JP2005272794A - 化粧板用樹脂組成物、化粧板表層用材料、及び化粧板 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来の化粧板としての基本的特性を損なうことなく、表面平滑性に優れ、高い表面光沢度を有するとともに、高い表面硬度を有する化粧板の表面層を形成するために用いられる化粧板用樹脂組成物と、これを用いた化粧板表層用材料、及び化粧板を提供する。
【解決手段】 化粧板の意匠面側に表面層を形成するために用いられる樹脂組成物であって、硬化性樹脂と一次粒子径が5〜100nmの無機充填材とを含有することを特徴とする化粧板用樹脂組成物、上記樹脂組成物を、紙繊維基材表面、又は、硬化性樹脂含浸紙繊維基材表面のいずれかの、片面あるいは両面に担持させてなることを特徴とする化粧板表層用材料、及び、上記化粧板表層用材料を、芯材層用材料を含む化粧板用材料の表面側に積層し、これを加熱加圧成形してなり、意匠面側に表面層を有することを特徴とする化粧板。
【選択図】 なし
【解決手段】 化粧板の意匠面側に表面層を形成するために用いられる樹脂組成物であって、硬化性樹脂と一次粒子径が5〜100nmの無機充填材とを含有することを特徴とする化粧板用樹脂組成物、上記樹脂組成物を、紙繊維基材表面、又は、硬化性樹脂含浸紙繊維基材表面のいずれかの、片面あるいは両面に担持させてなることを特徴とする化粧板表層用材料、及び、上記化粧板表層用材料を、芯材層用材料を含む化粧板用材料の表面側に積層し、これを加熱加圧成形してなり、意匠面側に表面層を有することを特徴とする化粧板。
【選択図】 なし
Description
本発明は、化粧板用樹脂組成物、化粧板表層用材料、及び化粧板に関するものである。
化粧板は、表面が硬く、耐熱性や耐汚染性に優れ、意匠性においても美しい外観を有し、更に豊富な色調、色柄の中から選択できることから、家具テーブル、会議用テーブル、事務デスク等の天板、あるいは住宅やオフィスビルの内装材などに広く使用されている。
化粧板の中でも、例えばメラミン樹脂高圧化粧板のような熱硬化性樹脂化粧板は、熱硬化性樹脂を溶剤に溶解した樹脂ワニスを紙基材に含浸させたプリプレグを順次積層し、これをステンレス板などのプレスプレートを用いて、平板プレス装置により加熱加圧成形して製造される。
化粧板の意匠性は、表面側に用いられる基材の色調・模様や、成形時に用いられるプレスプレートの表面形態によって決定され、例えば、柄模様を有する光沢仕様の化粧板を得る場合は、表面側基材としてグラビア印刷化粧紙を用い、鏡面仕上げのプレスプレートにより成形されるのが一般的である。(例えば、特許文献1参照。)。
化粧板の意匠性は、表面側に用いられる基材の色調・模様や、成形時に用いられるプレスプレートの表面形態によって決定され、例えば、柄模様を有する光沢仕様の化粧板を得る場合は、表面側基材としてグラビア印刷化粧紙を用い、鏡面仕上げのプレスプレートにより成形されるのが一般的である。(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、このようにして得られた化粧板は、表面側基材が有する厚みや坪量の不均一性に起因する凹凸を有しており、表面平滑性や表面光沢度においては必ずしも充分なものではなかった。
また、化粧板はその用途から、化粧板上に種々の物品が置かれることにより表面に傷がつき、経年劣化により意匠性が低下するという問題があった。しかし、化粧板の表面硬度は、用いる硬化性樹脂の硬化物の硬さによりほぼ支配されるので、表面硬度を大きく向上させることは困難であった。
また、化粧板はその用途から、化粧板上に種々の物品が置かれることにより表面に傷がつき、経年劣化により意匠性が低下するという問題があった。しかし、化粧板の表面硬度は、用いる硬化性樹脂の硬化物の硬さによりほぼ支配されるので、表面硬度を大きく向上させることは困難であった。
本発明は、従来の化粧板としての基本的特性を損なうことなく、表面平滑性に優れ、高い表面光沢度を有するとともに、高い表面硬度を有する化粧板の表面層を形成するために用いられる化粧板用樹脂組成物と、これを用いた化粧板表層用材料、及び化粧板を提供するものである。
このような目的は、以下の本発明(1)〜(11)によって達成される。
(1)化粧板の意匠面側に表面層を形成するために用いられる樹脂組成物であって、硬化性樹脂と、一次粒子の平均粒径が5〜100nmの無機充填材とを含有することを特徴とする化粧板用樹脂組成物。
(2)上記硬化性樹脂は、メラミン樹脂である上記(1)に記載の化粧板用樹脂組成物。(3)上記無機充填材は、シリカを含有するものである上記(1)又は(2)に記載の化粧板用樹脂組成物。
(4)上記樹脂組成物は、上記硬化性樹脂100重量部に対して、上記無機充填材1〜50重量部を含有する上記(1)ないし(3)に記載の化粧板用樹脂組成物。
(5)上記樹脂組成物は、さらに、可撓性付与剤を含有するものである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の化粧板用樹脂組成物。
(6)上記可撓性付与剤は、溶剤溶解型の変性フッ素樹脂である上記(5)に記載の化粧
板用樹脂組成物。
(7)上記樹脂組成物は、上記硬化性樹脂100重量部に対して、上記溶剤溶解型の変性フッ素樹脂0.5〜5重量部を含有する上記(6)に記載の化粧板用樹脂組成物。
(8)上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の化粧板用樹脂組成物を、紙繊維基材表面、又は、硬化性樹脂含浸紙繊維基材表面のいずれかの、片面あるいは両面に担持させてなることを特徴とする化粧板表層用材料。
(9)上記(8)に記載の化粧板表層用材料を、芯材層用材料を含む化粧板用材料の表面側に積層し、これを加熱加圧成形してなり、意匠面側に表面層を有することを特徴とする化粧板。
(10)上記表面層は、厚みが5〜1000μmである上記(9)に記載の化粧板。
(11)上記表面層は、実質的に均一な厚みを有するものである上記(10)又は(11)に記載の化粧板。
(1)化粧板の意匠面側に表面層を形成するために用いられる樹脂組成物であって、硬化性樹脂と、一次粒子の平均粒径が5〜100nmの無機充填材とを含有することを特徴とする化粧板用樹脂組成物。
