JP2005273645A - 車両搭載エンジンの冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クランクシャフトを回転自在に支承するクランクケースと、該クランクケースの前部から上方に立ち上がるシリンダブロックと、該シリンダブロックに結合されるシリンダヘッドとを有するエンジン本体が前輪の後方で車両に搭載され、前記エンジン本体の前記シリンダブロックもしくはシリンダヘッドを冷却するための冷却ファンが前記シリンダブロックの後方に配置される車両搭載エンジンの冷却装置において、コンパクト化および軽量化を図りつつ、冷却ファンによるエンジンの冷却を可能とする。
【解決手段】クランクシャフトよりも後方でクランクシャフトと平行にしてクランクケース12に回転自在に支承されるとともにクランクシャフトからの動力が伝達される伝動軸51に、ACジェネレータ52のロータ53が同軸に連結されるとともに冷却ファン58Aの回転軸59が同軸に連結される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、クランクシャフトを回転自在に支承するクランクケースと、該クランクケースの前部から上方に立ち上がるシリンダブロックと、該シリンダブロックに結合されるシリンダヘッドとを有するエンジン本体が前輪の後方で車両に搭載され、前記エンジン本体の前記シリンダブロックもしくはシリンダヘッドを冷却するための冷却ファンが前記シリンダブロックの後方に配置される車両搭載エンジンの冷却装置に関する。
鞍乗り型車両に搭載される空冷エンジンのシリンダブロックを、その後方側に配置した冷却ファンで冷却するようにしたものが、たとえば特許文献1で既に知られている。
特開平1−172086号公報
ところが、上記従来のものでは、電動モータで冷却される冷却ファンが、シリンダブロックの全体背面に冷却風を送風するようにして、シリンダブロックから後方側の比較的離れた位置に配置されており、冷却ファンの容量が大きくならざるを得ず、冷却ファンを含むエンジン全体が大型化してしまい、重量も増加してしまう。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、コンパクト化および軽量化を図りつつ、冷却ファンによるエンジンの冷却を可能とした車両搭載エンジンの冷却装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、クランクシャフトを回転自在に支承するクランクケースと、該クランクケースの前部から上方に立ち上がるシリンダブロックと、該シリンダブロックに結合されるシリンダヘッドとを有するエンジン本体が前輪の後方で車両に搭載され、前記エンジン本体の前記シリンダブロックもしくはシリンダヘッドを冷却するための冷却ファンが前記シリンダブロックの後方に配置される車両搭載エンジンの冷却装置において、前記クランクシャフトよりも後方でクランクシャフトと平行にして前記クランクケースに回転自在に支承されるとともに前記クランクシャフトからの動力が伝達される伝動軸に、ACジェネレータのロータが同軸に連結されるとともに前記冷却ファンの回転軸が同軸に連結されることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、前記冷却ファンは、冷却風吸入口および冷却風吹出口が設けられるファンカバー内に、前記回転軸に固定される羽根が収納されて成ることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成に加えて、前記冷却風吸入口が、前記シリンダブロックの後部に近接して対向配置されることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明の構成に加えて、前記冷却風吹出口が、前記シリンダブロックの後部に近接して対向配置されることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項2記載の発明の構成に加えて、前記冷却風吸入口または冷却風吹出口がシリンダヘッドの所定位置に向けて開口した導風通路に接続されることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項2記載の発明の構成に加えて、前記シリンダブロックは、車両の幅方向に並ぶ複数気筒を有するとともに各気筒間には冷却風通路を形成するようにして空冷式に構成され、前記冷却風吸入口または前記冷却風吹出口が、前記冷却風通路に対応する位置で前記シリンダブロックの後部に近接して対向配置されることