JP2005273957A - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ヘッダタンク5の両端開口をコア4のエンドプレート7で閉塞する構造の熱交換器において、ヘッダタンク5とエンドプレート7をより確実にろう付けできるようにする。
【解決手段】 ヘッダタンク5を、筒状の本体部12と、該本体部12の両側縁部から突出して該本体部の長手方向に延在する突出縁部13とを有する構成とし、エンドプレート7を、ヘッダタンク5の本体部12の幅寸法よりも広く、かつ突出縁部13を含めた全幅寸法よりは狭い幅寸法で形成する。そして、ヘッダタンク5に、両突出縁部13の間でエンドプレート7が貫通するスリット14を形成し、ヘッダタンク5のスリット14内で、本体部12の端面全体をエンドプレート7によって閉塞する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、筒状部材で構成された一対のヘッダタンク間に複数のチューブが並設されたコアを有する熱交換器に関し、特に、ヘッダタンクの端部の開口を、コアの外側(チューブの並設方向外側)に設けられたエンドプレートで閉塞する構造に関するものである。
従来より、この種の熱交換器としては、いわゆるコルゲートフィンタイプの熱交換器がある。図15に示すように、この熱交換器100は、コア101と、コア101の両端に接続される一対のヘッダタンク102,102とを備えている。コア101は、チューブ103とコルゲートフィン104とが上下に交互に配列され、該コア101の上下の一番外側の位置にはエンドプレート105が設けられている。ヘッダタンク102は、一般に筒状部材により構成されている。この熱交換器1として、ヘッダタンク102の両端開口を、例えば上記エンドプレート105を利用して閉塞するようにしたものがあり、そうすることで専用のキャップを不要として部品点数を削減できるようにしている(特許文献1及び特許文献2参照)。
特許文献1の熱交換器100では、図16に示すように、ヘッダタンク102の外周面におけるコア側の半周部分にスリット106を形成し、このスリット106に上記エンドプレート105の先端を挿入してその先端面をヘッダタンク102の内周面に突き当てた状態で、エンドプレート105をヘッダタンク102にろう付けするようにしている。
また、特許文献2の熱交換器では、図17に示すように、ヘッダタンク102の外周面にエンドプレート105が貫通する一対のスリット106,106を形成し、このスリット106にエンドプレート105を貫通させた状態でその先端部分105aを折り曲げて、エンドプレート105をヘッダタンク102にろう付けするようにしている。
実開平2−122986号公報 実開平4−115278号公報
しかし、特許文献1の熱交換器100では、エンドプレート105の長さ寸法や幅寸法にばらつきがあると、ヘッダタンク102とエンドプレート105との突き当て面に隙間ができて、確実なろう付けができなくなるおそれがある。
また、特許文献2の熱交換器100でも、エンドプレート105の幅寸法にばらつきがあると、ヘッダタンク102の内周面とエンドプレート105の側面との間に隙間ができて、確実なろう付けができなくなるおそれがある。
さらに、この特許文献1,2の構成では、エンドプレート105をヘッダタンク102に挿入するためにある程度のクリアランスを設ける必要があることからも、ヘッダタンク102にエンドプレート105を確実にろう付けしにくくなる。
本発明は、このような問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的は、ヘッダタンクの両端開口をエンドプレートで閉塞する構造の熱交換器において、ヘッダタンクとエンドプレートを確実にろう付けできるようにすることである。
本発明は、ヘッダタンクに、筒状の本体部の両側縁部から突出して該本体部の長手方向に延在する突出縁部を設けるとともに、両突出縁部の間でエンドプレートが貫通するスリットを形成し、ヘッダタンクのスリット内で、上記本体部の端面全体をエンドプレートによって閉塞するようにしたものである。
第1の発明は、筒状部材で構成された一対のヘッダタンクと、両ヘッダタンク間に並設されるとともに両ヘッダタンク同士を連通する複数のチューブを有するコアとを備え、該コアの外側に位置するエンドプレートでヘッダタンクの片側端もしくは両端の開口が閉塞された熱交換器を前提としている。
そして、この熱交換器は、上記ヘッダタンクが、筒状の本体部と、該本体部の両側縁部から突出して該本体部の長手方向に延在する突出縁部とを有し、エンドプレートが、ヘッダタンクの本体部の内径寸法よりも大きく、かつ突出縁部を含めた全幅寸法よりも小さい幅寸法で形成され、ヘッダタンクには、両突出縁部の間でエンドプレートが貫通するスリットが形成されていることを特徴としている。
この第1の発明では、ヘッダタンクに形成されたスリットにエンドプレートを挿入すると、該スリット内でエンドプレートがヘッダタンクの端面に接触するので、接触面に隙間ができにくくなる。従って、ヘッダタンクとエンドプレートとを、その接触面の全周でろう付けできる。
第2の発明は、第1の発明の熱交換器において、エンドプレートの両端部分が、半円形状に形成されていることを特徴としている。
この第2の発明では、エンドプレートの両端部分を半円形にしたことによって、該エンドプレートをヘッダタンクのスリットに容易に挿入できる。
第3の発明は、第1または第2の発明の熱交換器において、ヘッダタンクには、スリットへのエンドプレートの挿入を案内するエンドプレート導入部が設けられていることを特徴としている。
この第3の発明では、スリットへのエンドプレートの挿入を案内するエンドプレート導入部をヘッダタンクに設けたことによって、該エンドプレートをヘッダタンクのスリットに容易に挿入できる。