(2)上記硬化性樹脂は、メラミン樹脂である上記(1)に記載の化粧板用樹脂組成物。(3)上記無機充填材は、シリカを含有するものである上記(1)又は(2)に記載の化粧板用樹脂組成物。
(4)上記樹脂組成物は、上記硬化性樹脂100重量部に対して、上記無機充填材1〜50重量部を含有する上記(1)ないし(3)に記載の化粧板用樹脂組成物。
(5)上記樹脂組成物は、さらに、可撓性付与剤を含有するものである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の化粧板用樹脂組成物。
(6)上記可撓性付与剤は、溶剤溶解型の変性フッ素樹脂である上記(5)に記載の化粧
板用樹脂組成物。
(7)上記樹脂組成物は、上記硬化性樹脂100重量部に対して、上記溶剤溶解型の変性フッ素樹脂0.5〜5重量部を含有する上記(6)に記載の化粧板用樹脂組成物。
(8)上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の化粧板用樹脂組成物を、紙繊維基材表面、又は、硬化性樹脂含浸紙繊維基材表面のいずれかの、片面あるいは両面に担持させてなることを特徴とする化粧板表層用材料。
(9)上記(8)に記載の化粧板表層用材料を、芯材層用材料を含む化粧板用材料の表面側に積層し、これを加熱加圧成形してなり、意匠面側に表面層を有することを特徴とする化粧板。
(10)上記表面層は、厚みが5〜1000μmである上記(9)に記載の化粧板。
(11)上記表面層は、実質的に均一な厚みを有するものである上記(10)又は(11)に記載の化粧板。
本発明は、化粧板の意匠面側に表面層を形成するために用いられ、硬化性樹脂と一次粒子径が5〜100nmの無機充填材とを含有することを特徴とする化粧板用樹脂組成物と、これを用いた化粧板表層用材料、及び化粧板である。
本発明の化粧板用樹脂組成物を用いて、化粧板の意匠面側に表面層を形成することにより、従来の化粧板としての基本的特性を損なうことなく、表面平滑性に優れ、高い表面光沢度を有するとともに、高い表面硬度を有する化粧板を得ることができる。
本発明の化粧板用樹脂組成物を用いて、化粧板の意匠面側に表面層を形成することにより、従来の化粧板としての基本的特性を損なうことなく、表面平滑性に優れ、高い表面光沢度を有するとともに、高い表面硬度を有する化粧板を得ることができる。
以下、本発明の化粧板用樹脂組成物、化粧板表層用材料、及び化粧板について説明する。
本発明の化粧板用樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」ということがある)は、化粧板の意匠面側に表面層を形成するために用いられる樹脂組成物であって、硬化性樹脂と、一次粒子の平均粒径が5〜100nmの無機充填材(以下、単に「微粒充填材」という)とを含有することを特徴とする。
また、本発明の化粧板表層用材料は、上記本発明の樹脂組成物を、紙繊維基材表面、又は、硬化性樹脂含浸紙繊維基材表面のいずれかの、片面あるいは両面に担持させてなることを特徴とする。
そして、本発明の化粧板は、上記本発明の化粧板表層用材料を、芯材層材料を含む化粧板用材料の表面側に積層し、これを加熱加圧成形してなり、意匠面側に表面層を有することを特徴とする。
まず、本発明の樹脂組成物について説明する。
本発明の化粧板用樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」ということがある)は、化粧板の意匠面側に表面層を形成するために用いられる樹脂組成物であって、硬化性樹脂と、一次粒子の平均粒径が5〜100nmの無機充填材(以下、単に「微粒充填材」という)とを含有することを特徴とする。
また、本発明の化粧板表層用材料は、上記本発明の樹脂組成物を、紙繊維基材表面、又は、硬化性樹脂含浸紙繊維基材表面のいずれかの、片面あるいは両面に担持させてなることを特徴とする。
そして、本発明の化粧板は、上記本発明の化粧板表層用材料を、芯材層材料を含む化粧板用材料の表面側に積層し、これを加熱加圧成形してなり、意匠面側に表面層を有することを特徴とする。
まず、本発明の樹脂組成物について説明する。
本発明の樹脂組成物は、硬化性樹脂と微粒充填材とを含有することを特徴とする。
本発明の樹脂組成物に用いられる硬化性樹脂としては特に限定されないが、例えば、レゾール型、ノボラック型などのフェノール樹脂、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂、ユリア(尿素)樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。これらは単独で用いることもできるし、2種類以上を併せて用いることもできる。
これらの硬化性樹脂の中でも、メラミン樹脂を用いることが好ましい。メラミン樹脂は透明性が高く、変色・黄変しにくいので、表層用材料に用いられる化粧紙に印刷された色柄や模様を損なうことが少ない。また、表面硬度や耐薬品性にも優れ、表面耐衝撃強度の高い化粧板とすることができる。
なお、上記硬化性樹脂を用いる場合は、必要に応じて硬化剤、硬化促進剤を併せて用いることができる。
本発明の樹脂組成物に用いられる微粒充填材としては特に限定されないが、例えば、無水シリカ、コロイダルシリカのようなシリカ、マグネシア、ジルコニア、シリコンカーバイド、無水酸化アルミ、二酸化チタン、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウムなどを用いることができる。
このような微粒充填材を配合することにより、化粧板製造時に、化粧板表層用材料に用いられる紙繊維基材への樹脂組成物の流れを抑制して、水平方向への流動性を付与することができ、表面層の平滑性を向上させることができる。また、化粧板の表面硬度を向上させることができる。さらに、化粧板の意匠性に与える影響を実質的になくすることができる。
このような微粒充填材を配合することにより、化粧板製造時に、化粧板表層用材料に用いられる紙繊維基材への樹脂組成物の流れを抑制して、水平方向への流動性を付与することができ、表面層の平滑性を向上させることができる。また、化粧板の表面硬度を向上させることができる。さらに、化粧板の意匠性に与える影響を実質的になくすることができる。
