JP6451815B2 - 船外機用エンジン - Google Patents

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Description

本発明は船外機のエンジン、特に触媒搭載モデルに好適な船外機用エンジンに関するものである。
小型船舶等に搭載される船外機は、推進機が配設されたロアユニットの上部にアッパユニット及びガイドエキゾーストが連結され、ガイドエキゾースト上にエンジンが支持、固定され、エンジンはエンジンカバーで覆われ、エンジンによって推進機を回転駆動するように構成されている。エンジンから排出される排気ガスは、その側面に縦方向に形成された排気通路を通ってアッパユニット及びロアユニットを経て海水中に排気させる構造となっている。
このような船外機用エンジンにおいて、排気ガスの浄化を図る観点から排気通路に触媒装置を設けて、排気ガス規制に対応する場合がある。更に、排気通路に二次空気を供給する空気ポンプを備え、排気系において炭化水素及び一酸化炭素を酸化させて排出ガスを無害化するために必要な酸素を供給する。
例えば特許文献1の船外機では、排気通路における触媒の上流側に二次空気を供給する空気ポンプを備え、空気ポンプをエンジンに支持させる。空気ポンプの空気取入れ口(空気吸込口)を、カウリングの内部であって、エンジンより高い位置に開口させ、空気ポンプによって排気通路に供給される二次空気中に水が混入し難くなるようにしている。
特開2010−53771号公報
ところで船外機は一般に、エンジン及びその吸気系、排気系は、エンジンカバーであるカウリングによって覆われるエンジン収容室内に収容される。エンジン収容室の限られたスペース内に吸気系及び排気系に加えて触媒装置や空気ポンプ等を配置するのは必ずしも容易でなく、つまり周囲の部品等との関係で配置の際に制約が余儀なくされる。排気ガスの浄化機能を確保しながら、複数の機能装置あるいは部品等をコンパクトに配設するのは難しく、実際上、船外機を大型化させる原因とならざるを得ないのが実情であった。
本発明はかかる問題点を鑑みて、スペースの有効活用を図り、効果的にコンパクト化を実現する船外機用エンジンを提供することを目的とする。
本発明の船外機用エンジンは、クランク軸の軸線が上下方向を指向すると共にシリンダの軸線が水平方向後向きに指向する複数の気筒を上下に重なるように配置した直列多気筒のエンジン本体と、このエンジン本体に燃焼用空気を供給する吸気装置と、前記エンジン本体に接続され、その下方のミッドユニット及びロアユニットと接続して形成された排気通路と、この排気通路に設けられた触媒と、前記排気通路における前記触媒の上流側に二次空気を供給する空気ポンプとを備えた船外機用エンジンであって、前記ミッドユニット上方のアッパユニット内に前記触媒が配置され、かつ、前記アッパユニット内にて、前記空気ポンプは、電気モータによって駆動され、前記エンジン本体に接続される前記排気通路とは前記直列多気筒のシリンダ軸線を含む平面に対して同一側に、二次空気を取り込む吸気部と前記空気ポンプと前記電気モータとが配置されると共に、前記電気モータが前記空気ポンプの上部に配置され、前記吸気部が前記エンジン本体のクランクケースの側面であって、前記空気ポンプの前方側に配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、空気ポンプは電気モータによって駆動される電動式であり、空気ポンプを駆動する動力源の制約がなくなる。
また、電気モータが空気ポンプの上部に配置され、エンジン収容室における駆動源の配置スペースを有効に活用することができ、船外機の小型化を図ることが可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る船外機の全体概略構成例を示す左側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る船外機のエンジンを左方から見た側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る船外機のエンジンの後方正面図である。 本発明の第1の実施形態に係る船外機のエンジンの上面図である。 本発明の第1の実施形態に係る船外機のエンジンの排気系まわりを後方から見た図である。 本発明の第2の実施形態に係る船外機のエンジンを左方から見た側面図である。 本発明の第2の実施形態に係る船外機のエンジンの上面図である。