第4の発明は、第1から第3のいずれか1の発明の熱交換器において、エンドプレートの板厚寸法が、ヘッダタンクの板厚寸法よりも大きいことを特徴としている。
ここで、ヘッダタンクが円筒状であって比較的高い耐圧性を有するのに対して、エンドプレートをフラットな板材で形成すると、十分な耐圧性が得られないことが考えられる。しかし、この第4の発明では、エンドプレートの板厚をヘッダタンクの板厚よりも大きくしているため、エンドプレートについても十分な耐圧性を得ることができる。
第5の発明は、第1から第4のいずれか1の発明の熱交換器において、エンドプレートには、両端部がヘッダタンクのスリットに所定位置まで挿入した状態でそれ以上の挿入を規制する挿入規制部が設けられていることを特徴としている。
この第5の発明では、エンドプレートをヘッダタンクのスリットに挿入する際に、エンドプレートの両端部がスリットへ所定位置まで挿入されると、挿入規制部によってそれ以上の挿入が規制される。従って、このような挿入規制部を設けない場合はエンドプレートの挿入方向の位置が定まらず、ヘッダタンクに対してエンドプレートの位置がずれてしまうおそれがあるが、この発明ではエンドプレートの位置がずれるのを防止できる。
第6の発明は、第5の発明の熱交換器において、エンドプレートが、ヘッダタンクのスリットに挿入される両端部の幅寸法を、該両端部の間に位置する中間部の幅寸法よりも小さくすることにより、該中間部と両端部との間に形成された段部を、挿入規制部として有していることを特徴としている。
この第6の発明では、エンドプレートをヘッダタンクのスリットに挿入する際に、段部がヘッダタンクにおけるスリットの周囲に当接すると、それ以上の挿入が規制される。
第7の発明は、第1から第6のいずれか1の発明の熱交換器において、エンドプレートが、板材の少なくとも片面にろう材の被覆層が形成されたクラッド材料で構成されていることを特徴としている。
この第7の発明では、エンドプレートをヘッダタンクのスリットに挿入する際に、ろう材の被覆層が形成された面をコア側に向け、エンドプレートの被覆層がフィン側を向くようにする。そして、この状態で炉内に搬入して加熱すると、エンドプレートをスリットの全周でヘッダタンクにろう付けできる。
第8の発明は、第1から第7のいずれか1の発明の熱交換器において、ヘッダタンクが、内周面及び外周面の少なくとも片面にろう材の被覆層が形成されたクラッド材料で構成されていることを特徴としている。
この第8の発明では、ヘッダタンクの内周面及び外周面の少なくとも片面に、ろう材の被覆層が形成されているため、エンドプレートをスリット内に挿入した状態で炉内に搬入して加熱すると、エンドプレートをスリットの全周でヘッダタンクにろう付けできる。
第9の発明は、第1から第8のいずれか1の発明の熱交換器において、ヘッダタンクのスリットにおける該ヘッダタンクの外方側の端面とエンドプレートとの間には、少なくとも一部に隙間が設けられていることを特徴としている。
この第9の発明では、ヘッダタンクとエンドプレートとの接合箇所に、エンドプレートに対してヘッダタンクの外方側となる位置に隙間が形成される。従って、ヘッダタンクの端部に水が入った場合に、この水を上記隙間から排出できる。
第10の発明は、第1から第8のいずれか1の発明の熱交換器において、ヘッダタンクが、該ヘッダタンクのチューブ側構成部材である第1部材と、反チューブ側構成部材である第2部材とを有し、第1部材と第2部材の一方の片側端もしくは両端を、エンドプレートのコア側面に当接した構造としたことを特徴としている。
この第10の発明では、第1部材の端部をエンドプレートのコア側面に当接した構造にした場合は、スリットは第1部材には形成されずに第2部材にのみ形成され、逆に第2部材の端部をエンドプレートのコア側面に当接した構造にした場合は、スリットが第2部材には形成されずに第1部材にのみ形成されることになる。従って、エンドプレートをスリット内に挿入してヘッダタンクに組み付ける作業を容易に行うことが可能となる。また、コア上部を前記構造とした場合、第9の発明同様、水の溜まりを防止できる。
第11の発明は、第10の発明の熱交換器において、第1部材が、第1半円筒部材と、その両縁部から張り出した第1フランジとを有し、第2部材が、第2半円筒部材と、その両縁部から張り出した第2フランジとを有し、第1フランジ及び第2フランジの一方が、他方をはめ込むように先端が屈曲したL形に形成され、第1フランジと第2フランジを一体化することによりヘッダタンクの突出縁部が形成されていることを特徴としている。
また、第12の発明は、第1から第9のいずれか1の発明の熱交換器において、ヘッダタンクが、該ヘッダタンクのチューブ側構成部材である第1部材と、反チューブ側構成部材である第2部材とを有し、第1部材が、第1半円筒部材と、その両縁部から張り出した第1フランジとを有し、第2部材が、第2半円筒部材と、その両縁部から張り出した第2フランジとを有し、第1フランジ及び第2フランジの一方が、他方をはめ込むように先端が屈曲したL形に形成され、第1フランジと第2フランジを一体化することによりヘッダタンクの突出縁部が形成されていることを特徴としている。
これらの第11,第12の発明では、第1部材の第1フランジと第2部材の第2フランジの一方に他方をはめ込むことで、第1部材と第2部材の幅方向の位置決めを行うことができ、エンドプレートをヘッダタンクに組み付ける作業を容易に行うことが可能となる。
第13の発明は、第11または第12の発明の熱交換器において、第1フランジと第2フランジの少なくとも一方には、他方にかしめ固定される複数のかしめ部が形成されていることを特徴としている。
