も磁化が面直方向を向いているので正のスピントルクを与える。発振層6の上下から正のスピントルクを与えても、両者は打ち消しあうので、一方からのスピン注入分がロスになる。
それに対して、図7のスピントルク発振子71は、発振層6の上から負のスピントルク、下から正のスピントルクを与えるので、両者は足しあわされる。その結果、図7のデュアル・スピン注入層構造は、比較のシングル・スピン注入層構造よりも発振に必要な電圧が低減する効果がある。
図8ないし図15に、第7の実施形態にかかるスピントルク発振子を含む磁気記録ヘッドの他の一例を表す模式的な断面図を示す。
図8ないし図15に示すように、第1の界面磁性層3と補助磁極22との間に第1垂直磁化膜2を、及び/または第2の界面磁性層8と主磁極21との間に第2垂直磁化膜9を、それぞれ作成することができる。
図8に示す磁気記録ヘッド32は、そのスピントルク発振子72が、第1の界面磁性層3と補助磁極22との間に第1垂直磁化膜2が設けられていること以外、図7に示すスピントルク発振子71と同様の構成を有する。
図9に示す磁気記録ヘッド33は、そのスピントルク発振子73が、第1の界面磁性層3と補助磁極22との間に第1垂直磁化膜2とキャップ層11が設けられていること以外、図7に示すスピントルク発振子71と同様の構成を有する。
図10に示す磁気記録ヘッド34は、そのスピントルク発振子74が、第2の界面磁性層8と主磁極21との間に第2垂直磁化膜9が設けられていること以外は図7に示すスピントルク発振子71と同様の構成を有する。
図11に示す磁気記録ヘッド35は、そのスピントルク発振子75が、第2の界面磁性層8と主磁極21との間に第2垂直磁化膜9と下地層1が設けられていること以外は図7に示すスピントルク発振子71と同様の構成を有する。
図12に示す磁気記録ヘッド36は、そのスピントルク発振子76が、第1の界面磁性層3と補助磁極22との間に第1垂直磁化膜2が設けられ、第2の界面磁性層8と主磁極21との間に第2垂直磁化膜9が設けられていること以外は図7に示すスピントルク発振子71と同様の構成を有する。
図13に示す磁気記録ヘッド37は、そのスピントルク発振子77が、第1の界面磁性層3と補助磁極22との間に第1垂直磁化膜2とキャップ層11が設けられ、第2の界面磁性層8と主磁極21との間に第2垂直磁化膜9が設けられていること以外は図7に示すスピントルク発振子71と同様の構成を有する。
図14に示す磁気記録ヘッド38は、そのスピントルク発振子78が、第1の界面磁性層3と補助磁極22との間に第1垂直磁化膜2が設けられ、第2の界面磁性層8と主磁極21との間に第2垂直磁化膜9と下地層1が設けられていること以外は図7と同様の構成を有する。
図15に示す磁気記録ヘッド39は、そのスピントルク発振子79が、第1の界面磁性層3と補助磁極22との間に第1垂直磁化膜2とキャップ層11が設けられ、第2の界面磁性層8と主磁極21との間に第2垂直磁化膜9と下地層1が設けられていること以外は図7に示すスピントルク発振子71と同様の構成を有する。
図8ないし図15に示すように、第1の界面磁性層を第1垂直磁化膜と積層させることによって、第1の界面磁性層の磁化はより強固に面直方向にピン止めされ、その結果、スピン注入能力に優れた膜となる。第1垂直磁化膜は主磁極上に直接形成してもよいし、より大きな異方性を持たせるために最適な下地を挟んでもよい。同様に、第2の界面磁性層を第2垂直磁化膜と積層させることによって、第2の界面磁性層の磁化を面直方向にピン止めしてもよい。その結果、第2の界面磁性層の磁化はより強硬に面直方向にピン止めされ、スピン注入能力に優れた膜となる。補助磁極は第2垂直磁化膜上に形成してもよいし、その間にキャップ層を挟んでもよい。
さらに、図16ないし図25に示すように積層順を入れ替えて、負のスピントルクを与える第2の界面磁性層を発振層の補助磁極側に、正のスピントルクを与える第1の界面磁性層を発振層の主磁極側に形成することができる。膜構成によっては、このように積層順を入れ替えることで、第1垂直磁化膜または第2垂直磁化膜の垂直磁気異方性を大きくすることができる。
図16に示す磁気記録ヘッド41は、そのスピントルク発振子80が、図7のスピントルク発振子71と積層の順序が逆であること以外は、図7と同様の構成を有する。
図17に示す磁気記録ヘッド42は、そのスピントルク発振子81が、図8のスピントルク発振子72と積層の順序が逆であること以外は、図7と同様の構成を有する。
図18に示す磁気記録ヘッド43は、そのスピントルク発振子82が、図9のスピントルク発振子73と積層の順序が逆であり、かつ下地層1の代わりにキャップ層11が設けられていること以外は、図7と同様の構成を有する。
図19に示す磁気記録ヘッド44は、そのスピントルク発振子83が、図10のスピントルク発振子74と積層の順序が逆であること以外は、図7と同様の構成を有する。
図20に示す磁気記録ヘッド45は、そのスピントルク発振子84が、図11のスピントルク発振子75と積層の順序が逆であり、かつ下地層1の代わりにキャップ層11が設けられていること以外は、図7と同様の構成を有する。
図21に示す磁気記録ヘッド46は、そのスピントルク発振子85が、図12のスピントルク発振子76と積層の順序が逆であること以外は、図7と同様の構成を有する。