以下、図面に基づき、本発明による船外機用エンジンにおける好適な実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る船外機100の概略構成例を示す左側面図である。この場合、船外機100は図示のように、その前部側にて船体の後尾板Pに固定されている。なお、以下の説明中で各図において必要に応じて、船外機100の前方を矢印Frにより、後方を矢印Rrにより示し、また船外機100の側方右側を矢印Rにより、側方左側を矢印Lによりそれぞれ示す。
(第1の実施形態)
船外機100の全体構成において、上部から下部へアッパユニット101、ミッドユニット102及びロアユニット(下部ユニット)103が順に配置構成される。アッパユニット101において、エンジン10はエンジンホルダ11を介して、そのクランクシャフト12が鉛直方向を向くように縦置きに搭載支持される。エンジン10として、例えば直列多気筒エンジン等を採用可能である。クランクシャフト12を支持するクランクケース13に対して、シリンダブロック14、シリンダヘッド15及びシリンダヘッドカバー16が順次結合する。エンジン10においてシリンダ軸線が水平方向後向きに指向する複数の気筒が上下に重なるように配置される。なお、エンジン10はエンジンカバー101Aによって覆われる。
ミッドユニット102は、アッパマウント104及びロアマウント105を介して、スイベルブラケット106に設定された支軸のまわりに水平方向に回動可能となるように支持される。スイベルブラケット106の左右両側にはクランプブラケット107が設けられ、このクランプブラケット107を介して船体の後尾板Pに固定される。スイベルブラケット106は、左右方向に設定されたチルト軸108のまわりに上下方向に回動可能に支持される。
ミッドユニット102において、エンジン10のクランクシャフト12の下端部に連結するドライブシャフト109が上下方向に貫通配置され、このドライブシャフト109の駆動力が、ロアユニット103のギヤケース110内に配置されたプロペラシャフト111に伝達されるようになっている。ドライブシャフト109の前側には、前後進の切換等を行うためのシフトロッド112が上下方向に平行配置される。また、ミッドユニット102にはエンジン10を潤滑するためのオイルを貯留するオイルパン113等が配設される。なお、ミッドユニット102は、ドライブシャフト109を収容するドライブシャフトハウジング114を有している。
ロアユニット103においてギヤケース110内に、ドライブシャフト109の駆動力によりプロペラシャフト115を介してプロペラ116を回転駆動する複数のギヤ群117等を有する。ギヤ群117においてミッドユニット102から下方へ延出したドライブシャフト109はそれ自体に取り付けたギヤが、ギヤケース110内のギヤと噛合することで最終的にプロペラ116を回転させるが、シフトロッド112を介してのシフト装置の操作によりギヤケース110内のギヤ群117の動力伝達経路を切り換える、即ちシフトするようになっている。
図2〜図4は、本実施形態におけるエンジン10の例を示している。図2はエンジン10を左方から見た側面図、図3はエンジン10の後方正面図、図4はエンジン10の上面図である。本例のエンジン10は直列4気筒エンジンとし、図3に示されるように上から順に1番(♯1)気筒、2番(♯2)気筒、3番(♯3)気筒及び4番(♯4)気筒の4気筒が配列される。エンジン10はクランクケース13が前方に、シリンダヘッド15が後方に配置されるかたちで、♯4気筒側にてエンジンホルダ11上に搭載される。以下に図2〜図4を参照してエンジン10について概略説明するが、その構成部材等は必要に応じて適宜図示し、あるいはその図示を省略する。なお、図5は、エンジン10の排気系まわりを後方から見た図である。