また、第14の発明は、第13の発明の熱交換器において、かしめ部が、突出縁部の長手方向に一定間隔で形成されていることを特徴としている。
これらの第13,第14の発明では、かしめ部をかしめることによって第1部材と第2部材の位置固定を行うことができ、第1部材と第2部材とからヘッダタンクを簡単に組み立てることができる。
第15の発明は、第13または第14の発明の熱交換器において、突出縁部におけるヘッダタンクの外方側に位置するかしめ部が、エンドプレートをスリット内でヘッダタンクの端面に押し付けるように構成されていることを特徴としている。
この第15の発明では、ヘッダタンクの突出縁部におけるヘッダタンクの外方側に位置するかしめ部を利用して、エンドプレートをスリット内でヘッダタンクの端面に押し付けるようにしているので、ヘッダタンクの端面とエンドプレートとの密着性を高められる。
上記第1の発明によれば、ヘッダタンクに、筒状の本体部と、該本体部の両側縁部から突出して該本体部の長手方向に延在する突出縁部とを設けるとともに、エンドプレートを、ヘッダタンクの本体部の内径寸法よりも大きく、かつ突出縁部を含めた全幅寸法よりも小さい幅寸法で形成し、さらに、ヘッダタンクには、両突出縁部の間でエンドプレートが貫通するスリットを形成している。そして、このことにより、上記スリットにエンドプレートを挿入すると、該スリット内でエンドプレートがヘッダタンクの端面に接触し、接触面に隙間ができにくくなる。従って、ヘッダタンクとエンドプレートとを、その接触面の全周でろう付けできる。
また、この第1の発明では、エンドプレートが上記スリットを貫通するので、エンドプレートの長さ寸法や幅寸法にばらつきがあったとしても、スリット内においてヘッダタンクの開口をエンドプレートによって面で閉塞できる。従って、ろう付けの確実性を高められる。
上記第2の発明によれば、エンドプレートの両端部分を半円形にしたことによって、該エンドプレートをヘッダタンクのスリットに容易に挿入できるので、ヘッダタンクに対するエンドプレートの組み付け性が向上する。
上記第3の発明によれば、スリットへのエンドプレートの挿入を案内するエンドプレート導入部をヘッダタンクに設けたことによって、該エンドプレートをヘッダタンクのスリットに容易に挿入できるので、ヘッダタンクに対するエンドプレートの組み付け性が向上する。
上記第4の発明によれば、エンドプレートの板厚寸法を、ヘッダタンクの板厚寸法よりも大きくしているので、エンドプレートの耐圧性を容易に高めることができる。
上記第5の発明によれば、エンドプレートに、両端部がヘッダタンクのスリットに所定位置まで挿入した状態でそれ以上の挿入を規制する挿入規制部を設けたことによって、ヘッダタンクに対してエンドプレートの位置がずれてしまうのを防止できる。従って、熱交換器の品質が低下するのを簡単に防止できる。
上記第6の発明によれば、エンドプレートの両端部の幅寸法を中間部の幅寸法よりも小さくすることにより段部を形成しているので、該エンドプレートをスリットに挿入する際には、この段部がヘッダタンクにおけるスリットの周囲に当接すると、それ以上の挿入が規制され、該エンドプレートの位置がずれるのを防止できる。従って、熱交換器の品質が低下するのを簡単に防止できる。
上記第7の発明によれば、エンドプレートをヘッダタンクのスリットに挿入する際に、ろう材の被覆層が形成された面をコア側に向けるようにして、この状態で炉内に搬入して加熱すると、エンドプレートをスリットの全周でヘッダタンクにろう付けできるので、ヘッダタンクとエンドプレートのろう付けを簡単に行える。
上記第8の発明によれば、ヘッダタンクの内周面及び外周面の少なくとも片面に、ろう材の被覆層が形成されているため、エンドプレートをスリット内に挿入した状態で炉内に搬入して加熱するだけで、エンドプレートをスリットの全周でヘッダタンクにろう付けできる。従って、ろう付けを簡単に行うことができる。
上記第9の発明によれば、ヘッダタンクのスリットにおける該ヘッダタンクの外方側の端面とエンドプレートとの間の少なくとも一部に隙間を設けるようにすることによって、ヘッダタンクの端部に水が入っても、この水を上記隙間から排出できるので、ヘッダタンクの端部が腐食するような問題を防止できる。
上記第10の発明によれば、第1部材と第2部材の一方の片側端もしくは両端を、エンドプレートのコア側面に当接した構造としたことによって、スリットを第1部材と第2部材の他方にのみ形成するようにしているので、エンドプレートをヘッダタンクに組み付ける際にスリット内に挿入する作業を容易に行うことができる。
上記第11,第12の発明によれば、第1部材の第1フランジと第2部材の第2フランジの一方に他方をはめ込むことで、第1部材と第2部材の幅方向の位置決めを行うことができ、ヘッダタンクを簡単に組み立てることができる。また、第1部材と第2部材が確実に固定されるため、エンドプレートをヘッダタンクに組み付ける作業を容易に行うことができる。
上記第13の発明によれば、第1フランジと第2フランジの少なくとも一方に、他方にかしめ固定されるかしめ部を形成しているので、かしめ部をかしめることによって第1部材と第2部材の位置固定を行うことができ、ヘッダタンクを簡単に組み立てることができる。
また、第14の発明によれば、かしめ部を突出縁部の長手方向に一定間隔で形成しているので、かしめ部を不等間隔で設ける場合に比べて、かしめ部を容易に成形することができ、しかもかしめ作業を行う装置の構成を簡素化できる。
上記第15の発明によれば、ヘッダタンクの突出縁部におけるコアの外側に位置するかしめ部を利用して、エンドプレートをスリット内でヘッダタンクの端面に押し付けることにより、ヘッダタンクの端面とエンドプレートとの密着性を高められるようにしているので、ヘッダタンクとエンドプレートとのろう付けをより確実に行うことが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
