JP2005273907A - 一方向入出力回転伝達機構 - Google Patents

一方向入出力回転伝達機構 Download PDF

Info

Publication number
JP2005273907A
JP2005273907A JP2005041172A JP2005041172A JP2005273907A JP 2005273907 A JP2005273907 A JP 2005273907A JP 2005041172 A JP2005041172 A JP 2005041172A JP 2005041172 A JP2005041172 A JP 2005041172A JP 2005273907 A JP2005273907 A JP 2005273907A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
input
cylindrical
output
orthogonal
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005041172A
Other languages
English (en)
Inventor
Takuji Hamazaki
拓司 浜崎
Shuzo Seo
修三 瀬尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pentax Corp
Original Assignee
Pentax Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pentax Corp filed Critical Pentax Corp
Priority to JP2005041172A priority Critical patent/JP2005273907A/ja
Publication of JP2005273907A publication Critical patent/JP2005273907A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Friction Gearing (AREA)

Abstract

【課題】 構造が簡単で、入力回転軸の回転抵抗を出来る限り低減できる一方向入出力回転伝達機構を提供する。
【解決手段】 軸線に対して直交し該軸方向に並ぶ軸方向直交面13a及び第1の挟持用軸方向直交面13bと周方向不等幅空間形成部12を有する入力回転軸;筒状出力回転軸20A;第2の挟持用軸方向直交面15bを備える受け部材15;ベアリングボール16;上記周方向不等幅空間に挿入した転がり部材23;及び受け部材を第1の挟持用軸方向直交面側に付勢することにより、ベアリングボールを第1、第2の挟持用軸方向直交面で挟持させ、かつ、上記転がり部材と上記軸方向直交面とに接触圧力を与える付勢手段14;を備えることを特徴とする一方向入出力回転伝達機構。
【選択図】 図1

