JP2005276007A - 振込サービスシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】
振込データの内訳を容易かつ確実に把握することを可能にする振込サービスシステムを提供すること。
【解決手段】
本発明にかかる振込サービスシステムでは、まず振込依頼人の端末3から振込データ及び明細データを受信し、依頼データ記憶部141に格納する。そして、依頼データ記憶部141に格納された振込データ及び明細データに基づいて、振込依頼人の口座から別段預金口座に対して複数の明細を合算した振込金額の送金を行なう第1の振込データと、別段預金口座から受取人の口座に対して複数の明細のそれぞれに対応する複数の振込を行なう第2の振込データとを作成し、振込データ記憶部142に格納する。次に、第1の振込データと第2の振込データとを振込データ記憶部142より読み出して、勘定系システム2に送信する。このとき、別段預金口座から他口座への振込は為替手数料を課金しない設定が勘定系システム2になされている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、振込サービスシステムに関するものであり、特に、同一人に対して振込を行う場合の処理技術に関する。
一般的に為替手数料の節約のため、複数の請求書を合算して1件の振込みで支払われることが多い。このとき、送金の内容については振込1件につき、金融EDI情報20桁を付けることしかできず、送金金額の内訳情報等については、振込依頼人から受取人に対してファクシミリ等により別途連絡する必要があった。
従来より、振込を行なうための振込サービスシステムが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。特許文献1においては、送金金額が一定額に達した場合、もしくは一定の期日に一括して送金実行するシステムか開示されている。また、特許文献2においては、複数の振込先への振込を1つの申込データとして受付け、複数件の振込を同時に実行したかのようにするリアルタイム仮想総合振込システムが開示されている。しかしながら、両文献とも送金金額の内訳情報を迅速かつ確実に把握することを課題とするものではない。
特開2003−76862号公報 特開2003−296582号公報
従来の振込み手法によれば、次のような種々の問題があった。即ち、多数の支払人(振込依頼人)から、内訳情報の連絡を受けた受取人は、入金データと内訳情報のマッチング処理を入金日、入金金額、送金人名等をもとに実施する必要があり、手間がかかっていた。また、支払人から内訳情報が連絡されない場合もあり、このようなときは受取人が個別に電話等により内訳情報を確認する必要があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、振込データの内訳を容易かつ確実に把握することを可能にする振込サービスシステムを提供することを目的とする。
本発明にかかる振込サービスシステムは、振込依頼人の端末、受取人の端末及び勘定系システムと接続され、複数の明細からなる振込処理を実行する振込サービスシステムであって、前記振込依頼人の端末から振込依頼データ及び明細データを受信し、依頼データ記憶部に格納する手段と、前記依頼データ記憶部に格納された振込依頼データ及び明細データに基づいて、前記振込依頼人の口座から中間口座に対して前記複数の明細を合算した振込金額の振込を行なう第1の振込データと、前記中間口座から受取人の口座に対して前記複数の明細のそれぞれに対応する複数の振込を行なう第2の振込データとを作成し、振込データ記憶部に格納する手段と、前記第1の振込データと前記第2の振込データとを前記振込データ記憶部より読み出して、前記勘定系システムに送信する手段とを備え、前記中間口座から他口座への振込は為替手数料を課金しない設定が前記勘定系システムになされたものである。
ここで、前記第2の振込データは、前記勘定系システムにおいて予め為替手数料を課金しない設定がなされた振込依頼人コードを含むことが望ましい。
また、前記依頼データ記憶部に格納された明細データに基づいて当該明細データに含まれる内訳件数と予め設定された上限情報と比較し、当該内訳件数が当該上限情報を超える場合にその旨を示す情報を前記振込依頼人の端末に送信する手段を備えるようにしてもよい。
さらに、前記依頼データ記憶部に格納された明細データに含まれる内訳件数及び/又は振込金額に応じて受取人に課す手数料を算出する手段を備えるようにしてもよい。
本発明にかかる他の振込サービスシステムは、振込依頼人の端末、受取人の端末及び勘定系システムと接続され、複数の振込処理を実行する振込サービスシステムであって、前記振込依頼人の端末から前記勘定系システムにおいて為替手数料を課金しない設定がなされた振込人依頼人コードを含む振込依頼データを受信し、依頼データ記憶部に格納する手段と、前記依頼データ記憶部に格納された振込依頼データを振込データとして振込データ記憶部に格納する手段と、前記振込データ記憶部から前記振込データを読み出して、前記勘定系システムに送信する手段と、前記振込データ記憶部から、予め定められた期間内に同一受取人の口座に対して同一振込依頼人より振込が行なわれる全ての振込データを抽出して、当該全ての振込データに対応する為替手数料を算出し、当該為替手数料を引き落とすための口座振替データを作成し、口座振替データ格納部に格納する手段と、前記口座振替データ格納部に格納された口座振替データを読み出して、前記勘定系システムに送信する手段とを備えたものである。
ここで、前記為替手数料の算出は、前記振込データに含まれる振込金額を全て加算し、加算された全振込金額に応じて為替手数料を算出することが望ましい。
また、前記振込依頼人の端末から送信された要求に応じて、予め設定された期間内の同一受取人に対する振込明細を表示させるための表示データを前記依頼データ記憶部に格納された振込依頼データ又は前記振込データ記憶部に格納された振込データに基づいて作成し、当該振込依頼人の端末に対して送信する手段をさらに備えるようにしてもよい。さらに、前記振込データ記憶部から、予め定められた期間内に同一受取人の口座に対して同一振込依頼人より振込が行なわれる全ての振込データの件数及び/又は振込金額に応じて受取人に課す手数料を算出する手段を備えるようにしてもよい。
本発明にかかる他の振込サービスシステムは、振込依頼人の端末、受取人の端末及び勘定系システムと接続され、複数の明細からなる振込処理を実行する振込サービスシステムであって、前記振込依頼人の端末から複数の明細が合算された振込依頼データ及び明細データを受信し、依頼データ記憶部に格納する手段と、前記依頼データ記憶部に格納された振込依頼データに基づいて、マッチングキー情報を付加した振込データを作成し、振込データ記憶部に格納する手段と、前記振込データを前記振込データ記憶部より読み出して前記勘定系システムに送信する手段と、前記依頼データ記憶部に格納された振込データ及び明細データに基づいて、前記マッチングキー情報を含み、全国銀行データ通信システムに従ったフォーマットの入出金明細データを作成し、入出金明細データ記憶部に格納する手段と、前記入出金明細データ記憶部に格納された入出金明細データを読み出して前記受取人の端末に送信する手段とを備えたものである。