図1は、この実施形態1の熱交換器1を示す正面図、図2は図1の部分拡大図、図3(A)は部分斜視図、図3(B)は分解斜視図である。この熱交換器1は、車両用空調装置の凝縮器として用いられるものであり、図示しないが、車体のエンジンルームの前端部に配設される。
この熱交換器1は、車幅方向に延びる複数のチューブ2及びフィン3を上下に交互に並設することにより構成したコア4と、該コア4の左右両端部(チューブ2の長手方向両端部)にそれぞれ配置されて該チューブ2と連通する一対のヘッダタンク5,6(車幅方向左側のヘッダタンク5及び右側のヘッダタンク6)とを備えている。この熱交換器1のコア4には、空気が車体前方から後方へ向かって流れるようになっている。
コア4の各チューブ2は、車体前後方向に細長い長円形の断面を有する偏平チューブである。一方、フィン3は、空気流れ方向から見て波形に形成されたコルゲートフィンである。このコルゲートフィン3は、上記チューブ2の長手方向の一端から他端まで、ほぼその全長にわたるように形成されている。これらチューブ2及びフィン3は、アルミニウム合金製の薄板材から成形されている。また、チューブ2を構成する板材には、その表面にろう材が層状に設けられた、いわゆるクラッド材料が用いられている。
図2に示しているように、隣り合うチューブ2同士の間隔は、フィン3の上下方向の寸法に対応している。そして、フィン3の上端が、該フィン3の上側に隣接するチューブ2の下面にろう付けされる一方、フィン3の下端が、該フィン3の下側に隣接するチューブ2の上面にろう付けされている。また、コア4の上端及び下端に位置するフィン3,3には、それぞれ、上側エンドプレート7及び下側エンドプレート8が接合されている。つまり、両エンドプレート7,8は、コア4の上下の外側位置に配置されている。
上記左側ヘッダタンク5及び右側ヘッダタンク6は、上記コア4の高さ寸法(上側のエンドプレート7の上面から下側のエンドプレート8の下面までの寸法)よりも若干長い寸法の筒状部材で構成されている。また、両ヘッダタンク5,6の上下両端の開口は、エンドプレート7,8によって閉塞されている。
左側ヘッダタンク5の上部には、この熱交換器1に冷媒を流入させる冷媒流入管9が接続され、該左側ヘッダタンク5の下部には、外部へ冷媒を流出させる冷媒流出管10が接続されている。また、左側ヘッダタンク5内には、冷媒流入管9と冷媒流出管10の間で冷媒の流路を流入側(往路側)と流出側(復路側)に区画する仕切板11が設けられている。
上記左側ヘッダタンク5及び右側ヘッダタンク6は、それぞれ車幅方向中央部で左右に2分割されている(図3(B)参照)。左側ヘッダタンク5は、コア4側に位置する第1部材(チューブ側構成部材)15と反対側の第2部材(反チューブ側構成部材)16との組み合わせ体により構成され、右側ヘッダタンク6も同様に第1部材17と第2部材18との組み合わせ体により構成されている。これら第1部材15,17及び第2部材16,18は、アルミニウム合金製の板材をプレス加工により成形したものである。また、第1部材15,17及び第2部材16,18は、各々、内周面及び外周面の少なくとも片面にろう材の被覆層を有するクラッド材料により形成されている。
左側ヘッダタンク5の第1部材15と右側ヘッダタンク6の第1部材17とは同様に構成され、また、左側ヘッダタンク5の第2部材16と右側ヘッダタンク6の第2部材18も同様に構成されている。このため、以下、左側ヘッダタンク5の第1部材15及び第2部材16の構造について説明をし、右側ヘッダタンク6の第1部材17及び第2部材18については説明を省略する。
第1部材15は、チューブ2を挿入保持するチューブ挿入側壁部(第1半円筒部材)15aを有している。該チューブ挿入側壁部15aは、図2のIV−IV線断面図である図4及びV−V線断面図である図5に示すように、ヘッダタンク5の外方へ膨らむように湾曲して、上記第2部材16側が開放された半円筒状に形成されている。このチューブ挿入側壁部15aの開放側両縁部には、その両縁部から外側に張り出した一対の第1フランジ15b,15bが形成されている。この一対の第1フランジ15b,15bは、ヘッダタンク15の上下方向に延在している。
第2部材16は、上記チューブ挿入側壁部15aに対向する反チューブ挿入側壁部(第2半円筒部材)16aを有している。該反チューブ挿入側壁部16aは、ヘッダタンク5の外方へ膨らむように湾曲して、上記第1部材15側が開放された半円筒状に形成されている。この反チューブ挿入側壁部16aの開放側両縁部には、その両縁部から外側に張り出した一対の第2フランジ16b,16bが形成されている。この一対の第2フランジ16b,16bは、ヘッダタンク15の上下方向に延在している。この第2フランジ16bは、上記第1部材15と第2部材16とを組み合わせた状態で、第1フランジ15aと対向するように平坦に形成されている。
この実施形態のヘッダタンク5,6は、例えば図3(A)に示すように、第1部材15,17及び第2部材16,18を組み合わせた状態において、筒状の本体部12と、該本体部12の両側縁部から突出して該本体部12の長手方向に延在する突出縁部13とを有している。そして、上記本体部12はチューブ挿入側壁部15aと反チューブ挿入側壁部16aを組み合わせることにより形成され、上記突出縁部13は、第1フランジ15bと第2フランジ16bを一体化することにより形成されている。