これらの微粒充填材の中でも、無水シリカ、コロイダルシリカのようなシリカを含有するものであることが好ましい。シリカは安全性が高く、また、比較的低価格で入手することができるので、化粧板を製造するコストの高騰を抑えることができる。
そして特に、コロイダルシリカを用いることが好ましい。コロイダルシリカは取り扱い性に優れるとともに、樹脂組成物中へ微粒充填材を容易に分散させることができる。
また、シリカを水あるいは有機溶剤中に分散させた形態のものも好ましく用いることができる。このような形態のシリカを得る方法としては特に限定されないが、例えば、クレアミックス(エム・テクニック社製)、T.K.フィルミックス(特殊機化工業社製)などの高速撹拌装置を用いて、水あるいは有機溶剤中に所定量のシリカ粒子を高速で撹拌して分散させる方法により得ることができる。
そして特に、コロイダルシリカを用いることが好ましい。コロイダルシリカは取り扱い性に優れるとともに、樹脂組成物中へ微粒充填材を容易に分散させることができる。
また、シリカを水あるいは有機溶剤中に分散させた形態のものも好ましく用いることができる。このような形態のシリカを得る方法としては特に限定されないが、例えば、クレアミックス(エム・テクニック社製)、T.K.フィルミックス(特殊機化工業社製)などの高速撹拌装置を用いて、水あるいは有機溶剤中に所定量のシリカ粒子を高速で撹拌して分散させる方法により得ることができる。
本発明の樹脂組成物に用いられる微粒充填材は、一次粒子の平均粒径が5〜100nmのものである。これにより、微粒充填材を含有する樹脂組成物により表面層を形成しても、表面層の下層側にある化粧紙に印刷された色柄や模様による意匠性を実質的に損なうことがない。
また、このように粒径が極めて小さい粒子を分散させた樹脂組成物から、表面層を形成することにより、表面層中の硬化性樹脂が微小なマトリックスに分割され、このマトリックス単位で硬化性樹脂の硬化収縮や温度収縮による寸法変化を少しずつ吸収することができるので、表面層にクラックを生じたり、これにより表面硬度や意匠性が低下したりするのを抑えることができる。
このような目的のためには、上記微粒充填材は、一次粒子の平均粒径が10〜50nmのものであることがさらに好ましい。
微粒充填材の一次粒子の平均粒径が上記下限値より小さいと、本発明の樹脂組成物を用いて樹脂組成物ワニスを調製する際に、微粒充填材の配合量によっては粘度が高くなりやすく、作業性が低下することがある。また、上記上限値を越えると、表面層の下層側の意匠性を低下させたり、化粧板の表面平滑性が低下したりすることがある。また、表面層中の硬化性樹脂を微小なマトリックスに分割する効果が低下することがある。
また、このように粒径が極めて小さい粒子を分散させた樹脂組成物から、表面層を形成することにより、表面層中の硬化性樹脂が微小なマトリックスに分割され、このマトリックス単位で硬化性樹脂の硬化収縮や温度収縮による寸法変化を少しずつ吸収することができるので、表面層にクラックを生じたり、これにより表面硬度や意匠性が低下したりするのを抑えることができる。
このような目的のためには、上記微粒充填材は、一次粒子の平均粒径が10〜50nmのものであることがさらに好ましい。
微粒充填材の一次粒子の平均粒径が上記下限値より小さいと、本発明の樹脂組成物を用いて樹脂組成物ワニスを調製する際に、微粒充填材の配合量によっては粘度が高くなりやすく、作業性が低下することがある。また、上記上限値を越えると、表面層の下層側の意匠性を低下させたり、化粧板の表面平滑性が低下したりすることがある。また、表面層中の硬化性樹脂を微小なマトリックスに分割する効果が低下することがある。
本発明の樹脂組成物において、上記硬化性樹脂と微粒充填材との配合割合としては特に限定されないが、硬化性樹脂100重量部に対して、1〜50重量部であることが好ましい。さらに好ましくは2〜40重量部である。微粒充填材の配合割合が上記下限値未満では、微粒充填材を配合する効果を充分に発現できないことがある。また、上記上限値を越えると、本発明の樹脂組成物を用いて樹脂組成物ワニスを調製する際に粘度が高くなりやすく、作業性が低下することがある。また、化粧板の表面平滑性が低下することがある。
本発明の樹脂組成物は、上記硬化性樹脂と微粒充填材のほか、さらに、可撓性付与剤を含有することができる。可撓性付与剤を配合すると、化粧板製造時に、樹脂組成物の流動
性を高めることができるので、表面層の平滑性をより向上させることができる。また、用いる可撓性付与剤の種類によって、表面層に固有の意匠性を付与し、化粧板の外観に光沢性とともに深みを付与することができる。
性を高めることができるので、表面層の平滑性をより向上させることができる。また、用いる可撓性付与剤の種類によって、表面層に固有の意匠性を付与し、化粧板の外観に光沢性とともに深みを付与することができる。
本発明の樹脂組成物で用いられる可撓性付与剤としては特に限定されないが、例えば、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラールなどのポリビニルアセタール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンオイル、アクリロニトリルブタジエンゴム、アクリルゴム、フェノキシ樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。これらは単独で用いることもできるし、2種類以上を併せて用いることもできる。
これらの可撓性付与剤の中でも、フッ素樹脂、さらには、溶剤溶解型の変性フッ素樹脂が好ましい。これにより、化粧板表面の硬度を大きく低下させることなく、上記効果を発現させることができる。
本発明の樹脂組成物において、上記可撓性付与剤の配合量は、用いる可撓性付与剤の種類により異なるため特に限定されないが、例えば、可撓性付与剤として溶剤溶解型の変性フッ素樹脂を用いる場合は、硬化性樹脂100重量部に対して、0.5〜5重量部であることが好ましい。さらに好ましくは0.5〜2重量部である。