クランクケース13において、クランクシャフト12(クランク軸)はその上端部及び下端部並びにそれらの中間部にて複数のジャーナル軸受によって、クランクケース13内で回転可能に支持される。クランクシャフト12はまた、その下端にて例えば一対の連結ギヤ(リダクションギヤ)を介してドライブシャフト109の上端と結合し、これによりクランクシャフト12の回転動力がドライブシャフト109へと伝達される。
シリンダブロック14において、内部には気筒毎にシリンダボアが形成され、ピストンがシリンダボア内で往復動可能(この例では前後方向となる)に内嵌する。このピストンはコンロッドを介してクランクシャフト12のクランクピンに連結し、これによりシリンダボア内のピストンの往復運動がクランクシャフト12の回転運動に変換され、更にエンジン10の出力としてドライブシャフト109に伝達される。
シリンダヘッド15において、図4を参照して気筒毎にシリンダボアに整合する燃焼室17と、この燃焼室17にそれぞれ連通する吸気ポート18及び排気ポート19とが形成される。本例では吸気系がエンジン10の右側に、また排気系がエンジン10の左側にそれぞれ配置構成される。先ず吸気系においてシリンダブロック14の右側部に配置されたスロットルボディ20Aにより流量制御された吸気が吸気マニホールドに流入する。この吸気は更に、吸気マニホールドから各気筒に分岐する吸気ブランチ20B(図3参照)を介して吸気ポート18に供給される。スロットルボディ20A及び吸気ブランチ20Bや吸気マニホールド等により、エンジン10に対して燃焼用空気を供給する吸気装置21が構成される。吸気ポート18は、燃焼室17との連通部が吸気バルブ22によって開閉制御される。この場合、吸気バルブ22は、上下方向に延設された吸気側カムシャフト23に設けたカムによって駆動される。また、排気系において排気ポート19は、燃焼室17との連通部が排気バルブ24によって開閉制御される。この場合、排気バルブ24は、上下方向に延設された排気側カムシャフト25に設けたカムによって駆動される。なお、この実施形態では、各気筒において吸気側及び排気側にそれぞれ2つの吸気バルブ22及び排気バルブ24を持つ、所謂4バルブのバルブ構造であってよい。
各気筒の燃焼室17の頂部には点火プラグが装着され、燃焼室17内に供給された混合気は点火プラグにより着火される。更に各気筒のシリンダボア内で爆発・燃焼した燃焼ガスは、排気ポート19から排気マニホールド26へ排出される。各気筒において排気ポート19には、シリンダブロック14のシリンダボアの外側部に設けられた排気マニホールド26が連通するように接続される。排気マニホールド26は図2及び図3等に示されるようにシリンダヘッド15の左側面部にて上下方向に延設されており、各排気ポート19からの排気ガスを合流させる。排気ガスは排気マニホールド26を通って、後述するように最終的にエンジン10の下方へと導かれ、更にエンジンホルダ11内に形成された排気通路を経て水中に排出される。
本実施形態のエンジン10の構成例として、排気系の排気通路の途中には触媒が装着され、図2のように排気マニホールド26から触媒収容部27を通り、エンジン10の下方のミッドユニット102及びロアユニット103へと接続される排気通路28が形成される。触媒収容部27は排気マニホールド26の後方側にて、排気マニホールド26と平行に上下方向に延設され、内部に触媒29が収容される。排気通路28の一部を形成する排気マニホールド26には、各気筒の排気ポート19が接続される複数(本例では4つ)の開口30が設けられ、また、排気マニホールド26及び触媒収容部27の上部同士が接続通路31を介して相互に接続される。排気通路28は更に、触媒収容部27の下部から湾曲しつつ下向きに延出し、エンジンホルダ11内に形成されている排気連通路32と接続され、この排気連通路32を介してミッドユニット102側と連通する。