図22に示す磁気記録ヘッド47は、そのスピントルク発振子86が、図14のスピントルク発振子78と積層の順序が逆であり、かつ下地層1の代わりにキャップ層11が設けられていること以外は、図7と同様の構成を有する。
図23に示す磁気記録ヘッド48は、そのスピントルク発振子87が、図13のスピントルク発振子78と積層の順序が逆であり、かつキャップ層11の代わりに下地層1が設けられていること以外は、図7と同様の構成を有する。
図24に示す磁気記録ヘッド49は、そのスピントルク発振子88が、図15のスピントルク発振子79と積層の順序が逆であり、かつキャップ層11と下地層1が入れ替わって設けられていること以外は、図7と同様の構成を有する。
第8の実施形態にかかるスピントルク発振子は、磁気記録媒体に記録磁界を印加する主磁極と、主磁極と磁気回路を構成する補助磁極と、主磁極と該補助磁極との間に設けられたスピントルク発振子とを含む。
第8の実施形態に使用されるスピントルク発振子は、ダウンスピン注入層と、ダウンスピン注入層上に形成された第1の中間層と、第1の中間層上に形成された発振層と、第2の中間層及びアップスピン注入層の代わりに発振層上に形成された、キャップ層とを含む。
第8の実施形態に使用されるダウンスピン注入層は、主磁極及び補助磁極のうち一方の上に形成された、第1の垂直磁化膜、及び第1の垂直磁化膜の上に形成された第1の界面磁性層を有する。
図25に、第8の実施形態にかかるスピントルク発振子を含む書き込みヘッドの一例を表す模式的な断面図を示す。
図25に示すスピントルク発振子60は、下電極となる主磁極21と上電極となる補助磁極22との間に設けられた積層構造で、シングル・スピン注入層型構造を有し、主磁極21上に、第1の界面磁性層3が形成され、この第1の界面磁性層3上に中間層5が形成され、中間層5上に発振層6が形成され、発振層6上にキャップ層11が形成された構成となっている。第1の界面磁性層3は負のスピントルクを与える材料で形成されており、このような材料として、FeCr, FeV, FeTi, CoCr, CoMn, NiCr, NiV, NiTiなどがあげられる。これらの材料は発振層FeCoに対して負のMRを出現する材料である。つまり、第1の界面磁性層の膜厚を適切に選べば、このスピントルク発振子60の抵抗値は、スピン注入層の磁化と発振層の磁化が互いに平行な状態よりも反平行な状態のほうが小さい値を示す。
励磁コイルに通電すると、主磁極21の第1の界面磁性層3近傍の磁化、界面磁性層3の磁化、発振層6の磁化が、スピントルク発振子60の膜面垂直方向を向いて互いに平行になる。この際にスピントルク発振子60に通電すると、負のスピントルクで形成された界面磁性層3を電子が透過する通電方向で、発振層6が発振する。これに対して、正のスピントルクを与える従来材料で界面磁性層を形成すると、第1の界面磁性層3で電子が反射する通電方向で発振層6は発振する。この配置の違いによって、本実施形態のスピントルク発振子60は、第1の界面磁性層の代わりに正のスピントルクを与える材料で形成された界面磁性層を有する従来の構成よりも低い電圧で発振する効果がある。
なお、図26に示すように、第1の界面磁性層3と主磁極21との間に垂直磁化膜2を作成する以外は図25と同様にしてもよい。第1の界面磁性層3を垂直磁化膜2と積層させることによって、第1の界面磁性層3の磁化はより強固に面直方向にピン止めされ、その結果、スピン注入能力に優れた膜となる。また、図27に示すように、第1の界面磁性層3と主磁極21との間に垂直磁化膜2と下地層1をさらに設けること以外は図25と同様にしても良い。これにより、垂直磁化膜2により大きな異方性を持たせることができる。
なお、第7及び第8の実施形態に使用される第1の界面磁性層、第2の界面磁性層、第1の垂直磁化膜、第2の垂直磁化膜、発振層、第1の中間層、及び第2の中間層は、各々、第1及び第2の実施形態に使用される第1の界面磁性層、第2の界面磁性層、第1の垂直磁化膜、第2の垂直磁化膜、発振層、第1の中間層、及び第2の中間層と同様である。
以下、実施例を示し、実施形態をより具体的に説明する。
以下の構造1に示すスピントルク発振子を製造した。
まず電極上に、それぞれ下記の材料を用いて、下地層からキャップ層までの各層を下記順序で形成した。成膜方法はDCマグネトロンスパッタ法で、成膜時の背圧は1×10−6Paであった。その後、もう1つの電極を形成した。
なお、以下、例えば[Co 0.4nm/Pt 0.3nm]*15層は、Co 0.4nmとPt 0.3nmとの積層体を15回繰り返し積層したものをいう。
構造1:
電極 Ta 5nm/Cu 250nm/Ta 35nm
下地層 Ta 3nm/Pt 2nm
第1の垂直磁化膜 [Co 0.4nm/Pt 0.3nm]*15層
第1の界面磁性層 Ni95Cr 3nm
第1の中間層 Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8層
第2の中間層 Cu 3nm
第2の界面磁性層 Fe50Co50 0.4nm
第2の垂直磁化膜 [Co 0.6nm/Ni 0.2nm]*15層
キャップ層 Ru 5nm
電極 Ta 5nm/Au 100nm
比較例1
また、比較として、以下の構造2に示すスピントルク発振子を実施例1と同様にして製造した。
構造2:
電極 Ta 5nm/Cu 250nm/Ta 35nm
下地層 Ta 3nm/Pt 2nm
垂直磁化膜 [Co 0.6nm/Ni 0.2nm]*15層