Description

本発明は、入力回転軸の回転を出力回転軸に伝達することはできるが、出力回転軸の回転を入力回転軸に伝達することはできない一方向入出力回転伝達機構に関する。
例えば、モータ駆動で入力回転軸を回転させてその回転を出力回転軸に伝達する機構において、出力回転軸に回転を与えたときはモータを回転させない、つまり入力回転軸を回転させない機構が従来より望まれていた。
しかし、このような一方向入出力回転伝達機構は従来知られていなかった。
本発明の目的は、構造が簡単で、入力回転軸の回転抵抗を出来る限り低減できる一方向入出力回転伝達機構を提供することにある。
本発明の一方向入出力回転伝達機構は、軸線に対して直交し該軸方向に並ぶ軸方向直交面及び第1の挟持用軸方向直交面を有する入力回転軸;この入力回転軸が挿通され、かつ該入力回転軸と相対回動自在に支持された筒状出力回転軸;上記入力回転軸に、上記軸方向直交面に隣接させて形成した、上記筒状出力回転軸内側の円筒面との間に周方向で不等幅の周方向不等幅空間を形成する周方向不等幅空間形成部;上記第1の挟持用軸方向直交面を挟んで上記軸方向直交面と反対側に位置し、上記第1の挟持用軸方向直交面と平行状態で対向する第2の挟持用軸方向直交面が形成された、上記入力回転軸の軸方向に移動自在な受け部材;上記第1、第2の挟持用軸方向直交面の間に位置するベアリングボール;上記周方向不等幅空間に挿入した転がり部材;及び上記受け部材を上記第1の挟持用軸方向直交面側に付勢することにより、上記ベアリングボールを上記第1、第2の挟持用軸方向直交面で挟持させ、かつ、上記転がり部材と上記軸方向直交面とに接触圧力を与える付勢手段;を備え、上記周方向不等幅空間形成部は、上記入力回転軸に回転が与えられたとき上記軸方向直交面によって回転が与えられる上記転がり部材を介して上記筒状出力回転軸に回転を与える形状をなしていることを特徴としている。
この第1の態様は、別の表現によると、軸線に対して直交し該軸方向に並ぶ第1の軸方向直交面及び第1の挟持用軸方向直交面を有する入力回転軸;この入力回転軸が挿通され、かつ該入力回転軸と相対回動自在に支持された筒状出力回転軸;上記入力回転軸と筒状出力回転軸を回転自在に支持する軸受部材に一体に形成された、上記第1の軸方向直行面と平行状態で対向し、該第1の軸方向直交面を挟んで上記第1の挟持用軸方向直交面と反対側に位置する第2の軸方向直交面;上記入力回転軸に、上記第1の軸方向直交面と上記第2の軸方向直交面との間に位置させて形成した、上記筒状出力回転軸内側の円筒面との間に周方向で不等幅の周方向不等幅空間を形成する周方向不等幅空間形成部;上記第1の挟持用軸方向直交面を挟んで上記第1の軸方向直交面と反対側に位置し、上記第1の挟持用軸方向直交面と平行状態で対向する第2の挟持用軸方向直交面が形成された、上記入力回転軸の軸方向に移動自在な受け部材;上記第1及び第2の挟持用軸方向直交面に挟持されたベアリングボール;上記周方向不等幅空間に挿入した転がり部材;及び上記受け部材を上記第1の挟持用軸方向直交面側に付勢することにより、上記ベアリングボールを上記第1、第2の挟持用軸方向直交面で挟持させ、かつ、上記転がり部材を上記第1、第2の軸方向直交面に押圧接触させる付勢手段;を備え、上記周方向不等幅空間形成部は、上記入力回転軸に回転が与えられたとき上記第1の軸方向直交面によって回転が与えられる上記転がり部材を介して上記筒状出力回転軸に回転を与える形状をなしていることを特徴としている。
この第1の態様においては、軸方向直交面は入力回転軸に形成した外方フランジに設けるのが実際的であるが、段部によって形成してもよい。
第2の態様によれば、本発明の一方向入出力回転伝達機構は、軸線に対して直交する軸方向直交面を有する入力回転軸;この入力回転軸が挿通され、かつ該入力回転軸と相対回動自在に支持された筒状出力回転軸;上記入力回転軸に、上記軸方向直交面に隣接させて形成した、上記筒状出力回転軸内側の円筒面との間に周方向で不等幅の周方向不等幅空間を形成する周方向不等幅空間形成部;上記周方向不等幅空間に挿入した転がり部材;及び磁力により、上記転がり部材と上記軸方向直交面とに接触圧力を与えるように該入力回転軸を軸線方向に付勢する磁気式付勢手段;を備え、上記周方向不等幅空間形成部は、上記入力回転軸に回転が与えられたとき上記軸方向直交面によって回転が与えられる上記転がり部材を介して上記筒状出力回転軸に回転を与える形状をなしていることを特徴としている。
磁気式付勢手段としては、不動状態で配設された第1の磁石と、上記入力回転軸側に固定された該第1の磁石との間に反発力を生じる第2の磁石を用いることが可能である。
別言すれば、第2の態様は、軸線に対して直交する第1の軸方向直交面を有する入力回転軸;この入力回転軸が挿通され、かつ該入力回転軸と相対回動自在に支持された筒状出力回転軸;上記入力回転軸と筒状出力回転軸を回転自在に支持する軸受部材に一体に、上記第1の軸方向直交面に対向させて形成された、軸線に対して直交する第2の軸方向直交面;上記入力回転軸に、上記第1の軸方向直交面と上記第2の軸方向直交面との間に位置させて形成した、上記筒状出力回転軸内側の円筒面との間に周方向で不等幅の周方向不等幅空間を形成する周方向不等幅空間形成部;上記周方向不等幅空間に挿入した転がり部材;及び磁力により、上記第1、第2の軸方向直交面の間隔が狭くなるように上記入力回転軸を軸線方向に付勢し、上記転がり部材を上記第1、第2の軸方向直交面に押圧接触させる磁気式付勢手段;上記周方向不等幅空間形成部は、上記入力回転軸に回転が与えられたとき上記第1の軸方向直交面によって回転が与えられる上記転がり部材を介して上記筒状出力回転軸に回転を与える形状をなしていることを特徴としている。
磁気式付勢手段としては、上記軸受部材側に固定された第1の磁石と、上記入力回転軸側に固定された該第1の磁石との間に反発力を生じる第2の磁石とを用いることが可能である。
また、上記第1の磁石または第2の磁石の一方を電磁石として実施することも可能である。
第3の態様によれば、本発明の一方向入出力回転伝達機構は、軸線に対して直交する軸方向直交面を有する入力回転軸;この入力回転軸が挿通され、かつ該入力回転軸と相対回動自在に支持された筒状出力回転軸;上記入力回転軸に、上記軸方向直交面に隣接させて形成した、上記筒状出力回転軸内側の円筒面との間に周方向で不等幅の周方向不等幅空間を形成する周方向不等幅空間形成部;上記周方向不等幅空間に挿入した転がり部材;及び流体圧により、この転がり部材と上記軸方向直交面とに接触圧力を与える流体圧式付勢手段;を備え、上記周方向不等幅空間形成部は、上記入力回転軸に回転が与えられたとき上記軸方向直交面によって回転が与えられる上記転がり部材を介して上記筒状出力回転軸に回転を与える形状をなしていることを特徴としている。
別言すれば、第3の態様は、軸線に対して直交する第1の軸方向直交面を有する入力回転軸;この入力回転軸が挿通され、かつ該入力回転軸と相対回動自在に支持された筒状出力回転軸;上記入力回転軸と筒状出力回転軸を回転自在に支持する軸受部材に一体に、上記第1の軸方向直交面に対向させて形成された、軸線に対して直交する第2の軸方向直交面;上記入力回転軸に、上記第1の軸方向直交面と上記第2の軸方向直交面との間に位置させて形成した、上記筒状出力回転軸内側の円筒面との間に周方向で不等幅の周方向不等幅空間を形成する周方向不等幅空間形成部;上記周方向不等幅空間に挿入した転がり部材;及び流体圧により、上記第1、第2の軸方向直交面の間隔が狭くなるように上記入力回転軸を軸線方向に付勢し、上記転がり部材を上記第1、第2の軸方向直交面に押圧接触させる流体圧式付勢手段;を備え、上記周方向不等幅空間形成部は、上記入力回転軸に回転が与えられたとき上記第1の軸方向直交面によって回転が与えられる上記転がり部材を介して上記筒状出力回転軸に回転を与える形状をなしていることを特徴としている。
流体圧式付勢手段としては、空気圧により上記入力回転軸を付勢するものや、油圧により上記入力回転軸を付勢するものを適用できる。
各態様においては、周方向不等幅空間形成部は、入力回転軸の半径方向に直交する少なくとも一つの面を備えた断面非円形部から構成することができる。この断面非円形部の断面形状は例えば多角形とすることができる。あるいは、入力回転軸の半径方向に関して対称な少なくとも一対の傾斜面を備えた非円形断面部としてもよい。さらに、周方向不等幅空間形成部は、入力回転軸の軸心に対して偏心した偏心円筒面によって形成することもできる。
本発明は、入力回転軸の内側に出力回転軸を位置させる第5の態様では、軸線に対して直交し該軸方向に並ぶ軸方向直交面及び第1の挟持用軸方向直交面を有する筒状入力回転軸;この筒状入力回転軸に挿通され、かつ該筒状入力回転軸と相対回動自在に支持された出力回転軸;上記筒状入力回転軸に、上記軸方向直交面に隣接させて形成した、上記出力回転軸の外周面との間に周方向で不等幅の周方向不等幅空間を形成する周方向不等幅空間形成部;上記第1の挟持用軸方向直交面を挟んで上記軸方向直交面と反対側に位置し、上記第1の挟持用軸方向直交面と平行状態で対向する第2の挟持用軸方向直交面が形成された、上記入力回転軸の軸方向に移動自在な受け部材;上記第1、第2の挟持用軸方向直交面の間に位置するベアリングボール;上記周方向不等幅空間に挿入した転がり部材;及び上記受け部材を上記第1の挟持用軸方向直交面側に付勢することにより、上記ベアリングボールを上記第1、第2の挟持用軸方向直交面で挟持させ、かつ、上記転がり部材と上記軸方向直交面とに接触圧力を与える付勢手段;を備え、上記周方向不等幅空間形成部は、上記筒状入力回転軸に回転が与えられたとき上記軸方向直交面によって回転が与えられる上記転がり部材を介して上記出力回転軸に回転を与える形状をなしていることを特徴としている。