ここで、前記マッチングキー情報は、前記振込データに、金融EDI情報として含まれていることが望ましい。また、前記入出金明細データは、受取人に対して合算して振り込まれる振込データを出金明細として、振込の明細に対応する振込データを入金明細として作成することが好ましい。
さらに、前記依頼データ記憶部に格納された明細データに含まれる内訳件数及び/又は振込金額に応じて受取人に課す手数料を算出する手段を備えるようにしてもよい。
本発明にかかる振込処理方法は、振込依頼人の端末、受取人の端末及び勘定系システムと接続された振込サービスシステムによって複数の明細からなる振込処理を実行する振込処理方法であって、前記振込サービスシステムが、前記振込依頼人の端末から振込依頼データ及び明細データを受信し、依頼データ記憶部に格納するステップと、前記振込サービスシステムが、前記依頼データ記憶部に格納された振込依頼データ及び明細データに基づいて、前記振込依頼人の口座から中間口座に対して前記複数の明細を合算した振込金額の振込を行なう第1の振込データと、前記中間口座から受取人の口座に対して前記複数の明細のそれぞれに対応する複数の振込を行なう第2の振込データとを作成し、振込データ記憶部に格納するステップと、前記振込サービスシステムが、前記第1の振込データと前記第2の振込データとを前記振込データ記憶部より読み出して、前記勘定系システムに送信するステップとを備え、前記中間口座から他口座への振込は為替手数料を課金しない設定が前記勘定系システムになされたものである。
本発明にかかる他の振込処理方法は、振込依頼人の端末、受取人の端末及び勘定系システムと接続された振込サービスシステムによって複数の振込処理を実行する振込処理方法であって、前記振込サービスシステムが、前記振込依頼人の端末から前記勘定系システムにおいて為替手数料を課金しない設定がなされた振込人依頼人コードを含む振込依頼データを受信し、依頼データ記憶部に格納するステップと、前記振込サービスシステムが、前記依頼データ記憶部に格納された振込依頼データを振込データとして振込データ記憶部に格納するステップと、前記振込サービスシステムが、前記振込データ記憶部から前記振込データを読み出して、前記勘定系システムに送信するステップと、前記振込サービスシステムが、前記振込データ記憶部から、予め定められた期間内に同一受取人の口座に対して同一振込依頼人より振込が行なわれる全ての振込データを抽出して、当該全ての振込データに対応する為替手数料を算出し、当該為替手数料を引き落とすための口座振替データを作成し、口座振替データ格納部に格納するステップと、前記振込サービスシステムが、前記口座振替データ格納部に格納された口座振替データを読み出して、前記勘定系システムに送信するステップとを備えたものである。
本発明にかかる他の振込処理方法は、振込依頼人の端末、受取人の端末及び勘定系システムと接続された振込サービスシステムによって複数の明細からなる振込処理を実行する振込処理方法であって、前記振込サービスシステムが、前記振込依頼人の端末から複数の明細が合算された振込データ及び明細データを受信し、依頼データ記憶部に格納するステップと、前記依頼データ記憶部に格納された振込データに基づいて、マッチングキー情報を付加した振込データを作成し、振込データ記憶部に格納するステップと、前記振込データを前記振込データ記憶部より読み出して前記勘定系システムに送信するステップと、前記依頼データ記憶部に格納された振込データ及び明細データに基づいて、前記マッチングキー情報を含み、全国銀行データ通信システムに従ったフォーマットの入出金明細データを作成し、入出金明細データ記憶部に格納するステップと、前記入出金明細データ記憶部に格納された入出金明細データを読み出して前記受取人の端末に送信するステップとを備えたものである。
発明の実施の形態1.
本発明にかかる振込サービスシステムは、振込処理を実行するものであるが、本発明において「振込」とは、狭義の振込のみならず振替等の概念を含むものである。まず、本発明にかかる振込サービスシステムを含むシステム全体について、図1を用いて説明する。
振込サービスシステム1は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等の通信網、若しくは公衆電話回線、ISDN回線、専用線等を介して、勘定系システム2と接続されている。また、振込サービスシステム1は、インターネット等の通信網5を介して、振込依頼人の端末3や受取人の端末4と接続されている。
振込サービスシステム1は、ウェブサーバ11、メールサーバ12、アプリケーションサーバ13、データベース(DB)サーバ14及び通信モジュール15を備えている。これらのウェブサーバ11、メールサーバ12、アプリケーションサーバ13、データベース(DB)サーバ14及び通信モジュール15は、相互にLAN(Local Area Network)等により通信可能に接続されている。
ウェブサーバ11、メールサーバ12、アプリケーションサーバ13、データベース(DB)サーバ14の具体的な構成については、後に詳述するが、いわゆるコンピュータにより構成され、CPU、ROM、RAM、ハードディスク等のハードウェア構成を有するとともに、OS(Operation System)プログラム及びアプリケーションプログラムをハードディスク上に格納している。そして、適宜、これらのプログラムをRAM上に展開した上で、CPUにより所定の処理を実行する。
ウェブサーバ11は、いわゆるウェブエンジンを備え、アプリケーションサーバ13の要求に基づき、HTML(Hyper Text Markup Language)形式やXML(eXtensible Markup Language)形式のウェブデータを生成し、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)やHTTPS(Hyper Text Transfer Protocol over SSL)によりインターネット等の通信網5を介して振込依頼人の端末3や受取人の端末4に対して送信する機能を有する。また、振込依頼人の端末3や受取人の端末4より送信された情報をアプリケーションサーバ13やデータベースサーバ14に出力する機能を有する。
メールサーバ12は、アプリケーションサーバ13の要求に基づき、所定の情報を電子メールにより通信網5及びプロバイダのメールサーバ等を介して振込依頼人の端末3や受取人の端末4に対して送信する機能や振込依頼人の端末3や受取人の端末4から電子メールにより所定の情報を通信網5及びプロバイダのメールサーバ等を介して受信する機能を有する。より具体的には、このメールサーバ12は、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)やPOP(Post Office Protocol)により通信を実現する。