界面磁性膜層 Fe50Co50 0.4nm
中間層 Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8層
キャップ層 Ru 5nm
電極 Ta 5nm/Au 100nm
この構造2は、ダウンスピン注入層を形成していないので、ダブルスピン注入層型構造になっていない。
比較例2
さらに、比較例2として、以下の構造3に示すスピントルク発振子を実施例1と同様にして製造した。
構造3:
電極 Ta 5nm/Cu 250nm/Ta 35nm
下地層 Ta 3nm/Pt 2nm
第1垂直磁化膜 [Co 0.4nm/Pt 0.3nm]*15層
第1の界面磁性層 Ni 3nm
第1中間層 Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8層
第2中間層 Cu 3nm
第2の界面磁性層 Fe50Co50 0.4nm
第2垂直磁化膜 [Co 0.6nm/Ni 0.2nm]*15層
キャップ層 Ru 15nm
電極 Ta 5nm/Au 100nm
この構造3では、第1の界面磁性層がNi層3nmだけであり、所定の2成分を含んでいない。
素子サイズは50nm角であった。最大200mVまで電圧を印加して発振開始電圧を測定した結果、ダブルスピン注入構造を持たない構造2では10mV、構造1では5mV、第1の界面磁性層が実施形態とは異なる構造3では発振しなかった。
発振開始電圧を臨界電流密度に換算した結果を下記表1に示す。
下記表1に示すように、構造2は1.3*10A/cm、構造1は0.6*10A/cm、構造3は2.7*10A/cm以上であった。以上のように、実施例によって臨界電流密度を低減させることができた。
第1の界面磁性層のNiCrのCr添加量は1〜10原子%にすることができる。Cr元素の含有量が1原子%未満及び/またはNi元素の含有量が99原子%を越える場合、ダウンスピン注入層ではなくアップスピン注入層として機能し、Ni含有量が90原子%未満及び/またはCr元素の含有量が10原子%を越えると、NiCrは非磁性となってスピン注入能力のないただのスピン散乱体となり、第1の垂直磁化膜がアップスピン注入層として機能する。
第1の界面磁性層としてNiCrを用いた場合について、膜厚を10nmに固定した際の臨界電流密度のCr濃度依存性を下記表2に示す。
Cr濃度0.5原子%は2.7*10A/cm以上、2原子%は0.6*10A/cm、3原子%は1.3*10A/cm、30原子%は2.7*10A/cm以上であった。Cr濃度2原子%が最適で、従来構造と比較して臨界電流密度が低減した。Cr濃度0.5原子%ではダウンスピン注入層として機能しないので臨界電流密度が増大してしまい、Cr濃度3原子%では、膜の交換スティフネスが小さくなるために臨界電流密度が増大してしまい、Cr濃度30原子%はダウンスピン注入層として機能しないので臨界電流密度が増大してしまうと考えられる。
第1の界面磁性層としてNiCrを用いた場合について、膜厚を3nmに固定した際の臨界電流密度のCr濃度依存性を下記表3に示す。
Cr濃度0.5原子%及び2.5原子%は2.7*10A/cm以上、5原子%は0.6*10A/cm、8原子%は1.3*10A/cm、30原子%は2.7*10A/cm以上であった。Cr濃度5原子%が最適で、従来構造と比較して臨界電流密度が低減した。Cr濃度0.5原子%及び30原子%の臨界電流密度増大のメカニズムは、膜厚10nmと同様である。Cr濃度2.5原子%では、膜厚不足でダウンスピン注入層として機能しないので臨界電流密度が増大してしまい、Cr濃度8原子%では、膜の交換スティフネスが小さくなるために臨界電流密度が増大してしまうと考えられる。
以上のように、膜厚とCr濃度を適切に選択することで、臨界電流密度を低減させることができることが分かった。
この例では、以下の構造4に示すスピントルク発振子を製造した。
まず電極上に、それぞれ下記の材料を用いて、下地層からキャップ層までの各層を形成した。成膜方法はDCマグネトロンスパッタ法で、成膜時の背圧は1×10−6Paであった。その後、上電極を形成した。
構造4:
電極 Ta 5nm/Cu 250nm/Ta 35nm
下地層 Ta 3nm/Pt 2nm
第1垂直磁化膜 [Co 0.4nm/Pt 0.3nm]*15層
第1の界面磁性層 Fe70Cr30 3nm
第1中間層 Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8層
第2中間層 Cu 3nm
第2の界面磁性層 Fe50Co50 0.4nm
第2垂直磁化膜 [Co 0.6nm/Ni 0.2nm]*15層
キャップ層 Ru15nm
電極 Ta 5nm/Au 100nm
比較例3
さらに、比較例として、以下の構造5に示すスピントルク発振子を実施例1と同様にして製造した。
構造5:
電極 Ta 5nm/Cu 250nm/Ta 35nm
下地層 Ta 3nm/Pt 2nm
第1垂直磁化膜 [Co 0.4nm/Pt 0.3nm]*15層
第1の界面磁性層 Fe 3nm
第1中間層 Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8層
第2中間層 Cu 3nm
第2の界面磁性層 Fe50Co50 0.4nm
第2垂直磁化膜 [Co 0.6nm/Ni 0.2nm]*15層