第5の態様は、別の表現によると、軸線に対して直交し該軸方向に並ぶ第1の軸方向直交面及び第1の挟持用軸方向直交面を有する筒状入力回転軸;この筒状入力回転軸に挿通され、かつ該筒状入力回転軸と相対回動自在に支持された出力回転軸;上記筒状入力回転軸と出力回転軸を回転自在に支持する軸受部材に一体に形成された、上記第1の軸方向直行面と平行状態で対向し、該第1の軸方向直交面を挟んで上記第1の挟持用軸方向直交面と反対側に位置する第2の軸方向直交面;上記筒状入力回転軸に、上記第1の軸方向直交面と上記第2の軸方向直交面との間に位置させて形成した、上記出力回転軸の外周面との間に周方向で不等幅の周方向不等幅空間を形成する周方向不等幅空間形成部;上記第1の挟持用軸方向直交面を挟んで上記第1の軸方向直交面と反対側に位置し、上記第1の挟持用軸方向直交面と平行状態で対向する第2の挟持用軸方向直交面が形成された、上記入力回転軸の軸方向に移動自在な受け部材;上記第1及び第2の挟持用軸方向直交面に挟持されたベアリングボール;上記周方向不等幅空間に挿入した転がり部材;及び上記受け部材を上記第1の挟持用軸方向直交面側に付勢することにより、上記ベアリングボールを上記第1、第2の挟持用軸方向直交面で挟持させ、かつ、上記転がり部材を上記第1、第2の軸方向直交面に押圧接触させる付勢手段;を備え、上記周方向不等幅空間形成部は、上記筒状入力回転軸に回転が与えられたとき上記第1の軸方向直交面によって回転が与えられる上記転がり部材を介して出力回転軸に回転を与える形状をなしていることを特徴としている。
この第5の態様においても、付勢手段を、磁気式付勢手段や流体圧式付勢手段に代えて実施することが可能である。
この第5の態様において、軸方向直交面は筒状入力回転軸に形成した内方フランジに設けるのが実際的であるが、段部によって形成してもよい。また、周方向不等幅空間形成部は、筒状入力回転軸の半径方向に直交する少なくとも一つの面を備えた断面非円形部から構成することができる。この断面非円形部の断面形状は例えば多角形とすることができる。あるいは、筒状入力回転軸の半径方向に関して対称な少なくとも一対の傾斜面を備えた非円形断面部としてもよい。さらに、周方向不等幅空間形成部は、筒状入力回転軸の軸心に対して偏心した偏心円筒面によって形成することもできる。
本発明によると、構造が簡単で、入力回転軸の回転抵抗を出来る限り低減できる一方向入出力回転伝達機構が得られる。
図1から図4は、本発明による一方向入出力回転伝達機構の第1の実施形態を示している。この一方向入出力回転伝達機構100Aは、平行に配置された一対の軸受プレート(軸受部材)1と軸受プレート2を有している。図示しないモータ等の駆動手段により回転される入力回転軸10Aは、軸受プレート1と2にそれぞれ形成した軸受ボス1aと軸受ボス2aの軸穴間に軸線10a回りに回転自在かつ軸線10a方向に摺動可能に支持されている。この入力回転軸10Aは、その中間部に、外方フランジ11と非円形断面部としての偏平な三角柱状部12を隣接させて有している。外方フランジ11の三角柱状部12側の面は、軸方向直交面13aを構成しており、反対側の面は第1の挟持用軸方向直交面13bを構成している。これら軸方向直交面13a及び第1の挟持用軸方向直交面13bはいずれも、入力回転軸10Aの軸線10aに対して直交している。三角柱状部12は、入力回転軸10Aの一端部(図1での左端部)側から見たとき入力回転軸10Aを中心とする略正三角形をなしていて、その外面三面の各面は、入力回転軸10Aの半径方向に対して直交する転がり部材接触面12aを構成している。三つの転がり部材接触面12aは、入力回転軸10Aを中心として等角度(120度)間隔に配置されている。外方フランジ11の軸方向直交面13aは第1の軸方向直交面であり、軸受ボス1aの三角柱状部12と対向する端面1bは、この第1の軸方向直交面13aに対向する、第1の軸方向直交面13aと平行な第2の軸方向直交面である。
軸受ボス1aと軸受ボス2aの外周部の間には、入力回転軸10Aの外側に同心に位置する筒状出力回転軸20Aが回転自在に支持されている。この筒状出力回転軸20Aは、単純な筒状をしていて、軸線10aを中心とする円筒面である内面円筒面(円筒面)21(他の実施形態及び変形例でも同様である)が、軸方向直交面13aと三角柱状部12との間に、転がり部材収納空間(周方向不等幅空間)22を形成する。この実施形態では、周方向不等幅空間形成部(非円形断面部)が三角柱状部12であるので、転がり部材収納空間22は3カ所形成されており、各転がり部材収納空間22にスチールボール(転がり部材)23が挿入されている。スチールボール23の直径は、入力回転軸10Aの径方向での転がり部材収納空間22の最大幅よりも小さい。即ちスチールボール23は転がり部材収納空間22に遊挿されている。スチールボール23は、高精度に加工された硬質の球体であり、ボールベアリングのボールを転用できる。
入力回転軸10Aには、外方フランジ11と軸受ボス2aの間に位置する環状部材15の入力回転軸10Aより大径の中心孔15aが、入力回転軸10Aに対して相対移動可能(軸線10a方向への移動及び軸線10a回りの回転とも可能)として外嵌しており、この環状部材15の外方フランジ11側の面は、第1の挟持用軸方向直交面13bと平行な第2の挟持用軸方向直交面15bを構成している。そして、第1の挟持用軸方向直交面13bと第2の挟持用軸方向直交面15bの間の環状空間には複数のベアリングボール16が、自転自在及び入力回転軸10Aを中心に公転自在として配設されている。
環状部材15と軸受ボス2aとの間には、圧縮ばね(付勢手段)14が挿入されている。この圧縮ばね14は、環状部材15を外方フランジ11側に付勢することにより、ベアリングボール16を環状部材15の第2の挟持用軸方向直交面15bと外方フランジ11の第1の挟持用軸方向直交面13bの間で挟持させ、かつ、ベアリングボール16から外方フランジ11に伝わった付勢力により、外方フランジ11を軸受ボス1a(第2の軸方向直交面1b)側に移動付勢し、スチールボール23を両軸方向直交面13a、1bに押し付けている。
以上の簡単な構成の本一方向入出力回転伝達機構100Aは、次のように動作する。動作前に重要な点は、圧縮ばね14の付勢力によって、環状部材15と外方フランジ11の間で各ベアリングボール16が挟持され、かつ、軸方向直交面13aとスチールボール23とが密着している(軸方向直交面13aと軸受ボス1aの端面1bとの間にスチールボール23を挟む)ことである。入力回転軸10Aに回転を与えると、外方フランジ11が一体に回転し、軸方向直交面13aと摩擦接触しているスチールボール23に回転が与えられる。すると、スチールボール23は、図2に実線で示す中立位置から軸の回転方向と逆方向に軸方向直交面13aに対し相対的に移動して、転がり部材収納空間22内の内面円筒面21と三角柱状部12で形成される楔状の空間内に入り込もうとし、その結果、スチールボール23が内面円筒面21に強く接触して、スチールボール23と内面円筒面21を介して筒状出力回転軸20Aに回転が伝達される。この作用は、入力回転軸10Aの回転方向によらず、同様に生じるから、入力回転軸10Aの正逆回転はいずれも筒状出力回転軸20Aに伝達される。
さらに、ベアリングボール16と外方フランジ11の第1の挟持用軸方向直交面13bの摩擦抵抗は、環状部材15とベアリングボール16を用いない場合(圧縮ばね14を直接第1の挟持用軸方向直交面13bに当接させる場合)に比べて極めて小さいので、入力回転軸10Aが回転する際の回転抵抗は極めて小さく、入力回転軸10Aは極めて円滑に回転できる。
これに対し、筒状出力回転軸20Aに回転が与えられると、スチールボール23の筒状出力回転軸20Aとの接触点は、(接触していたとしても)内面円筒面21であるから、スチールボール23は転がり部材収納空間22内で単に回転し、入力回転軸10Aには回転が伝達されない。つまり、入力回転軸10Aが回転するときには、軸方向直交面13aを介してスチールボール23に回転が伝達されるため、該スチールボール23は内面円筒面21と三角柱状部12で形成される楔状の空間内に入り込もうとし、その結果、筒状出力回転軸20Aに回転が伝達されるのに対し、筒状出力回転軸20Aが回転するときには、内面円筒面21を介してスチールボール23に回転が伝達されるため、スチールボール23が内面円筒面21と三角柱状部12で形成される楔状の空間内に入り込もうとする力は生ぜず(あるいは極めて弱く)、従って、入力回転軸10Aに回転が伝達されない。
図5は本発明の第2の実施形態を示している。
本実施形態の一方向入出力回転伝達機構100Bの全体構造は第1の実施形態の一方向入出力回転伝達機構100Aとほぼ同様であるが、入力回転軸10Bと付勢手段の構成が異なる。
入力回転軸10Bは、軸受ボス2cの軸穴に嵌る部分10B1の径が他の部分に比べて小径となっており、その中間部分には図5において外方フランジ11の左側面に接触する環状の永久磁石(第1の磁石)M1が固着されている。
軸受ボス2cはその径が二段階に変化しており、大径の基部2c1と、この基部2c1より小径の先端部2c2からなり、筒状出力回転軸20Aは基部2c1と軸受ボス1aとに軸線10a回りに回転自在として外嵌している。基部2c1の端面には環状のスペーサBが固着されており、このスペーサBの外方フランジ11側の端面には環状の永久磁石(第2の磁石)M2が固着されている。永久磁石M1と永久磁石M2の軸線は一致している。
これら永久磁石M1、M2は磁気式付勢手段の構成要素であり、永久磁石M1、M2は常に両者が離れるような反発力を発生する。両永久磁石M1、M2は図6に示すように、両者の対向面がN極、反対面がS極に磁化されている。なお、S極同士が対向し、N極同士は対向しないように永久磁石M1と永久磁石M2を磁化しても、同様の効果が得られる。また、図7に示すように、両者の内周側をN極に磁化し、外周側をS極に磁化しても同様の効果が得られる。なお、永久磁石M1と永久磁石M2の内周側をS極に磁化し、外周側をN極に磁化しても、同様の効果が得られる。
以上の簡単な構成の本入出力一方向回転伝達機構100Bでは、両永久磁石M1、M2の間に生じる反発力により、外方フランジ11(入力回転軸10B)が常に軸受ボス1a側に付勢されるので、軸方向直交面13aとスチールボール23とが密着する(軸方向直交面13aと軸受ボス1aの端面1bとの間にスチールボール23が挟まれる)。
従って、第1の実施形態と同様に、入力回転軸10Bが回転すれば筒状出力回転軸20Aが回転するが、筒状出力回転軸20Aが回転した場合は、この回転力が入力回転軸10Bには伝達されず、入力回転軸10Bは回転しない。
さらに本実施形態では、磁気式付勢手段の構成要素である両永久磁石M1、M2が互いに非接触なので、入力回転軸10Bの回転中に、両永久磁石M1、M2と外方フランジ11(入力回転軸10B)の間に摩擦力が発生しない。従って、入力回転軸10Bは第1の実施形態に比べて、さらに円滑に回転できる。