アプリケーションサーバ13は、この振込サービスシステム1における一連の処理を主体的に実行する機能を有する。アプリケーションサーバ13は、いわゆるインターネットバンキングシステムを構成するものであり、そのうちの機能の一つとして本発明にかかる振込処理機能がある。より具体的には、アプリケーションサーバ13には、本発明にかかる振込処理機能を実行するためのソフトウェアプログラムがインストールされており、このプログラムをRAM上に展開した上で、CPU等の制御処理手段により所定の処理を実行する。
データベース(DB)サーバ14は、振込サービスシステム1における処理に必要な情報を格納する。このデータベースサーバ14は、大容量のハードディスクを有し、ネットワークOSとデータベースサーバ専用のアプリケーションソフトがインストールされることにより構築されている。このデータベースサーバ14において格納される情報の例を図2に示す。図に示されるように、データベースサーバ14は、依頼データ記憶部141、振込データ記憶部142、振込依頼人データ記憶部143、課金情報記憶部144、口座振替データ記憶部145、入出金明細データ記憶部146を備えている。
依頼データ記憶部141には、振込依頼データと明細データ等が格納され、より具体的には、振込依頼人の口座情報、振込先口座情報、振込日、振込金額、振込明細情報、振込依頼人コード等が格納される。振込依頼人の口座情報には、口座番号が含まれる。振込先口座情報は、受取人の口座情報であり、口座番号が含まれる。振込日は、振込を実行する勘定日である。振込明細情報は、振込に含まれる複数の支払明細をいう。例えば、支払の対象となる商品やサービスを特定する情報や商品・サービス毎の金額情報が含まれる。
振込データ記憶部142には、振込元口座情報、振込先口座情報、振込日、振込金額、振込依頼人コード等が格納される。振込元口座情報は、基本的には、振込依頼人の口座情報である。振込先口座情報は、受取人の口座情報、振込依頼人の別段預金口座情報が含まれる。ここで、振込依頼人の別段預金口座は、中間口座の一形態であり、本発明の実施の形態1にかかる振込サービスシステムにおいて特徴的な処理を実現するために新たに開設されるものである。中間口座は、別段預金口座でなくとも、本振込サービスシステムにおいて仮想的に作成された仮想口座であってもよい。具体的な役割については後に詳述する。
振込依頼人データ記憶部143には、振込依頼人の口座情報、振込依頼人の別段預金口座情報、振込依頼人コードが格納される。
課金情報記憶部144には、受取人を特定する情報、利用手数料、振替指定日が含まれる。受取人を特定する情報としては、受取人の口座情報、氏名、住所、電話番号等が格納される。利用手数料は、この振込サービスシステムを利用することに関して、受取人に課される利用手数料である。口座振替データ記憶部145には、振替元口座情報、振替先口座情報、振替日、振替金額等が格納される。入出金明細データ記憶部146には、取引日、入払区分、取引区分、取引金額、摘要等が格納される。
通信モジュール15は、振込サービスシステム1内の他のサーバと通信を行うと共に、勘定系システム2との間で通信を行う。この通信モジュール15は、他のコンピュータと独立したハードウェアにより構成されていてもよく、また、他のコンピュータ上でソフトウェアにより構成されていてもよい。
この発明の実施の形態にかかる振込サービスシステム1は、複数のコンピュータでなくとも、単一のコンピュータによって構成することも可能であり、そのハードウェア構成は、図1で示す構成に限定されるものではない。また、ファイアウォールサーバ等のその他のサーバやハードウェア構成を備えていてもよい。
勘定系システム2は、勘定系ホストコンピュータ21及び勘定系データベース(DB)22を備えている。勘定系システム2は、この他にも外部接続システム等を備えている。図示しない外部接続システムによって、通信網を介して全国銀行データ通信システムと接続されている。かかる全国銀行データシステムを介して他の銀行等の金融機関の勘定系システムと接続されている。この勘定系ホストコンピュータ21は、勘定系システム2において主として勘定系の処理を実行するコンピュータである。勘定系データベース22は、例えば、口座情報、振込日付、振込金額、振込依頼人コード、振込依頼人名、仕向銀行名、仕向店名等が入出金情報として格納される。この勘定系システム2は、振込依頼人コードに応じて為替手数料の課金を行なうか否かを設定することができる。設定内容は例えば勘定系データベース22に格納される。
振込依頼人の端末3は、振込依頼人により利用され、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯端末、いわゆるインターネット接続機能付き携帯電話等であり、CPU、ROM、RAM、キーボード、マウス等の入出力手段、ディスプレイ等を備えている。この振込依頼人の端末3は、ブラウザプログラムがハードディスク等の記憶手段に格納されており、振込サービスシステム1より送信されたウェブデータを受信し、ディスプレイに表示させることができる。尚、振込依頼人には、個人、法人いずれも含まれる。
受取人の端末4は、振込先の口座の所有者である受取人により利用され、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯端末、いわゆるインターネット接続機能付き携帯電話等であり、CPU、ROM、RAM、キーボード、マウス等の入出力手段、ディスプレイ等を備えている。この受取人の端末4は、ブラウザプログラムがハードディスク等の記憶手段に格納されており、振込サービスシステム1より送信されたウェブデータを受信し、ディスプレイに表示させることができる。尚、受取人には、個人、法人いずれも含まれる。
通信網5は、インターネット、公衆網等の通信網である。
続いて、図3を用いて本発明の実施の形態1にかかる振込サービスシステムにおけるデータの流れについて説明する。本発明の実施の形態1にかかる振込サービスシステムでは、明細情報毎、即ち内訳毎に金額を分けて入金処理を実施する。そして、振込依頼人に対する為替手数料は、1件として課金している。但し、この例における振込処理は、振込依頼人の口座と受取人の口座とが同じ銀行内に設けられている。
図に示されるように、振込依頼人の端末3から振込サービスシステム1に対して振込依頼データと明細データが送信される。図4(a)(b)に振込依頼データの例及び明細データの例を示す。
振込サービスシステム1は、当該振込依頼データ及び明細データを受信する。振込サービスシステム1は、振込依頼データと明細データに基づいて、次のような二つの振込データ(送金データ)を作成する。一つは、振込依頼人の口座から振込依頼人別に開設された別段預金口座に対する1件にまとめられた振込データである(以下、第1の振込データとする)。この送金データは、複数の支払が合算された金額の振込データである。即ち、この例では、別段預金口座に対して、1億円を2月27日に振り込むことを特定する情報が振込データとなる。