キャップ層 Ru 15nm
電極 Ta 5nm/Au 100nm
素子サイズは50nm角であった。最大200mVまで電圧を印加して発振開始電圧を測定した結果、構造4では5mV、第1の界面磁性層がFeのみの構造5では発振しなかった。臨界電流密度に換算すると、表1に示すように、構造4は0.6*10A/cm、構造5は2.7*10A/cm以上であった。以上のように、本実施例によって臨界電流密度を低減させることができた。
FeCrのCr添加量は1〜80原子%にすることができる。Cr元素の含有量が1原子%未満、及び/またはFeの含有量が99原子%を越えると、ダウンスピン注入層ではなくアップスピン注入層として機能し、Feの含有量が20原子%未満、及び/またはCr元素の含有量が80原子%を越えると、FeCrは非磁性となってスピン注入能力のないただのスピン散乱体となり、第1の垂直磁化膜がアップスピン注入層として機能する。
FeCrについて、膜厚を3nmに固定した際の、臨界電流密度のCr濃度依存性を下記表3に示す。
Cr濃度10原子%は2.7*10A/cm以上、30%は0.6*10A/cm、60原子%は1.0*10A/cmであった。メカニズムは実施例1と同様である。以上のように、膜厚とCr濃度を適切に選択することで、臨界電流密度を低減させることができた。
ここでは、以下の構成6に示すスピントルク発振子を製造した。
まず電極上に、それぞれ下記の材料を用いて、下地層からキャップ層までの各層を形成した。成膜方法はDCマグネトロンスパッタ法で、成膜時の背圧は1×10−6Paであった。その後、上電極を形成した。
構造6:
電極 Ta 5nm/Cu 250nm/Ta 35nm
下地層 Ta 3nm/Pt 2nm
第1垂直磁化膜 [Co 0.4nm/Pt 0.3nm]*15層
第1の界面磁性層 Fe7525 4nm
第1中間層 Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8層
第2中間層 Cu 3nm
第2の界面磁性層 Fe50Co50 0.4nm
第2垂直磁化膜 [Co 0.6nm/Ni 0.2nm]*15層
キャップ層 Ru15nm電極 Ta 5nm/Au 100nm
素子サイズは50nm角であった。最大200mVまで電圧を印加して発振開始電圧を測定した結果、構造6で発振した。
臨界電流密度に換算すると、表1に示すように、構造6は0.6*10A/cmであった。以上のように、本実施例によって臨界電流密度を低減させることができた。
FeVのV添加量は1〜65原子%にすることができる。V元素の含有量が1原子%未満、及び/またはFeの含有量が99原子%を越えると、ダウンスピン注入層ではなくアップスピン注入層として機能し、Feの含有量が35原子%未満、及び/またはV元素の含有量が65原子%を越えると、FeVは非磁性となってスピン注入能力のないただのスピン散乱体となり、第1の垂直磁化膜がアップスピン注入層として機能する。膜厚を4nmに固定した際の、臨界電流密度のCr濃度依存性を表4に示す。V濃度15原子%は2.7*10A/cm以上、25原子%は0.6*10A/cm、50原子%は1.0*10A/cmであった。メカニズムは実施例1と同様である。以上のように、膜厚とV濃度を適切に選択することで、臨界電流密度を低減させることができた。
ここでは、実施形態1に係るスピントルク発振子を形成した。
まず電極上に、それぞれ下記の材料を用いて、下地層からキャップ層までの各層を下記順序で形成した。成膜方法はDCマグネトロンスパッタ法で、成膜時の背圧は1×10−6Paであった。その後、もう1つの電極を形成した。
下記の構成は、第2の界面磁性層がないことのみが第1実施例と異なる。
構造7:
電極 Ta 5nm/Cu 250nm/Ta 35nm
下地層 Ta 3nm/Pt 2nm
第1の垂直磁化膜 [Co 0.4nm/Pt 0.3nm]*15層
第1の界面磁性層 Fe70Cr30 3nm
第1の中間層 Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8層
第2の中間層 Cu 3nm
第2の垂直磁化膜 [Co 0.6nm/Ni 0.2nm]*15層
キャップ層 Ru 5nm
電極 Ta 5nm/Au 100nm
比較例4
また、比較として、以下の構造8に示すスピントルク発振子を同様にして製造した。
構造8:
電極 Ta 5nm/Cu 250nm/Ta 35nm
下地層 Ta 3nm/Pt 2nm
垂直磁化膜 [Co 0.6nm/Ni 0.2nm]*15層
中間層 Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8層
キャップ層 Ru 5nm
電極 Ta 5nm/Au 100nm
この構造8は、ダウンスピン注入層を形成していないので、ダブルスピン注入層型構造になっていない。
比較例5
さらに、比較例5として、以下の構造9に示すスピントルク発振子を同様にして製造した。
構造9:
電極 Ta 5nm/Cu 250nm/Ta 35nm
下地層 Ta 3nm/Pt 2nm
第1垂直磁化膜 [Co 0.4nm/Pt 0.3nm]*15層
第1の界面磁性層 Fe 3nm
第1中間層 Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8層
第2中間層 Cu 3nm