図2と、左側ヘッダタンク5の第1部材15をコア4側から見た側面図である図6に示すように、第1部材15には、チューブ2の外形に対応するチューブ挿入孔15cがチューブ2の間隔に対応して形成されていて、チューブ2の端部がチューブ挿入孔15cの周縁にろう付けされるようになっている。このチューブ挿入孔15cは、図4及び図6に示すように、一方の第1フランジ15bの突出方向中央部から他方の第1フランジ15bの突出方向中央部にわたり、スリット状に形成されている。
第1フランジ15bにおけるチューブ挿入孔15cの周縁は、この周縁に対向する第2フランジ16bから離れる側へ窪むように形成されて凹部15dを構成している。従って、図2及び図4に示すように、凹部15dと、該凹部15dに対向する第2フランジ16bとの間には空間Sが形成される。また、第1フランジ15bの隣り合う凹部15d,15d間は、上記第2フランジ16bに接合するように平坦に形成されて接合部15eを構成している。
第1フランジ15bの先端側は、第2フランジ16bの先端に対応する部分で該第2フランジ16b側へ略直角に折り曲げられている。この第1フランジ15bの先端側における接合部15eに対応する部位には、第2フランジ16bにかしめ固定されるかしめ部15gが折り曲げ片として形成されている。そして、このかしめ部15gを第2フランジ16bの表面に沿うように折り曲げることで、第1部材15と第2部材16とが一体化するようになっている。上記かしめ部15gは、突出縁部13の長手方向に一定間隔で形成されている。なお、かしめ部15gは、必ずしも第1フランジ15bに形成しなくても、第1フランジ15bと第2フランジ16bのいずれか一方に形成しておけば、かしめることで他方を保持することが可能である。
上記エンドプレート7,8は、熱交換器1の左側ヘッダタンク5を上方から見た拡大図である図7に示すように、ヘッダタンク5,6の本体部12の幅寸法W1よりも広く、かつ突出縁部13を含めた全幅寸法W2よりも狭い幅寸法Wで形成されている。また、ヘッダタンク5,6には、両突出縁部13の間でエンドプレート7,8が貫通するスリット14が形成されている(図2,図3(B))。そして、このスリット14にエンドプレート7,8を貫通させることで、ヘッダタンク5,6の両端開口が閉塞されている。つまり、ヘッダタンク5,6のスリット14内で、上記本体部12の端面全体がエンドプレート7,8によって閉塞されるようになっている。
上記エンドプレート7,8は、その板厚寸法がヘッダタンク5,6の板厚寸法よりも大きい材料で形成されている。このエンドプレート7,8の両端部分は、図7に示すように、本体部12の外周面よりも僅かに大きな半径の半円形状に形成されている。また、エンドプレート7,8は、板材の少なくとも片面にろう材の被覆層が形成されたクラッド材料で構成され、ろう材の被覆層がコア4側を向くようにしてヘッダタンク5,6に固定される。つまり、エンドプレート7,8は、ろう材の被覆層同士が向き合うようにして、ヘッダタンク5,6に固定される。
一方、ヘッダタンク5,6には、図2に示すように、スリット14へのエンドプレート7,8の挿入を案内するエンドプレート導入部14aが設けられている。このエンドプレート導入部14aは、チューブ挿入側壁部15aにおけるスリット14の周囲をアール面あるいはテーパ面にすることで形成されている。このエンドプレート導入部14aは、スリット14の開口幅がヘッダタンク5,6の内径側から外形側へ向かって広くなるように構成されている。
この熱交換器(凝縮器)1における冷媒の流れは、以下の通りである。
まず、図示しない圧縮機から供給された冷媒が冷媒流入管9から左側ヘッダタンク5に流入する。この左側ヘッダタンク5に流入した冷媒は、該ヘッダタンク5内を仕切板11まで下方へ流れながら往路側の各チューブ2に流入する。各チューブ2に流入した冷媒は、該チューブ2を車体右側へ向かって流れながら空気と熱交換し、右側ヘッダタンク6で集合する。右側ヘッダタンク6内の冷媒は、該右側ヘッダタンク6内を下方へ流れ、復路側の各チューブ2に流入する。各チューブ2に流入した冷媒は、該チューブ2を車体左側へ向かって流れながら空気と熱交換し、左側ヘッダタンク5へ戻る。以上のように、冷媒流入管9から左側ヘッダタンク5に流入した冷媒は、往路側と復路側のチューブ2の中を流れる際に空気と熱交換して凝縮した後、冷媒流出管10から外部へ流出する。
本実施形態の熱交換器1を製造する際には、まず、チューブ2及びフィン3を交互に並べて治具(図示せず)により固定してコア4を構成するとともに、コア4の上下の両側の位置にエンドプレート7,8を配置する。同時に、第1部材15及び第2部材16を組み付けて左側ヘッダタンク5を組み立て、第1部材17及び第2部材18を組み付けて右側ヘッダタンク6を組み立てる。
左側ヘッダタンク5を組み立てる際には、第1部材15及び第2部材16を組み合わせると、図2,図5に示すように、第1フランジ15bの接合部15eが第2フランジ16bに当接する。一方、図2,図4に示すように、第1フランジ15bの凹部15dと第2フランジ16bとの間に空間Sが形成される。この状態で、第1部材15のかしめ部15gを折り曲げて第1部材15と第2部材16とをかしめ固定する。なお、右側ヘッダタンク6も同様にして組み立てる。
その後、左側ヘッダタンク5及び右側ヘッダタンク6の上端及び下端のスリット14にエンドプレート7,8を挿入して、これらヘッダタンク5,6の両端開口を閉塞するとともに、これらヘッダタンク5,6のチューブ挿入孔15cにコア4の各チューブ2の両端部をそれぞれ挿入する。このチューブ2をチューブ挿入孔15cに挿入していくと、チューブ2の端部が第1フランジ15bから空間S側へ突出して第2フランジ16bに当接し、それ以上の挿入方向への移動が阻止される。このようにして各部材を組み付けた後、図示しないが、各部材を治具により固定して一体化した後、炉内に搬入して加熱する。そうすると、熱交換器1の各部材の接合面でろう材が溶融して該接合面を流れ、冷却後に部材同士が接合される。