このように排気通路28には排気マニホールド26、接続通路31、触媒収容部27及び排気連通路32が含まれる。排気通路28の途中において、触媒29が収容される触媒収容部27の排気上流側と排気下流側、具体的には接続通路31(排気マニホールド26であってもよい)の適所と触媒収容部27の下部からの延出部35(図2、図3参照)の適所とにそれぞれ、排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサ33及び34が装着される。これらの酸素濃度センサ33及び34は、それらの装着部位における排気ガス中の酸素濃度を検出することができる。また、排気通路28には略全体に沿って、通路外周部にウォータジャケット36が設けられており、冷却系のウォータポンプから送られる冷却水がウォータジャケット36内を流通することで排気通路28を冷却するようにしている。
ここで、触媒収容部27はその中間部で上部半体27Aと下部半体27Bとに上下に分割されると共に、上部半体27Aと下部半体27Bとがその分割面に関して鏡面対称とされる。この場合、分割面において上下に二分される触媒収容部27の上部半体27A及び下部半体27Bのそれぞれ端部をフランジ状に形成し、これらのフランジ状部位がボルト等によって相互に締結される。触媒29は、上下に二分された触媒収容部27の分割面部位に形成される開口部から装着することができる。
また、エンジン10における主にクランクケース13、シリンダブロック14、シリンダヘッド15及びシリンダヘッドカバー16を含んでエンジン本体とし、このエンジン本体に対して燃焼用空気を供給する吸気装置21がエンジン本体の左右方向一方側、本例では右側部に配置される。また、燃焼ガスをエンジン本体から排出するための排気通路28がエンジン本体の左右方向他方側、本例では左側部に配置される。
排気系において、各気筒の排気ポート19から排出された排気ガスが排気マニホールド26の開口30に流入して、排気マニホールド26内にて合流する(図2〜図4において必要に応じて、排気ガスの流れを矢印Gにより示す)。この合流した排気ガスは排気マニホールド26内で上方へ流通し、その上部で接続通路31を介して触媒収容部27に流入する。排気ガスは更に、触媒収容部27内の触媒29を通過し、触媒収容部27の下部から延出部35に流入して、その後エンジンホルダ11内の排気連通路32を通ってミッドユニット102、更にはロアユニット103を経て水中に排出される。
更に、排気通路28における触媒29の上流側に二次空気を供給する空気ポンプ37を備える。この空気ポンプ37は排気ガスを浄化するために、排気通路28を流通する排気ガス中に二次空気を供給し、即ち排気系において炭化水素及び一酸化炭素を酸化させて無害化するために必要な酸素を供給する。つまり酸素を排気ガスと結合させることにより排気ガスの酸化を促進して、炭化水素及び一酸化炭素の排出量の低減を図る。
本実施形態では空気ポンプ37はエンジン本体の左側部に配置され、即ちエンジン本体に対して排気通路28と同一側に配置される。空気ポンプ37として圧縮機の種類によりルーツ式、リショルム式及び遠心式等があり、これらのうちから適宜選択して用いることができる。この例では空気ポンプ37は図2及び図4に示されるように、排気マニホールド26よりもエンジン本体の前方側に配置される。空気ポンプ37の回転軸37aは上下方向に設定することができ、略♯1〜♯2気筒にかけてのシリンダブロック14側面の凹部38(図4)にて、シリンダブロック14の側壁にボルト等により締着固定される。
空気ポンプ37は電動式であり、その駆動源として電気モータ39が使用される。この例では電気モータ39は空気ポンプ37上に搭載され、電気モータ39の出力軸が空気ポンプ37の回転軸37aと直接又はギヤを介して間接的に連結される。電気モータ39を作動又は停止することにより空気ポンプ37を駆動制御することができる。ここで、船外機100の加速時等にはエンジン10に供給される燃料が濃いため排気ガス中の酸素濃度が薄くなり、そのままでは排気通路28中の触媒29の活性が低下する。本実施形態では排気下流側の酸素濃度センサ34の酸素濃度検出値に基づき、触媒29の活性を維持するべく排気ガス中に二次空気を供給するように空気ポンプ37を駆動制御する。この場合、酸素濃度センサ34の酸素濃度検出値は、船外機100に搭載されたECU(Engine Control Unit)に送出され、この酸素濃度情報に基づいてECUでは排気ガス中の酸素濃度が所定閾値以上であるか否かに応じて、電気モータ39を作動させ、即ち空気ポンプ37の駆動制御を行う。
