JP2005271770A - 運転姿勢調節装置 - Google Patents

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晴彦 佐藤
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Abstract

【課題】 運転者の体格にかかわらず、適正なアイポイントが得られる運転姿勢調節装置を提供する。
【解決手段】 姿勢調節装置は、アクセルペダル1、ブレーキペダル2およびシートクッション7を支持する可動フロア3を運転者に対して前方斜め下方向に前後スライドさせる可動フロアスライドレール8と、シート座面7aを運転者に対して後方斜め下方向に前後スライドさせるシートスライドレール11と、可動フロアスライドレール8とシートスライドレール11の位置固定および位置移動を行うスライド駆動手段9と、運転者の体格に応じてスライド駆動手段9を駆動し、極めて小さい体格から所定体格まではシート座面7aのスライドを位置固定して可動フロア3の位置を調節し、所定体格より大きい場合は可動フロア3のスライドを位置固定してシート座面7aの位置を調節する姿勢調節手段23と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、運転者の運転姿勢(ドライビングポジション)を調節する運転姿勢調節装置の技術分野に属する。
従来の運転姿勢調節装置としては、ブレーキペダルおよびアクセルペダルの位置を、車両前後方向に移動可能とし、運転者の体格が小さい場合には、シートを前上方向へ動かし、かつペダルを車両後方へ移動させることにより、運転者の目の位置(アイポイント)の適正化を狙った技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−96784号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、アイポイントの高さを一定に保つことは可能であるが、運転者の体格によってアイポイントの車両前後方向位置が変化するため、適正なアイポイントを得られないという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、運転者の体格にかかわらず、適正なアイポイントが得られる運転姿勢調節装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明では、アクセルペダルとスロットル間、ブレーキペダルとブレーキ間がフレキシブルな伝達手段で連結され、アクセルペダル、ブレーキペダルの位置を調節する運転姿勢調節装置において、
前記アクセルペダルとブレーキペダルを固定した可動フロアと、
この可動フロアに設けられ、シートを支持するシート支持部材と、
前記可動フロアを、シート支持部材に対して前方斜め下方向に前後スライドさせる可動フロアスライド手段と、
前記シートのシート座面を、シート支持部材に対して後方斜め下方向に前後スライドさせるシート座面スライド手段と、
前記可動フロアスライド手段とシート座面スライド手段の位置固定および位置移動を行うスライド駆動手段と、
運転者の体格に応じてスライド駆動手段を駆動し、極めて小さい体格から所定体格まではシート座面のスライドを位置固定して可動フロアの位置を調節し、所定体格より大きい場合は可動フロアのスライドを位置固定してシート座面の位置を調節する姿勢調節手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、体格の小さい運転者から所定の体格までの運転者の場合には、可動フロアの位置を調節してアイポイントを適正な一定位置にでき、運転者の体格が所定の体格より大きい場合には、シート座面の位置を調節してアイポイントを運転視界が悪化しないよう後退させることができるため、運転者の体格にかかわらず、適正なアイポイントが得られる。
以下に、本発明の運転姿勢調節装置を実施するための最良の形態を、実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は実施例1の運転姿勢調節装置の構成を示す側面図、図2は実施例1の運転姿勢調節装置の構成を示す平面図である。
アクセルペダル1、ブレーキペダル2は可動フロア3に固定されており、ブレーキペダル2はフレキシブルなホースであるブレーキ伝達手段4でブースタ5、マスタシリンダ6と繋がっている。アクセルペダル1は電子スロットルであり、図外のエンジンとは機械的に繋がっていない。
可動フロア3はシートクッション7下に設置した可動フロアスライドレール(可動フロアスライド手段)8上に係合しており、可動フロアスライドレール8のスライド方向に動くことができる。スライド方向は、勾配を持った車両前後方向であり、その角度は図1の可動フロアスライド角度θfである。