さらに、スペーサBを異なる厚さ(入力回転軸10Bの軸線方向寸法)のスペーサ(図示略)に代えて、永久磁石M1と永久磁石M2の間隔を変えれば、永久磁石M1と永久磁石M2の間の反発力が変わるので、ボール23と軸方向直交面13aの摩擦力が変わる。従って、スペーサの厚みを調整することにより、入力回転軸10Bから筒状出力回転軸20Aへの回転力の伝達効率(筒状出力回転軸20Aの回転力÷入力回転軸10Bの回転力)を調整できる。
図8は本発明の第3の実施形態を示している。
本実施形態の一方向入出力回転伝達機構100Cの全体構造は第1の実施形態の一方向入出力回転伝達機構100Aとほぼ同様であるが、軸受ボス2d、筒状出力回転軸20B、及び付勢手段の構成が異なる。
軸受ボス2dはその径が二段階に変化しており、大径の基部2d1と、この基部2d1より小径の先端部2d2からなる。
筒状出力回転軸20Bの内面円筒面21の軸受ボス1a側の端部には、径方向内向きの環状突部20B1が形成されており、この環状突部20B1の内周面が、軸受ボス1a及び外周フランジ11の外周面に回転自在に嵌合している。一方、内面円筒面21の軸受ボス2d側の端部は、軸受ボス2dの基部2d1に回転自在に嵌合している。
そして、軸受ボス2dの先端部2d2には、図示を省略した電源装置に電気的に接続されたコイルが円筒状に巻かれており、このコイルは、電源装置から電流を受けることにより電磁石(磁石)M3となる。
これら永久磁石M1と電磁石M3は磁気式付勢手段の構成要素である。電磁石M3には常に永久磁石M1との間に反発力を生じる方向の電流が流される。
以上の簡単な構成の本一方向入出力回転伝達機構100Cでは、両永久磁石M1と電磁石M3の間に生じる反発力により、外方フランジ11(入力回転軸10A)が常に軸受ボス1a側に付勢されるので、軸方向直交面13aとスチールボール23とが密着する(軸方向直交面13aと軸受ボス1aの端面1bとの間にスチールボール23が挟まれる)。
従って、第1の実施形態と同様に、入力回転軸10Aが回転すれば筒状出力回転軸20Bが回転するが、筒状出力回転軸20Bが回転した場合は、この回転力が入力回転軸10Aには伝達されず、入力回転軸10Aは回転しない。
さらに、第2の実施形態と同様に、磁気式付勢手段の構成要素である永久磁石M1と電磁石M3が互いに非接触なので、入力回転軸10Aの回転中に、両永久磁石M1及び電磁石M3と外方フランジ11(入力回転軸10A)の間に摩擦力は発生せず、従って入力回転軸10Aは第1の実施形態に比べてさらに円滑に回転できる。
また、電源装置からコイルに流す電流の大きさを変えることにより、電磁石M3に生じる磁力を変えられるので、上記付勢力を変化させることが可能である。
なお、入力回転軸10A側の磁石を電磁石M3としたり、両方の磁石を電磁石M3としてもよい。
図9は本発明の第4の実施形態を示している。
本実施形態の一方向入出力回転伝達機構100Dの全体構造は第1の実施形態の一方向入出力回転伝達機構100Aとほぼ同様であるが、入力回転軸10C、筒状出力回転軸20C、及び付勢手段の構成が異なる。
入力回転軸10Cは、第1の実施形態のものに比べて短寸である。
軸受ボス2eの軸穴2e1は有底であり、入力回転軸10Cの左側端部が水密状態で軸線10a方向に摺動可能かつ軸線10a回りに回動可能に嵌合している。さらに、軸受プレート2には、軸穴2e1と軸受プレート2の外部とを連通する連通穴2fが穿設されている。さらに、軸受プレート2の内部には、側面視逆コ字形の流路2e2が形成されており、流路2e2の両端は、外方フランジ11側の端面において開口する流出口2e3となっている。さらに、軸受プレート2には、その左側面において開口する接続口2e4が形成されており、この接続口2e4は流路2e2と連通している。そして、この接続口2e4には、一方向入出力回転伝達機構100Dの外部に配設された圧縮空気源Pが接続されている。
筒状出力回転軸20Cは第1の実施形態に比べて短寸であり、その内面円筒面21が両軸受ボス1a、2eの外周面、及び外周フランジ11の外周面と水密状態で移動(軸線10a方向移動及び軸線10a回りの回転)可能に嵌合している。
そして、軸受ボス2e、外方フランジ11、入力回転軸10C、及び筒状出力回転軸20Cによって囲まれた環状空間Sと、上記圧縮空気源Pと、流出口2e3と、接続口2e4と、流路2e2とは流体圧式付勢手段の構成要素である。
以上の簡単な構成の本一方向入出力回転伝達機構100Dでは、圧縮空気源Pから接続口2e4、流路2e2、流出口2e3を通して環状空間S内に圧縮空気を供給すると、この空気圧により、外方フランジ11(入力回転軸10C)が常に軸受ボス1a側に付勢されるので、軸方向直交面13aとスチールボール23とが密着する(軸方向直交面13aと軸受ボス1aの端面1bとの間にスチールボール23が挟まれる)。
従って、第1の実施形態と同様に、入力回転軸10Cが回転すれば筒状出力回転軸20Cが回転するが、筒状出力回転軸20Cが回転した場合は、この回転力が入力回転軸10Cには伝達されず、入力回転軸10Cは回転しない。
しかも、環状空間Sに供給された圧縮空気と外方フランジ11との間には殆ど摩擦力が生じないので、入力回転軸10Cは極めて円滑に回転できる。
なお、外方フランジ11の外周面に環状溝を形成して、この環状溝に筒状出力回転軸20Cの内面円筒面21に水密状態で接触するOリングを嵌めて、外方フランジ11と筒状出力回転軸20Cの回転抵抗(摩擦)を低減させてもよい。さらに、軸受ボス2eの外周面に環状溝を形成して、この環状溝に筒状出力回転軸20Cの内面円筒面21に水密状態で接触するOリングを嵌めて、軸受ボス2eと筒状出力回転軸20Cの回転抵抗(摩擦)を低減させてもよい。
さらに、上記圧縮空気源Pを図示を省略した油圧源に代えて実施することも可能である。この場合は、環状空間Sと、上記油圧源と、接続口2e4と、流出口2e3、及び流路2e2が流体圧式付勢手段の構成要素となる。そして、油圧源から環状空間Sに供給される油の粘度を小さくすれば、この油と外方フランジ11の間に生じる摩擦力は極めて小さくなるので、入力回転軸10Cは極めて円滑に回転できる。
さらに、流体圧式付勢手段の流体として、空気や油以外の流体を用いることも勿論可能である。
以上の各実施形態において、仮に筒状出力回転軸20A、20B、20Cを強い力で固定していると、入力回転軸10A、10B、10Cが回転しても、三角柱状部12または筒状出力回転軸20A、20B、20Cが破損しない限り、スチールボール23は転がり部材収納空間22内で軸方向直交面13a及び軸受ボス1aの端面1bに対して滑りながら単に回転する。このことは、各入出力一方向回転伝達機構100A、100B、100C、100Dはトルクリミッターとしても利用可能であることを示している。伝達トルクは、転がり部材収納空間22(スチールボール23)の数、内面円筒面21と三角柱状部12で形成される楔状の空間の楔角、圧縮ばね14、磁力、流体圧(気圧、油圧等)の強さ、軸方向直交面13aと軸受ボス1aの端面1bの面粗さ(スチールボール23との滑り抵抗)等によって設定することができる。
各実施形態において、転がり部材収納空間22(スチールボール23)の数を変更するには、最も簡単には、入力回転軸10A、10B、10Cの三角柱状部12の多角形状の角数を変更すればよい。図10は、入力回転軸10A、10B、10Cの非円形断面部を、断面略正方形をなし、かつ、各転がり部材接触面12aが入力回転軸10A、10B、10Cの軸線を中心に周方向に90°間隔で設けられた四角柱状部12Aにした変形例である。また、周方向不等幅空間形成部(非円形断面部)によって形成する転がり部材収納空間22(スチールボール23)の数は、原理的には(バランスを無視すれば)、一つでもよい。さらに、この変形例では、三角柱状部12の各転がり部材接触面12aが入力回転軸10の半径方向に対して直交しているが、図11に示すように、非円形断面部12Aが入力回転軸10A、10B、10Cの半径方向に関して対称な少なくとも一対の転がり部材接触傾斜面12bを備える構成も可能である。このような一対の転がり部材接触傾斜面12bによれば、楔角の設定(変更)を容易に行うことができる。また、一対の転がり部材接触傾斜面12bの対称性を崩せば、入力回転軸10A、10B、10Cの正回転と逆回転とで筒状出力回転軸20A、20B、20Cに対する伝達トルクが異なる機構を得ることも可能である。
周方向不等幅空間形成部は、偏心円筒面によっても形成することができる。図12はその変形例で、図1から図4の三角柱状部12に代えて、入力回転軸10A、10B、10Cの軸心に対して偏心した偏心円筒面12cを備える円板12Fを用いており、この偏心円筒面12cによって図12において上下方向(入力回転軸10A、10B、10Cの半径方向)を向く直線ALに関して左右に対称に形成された転がり部材収納空間22内にそれぞれボール23を収納している。この変形例は、一対のボール23の位置が安定している(左右の転がり部材収納空間22の一方だけに一対のボールが移動してしまうことがない)使用態様に用いて好適である。
以上の各実施形態及び変形例では、軸方向直交面13aは外方フランジ11に形成したが、入力回転軸10の外方フランジ11以外の面に軸方向直交面13aを形成してもよい。
図13から図15は、本発明による一方向入出力回転伝達機構の第5の実施形態を示している。
この一方向入出力回転伝達機構200では、従前の実施形態に対して入力回転軸と出力回転軸との内外関係を逆にしたものである。即ち、軸受ボス1a、2aに相対回転可能に支持した出力回転軸20Rの外側に、筒状入力回転軸10Rを同軸に位置させ、この筒状入力回転軸10Rの軸線20aを中心とする内周円筒面10R1を軸受ボス1a、2aに軸線20a方向に相対摺動可能及び軸線20a回りに相対回転可能として外嵌している。筒状入力回転軸10Rには、内方フランジ11Rと周方向不等幅空間形成部(非円形断面部)としての三角柱状空間部12Rを隣接させて形成している。内方フランジ11Rの三角柱状空間部12R側の面が軸線20aに対して直交する軸方向直交面13R1を構成し、反対側の面は軸線20aに対して直交する第1の挟持用軸方向直交面13R2を構成し、三角柱状空間部12Rは、筒状入力回転軸10Rの内面によって形成されている。筒状入力回転軸10Rの中心部の出力回転軸20Rは、その外周面である外面円筒面21Rが軸方向直交面13R1と軸受けボス1aの端面1bとの間における三角柱状空間部12Rとの間に転がり部材収納空間22を形成する。この出力回転軸20Rには、軸受プレート1、2と係合する抜け止めフランジ25が備えられている。内方フランジ11Rの軸方向直交面13R1は第1の軸方向直交面であり、軸受ボス1aの端面1bは、この第1の軸方向直交面に対向すると共に平行をなす第2の軸方向直交面である。また三角柱状空間部12Rを形成する筒状入力回転軸10Rの内面三面の各面は、筒状入力回転軸10Rの半径方向に対して直交すると共に軸線20aを中心に周方向に120°間隔で設けられた転がり部材接触面12a'を構成している。第1の挟持用軸方向直交面13R2、第1の軸方向直交面13R1及び第2の軸方向直交面1bは共に、出力回転軸20Rの軸線20aに対して直交している。