溶剤溶解型の変性フッ素樹脂の配合量が上記下限値未満では、上記効果を充分に発現できないことがある。一方、上記上限値を越えると、化粧板の表面硬度が低下することがある。
溶剤溶解型の変性フッ素樹脂の配合量が上記下限値未満では、上記効果を充分に発現できないことがある。一方、上記上限値を越えると、化粧板の表面硬度が低下することがある。
なお、このような溶剤溶解型フッ素樹脂としては、例えば、株式会社トウペ製・「ニューガーメット」などを使用することができる。
本発明の樹脂組成物には、このほか、有機顔料を用いることができる。有機顔料としては、樹脂組成物ワニスを調製する際に用いる溶媒に不溶のもの、可溶のものいずれも用いることができる。
また、本発明の樹脂組成物には、硬化性樹脂と微粒充填材との濡れ性や、樹脂組成物ワニス中における微粒充填材の分散性を向上させるために、カップリング剤、界面活性剤などを用いることができる。
また、本発明の樹脂組成物には、硬化性樹脂と微粒充填材との濡れ性や、樹脂組成物ワニス中における微粒充填材の分散性を向上させるために、カップリング剤、界面活性剤などを用いることができる。
次に、本発明の化粧板表層用材料について説明する。
本発明の化粧板表層用材料は、上記本発明の樹脂組成物を、紙繊維基材表面、又は、硬化性樹脂含浸紙繊維基材表面のいずれかの、片面あるいは両面に担持させてなるものである。
本発明の化粧板表層用材料は、上記本発明の樹脂組成物を、紙繊維基材表面、又は、硬化性樹脂含浸紙繊維基材表面のいずれかの、片面あるいは両面に担持させてなるものである。
ここで用いられる紙繊維基材としては特に限定されないが、例えば、セルロース抄造紙にグラビア印刷などにより色柄や模様を印刷した化粧紙などを用いることができる。
紙繊維基材の坪量としても特に限定されないが、通常、50〜200g/m2のものを用いることができる。
紙繊維基材の坪量としても特に限定されないが、通常、50〜200g/m2のものを用いることができる。
また、硬化性樹脂含浸紙繊維基材としては特に限定されないが、例えば、上記紙繊維基材に、硬化性樹脂を主成分とする樹脂ワニスを含浸させ、硬化性樹脂の反応をBステージまで進行させたものを用いることができる。硬化性樹脂としては、上記本発明の樹脂組成物で用いたものを好適に用いることができる。
本発明の樹脂組成物を、紙繊維基材表面、又は、硬化性樹脂含浸紙繊維基材表面のいずれかに担持させる方法としては特に限定されないが、例えば、本発明の樹脂組成物を用いて、これを水または溶剤に溶解又は分散させた樹脂組成物ワニスを調製し、これに紙繊維
基材又は硬化性樹脂含浸紙繊維基材を浸漬させる方法、上記樹脂組成物ワニスを紙繊維基材又は硬化性樹脂含浸紙繊維基材の片面あるいは両面に塗工する方法などが挙げられる。
基材又は硬化性樹脂含浸紙繊維基材を浸漬させる方法、上記樹脂組成物ワニスを紙繊維基材又は硬化性樹脂含浸紙繊維基材の片面あるいは両面に塗工する方法などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物を用いて樹脂組成物ワニスを調製する方法としては特に限定されないが、硬化性樹脂、微粒充填材、可撓性付与剤などを所定量配合し、これを溶解又は分散する溶媒とともに撹拌混合することによって得られる。
ここで撹拌混合する方法としては特に限定されないが、例えば、通常の撹拌羽根を備えた撹拌装置、ディスパーザー、ホモミキサーのほか、高速撹拌装置として、例えば、クレアミックス(エム・テクニック社製)、T.K.フィルミックス(特殊機化工業社製)などを用いることができる。これらの中でも、上記高速撹拌装置を用いることが好ましい。これにより、微粒充填材の分散性を高め、硬化性樹脂と微粒充填材との均一混合性を高めることができる。また、硬化性樹脂を溶解する溶媒と親和性を有さないような溶媒に可溶な可撓性付与剤を用いた場合でも、これを微粒子化して樹脂組成物ワニス中に均一に分散させることができる。
ここで撹拌混合する方法としては特に限定されないが、例えば、通常の撹拌羽根を備えた撹拌装置、ディスパーザー、ホモミキサーのほか、高速撹拌装置として、例えば、クレアミックス(エム・テクニック社製)、T.K.フィルミックス(特殊機化工業社製)などを用いることができる。これらの中でも、上記高速撹拌装置を用いることが好ましい。これにより、微粒充填材の分散性を高め、硬化性樹脂と微粒充填材との均一混合性を高めることができる。また、硬化性樹脂を溶解する溶媒と親和性を有さないような溶媒に可溶な可撓性付与剤を用いた場合でも、これを微粒子化して樹脂組成物ワニス中に均一に分散させることができる。
次に、本発明の化粧板について説明する。
本発明の化粧板は、化粧板表層用材料を、芯材層材料を含む化粧板用材料の表面側に積層し、これを加熱加圧成形してなり、意匠面側に表面層を有するものである。
本発明の化粧板は、化粧板表層用材料を、芯材層材料を含む化粧板用材料の表面側に積層し、これを加熱加圧成形してなり、意匠面側に表面層を有するものである。
本発明の化粧板について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の化粧板の形態の一例である。
化粧板1は、芯材層11と、この芯材層11に積層された表層12とから構成されている。ここで、芯材層11は芯材層用材料から、表層12は表層用材料から形成されるものである。図1の形態において表層12は、本発明の樹脂組成物を硬化性樹脂含浸紙繊維基材の片面に担持させたものを用いており、これにより、表面層13が形成されている。
なお、本発明の化粧板においては、このほか、表層12と反対側の芯材層11の表面にバック層材料から形成されるバック層を有することもできる。
図1は本発明の化粧板の形態の一例である。
化粧板1は、芯材層11と、この芯材層11に積層された表層12とから構成されている。ここで、芯材層11は芯材層用材料から、表層12は表層用材料から形成されるものである。図1の形態において表層12は、本発明の樹脂組成物を硬化性樹脂含浸紙繊維基材の片面に担持させたものを用いており、これにより、表面層13が形成されている。
なお、本発明の化粧板においては、このほか、表層12と反対側の芯材層11の表面にバック層材料から形成されるバック層を有することもできる。