そのため、可動フロア3に固定されているペダル1,2の位置(以下、ペダル位置の代表値として運転者の踵の位置を想定したヒールポイントを用いる)は、可動フロアスライドレール8と同じ勾配を持った前後方向に動くことになる。これを動かす手段はスライド駆動手段9であり、回転型のモータである。この回転軸にギヤが付いており、このギヤの回転で可動フロアスライドレール8が前後方向に動くものとする。
この可動フロアスライドレール8の下部およびスライド固定手段10はシート座面7aと一体的に構成されている。シート座面7a下部には、シートスライドレール(シート座面スライド手段)11があり、シート座面7aはシートスライドレール11下部のシート支持台座(シート支持部材)12に対して、斜め前後方向(図1中のシートスライド角θsにて)に動くことができる。
ここで、シート支持台座12は、前後方向には動かないが、下部にXリンク13を持っており、シート高さ駆動手段14の駆動により、上下方向に高さ調節可能である。この高さ調節により、シート支持台座12、それにシートスライドレール11で係合しているシート座面7a、さらにシート座面7aに可動フロアスライドレール8で係合している可動フロア3を一体的に高さ調節できる。
ここで、モータであるスライド駆動手段9の回転軸には回転伝達手段15が繋がっている。この回転伝達手段15は、回転を伝えるフレキシブルなケーブルである。回転伝達手段15のもう一方はスライド固定調節手段16に繋がっている。スライド固定調節手段16はプーリであり、回転伝達手段15により回転すると共に、その回転力をスライド固定手段10に伝える。スライド固定手段10はピンであり、スライド固定調節手段16により図1の上下方向に動くものとする。
シート座面7a下部には、スライド固定手段10が噛み合うシート側固定手段係合穴17が設けられている。スライド固定手段10の位置が高い場合は、シート側固定手段係合穴17にスライド固定手段10が噛み合って、シート座面7aの前後位置は、シート支持台座12に対して固定となる。
スライド固定手段10の位置がある一定値より低い場合は、シート側固定手段係合穴17から抜け、シート座面7aの前後位置は、シート支持台座に対してフリーになる。また、可動フロア3の後部には、可動フロア側固定手段係合穴18が設けられている。この可動フロア側固定手段係合穴18は、スライド固定手段10の位置が低い場合に、スライド固定手段10がこの可動フロア側固定手段係合穴18に差し込まれる場所に設置している。
スライド固定手段10の位置は、スライド駆動手段9の状態、つまり可動フロア3の前後位置と連動しており、スライド固定手段10がこの可動フロア側固定手段係合穴18に差し込まれるとき、可動フロア3の前後位置は、最も前方の位置(つまり可動フロア前端が、車体パネル19にギリギリの位置)である。
この場合は、可動フロア3の位置はシート支持台座12に対して固定される。この状態からスライド駆動手段9を駆動すると、可動フロア3の位置が固定されているため、シート座面7aが前後方向にスライドすることになる。
ステアリングホイール20と図外のステアリングラックは、フレキシブルなケーブルであるステアリング伝達手段21で繋がっており、ステアリングホイール20の位置(ステアリング位置)は自由に動かすことができる。ステアリングホイール20の裏にはステアリング位置駆動手段22があり、この動作によりステアリング位置は前後方向に調節可能である。
なお、図2において、シートの中の機構は、外側からXリンク13、可動フロアスライドレール8、シートスライドレール11の順である。スライド固定手段10およびスライド固定調節手段16は、車体幅方向の中央位置に設置している。
姿勢調節手段23は、3つの駆動手段(スライド駆動手段9、シート高さ駆動手段14およびステアリング位置駆動手段22)の駆動を制御する。この姿勢調節手段23は、体格入力手段24により得られる運転者の体格、キー位置検出手段25により得られる車両の状態に基づいて、運転者の最適姿勢、アイポイントから各駆動手段9,14,22の目標値を算出し、各駆動手段9,14,22に対し、駆動指令を出力する。体格入力手段24は、例えば、車室内のディスプレイ上のタッチパネルで身長の値を入力する方法とする。
次に、作用を説明する。
[運転姿勢調節作用]
図3に、体格が大きい運転者と体格が小さい運転者の運転姿勢を示す。最小体格から所定体格までの運転者は、アイポイントが一定の位置、図3中のアイポイント標準位置となるよう調節する。
ここで、『所定体格』とは、運転者がアイポイント標準位置で最適な姿勢を取ったとき、図1において、可動フロア前端3aが車体パネル19に接触しないギリギリの体格である。この体格は、標準体格よりも大きめの体格であり、体格の分布で90%タイル程度とする。また、『アイポイント標準位置』とは、前方視界が良好で、かつ頭上部の圧迫感も感じない最も良いアイポイントである。この場合の前方下方角はθdとする。
