JP2011005792A - 不燃性メラミン化粧板 - Google Patents

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Abstract

【課題】指紋などが目立ちにくい不燃性メラミン化粧板を提供すること。
【解決手段】不燃性メラミン化粧板の表面に低屈折率層を形成する。該低屈折率層は、常温ガラスコーティング剤とオルガノシリカゾル、或いはフッ素樹脂又はアクリル樹脂と、シロキサンとが複合化されたシロキサングラフト型ポリマーとオルガノシリカゾルを必須成分とする。常温ガラスコーティング剤としては、アルコール可溶型有機ケイ素化合物を、水や有機溶媒などからなる溶液中でイオン化し、触媒としてハロゲン、ホウ素を添加したものを用いる。シロキサングラフト型ポリマーとしては、フッ素樹脂又はアクリル樹脂とシロキサンとが複合されたものを用いる。コア層は、無機繊維基材に有機樹脂分と無機充填剤を含むスラリーを含浸させたプリプレグを用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は表面に低屈折率層を有する不燃性メラミン化粧板に関する。
従来、メラミン化粧板は、表面硬度、耐熱性、耐摩耗性等の諸物性に優れることから、カウンター、机などの水平面用途に好適に用いられている。このメラミン化粧板は、一般に、化粧板用パターン原紙にメラミン−ホルムアルデヒド樹脂を主成分とする樹脂液を含浸、乾燥させたメラミン樹脂含浸パターン紙と、クラフト紙にフェノール−ホルムアルデヒド樹脂を主成分とする樹脂液を含浸、乾燥させたフェノール樹脂含浸コア紙とを積層し、平板プレス機で加熱加圧することにより得られる。
近年では、このメラミン化粧板に防火、不燃性を付与した不燃性メラミン化粧板が知られており、コア層には無機繊維不織布にフェノール樹脂或いはメラミン樹脂をバインダー成分とするプリプレグを用いている。
特開2009−52019号公報 特開2004−230611号公報
不燃性メラミン化粧板は、メラミン樹脂の特性から、表面硬度、耐熱性、耐摩耗性等に優れる一方で、指紋(皮脂膜)等の油汚れが付着しやすいという欠点があった。さらに、メラミン樹脂層での光の照り返しや、白ボケにより印刷紙の絵柄が鮮明に表現できないという欠点があった。
本発明はかかる課題に鑑みなされたものであり、指紋などが目立ちにくい不燃性メラミン化粧板を提供することを目的とする。
本発明は、メラミン樹脂層とコア層からなる不燃性メラミン化粧板であって、前記メラミン樹脂層よりも上層に、常温ガラスコーティング剤とオルガノシリカゾル、或いはフッ素樹脂又はアクリル樹脂と、シロキサンとが複合化されたシロキサングラフト型ポリマーとオルガノシリカゾルを必須成分とする低屈折率層が形成されてなることを特徴とする不燃性メラミン化粧板を要旨とする。
本発明の構成要素である低屈折率層は、メラミン樹脂層よりも屈折率が低いので、指紋と低屈折率層との屈折率差は、指紋とメラミン樹脂層との屈折率差よりも小さくなる。そのことにより、本発明の不燃性メラミン化粧板に付着した指紋は、メラミン樹脂層上に直接付着した指紋よりも目立たない。
また、低屈折率層は、低反射率であることが好ましい。この場合、低屈折率層は低反射率・低屈折率となるため、不燃性メラミン化粧板における光の照り返し、白ボケが改善され、不燃性メラミン化粧板が印刷紙の絵柄を有する場合は、その絵柄が鮮明になり、意匠性が向上する。
低屈折率層の屈折率は1.5以下であることが好ましい。指紋の屈折率は1.4〜1.5程度であり、メラミン樹脂層の屈折率は1.6〜1.7程度であるから、低屈折率層の屈折率を1.5以下とすることにより、指紋と低屈折率層との屈折率差を、指紋とメラミン樹脂層との屈折率差よりも小さくし、不燃性メラミン化粧板に付着した指紋を目立たなくすることができる。
本発明における低屈折率層は、(b2)常温ガラスコーティング剤と(a)オルガノシリカゾル、又は、(b1)フッ素樹脂又はアクリル樹脂と、シロキサンとが複合化されたシロキサングラフト型ポリマーと(a)オルガノシリカゾルを主成分とすることができる。低屈折率層は、上記(b2)と(a)又は(b1)と(a)のみから成っていてもよいし、その他の添加成分を含んでいてもよい。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明のメラミン化粧板の製造方法としては、例えば、
(1)基材に低屈折率層形成剤(例えば(a)常温ガラスコーティング剤とオルガノシリカゾルを主成分とする組成物、又は(b)フッ素樹脂又はアクリル樹脂と、シロキサンとが複合化されたシロキサングラフト型ポリマーとオルガノシリカゾルを主成分とする組成物)を塗布して転写シートを作成し、その転写シートを、最上層となるメラミン樹脂含浸パターン紙の上に置き、コア層とともに積層して熱圧成形(例えば、加熱温度110〜180℃、加圧条件5〜10MPa)し、成形後基材を除去する方法、