本発明の化粧板において、芯材層を形成する芯材層用材料に用いられる基材としては特に限定されないが、例えば、天然有機繊維、ガラス等の無機繊維、ポリエステル等の合成繊維などを単独もしくは混紡、混抄により複数種用いた紙、織布、あるいは不織布などが使用できる。
これらの中でも、高圧メラミン化粧板用としては、通常、坪量50〜250g/m2のクラフト紙を用いることができる。また、難燃性又は不燃性の化粧板用としては、坪量30〜200g/m2のガラス不織布やガラス織布を用いることができる。
本発明の化粧板に用いられる芯材層用材料は、上記基材に、硬化性樹脂、あるいは、硬化性樹脂と無機充填材を主成分とする樹脂ワニスを含浸又は担持させ、硬化性樹脂の反応をBステージまで進行させたものを用いることができる。
これらの中でも、高圧メラミン化粧板用としては、通常、坪量50〜250g/m2のクラフト紙を用いることができる。また、難燃性又は不燃性の化粧板用としては、坪量30〜200g/m2のガラス不織布やガラス織布を用いることができる。
本発明の化粧板に用いられる芯材層用材料は、上記基材に、硬化性樹脂、あるいは、硬化性樹脂と無機充填材を主成分とする樹脂ワニスを含浸又は担持させ、硬化性樹脂の反応をBステージまで進行させたものを用いることができる。
本発明の化粧板は、このように、芯材層用材料、表層用材料などを所定の順序で積層し、これを平板プレス装置等を用いて加熱加圧成形することで得られる。加熱加圧成形の条件としては特に限定されないが、例えば、温度130〜170℃、圧力4〜10MPa、時間60〜120分間により行うことができる。
本発明の化粧板において、表面に形成される表面層の厚みとしては特に限定されないが、5〜1000μmとすることができる。そして、表面層の厚みを5〜100μm、好ましくは5〜40μmとすることにより、表面平滑性に優れ、高い表面光沢度を有する化粧板とすることができる。表面層の厚みが上記下限値未満では、表面平滑性や表面光沢度が充分に向上しないことがある。
また、表面層の厚みを100〜1000μm、好ましくは200〜800μmとするこ
とにより、上記効果に加えて、深み、高級感など、化粧板の意匠性をより向上させることができる。
表面層の厚みは、このように、目的とする化粧板の特性や意匠性などにより、適宜設定して形成することができる。
また、表面層の厚みを100〜1000μm、好ましくは200〜800μmとするこ
とにより、上記効果に加えて、深み、高級感など、化粧板の意匠性をより向上させることができる。
表面層の厚みは、このように、目的とする化粧板の特性や意匠性などにより、適宜設定して形成することができる。
この表面層は、化粧板の平面方向のいずれの部位においても、実質的に均一な厚みを有するものであることが好ましい。これにより、上記効果に加えて、意匠性の均一性を高めることができる。
以上に説明したように、本発明の化粧板は、化粧板表面に表面層を形成することにより、高い表面平滑性、表面光沢度を有するとともに、表面層に微粒充填材を配合することにより、表面硬度を向上させ、意匠性を高めることができるものであり、例えば、家具、事務用品、建築用内装材などに好適に用いることができるものである。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
1.実施例1
(1)樹脂組成物ワニスの調製
メラミン(M)とホルムアルデヒド(F)との反応モル比(F/M)が1.7となるように配合し、これを反応温度95℃で、水混和度が16ml/5mlとなるまで反応させ、メラミン樹脂溶液を得た。このメラミン樹脂溶液中のメラミン樹脂固形分は50重量%、溶剤成分の比率は、メタノール:水=5:95であった。
上記メラミン樹脂溶液100重量部に対して、硬化促進剤として日東理研工業社製・「キャタニットA」0.4重量部、微粒充填材Aとして扶桑化学社製・「コロイダルシリカ
PL−1」(一次粒子の平均粒径15nm)10重量部(固形分換算値)を配合した。
これを、高速撹拌装置(エム・テクニック社製・「クレアミックス」)を用いて、回転数15000rpmで3分間撹拌処理し、樹脂組成物ワニスを得た。
(1)樹脂組成物ワニスの調製
メラミン(M)とホルムアルデヒド(F)との反応モル比(F/M)が1.7となるように配合し、これを反応温度95℃で、水混和度が16ml/5mlとなるまで反応させ、メラミン樹脂溶液を得た。このメラミン樹脂溶液中のメラミン樹脂固形分は50重量%、溶剤成分の比率は、メタノール:水=5:95であった。
上記メラミン樹脂溶液100重量部に対して、硬化促進剤として日東理研工業社製・「キャタニットA」0.4重量部、微粒充填材Aとして扶桑化学社製・「コロイダルシリカ
PL−1」(一次粒子の平均粒径15nm)10重量部(固形分換算値)を配合した。
これを、高速撹拌装置(エム・テクニック社製・「クレアミックス」)を用いて、回転数15000rpmで3分間撹拌処理し、樹脂組成物ワニスを得た。
(2)表層用材料の製造
上記メラミン樹脂溶液100重量部に対して、硬化促進剤として日東理研工業社製・「キャタニットA」1.0重量部を配合したメラミン樹脂ワニスを調製した。これを、米坪90g/m2の白色チタン紙に含浸させた後、熱風乾燥装置で乾燥させ、米坪190g/m2、揮発分6重量%のメラミン樹脂含浸紙繊維基材を得た。
この硬化性樹脂含浸紙繊維基材の片面に、上記で得られた樹脂組成物ワニスを、コンマコーター装置を用いて、固形分換算で26g/m2塗工した。これを熱風乾燥装置で乾燥させ、米坪216g/m2の表層用材料を得た。
上記メラミン樹脂溶液100重量部に対して、硬化促進剤として日東理研工業社製・「キャタニットA」1.0重量部を配合したメラミン樹脂ワニスを調製した。これを、米坪90g/m2の白色チタン紙に含浸させた後、熱風乾燥装置で乾燥させ、米坪190g/m2、揮発分6重量%のメラミン樹脂含浸紙繊維基材を得た。
この硬化性樹脂含浸紙繊維基材の片面に、上記で得られた樹脂組成物ワニスを、コンマコーター装置を用いて、固形分換算で26g/m2塗工した。これを熱風乾燥装置で乾燥させ、米坪216g/m2の表層用材料を得た。
(3)芯材層用材料の製造
