JP2005145405A - 車両の運転姿勢調整装置 - Google Patents
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Abstract
シートの座面位置を調整するシート位置調整手段と、ペダルを操作する乗員の脚部が載置されるところのフロアパルネルの上下位置を調整するフロアパネル位置調整手段とを設け、かつ、これら両手段を操作する運転姿勢調整操作手段を設けることで、乗員の体格差に左右されることなく、適切な運転姿勢の設定と、前方視界の確保とが両立でき、またシートの前後方向への調整量が小さくても上述の適切な運転姿勢が得られ、さらにフロアを調整するので、適切なペダル操作を確保することができる車両の運転姿勢調整装置の提供を目的とする。
【解決手段】
乗員の運転姿勢を調整する車両の運転姿勢調整装置であって、シート4の座面位置を調整可能なシート位置調整手段17と、ペダル9を操作する乗員の脚部が載置されるフロアパネル10の少なくとも上下位置を調整可能なフロアパネル位置調整手段30とを備え、上記シート位置調整手段17と上記フロアパネル位置調整手段30とを操作可能な運転姿勢調整操作手段23とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図4
Description
すなわち、体格の大きい乗員Lはシート100に着座した状態下において、そのアイポイントが上方に位置するので、図27に視線ラインeLを点線で示すように充分な前方視界が確保されるが、体格の小さい乗員Sはシート100に着座した状態下において、そのアイポイントが下方に位置するので、図27に視線ラインeSを仮想線で示すように、ボンネット106に遮られて充分な前方視界の確保が困難で、特に手前部分の視認領域が小さくなる問題点があった。
図29に示すこの従来装置は、シート200を前方上部と後方下部との間にスラント方向に位置調整すべく構成すると共に、ブレーキ用および/またはアクセル用のペダル201を略水平方向に前後位置調整し、ペダル201とシート200との間の位置関係を乗員の体格に応じて略一定に維持すべく構成したものである。
上述の所定の関係は、シートが下部から斜め上方前部に移動する時、フロアパネルは下方から上方に移動し、シートが上部から斜め下方後部に移動する時、フロアパネルは上方から下方に移動する関係に設定してもよい。
上記構成によれば、シートの座面高さとシートの座面の角度との双方が調整されるので、乗員の体格の如何にかかわらず前方視界を確保しつつ、より一層適切な運転姿勢を得ることができる。
上記構成によれば、シートの座面位置の調整、並びにフロアパネルの上下位置の調整に加えて、ペダルの操作角度が調整できるので、乗員の体格差に左右されることなく適正なペダル操作を行なうことができる。
上述の所定の関係は、シートが下部から斜め上方前部に移動する時、フロアパネルは下方から上方に移動し、ペダルはその回転センタを中心として乗員に近づく方向へ回動し、シートが上部から斜め下方後部に移動する時、フロアパネルは上方から下方に移動し、ペダルはその回転センタを中心として乗員から遠ざかる方向へ回動する関係に設定してもよい。
上記構成によれば、適切な運転姿勢の設定と、前方視界の確保とをより一層良好に両立することができる。
図面は車両の運転姿勢調整装置を示すが、まず図1、図2、図3を参照して、その基本的構成(技術思想)の概要について説明する。
図1〜図3においてLは体格が大きい乗員、Mは体格が標準(中位)の乗員、Sは体格が小さい乗員で、これら乗員L,M,Sはシートクッション1と、シートバック2と、ヘッドレスト3とを備えたシート4(運転席としてのドライバーズシート)に着座する。
体格の大きい乗員については従来の上腿と下腿との開角(135度前後)よりも若干小さい開角(128度前後)の安楽な姿勢を維持したままヒップポイントを下げて、このヒップポイントP1を従来のヒップポイントP11に対して下方かつ前方に設定している。
同図において、シート4と対応するフロアパネル7にはロアレール13およびアッパレール14を取付け、乗員の好みに応じてシート4の前後動が可能なシートスライド機構15を構成している。なお、アッパレール14は通常時にあってはロアレール13に位置固定されている。
上述のアッパレール14とシートフレーム16との間には、シート4の座面位置の高さ、シート4の座面の角度を調整可能なシート位置調整手段17を設けている。
図4に示すように、アクセルペダル9を操作する乗員の脚部(踵参照)が載置されるところの可動フロア10の上下位置および可動フロア10のフロアパネル角度を調整するフロアパネル位置調整手段としての可動フロア調整機構30を設けている。