第2垂直磁化膜 [Co 0.6nm/Ni 0.2nm]*15層
キャップ層 Ru 15nm
電極 Ta 5nm/Au 100nm
この構造9では、第1の界面磁性層がFe層3nmだけであり、所定の2成分を含んでいない。
素子サイズは50nm角であった。最大200mVまで電圧を印加して発振開始電圧を測定した結果、ダブルスピン注入構造を持たない構造8では10mV、構造7では5mV、第1の界面磁性層が実施形態とは異なる構造9では発振しなかった。
発振開始電圧を臨界電流密度に換算した結果を下記表1に示す。
下記表1に示すように、構造8は1.3*10A/cm、構造7は0.6*10A/cm、構造9は2.7*10A/cm以上であった。
以上のように、実施例では臨界電流密度を低減できることがわかった。
Figure 2014130672
Figure 2014130672
Figure 2014130672
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本実施例では、以下のようにしてスピントルク発振子を備えた磁気記録ヘッドを製造した。
まず主磁極上に、それぞれ下記の材料を用いて、下記構造10に従って、第1界面磁性層からキャップ層までの各層を形成した。成膜方法はDCマグネトロンスパッタ法で、成膜時の背圧は1×10−6Paであった。その後、スピントルク発振子を30nm角から50nm角程度の素子に加工し、スパッタエッチでキャップ層を取り除き、最後に補助電極を形成して図7と同様の構成を有する磁気記録ヘッドを得た。
構造10
主磁極
第1界面磁性層 Co72Fe20 2nm/Fe50Co50 0.5nm
第1中間層 Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8層
第2中間層 Cu 3nm/Cr 3nm
第2界面磁性層 Fe70Cr30 4nm
キャップ層 Ru 15nm
(スパッタエッチでRu15nmを取り除く)
補助磁極
比較例6
また、下記構造11の比較例のサンプルを実施例5と同様にして作成した。
構造11:
主磁極
第1界面磁性層 Co72Fe20 2nm /Fe50Co50 0.5nm
第1中間層 Cu 3nm
発振層([Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8)
キャップ層(Ru 21nm)
(スパッタエッチでRu15nmを取り除く)
補助磁極
構造10は比較例6よりも発振に必要な臨界電流密度が低減する効果がある。
下記構造12に従って、実施例5と同様にして図8と同様の構成を有する磁気記録ヘッドを得た。
構造12
主磁極
第1界面磁性層 Co72Fe20 2nm /Fe50Co50 0.5nm
第1中間層 Cu 3nm)
発振層[Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8
第2中間層 Cu 3nm/Cr 1nm
第2界面磁性層 Fe70Cr30 2nm
第2垂直磁化膜 [Co 0.4nm/Pt 0.3nm]*15
キャップ層 Ru 15nm
(スパッタエッチ Ru15nmを取り除く)
補助磁極
構造12は比較例6よりも発振に必要な臨界電流密度が低減する効果がある。
下記構造13に従って、実施例5と同様にして図9と同様の構成を有する磁気記録ヘッドを得た。
構造13
主磁極
第1界面磁性層 Co72Fe20 2nm/Fe50Co50 0.5nm
第1中間層 Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8)
第2中間層 Cu 3nm/Cr 1nm
第2界面磁性層 Fe70Cr30 2nm
第2垂直磁化膜 [Co 0.4nm/Pt 0.3nm]*15
キャップ層 Ru 15nm
補助磁極
構造13は比較例6よりも発振に必要な臨界電流密度が低減する効果がある。
下記構造14に従って、実施例5と同様にして図10と同様の構成を有する磁気記録ヘッドを得た。
構造14
主磁極
第1垂直磁化膜 [Co 0.4nm/Pt 0.3nm]*15
第1界面磁性層 Fe50Co50 1nm
第1中間層 Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8
第2中間層 Cu 3nm/Cr 3nm
第2界面磁性層(Fe70Cr30 4nm)/キャップ層(Ru 15nm)
(スパッタエッチでRu15nmを取り除く)
補助磁極
構造14は比較例1よりも発振に必要な臨界電流密度が低減する効果がある。
下記構造15に従って、実施例5と同様にして図11と同様の構成を有する磁気記録ヘッドを得た。
構造15
主磁極
下地層 Ta 3nm/Pt 2nm
第1垂直磁化膜 [Co 0.4nm/Pt 0.3nm]*15
第1界面磁性層 Fe50Co50 1nm
第1中間層 Cu 3nm
発振層[Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8
第2中間層 Cu 3nm/Cr 3nm
第2界面磁性層 Fe70Cr30 4nm
キャップ層 Ru 15nm
(スパッタエッチでRu15nmを取り除く)
補助磁極
比較例7
下記構造16に従って、実施例5と同様にして磁気記録ヘッドを得た。
構造16
主磁極
下地層 Ta 3nm/Pt 2nm
第1垂直磁化膜 [Co 0.4nm/Pt 0.3nm]*15
