JP5143369B2 - 熱硬化性樹脂化粧板 - Google Patents

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本発明は熱硬化性樹脂化粧板に関する。
これまでより化粧層としてメラミン樹脂含浸紙、コア層としてクラフト紙にフェノール樹脂を含浸したフェノール樹脂含浸紙を用いて熱圧一体化したメラミン樹脂化粧板が知られている。このメラミン樹脂化粧板は厚み0.8〜1.4mmが主流で、その優れた物性から洗面カウンター、机、テーブルなどの水平面、壁面、柱などの垂直面に使用されている。また、近年では、耐衝撃性を向上させる目的で厚みを3〜10mmにした厚物化粧板も知られ、通常フェノール樹脂含浸紙を15〜50枚用いて、メラミン樹脂含浸紙と積層し、熱圧成形される。
特開平5−318640号公報 特開平9−164645号公報 特開平9−254331号公報
しかしながら、コア層が厚いため化粧層とのバランスがとれず温度、湿度の影響による寸法収縮が大きいという欠点があった。また、コア層に反応性に乏しい無機充填剤を用いている場合、化粧層との密着性および化粧板の強度が弱いという欠点があった。
本発明は前記の課題を解決するべく検討されたもので、有機樹脂成分と非含水無機物、例えば炭酸カルシウムと、シランカップリング剤を含むスラリーを無機繊維の織布又は不織布に含浸、乾燥させたプリプレグをコア層とする熱硬化性樹脂化粧板である。
本発明では、コア層の基材として従来のクラフト紙に代えて無機繊維の織布又は不織布を用いているため基材に起因する寸法収縮を抑制でき、基材に含浸する樹脂として従来の熱硬化性樹脂単独から有機樹脂と炭酸カルシウムに加え、シランカップリング剤を含むスラリーを用いているため樹脂の影響による寸法収縮を抑制でき、化粧層と一体となった熱硬化性樹脂化粧板も寸法収縮が極めて小さいものとなる。また、化粧層とコア層との密着性も強固なものとなる。以下、本発明について詳述する。
本発明に用いるコア層用の基材は、無機繊維の織布又は不織布であり、無機繊維としては、ガラス繊維、ロックウール、炭素繊維などが挙げられ、基材の坪量は、10〜200g/mの範囲が好適であり、とりわけ、スラリーの含浸性が優れるガラス繊維を用いるのが好ましい。
前記の基材に含浸するスラリーは、有機樹脂分と充填材として非含水無機物である炭酸カルシウムのみを含むスラリーであり、有機樹脂としては、アミノ−ホルムアルデヒド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂などの熱硬化性樹脂が仕上がった製品の耐熱性、寸法変化などの諸物性に優れることから好適に用いることができ、とりわけ耐衝撃性にも優れるフェノール−ホルムアルデヒド樹脂が好ましい。
アミノ−ホルムアルデヒド樹脂は、アミノ化合物、例えばメラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミンなどのアミノ化合物とホルムアルデヒドを反応させて得られる。
フェノール−ホルムアルデヒド樹脂は、フェノール、クレゾール、キシレノール、オクチルフェノール、フェニルフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールFなどのフェノール類のフェノール性水酸基1モルに対してホルムアルデヒドを1〜3モルの割合でアンモニア、水酸化ナトリウム、トリエチルアミンなどの塩基性触媒下で反応させて得られる。