ろう付け工程においては、炉内へ搬入する際の振動や、加熱時の変形により、第1部材15及び第2部材16に対して両部材15,16を離すような力が作用することがある。しかし、第1部材15及び第2部材16がかしめ固定されているので、これら部材15,16の位置ずれが防止される。加えて、第1フランジ15bの接合部15eに対応してかしめ部15gが設けられているので、両フランジ15b,16bが互いに接合する部分を確実に接触させることにより、該両フランジ15b,16bをしっかりとろう付けすることができる。
また、左側ヘッダタンク5を第1部材15と第2部材16との組み合わせ体により構成したので、これら第1部材15及び第2部材16を別々に成形することができる。これにより、チューブ挿入側壁部15a及び反チューブ挿入側壁部16aを一体に筒状に成形する場合に比べて成形が容易になる。
また、第1部材15のチューブ挿入側壁部15aと、第2部材16の反チューブ挿入側壁部16aとが湾曲面状に形成されているので、これら第1部材15及び第2部材16を組み合わせると、ヘッダタンク5の周壁部分である本体部12の全体が連続した湾曲面を構成することとなる。このため、第1部材15及び第2部材16を厚肉化しなくても耐圧性が得られるので、ヘッダタンク5を軽量にできる。
さらに、本実施形態1では、ヘッダタンク5,6のスリット14内で、上記本体部12の端面全体をエンドプレート7,8によって閉塞するようにしているので、ヘッダタンク5,6とエンドプレート7,8とをスリット14の全周で確実にろう付けすることができる。
また、ヘッダタンク5,6の両端開口を塞ぐのを、熱交換器1の組み立て時にエンドプレート7,8をヘッダタンク5,6のスリット14に挿入するだけで行えるため、組み立て作業を容易に行うことができる。さらに、組み立て後はエンドプレート7,8がスリット14で位置決めされるため、ろう付け時に加熱してもエンドプレート7,8が変形して反ったりすることはないので、確実にろう付けを行うことができる。
また、スリット14に挿入されるエンドプレート7,8の端部を半円形状にするとともに、ヘッダタンク5,6の本体部12にはスリット14へのエンドプレート7,8の挿入を案内するエンドプレート導入部14aを設けているので、ヘッダタンク5,6に対するエンドプレート7,8の組み付け性を高められる。
さらに、ヘッダタンク5,6のチューブ挿入孔15cにチューブ2を挿入するときに、同時にエンドプレート7,8をスリット14に挿入できるため、その点でも組み付け作業を容易にすることが可能である。
また、エンドプレート7,8をフラットな板材により形成しているが、このエンドプレート7,8の板厚寸法をヘッダタンク5,6の板厚寸法よりも大きくしているので、エンドプレート7,8の耐圧性を高められる。
なお、本実施形態では、ヘッダタンク5,6の開口すべてをエンドプレート7,8で塞ぐ構造としているが、片側開口のみを本実施形態の構造とすることも可能である。
(変形例1)
上記実施形態では、第1フランジ15bに凹部15dを形成する一方、第2フランジ16bを平坦に形成して、両フランジ15b,16bの間に空間を形成するようにしているが、図8に示す変形例1のように、左右が反転した構成にしてもよい。すなわち、この場合、第2フランジ16bに凹部16d及び接合部16eを形成する一方、第1フランジ15bを平坦に形成する。さらに、第2フランジ16bにかしめ部16gを形成し、第1フランジ15bにかしめ固定する。
(変形例2)
変形例2は、ヘッダタンク5,6のスリット14に対して、エンドプレート7,8の挿入規制をするようにした例である。
具体的には、図9に示すように、エンドプレート7,8は、ヘッダタンク5,6のスリット14に挿入される両端部7a,8aの幅寸法を、該両端部7a,8aの間に位置する中間部7b,8bの幅寸法よりも小さくすることにより、該中間部7a,8bと両端部7a,8aとの間に段部7c,8cを形成している。この段部7c,8cは、エンドプレート7,8の両端部7a,8aがヘッダタンク5,6のスリット14に所定位置まで挿入されると、それ以上の挿入を規制する挿入規制部として設けられている。
このようにすると、エンドプレート7,8は、段部7c,8cが第1部材15,17に対してスリット14の周囲の面に当接すると、それ以上はスリット14内に挿入されなくなる。このため、エンドプレート7,8の位置が熱交換器1の左右いずれかに偏ってしまうことがなくなる。従って、スリット14内でエンドプレート7,8がヘッダタンク5,6の端面全体に確実に接するので、より確実なろう付けが可能となる。
(変形例3)
変形例3は、ヘッダタンク5,6のスリット14に対して、エンドプレート7の挿入規制をする別の例である。
具体的には、図10に示すように、エンドプレート7は、コア4側の面に、該エンドプレート7の長手方向にのびる突起7dを有している。そして、この突起7dが、左側ヘッダタンク5と右側ヘッダタンク6におけるチューブ挿入側壁部15a同士の内寸と一致する長さか、それよりも若干短い長さに形成されている。こうすることにより、図9の変形例2と同様の効果を得ることができる。
また、この変形例3では、熱交換器1を組み立てる際に、各部材を仮組みして治具で固定した際に、上記突起7dがフィン3を僅かに変形させて、該フィン3に噛み込むことになる。このため、熱交換器1の各部材を治具によって固定した状態で炉内に搬入する際に、フィン3の位置関係がずれてしまうのを簡単かつ確実に防止できる。
(変形例4)
変形例4は、ヘッダタンク5,6の上端部において、該ヘッダタンク5,6の内部にエンドプレート7の上方で溜まるのを防止するようにした例である。