空気ポンプ37には二次空気を取り込むための吸気部40が接続付帯され(図2において二次空気の流れを矢印Aにより示す)、この吸気部40から空気ポンプ37に対して二次空気が供給される。本例では吸気部40及び空気ポンプ37が接続管41を介して接続される。吸気部40は、クランクケース13側面にて空気ポンプ37の前方側に隣接配置され、概して中空構造を有し、図2のようにその前端部に空気を取り込むための吸気口40aが開口する。吸気部40は、取り込んだ空気に対する気液分離機能と消音機能とを備えている。なお、吸気部40にはエアフィルタを内蔵してもよく、これにより空気ポンプ37に対して送られる二次空気が清浄化される。
ここで、エンジン10及びその吸気系、排気系は、エンジンカバー101A(カウリング)によって覆われるエンジン収容室118内に収容される。エンジン収容室118の上部から該エンジン収容室118内に外気を取り入れるための外気取入装置、具体的には図2のように外気導入ダクト119を有し、この外気導入ダクト119の底部付近において、エンジン収容室118の後部であって、エンジン本体の後方には外気導入ダクト119から取り入れた空気(図2においてエンジン収容室118内に取り入れた空気の流れを矢印A0により示す)が流入する流入口120が開口する。吸気部40の吸気口40aはエンジン収容室118の前部において外気導入ダクト119の流入口120よりも上方位置に設定される。外気導入ダクト119はその上部において、取り入れた空気に対する気液分離機能を有する。
また、流入口120からエンジン収容室118内に流入した空気はエンジン10の吸気用として、吸気用ダクト121を通ってスロットルボディ20Aから吸入される。吸気用ダクト121は図4のようにスロットルボディ20Aの上部を覆い、エンジン収容室118内の空気が図4の矢印A1のようにスロットルボディ20Aを指向して吸気用ダクト121に沿って流通する。
本実施形態において、空気ポンプ37と排気通路28の一部である排気マニホールド26とが二次空気供給通路42を介して接続される。二次空気供給通路42は空気ポンプ37の左側面から下方へ延出し、後方へ湾曲して排気マニホールド26の左側面まで延設され、二次空気供給通路42の先端部は排気マニホールド26と接続すべく開口している。排気通路28の二次空気供給通路42との接続部43が、触媒収容部27よりも排気流れ方向の上流側、本例では特に排気マニホールド26における排気流れ方向の最上流部(♯4気筒に略対応する部位)に形成される。接続部43には図4に示されるようにリードバルブ44(逆止弁)が装着され、このリードバルブ44により排気通路28側から空気ポンプ37側への排気ガスの逆流を防いでいる。
前述のように排気系において、各気筒の排気ポート19から排出された排気ガスが、排気マニホールド26の開口30に流入して、排気マニホールド26内にて合流し、合流した排気ガスは接続通路31を介して触媒収容部27に流入する。排気ガスが触媒収容部27内の触媒29を通過することで、その排気ガス中に含まれる主に炭化水素、一酸化炭素及び窒素酸化物等は酸化もしくは還元され、これにより排気ガス中の有害物質が除去され、つまり排気ガスが浄化される。効率よく酸化あるいは還元を行うためには、燃料と空気が完全燃焼し、且つ酸素の余らない理論空燃比であることが必要である。排気ガス中の酸素濃度は酸素濃度センサ33,34で常に監視しており、酸素濃度検出値に応じてECUが電気モータ39を作動させ、これにより空気ポンプ37を駆動する。この場合、排気ガス中に供給すべき空気量に応じて、ECUは電気モータ39、従って空気ポンプ37の回転数や作動時間等を適切に設定することができる。空気ポンプ37によって排気ガス中に二次空気を供給することで、常に触媒29の活性を維持して効率よく排気ガスの浄化を図ることができる。