(2)基材に低屈折率層形成剤を塗布して転写シートを作成し、その転写シートをメラミン樹脂含浸オーバーレイ紙の上に置き、コア層とメラミン樹脂含浸パターン紙を積層して熱圧成形(例えば、加熱温度110〜180℃、加圧条件5〜10MPa)し、成形後基材を除去する方法、
(3)低屈折率層形成剤が塗布されたメラミン樹脂含浸パターン紙を、コア材とともに積層、あるいは低屈折率層形成剤が塗布されたメラミン樹脂含浸オーバーレイ紙を、メラミン樹脂含浸パターン紙とコア材とを積層し、熱圧成形する方法、
等が挙げられる。
メラミン樹脂含浸パターン紙は、例えば、坪量80〜140g/m程度の化粧板用化粧紙に、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂を主成分とする樹脂液を70〜160%の含浸率で含浸し、乾燥させて得ることができる。
更に、メラミン化粧板の表面における耐摩耗性を向上させる目的で、オーバーレイ原紙にメラミン−ホルムアルデヒド樹脂を主成分とする樹脂液を含浸したメラミン樹脂含浸オーバーレイ紙を最上層に積層して熱圧成形してもよい。メラミン樹脂含浸オーバーレイ紙は、例えば、坪量20〜60g/m程度のオーバーレイ原紙に、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂を主成分とする樹脂液を200〜400%の含浸率で含浸し、乾燥させて得ることができる。
本発明で用いる不燃性メラミン化粧板のコア層は、無機繊維基材に有機樹脂分と無機充填剤を含むスラリーを含浸させたプリプレグからなるものである。
無機繊維基材としては、ガラス繊維、ロックウール、炭素繊維、セラミック繊維などの無機繊維からなる不織布、織布などが挙げられ、無機繊維基材の坪量は、10〜200g/mの範囲が好適であり、とりわけ、耐熱性、耐炎性に優れ、スラリーの含浸性が優れるガラス繊維不織布を用いるのが好ましい。
有機樹脂分としては、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂とアミノ−ホルムアルデヒド樹脂を併用することにより、不燃性、強度、耐熱性などの物性が優れたものとなる。
フェノール−ホルムアルデヒド樹脂は、フェノール類とホルムアルデヒド類とをフェノール性水酸基1モルに対してアルデヒド類を1〜3モルの割合で塩基性触媒下或いは酸性触媒下にて反応させて得られるもので、フェノール類としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、オクチルフェノール、フェニルフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールFなどが挙げられ、アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、グリオキザール、トリオキザールなどが挙げられる。
また、必要に応じて尿素、尿素誘導体、パラトルエンスルフォンアミド、桐油、燐酸エステル類、グリコール類などの可塑化を促す変性剤で変性されたものも適用でき、塩基性触媒としては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、及びマグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属の酸化物や水酸化物、及びトリエチルアミン、トリエタノールアミンなどのアミン類、アンモニアが挙げられ、酸性触媒としては、パラトルエンスルフォン酸、塩酸などが挙げられる。
アミノ−ホルムアルデヒド樹脂としてはアミノ化合物、例えばメラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミンなどとホルムアルデヒドを反応させた初期縮合物のほか、メチルアルコール、ブチルアルコールなどの低級アルコ−ルによるエ−テル化、パラトルエンスルホンアミドなどの可塑化を促す反応性変性剤で変性されたものが適用でき、中でも耐久性に優れるメラミン−ホルムアルデヒド樹脂が好ましい。
スラリー中に含まれる無機充填剤としては、結晶水を含み高温時に分解し、吸熱、結合水を放出する水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物を必須成分とし、平均粒子径が0.5〜200μmの範囲のものを採用すると無機繊維基材への含浸適正が優れる。
該スラリー中の有機樹脂分としてのフェノール−ホルムアルデヒド樹脂とメラミン−ホルムアルデヒド樹脂の配合割合は固形分比で、1:0.1〜5とするのが望ましく、フェノール樹脂に対してアミノ−ホルムアルデヒド樹脂が少ないと強度、密着性が劣りやすくなり、多いと反りが大きくなる。また、有機樹脂分と無機充填剤との配合割合は5〜20:95〜80とするのが望ましく、有機樹脂分に対して無機充填剤が多くなると不燃性能が向上するものの密着性が低下し、また、無機充填剤が少なくなると密着性が向上するものの不燃性能が低下する。
無機繊維基材へのスラリー固形分含有率(%)は、数2で示される算出方法で、500〜3000%の範囲が好ましい。

上限を超えると固形分の脱落が多くなり取り扱いにくく、また下限に満たないと層間剥離しやすくなる。