具体的には、図11に示すように、ヘッダタンク5,6のスリット14における該ヘッダタンク5,6の外方側の端面とエンドプレート7との間に、隙間5aが設けられている。この隙間5aは、第2部材16,18側のスリット14の幅を広くすることにより、該第2部材16,18側のみに形成されており、第1部材15,17側には形成されていない。
このようにすると、ヘッダタンク5,6の上端部において、本体部12内へ上方から水が入っても、この水は、上記隙間5aを通ってヘッダタンク5,6内から排出される。従って、この部分に水が溜まると熱交換器1が腐食するおそれがあるのに対して、そのような問題を回避することが可能となる。
なお、上記の隙間5aは、第1部材15,17側に形成してもよいし、第1部材15,17と第2部材16,18の両方に形成してもよい。また、この隙間5aは、本体部12の内部から水を排出できるのであれば、該本体部12の任意の位置に、任意の大きさで形成すればよい。
《発明の実施形態2》
次に、本発明の実施形態2について、図12及び図13を参照して説明する。この実施形態2では、ヘッダタンク5,6の構成のみが実施形態1と相違する。以下、左側ヘッダタンク5について説明する。
左側ヘッダタンク5は、実施形態1と同様に、チューブ側構成部材である第1部材15と、反チューブ側構成部材である第2部材16とから構成されている。そして、第2部材16は、コア4の上下に位置する一対のエンドプレート7,8間の内幅寸法に対応する長さ寸法で形成され、第2部材16の端部は、エンドプレート7,8のコア側面に当接した構造となっている。
また、第1部材15は、第1半円筒部材であるチューブ挿入側壁部15aと、その両縁部から外側に張り出した第1フランジ15bとを有し、第2部材16は、第2半円筒部材である反チューブ側挿入壁部16aと、その両縁部から外側に張り出した第2フランジ16bとを有している。そして、第1フランジ15bと第2フランジ16bとを一体化することにより、ヘッダタンク5の突出縁部13が形成されている。
第1フランジ15bには、第2フランジ16bにかしめ固定されるかしめ部15gが、突出縁部13の長手方向に一定間隔で形成されている。また、ヘッダタンク5の一番外側に位置するかしめ部15gは、エンドプレート7,8をスリット14内でヘッダタンク5の端面に押し付けるように構成されている。
その他の点は、実施形態1と同様に構成されているため、具体的な説明は省略する。
このように構成すると、スリット14がチューブ挿入側壁部15aのみに形成されるため、エンドプレート7,8をヘッダタンク5に対してチューブ挿入側壁部15aだけに挿入すればよく、組み付けがさらに容易になる。一方、エンドプレート7,8の端部は、その外側に位置するかしめ部15gによってスリット14内でヘッダタンク5の端面に押し付けられた状態に保持される。従って、ろう付け時の加熱によって変形することでろう付け不良が生じるなどのおそれはない。
また、この実施形態2ではヘッダタンク5のかしめ部15gを突出縁部13の長手方向に一定間隔で形成しているので、かしめ部15gの成形を容易にすることができる。また、上記かしめ部15gを不等間隔で形成する場合と比べると、かしめ作業を行う装置の構成を簡単にすることも可能となる。
なお、ヘッダタンク5,6の開口すべてに本実施形態の構造を適用する必要はなく、片側開口のみを本実施形態の構造とすることも可能である。
(変形例)
図14は、図8に示した実施形態1の変形例1において、第1部材15を、コア4の上下に位置する一対のエンドプレート7,8間の内幅寸法に対応する長さ寸法で形成した例である。つまり、図12,図13の実施形態2とは、左右が逆になった構造である。なお、この変形例においても、かしめ部16gがエンドプレート7,8の端部をスリット14内でヘッダタンク5の端面に押し付けるように構成されている。
この変形例では、スリット14が反チューブ挿入側壁部16aのみに形成されるため、エンドプレート7,8をヘッダタンク5に対して反チューブ挿入側壁部16aだけに挿入すればよく、組み付けを容易に行える。また、エンドプレート7,8の端部は、その外側に位置するかしめ部16gによってスリット14内でヘッダタンク5の端面に押し付けられた状態に保持されるので、ろう付け時の加熱によって変形することでろう付け不良が生じるようなおそれはない。
なお、この変形例では、エンドプレート7,8を押し付けるかしめ部16gは、他のかしめ部16gとは間隔が異なっており、必要とする任意の位置に設定すればよい。つまり、かしめ部16gは、必ずしも一定間隔で形成する必要はない。
《その他の実施形態》
本発明は、上記実施形態1について、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記各実施形態では、エンドプレート7,8の幅をヘッダタンク5,6の本体部12の外径よりも大きい寸法にしているが、該エンドプレート7,8の幅は、ヘッダタンク5,6の内径より大きければよい。
また、上記各実施形態では、本発明を空調装置の凝縮器に適用した場合について説明しているが、本発明は、例えば蒸発器やガスクーラーにも適用できる。
以上説明したように、本発明は、筒状部材で構成された一対のヘッダタンクの両端開口を、コアのエンドプレートで閉塞する構造の熱交換器について有用である。
実施形態1の熱交換器を示す正面図である。 図1の部分拡大図である。 図3(A)は図1の熱交換器の部分斜視図、図3(B)は分解斜視図である。 図2のIV−IV線断面図である。 図2のV−V線断面図である。 左側ヘッダタンクの第1部材をコア側から見た側面図である。 熱交換器の左側ヘッダタンクを上方から見た拡大図である。 実施形態1の変形例1を示す図である。 実施形態1の変形例2を示す図である。 実施形態1の変形例3を示す図である。 実施形態1の変形例4を示す図である。 実施形態2の熱交換器の部分拡大図である。 実施形態2の熱交換器の部分斜視図である。 実施形態2の変形例を示す図である。 従来の熱交換器の斜視図である。 従来の第1の熱交換器の要部を示す斜視図である。 従来の第2の熱交換器の斜視図である。