出力回転軸20Rには、内方フランジ11Rと軸受ボス2aの間に位置する環状部材15の出力回転軸20Rより大径の中心孔15aが、出力回転軸20Rに対して相対移動可能(軸線20a方向への移動及び軸線20a回りの回転とも可能)として外嵌しており、この環状部材15の内方フランジ11R側の面は、第1の挟持用軸方向直交面13R2と平行な第2の挟持用軸方向直交面15bを構成している。そして、第1の挟持用軸方向直交面13R2と第2の挟持用軸方向直交面15bの間の環状空間には複数のベアリングボール16が、自転自在及び出力回転軸20Rを中心に公転自在として配設されている。
環状部材15と軸受ボス2aとの間には、圧縮ばね(付勢手段)14が挿入されている。この圧縮ばね14は、環状部材15を内方フランジ11R側に付勢することにより、ベアリングボール16を環状部材15の第2の挟持用軸方向直交面15bと内方フランジ11Rの第1の挟持用軸方向直交面13R2の間で挟持させ、かつ、ベアリングボール16から内方フランジ11Rに伝わった付勢力により、内方フランジ11Rを軸受ボス1a(第2の軸方向直交面1b)側に移動付勢し、スチールボール16を両軸方向直交面13R1、1bに押し付けている。
この実施形態においても、第1の実施形態と同様の作用を得ることができる。
すなわち、筒状入力回転軸10Rが回転すると、軸方向直交面13R1を介してスチールボール23が回転し、三角柱状空間部12Rと出力回転軸20Rの外面円筒面21Rとで形成される楔状の空間に入り込もうとし、その結果、出力回転軸20Rに回転が伝達される。一方、出力回転軸20Rに回転が与えられても、スチールボール23には、外面円筒面21Rを介して回転が与えられるだけであり、筒状入力回転軸10Rには回転が伝達されない。
さらに第1の実施形態と同様に、ベアリングボール16と内方フランジ11Rの第1の挟持用軸方向直交面13R2の摩擦抵抗は、環状部材15とベアリングボール16を用いない場合(圧縮ばね14を直接第1の挟持用軸方向直交面13R2に当接させる場合)に比べて極めて小さいので、筒状入力回転軸10Rは極めて円滑に回転できる。
一方向入出力回転伝達機構200の全体構造はほぼそのままとした上で、付勢手段として圧縮ばね14の代わりに、第2から第4の実施形態で用いたものを適用することが出来る。
図16は、付勢手段として第2の実施形態の磁気式付勢手段を用いた変形例である。軸受プレート2の軸受ボス2cは第2の実施形態と同様のものであり、その基部2c1と先端部2c2にはスペーサBが固定され、スペーサBの軸受ボス1a側の面に永久磁石M2が固定されている。筒状入力回転軸10Rの軸線20aを中心とする内周円筒面10R1と内方フランジ11Rの第1の挟持用軸方向直交面13R2とには、永久磁石M1が固着されており、出力回転軸20Rは永久磁石M1の中心孔M1aに相対移動可能に遊嵌している。内周円筒面10R1は基部2c1に回転可能かつ軸線20a方向に相対移動可能として支持されている。
図17は、付勢手段として第3の実施形態の磁気式付勢手段を用いた変形例である。軸受プレート2の軸受ボス2dは第3の実施形態と同様のものであり、軸受ボス2dにはコイルが円筒状に巻かれ電磁石M3を構成している。内周円筒面10R1は基部2d1に回転可能かつ軸線20a方向に相対移動可能として支持されている。永久磁石M1は、図16と同じ態様で筒状入力回転軸10Rに固定されている。
図18は、付勢手段として第4の実施形態の流体圧式付勢手段を用いた変形例である。軸受プレート2の軸受ボス2eは第4の実施形態と同様のものであり、軸受プレート2(軸受ボス2e)は、軸穴2e1、流路2e2、流出口2e3、及び接続口2e4を具備しており、接続口2e4には圧縮空気源Pが接続されている。内周円筒面10R1は軸受ボス2eに水密状態で回転可能かつ軸線20a方向に相対摺動可能として支持されている。内方フランジ11Rと内周円筒面10R1と出力回転軸20Rと軸受ボス2eとで囲まれた空間は環状空間Sとなっている。この場合も、流体としては、空気の他に油等の他の流体を使用可能である。
これら図16から図18の構造の一方向入出力回転伝達機構200も、図13から図15のものと同様の作用効果を奏することができ、さらに、第2から第4の実施形態特有の作用効果をそれぞれ奏することができる。
図19は、筒状入力回転軸10Rの非円形断面部12Rを四角柱状空間とした変形例を示している。この変形例は、図13から図15に示す第5の実施形態に比べて、非円形断面部12Rの転がり部材接触面12a'と、出力回転軸20Rの外面円筒面21Rとで形成される楔角が大きくなるので、筒状入力回転軸10Rから出力回転軸20Rへの伝達トルクが小さい態様に用いて好適である。なお第5の実施形態においても、周方向不等幅空間形成部として図12の偏心円筒面を同様に適用することができる。
図20から図22は、図1から図4に示す第1の実施形態でのスチールボール23に代えて、ボール入り円筒ころ30を用いた変形例を示している。この一方向入出力回転伝達機構300は、スチールボール23に代えてボール入り円筒ころ30を用いた点を除いては一方向入出力回転伝達機構100Aと実質的に同一構造を有している。図22に単体で示すように、ボール入り円筒ころ30は、円筒30aと、この円筒30aに緩嵌されたスチールボール30bとからなっている。スチールボール30bは、スチールボール23と同様にボールベアリングのボールを転用できる。円筒30aの軸方向長さはスチールボール30bの直径よりも若干短く設定されている。ボール入り円筒ころ30は、図20に示すように円筒30aの軸線が入力回転軸10Aと筒状出力回転軸20Aの各軸線に対して略平行になるように各転がり部材収納空間22に遊挿されている。したがって、転がり部材接触面12aと内面円筒面21には円筒30aの外周面が接触する。また、スチールボール30bは圧縮ばね14の付勢力によって軸方向直交面13aと軸受ボス1aの端面1bの間に挟持されるが、スチールボール30bの直径よりも若干短い軸方向長さを持つ円筒30aは軸方向直交面13aと軸受ボス1aの端面1bとの間に挟持されない。この変形例においても、第1の実施形態と同様の作用を得ることができる。またこの変形例によれば、円筒30aの外周面が転がり部材接触面12aと内面円筒面21の各々に対して面接触するため、第1の実施形態での場合よりも大きなトルクを伝達することができる。
なお図示しないが、図5から図19に示す各実施形態及びその変形例でのスチールボール23に代えてボール入り円筒ころ30を用いても同様の作用を得ることができる。
図23は、図1から図4に示す第1の実施形態でのスチールボール23に代えて、略円柱形状の円柱ころ40を用いた変形例を示している。この一方向入出力回転伝達機構400は、スチールボール23に代えて円柱ころ40を用いた点を除いては一方向入出力回転伝達機構100Aと実質的に同一構造を有している。円柱ころ40は、軸方向での各端部周縁が面取りされており、図23に示すように該円柱ころ40の軸線が入力回転軸10Aの略径方向に延びるように各転がり部材収納空間22に遊挿されている。したがって、円柱ころ40は、圧縮ばね14の付勢力によって該円柱ころ40の外周面を軸方向直交面13aと軸受ボス1aの端面1bの各面に対して当接させた状態で、これら軸方向直交面13aと軸受ボス1aの端面1bの間に挟持される。この変形例においても、第1の実施形態と同様の作用を得ることができる。
なお図示しないが、図5から図19に示す各実施形態及びその変形例でのスチールボール23に代えて円柱ころ40を用いても同様の作用を得ることができる。
本発明による一方向入出力回転伝達機構の第1の実施形態を示す縦断面図である。 図1のII‐II線に沿う断面図である。 図1のIII‐III線に沿う断面図である。 図1の機構の一部を断面として示す分解斜視図である。 本発明による一方向入出力回転伝達機構の第2の実施形態を示す縦断面図である。 磁気式付勢手段を構成する永久磁石の一例である。 磁気式付勢手段を構成する永久磁石の他の例である。 本発明による一方向入出力回転伝達機構の第3の実施形態を示す縦断面図である。 本発明による一方向入出力回転伝達機構の第4の実施形態を示す縦断面図である。 本発明による一方向入出力回転伝達機構の周方向不等幅空間形成部(非円形断面部)の他の形状例を示す図である。 同非円形断面部のさらに別の形状例を示す図である。 同周方向不等幅空間形成部のさらに別の形状例を示す図である。 本発明による一方向入出力回転伝達機構の第5の実施形態を示す縦断面図である。 図13のXIV‐XIV線に沿う断面図である。 図13の機構の一部を断面として示す分解斜視図である。 第5の実施形態の発明に磁気式付勢手段を適用した変形例の縦断側面図である。 第5の実施形態の発明に別の磁気式付勢手段を適用した別の変形例の縦断側面図である。 第5の実施形態の発明に流体圧式付勢手段を適用したさらに別の変形例の縦断側面図である。 第5の実施形態の一方向入出力回転伝達機構の非円形断面部の他の形状例を示す図である。 第1の実施形態でのスチールボールに代えてボール入り円筒ころを用いた実施形態を示す縦断面図である。 図20のXXI‐XXI線に沿う断面図である。 図20に示すボール入り円筒ころを単体で示す斜視図である。 第1の実施形態でのスチールボールに代えて円柱ころを用いた実施形態を示す縦断面図である。
符号の説明
10A 10B 10C 入力回転軸
10R 筒状入力回転軸
11 外方フランジ
11R 内方フランジ
12 三角柱状部(非円形断面部)
12a 転がり部材接触面
12R 三角柱状部
13 13R 軸方向直交面
14 圧縮ばね
15 環状部材
16 ベアリングボール
20A 20B 20C 筒状出力回転軸
20R 出力回転軸
21 内面円筒面
21R 外面円筒面
22 転がり部材収納空間(周方向不等幅空間)
23 スチールボール(転がり部材)
30 ボール入り円筒ころ(転がり部材)
40 円柱ころ(転がり部材)