第1界面磁性層 Fe50Co50 1nm
第1中間層 Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8
キャップ層 Ru 21nm
(スパッタエッチでRu15nmを取り除く)
補助磁極
構造16は比較例2よりも発振に必要な臨界電流密度が低減する効果がある。
下記構造17に従って、実施例5と同様にして図12と同様の構成を有する磁気記録ヘッドを得た。
構造17
主磁極
第1垂直磁化膜 [Co 0.4nm/Pt 0.3nm]*15
第1界面磁性層 Fe50Co50 1nm
第1中間層Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8
第2中間層Cu 3nm/Cr 1nm
第2界面磁性層 Fe70Cr30 2nm
第2垂直磁化膜 Co 0.4nm/Pt 0.3nm]*15
キャップ層 Ru 15nm
(スパッタエッチでRu15nmを取り除く)
補助磁極
構造17は比較例7よりも発振に必要な臨界電流密度が低減する効果がある。
下記構造18に従って、実施例5と同様にして図13と同様の構成を有する磁気記録ヘッドを得た。
構造18
主磁極
第1垂直磁化膜 [Co 0.4nm/Pt 0.3nm]*15
第1界面磁性層 Fe50Co50 1nm
第1中間層 Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8
第2中間層 Cu 3nm/Cr 1nm
第2界面磁性層 Fe70Cr30 2nm
第2垂直磁化膜 [Co 0.4nm/Pt 0.3nm]*15
キャップ層 Ru 15nm
補助磁極
構造18は比較例7よりも発振に必要な臨界電流密度が低減する効果がある。
下記構造19に従って、実施例5と同様にして図14と同様の構成を有する磁気記録ヘッドを得た。
構造19
主磁極
下地層 Ta 3nm/Pt 2nm
第1垂直磁化膜 [Co 0.4nm/Pt 0.3nm]*15
第1界面磁性層 Fe50Co50 1nm
第1中間層 Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8
第2中間層 Cu 3nm/Cr 1nm
第2界面磁性層 Fe70Cr30 2nm
第2垂直磁化膜 Co 0.4nm/Pt 0.3nm]*15
キャップ層 Ru 15nm
(スパッタエッチでRu15nmを取り除く)
補助磁極
構造19は比較例2よりも発振に必要な臨界電流密度が低減する効果がある。
下記構造20に従って、実施例5と同様にして図15と同様の構成を有する磁気記録ヘッドを得た。
構造20
主磁極
下地層 Ta 3nm/Pt 2nm
第1垂直磁化膜 Co 0.4nm/Pt 0.3nm]*15)
第1界面磁性層 Fe50Co50 1nm
第1中間層 Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8
第2中間層 Cu 3nm/Cr 1nm
第2界面磁性層 Fe70Cr30 2nm
第2垂直磁化膜 [Co 0.4nm/Pt 0.3nm]*15
キャップ層 (Ru 15nm)
補助磁極
構造20は比較例7よりも発振に必要な臨界電流密度が低減する効果がある。
下記構造21に従って、実施例5と同様にして図16と同様の構成を有する磁気記録ヘッドを得た。
構造21
主磁極
第2界面磁性層 Co72Fe20 2nm/Fe70Cr30 2nm
第2中間層 Cr 1nm/Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8
第1中間層 Cu 3nm
第1界面磁性層 Fe50Co50 2nm
キャップ層 Ru 15nm
(スパッタエッチでRu15nmを取り除く)
補助磁極
比較例8
下記構造22に従って、実施例5と同様にして磁気記録ヘッドを得た。
構造22
主磁極
第2界面磁性層 Co72Fe20 2nm/Fe70Cr30 2nm
第2中間層 Cr 1nm/Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8
キャップ層 Ru 15nm
(スパッタエッチでRu18nmを取り除く)
補助磁極
構造21は比較例8よりも発振に必要な臨界電流密度が低減する効果がある。
下記構造23に従って、実施例5と同様にして図17と同様の構成を有する磁気記録ヘッドを得た。
構造23
主磁極
第2界面磁性層 Co72Fe20 2nm/Fe70Cr30 2nm
第2中間層 Cr 1nm/Cu 3nm
発振層 Fe47Co47Al 15nm
第1中間層 Cu 3nm/Cr 3nm
第1界面磁性層 Fe50Co50 1nm
第1垂直磁化膜 [Co 0.2nm/Ni 0.6nm]*15
キャップ層 Ru 15nm
(スパッタエッチでRu15nmを取り除く)
補助磁極
構造23は比較例8よりも発振に必要な臨界電流密度が低減する効果がある。
下記構造24に従って、実施例5と同様にして図18と同様の構成を有する磁気記録ヘッドを得た。
構造24
主磁極
下地層 Ta 3nm/Cu 2nm
第2垂直磁化膜 [Co 0.2nm/Ni 0.6nm]*15
第2界面磁性層 Ni95Cr 3nm
第2中間層 Cr1nm/Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8
第1中間層 Cu 3nm