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、クランクシャフトを回転自在に支承するクランクケースと、車両の幅方向に並ぶ複数気筒を有して前記クランクケースの前部から上方に立ち上がるシリンダブロックと、該シリンダブロックに結合されるシリンダヘッドとを有するエンジン本体が前輪の後方で車両に搭載され、前記エンジン本体の前記シリンダブロックを冷却するための冷却ファンが前記シリンダブロックの後方に配置される車両搭載エンジンの冷却装置において、前記冷却ファンが備えるファンカバーには、冷却風吸入口および冷却風吹出口が設けられ、前記冷却風吸入口または前記冷却風吹出口が、前記シリンダブロックの各気筒間に対向配置されることを特徴とする。
さらに請求項8記載の発明は、請求項6記載の発明の構成に加えて、前記シリンダブロックが、前記各気筒間に冷却風通路を形成するようにして空冷式に構成されることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、クランクシャフトから動力が伝達される伝動軸に冷却ファンの回転軸が同軸に連結されるので、エンジンとは別に冷却ファンを駆動する駆動源を設けることが不要であり、冷却ファンを含むエンジン全体のコンパクト化および重量軽減を図ることができる。また伝動軸は、クランクシャフトよりも後方でクランクシャフトと平行にしてクランクケースに回転自在に支承されるものであり、この伝動軸にACジェネレータが同軸に連結されるので、クランクシャフトの軸線に沿う方向でのエンジンの幅を小さくしつつACジェネレータを配置することを可能とし、冷却ファン用に専用の動力伝達装置を設けることを不要として部品点数の低減を図ることができる。しかも別軸タイプのACジェネレータの回転数はクランクシャフトの回転数よりも通常高いものであり、伝動軸すなわち冷却ファンの回転軸にはクランクシャフトの動力が増速して伝達されるので、冷却ファンの小型化を図りつつ充分な風量の冷却風を得ることができる。さらに冷却ファンをシリンダブロックの後方の通常デッドスペースとなり得る位置に配置することで、冷却ファンの配設によるエンジンの大型化を回避することが可能であり、車両の走行に伴う走行風がシリンダブロックおよびシリンダヘッドに当たるのを阻害しない位置に冷却ファンを配置することで前記走行風を有効に利用してエンジン本体を冷却することができる。
また請求項2記載の発明によれば、回転軸に固定される羽根をファンカバーで覆い、ファンカバーの形状を適宜定めることで、エンジン本体のうち冷却したい部分を有効に冷却することができる。
請求項3記載の発明によれば、シリンダブロックの後方側で空気を吸入することで、シリンダブロックの側方を流通する空気量を増大し、シリンダブロックの効果的な冷却が可能となる。
請求項4記載の発明によれば、シリンダブロックのうち積極的に冷却したい部分に冷却風吹出口を向けることで、エンジン全体の冷却バランスをとることができる。
請求項5記載の発明によれば、シリンダヘッドのうち特に冷却したい部分に冷却風を効果的に流通させることができる。
請求項6記載の発明によれば、各気筒間の冷却風流通路に冷却風を積極的に導くようにして、シリンダブロックの熱的バランスをとることが可能である。
請求項7記載の発明によれば、シリンダブロックの気筒間に冷却風吸入口または冷却風吹出口を配置することにより、シリンダブロックのうち外気に積極的に接触し難い気筒間を効果的に冷却してシリンダブロックの熱的バランスをとることが可能となり、しかもシリンダブロックの背面全体を冷却するものではないので、冷却ファンの容量を比較的小さく設定することが可能であり、冷却ファンの小型化を図ることが可能となる。また冷却ファンをシリンダブロックの後方の通常デッドスペースとなり得る位置に配置することで、冷却ファンの配設によるエンジンの大型化を回避することが可能であり、車両の走行に伴う走行風がシリンダブロックおよびシリンダヘッドに当たるのを阻害しない位置に冷却ファンを配置することで前記走行風を有効に利用してエンジン本体を冷却することができる。
さらに請求項8記載の発明によれば、各気筒間の冷却風流通路に冷却風を積極的に導くようにして、シリンダブロックの熱的バランスをより効果的にとることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1〜図4は本発明の第1実施例を示すものであり、図1は自動二輪車の一部切欠き側面図、図2は図1の要部拡大図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図2の4ー4線断面図である。