本発明において特に、前述のように空気ポンプ37は、電気モータ39によって駆動される。ここで、エンジン10にはエンジン本体の上部においてクランクシャフト12(クランク軸)の軸端に回転一体に取り付けられて換気用ファンを構成するフライホイールマグネト46と、このフライホイールマグネト46を覆いエンジンカバー101Aの換気排出口122(図3参照)に接続するフライホイールカバー47とで構成される換気装置45を具備する。この換気装置45は、外気導入ダクト119を介してエンジン収容室118に取り入れられ、該エンジン収容室118内を流通した空気をエンジンカバー101Aの外部に排出し、エンジン収容室118を換気するものである。
図2〜図4に示すようにフライホイールマグネト46の上面には複数のフィン48を有し、フライホイールマグネト46の回転でフィン48による送風作用を持つ。隣接するフィン48相互間には、フライホイールマグネト46を上下方向に貫通する貫通孔49が形成されている。フライホイールマグネト46は換気用ファンとして、下側から吸い込んだ空気が貫通孔49を介して上方へ送風されて排出、即ち換気される(図2〜図4においてエンジン収容室118内における換気装置45による換気の流れを矢印Vにより示す)。この場合、フライホイールカバー47の上部には図4等に示すように換気排出口50が開設されており、換気流は図3あるいは図4の矢印Vのようにエンジンカバー101Aの外部に排出される。
フライホイールカバー47は、概略転倒もしくは裏返した皿状又は傘状の形態を有し、フライホイールマグネト46に上からすっぽりと覆い被さるようにクランクケース13等の適所に取付支持される。この例では電気モータ39はフライホイールマグネト46の下側に潜り込むように配置され、図4に示されるように平面視でその一部がフライホイールマグネト46とオーバラップする。フライホイールカバー47の左側部には、そのカバー本体によって覆われるフライホイールマグネト46と共に電気モータ39の上部全体を覆うように形成してなる膨出部51を有する。
フライホイールカバー47は下方へ開口しており、この開口における膨出部51周辺が換気導入部52として構成される。換気装置45の作動で換気導入部52から導入された空気が、上記のように貫通孔49を通って上方へ送風される。空気ポンプ37及び電気モータ39が換気装置45の換気導入部52の近傍に配置され、換気装置45に吸入される空気によって空気ポンプ37及び電気モータ39を冷却することができる。
この場合、フライホイールカバー47における換気導入部52には図3に示されるように、電気モータ39の少なくとも上部を覆い、電気モータ39の外周との間に隙間を設けることにより換気導入口52aが形成される。
本発明の第1の実施形態において空気ポンプ37から二次空気供給通路42を介して、排気通路28を流通する排気ガス中に二次空気を供給し、排気系において炭化水素及び一酸化炭素を酸化させて無害化するために必要な酸素を供給する。これにより酸素を排気ガスと結合させることにより排気ガスの酸化を促進して、炭化水素及び一酸化炭素の排出量の低減を図る。この場合、空気ポンプ37の駆動を必要に応じて断続することができるため、エンジン10の運転状態に応じて二次空気の供給量を最適に調整することが可能になる。これにより触媒29の適正作用を保証しながらその耐久性を向上させると共に、不必要な空気ポンプ37の駆動を避けることでエンジン10の出力損失を低減できてその燃費向上効果を期待することができる。
本発明において特に、空気ポンプ37は電気モータ39によって駆動される電動式であり、つまり空気ポンプ37の駆動源として例えばクランクシャフト12と連結して作動する機械式駆動機構でないため、空気ポンプ37を駆動する動力源の制約がなくなる。このように空気ポンプ37の動力源の制約がなくなることで、エンジン収容室118における駆動源の配置スペースを有効に活用することができ、結果的に船外機100の小型化を図ることが可能になる。