また、ステアリング、シートおよびヒールの位置は、最小体格から所定体格までのどの体格の場合であっても、このアイポイントを取り、かつ体の角度が一定となるように調節している。そのため、ヒール位置とアイポイントを結んだ角度はこの体格の範囲では一定であり、図3で示すθhとする。
この所定体格以上の体格では、アイポイントは斜め上方向に後退させ、最も大きい体格では図3のアイポイント最大体格位置とする。後退させる場合は、図3のアイポイント後退角度θeを取る。この角度θeは、前述のアイポイント標準位置における前方下方角θdと同じ値とする。これは、体格が所定体格以上になっても、前方道路の見え方を同じにするという考え方である。このアイポイントとするため、シート位置はシートスライド角度θsで後退させる。この角度θsは、前述のヒールアイポイント角度θhから、アイポイント後退角度θeを減算した値である。
図4〜図6に、各体格における機構の状態を示す。
最小体格から所定体格までは図4の状態であり、スライド固定手段10はシート側固定手段係合穴17と噛み合っており、シート座面7aの前後位置は固定であるが、スライド駆動手段9の動きによりヒール位置が前後に動く。
図5は、所定体格の場合である。スライド固定手段10はシート側固定手段係合穴17および可動フロア側固定手段係合穴18の両方に対し、噛み合う寸前の状態である。図6は所定体格より大きく、最大体格より小さい場合であり、スライド固定手段10は可動フロア側固定手段係合穴18に結合しており、可動フロア3は動かず、シート座面7aが角度θsにて後退する。
図7に、姿勢調節手段23で命令する体格(ここでは代表値として身長とする)とステアリング位置Pの関係を示す。最小体格の場合は最も後ろP1であり、所定体格hlまでは体格が大きくなると車両前方になる。これを超えるとシート位置が後方に移動するため、体格が大きくなってもステアリング位置は若干後方へ移動させ、最大体格でP3となる。
図8は、身長とシート高さSの関係である。シート高さSは、アイポイントを固定するため、身長が高くなると位置を低くする。しかし、所定体格hlで最低位置S2となり、それ以上ではそのままである。図9は、身長とスライド駆動手段回転量Hの関係である。スライド駆動手段9の駆動により、所定体格hlまでは可動フロア3が移動し、それ以上ではシート座面7aが移動するが、これは前述のスライド固定手段10の機構により自動に切り替わるため、姿勢調節手段23ではそれに関係なくスライド駆動手段回転量Hを比例的に調節するだけである。
[運転姿勢調節制御処理]
図10は、姿勢調節手段23で実行される運転姿勢調節制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ステップS101では、まず初期値として、運転者の身長hに所定値を設定し、ステップS102へ移行する。
ステップS102では、キー位置検出手段25からキー位置を見て、乗降時か運転時かを判断する。運転時の場合にはステップS103へ移行し、乗降時の場合にはステップS108へ移行する。
ステップS103では、体格入力手段24を見て入力があれば身長hを更新し、ステップS104へ移行する。
ステップS104では、身長hから、図7〜9により、ステアリング位置P、シート高さS、スライド駆動手段回転量Hを算出し、ステップS105へ移行する。
ステップS105では、ステアリングポスト位置がステップS104で算出したPとなるよう、ステアリング位置駆動手段22を駆動し、ステップS106へ移行する。
ステップS106では、シート高さがステップS104で算出したSとなるよう、シート高さ駆動手段15を駆動し、ステップS107へ移行する。
ステップS107では、スライド駆動手段回転量がステップS104で算出したHとなるよう、スライド駆動手段9を駆動し、ステップS111へ移行する。
ステップS108では、ステアリング位置が最前位置P2となるよう、ステアリング位置駆動手段22を駆動し、ステップS109へ移行する。
ステップS109では、シート高さが最低位置S2となるよう、シート高さ駆動手段14を駆動し、ステップS110へ移行する。
ステップS110では、スライド駆動手段回転量が最大位置H3となるよう、スライド駆動手段9を駆動し、ステップS111へ移行する。
ステップS111では、キーオフを判断する。キーオフの場合には本制御を終了し、キーオンの場合にはステップS102へ移行する。
[運転姿勢調節制御作動]
運転時には、図10のフローチャートにおいて、ステップS101→ステップS102→ステップS103→ステップS104→ステップS105→ステップS106→ステップS107→ステップS111へと進む流れとなる。すなわち、ステップS103において、体格入力手段24により運転者の身長hが入力された場合は、ステップS104において、身長hに基づいてステアリング位置P、シート高さSおよびスライド駆動手段回転量Hが算出される。続いて、ステップS105〜ステップS107において、算出されたステアリング位置P、シート高さSおよびスライド駆動手段回転量Hとなるよう、各駆動手段9,14,22が駆動される。