先ず図1および図2において、車両である自動二輪車には、前輪WFおよび後輪WR間に位置するようにしてエンジンEが搭載されており、このエンジンEのエンジン本体11は、クランクケース12と、該クランクケース12の前部から上方に立ち上がるシリンダブロック13と、該シリンダブロック13に結合されるシリンダヘッド14と、該シリンダヘッド14に結合されるヘッドカバー15とを備える。
図3を併せて参照して、前記エンジンEは、多気筒たとえば4気筒の空冷式エンジンであり、シリンダブロック13およびシリンダヘッド14の外側面には、冷却フィン16…,17…がそれぞれ突設される。
シリンダブロック13は、自動二輪車の幅方向に並ぶ複数気筒を有するものであり、この実施例では、自動二輪車の前進方向前方を向いた状態で左側から右側に順に並ぶ第1〜第4気筒13a,13b,13c,13dを有し、第1および第2気筒13a,13b間の第1冷却風通路18、第2および第3気筒13b,13c間の第2冷却風通路19、ならびに第3および第4気筒13c,13d間の第3冷却風通路20が、シリンダブロック13に形成される。
前記各気筒13a〜13dのシリンダボア21…には、ピストン22…がそれぞれ摺動可能に嵌合されており、各ピストン22…にコネクティングロッド23…を介して連結されるクランクシャフト24が、自動二輪車の幅方向に沿う軸線を有してクランクケース12に回転自在に支承される。また各ピストン22…の頂部を臨ませる燃焼室25…がシリンダブロック13およびシリンダヘッド14間に形成されており、シリンダヘッド14には、燃焼室25…への混合気の導入を制御するようにして各気筒13a〜13d毎に一対ずつ配置される吸気弁26,26…が開閉作動可能に配設されるとともに、燃焼室25…からの燃焼ガスの排出を制御するようにして各気筒毎に一対ずつ配置される排気弁27,27…が開閉作動可能に配設され、各燃焼室25…の中央部に臨む点火プラグ70…がシリンダヘッド14に取付けられる。
シリンダヘッド14およびヘッドカバー15間には動弁室28が形成されており、各吸気弁26,26…に対応した吸気側カムシャフト29ならびに各排気弁27,27…に対応した排気側カムシャフト30を有して前記各吸気弁26…および前記各排気弁27…を開閉駆動する動弁機構31が前記動弁室28に収納される。
前記吸気側カムシャフト29には、調時伝動機構32を介してクランクシャフト24からの回転動力が1/2の減速比で伝達されるものであり、吸気側カムシャフト29から排気側カムシャフト30には伝動機構33を介して等速の動力が伝達される。
前記調時伝動機構32は、前記第1〜第4気筒13a〜13dのうち第2および第3気筒13b,13c間に対応する部分でクランクシャフト24に設けられる第1駆動スプロケット34と、第2および第3気筒13b,13c間に対応する部分で吸気側カムシャフト29に設けられる第1被動スプロケット35と、第1駆動スプロケット34および第1被動スプロケット35に巻き掛けられる無端状のタイミングチェーン36とから成る。
図4を併せて参照して、シリンダブロック13には、前記第3冷却風通路20の後部を二股に分岐させるようにして第2および第3気筒13b,13c間で上下に延びる通路壁部37が一体に設けられており、この通路壁部37内には、クランクケース12内および前記動弁室28内を結ぶチェーン通路38が前記タイミングチェーン36を走行させるようにして形成される。
また前記伝動機構33は、前記第1被動スプロケット35に隣接して吸気側カムシャフト29に設けられる第2駆動スプロケット39と、排気側カムシャフト30に設けられる第2被動スプロケット40(図2参照)と、第2駆動スプロケット39および第2被動スプロケット40に巻き掛けられる無端状のチェーン41(図2参照)とから成る。
クランクシャフト24よりも後方側でクランクケース12内には変速機Mが収納されており、この変速機Mは、クランクシャフト24と平行な軸線を有してクランクケース12に回転自在に支承されるメインシャフト42と、該メインシャフト42と平行な軸線を有してクランクケース12に回転自在に支承されるカウンタシャフト43と、選択的に確立可能としてメインシャフト41およびカウンタシャフト42間に設けられる複数変速段のギヤ列たとえば第1〜第6速ギヤ列G1〜G6とを備える。
自動二輪車の前進方向前方を向いた状態でのクランクシャフト24の右端部には駆動ギヤ44が設けられており、この駆動ギヤ44に噛合する被動ギヤ45は、前記メインシャフト42の右端部に相対回転自在に支承される。また被動ギヤ45は、図示しないダンパを介して変速クラッチ46のクラッチアウタ47に連結されており、該変速クラッチ46のクラッチインナ48はメインシャフト42に相対回転不能に結合される。すなわちクランクシャフト24の回転動力は、変速クラッチ46が動力伝達状態にあるときに、駆動ギヤ44、被動ギヤ45、ダンパおよび変速クラッチ46を介してメインシャフト42に伝達される。