もう一つの振込データは、別段預金の口座から本来の受取人の口座への明細データに含まれる内訳件数の振込データである(以下、第2の振込データとする)。図4(b)に示す例では、商品A(2/10納品分)、商品A(2/20納品分)等の8つの内訳に分かれているため、8つの振込データが作成される。
振込サービスシステム1は、このようにして作成された第1の振込データと第2の振込データを勘定系システム2に対して送信する。勘定系システム2は、まず、第1の振込データについて処理を行う。この第1の振込データに応じて勘定系システム2は、振込依頼人に対して為替手数料を収納する。ここで、第1の振込データは、1件の振込であるため、1件分の為替手数料となる。
次に勘定系システム2は、第2の振込データについて処理を行う。第2の振込データは、上述の通り内訳件数分の振込データであるから、勘定系システム2は、それぞれの振込データに対して振込処理を行い、そして、振込の記録を行なう。勘定系システム2では、第2の振込データによる振込、即ち、別段預金口座からの振込については、為替手数料は収納しないように予め設定しておく。これにより、結局、振込依頼人に対しては1件分の為替手数料のみが課されることになる。
受取人の端末4から受取人の口座について入出金明細の照会を行なうと、振込自体は、内訳件数分行なわれているため、それぞれの内訳が入出金明細に含まれることになる。図4に示すように、内訳の全て(ここでは、8件)の入金明細の情報を受取人は取得することができる。即ち、本発明の実施の形態1によれば、振込依頼人は、1件分の為替手数料で複数の案件に関する振込を行なうことができ、かつ、受取人はそれぞれの案件の内訳を知ることができるため、いわゆる入金消し込みを容易に実行することができる。特に、本発明の実施の形態1によれば、別段預金口座を設けることにより、為替手数料の課金を1件分に限定することとしたので、勘定系システムを基本的に変更する必要がないため、システム構築の低コスト化、不具合の発生リスクの低減を図ることができる。
さらに、図9に示すフローチャートを用いて、本発明の実施の形態1にかかる振込サービスシステム1の具体的な処理について説明する。まず、振込依頼人は、その端末3を用いて、ブラウザに所定のURL情報を付与することにより、振込サービスシステム1にアクセスする。アクセスに際しては、ユーザIDやパスワード等による認証処理が実行される。振込依頼人の端末3が当該振込サービスシステム1にアクセスすると、ウェブサーバ11等は、振込データ及び明細データを入力するためのウェブページを振込依頼人の端末3に対して送信する。振込依頼人の端末3では、当該ウェブページを画面表示し、キーボード等を使用した入力若しくは予め格納されたファイルのアップロードやリンク設定等によって、振込依頼データ及び明細データを入力する。入力された振込依頼データ及び明細データは、振込依頼人の端末3から通信網5を介して振込サービスシステム1に対して送信される。
振込サービスシステム1は、当該振込依頼データ及び明細データを受信してアプリケーションサーバ13によって、データベースサーバ14の依頼データ記憶部141に格納する(S101)。次に振込サービスシステム1は、アプリケーションサーバ13によって、当該依頼データ記憶部141に格納された振込依頼データ及び明細データを読み出して、上述した第1の振込データ及び第2の振込データを作成する。即ち、振込依頼人の口座から別段預金の口座に対する1件にまとめられた振込データと、別段預金の口座から本来の受取人の口座への明細データに含まれる内訳件数の振込データを作成する(S102)。アプリケーションサーバ13は、当該作成した2種類の振込データを振込データ記憶部142に格納する。
次に、振込サービスシステム1は、振込データ記憶部142に格納された第1の振込データと第2の振込データを読み出し、勘定系システム2に対して送信する(S103)。勘定系システム2では、勘定系ホストコンピュータ21によって当該第1の振込データと第2の振込データを受信して、それぞれの振込データに応じた振込処理を実行する(S104)。例えば、図4に示す例では、第1の振込データにより振込依頼人の口座から総額1億円を別段預金口座に対して2月27日に振り込む。このとき、勘定系システム2は通常の振込処理と同様に為替手数料を課金する。続いて、第2の振込データにより別段預金口座から受取人の口座に対して8件それぞれの振込を実行する。このとき、勘定系システム2は、当該別段預金口座からの振込処理については、為替手数料を課金しない旨が登録されている。より具体的には、勘定系システム2の勘定系データベース22において、為替手数料を課金しない口座を特定する振込依頼人コードを別途採番しておき、格納する。そして、第2の振込データ中には、勘定系データベース22に為替手数料を課金しない設定がなされた振込依頼人コードが含まれているから、勘定系ホストコンピュータ21は、第2の振込データに基づいて実行する振込処理においては、為替手数料を課さない。
尚、振込サービスシステム1が1件の振込みにまとめることが可能な内訳件数に上限を設けてもよい。例えば、振込サービスシステム1のアプリケーションサーバ13のプログラム上に内訳件数の上限情報を設定しておく。そして、アプリケーションサーバ13が、振込依頼人の端末3から振込データ及び明細データを受信した場合には、当該明細データに含まれる内訳件数情報を取得して、予め設定された上限情報と比較する。比較の結果、上限情報により定められる件数を明細データに含まれる内訳件数情報により定められる件数が超えた場合には、件数が超えている旨を示す情報を振込依頼人の端末に送信する。他方で、上限を超えない場合には、通常の通り処理する。
また、受取人から振込サービスシステム利用の定額手数料、もしくは内訳件数及び/又は振込金額に従った手数料を収納してもよい。当該手数料を収納する場合は、振込サービスシステム1のアプリケーションサーバ13は、プログラム上設定された手数料金額に基づき、定額手数料、もしくは依頼データ記憶部141から読み出した内訳件数及び/又は振込金額に従った手数料金額を算出し、指定日とともにデータベースサーバ14の課金情報記憶部144に格納する。そして、アプリケーションサーバ13は、指定日に手数料引落用の口座振替データを勘定系システム2に対して送信する。アプリケーションサーバ13は、振替日を指定して当該手数料引落用口座振替データを指定日よりも前に勘定系システム2に対して送信するようにしてもよい。受取人に対する手数料は、振込金額から差し引く処理を当該振込サービスシステム1において実行するようにしてもよい。
尚、別段預金という構成を取らず、振込サービスシステム1が受信した振込データと明細データに基づき、振込依頼人の口座から受取人口座に対して明細データにより特定される内訳件数分の振込データのみ作成し、勘定系システム2へ伝送してもよい。この場合には、振込依頼人の明細件数分の振込処理がされるが、為替手数料は、1件となるように勘定系システム2を変更する必要がある。
発明の実施の形態2.