Claims (38)

  1. 軸線に対して直交し該軸方向に並ぶ軸方向直交面及び第1の挟持用軸方向直交面を有する入力回転軸;
    この入力回転軸が挿通され、かつ該入力回転軸と相対回動自在に支持された筒状出力回転軸;
    上記入力回転軸に、上記軸方向直交面に隣接させて形成した、上記筒状出力回転軸内側の円筒面との間に周方向で不等幅の周方向不等幅空間を形成する周方向不等幅空間形成部;
    上記第1の挟持用軸方向直交面を挟んで上記軸方向直交面と反対側に位置し、上記第1の挟持用軸方向直交面と平行状態で対向する第2の挟持用軸方向直交面が形成された、上記入力回転軸の軸方向に移動自在な受け部材;
    上記第1、第2の挟持用軸方向直交面の間に位置するベアリングボール;
    上記周方向不等幅空間に挿入した転がり部材;及び
    上記受け部材を上記第1の挟持用軸方向直交面側に付勢することにより、上記ベアリングボールを上記第1、第2の挟持用軸方向直交面で挟持させ、かつ、上記転がり部材と上記軸方向直交面とに接触圧力を与える付勢手段;
    を備え、
    上記周方向不等幅空間形成部は、上記入力回転軸に回転が与えられたとき上記軸方向直交面によって回転が与えられる上記転がり部材を介して上記筒状出力回転軸に回転を与える形状をなしていることを特徴とする一方向入出力回転伝達機構。
  2. 軸線に対して直交し該軸方向に並ぶ第1の軸方向直交面及び第1の挟持用軸方向直交面を有する入力回転軸;
    この入力回転軸が挿通され、かつ該入力回転軸と相対回動自在に支持された筒状出力回転軸;
    上記入力回転軸と筒状出力回転軸を回転自在に支持する軸受部材に一体に形成された、上記第1の軸方向直行面と平行状態で対向し、該第1の軸方向直交面を挟んで上記第1の挟持用軸方向直交面と反対側に位置する第2の軸方向直交面;
    上記入力回転軸に、上記第1の軸方向直交面と上記第2の軸方向直交面との間に位置させて形成した、上記筒状出力回転軸内側の円筒面との間に周方向で不等幅の周方向不等幅空間を形成する周方向不等幅空間形成部;
    上記第1の挟持用軸方向直交面を挟んで上記第1の軸方向直交面と反対側に位置し、上記第1の挟持用軸方向直交面と平行状態で対向する第2の挟持用軸方向直交面が形成された、上記入力回転軸の軸方向に移動自在な受け部材;
    上記第1及び第2の挟持用軸方向直交面に挟持されたベアリングボール;
    上記周方向不等幅空間に挿入した転がり部材;及び
    上記受け部材を上記第1の挟持用軸方向直交面側に付勢することにより、上記ベアリングボールを上記第1、第2の挟持用軸方向直交面で挟持させ、かつ、上記転がり部材を上記第1、第2の軸方向直交面に押圧接触させる付勢手段;
    を備え、
    上記周方向不等幅空間形成部は、上記入力回転軸に回転が与えられたとき上記第1の軸方向直交面によって回転が与えられる上記転がり部材を介して上記筒状出力回転軸に回転を与える形状をなしていることを特徴とする一方向入出力回転伝達機構。
  3. 軸線に対して直交する軸方向直交面を有する入力回転軸;
    この入力回転軸が挿通され、かつ該入力回転軸と相対回動自在に支持された筒状出力回転軸;
    上記入力回転軸に、上記軸方向直交面に隣接させて形成した、上記筒状出力回転軸内側の円筒面との間に周方向で不等幅の周方向不等幅空間を形成する周方向不等幅空間形成部;
    上記周方向不等幅空間に挿入した転がり部材;及び
    磁力により、上記転がり部材と上記軸方向直交面とに接触圧力を与えるように該入力回転軸を軸線方向に付勢する磁気式付勢手段;
    を備え、
    上記周方向不等幅空間形成部は、上記入力回転軸に回転が与えられたとき上記軸方向直交面によって回転が与えられる上記転がり部材を介して上記筒状出力回転軸に回転を与える形状をなしていることを特徴とする一方向入出力回転伝達機構。
  4. 請求項3記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記磁気式付勢手段が、不動状態で配設された第1の磁石と、上記入力回転軸側に固定された該第1の磁石との間に反発力を生じる第2の磁石である一方向入出力回転伝達機構。
  5. 軸線に対して直交する第1の軸方向直交面を有する入力回転軸;
    この入力回転軸が挿通され、かつ該入力回転軸と相対回動自在に支持された筒状出力回転軸;
    上記入力回転軸と筒状出力回転軸を回転自在に支持する軸受部材に一体に、上記第1の軸方向直交面に対向させて形成された、軸線に対して直交する第2の軸方向直交面;
    上記入力回転軸に、上記第1の軸方向直交面と上記第2の軸方向直交面との間に位置させて形成した、上記筒状出力回転軸内側の円筒面との間に周方向で不等幅の周方向不等幅空間を形成する周方向不等幅空間形成部;
    上記周方向不等幅空間に挿入した転がり部材;及び
    磁力により、上記第1、第2の軸方向直交面の間隔が狭くなるように上記入力回転軸を軸線方向に付勢し、上記転がり部材を上記第1、第2の軸方向直交面に押圧接触させる磁気式付勢手段;
    上記周方向不等幅空間形成部は、上記入力回転軸に回転が与えられたとき上記第1の軸方向直交面によって回転が与えられる上記転がり部材を介して上記筒状出力回転軸に回転を与える形状をなしていることを特徴とする一方向入出力回転伝達機構。
  6. 請求項5記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記磁気式付勢手段が、上記軸受部材側に固定された第1の磁石と、上記入力回転軸側に固定された該第1の磁石との間に反発力を生じる第2の磁石である一方向入出力回転伝達機構。
  7. 請求項4または6記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記第1の磁石または第2の磁石のいずれか一方が電磁石である一方向入出力回転伝達機構。
  8. 軸線に対して直交する軸方向直交面を有する入力回転軸;
    この入力回転軸が挿通され、かつ該入力回転軸と相対回動自在に支持された筒状出力回転軸;
    上記入力回転軸に、上記軸方向直交面に隣接させて形成した、上記筒状出力回転軸内側の円筒面との間に周方向で不等幅の周方向不等幅空間を形成する周方向不等幅空間形成部;
    上記周方向不等幅空間に挿入した転がり部材;及び
    流体圧により上記入力回転軸を軸線方向に付勢し、この転がり部材と上記軸方向直交面とに接触圧力を与える流体圧式付勢手段;
    を備え、
    上記周方向不等幅空間形成部は、上記入力回転軸に回転が与えられたとき上記軸方向直交面によって回転が与えられる上記転がり部材を介して上記筒状出力回転軸に回転を与える形状をなしていることを特徴とする一方向入出力回転伝達機構。
  9. 軸線に対して直交する第1の軸方向直交面を有する入力回転軸;
    この入力回転軸が挿通され、かつ該入力回転軸と相対回動自在に支持された筒状出力回転軸;
    上記入力回転軸と筒状出力回転軸を回転自在に支持する軸受部材に一体に、上記第1の軸方向直交面に対向させて形成された、軸線に対して直交する第2の軸方向直交面;
    上記入力回転軸に、上記第1の軸方向直交面と上記第2の軸方向直交面との間に位置させて形成した、上記筒状出力回転軸内側の円筒面との間に周方向で不等幅の周方向不等幅空間を形成する周方向不等幅空間形成部;
    上記周方向不等幅空間に挿入した転がり部材;及び
    流体圧により、上記第1、第2の軸方向直交面の間隔が狭くなるように上記入力回転軸を軸線方向に付勢し、上記転がり部材を上記第1、第2の軸方向直交面に押圧接触させる流体圧式付勢手段;
    を備え、
    上記周方向不等幅空間形成部は、上記入力回転軸に回転が与えられたとき上記第1の軸方向直交面によって回転が与えられる上記転がり部材を介して上記筒状出力回転軸に回転を与える形状をなしていることを特徴とする一方向入出力回転伝達機構。
  10. 請求項8または9記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記流体圧式付勢手段が、空気圧により上記入力回転軸を付勢するものである一方向入出力回転伝達機構。
  11. 請求項8または9記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記流体圧式付勢手段が、油圧により上記入力回転軸を付勢するものである一方向入出力回転伝達機構。
  12. 請求項1から11のいずれか1項記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記転がり部材はボールである一方向入出力回転伝達機構。
  13. 請求項1から11のいずれか1項記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記転がり部材は、
    ボールと;
    このボールが遊嵌され、該ボールの直径より短い軸方向長さを有し、かつ軸線が上記入力回転軸と上記筒状出力回転軸の各軸線に対して略平行になるように上記周方向不等幅空間に挿入された円筒と;
    からなる一方向入出力回転伝達機構。
  14. 請求項1から11のいずれか1項記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記転がり部材は、軸線が上記入力回転軸の略径方向に延びるように上記周方向不等幅空間に挿入された円柱ころである一方向入出力回転伝達機構。
  15. 請求項1から14のいずれか1項記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記軸方向直交面、上記第1の軸方向直交面、及び上記第1の挟持用軸方向直交面のいずれか一つが、上記入力回転軸に形成した外方フランジに設けられている一方向入出力回転伝達機構。
  16. 請求項1から15のいずれか1項記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記周方向不等幅空間形成部は、上記入力回転軸の半径方向に直交する少なくとも一つの面を備えた断面非円形部からなっている一方向入出力回転伝達機構。
  17. 請求項16記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記断面非円形部の断面形状は、多角形である一方向入出力回転伝達機構。
  18. 請求項1から15のいずれか1項記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記周方向不等幅空間形成部は、上記入力回転軸の半径方向に関して対称な少なくとも一対の傾斜面を備えた非円形断面部からなっている一方向入出力回転伝達機構。
  19. 請求項1から15のいずれか1項記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記周方向不等幅空間形成部は、上記入力回転軸の軸心に対して偏心した偏心円筒面によって形成されている一方向入出力回転伝達機構。