フッ素樹脂又はアクリル樹脂と、シロキサンとが複合化されたシロキサングラフト型ポリマー((b1)成分)としては、例えば、フッ素樹脂又はアクリル樹脂と、シロキサンとを複合化したものが挙げられる。具体的には、(α)ウレタン結合を介してラジカル重合性不飽和結合部分を有する有機溶剤可溶性フッ素樹脂2〜70重量%、(β)下記の化学式1(化学式1において、R1は水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基であり、R2、R3、R4、R5、及びR6は互いに同一でも異なっていてもよい水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基であり、nは2以上の整数である)で示される片末端ラジカル重合性ポリシロキサン、及び/又は、下記化学式2(化学式2において、R7は水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基であり、R8、R9、R10、R11、及びR12は互いに同一でも異なっていてもよい水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基であり、pは0〜10の整数であり、qは2以上の整数である)で示される片末端ラジカル重合性ポリシロキサン4〜40重量%、及び(γ)ラジカル重合反応条件下において、前記(α)成分と、二重結合による重合反応以外には反応しないラジカル重合性単量体15〜94重量%を共重合することにより得られる。

また、他の、フッ素樹脂又はアクリル樹脂と、シロキサンとが複合化されたシロキサングラフト型ポリマーとしては、(α)ウレタン結合を介してラジカル重合性不飽和結合部分を有する有機溶剤可溶性フッ素樹脂2〜70重量%、(β)上記化学式1で示される片末端ラジカル重合性ポリシロキサン及び/又は上記化学式2で示される片末端ラジカル重合性ポリシロキサン5〜55重量%、(γ)アルコキシシリル基を有する単量体5〜55重量%、(δ)水酸基を有する単量体15〜50重量%、(ε)前記(α)〜(δ)成分とはラジカル重合以外に反応しない官能基を有する単量体0〜73重量%を共重合させて得られるものがある。
また、フッ素樹脂又はアクリル樹脂と、シロキサンとが複合化されたシロキサングラフト型ポリマーとしては、前記(α)成分の代わりに、ウレタン結合を介してラジカル重合性不飽和結合部分を有し,かつ有機溶剤に可溶なる硬化性基含有アクリル系(共)重合体を用いたものが挙げられる。
フッ素樹脂又はアクリル樹脂と、シロキサンとが複合化されたシロキサングラフト型ポリマーの市販例としては、ZX−007C、ZX−001、ZX−022、ZX−022H,ZX−028R、ZX−036(いずれも富士化成工業株式会社製)などが挙げられる。
常温ガラスコーティング剤((b2)成分)としては、例えば、アルコール可溶型有機ケイ素化合物を、水や有機溶媒などからなる溶液中でイオン化し、触媒としてハロゲン、ホウ素を添加したものがある。
3+イオンの役割は、Fイオンと反応することで、SiFの生成・揮発によるSiO量の減少を防ぐことにある。B3+イオンはFイオンと反応することでBF 錯イオンを生成し、Si(OR)のSiと極めて容易に交換してSiF n+1錯イオンとなり、下式の加水分解、脱水縮合が促進される結果、常温領域で金属酸化物ガラスが得られる。残存するB3+イオンはメタノール(CH )の存在によりB(OCHとして、Fイオンは基材等に含まれるOH基等と接触反応しHFとして気化消失する。ここで、Rはアルキル基、Mは金属、Xはハロゲンである。
3++4X → BX4
M(OR)n +BX4 +n/2H2O → MX n+1+nROH+B3+
MX n+1 +nHO → M(OH) + (n+1)X
M(OH) → 金属酸化物ガラス + H
ホウ素イオンB3+を与える化合物としては、例えば、トリアルコキシボランB(OR)3が挙げられる。中でもトリエトキシボランB(OEt)3は好適である。反応液中のB3+イオン濃度は1.0〜10.0モル/リットルの範囲が好ましい。また、ハロゲンイオンとしては、FおよびClもしくはこれらの混合物が好ましい。ハロゲンイオン源として用いる化合物としては、上記反応液中でFイオンおよびClイオンを生ずるものであればよく、例えば、Fイオン源としてはフッ化水素アンモニウムNH4F・HF、フッ化ナトリウムNaF等、Clイオン源としては塩化アンモニウムNH4Cl等が好適である。
常温ガラスコーティング剤の市販例としては、シラグシタールA6200、シラグシタールB4373(BN)(いずれも墨東化成工業株式会社製)などが挙げられる。
オルガノシリカゾル(a成分)としては、例えば、粒径1〜40nm(さらに好ましくは粒径7〜30nm)のコロイダルシリカを有機溶媒に安定的に分散させたコロイド溶液が挙げられる。シリカ濃度は1〜50重量%の範囲が好ましく、ゲル化防止のために40重量%以下のものがより好ましい。