本発明の実施の形態2にかかる振込サービスシステムは、合算振込を実施しなくとも、一定期間に同一口座宛て振込を複数実施した場合には1件の振込みとして為替手数料を課金するサービスを実行する。尚、このサービスも基本的に同一銀行内の振込に限定される。
図5を用いて本発明の実施の形態2にかかる振込サービスシステムにおけるデータの流れについて説明する。図に示されるように、振込依頼人の端末3から振込サービスシステム1に対して振込依頼データが送信される。図6(a)に振込依頼データの例を示す。図に示されるように、振込依頼データは、内容に応じて複数の振込に分けられて作成されている。この例では、支払う商品の種類に対応して、それぞれの支払いに応じた振込となっている。振込依頼データには、振込依頼人コードが含まれている。この振込依頼人コードは振込サービスシステム1により振込サービスの適用を受ける上で専用の振込依頼人コードである。そして、勘定系システム2においては、この振込依頼人コードが付された振込に対して為替手数料を課金しないものとして登録しておく。図6(a)では、代表して2件の振込依頼データを示しているが、この例では8件の振込依頼データが振込依頼人の端末3から振込サービスシステム1に対して送信される。この8件の振込依頼データは、必ずしも同じタイミングに振込サービスシステム1に対して送信されなくともよい。例えば、予め定められた期間内に振込日が設定された振込依頼データは互いに関連付けられ、本サービスの適用範囲となる。ここで、予め定められた期間としては、半日、1日、2日、1週間等、任意の時間の範囲を設定しうる。尚、本発明の実施の形態2においては、勘定系システム2に対して送信される振込データも図6(a)と同様である。
振込サービスシステム1は、当該振込依頼データを受信する。振込サービスシステム1においては、振込依頼人と予め合意した為替手数料を登録しておく。この為替手数料は、一定期間内に同一受取人に対して行なわれた振込依頼に対して課されるものである。例えば、通常の1件分の為替手数料である。
振込サービスシステム1は、受信した振込依頼人コードが付された8件の振込依頼データを振込データとしてを勘定系システム2に対して送信する。
勘定系システム2は、振込データに従って振込処理を実行する。このとき、当該振込データには、為替手数料を課金しないものとして予め設定された振込依頼人コードが含まれているため、勘定系システム2はこれらの振込処理においては為替手数料の課金は行なわない。
振込サービスシステム1は、予め定められた期間の同一口座宛ての振込について、為替手数料を算出し、予め登録された指定日に勘定系システム2に対して為替手数料引落用の口座振替データを伝送する。ここでは、為替手数料は、振込件数及び/又は振込金額によって決定することができ、例えば通常の1件分の為替手数料である。
勘定系システム2は、当該口座振替データを受信し、当該口座振替データに基づいて為替手数料の引き落し処理を実行する。
受取人の端末4から受取人の口座について入出金明細の照会を行なうと、振込自体は、複数に分けて行なわれているため、それぞれの内訳が入出金明細に含まれることになる。図6(b)に示すように、内訳の全て(ここでは、8件)の入金明細の情報を受取人は取得することができる。即ち、本発明の実施の形態2によれば、振込依頼人は、例えば、1件分の為替手数料で複数の案件に関する振込を行なうことができ、かつ、受取人はそれぞれの案件の内訳を知ることができるため、いわゆる入金消し込みを容易に実行することができる。特に、本発明の実施の形態2によれば、それぞれの振込処理においては為替手数料を課金せずに、振込サービスシステム1において例えば1件分の為替手数料を別途振り替えるようにしたので、勘定系システムを基本的に変更する必要がないため、システム構築の低コスト化、不具合の発生リスクの低減を図ることができる。
本発明の実施の形態2にかかる振込サービスシステムでは、振込依頼人が一定期間内の同一口座宛て振込明細を参照可能とすることが好ましい。
また、受取人から振込サービスシステム利用の定額手数料、もしくは内訳件数に従った手数料を収納してもよい。当該手数料を収納する場合は、振込サービスシステム1のアプリケーションサーバ13は、プログラム上設定された手数料金額に基づき、定額手数料、もしくは振込データ記憶部142から読み出した内訳件数及び/又は振込総額に従った手数料金額を算出し、指定日とともにデータベースサーバ14の課金情報記憶部144に格納する。そして、アプリケーションサーバ13は、指定日に手数料引落用の口座振替データを勘定系システム2に対して送信する。アプリケーションサーバ13は、振替日を指定して当該手数料引落用口座振替データを指定日よりも前に勘定系システム2に対して送信するようにしてもよい。
尚、予め定められた期間内に同一人に対して振り込まれた場合に、一部の振込についてエラーが生じる場合がある。この場合には、代り金の入金処理を勘定系システム2に接続した端末から実施する際、摘要欄に振込サービスシステム1で振込毎に採番する受付番号を入力する。振込サービスシステム1では、この受付番号から振込明細を特定し、為替手数料を算出する振込合計金額からエラーが生じた振込に対応する振込分を控除した上で為替手数料を控除する。例えば、図6に示す例で、8件分の振込のうち、1件の振込にエラーが生じた場合には、7件分の振込合計金額から為替手数料を算出する。但し、予め定められた期間内に同一人に対して振り込まれた場合には、件数にかかわらず同一の金額の為替手数料を課す場合には、このような処理は不要である。なお、振込サービスシステム1において、為替手数料を算出する振込合計金額から当該金額を控除する登録方法を実装してもよい。
さらに、図9に示すフローチャートを用いて、本発明の実施の形態2にかかる振込サービスシステム1の具体的な処理について説明する。まず、振込依頼人は、その端末3を用いて、ブラウザに所定のURL情報を付与することにより、振込サービスシステム1にアクセスする。アクセスに際しては、ユーザIDやパスワード等による認証処理が実行される。振込依頼人の端末3が当該振込サービスシステム1にアクセスすると、ウェブサーバ11等は、振込データを入力するためのウェブページを振込依頼人の端末3に対して送信する。振込依頼人の端末3では、当該ウェブページを画面表示し、キーボード等を使用した入力若しくは予め格納されたファイルのアップロードやリンク設定等によって、振込依頼データを入力する。この振込依頼データには、上述の振込依頼人コードが含まれている。入力された振込依頼データは、振込依頼人の端末3から通信網5を介して振込サービスシステム1に対して送信される。
振込サービスシステム1は、当該振込依頼データを受信してアプリケーションサーバ13により、データベースサーバ14の依頼データ記憶部141に格納する(S201)。次にアプリケーションサーバ13は、当該依頼データ記憶部141に格納された振込依頼データが、本発明にかかる振込サービスの対象であるかを、振込データ中に含まれる振込依頼人口座情報及び振込先口座情報から判定する。このとき、この振込データが本発明にかかる振込サービスの対象であると判定した場合には、その旨を示すフラグ情報を付加する構成としてもよい。アプリケーションサーバ13は、振込サービスの対象であると判定した場合には、当該依頼データ記憶部141に格納された振込依頼データを読み出して、振込データとして振込データ記憶部142に格納する。