  20. 軸線に対して直交し該軸方向に並ぶ軸方向直交面及び第1の挟持用軸方向直交面を有する筒状入力回転軸;
    この筒状入力回転軸に挿通され、かつ該筒状入力回転軸と相対回動自在に支持された出力回転軸;
    上記筒状入力回転軸に、上記軸方向直交面に隣接させて形成した、上記出力回転軸の外周面との間に周方向で不等幅の周方向不等幅空間を形成する周方向不等幅空間形成部;
    上記第1の挟持用軸方向直交面を挟んで上記軸方向直交面と反対側に位置し、上記第1の挟持用軸方向直交面と平行状態で対向する第2の挟持用軸方向直交面が形成された、上記入力回転軸の軸方向に移動自在な受け部材;
    上記第1、第2の挟持用軸方向直交面の間に位置するベアリングボール;
    上記周方向不等幅空間に挿入した転がり部材;及び
    上記受け部材を上記第1の挟持用軸方向直交面側に付勢することにより、上記ベアリングボールを上記第1、第2の挟持用軸方向直交面で挟持させ、かつ、上記転がり部材と上記軸方向直交面とに接触圧力を与える付勢手段;
    を備え、
    上記周方向不等幅空間形成部は、上記筒状入力回転軸に回転が与えられたとき上記軸方向直交面によって回転が与えられる上記転がり部材を介して上記出力回転軸に回転を与える形状をなしていることを特徴とする一方向入出力回転伝達機構。
  21. 軸線に対して直交し該軸方向に並ぶ第1の軸方向直交面及び第1の挟持用軸方向直交面を有する筒状入力回転軸;
    この筒状入力回転軸に挿通され、かつ該筒状入力回転軸と相対回動自在に支持された出力回転軸;
    上記筒状入力回転軸と出力回転軸を回転自在に支持する軸受部材に一体に形成された、上記第1の軸方向直行面と平行状態で対向し、該第1の軸方向直交面を挟んで上記第1の挟持用軸方向直交面と反対側に位置する第2の軸方向直交面;
    上記筒状入力回転軸に、上記第1の軸方向直交面と上記第2の軸方向直交面との間に位置させて形成した、上記出力回転軸の外周面との間に周方向で不等幅の周方向不等幅空間を形成する周方向不等幅空間形成部;
    上記第1の挟持用軸方向直交面を挟んで上記第1の軸方向直交面と反対側に位置し、上記第1の挟持用軸方向直交面と平行状態で対向する第2の挟持用軸方向直交面が形成された、上記入力回転軸の軸方向に移動自在な受け部材;
    上記第1及び第2の挟持用軸方向直交面に挟持されたベアリングボール;
    上記周方向不等幅空間に挿入した転がり部材;及び
    上記受け部材を上記第1の挟持用軸方向直交面側に付勢することにより、上記ベアリングボールを上記第1、第2の挟持用軸方向直交面で挟持させ、かつ、上記転がり部材を上記第1、第2の軸方向直交面に押圧接触させる付勢手段;
    を備え、
    上記周方向不等幅空間形成部は、上記筒状入力回転軸に回転が与えられたとき上記第1の軸方向直交面によって回転が与えられる上記転がり部材を介して出力回転軸に回転を与える形状をなしていることを特徴とする一方向入出力回転伝達機構。
  22. 軸線に対して直交する軸方向直交面を有する筒状入力回転軸;
    この筒状入力回転軸に挿通され、かつ該筒状入力回転軸と相対回動自在に支持された出力回転軸;
    上記筒状入力回転軸に、上記軸方向直交面に隣接させて形成した、上記出力回転軸の外周面との間に周方向で不等幅の周方向不等幅空間を形成する周方向不等幅空間形成部;
    上記周方向不等幅空間に挿入した転がり部材;及び
    磁力により、上記転がり部材と上記軸方向直交面とに接触圧力を与えるように該筒状入力回転軸を軸線方向に付勢する磁気式付勢手段;
    を備え、
    上記周方向不等幅空間形成部は、上記筒状入力回転軸に回転が与えられたとき上記軸方向直交面によって回転が与えられる上記転がり部材を介して上記出力回転軸に回転を与える形状をなしていることを特徴とする一方向入出力回転伝達機構。
  23. 請求項22記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記磁気式付勢手段が、不動状態で配設された第1の磁石と、上記筒状入力回転軸側に固定された該第1の磁石との間に反発力を生じる第2の磁石である一方向入出力回転伝達機構。
  24. 軸線に対して直交する第1の軸方向直交面を有する筒状入力回転軸;
    この筒状入力回転軸に挿通され、かつ該筒状入力回転軸と相対回動自在に支持された出力回転軸;
    上記筒状入力回転軸と出力回転軸を回転自在に支持する軸受部材に一体に、上記第1の軸方向直交面に対向させて形成された、軸線に対して直交する第2の軸方向直交面;
    上記筒状入力回転軸に、上記第1の軸方向直交面と上記第2の軸方向直交面との間に位置させて形成した、上記出力回転軸の外周面との間に周方向で不等幅の周方向不等幅空間を形成する周方向不等幅空間形成部;
    上記周方向不等幅空間に挿入した転がり部材;及び
    磁力により、上記第1、第2の軸方向直交面の間隔が狭くなるように上記筒状入力回転軸を軸線方向に付勢し、上記転がり部材を上記第1、第2の軸方向直交面に押圧接触させる磁気式付勢手段;
    を備え、
    上記周方向不等幅空間形成部は、上記筒状入力回転軸に回転が与えられたとき上記第1の軸方向直交面によって回転が与えられる上記転がり部材を介して出力回転軸に回転を与える形状をなしていることを特徴とする一方向入出力回転伝達機構。
  25. 請求項24記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記磁気式付勢手段が、上記軸受部材側に固定された第1の磁石と、上記入力回転軸側に固定された該第1の磁石との間に反発力を生じる第2の磁石である一方向入出力回転伝達機構。
  26. 請求項23または25記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記第1の磁石または第2の磁石のいずれか一方が電磁石である一方向入出力回転伝達機構。
  27. 軸線に対して直交する軸方向直交面を有する筒状入力回転軸;
    この筒状入力回転軸に挿通され、かつ該筒状入力回転軸と相対回動自在に支持された出力回転軸;
    上記筒状入力回転軸に、上記軸方向直交面に隣接させて形成した、上記出力回転軸の外周面との間に周方向で不等幅の周方向不等幅空間を形成する周方向不等幅空間形成部;
    上記周方向不等幅空間に挿入した転がり部材;及び
    流体圧により上記筒状入力回転軸を付勢し、この転がり部材と上記軸方向直交面とに接触圧力を与える流体圧式付勢手段;
    を備え、
    上記周方向不等幅空間形成部は、上記筒状入力回転軸に回転が与えられたとき上記軸方向直交面によって回転が与えられる上記転がり部材を介して上記出力回転軸に回転を与える形状をなしていることを特徴とする一方向入出力回転伝達機構。
  28. 軸線に対して直交する第1の軸方向直交面を有する筒状入力回転軸;
    この筒状入力回転軸に挿通され、かつ該筒状入力回転軸と相対回動自在に支持された出力回転軸;
    上記筒状入力回転軸と出力回転軸を回転自在に支持する軸受部材に一体に、上記第1の軸方向直交面に対向させて形成された、軸線に対して直交する第2の軸方向直交面;
    上記筒状入力回転軸に、上記第1の軸方向直交面と上記第2の軸方向直交面との間に位置させて形成した、上記出力回転軸の外周面との間に周方向で不等幅の周方向不等幅空間を形成する周方向不等幅空間形成部;
    上記周方向不等幅空間に挿入した転がり部材;及び
    流体圧により、上記第1、第2の軸方向直交面の間隔が狭くなるように上記筒状入力回転軸を軸線方向に付勢し、上記転がり部材を上記第1、第2の軸方向直交面に押圧接触させる流体圧式付勢手段;
    を備え、
    上記周方向不等幅空間形成部は、上記筒状入力回転軸に回転が与えられたとき上記第1の軸方向直交面によって回転が与えられる上記転がり部材を介して出力回転軸に回転を与える形状をなしていることを特徴とする一方向入出力回転伝達機構。
  29. 請求項27または28記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記流体圧式付勢手段が空気圧により上記筒状入力回転軸を付勢するものである一方向入出力回転伝達機構。
  30. 請求項27または28記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記流体圧式付勢手段が油圧により上記筒状入力回転軸を付勢するものである一方向入出力回転伝達機構。
  31. 請求項20から30のいずれか1項記載の一方向入出力回転伝達機構において、転がり部材はボールである一方向入出力回転伝達機構。
  32. 請求項20から30のいずれか1項記載の一方向入出力回転伝達機構において、転がり部材は、
    ボールと;
    このボールが遊嵌され、該ボールの直径より短い軸方向長さを有し、かつ軸線が上記筒状入力回転軸と上記出力回転軸の各軸線に対して略平行になるように上記周方向不等幅空間に挿入された円筒と;
    からなる一方向入出力回転伝達機構。
  33. 請求項20から30のいずれか1項記載の一方向入出力回転伝達機構において、転がり部材は、軸線が上記出力回転軸の略径方向に延びるように上記周方向不等幅空間に挿入された円柱ころである一方向入出力回転伝達機構。
  34. 請求項20から33のいずれか1項記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記軸方向直交面、上記第1の軸方向直交面、及び上記第1の挟持用軸方向直交面のいずれか一つは、上記筒状入力回転軸に形成した内方フランジに設けられている一方向入出力回転伝達機構。
  35. 請求項20から34のいずれか1項記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記周方向不等幅空間形成部は、上記筒状入力回転軸の半径方向に直交する少なくとも一つの面を備えた断面非円形部からなっている一方向入出力回転伝達機構。
  36. 請求項35記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記断面非円形部の断面形状は、多角形である一方向入出力回転伝達機構。
  37. 請求項20から36のいずれか1項記載の一方向入出力回転伝達機構において、上記周方向不等幅空間形成部は、上記筒状入力回転軸の半径方向に関して対称な少なくとも一対の傾斜面を備えた非円形断面部からなっている一方向入出力回転伝達機構。
  38. 請求項20から36のいずれか1項記載の一方向入出力回転伝達機構において、周方向不等幅空間形成部は、筒状入力回転軸の軸心に対して偏心した偏心円筒面によって形成されている一方向入出力回転伝達機構。
JP2005041172A 2004-02-23 2005-02-17 一方向入出力回転伝達機構 Pending JP2005273907A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005041172A JP2005273907A (ja) 2004-02-23 2005-02-17 一方向入出力回転伝達機構