炭酸カルシウムとしては特に制約はなく、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム(沈降性炭酸カルシウム)などを用いることができる。平均粒子径が0.05〜10μm、より好ましくは1〜5μmの重質炭酸カルシウムが好ましく、下限に満たないと二次凝集しやすく塊ができ含浸適正が悪くなりやすく、上限を超えると熱硬化性樹脂化粧板の表面が平滑にならず、外観不良となる。尚、軽質炭酸カルシウムとは石灰石を焼成し化学的に製造される炭酸カルシウムをいい、重質炭酸カルシウムとは白色結晶質石灰石を乾式又は湿式粉砕して造った微粉炭酸カルシウムをいう。
有機樹脂分と炭酸カルシウムの配合割合は固形分比で1:3〜20とするのが好ましく、炭酸カルシウムが下限に満たないと化粧板の反りが大きく、上限を超えると化粧板の耐水性、強度が低下することとなる。より好適には平均粒子径の異なるものを複数種用いて最密充填するのが好ましく、例えば、平均粒子径が1〜2μmのものと平均粒子径が4〜5μmものを80〜50:20〜50の割合で用いると充填率が向上し、コア層が強固なものとなり、防湿性能が向上する。この配合比率以外では炭酸カルシウム粒子間で凝集を起こし、無機繊維基材に対する含浸性が低下しやすくなる。
基材へのスラリーの含浸率は数1で示される算出方法で500〜2000%とするのが好ましく、含浸率が上限を超えると固形分の脱落が多くなり取り扱いにくく、また下限に満たないと層間剥離しやすくなる。
プリプレグ中の有機樹脂成分の含有率は、数2で示される算出方法で4〜30%とするのが望ましく、下限に満たないと耐熱性が悪くなり、上限を超えると強度、密着性が劣りやすくなる。
また、スラリー中には後述の樹脂含浸化粧紙との密着性を向上させるためにシランカップリング剤が配合され、アミノーホルムアルデヒド樹脂のメチロール基およびフェノールーホルムアルデヒド樹脂のヒドロキシル基、ガラス繊維と反応し、3次元的に強固に結合する。有機樹脂分とシランカップリング剤の配合割合は固形分重量比で1:0.01〜0.5とするのが好ましく、シランカップリング剤が下限に満たないと表面意匠層との十分な密着が得られず、上限を超えると著しく増粘し、含浸が困難になる。
シランカップリング剤としての中でもエポキシ系シランカップリング剤が密着性の面からとりわけ好ましく、例えば、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
本発明の熱硬化性樹脂化粧板は、基材にスラリーを含浸し、乾燥させて得られるプリプレグを複数枚と、化粧層としての樹脂含浸化粧紙と、必要に応じて樹脂含浸表面紙を積層し、平板プレス機、連続プレス機などで熱圧成形して得られ、反りも大きく低減するものとなる。熱圧条件は、温度120〜140℃、圧力40〜70kgf/cmであればよい。
樹脂含浸化粧紙は、80〜160g/mの化粧板用の化粧紙に熱硬化性樹脂からなる樹脂液を含浸し、乾燥させたもので、熱硬化性樹脂としては、前述のアミノ−ホルムアルデヒド樹脂が、耐熱性、耐摩耗性などに優れ好適に用いられる。
樹脂含浸表面紙は、化粧紙として印刷紙を用いた際の耐摩耗性を向上させる目的で用いられ、20〜40g/mの含浸後透明となる表面紙に、熱硬化性樹脂からなる樹脂液を含浸し、乾燥させたもので、熱硬化性樹脂としては、化粧紙の場合と同様にアミノ−ホルムアルデヒド樹脂が好適に用いられる。
以下、実施例を挙げてより詳細に説明するが、本発明をより具体的に示すものであって、特に限定するものではない。尚、実施例、比較例中の部は固形分重量を示す。
コア層
100g/mのガラス繊維不織布に、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂12部に対して、平均粒子径2μmの炭酸カルシウム60部、平均粒子径5μmの炭酸カルシウム27.5部、グリシドキシプロピルトリメトキシシシラン(SH−6040:東レ・ダウコーニング株式会社製)0.5部を配合したスラリーを、数1に示す含浸率が1000%となるように含浸してプリプレグを得た。