次に、振込サービスシステム1のアプリケーションサーバ13は、振込データ記憶部142に格納された振込データを読み出し、勘定系システム2に対して送信する(S202)。勘定系システム2では、勘定系ホストコンピュータ21によって当該振込データを受信して、振込データに応じた振込処理を実行する。例えば、図6に示す例では、1件目の振込データにより2000万円をY産業の口座(当座1234567)に対して2月27日に振り込む。このとき、勘定系システム2は、当該振込データ中に含まれる振込依頼人コードが為替手数料を課金しない口座と関連付けられた振込依頼人コードであると判定し、この振込データに基づいて実行する振込処理においては、為替手数料を課さない。
振込サービスシステム1のアプリケーションサーバ13は、予め定められた期間が経過した後に、当該期間中に本発明の振込サービスが適用される、振込元口座と振込先口座の組み合わせを有する振込案件を、振込みデータ記憶部142に格納された振込データより抽出する。抽出された振込データに基づいて、為替手数料を算出し、予め登録された指定日に勘定系システム2に対して為替手数料引落用の口座振替データを伝送する。ここでは、為替手数料は例えば通常の1件分の為替手数料である。為替手数料が振込金額に応じて設定される場合には、振込データに含まれる振込金額を加算し、総振込金額を求める。そしてその振込金額に相当する為替手数料をテーブル等を用いて算出する。また、振込金額に加えて振込件数に応じて為替手数料を算出してもよく、また振込件数のみに応じて為替手数料を算出してもよい。
勘定系システム2は、当該口座振替データを受信し、当該口座振替データに基づいて為替手数料の引き落し処理を実行する。
本発明の実施の形態2にかかる振込サービスシステム1では、振込依頼人が一定期間内の同一口座宛て振込明細を参照可能としている(S204)。具体的には、振込依頼人の端末3より振込明細情報の要求があった場合には、振込サービスシステム1は、ウェブサーバ11やアプリケーションサーバ13によってデータベースサーバ14の依頼データ記憶部141に格納された振込依頼データ又は振込データ記憶部142に格納された振込データに基づいて、一定期間内の同一口座宛ての振込明細情報を読み出し、表示データに変換した上で、振込依頼人の端末3に送信する。振込依頼人の端末3では、当該表示データを受信してブラウザプログラムによって画面表示する。
発明の実施の形態3.
本発明の実施の形態3にかかる振込サービスシステム1においては、受取人の口座が他の銀行口座である場合に、受取人が内訳情報を閲覧できるサービスが提供される。
図7を用いて、本発明の実施の形態3にかかる振込サービスシステムにおけるデータの流れについて説明する。図に示されるように、振込依頼人の端末3から振込サービスシステム1に対して振込依頼データと明細データが送信される。図8(a)に振込データの例を、図8(b)に明細データの例を示す。図に示されるように、振込依頼データは、8つの振込を合算したものであり、総額1億円の振込1件として特定されている。
振込サービスシステム1は、当該振込依頼データ及び明細データを受信する。振込サービスシステム1は、振込依頼データを振込データとして勘定系システム2に対して送信する。勘定系システム2は、振込データに従って振込処理を実行する。具体的には、本発明の実施の形態3では受取人の口座が他の銀行口座であるため、全国銀行データ通信システムを介して他の銀行の勘定系システム6に対して振込処理を実行する。このとき、振込データの金融EDI情報に特定のマッチングキー情報を含めておく。金融EDI情報は、他の銀行における振込処理完了後に、受取人の端末4に対して送信される入金明細データ中にも含まれる。
振込サービスシステム1は、振込依頼データと明細データに基づいて、受取人口座の入出金明細データを全国銀行協会で制定されたフォーマット(以下、全銀フォーマット)で作成する。この入出金明細データは、当該明細データに対応するものである。また、当該入出金明細データは、受取人の口座がある銀行より取得可能な形式の入出金明細データであり、この時点で敢えて振込元の銀行の振込サービスシステムにおいて作成し、受取人に提供している。即ち、当該入出金明細データは、振込処理に用いられるものではなく、受取人の端末において閲覧又は情報を加工するためのものである。このとき、入出金明細が全銀フォーマットにて作成されているため、全銀フォーマットに従った入出金明細の入力、表示、加工が可能な既存のソフトウェアプログラムを活用できる。図8(c)に示されるように、当該入出金明細データでは、実際に入金される明細を出金明細として作成し、内訳情報単位に入金明細を作成している。そして、入出金明細データ中の出金明細の摘要欄に、対応する振込データ中に含ませたマッチングキー情報を含ませておく。尚、入出金明細データは、図8(c)に示される例に限らない。例えば、入払区分が「払」とされている最も上段の出金データを除外し、かつ入払区分が「入」の8つの入金データの摘要の欄のそれぞれにマッチングキー情報を含ませるようにしてもよい。
為替手数料の課金は、1件の振込データに対応して行なわれ、通常の課金処理と同様の処理が行なわれる。
受取人は、他の勘定システム6に入出金明細の照会を行なうと、図8(d)に示す入出金明細データを取得することができる。この入出金明細データには、摘要の欄にマッチングキー情報が含まれている。また、受取人は、振込サービスシステム1より全銀フォーマットで作成された入出金明細データを取得することができる。この入出金明細データにもマッチングキー情報が含まれているため、他の銀行システムより取得した入出金明細データとのマッチング(突合)を実行することができる。特に、取得した入出金明細データは共に全銀フォーマットにより作成されているため、既存のソフトウェアプログラム上で表示、加工することができるため、容易にマッチングを実行することができる。
さらに、図9に示すフローチャートを用いて、本発明の実施の形態3にかかる振込サービスシステム1の具体的な処理について説明する。まず、振込依頼人は、その端末3を用いて、ブラウザに所定のURL情報を付与することにより、振込サービスシステム1にアクセスする。アクセスに際しては、ユーザIDやパスワード等による認証処理が実行される。振込依頼人の端末3が当該振込サービスシステム1にアクセスすると、ウェブサーバ11等は、振込依頼データ及び明細データを入力するためのウェブページを振込依頼人の端末3に対して送信する。振込依頼人の端末3では、当該ウェブページを画面表示し、キーボード等を使用した入力若しくは予め格納されたファイルのアップロードやリンク設定等によって、振込依頼データ及び明細データを入力する。入力された振込依頼データ及び明細データは、振込依頼人の端末3から通信網5を介して振込サービスシステム1に対して送信される。