乗降時には、図10のフローチャートにおいて、ステップS101→ステップS102→ステップS108→ステップS109→ステップS110→ステップS111へと進む流れとなる。すなわち、ステップS108〜ステップS110において、ステアリング位置、シート高さおよびスライド駆動手段回転量が、最前位置P2、最低位置S2および最大位置H3となるよう、各駆動手段9,14,22が駆動される。
[従来技術との対比]
従来の体格が異なった場合に運転者の視界、姿勢を補正するものとしては、例えば、特開平7−96784号公報に記載の運転姿勢調節装置が知られている。この従来技術は、ペダル(アクセルペダルおよびブレーキペダル)の位置を前後方向に可動とし、体格が小さい場合はシートを前上方向に動かし、かつペダルを後ろ方向に移動させるものである。これにより、運転者のアイポイントが、どの体格でも適正な高さになることを狙っている。
ところが、上記従来技術では、小さい人の場合にシートの高さを高くするため、運転者のヒップポイント(下肢の付け根。大腿骨上の大転子。)とフロア上の踵位置(以下ヒールポイント)との高さは、小さい人の方が大きい人より高くなってしまう。
ここで、最適な運転姿勢を考えた場合、ヒップポイント〜ヒールポイント高さは、小さい人の方が大きい人よりも小さくすべきである。また従来例では運転者のアイポイントの高さは適正化できるものの、前後方向は体格により異なるという問題点がある。
アイポイントを決める要因として、前方の見え方(アイポイント高さに起因)の他に、ルーフ前端のサンバイザ付近の煩わしさ、メータとアイポイントとの視距離等があるため、最適なアイポイント(高さ、前後共)は体格によらず一定であることがベストだと考えられる。さらに、アイポイントの前後位置を固定にした場合、ペダルを前後に動かす範囲は200mm〜300mm程度と極めて大きく、フロアが固定でペダルのみを前後方向にスライドさせる従来例の機構では、足上付近にユニットが出っ張ってしまい、成立させることが難しいと考えられる。
そこで、ここではペダルと足を置くフロアを一体的に可動するようにして、運転者の体格が異なっても、アイポイントが前後方向、高さ方向共一定である運転姿勢調節装置を考える。しかしながら、アイポイントをどの体格でも一定の最適位置にするため、所定値より体格の大きい運転者の最適姿勢にペダル位置を設定すると、ペダルの装置とフロア、ダッシュの車体パネルが干渉するという問題点がある。そのため、体格が所定値までの運転者は前述のようにアイポイントを一定位置とするが、体格が所定値より大きい場合は、アイポイントを若干後退させるものとする。
ところが、体格が所定値までの運転者でアイポイントを一定位置にしてペダル位置を調節する機構は、ペダル一体の可動フロアを前後方向に動かすだけなのでアクチュエータが一つで済むが、体格が所定位置より大きい場合でアイポイントを後退させる場合は、シートを車両に対して後退させるため、アクチュエータがもう一つ必要となる。これは、コストアップおよび機構の複雑化の要因である。
これに対し、実施例1の運転姿勢調節装置では、可動フロア3のスライド位置とシート座面7aのスライド位置を同時に調節可能なスライド駆動手段9を設け、このスライド駆動手段9の回転量Hを、姿勢調節手段23で制御する構成とすることで、ペダルの前後方向位置およびシートの前後方向位置の調節を、少ないアクチュエータ数で実現している。
次に、効果を説明する。
実施例1の運転姿勢調節装置にあっては、以下に列挙する効果が得られる。
(1) 姿勢調節手段23は、極めて小さい体格から所定体格までは、シート座面7aのスライドを位置固定して可動フロア3の位置を調節し、所定体格より大きい場合は可動フロア3のスライドを位置固定してシート座面7aの位置を調節するため、運転者の体格にかかわらず、適正なアイポイントが得られる。
(2) 姿勢調節手段23は、極めて小さい体格から所定体格までは、運転者のアイポイントが一定の位置となるよう、スライド駆動手段9を駆動するため、体格の小さい運転者から所定の体格までの運転者の場合に、アイポイントを適正な一定位置とすることができる。
(3) シート座面7aの角度を、所定体格より大きい場合は体格が大きくなるにつれて運転者のアイポイントが所定の角度θeで上がるように設定し、運転者のアイポイントが上がる角度θeを、所定体格の場合の前方道路が見える最大角度と同じとしたため、運転者の体格が所定の体格より大きい場合に、アイポイントを運転視界が悪化しないよう後退させることができる。
(4) シート座面7aのスライド角度θsを、所定体格の場合の踵位置とアイポイントを結んだ線の角度θhと、運転者のアイポイントが上がる所定角度θeとの差としたため、体格が所定体格以上となっても、適正な運転姿勢を保ちつつ、前方道路の見え方を同じにすることができる。