オルガノシリカゾルの市販品としては、日産化学工業株式会社製のIPA−ST、IPA−ST−ZL、メタノールシリカゾル、NPC−ST−30、EG−ST、DMAC−ST等や、触媒化成工業株式会社製のOSCAL、扶桑化学工業株式会社製のクォートロン(登録商標)、クラリアントジャパン株式会社製のHighlink(登録商標)OGシリカオルガノゾル等が挙げられる。
本発明の組成物で用いるオルガノシリカゾルとしては、水性シリカゾルをアルコール等の親水性溶媒で置換したものが好ましい。水性シリカゾルを原料としたオルガノシリカゾルでは、シリカ表面の水酸基量が十分となるため、本発明の組成物を用いてメラミン化粧板の低屈折率層を形成した場合、低屈折率層とメラミン層の密着性が良く、メラミン化粧板の表面耐久性が向上する。疎水性溶媒に分散させる際、ゾルを安定化させるため表面を疎水化処理したオルガノシリカゾルでは、シリカ表面の水酸基量が不十分であり、低屈折率層とメラミン層の密着性が劣りやすくなる。
ここで、親水性(極性)溶媒とは、水との親和性を有する溶媒であり、例えば、分子内に水酸基、カルボキシル基、カルボニル基等の親水基を有する親水性有機溶媒である。親水性(極性)溶媒としては、プロトン性極性溶媒や非プロトン性極性溶媒が挙げられる。プロトン性極性溶媒の具体例として、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレンジアルコール、プロパノール等のアルコール系溶媒や、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、n−プロピルセロソルブなどのセロソルブ系溶媒が挙げられる。非プロトン性極性溶媒としては、アセトン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ピリジン等が挙げられる。
本発明の組成物において、上記(a)成分と、上記(b1)成分との配合割合は、上記(b1)成分1重量部(固形分換算)に対して、上記(a)成分4〜18重量部(固形分換算)とすることが好ましい。上記(a)成分が4重量部以上であることにより、シリカ表面の水酸基量が十分となり、低屈折率層とメラミンとの密着性が良く、メラミン化粧板の表面耐久性が向上する。また、18重量部以下であることにより、上記(b1)成分の量が低すぎることがなく、メラミン化粧板において、指紋が一層目立ちにくく、印刷紙の絵柄が一層鮮明になる。
本発明の組成物において、上記(a)成分と、上記(b2)成分との配合割合は、上記(b2)成分1重量部(固形分換算)に対して、上記(a)成分4〜18重量部(固形分換算)とすることが好ましい。上記(a)成分が4重量部以上であることにより、シリカ表面の水酸基量が十分となり、低屈折率層とメラミンとの密着性が良く、メラミン化粧板の表面耐久性が向上する。また、18重量部以下であることにより、上記(b2)成分の量が低すぎることがなく、メラミン化粧板において、指紋が一層目立ちにくく、印刷紙の絵柄が一層鮮明になる。
組成物が塗布される基材としては、例えば、プラスチックフィルムや金属箔が挙げられる。プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、アクリルフィルム等を使用することができる。
金属箔としては、例えば、金箔、銀箔、銅箔、亜鉛箔、インジウム箔、アルミニウム箔、錫箔、鉄(ステンレス(SUS)箔を含む)箔、チタン箔等が挙げられる。
基材に前記の組成物を塗布する場合は公知の方法、例えば、スプレーコート法、グラビアコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、カーテンコート法、リバースコート法、コンマコート法等を用いることができる。このような方法で得られた転写シートは、メラミン樹脂含浸紙(例えばメラミン樹脂含浸パターン紙、メラミン樹脂含浸オーバーレイ紙)の上に組成物の塗布面が当接するように積層され、コア材とともに熱圧成型される。
本発明の組成物を用いて形成された低屈折率層の厚み(乾燥時)は、上記(a)成分及び上記(b1)成分から成る組成物の場合は、0.5〜15μmの範囲が好ましい。厚みがこの範囲内であることにより、低屈折率層の屈折率を1.5以下にすることが容易になる。また、膜厚を0.5μm以上とすることにより、メラミン化粧板において、指紋が一層目立ちにくく、印刷紙の絵柄が一層鮮明になる。また、膜厚が15μm以下であることにより、低屈折率層の白化が起こりにくく、メラミン化粧板の外観が良好になる。
本発明の組成物を用いて形成された低屈折率層の厚み(乾燥時)は、上記(a)成分及び上記(b2)成分から成る組成物の場合は、0.5〜15μmの範囲が好ましい。厚みがこの範囲内であることにより、低屈折率層の屈折率を1.5以下にすることが容易になる。また、膜厚を0.5μm以上とすることにより、メラミン化粧板において、指紋が一層目立ちにくく、印刷紙の絵柄が一層鮮明になる。また、膜厚が15μm以下であることにより、低屈折率層の白化が起こりにくく、メラミン化粧板の外観が良好になる。
上記方法により、基材に低屈折率層形成剤を塗布し、前処理乾燥により溶剤を揮散させ、転写シートを得る。