フェノール(P)とホルムアルデヒド(F)との反応モル比(F/P)が1.5となるように配合し、これを95℃で210分間反応させてフェノール樹脂ワニスを得た。このワニスを、坪量180g/m2のクラフト紙に浸漬して含浸させた後、熱風乾燥装置で乾燥させ、坪量280g/m2、揮発分を5〜7重量%に調整した芯材層用材料を得た。
フェノール(P)とホルムアルデヒド(F)との反応モル比(F/P)が1.5となるように配合し、これを95℃で210分間反応させてフェノール樹脂ワニスを得た。このワニスを、坪量180g/m2のクラフト紙に浸漬して含浸させた後、熱風乾燥装置で乾燥させ、坪量280g/m2、揮発分を5〜7重量%に調整した芯材層用材料を得た。
(4)化粧板の製造
上記で得られた芯材層用材料7枚を積層し、その上に、上記で得られた表層用材料1枚を、樹脂組成物ワニスを塗工した面を上側にして積層した。これを鏡面仕上げのプレスプレートではさみ、平板プレス装置を用いて、160℃、10MPa で、60分間加熱加
圧成形して、厚さ約1.5mm、化粧板表面の全面に厚み20μmの表面層が形成されたメラミン樹脂化粧板を得た。
上記で得られた芯材層用材料7枚を積層し、その上に、上記で得られた表層用材料1枚を、樹脂組成物ワニスを塗工した面を上側にして積層した。これを鏡面仕上げのプレスプレートではさみ、平板プレス装置を用いて、160℃、10MPa で、60分間加熱加
圧成形して、厚さ約1.5mm、化粧板表面の全面に厚み20μmの表面層が形成されたメラミン樹脂化粧板を得た。
2.実施例2
(1)樹脂組成物ワニスの調製
微粒充填材Aの配合量を、メラミン樹脂溶液100重量部に対して5重量部(固形分換算値)とした以外は、実施例1(1)と同様にして樹脂組成物ワニスを得た。
(1)樹脂組成物ワニスの調製
微粒充填材Aの配合量を、メラミン樹脂溶液100重量部に対して5重量部(固形分換算値)とした以外は、実施例1(1)と同様にして樹脂組成物ワニスを得た。
(2)表層用材料の製造
実施例1(2)と同様にして、硬化性樹脂含浸紙繊維基材を得た。
この硬化性樹脂含浸紙繊維基材の片面に、上記で得られた樹脂組成物ワニスを、コンマコーター装置を用いて、固形分換算で40g/m2塗工した。これを熱風乾燥装置で乾燥させ、米坪230g/m2の表層用材料を得た。
実施例1(2)と同様にして、硬化性樹脂含浸紙繊維基材を得た。
この硬化性樹脂含浸紙繊維基材の片面に、上記で得られた樹脂組成物ワニスを、コンマコーター装置を用いて、固形分換算で40g/m2塗工した。これを熱風乾燥装置で乾燥させ、米坪230g/m2の表層用材料を得た。
(3)芯材層用材料の製造
実施例1(3)と同様に行い、芯材層用材料を得た。
実施例1(3)と同様に行い、芯材層用材料を得た。
(4)化粧板の製造
上記で得られた芯材層用材料7枚を積層し、その上に、上記で得られた表層用材料1枚を、樹脂組成物ワニスを塗工した面を上側にして積層した。これを実施例1と同様の条件で加熱加圧成形して、厚さ約1.5mm、化粧板表面の全面に厚み30μmの表面層が形成されたメラミン樹脂化粧板を得た。
上記で得られた芯材層用材料7枚を積層し、その上に、上記で得られた表層用材料1枚を、樹脂組成物ワニスを塗工した面を上側にして積層した。これを実施例1と同様の条件で加熱加圧成形して、厚さ約1.5mm、化粧板表面の全面に厚み30μmの表面層が形成されたメラミン樹脂化粧板を得た。
3.実施例3
(1)樹脂組成物ワニスの調製
微粒充填材Aの配合量を、メラミン樹脂溶液100重量部に対して2.5重量部(固形分換算値)とした以外は、実施例1(1)と同様にして樹脂組成物ワニスを得た。
(1)樹脂組成物ワニスの調製
微粒充填材Aの配合量を、メラミン樹脂溶液100重量部に対して2.5重量部(固形分換算値)とした以外は、実施例1(1)と同様にして樹脂組成物ワニスを得た。
(2)表層用材料の製造
実施例1(2)と同様にして、硬化性樹脂含浸紙繊維基材を得た。
この硬化性樹脂含浸紙繊維基材の片面に、上記で得られた樹脂組成物ワニスを、コンマコーター装置を用いて、固形分換算で26g/m2塗工した。これを熱風乾燥装置で乾燥させ、米坪216g/m2の表層用材料を得た。
実施例1(2)と同様にして、硬化性樹脂含浸紙繊維基材を得た。
この硬化性樹脂含浸紙繊維基材の片面に、上記で得られた樹脂組成物ワニスを、コンマコーター装置を用いて、固形分換算で26g/m2塗工した。これを熱風乾燥装置で乾燥させ、米坪216g/m2の表層用材料を得た。
(3)芯材層用材料の製造
実施例1(3)と同様に行い、芯材層用材料を得た。
実施例1(3)と同様に行い、芯材層用材料を得た。
(4)化粧板の製造
上記で得られた芯材層用材料7枚を積層し、その上に、上記で得られた表層用材料1枚を、樹脂組成物ワニスを塗工した面を上側にして積層した。これを実施例1と同様の条件で加熱加圧成形して、厚さ約1.5mm、化粧板表面の全面に厚み20μmの表面層が形成されたメラミン樹脂化粧板を得た。
上記で得られた芯材層用材料7枚を積層し、その上に、上記で得られた表層用材料1枚を、樹脂組成物ワニスを塗工した面を上側にして積層した。これを実施例1と同様の条件で加熱加圧成形して、厚さ約1.5mm、化粧板表面の全面に厚み20μmの表面層が形成されたメラミン樹脂化粧板を得た。
4.実施例4
(1)樹脂組成物ワニスの調製
微粒充填材Aの配合量を、メラミン樹脂溶液100重量部に対して1重量部(固形分換算値)とした以外は、実施例1(1)と同様にして樹脂組成物ワニスを得た。
(1)樹脂組成物ワニスの調製
微粒充填材Aの配合量を、メラミン樹脂溶液100重量部に対して1重量部(固形分換算値)とした以外は、実施例1(1)と同様にして樹脂組成物ワニスを得た。
(2)表層用材料の製造
実施例1(2)と同様にして、硬化性樹脂含浸紙繊維基材を得た。
この硬化性樹脂含浸紙繊維基材の片面に、上記で得られた樹脂組成物ワニスを、コンマコーター装置を用いて、固形分換算で26g/m2塗工した。これを熱風乾燥装置で乾燥
させ、米坪216g/m2の表層用材料を得た。
実施例1(2)と同様にして、硬化性樹脂含浸紙繊維基材を得た。
この硬化性樹脂含浸紙繊維基材の片面に、上記で得られた樹脂組成物ワニスを、コンマコーター装置を用いて、固形分換算で26g/m2塗工した。これを熱風乾燥装置で乾燥
させ、米坪216g/m2の表層用材料を得た。
(3)芯材層用材料の製造