カウンタシャフト43の左端部はクランクケース12から突出しており、カウンタシャフト43の突出端部に固着される駆動スプロケット49には、後輪WRに動力を伝達するための無端状のチェーン50が巻き掛けられる。
ところで、クランクシャフト24と平行な軸線を有してクランクケース12で回転自在に支承される伝動軸51が、クランクシャフト24の左半部に対応した位置で該クランクシャフト24の後方かつ上方に配置されており、伝動軸51の左端部には、ACジェネレータ52のロータ53が同軸に連結される。
しかも伝動軸51の軸方向中間部には第3被動スプロケット54が固定されており、前記クランクシャフト24には、調時伝動機構32における第1駆動スプロケット34に隣接した第3駆動スプロケット55が設けられ、第3駆動スプロケット55および第3被動スプロケット54に無端状のチェーン56が巻き掛けられる。これにより伝動軸51すなわちACジェネレータ52のロータ53には、クランクシャフト24からの回転動力が増速して伝達されることになる。
シリンダブロック13の後方には冷却ファン58Aが配置されており、この冷却ファン58Aの回転軸59はクランクケース12で回転自在に支承されるとともに、前記伝動軸51の右端部に同軸に連結される。
冷却ファン58Aは、ファンカバー61内に、回転軸59に固定される複数の羽根60…が収納されて成る軸流式のものであり、ファンカバー61は、前記各羽根60…を覆うカバー主部61aと、該カバー主部61aからシリンダブロック13側に延びてラッパ状に開口する筒状の冷却風吸入部61bと、前記カバー主部61aからシリンダブロック13とは反対側に延びる筒状の冷却風吹出部61cとを有して、たとえば合成樹脂により形成される。
冷却風吸入部61bの前端には、シリンダブロック13の第1冷却風通路18に後方から近接対向する冷却風吸入口62aと、シリンダブロック13の第2冷却風通路19における通路壁37の両側に後方から近接対向する冷却風吸入口62b、62cと、シリンダブロック13の第3冷却風通路20に後方から近接対向する冷却風吸入口62dとが形成され、冷却風吸入口62b,62cの開口面積は、冷却風吸入口62a,62dの開口面積よりも大きく設定される。また冷却風吹出部61bの後端には冷却風吹出口63が形成される。
次にこの第1実施例の作用について説明すると、クランクケース12に回転自在に支承されるとともにクランクシャフト24からの動力が伝達される伝動軸51に、ACジェネレータ52のロータ53が同軸に連結されるとともに、クランクケース12の前部から上方に立ち上がるシリンダブロック13を冷却するためにシリンダブロック13の後方に配置される冷却ファン58Aの回転軸59が同軸に連結されている。
したがってエンジンEとは別に冷却ファン58Aを駆動する駆動源を設けることが不要であり、冷却ファン58Aを含むエンジンE全体のコンパクト化および重量軽減を図ることができる。また伝動軸51は、クランクシャフト24よりも後方でクランクシャフト24と平行にしてクランクケース12に回転自在に支承されるものであり、この伝動軸51にACジェネレータ52が同軸に連結されるので、クランクシャフト24の軸線に沿う方向でのエンジンEの幅を小さくしつつACジェネレータ52を配置することを可能とし、冷却ファン58A用に専用の動力伝達装置を設けることを不要として部品点数の低減を図ることができる。しかもACジェネレータ52の回転数はクランクシャフト24の回転数よりも通常高いものであり、伝動軸51すなわち冷却ファン58Aの回転軸59にはクランクシャフト24の動力が増速して伝達されるので、冷却ファン58Aの小型化を図りつつ充分な風量の冷却風を得ることができる。さらに冷却ファン58Aをクランクケース12の前部から上方に立ち上がるシリンダブロック13の後方の通常デッドスペースとなり得る位置に配置することで、冷却ファン58Aの配設によるエンジンEの大型化を回避することが可能であり、自動二輪車の走行に伴う走行風がシリンダブロック13およびシリンダヘッド14に当たるのを阻害しない位置に冷却ファン58Aを配置することで前記走行風を有効に利用してエンジン本体11を冷却することができる。
また冷却ファン58Aは、冷却風吸入口62a〜62dおよび冷却風吹出口63が設けられるファンカバー61内に、回転軸59に固定される羽根60…が収納されて成るものであり、ファンカバー61の形状を適宜定めることで、エンジン本体11のうち冷却したい部分を有効に冷却することができる。