前記転写シートを、メラミン樹脂含浸パターン紙の上に置きコア層の上に積層、あるいは転写シートをメラミン樹脂含浸オーバーレイ紙の上に置きコア層及びメラミン樹脂含浸パターン紙に積層し、これらを加熱加圧プレスを用いて、加熱温度110〜180℃、加圧条件5〜10MPaの成形条件で熱圧することにより表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得ることができる。
以下、本発明を実施例、比較例により説明するが、本発明は以下に示される例に何ら限定されるものではない。
1.組成物(A)の調製
常温ガラスコーティング剤(A)として、アルコール可溶型有機ケイ素化合物(例えばSi(OR))を、アルコール類(例えばイソプロパノ−ル)に混合し、触媒としてホウ素イオンB3+とハロゲンイオンFを添加し、pHを4.5〜5.0に調整した1液型のコーティング剤(商品名シラグシタールA6200 墨東化成工業株式会社製)を用いた。次いで、常温ガラスコーティング剤(A)とオルガノシリカゾルとしてIPA−ST(イソプロパノール分散シリカゾル、日産化学工業株式会社製)を固形分比(重量比)で1:10となるように混合し、イソプロパノールにて総固形分が20%となるように希釈して組成物(A)を得た。
2.メラミン樹脂含浸パターン紙(B)の製造
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂を主成分とする樹脂液を、坪量100g/mの黒色の化粧板用化粧紙に含浸、乾燥して、メラミン樹脂含浸パターン紙(B)を得た。樹脂の含浸率は、上記数1で示される算出方法で、100%であった。
3.プリプレグ(C)の製造
50g/mのガラス繊維不織布に、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂4.5部に対して、アミノ−ホルムアルデヒド樹脂3.5部、平均粒子径12μm水酸化アルミニウム92部を配合したスラリーを、数2に示すスラリー固形分含有率が1200%となるように含浸してプリプレグ(C)を得た。
4.転写シート(D)の製造
厚み30μmのOPPフィルムに、バーコート法により、乾燥膜厚が3μmとなるように組成物(A)を塗布し、前処理乾燥させて転写シート(D)を作成した。転写フィルムの表面には低屈折率層(E)が形成されている。
5.不燃性メラミン化粧板の製造
下から順に、転写シート(D)1枚、メラミン樹脂含浸パターン紙(B)1枚、プリプレグ(C)5枚、メラミン樹脂含浸パターン紙(B)1枚、転写シート(D)1枚を積層して、140℃,10MPa、80分間の条件で熱圧成形し、最後にOPPフィルムを除去し、実施例1の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
低屈折率層(E)の乾燥膜厚を0.5μmとした以外は、前記実施例1と同様にして、実施例2の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
低屈折率層(E)の乾燥膜厚を15μmとした以外は、前記実施例1と同様にして、実施例3の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
実施例1において、常温ガラスコーティング剤(A)とIPA−STの固形分比(重量比)を1:4となるように混合し、イソプロパノールにて総固形分が20%となるように希釈して組成物(A2)を得た以外は同様に実施し、実施例4の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
実施例1において、常温ガラスコーティング剤(A)とIPA−STの固形分比(重量比)を1:6となるように混合し、イソプロパノールにて総固形分が20%となるように希釈して組成物(A3)を得た以外は同様に実施し、実施例5の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
実施例1において、常温ガラスコーティング剤(A)とIPA−STの固形分比(重量比)を1:14となるように混合し、イソプロパノールにて総固形分が20%となるように希釈して組成物(A4)を得た以外は同様に実施し、実施例6の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
実施例1において、常温ガラスコーティング剤(A)とIPA−STの固形分比(重量比)を1:18となるように混合し、イソプロパノールにて総固形分が20%となるように希釈して組成物(A5)を得た以外は同様に実施し、実施例7の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
実施例1において、オルガノシリカゾルとしてメタノールシリカゾル(メタノール分散シリカゾル、日産化学工業株式会社製)を用いた以外は同様に実施し、実施例8の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