振込サービスシステム1は、当該振込依頼データ及び明細データを受信してアプリケーションサーバ13により、データベースサーバ14の依頼データ記憶部141に格納する。次にアプリケーションサーバ13は、当該依頼データ記憶部141に格納された振込依頼データが、本発明にかかる振込サービスの対象であるかを、振込依頼データ中に含まれる振込依頼人口座情報及び振込先口座情報から判定する。このとき、この振込依頼データが本発明にかかる振込サービスの対象であると判定した場合には、その旨を示すフラグ情報を付加する構成としてもよい。アプリケーションサーバ13は、当該依頼データ記憶部141に格納された振込依頼データを読み出して、勘定系システム2に送信するための振込データを作成する(S301)。このとき、振込サービスの対象であると判定した場合には、振込データ中に金融EDI情報としてマッチングキー情報を含める。アプリケーションサーバ13は、当該作成した振込データを振込データ記憶部142に格納する。
次に、振込サービスシステム1のアプリケーションサーバ13は、振込データ記憶部142に格納された振込データを読み出し、勘定系システム2に対して送信する(S302)。勘定系システム2では、勘定系ホストコンピュータ21によって当該振込データを受信して、振込データに応じた振込処理を実行する。例えば、図8に示す例では、1億円をY産業の口座(当座1234567)に対して2月27日に振り込む。このとき、勘定系システム2は、通常の為替手数料を課金する。
振込サービスシステム1のアプリケーションサーバ13は、依頼データ格納部141に格納された振込依頼データと明細データを読み出し、これらのデータに基づいて、明細データに対応した入出金明細データを全銀フォーマットで作成する(S303)。作成された入出金明細データは、データベースサーバ14において図示しない入出金明細データ格納部に格納する。図8(c)に示されるように、当該入出金明細データでは、実際に入金される明細を出金明細として作成し、内訳情報単位に入金明細を作成している。そして、入出金明細データ中の出金明細の摘要欄に、対応する振込データ中に含ませたマッチングキー情報を含ませておく。
受取人の端末4から、他の銀行システム6に対して入出金明細の照会を実行すると、他の銀行システム6から図8(d)に示す入出金明細データが送信される。この入出金明細データには、摘要の欄にマッチングキー情報が含まれている。
また、受取人の端末4から、振込サービスシステム1より全銀フォーマットで作成された入出金明細データを取得することができる(S304)。例えば、振込サービスシステム1のアプリケーションサーバ13は、予め登録された受取人のメールアドレスを読み出すとともに、入出金明細データ格納部に格納された入出金明細データを読み出し、メールサーバ12によって当該受取人のメールアドレスに対して当該入出金明細データを含むファイルを添付した電子メールを送信する。また、当該電子メールには、入出金明細データを含むファイルを添付せずに、当該入出金明細データにアクセスするためのURL情報を含めるようにしてもよい。
また、受取人から振込サービスシステム利用の定額手数料、もしくは内訳件数及び/又は振込金額に従った手数料を収納してもよい。当該手数料を収納する場合は、振込サービスシステム1のアプリケーションサーバ13は、プログラム上設定された手数料金額に基づき、定額手数料、もしくは依頼データ記憶部141から読み出した内訳件数及び/又は振込金額に従った手数料金額を算出し、指定日とともにデータベースサーバ14の課金情報記憶部144に格納する。そして、アプリケーションサーバ13は、振込金額から差し引く処理を実行することにより手数料を課金する。
本発明にかかる振込サービスシステムのシステム構成図である。 本発明にかかる振込サービスシステムのデータベースサーバのデータ例を示す図である。 本発明にかかる振込サービスシステムにおけるデータフローを示す図である。 本発明にかかる振込サービスシステムのデータ例を示す図である。 本発明にかかる振込サービスシステムにおけるデータフローを示す図である。 本発明にかかる振込サービスシステムのデータ例を示す図である。 本発明にかかる振込サービスシステムにおけるデータフローを示す図である。 本発明にかかる振込サービスシステムのデータ例を示す図である。 本発明にかかる振込サービスシステムの処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 振込サービスシステム
2 勘定系システム
3 振込依頼人の端末
4 受取人の端末
5 通信網
11 ウェブサーバ
12 メールサーバ
13 アプリケーションサーバ
14 データベースサーバ
15 通信モジュール
21 勘定系ホストコンピュータ
22 勘定系データベース
141 依頼データ記憶部
142 振込データ記憶部
143 振込依頼人データ記憶部
144 課金情報記憶部

Claims (15)

  1. 振込依頼人の端末、受取人の端末及び勘定系システムと接続され、複数の明細からなる振込処理を実行する振込サービスシステムであって、
    前記振込依頼人の端末から振込依頼データ及び明細データを受信し、依頼データ記憶部に格納する手段と、
    前記依頼データ記憶部に格納された振込依頼データ及び明細データに基づいて、前記振込依頼人の口座から中間口座に対して前記複数の明細を合算した振込金額の振込を行なう第1の振込データと、前記中間口座から受取人の口座に対して前記複数の明細のそれぞれに対応する複数の振込を行なう第2の振込データとを作成し、振込データ記憶部に格納する手段と、
    前記第1の振込データと前記第2の振込データとを前記振込データ記憶部より読み出して、前記勘定系システムに送信する手段とを備え、
    前記中間口座から他口座への振込は為替手数料を課金しない設定が前記勘定系システムになされた振込サービスシステム。
  2. 前記第2の振込データは、前記勘定系システムにおいて予め為替手数料を課金しない設定がなされた振込依頼人コードを含むことを特徴とする請求項1記載の振込サービスシステム。
  3. 前記依頼データ記憶部に格納された明細データに基づいて当該明細データに含まれる内訳件数と予め設定された上限情報と比較し、当該内訳件数が当該上限情報を超える場合にその旨を示す情報を前記振込依頼人の端末に送信する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の振込サービスシステム。
  4. 前記依頼データ記憶部に格納された明細データに含まれる内訳件数及び/又は振込金額に応じて受取人に課す手数料を算出する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の振込サービスシステム。
  5. 振込依頼人の端末、受取人の端末及び勘定系システムと接続され、複数の振込処理を実行する振込サービスシステムであって、
    前記振込依頼人の端末から前記勘定系システムにおいて為替手数料を課金しない設定がなされた振込人依頼人コードを含む振込依頼データを受信し、依頼データ記憶部に格納する手段と、