しかもこの第1実施例では、冷却風吸入口62a〜62dが、シリンダブロック13の後部に近接して対向配置されており、シリンダブロック13の後方側で空気を吸入することで、シリンダブロック13の側方を流通する空気量を増大し、シリンダブロック13の効果的な冷却が可能となる。
特に、シリンダブロック13は、自動二輪車の幅方向に並ぶ複数気筒すなわち第1〜第4気筒13a〜13dを有するとともに各気筒13a〜13d間には第1〜第3冷却風通路18〜20を形成するようにして空冷式に構成されるものであり、冷却風吸入口62a〜62dが、第1〜第3冷却風通路18〜20に対応する位置でシリンダブロック13の後部に近接して対向配置されるものであるので、各気筒13a〜13d間の冷却風流通路18〜20に冷却風を積極的に導くようにして、シリンダブロック13の熱的バランスをとることが可能である。
特に、シリンダブロック13の気筒配列方向に沿う中央部の第2冷却風通路19に後方から近接対向する冷却風吸入口62b,62cの開口面積を、シリンダブロック13の気筒配列方向に沿う両端部の第1および第3冷却風通路18,20に後方から近接対向する冷却風吸入口62a,62dの開口面積よりも大きく設定しているので、シリンダブロック13のうち外気に積極的に接触し難い第2および第3気筒13b,13c間により多くの冷却風を流通させることにより、シリンダブロック13の熱的バランスをより一層効果的にとることが可能となる。
しかもシリンダブロック13の背面全体を冷却するものではなく、シリンダブロック13の各気筒13a〜13d間に冷却風を流通させればよいので、冷却ファン58Aの容量を比較的小さく設定することが可能であり、冷却ファン58Aの小型化を図ることが可能となる。
上記第1実施例における冷却ファン58Aが備えるファンカバー61の形状を変更し、冷却風吹出口63をシリンダブロック13の後部に近接して対向配置するようにしてもよく、そうすれば、シリンダブロック13のうち積極的に冷却したい部分に冷却風吹出口63を向けることで、エンジンE全体の冷却バランスをとることができる。
図5および図6は本発明の第2実施例を示すものであり、図5は図2に対応した要部側面図、図6は図5の6−6線に沿う断面図である。
シリンダブロック13の後方には冷却ファン58Bが配置されており、この冷却ファン58Bの回転軸59はクランクケース12で回転自在に支承されるとともに、クランクシャフト24から増速して動力が伝達される伝動軸51の右端部に同軸に連結される。
冷却ファン58Bは、ファンカバー64内に、回転軸59に固定される複数の羽根60…が収納されて成る軸流式のものであり、ファンカバー64は、前記各羽根60…を覆うカバー主部64aと、該カバー主部64aからシリンダブロック13とは反対側に延びる筒状の冷却風吸入部64bと、前記カバー主部64aからシリンダヘッド13側に延びる筒状の冷却風吹出部64cとを有して、たとえば合成樹脂により形成される。
冷却風吸入部64bの後端には冷却風吸入口65が形成され、また冷却風吹出部64cの前端には冷却風吹出口66が形成されており、その冷却風吹出口66に一端を連ならせた一対の導風管67,68が冷却風吹出部64cに接続される。
両導風管67,68は、二股に分岐してシリンダヘッド13内に配置された管路部材73,74に接続され、これらの管路部材73,74は、シリンダヘッド14の所定位置、たとえば各気筒における点火プラグ70…の取付け座面近傍に向けて開口した導風通路71,72をそれぞれ形成する。すなわち冷却ファン58Bの冷却風吹出口66がシリンダヘッド14の所定位置である点火プラグ70…の取付け座面近傍に向けて開口した導風通路71,72に、導風管67,68を介して接続される。
この第2実施例によれば、シリンダヘッド14における点火プラグ70…の取付け座面近傍に、冷却ファン58bから吹出される冷却風を導いて、効果的に冷却することが可能となる。
上記第2実施例における冷却ファン58Bが備えるファンカバー64の冷却風吸入口65を、シリンダヘッド14の所定位置に向けて開口した導風通路に接続するようにしてもよく、そのようにしても、シリンダヘッド14のうち特に冷却したい部分に冷却風を効果的に流通させることができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
たとえば伝動軸51および冷却ファン58A,58Bの回転軸59間に、エンジンEの低速走行時には伝動軸51および回転軸59間を動力伝達を可能として連結するが、走行風による冷却効果が期待できる高速走行時には伝動軸51および回転軸59間の動力伝達を遮断するようにした動力伝達・遮断切換手段が設けられていてもよい。