実施例1において、オルガノシリカゾルとしてNPC−ST―30(n−プロピルセロソルブ分散シリカゾル、日産化学工業株式会社製)を用いた以外は同様に実施し、実施例9の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
常温ガラスコーティング剤(A)に代えて、下記の常温ガラスコーティング剤(A’)を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、実施例10の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
(本実施例10における常温ガラスコーティング剤(A’))
アルコール可溶型有機ケイ素化合物(例えばSi(OR))を主剤とし、ホウ素イオンB3+とハロゲンイオンXを触媒とする2液型のコーティング剤(商品名 シラグシタールB4373(BN)、墨東化成工業株式会社製)である。主剤と触媒とは、主剤:触媒=10:1の割合で混合し、希釈溶剤で任意の濃度に希釈して用いる。
1.組成物(B)の調製
フッ素樹脂とシロキサンとが複合化されたシロキサングラフト型ポリマー(A)として、ZX−022H(水酸基価120、酸価0、溶剤種;キシレン/酢酸ブチル/イソプロピルアルコール、富士化成工業株式会社製)を用いた。次いで、シロキサングラフト型ポリマー(A)とオルガノシリカゾルとしてIPA−ST(イソプロパノール分散シリカゾル、日産化学工業株式会社製)を固形分比(重量比)で1:10となるように混合し、イソプロパノールにて総固形分が20%となるように希釈して組成物(B)を得た。
2.メラミン樹脂含浸パターン紙(B)の製造
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂を主成分とする樹脂液を、坪量100g/mの黒色の化粧板用化粧紙に含浸、乾燥して、メラミン樹脂含浸パターン紙(B)を得た。樹脂の含浸率は、上記数1で示される算出方法で、100%であった。
3.プリプレグ(C)の製造
50g/mのガラス繊維不織布に、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂4.5部に対して、アミノ−ホルムアルデヒド樹脂3.5部、平均粒子径12μm水酸化アルミニウム92部を配合したスラリーを、数2に示すスラリー固形分含有率が1200%となるように含浸してプリプレグ(C)を得た。
4.転写シート(D’)の製造
厚み30μmのOPPフィルムに、バーコート法により、乾燥膜厚が3μmとなるように組成物(B)を塗布し、前処理乾燥させて転写シート(D’)を作成した。転写フィルムの表面には低屈折率層(E’)が形成されている。
5.不燃性メラミン化粧板の製造
下から順に、転写シート(D’)1枚、メラミン樹脂含浸パターン紙(B)1枚、プリプレグ(C)5枚、メラミン樹脂含浸パターン紙(B)1枚、転写シート(D’)枚を積層して、140℃、10MPa、80分間の条件で熱圧成形し、最後にOPPフィルムを除去し、実施例11の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
低屈折率層(E’)の乾燥膜厚を0.5μmとした以外は、前記実施11と同様にして、実施例12の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
低屈折率層(E’)の乾燥膜厚を15μmとした以外は、前記実施11と同様にして、実施例13の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
実施例11において、シロキサングラフト型ポリマー(A)とIPA−STの固形分比(重量比)を1:4となるように混合し、イソプロパノールにて総固形分が20%となるように希釈して組成物(B2)を得た以外は同様に実施し、実施例14の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
実施例11において、シロキサングラフト型ポリマー(A)とIPA−STの固形分比(重量比)を1:6となるように混合し、イソプロパノールにて総固形分が20%となるように希釈して組成物(B3)を得た以外は同様に実施し、実施例15の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
実施例11において、シロキサングラフト型ポリマー(A)とIPA−STの固形分比(重量比)を1:14となるように混合し、イソプロパノールにて総固形分が20%となるように希釈して組成物(B4)を得た以外は同様に実施し、実施例16の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
実施例11において、シロキサングラフト型ポリマー(A)とIPA−STの固形分比(重量比)を1:18となるように混合し、イソプロパノールにて総固形分が20%となるように希釈して組成物(B5)を得た以外は同様に実施し、実施例17の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