実施例1(3)と同様に行い、芯材層用材料を得た。
実施例1(3)と同様に行い、芯材層用材料を得た。
(4)化粧板の製造
上記で得られた芯材層用材料7枚を積層し、その上に、上記で得られた表層用材料1枚を、樹脂組成物ワニスを塗工した面を上側にして積層した。これを実施例1と同様の条件で加熱加圧成形して、厚さ約1.5mm、化粧板表面の全面に厚み20μmの表面層が形成されたメラミン樹脂化粧板を得た。
上記で得られた芯材層用材料7枚を積層し、その上に、上記で得られた表層用材料1枚を、樹脂組成物ワニスを塗工した面を上側にして積層した。これを実施例1と同様の条件で加熱加圧成形して、厚さ約1.5mm、化粧板表面の全面に厚み20μmの表面層が形成されたメラミン樹脂化粧板を得た。
5.実施例5
(1)樹脂組成物ワニスの調製
微粒充填材Aのかわりに、微粒充填材Bとして扶桑化学社製・「コロイダルシリカ PL−3」(一次粒子の平均粒径35nm)を用い、その配合量を、メラミン樹脂溶液100重量部に対して20重量部(固形分換算値)とした以外は、実施例1(1)と同様にして樹脂組成物ワニスを得た。
(1)樹脂組成物ワニスの調製
微粒充填材Aのかわりに、微粒充填材Bとして扶桑化学社製・「コロイダルシリカ PL−3」(一次粒子の平均粒径35nm)を用い、その配合量を、メラミン樹脂溶液100重量部に対して20重量部(固形分換算値)とした以外は、実施例1(1)と同様にして樹脂組成物ワニスを得た。
(2)表層用材料の製造
実施例1(2)と同様にして、硬化性樹脂含浸紙繊維基材を得た。
この硬化性樹脂含浸紙繊維基材の片面に、上記で得られた樹脂組成物ワニスを、コンマコーター装置を用いて、固形分換算で13g/m2塗工した。これを熱風乾燥装置で乾燥させ、米坪203g/m2の表層用材料を得た。
実施例1(2)と同様にして、硬化性樹脂含浸紙繊維基材を得た。
この硬化性樹脂含浸紙繊維基材の片面に、上記で得られた樹脂組成物ワニスを、コンマコーター装置を用いて、固形分換算で13g/m2塗工した。これを熱風乾燥装置で乾燥させ、米坪203g/m2の表層用材料を得た。
(3)芯材層用材料の製造
実施例1(3)と同様に行い、芯材層用材料を得た。
実施例1(3)と同様に行い、芯材層用材料を得た。
(4)化粧板の製造
上記で得られた芯材層用材料7枚を積層し、その上に、上記で得られた表層用材料1枚を、樹脂組成物ワニスを塗工した面を上側にして積層した。これを実施例1と同様の条件で加熱加圧成形して、厚さ約1.5mm、化粧板表面の全面に厚み10μmの表面層が形成されたメラミン樹脂化粧板を得た。
上記で得られた芯材層用材料7枚を積層し、その上に、上記で得られた表層用材料1枚を、樹脂組成物ワニスを塗工した面を上側にして積層した。これを実施例1と同様の条件で加熱加圧成形して、厚さ約1.5mm、化粧板表面の全面に厚み10μmの表面層が形成されたメラミン樹脂化粧板を得た。
6.実施例6
(1)樹脂組成物ワニスの調製
実施例1(1)で得られたメラミン樹脂溶液100重量部に対して、硬化促進剤として日東理研工業社製・「キャタニットA」0.4重量部、微粒充填材A10重量部(固形分換算値)、可撓性付与剤として、溶剤可溶型変性フッ素樹脂(株式会社トウペ製・「ニューガーメット #2300」、固形分55重量%、キシレン溶剤溶解品)を、主剤1重量部と硬化剤0.2重量部とを配合した以外は、実施例1(1)と同様にして樹脂組成物ワニスを得た。
(1)樹脂組成物ワニスの調製
実施例1(1)で得られたメラミン樹脂溶液100重量部に対して、硬化促進剤として日東理研工業社製・「キャタニットA」0.4重量部、微粒充填材A10重量部(固形分換算値)、可撓性付与剤として、溶剤可溶型変性フッ素樹脂(株式会社トウペ製・「ニューガーメット #2300」、固形分55重量%、キシレン溶剤溶解品)を、主剤1重量部と硬化剤0.2重量部とを配合した以外は、実施例1(1)と同様にして樹脂組成物ワニスを得た。
(2)表層用材料の製造
実施例1(2)と同様にして、硬化性樹脂含浸紙繊維基材を得た。
この硬化性樹脂含浸紙繊維基材の片面に、上記で得られた樹脂組成物ワニスを、コンマコーター装置を用いて、固形分換算で26g/m2塗工した。これを熱風乾燥装置で乾燥させ、米坪216g/m2の表層用材料を得た。
実施例1(2)と同様にして、硬化性樹脂含浸紙繊維基材を得た。
この硬化性樹脂含浸紙繊維基材の片面に、上記で得られた樹脂組成物ワニスを、コンマコーター装置を用いて、固形分換算で26g/m2塗工した。これを熱風乾燥装置で乾燥させ、米坪216g/m2の表層用材料を得た。
(3)芯材層用材料の製造
実施例1(3)と同様に行い、芯材層用材料を得た。
実施例1(3)と同様に行い、芯材層用材料を得た。
(4)化粧板の製造
上記で得られた芯材層用材料7枚を積層し、その上に、上記で得られた表層用材料1枚を、樹脂組成物ワニスを塗工した面を上側にして積層した。これを実施例1と同様の条件で加熱加圧成形して、厚さ約1.5mm、化粧板表面の全面に厚み20μmの表面層が形成されたメラミン樹脂化粧板を得た。
上記で得られた芯材層用材料7枚を積層し、その上に、上記で得られた表層用材料1枚を、樹脂組成物ワニスを塗工した面を上側にして積層した。これを実施例1と同様の条件で加熱加圧成形して、厚さ約1.5mm、化粧板表面の全面に厚み20μmの表面層が形成されたメラミン樹脂化粧板を得た。
5.比較例1
(1)表層用材料の製造
実施例1(1)で得られたメラミン樹脂溶液を、米坪90g/m2のグラビア印刷化粧紙に含浸させた後、熱風乾燥装置で乾燥させ、米坪195g/m2、揮発分6重量%の表層用材料を得た。
(1)表層用材料の製造
実施例1(1)で得られたメラミン樹脂溶液を、米坪90g/m2のグラビア印刷化粧紙に含浸させた後、熱風乾燥装置で乾燥させ、米坪195g/m2、揮発分6重量%の表層用材料を得た。
(2)芯材層用材料の製造
実施例1(3)と同様に行い、芯材層用材料を得た。
実施例1(3)と同様に行い、芯材層用材料を得た。
(3)化粧板の製造
上記で得られた芯材層用材料7枚を積層し、その上に、上記で得られた表層用材料1枚を、樹脂組成物ワニスを塗工した面を上側にして積層した。これを実施例1と同様の条件で加熱加圧成形して、厚さ約1.5mmのメラミン樹脂化粧板を得た。