第1界面磁性層 Fe50Co50 2nm
キャップ層 Ru 15nm
(スパッタエッチでRu15nmを取り除く)
補助磁極
比較例9
下記構造25に従って、実施例5と同様にして磁気記録ヘッドを得た。
構造25
主磁極/下地層 Ta 3nm/Cu 2nm
第2垂直磁化膜 [Co 0.2nm/Ni 0.6nm]*15
第2界面磁性層 Ni95Cr 3nm
第2中間層 Cr1nm/Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8
キャップ層 Ru 18nm
(スパッタエッチでRu15nmを取り除く)
補助磁極
構造24は比較例9よりも発振に必要な臨界電流密度が低減する効果がある。
下記構造26に従って、実施例5と同様にして図19と同様の構成を有する磁気記録ヘッドを得た。
構造26
主磁極
第2界面磁性層 Co72Fe20 2nm/Ni95Cr 3nm
第2中間層 Cr 1nm/Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8
第1中間層 Cu 3nm
第1界面磁性層 Fe50Co50 2nm
キャップ層 Ru 15nm
(スパッタエッチでRu15nmを取り除く)
補助磁極
構造26は比較例8よりも発振に必要な臨界電流密度が低減する効果がある。
下記構造27に従って、実施例5と同様にして図20と同様の構成を有する磁気記録ヘッドを得た。
構造27
主磁極
第2界面磁性層 Co72Fe20 2nm/Fe7525 4nm
第2中間層 Cr 1nm/Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8
第1中間層 Cu 3nm
第1界面磁性層 CoMnSi 2nm
キャップ層 Ru 15nm
補助磁極
構造27は比較例8よりも発振に必要な臨界電流密度が低減する効果がある。
下記構造28に従って、実施例5と同様にして図21と同様の構成を有する磁気記録ヘッドを得た。
構造28
主磁極
第2垂直磁化膜 [Co 0.2nm/Ni 0.6nm]*15
第2界面磁性層 Co80Cr20 3nm
第2中間層 Cr 1nm/Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8
第1中間層 Cu 3nm
第1界面磁性層 CoMnSi 2nm
第1垂直磁化膜 [Co 0.2nm/Ni 0.6nm]*15
キャップ層 Ru 15nm
(スパッタエッチでRu15nmを取り除く)
補助磁極
構造28は比較例8よりも発振に必要な臨界電流密度が低減する効果がある。
下記構造29に従って、実施例5と同様にして図22と同様の構成を有する磁気記録ヘッドを得た。
構造29
主磁極
第2垂直磁化膜 [Co 0.2nm/Ni 0.6nm]*15
第2界面磁性層 Ni95 4nm
第2中間層 Cr 1nm/Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8
第1中間層 Cu 3nm
第1界面磁性層 Fe50Co50 1nm
第1垂直磁化膜[Co 0.2nm/Ni 0.6nm]*15
キャップ層(Ru 15nm)
補助磁極
構造29は比較例8よりも発振に必要な臨界電流密度が低減する効果がある。
下記構造30に従って、実施例5と同様にして図23と同様の構成を有する磁気記録ヘッドを得た。
構造30
主磁極
下地層 Ta 3nm/Cu 2nm
第2垂直磁化膜 [Co 0.2nm/Ni 0.6nm]*15
第2界面磁性層 Fe70Cr30 4nm
第2中間層 Cr 3nm/Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8
第1中間層 Cu 3nm
第1界面磁性層 Fe50Co50 1nm
第1垂直磁化膜 [Co 0.2nm/Ni 0.6nm]*15
キャップ層 Ru 15nm
(スパッタエッチでRu15nmを取り除く)
補助磁極
構造30は比較例4よりも発振に必要な臨界電流密度が低減する効果がある。
下記構造30に従って、実施例5と同様にして図24と同様の構成を有する磁気記録ヘッドを得た。
構造31
主磁極
下地層 Ta 3nm/Cu 2nm
第2垂直磁化膜 [Co 0.2nm/Ni 0.6nm]*15
第2界面磁性層 Fe70Cr30 4nm
第2中間層 Cr 3nm/Cu 3nm
発振層 [Fe50Co50 1.6nm/Ni 0.2nm]*8
第1中間層 Cu 3nm
第1界面磁性層 Fe50Co50 1nm
第1垂直磁化膜 [Co 0.2nm/Ni 0.6nm]*15
キャップ層 Ru 15nm
補助磁極
構造30は比較例9よりも発振に必要な臨界電流密度が低減する効果がある。
1…下地層、2…第1の垂直磁化膜、3…第1の界面磁性層、4…ダウンスピン注入層、5…第1の中間層、6…発振層、7…第2の中間層、8…第2の界面磁性層、9…第2の垂直磁化膜、10…アップスピン層、11…キャップ層、20…スピントルク発振子、21…主磁極、22…補助磁極、30…磁気ヘッド

Claims (15)

  1. 磁気記録媒体に記録磁界を印加する主磁極と、
    主磁極と磁気回路を構成する補助磁極と、
    該主磁極と該補助磁極との間に設けられたスピントルク発振子とを含み、