符号の説明
1 熱交換器
2 チューブ
3 フィン
4 コア
5 左側ヘッダタンク
5a 隙間
6 右側ヘッダタンク
7,8 エンドプレート
7a 両端部
8a 両端部
7b 中間部
8b 中間部
7c 段部(挿入規制部)
8c 段部(挿入規制部)
12 本体部
13 突出縁部
14 スリット
14a エンドプレート導入部
15 第1部材
15a チューブ挿入側壁部(第1半円筒部材)
15b 第1フランジ
15g かしめ部
16 第2部材
16a 反チューブ挿入側壁部(第2半円筒部材)
16b 第2フランジ
16g かしめ部

Claims (15)

  1. 筒状部材で構成された一対のヘッダタンクと、両ヘッダタンク間に並設されるとともに両ヘッダタンク同士を連通する複数のチューブを有するコアとを備え、該コアの外側に位置するエンドプレートでヘッダタンクの片側端もしくは両端の開口が閉塞された熱交換器であって、
    上記ヘッダタンクは、筒状の本体部と、該本体部の両側縁部から突出して該本体部の長手方向に延在する突出縁部とを有し、
    エンドプレートは、ヘッダタンクの本体部の内径寸法よりも大きく、かつ突出縁部を含めた全幅寸法よりも小さい幅寸法で形成され、
    ヘッダタンクには、両突出縁部の間でエンドプレートが貫通するスリットが形成されていることを特徴とする熱交換器。
  2. 請求項1に記載の熱交換器において、
    エンドプレートの両端部分が、半円形状に形成されていることを特徴とする熱交換器。
  3. 請求項1または2に記載の熱交換器において、
    ヘッダタンクには、スリットへのエンドプレートの挿入を案内するエンドプレート導入部が設けられていることを特徴とする熱交換器。
  4. 請求項1から3のいずれか1に記載の熱交換器において、
    エンドプレートの板厚寸法が、ヘッダタンクの板厚寸法よりも大きいことを特徴とする熱交換器。
  5. 請求項1から4のいずれか1に記載の熱交換器において、
    エンドプレートには、両端部がヘッダタンクのスリットに所定位置まで挿入した状態でそれ以上の挿入を規制する挿入規制部が設けられていることを特徴とする熱交換器。
  6. 請求項5に記載の熱交換器において、
    エンドプレートは、ヘッダタンクのスリットに挿入される両端部の幅寸法を、該両端部の間に位置する中間部の幅寸法よりも小さくすることにより、該中間部と両端部との間に形成された段部を、挿入規制部として有していることを特徴とする熱交換器。
  7. 請求項1から6のいずれか1に記載の熱交換器において、
    エンドプレートは、板材の少なくとも片面にろう材の被覆層が形成されたクラッド材料で構成されていることを特徴とする熱交換器。
  8. 請求項1から7のいずれか1に記載の熱交換器において、
    ヘッダタンクは、内周面及び外周面の少なくとも片面にろう材の被覆層が形成されたクラッド材料で構成されていることを特徴とする熱交換器。
  9. 請求項1から8のいずれか1に記載の熱交換器において、
    ヘッダタンクのスリットにおける該ヘッダタンクの外方側の端面とエンドプレートとの間には、少なくとも一部に隙間が設けられていることを特徴とする熱交換器。
  10. 請求項1から8のいずれか1に記載の熱交換器において、
    ヘッダタンクは、該ヘッダタンクのチューブ側構成部材である第1部材と、反チューブ側構成部材である第2部材とを有し、
    第1部材と第2部材の一方の片側端もしくは両端を、エンドプレートのコア側面に当接した構造としたことを特徴とする熱交換器。
  11. 請求項10に記載の熱交換器において、
    第1部材は、第1半円筒部材と、その両縁部から張り出した第1フランジとを有し、
    第2部材は、第2半円筒部材と、その両縁部から張り出した第2フランジとを有し、
    第1フランジ及び第2フランジの一方は、他方をはめ込むように先端が屈曲したL形に形成され、
    第1フランジと第2フランジを一体化することによりヘッダタンクの突出縁部が形成されていることを特徴とする熱交換器。
  12. 請求項1から9のいずれか1に記載の熱交換器において、
    ヘッダタンクは、該ヘッダタンクのチューブ側構成部材である第1部材と、反チューブ側構成部材である第2部材とを有し、
    第1部材は、第1半円筒部材と、その両縁部から張り出した第1フランジとを有し、
    第2部材は、第2半円筒部材と、その両縁部から張り出した第2フランジとを有し、
    第1フランジ及び第2フランジの一方は、他方をはめ込むように先端が屈曲したL形に形成され、
    第1フランジと第2フランジを一体化することによりヘッダタンクの突出縁部が形成されていることを特徴とする熱交換器。
  13. 請求項11または12に記載の熱交換器において、
    第1フランジと第2フランジの少なくとも一方には、他方にかしめ固定される複数のかしめ部が形成されていることを特徴とする熱交換器。
  14. 請求項13に記載の熱交換器において、
    かしめ部が、突出縁部の長手方向に一定間隔で形成されていることを特徴とする熱交換器。
  15. 請求項13または14に記載の熱交換器において、
    突出縁部におけるヘッダタンクの外方側に位置するかしめ部は、エンドプレートをスリット内でヘッダタンクの端面に押し付けるように構成されていることを特徴とする熱交換器。
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