第1実施例の自動二輪車の一部切欠き側面図である。 図1の要部拡大図である。 図2の3−3線断面図である。 図2の4ー4線断面図である。 第2実施例を示すもので図2に対応した要部側面図である。 図5の6−6線に沿う断面図である。
符号の説明
11・・・エンジン本体
12・・・クランクケース
13・・・シリンダブロック
13a,13b,13c,13d・・・気筒
14・・・シリンダヘッド
18,19,20・・・冷却風通路
24・・・クランクシャフト
51・・・伝動軸
52・・・ACジェネレータ
53・・・ロータ
58A,58B・・・冷却ファン
59・・・回転軸
60・・・羽根
61,64・・・ファンカバー
62a〜62d,65・・・冷却風吸入口
63,66・・・冷却風吹出口
71,72・・・導風通路
E・・・エンジン
WF・・・前輪

Claims (8)

  1. クランクシャフト(24)を回転自在に支承するクランクケース(12)と、該クランクケース(12)の前部から上方に立ち上がるシリンダブロック(13)と、該シリンダブロック(13)に結合されるシリンダヘッド(14)とを有するエンジン本体(11)が前輪(WF)の後方で車両に搭載され、前記エンジン本体(11)の前記シリンダブロック(13)もしくはシリンダヘッド(14)を冷却するための冷却ファン(58A,58B)が前記シリンダブロック(13)の後方に配置される車両搭載エンジンの冷却装置において、前記クランクシャフト(24)よりも後方でクランクシャフト(24)と平行にして前記クランクケース(12)に回転自在に支承されるとともに前記クランクシャフト(24)からの動力が伝達される伝動軸(51)に、ACジェネレータ(52)のロータ(53)が同軸に連結されるとともに前記冷却ファン(58A,58B)の回転軸(59)が同軸に連結されることを特徴とする車両搭載エンジンの冷却装置。
  2. 前記冷却ファン(58A,58B)は、冷却風吸入口(62a〜62d,65)および冷却風吹出口(63,66)が設けられるファンカバー(61,64)内に、前記回転軸(59)に固定される羽根(60)が収納されて成ることを特徴とする請求項1記載の車両搭載エンジンの冷却装置。
  3. 前記冷却風吸入口(62a〜62d)が、前記シリンダブロック(13)の後部に近接して対向配置されることを特徴とする請求項2記載の車両搭載エンジンの冷却装置。
  4. 前記冷却風吹出口(63)が、前記シリンダブロック(13)の後部に近接して対向配置されることを特徴とする請求項2記載の車両搭載エンジンの冷却装置。
  5. 前記冷却風吸入口(65)または冷却風吹出口(66)がシリンダヘッド(14)の所定位置に向けて開口した導風通路(71,72)に接続されることを特徴とする請求項2記載の車両搭載エンジンの冷却装置。
  6. 前記シリンダブロック(13)は、車両の幅方向に並ぶ複数気筒(13a〜13d)を有するとともに各気筒(13a〜13d)間には冷却風通路(18,19,20)を形成するようにして空冷式に構成され、前記冷却風吸入口(62a〜62d)または前記冷却風吹出口(63)が、前記冷却風通路(18〜20)に対応する位置で前記シリンダブロック(13)の後部に近接して対向配置されることを特徴とする請求項2記載の車両搭載エンジンの冷却装置。
  7. クランクシャフト(24)を回転自在に支承するクランクケース(12)と、車両の幅方向に並ぶ複数気筒(13a〜13d)を有して前記クランクケース(12)の前部から上方に立ち上がるシリンダブロック(13)と、該シリンダブロック(13)に結合されるシリンダヘッド(14)とを有するエンジン本体(11)が前輪(WF)の後方で車両に搭載され、前記エンジン本体(11)の前記シリンダブロック(13)を冷却するための冷却ファン(58A)が前記シリンダブロック(13)の後方に配置される車両搭載エンジンの冷却装置において、前記冷却ファン(58A)が備えるファンカバー(61)には、冷却風吸入口(62a〜62d)および冷却風吹出口(63)が設けられ、前記冷却風吸入口(62a〜62d)または前記冷却風吹出口(63)が、前記シリンダブロック(13)の各気筒(13a〜13d)間に対向配置されることを特徴とする車両搭載エンジンの冷却装置。
  8. 前記シリンダブロック(13)が、前記各気筒(13a〜13d)間に冷却風通路(18,19,20)を形成するようにして空冷式に構成されることを特徴とする請求項7記載の車両搭載エンジンの冷却装置。
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