    該スピントルク発振子は、該主磁極及び該補助磁極のうち一方の上に形成された、第1の垂直磁化膜、及び該第1の垂直磁化膜の上に形成された、鉄、コバルト、及びニッケルのうち少なくとも1つの元素と、クロム、バナジウム、マンガン、チタン、及びスカンジウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とを含有する第1の界面磁性層を有するダウンスピン注入層、
    該ダウンスピン注入層上に形成された第1の中間層、
    該第1の中間層上に形成された発振層、
    該発振層上に設けられた第2の中間層、及び
    該第2の中間層上に設けられた第2の垂直磁化膜を含むアップスピン注入層を具備することを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 前記第1の中間層と前記第2の垂直磁化膜との間に第2の界面磁性層をさらに形成することを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド。
  3. 磁気記録媒体に記録磁界を印加する主磁極と、
    主磁極と磁気回路を構成する補助磁極と、
    該主磁極と該補助磁極との間に設けられたスピントルク発振子とを含み、
    該スピントルク発振子は、該主磁極及び該補助磁極のうち一方の上に形成された鉄、コバルト、及びニッケルのうち少なくとも1つの元素と、クロム、バナジウム、マンガン、チタン、及びスカンジウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とを含有する第1の界面磁性層、
    該第1の界面磁性層上に形成された第1の中間層、
    該第1の中間層上に形成された発振層、
    該発振層上に設けられた第2の中間層、及び
    該第2の中間層上に設けられた第2の界面磁性層を具備する磁気ヘッド。
  4. 前記該主磁極及び該補助磁極のうちの一方と第1の界面磁性層との間に第1の垂直磁化膜をさらに形成し、前記該主磁極及び該補助磁極のうちの他方と第2の界面磁性層との間に第2の垂直磁化膜をさらに形成する請求項3に記載の磁気ヘッド。
  5. 前記第1の垂直磁化膜及び前記第2の垂直磁化膜は、互いに同じ組成あるいは異なる組成を有し、鉄、コバルトのうち少なくとも1つの元素からなる層と、鉄、コバルト、ニッケル、プラチナ、パラジウム、及び銅からなる群から選択される少なくとも1つの元素からなる層とを交互に積層して形成されることを特徴とする請求項2または4に記載の磁気ヘッド。
  6. 前記第2の界面磁性層は、コバルト系ホイスラー合金からなる請求項2,4,及び5のいずれか1項に記載の磁気ヘッド。
  7. 前記第2の界面磁性層は、FeCo合金、または鉄とコバルトの人工格子からなる請求項2,4,及び5のいずれか1項に記載の磁気ヘッド。
  8. 磁気記録媒体に記録磁界を印加する主磁極と、
    主磁極と磁気回路を構成する補助磁極と、
    該主磁極と該補助磁極との間に設けられたスピントルク発振子とを含み、
    該スピントルク発振子は、該主磁極及び該補助磁極のうち一方の上に形成された鉄、コバルト、及びニッケルのうち少なくとも1つの元素と、クロム、バナジウム、マンガン、チタン、及びスカンジウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とを含有する第1の界面磁性層、
    該第1の界面磁性層上に形成された第1の中間層、
    該第1の中間層上に形成された発振層、
    該発振層上に形成されたキャップ層を具備する磁気ヘッド。
  9. 前記発振層は、FeCo合金、FeCoにアルミ、シリコン、ガリウム、ゲルマニウム、銅、銀、及びホウ素からなる群から選ばれる少なくとも1つの元素を添加した合金、及びコバルト基ホイスラー合金から選択される請求項8に記載の磁気ヘッド。
  10. 前記第1の界面磁性層はFeCo合金に対して負の磁気抵抗効果を出現する材料で形成される請求項8または9に記載の磁気ヘッド。
  11. 前記第1の界面磁性層は、ニッケル及びクロムを含み、クロム元素の含有量は1原子%ないし10原子%であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の磁気ヘッド。
  12. 前記第1の界面磁性層は、鉄及びクロムを含み、クロム元素の含有量は1原子%〜80原子%であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の磁気ヘッド。
  13. 前記第1の界面磁性層は、鉄及びバナジウムを含み、バナジウム元素の含有量は1原子%ないし65原子%であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の磁気ヘッド。
  14. 請求項1ないし13のいずれか1項に記載の磁気ヘッドと、
    前記磁気ヘッドが搭載されたヘッドスライダーと、
    前記ヘッドスライダーを一端に搭載するサスペンションと、
    前記サスペンションの他端に接続されたアクチュエータアームと、
    を備えたことを特徴とする磁気ヘッドアセンブリ。
  15. 磁気記録媒体と、請求項1ないし13のいずれか1項に記載の磁気ヘッドとを具備することを特徴とする磁気記録再生装置。
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