尚、この場合、数1よりスラリー含浸後固形分重量は1100g/mであり、スラリー分は1100g/mからガラス繊維不織布の重量を差し引き1000g/mである。
更に、1000g/mは、フェノール樹脂12部、炭酸カルシウムを87.5部、シランカップリング剤0.5部を含むことより、有機樹脂成分は120g/m、炭酸カルシウムは875g/mである。
従って、数2より算出されるプリプレグ中の有機樹脂成分の含有率(%)は120/(100+120+875)×100により11.0%である。
化粧層
坪量120g/mの無地柄の化粧紙に,メラミン−ホルムアルデヒド樹脂を数1で示す含浸率が100%となるように含浸してメラミン樹脂含浸化粧紙を得た。
熱硬化性樹脂化粧板
下から順に、メラミン樹脂含浸化粧紙を1枚、プリプレグを4枚、メラミン樹脂含浸化粧紙を1枚積層して、フラット仕上げプレートを用いて140℃,100kg/cm、90分間の条件で熱圧成形して実施例1の熱硬化性樹脂化粧板を得た。
比較例1(炭酸カルシウムの配合割合が下限未満の場合)
実施例1において、平均粒子径2μmの炭酸カルシウム20部、平均粒子径5μmの炭酸カルシウム8部とした以外は同様に実施した。
比較例2(炭酸カルシウムの配合割合が上限を越える場合)
実施例1において、平均粒子径2μmの炭酸カルシウム190部、平均粒子径5μmの炭酸カルシウム80部とした以外は同様に実施した。
比較例3(シランカップリング剤の配合割合が下限未満の場合)
実施例1において、シランカップリング剤を0.05部配合した以外は同様に実施した。
比較例4(シランカップリング剤の配合割合が上限を越える場合)
実施例1において、シランカップリング剤を7部配合した以外は同様に実施した。
メラミン樹脂含浸化粧紙を1枚、フェノール樹脂含浸紙を4枚、メラミン樹脂含浸化粧紙を1枚積層して、フラット仕上げプレートを用いて140℃,100kg/cm、90分間の条件で熱圧成形たものを比較例5の化粧板とした。
評価結果を表1に示す。
評価方法は以下の通りとした。
耐煮沸試験;JIS K 6902に基づいて測定し、異常なきを○、フクレありを×とした。
寸法変化率;JIS K 6902に基づいて測定した。
耐衝撃性;JIS K 6902に基づいて測定し、亀裂有りを×、亀裂なきを○とした。
含浸適正;ガラス繊維基材に対して、スラリーを目的の樹脂率分含浸することが出来たものを○、凝集して、含浸量をコントロールできなかったものを×とした。
本発明の熱硬化性樹脂化粧板の構成断面図。
符号の説明
1 樹脂含浸化粧紙層
2 コア層
3 熱硬化性樹脂化粧板

Claims (3)

  1. フェノール−ホルムアルデヒド樹脂と無機充填剤として炭酸カルシウムとが配合されたスラリーを無機繊維の織布又は不織布に含浸、乾燥させたプリプレグをコア層として、化粧層積層され、熱圧成形されてなる熱硬化性樹脂化粧板であって、
    前記フェノール−ホルムアルデヒド樹脂と前記炭酸カルシウムとの配合割合が、固形分重量比で1:3〜20であり、前記スラリー中にシランカップリング剤が、前記フェノール−ホルムアルデヒド樹脂の固形分1に対して重量比で0.01〜0.5含有されており、
    前記炭酸カルシウムには、平均粒子径が1〜5μmの重質炭酸カルシウムが用いられてなることを特徴とする熱硬化性樹脂化粧板。
  2. 前記プリプレグ中のフェノール−ホルムアルデヒド樹脂の含有率が、数2で示される算出方法で4〜30%であることを特徴とする請求項1記載の熱硬化性樹脂化粧板。

  3. 前記シランカップリング剤が、エポキシ系シランカップリング剤であることを特徴とする請求項1記載の熱硬化性樹脂化粧板。
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