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004046641 2004-02-23
JP2005041172A JP2005273907A (ja) 2004-02-23 2005-02-17 一方向入出力回転伝達機構

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005273907A true JP2005273907A (ja) 2005-10-06

Family

ID=35173786

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005041172A Pending JP2005273907A (ja) 2004-02-23 2005-02-17 一方向入出力回転伝達機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005273907A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59188872A (ja) * 1983-04-11 1984-10-26 Hitachi Ltd デイスク装置のキヤリツジ支点構造
JPH03288025A (ja) * 1990-04-04 1991-12-18 Nippo Sangyo Kk ワンウエイクラッチ
JPH08217476A (ja) * 1995-02-17 1996-08-27 Asahi Glass Co Ltd 板ガラスの切断方法及び装置
US20030230459A1 (en) * 2002-06-12 2003-12-18 Pentax Corporation One-way rotational transfer mechanism

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59188872A (ja) * 1983-04-11 1984-10-26 Hitachi Ltd デイスク装置のキヤリツジ支点構造
JPH03288025A (ja) * 1990-04-04 1991-12-18 Nippo Sangyo Kk ワンウエイクラッチ
JPH08217476A (ja) * 1995-02-17 1996-08-27 Asahi Glass Co Ltd 板ガラスの切断方法及び装置
US20030230459A1 (en) * 2002-06-12 2003-12-18 Pentax Corporation One-way rotational transfer mechanism

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006300241A (ja) 一方向入出力回転伝達機構
US7318508B2 (en) One-way rotational transfer mechanism
JP2005273907A (ja) 一方向入出力回転伝達機構
US6827190B2 (en) One-way rotational transfer mechanism
TWI546222B (zh) Linear gearing mechanism
JP4831427B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4217111B2 (ja) 一方向入出力回転伝達機構
JP2005140294A (ja) 動力伝達装置
WO2015122291A1 (ja) トロイダル型無段変速機
JPH074930U (ja) 磁性流体シール装置付転がり軸受ユニット
JP6221665B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4576263B2 (ja) トラクションドライブ装置
JP2002061666A (ja) トルクリミッタ
JP2017008972A (ja) 磁気動力伝達装置
JPH11336862A (ja) 可変径プーリ
JP2008286233A (ja) 円錐摩擦リング式無段変速装置
JPH0989065A (ja) トラクションドライブ変速機
JP2014169716A (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP2015090159A (ja) トロイダル型無段変速機
JP4864640B2 (ja) トルクリミッタ
JPH06241292A (ja) 磁石式ボール遊星変速装置
JP2006153201A (ja) 回転伝達装置
JP2009079707A (ja) 変速装置
JP2008169869A (ja) トロイダル型無段変速機
JP2002054661A (ja) 遠心クラッチ

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070621

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080111

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20080501

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110809

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111003

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20111208

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120410