また、電気モータ39の作動制御により空気ポンプ37の駆動を必要に応じて自在に断続することができるため、エンジン10の運転状態に応じて二次空気の供給量を調節するための調整弁等が不要になると共に、必要な場合にのみ空気ポンプ37を駆動することにより、エンジン10の出力損失を確実に低減することができる。
また、空気ポンプ37及び電気モータ39が換気装置45の換気導入部52の近傍に配置され、換気装置45によって形成される換気流の通り道に空気ポンプ37及び電気モータ39を配置することで、それらが換気流を受けて冷却される。このように換気流を有効利用することで、空気ポンプ37及び電気モータ39のための専用の冷却装置を別途設ける必要がないため、船外機100の構成を簡素化し、小型化を図ることが可能になる。
また、空気ポンプ37及び電気モータ39により加熱されたエンジン収容室118内の空気は、換気装置45により効率よく船外機100の外部に排出される。これによりエンジン収容室118内の温度が上昇するのを防止し、エンジン10の適正且つ円滑作動を保証する。
更に、フライホイールカバー47の換気導入部52には、電気モータ39の外周との間に隙間を設けることにより換気導入口52aが形成される。エンジン収容室118から換気装置45に導入される空気を電気モータ39の周囲に集中させることができ、電気モータ39の冷却効率を高めてその耐久性を向上する。
(第2の実施形態)
次に、本発明による船外機用エンジンにおける第2の実施形態を説明する。図6は第2の実施形態に係るエンジン10を左方から見た側面図、図7はエンジン10の上面図である。第2の実施形態において、第1の実施形態の場合と実質的に同一又は対応する部材には同一符合を用いて説明する。第2の実施形態の基本構成は第1の実施形態の場合と実質的に同一であり、触媒収容部27は排気マニホールド26の後方側にて、排気マニホールド26と平行に上下方向に延設され、内部に触媒29が収容される。吸気装置21がエンジン本体の右側部に配置され、また、排気通路28と空気ポンプ37がエンジン本体の左側部に配置される。
排気系において、各気筒の排気ポート19から排出された排気ガスが、排気マニホールド26の開口30に流入して、排気マニホールド26内にて合流する。この合流した排気ガスは排気マニホールド26内で上方へ流通し、その上部で接続通路31を介して触媒収容部27に流入する。排気ガスは更に、触媒収容部27内の触媒29を通過し、触媒収容部27の下部から延出部35に流入して、その後エンジンホルダ11内の排気連通路32を通ってミッドユニット102、更にはロアユニット103を経て水中に排出される。
本発明の第2の実施形態では特に、二次空気供給通路42(42A,42B)の接続部43(43A,43B)が、エンジン本体を形成するシリンダブロック14と一体に形成され、また、各気筒の排気ポート19にそれぞれ連通する連通路53を設けている。この場合、空気ポンプ37の右側面部から延出する二次空気供給通路42は二股に分岐し、分岐した二次空気供給通路42A,42Bが、それぞれ対応する接続部43A(♯1気筒、♯2気筒),43B(♯3気筒、♯4気筒)に接続される。各接続部43A,43Bはシリンダブロック14と一体に形成されると共に、それぞれリードバルブ44が装着される。なお、各接続部43A,43Bにはリードバルブ44を覆うようにそれぞれカバー54が取り付けられる。各リードバルブ44の二次空気排出側と排気ポート19との間は連通路53を介して接続される。
なお、本発明の第2の実施形態においても、吸気部40の吸気口40aはエンジン収容室118の前部で外気導入ダクト119の流入口120よりも上方の位置に設定される。吸気口43aをこのような高さ位置に配置することにより、空気ポンプ37によって排気通路28に供給される二次空気中に水分が混入されるのを有効に防ぎ、二次空気による排気ガスの浄化作用を確保維持することができる。
本発明の第2の実施形態において、空気ポンプ37からの二次空気は二次空気供給通路42A,42Bを通って、接続部43A,43Bに供給される。各接続部43A,43Bにおいてリードバルブ44から送出された二次空気は、連通路53を介して排気ポート19内に排出され、排気ガス中に二次空気が供給される。