(5) スライド駆動手段9の動きにより一つの部材で可動フロア3またはシート座面7aのどちらか一方のスライドのみを位置固定するスライド固定手段10を設け、このスライド固定手段10を、スライド駆動手段9の動きにより押し引きされるピンとしたため、可動フロア3とシート座面7の一方の位置固定を簡単な構造で実現できる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1に示した構成に限定されるものではなく、スライド駆動手段、ステアリング位置駆動手段およびシート高さ駆動手段の具体的な構造は任意である。
実施例1の運転姿勢調節装置の構成を示す側面図である。 実施例1の運転姿勢調節装置の構成を示す平面図である。 体格が大きい運転者と体格が小さい運転者の運転姿勢を示す側面図である。 最小体格の場合の機構の状態を示す側面図である。 所定体格の場合の機構の状態を示す側面図である。 最大体格の場合の機構の状態を示す側面図である。 身長とステアリング位置の関係を示す図である。 身長とシート高さの関係を示す図である。 身長とスライド駆動手段回転量の関係を示す図である。 姿勢調節手段で実行される運転姿勢調節制御処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 アクセルペダル
2 ブレーキペダル
3 可動フロア
3a 可動フロア前端
4 ブレーキ伝達手段
5 ブースタ
6 マスタシリンダ
7 シートクッション
8 可動フロアスライドレール
9 スライド駆動手段
10 スライド固定手段
11 シートスライドレール
12 シート支持台座
13 Xリンク
14 シート高さ駆動手段
15 回転伝達手段
16 スライド固定調節手段
17 シート側固定手段係合穴
18 可動フロア側尾固定手段係合穴
19 車体パネル
20 ステアリングホイール
21 ステアリング伝達手段
22 ステアリング位置駆動手段
23 姿勢調節手段
24 体格入力手段
25 キー位置検出手段

Claims (5)

  1. アクセルペダルとスロットル間、ブレーキペダルとブレーキ間がフレキシブルな伝達手段で連結され、アクセルペダル、ブレーキペダルの位置を調節する運転姿勢調節装置において、
    前記アクセルペダルとブレーキペダルを固定した可動フロアと、
    この可動フロアに設けられ、シートを支持するシート支持部材と、
    前記可動フロアを、シート支持部材に対して前方斜め下方向に前後スライドさせる可動フロアスライド手段と、
    前記シートのシート座面を、シート支持部材に対して後方斜め下方向に前後スライドさせるシート座面スライド手段と、
    前記可動フロアスライド手段とシート座面スライド手段の位置固定および位置移動を行うスライド駆動手段と、
    運転者の体格に応じてスライド駆動手段を駆動し、極めて小さい体格から所定体格まではシート座面のスライドを位置固定して可動フロアの位置を調節し、所定体格より大きい場合は可動フロアのスライドを位置固定してシート座面の位置を調節する姿勢調節手段と、
    を備えることを特徴とする運転姿勢調節装置。
  2. 請求項1に記載の運転姿勢調節装置において、
    前記姿勢調節手段は、極めて小さい体格から所定体格までは、運転者のアイポイントが一定の位置となるよう、可動フロアのスライド位置を調節することを特徴とする運転姿勢調節装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の運転姿勢調節装置において、
    前記シート座面のスライド角度を、所定体格より大きい場合は体格が大きくなるにつれて運転者のアイポイントが所定の角度で上がるように設定し、運転者のアイポイントが上がる角度を、所定体格の場合の前方道路が見える最大角度と同じとしたことを特徴とする運転姿勢調節装置。
  4. 請求項3に記載の運転姿勢調節装置において、
    運転者のアイポイントが上がる所定角度をθe、所定体格の場合の踵位置とアイポイントを結んだ線の角度をθhとしたとき、
    前記シート座面のスライド角度θsを、θhとθeの差としたことを特徴とする運転姿勢調節装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の運転姿勢調節装置において、
    前記スライド駆動手段の動きにより一つの部材で可動フロアまたはシート座面のどちらか一方のスライドのみを位置固定するスライド固定手段を設け、
    このスライド固定手段を、スライド駆動手段の動きにより押し引きされるピンとしたことを特徴とする運転姿勢調節装置。
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