上記で得られた芯材層用材料7枚を積層し、その上に、上記で得られた表層用材料1枚を、樹脂組成物ワニスを塗工した面を上側にして積層した。これを実施例1と同様の条件で加熱加圧成形して、厚さ約1.5mmのメラミン樹脂化粧板を得た。
実施例及び比較例における樹脂組成物の配合、及び、得られた化粧板の特性について、表1に示す。
6.化粧板の評価方法
(1)表面層の厚み:実施例で得られた化粧板(1m×1m)を、大きさ200mm×200mmの試料25枚に裁断し、各試料の平面方向の略中心部の断面を顕微鏡で観察し、25箇所の厚みを測定した。これより、厚みの平均値とR(最大値−最小値)を算出した。
(2)表面光沢性:(株)村上色彩技術研究所製・像鮮明度光沢計「DGM−30」を用いて、像鮮明度を測定した。測定条件は、光の入射角度30度、受光角度30度で実施した。この測定値は、正反射軸の反射光量(100)に対する、軸に対して±0.3度の範囲内での計測光量の比率を示したものであり、反射光の拡散度により表面平滑度、表面光沢性を示す指標である。
(3)表面硬度:JIS K 6902に準拠して、ダイヤモンド針を用いて化粧板の引っ掻き硬さを測定した。試験条件は、ダイヤモンド針に与える荷重を10gから開始し、この荷重を10gずつ増やしていき、引っ掻きキズが確認された直前のg数で示した。
(4)耐摩耗性:JIS K 6902に準拠して、テーバー型アブレーザーを用いて化
粧板表面を摩耗させたときの化粧板の重量減少分(g)を測定した。測定条件は、摩耗輪が化粧板の接触面に及ぼす荷重を500gとし、摩耗輪が200回転、及び、500回転した時点で各々測定した。
(1)表面層の厚み:実施例で得られた化粧板(1m×1m)を、大きさ200mm×200mmの試料25枚に裁断し、各試料の平面方向の略中心部の断面を顕微鏡で観察し、25箇所の厚みを測定した。これより、厚みの平均値とR(最大値−最小値)を算出した。
(2)表面光沢性:(株)村上色彩技術研究所製・像鮮明度光沢計「DGM−30」を用いて、像鮮明度を測定した。測定条件は、光の入射角度30度、受光角度30度で実施した。この測定値は、正反射軸の反射光量(100)に対する、軸に対して±0.3度の範囲内での計測光量の比率を示したものであり、反射光の拡散度により表面平滑度、表面光沢性を示す指標である。
(3)表面硬度:JIS K 6902に準拠して、ダイヤモンド針を用いて化粧板の引っ掻き硬さを測定した。試験条件は、ダイヤモンド針に与える荷重を10gから開始し、この荷重を10gずつ増やしていき、引っ掻きキズが確認された直前のg数で示した。
(4)耐摩耗性:JIS K 6902に準拠して、テーバー型アブレーザーを用いて化
粧板表面を摩耗させたときの化粧板の重量減少分(g)を測定した。測定条件は、摩耗輪が化粧板の接触面に及ぼす荷重を500gとし、摩耗輪が200回転、及び、500回転した時点で各々測定した。
実施例1〜6は、硬化性樹脂と微粒充填材とを含有することを特徴とする本発明の樹脂組成物を用い、これにより表面層を形成した化粧板であり、比較例1の従来の化粧板と比較して、表面平滑性に優れ、表面光沢度が高く、表面硬度や耐摩耗性が高い化粧板を得ることができた。
本発明によれば、表面平滑性に優れ、表面光沢度が高く、高い表面硬度を有した化粧板を提供できる化粧板用樹脂組成物、化粧板表層用材料、及び化粧板を得ることができる。
本発明の化粧板は、例えば、例えば、家具、事務用品、建築用内装材などに好適に用いることができるものである。
本発明の化粧板は、例えば、例えば、家具、事務用品、建築用内装材などに好適に用いることができるものである。
1 化粧板
2 化粧板
11 芯材層
12 表層
13 表面層
2 化粧板
11 芯材層
12 表層
13 表面層
Claims (11)
- 化粧板の意匠面側に表面層を形成するために用いられる樹脂組成物であって、硬化性樹脂と、一次粒子の平均粒径が5〜100nmの無機充填材とを含有することを特徴とする化粧板用樹脂組成物。
- 前記硬化性樹脂は、メラミン樹脂である請求項1に記載の化粧板用樹脂組成物。
- 前記無機充填材は、シリカを含有するものである請求項1又は2に記載の化粧板用樹脂組成物。
- 前記樹脂組成物は、前記硬化性樹脂100重量部に対して、前記無機充填材1〜50重量部を含有する請求項1ないし3に記載の化粧板用樹脂組成物。
- 前記樹脂組成物は、さらに、可撓性付与剤を含有するものである請求項1ないし4のいずれかに記載の化粧板用樹脂組成物。
- 前記可撓性付与剤は、溶剤溶解型の変性フッ素樹脂である請求項5に記載の化粧板用樹脂組成物。
- 前記樹脂組成物は、前記硬化性樹脂100重量部に対して、前記溶剤溶解型の変性フッ素樹脂0.5〜5重量部を含有する請求項6に記載の化粧板用樹脂組成物。
- 請求項1ないし7のいずれかに記載の化粧板用樹脂組成物を、紙繊維基材表面、又は、硬化性樹脂含浸紙繊維基材表面のいずれかの、片面あるいは両面に担持させてなることを特徴とする化粧板表層用材料。
- 請求項8に記載の化粧板表層用材料を、芯材層用材料を含む化粧板用材料の表面側に積層し、これを加熱加圧成形してなり、意匠面側に表面層を有することを特徴とする化粧板。
- 前記表面層は、厚みが5〜1000μmである請求項9に記載の化粧板。
- 前記表面層は、実質的に均一な厚みを有するものである請求項10又は11に記載の化粧板。
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Cited By (2)
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JP2008540176A (ja) * | 2005-05-09 | 2008-11-20 | カインドル フロアリンク ゲーエムベーハー | 多層板 |
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2004
- 2004-05-31 JP JP2004160463A patent/JP2005272794A/ja active Pending
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