実施例11において、オルガノシリカゾルとしてメタノールシリカゾル(メタノール分散シリカゾル、日産化学工業株式会社製)を用いた以外は同様に実施し、実施例18の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
実施例11において、オルガノシリカゾルとしてNPC−ST―30(n−プロピルセロソルブ分散シリカゾル、日産化学工業株式会社製)を用いた以外は同様に実施し、実施例19の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
実施例11において、シロキサングラフト型ポリマー(A)に代えて、フッ素樹脂とシロキサンとが複合化されたシロキサングラフト型ポリマー(B):ZX−007C(水酸基価58、酸価5、溶剤種;キシレン/酢酸ブチル、富士化成工業株式会社製)を用いた以外は、前記実施例11と同様にして、実施例20の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
実施例11において、シロキサングラフト型ポリマー(A)に代えて、フッ素樹脂とシロキサンとが複合化されたシロキサングラフト型ポリマー(C):ZX−001(水酸基価94、酸価0、溶剤種;キシレン/イソブタノール、富士化成工業株式会社製)を用いた以外は、前記実施例11と同様にして、実施例21の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
実施例11において、シロキサングラフト型ポリマー(A)に代えて、アクリル樹脂とシロキサンとが複合化されたシロキサングラフト型ポリマー(D):ZX−028−R(水酸基価100、酸価5、溶剤種;酢酸ブチル、富士化成工業株式会社製)を用いた以外は、前記実施例11と同様にして、実施例22の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
実施例11において、シロキサングラフト型ポリマー(A)に代えて、フッ素樹脂とシロキサンとが複合化されたシロキサングラフト型ポリマー(E):ZX−022(水酸基価120、酸価5、溶剤種;キシレン/酢酸ブチル、富士化成工業株式会社製)を用いた以外は、前記実施例11と同様にして、実施例23の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
実施例11において、シロキサングラフト型ポリマー(A)に代えて、アクリル樹脂とシロキサンとが複合化されたシロキサングラフト型ポリマー(F):ZX−036(水酸基価119,溶剤種 酢酸ブチル/2−プロパノール、富士化成工業株式会社製)を用いた以外は、前記実施例11と同様にして、実施例24の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
実施例1において、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂を10.0部、アミノ−ホルムアルデヒド樹脂を9.0部とした以外は同様に実施して、実施例25の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
実施例1において、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂を2.5部、アミノ−ホルムアルデヒド樹脂を2.5部とした以外は同様に実施して、実施例26の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。
実施例11において、メラミン樹脂含浸パターン紙(B)の表面に組成物(B)を乾燥膜厚が3μmとなるように塗布し、プリプレグ(C)を5枚と積層し、同様に熱圧成形した。
実験例1
実施例1において、常温ガラスコーティング剤(A)とIPA−STの固形分比(重量比)を1:4となるように混合して、イソプロパノールにて総固形分が20%となるように組成物(A6)を得た以外は同様に実施して、実験例1の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。この化粧板では、表面耐久性が実施例1〜10に比較してやや劣る結果であった。
実験例2
実施例1において、常温ガラスコーティング剤(A)とIPA−STの固形分比(重量比)を1:20となるように混合して、イソプロパノールにて総固形分が20%となるように希釈して組成物(A7)を得た以外は同様に実施して、実験例2の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。この化粧板では、耐指紋性、柄鮮明性が実施例1〜10に比較してやや劣る結果であった。
実験例3
実施例11において、シロキサングラフト型ポリマー(A)とIPA−STの固形分比(重量比)を1:3となるように混合して、イソプロパノールにて総固形分が20%となるように希釈して組成物(B6)を得た以外は同様に実施して、実験例3の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。この化粧板では、表面耐久性が実施例11〜26に比較してやや劣る結果であった。