    前記依頼データ記憶部に格納された振込依頼データを振込データとして振込データ記憶部に格納する手段と、
    前記振込データ記憶部から前記振込データを読み出して、前記勘定系システムに送信する手段と、
    前記振込データ記憶部から、予め定められた期間内に同一受取人の口座に対して同一振込依頼人より振込が行なわれる全ての振込データを抽出して、当該全ての振込データに対応する為替手数料を算出し、当該為替手数料を引き落とすための口座振替データを作成し、口座振替データ格納部に格納する手段と、
    前記口座振替データ格納部に格納された口座振替データを読み出して、前記勘定系システムに送信する手段とを備えた振込サービスシステム。
  6. 前記為替手数料の算出は、前記振込データに含まれる振込金額を全て加算し、加算された全振込金額に応じて為替手数料を算出することを特徴とする請求項5記載の振込サービスシステム。
  7. 前記振込依頼人の端末から送信された要求に応じて、予め設定された期間内の同一受取人に対する振込明細を表示させるための表示データを前記依頼データ記憶部に格納された振込依頼データ又は前記振込データ記憶部に格納された振込データに基づいて作成し、当該振込依頼人の端末に対して送信する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項5記載の振込サービスシステム。
  8. 前記振込データ記憶部から、予め定められた期間内に同一受取人の口座に対して同一振込依頼人より振込が行なわれる全ての振込データの件数及び/又は振込金額に応じて受取人に課す手数料を算出する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項5記載の振込サービスシステム。
  9. 振込依頼人の端末、受取人の端末及び勘定系システムと接続され、複数の明細からなる振込処理を実行する振込サービスシステムであって、
    前記振込依頼人の端末から複数の明細が合算された振込依頼データ及び明細データを受信し、依頼データ記憶部に格納する手段と、
    前記依頼データ記憶部に格納された振込依頼データに基づいて、マッチングキー情報を付加した振込データを作成し、振込データ記憶部に格納する手段と、
    前記振込データを前記振込データ記憶部より読み出して前記勘定系システムに送信する手段と、
    前記依頼データ記憶部に格納された振込データ及び明細データに基づいて、前記マッチングキー情報を含み、全国銀行データ通信システムに従ったフォーマットの入出金明細データを作成し、入出金明細データ記憶部に格納する手段と、
    前記入出金明細データ記憶部に格納された入出金明細データを読み出して前記受取人の端末に送信する手段とを備えた振込サービスシステム。
  10. 前記マッチングキー情報は、前記振込データに、金融EDI情報として含まれていることを特徴とする請求項9記載の振込サービスシステム。
  11. 前記入出金明細データは、受取人に対して合算して振り込まれる振込データを出金明細として、振込の明細に対応する振込データを入金明細として作成することを特徴とする請求項9記載の振込サービスシステム。
  12. 前記依頼データ記憶部に格納された明細データに含まれる内訳件数及び/又は振込金額に応じて受取人に課す手数料を算出する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項9記載の振込サービスシステム。
  13. 振込依頼人の端末、受取人の端末及び勘定系システムと接続された振込サービスシステムによって複数の明細からなる振込処理を実行する振込処理方法であって、
    前記振込サービスシステムが、前記振込依頼人の端末から振込依頼データ及び明細データを受信し、依頼データ記憶部に格納するステップと、
    前記振込サービスシステムが、前記依頼データ記憶部に格納された振込依頼データ及び明細データに基づいて、前記振込依頼人の口座から中間口座に対して前記複数の明細を合算した振込金額の振込を行なう第1の振込データと、前記中間口座から受取人の口座に対して前記複数の明細のそれぞれに対応する複数の振込を行なう第2の振込データとを作成し、振込データ記憶部に格納するステップと、
    前記振込サービスシステムが、前記第1の振込データと前記第2の振込データとを前記振込データ記憶部より読み出して、前記勘定系システムに送信するステップとを備え、
    前記中間口座から他口座への振込は為替手数料を課金しない設定が前記勘定系システムになされた振込処理方法。
  14. 振込依頼人の端末、受取人の端末及び勘定系システムと接続された振込サービスシステムによって複数の振込処理を実行する振込処理方法であって、
    前記振込サービスシステムが、前記振込依頼人の端末から前記勘定系システムにおいて為替手数料を課金しない設定がなされた振込人依頼人コードを含む振込依頼データを受信し、依頼データ記憶部に格納するステップと、
    前記振込サービスシステムが、前記依頼データ記憶部に格納された振込依頼データを振込データとして振込データ記憶部に格納するステップと、
    前記振込サービスシステムが、前記振込データ記憶部から前記振込データを読み出して、前記勘定系システムに送信するステップと、
    前記振込サービスシステムが、前記振込データ記憶部から、予め定められた期間内に同一受取人の口座に対して同一振込依頼人より振込が行なわれる全ての振込データを抽出して、当該全ての振込データに対応する為替手数料を算出し、当該為替手数料を引き落とすための口座振替データを作成し、口座振替データ格納部に格納するステップと、
    前記振込サービスシステムが、前記口座振替データ格納部に格納された口座振替データを読み出して、前記勘定系システムに送信するステップとを備えた振込処理方法。
  15. 振込依頼人の端末、受取人の端末及び勘定系システムと接続された振込サービスシステムによって複数の明細からなる振込処理を実行する振込処理方法であって、
    前記振込サービスシステムが、前記振込依頼人の端末から複数の明細が合算された振込データ及び明細データを受信し、依頼データ記憶部に格納するステップと、
    前記依頼データ記憶部に格納された振込データに基づいて、マッチングキー情報を付加した振込データを作成し、振込データ記憶部に格納するステップと、
    前記振込データを前記振込データ記憶部より読み出して前記勘定系システムに送信するステップと、
    前記依頼データ記憶部に格納された振込データ及び明細データに基づいて、前記マッチングキー情報を含み、全国銀行データ通信システムに従ったフォーマットの入出金明細データを作成し、入出金明細データ記憶部に格納するステップと、
    前記入出金明細データ記憶部に格納された入出金明細データを読み出して前記受取人の端末に送信するステップとを備えた振込処理方法。
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