本発明の第2の実施形態では特に、空気ポンプ37の右側面部から延出する二次空気供給通路42は二股に分岐し、分岐した二次空気供給通路42A,42Bが、空気ポンプ37の右側でシリンダブロック14側に接続される。つまり二次空気供給通路42は空気ポンプ37の左側へ張り出すことなく配置されるため、エンジン10の左右方向の幅をコンパクトにすることができる。
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
上記実施形態においてエンジン10が直列4気筒エンジンとした例を説明したが、エンジン10の気筒数は増減することができる。
10 エンジン、11 エンジンホルダ、12 クランクシャフト、13 クランクケース、14 シリンダブロック、15 シリンダヘッド、16 シリンダヘッドカバー、17 燃焼室、18 吸気ポート、19 排気ポート、20A スロットルボディ、20B 吸気ブランチ、21 吸気装置、22 吸気バルブ、23 吸気側カムシャフト、24 排気バルブ、25 排気側カムシャフト、26 排気マニホールド、27 触媒収容部、28 排気通路、29 触媒、30 開口、31 接続通路、32 排気連通路、33,34 酸素濃度センサ、36 ウォータジャケット、37 空気ポンプ、37a 回転軸、38 凹部、39 電気モータ、40 吸気部、41 接続管、42 二次空気供給通路、43 接続部、44 リードバルブ、45 換気装置、46 フライホイールマグネト、47 フライホイールカバー、48 フィン、49 貫通孔、50 換気排出口、51 膨出部、52 換気導入部、53 連通路、100 船外機。

Claims (6)

  1. クランク軸の軸線が上下方向を指向すると共にシリンダの軸線が水平方向後向きに指向する複数の気筒を上下に重なるように配置した直列多気筒のエンジン本体と、このエンジン本体に燃焼用空気を供給する吸気装置と、前記エンジン本体に接続され、その下方のミッドユニット及びロアユニットと接続して形成された排気通路と、この排気通路に設けられた触媒と、前記排気通路における前記触媒の上流側に二次空気を供給する空気ポンプとを備えた船外機用エンジンであって、
    前記ミッドユニット上方のアッパユニット内に前記触媒が配置され、かつ、前記アッパユニット内にて、
    前記空気ポンプは、電気モータによって駆動され、
    前記エンジン本体に接続される前記排気通路とは前記直列多気筒のシリンダ軸線を含む平面に対して同一側に、二次空気を取り込む吸気部と前記空気ポンプと前記電気モータとが配置されると共に、前記電気モータが前記空気ポンプの上部に配置され
    前記吸気部が前記エンジン本体のクランクケースの側面であって、前記空気ポンプの前方側に配置されていることを特徴とする船外機用エンジン。
  2. 前記吸気部と前記空気ポンプとが、前記電気モータと前記空気ポンプとの接続側の反対側で接続されたことを特徴とする請求項に記載の船外機用エンジン。
  3. 前記空気ポンプと前記排気通路の一部である排気マニホールドが二次空気供給路を介して接続され、この接続が前記排気マニホールドにおける排気流れ方向の上流部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の船外機用エンジン。
  4. 前記触媒が装着される触媒収容部が、前記排気マニホールドの後方側に、この排気マニホールドと平行に上下方向に延設されていることを特徴とする請求項に記載の船外機用エンジン。
  5. 前記触媒収容部の排気上流側と排気下流側に、排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサが装着されることを特徴とする請求項に記載の船外機用エンジン。
  6. 前記触媒が装着される前記触媒収容部が、上下方向に二分割されて構成されたものであることを特徴とする請求項4又は5に記載の船外機用エンジン。
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