実験例4
実施例11において、シロキサングラフト型ポリマー(A)とIPA−STの固形分比(重量比)を1:20となるように混合して、イソプロパノールにて総固形分が20%となるように希釈して組成物(B7)を得た以外は同様に実施して、実験例4の、表面に低屈折率層が形成された不燃性メラミン化粧板を得た。この化粧板では、耐指紋性、柄鮮明性が実施例11〜26に比較してやや劣る結果であった。
実験例5
実施例1において、アミノ−ホルムアルデヒド樹脂を0.3部とした以外は同様に実施して、実験例5の化粧板を得た。
実験例6
実施例1において、アミノ−ホルムアルデヒド樹脂を21部とした以外は同様に実施して、実験例6の化粧板を得た。
実験例7
実施例1において、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂を13.5部、アミノ−ホルムアルデヒド樹脂を10.5部とした以外は同様に実施して、実験例7の化粧板を得た。
実験例8
実施例1において、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂を2.5部、アミノ−ホルムアルデヒド樹脂を2部とした以外は同様に実施して、実験例8の化粧板を得た。
比較例1
前記実施例1と同様にして、メラミン樹脂含浸パターン紙(B)、プリプレグ(C)を製造した。そして、メラミン樹脂含浸パターン紙(B)を1枚、プリプレグ(C)を5枚、メラミン樹脂含浸パターン紙(B)を1枚積層し、温度140℃、圧力10MPa、80分間の条件で熱圧成形し、不燃性メラミン化粧板を製造した。
次に、実施例1〜26、実験例1〜8、及び比較例1で製造したメラミン化粧板の評価を行った。
(評価方法)
耐指紋性の評価
メラミン化粧板表面に実際に指紋を付着させ、目視にて指紋がどれだけ目立つかを評価した。評価の基準は以下のとおりとした。
○:指紋が目立たない。
△:指紋が若干目立つ。
×:指紋が目立つ。
柄鮮明性の評価
メラミン化粧板の印刷柄の鮮明性について、斜光にて目視で評価した。鮮明性の基準は以下のとおりとした。
○:印刷柄が鮮明に確認できる。
△:若干光の照り返し・白ボケがある。
表面耐久性の評価
化粧板表面を乾燥したウエスにより、約300g/cmの荷重で100往復払拭し、表面の艶の変化を目視で確認する。
○:変化無し。
△:若干艶変化。
×:艶変化。
屈折率の測定
メラミン化粧板の表面における屈折率を、多波長アッベ屈折計 DR−M2(株式会社アタゴ)により測定した。測定波長は589nmとした。
表面硬度の測定
JIS K 5600;1999(塗料一般試験方法)に基づき、荷重1kgにて測定した。
耐摩耗性の測定
JIS K 6902;1998(熱硬化性樹脂高圧化粧板試験方法)に基づいて、メラミン化粧板の耐摩耗性を測定した。
不燃性の評価
ISO5660準拠したコーンカロリーメーターによる20分試験の発熱性試験。評価方法において総発熱量が8MJ/m以下であり、最高発熱速度が10秒以上継続して200kW/mを超えておらず、試験後の試験体において裏面まで貫通する割れ、ひび等がない場合を○とした。この3条件を一つでも満たさないものを×とした。
耐熱密着性:200℃に保持した熱体を10分間化粧板表面に接触させて、層間の剥離、パンクが無いものを○、剥離、パンクしたものを×とした。
強度:500gの鉄球をサンプルの20cm上方より落下させ、割れなかったものを○、割れたものを×とした。
(評価結果)
化粧面の評価結果を表1、表2に示す。





不燃性、耐熱密着性、強度の評価結果を表3に示す。

表1、表2に示すように、実施例1〜26の不燃性メラミン化粧板は、指紋が目立ちにくく、鮮明性に優れ、屈折率が小さく、表面耐久性に優れていた。また、実施例1〜26の不燃性メラミン化粧板は、外観が良好であり、白化や反りが発生しなかった。
それに対し、比較例1のメラミン化粧板では、指紋が目立ち、鮮明性に劣り、屈折率が大きかった。

Claims (3)

  1. メラミン樹脂層とコア層からなる不燃性メラミン化粧板であって、前記メラミン樹脂層よりも上層に、常温ガラスコーティング剤とオルガノシリカゾル、或いはフッ素樹脂又はアクリル樹脂と、シロキサンとが複合化されたシロキサングラフト型ポリマーとオルガノシリカゾルを必須成分とする低屈折率層が形成されてなることを特徴とする不燃性メラミン化粧板。
  2. 前記低屈折率層の屈折率が1.5以下であることを特徴とする請求項1記載の不燃性メラミン化粧板。
  3. 前記コア層が、無機繊維基材に、有機樹脂分としてのフェノール−ホルムアルデヒド樹脂とアミノ−ホルムアルデヒド樹脂と金属水酸化物を必須成分とするスラリーが含浸されたプリプレグからなることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の不燃性メラミン化粧板。
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