つまり、フレキシブルシャフト29の回転時に、可動フロア調整機構30を介して可動フロア10が図8、図9、図10に示すそれぞれの位置d,f,gに調整される。この可動フロア10の上下位置および該可動フロア10のフロアパネル角度は図3に点線、実線、仮想線で示した状態に対応し、図8に示す位置dは乗員Lの脚部載置状態に対応し、図9に示す位置fは乗員Mの脚部載置状態に対応し、図10に示す位置gは乗員Sの脚部載置状態に対応するものである。なお、上述の可動フロア10の上面はフロアマット41により覆われるように構成している。
このペダル位置調整手段42は図11、図12に示すように構成している。
この構成によれば、シート4の座面高さとシート4の座面の角度との双方が調整されるので、乗員L,M,Sの体格の如何にかかわらず前方視界を確保しつつ、より一層適切な運転姿勢を得ることができる。
しかも、乗員が操作するペダル9の操作角度を調整可能なペダル位置調整手段42とを備えたものである。
図13、図14、図15は上述の車両の運転姿勢調整装置により同じ体格の前席乗員Xがスポーツモード、セダンモード、RVモード(リクリエーショナル・ビークル・モード)を選定した場合を示し、シートクッション1およびアクセルペダル9をそれぞれ位置a,hに選定すると図13に示すように、スポーツモード態様と成すことができ、それぞれ位置b,iに選定すると図14に示すように、セダンモード態様と成すことができ、それぞれ位置c,jに選定すると図15に示すように、RVモード態様と成すことができ、特に図15に示す状態を選定した場合には後席乗員Yの充分広い足元スペースを確保することができる。
図20に示す可動フロア調整機構64は、可動フロア10の下面にネジ孔65aを有する複数のガイド筒65を固定し、上述のネジ孔65aに螺合させた複数のスクリュ66の下部に従動ベベルギヤ67を嵌合する一方、フレキシブルシャフト29の所定箇所には、これら従動ベベルギヤ67に噛合する原動ベベルギヤ68を取付け、フレキシブルシャフト29の回転時に、各要素68,67,66,65a,65を介して、可動フロア10を上下動すべく構成したものである。
図22に示す可動フロア調整機構74は、可動フロア10の下面に複数のラック部材75,75を固定する一方、これら各ラック部材75,75と対応するフレキシブルシャフト29の所定箇所には、ラック部材75,75に噛合するピニオン76,76またはウオームを取付けて、フレキシブルシャフト29の回転時に、ラック&ピニオン機構を介して可動フロア10を上下動すべく構成したものである。
図23〜図25に示す可動フロア調整機構77は、可動フロア10の下面前後に支持ブラケット78,79を取付ける一方、フロアパネル7側には支持部材80を固定して、支持部材80の前部と、可動フロア10の後部のブラケット79における長孔79aとの間にリンク81をピン連結し、支持部材80後部の長孔80aと、可動フロア10側の前部のブラケット78との間に別のリンク82をピン連結している。
前低後高状に傾斜する。なお、図23〜図25において矢印Fは車両前方を示すものである。
この発明の乗員の脚部が載置されるフロアは、実施例の可動フロア10に対応し、以下同様に、
フロアパネル位置調整手段は、可動フロア調整機構30に対応し、
運転姿勢調整操作手段は、レバー23、フレキシブルシャフト29、第1スイッチ62、第2スイッチ63に対応し、
ペダルは、アクセルペダル9に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
9…アクセルペダル(ペダル)
10…可動フロア
17…シート位置調整手段
23…レバー(運転姿勢調整操作手段)
29…フレキシブルシャフト(運転姿勢調整操作手段)
30…可動フロア調整機構(フロアパネル位置調整手段)
42…ペダル位置調整手段
62、63…スイッチ(運転姿勢調整操作手段)
64、69、74、77…可動フロア調整機構(フロアパネル位置調整手段)
Claims (7)
- 乗員の運転姿勢を調整する車両の運転姿勢調整装置であって、
シートの座面位置を調整可能なシート位置調整手段と、
ペダルを操作する乗員の脚部が載置されるフロアパネルの少なくとも上下位置を調整可能なフロアパネル位置調整手段とを備え、
上記シート位置調整手段と上記フロアパネル位置調整手段とを操作可能な運転姿勢調整操作手段とを備えた
車両の運転姿勢調整装置。 - 上記フロアパネル位置調整手段はフロアパネルの上下位置およびパネル角度を調整すべく構成した
請求項1記載の車両の運転姿勢調整装置。 - 上記運転姿勢調整操作手段は上記シート位置調整手段とフロアパネル位置調整手段とを所定の関係で連動させて調整操作すべく構成した
請求項1または2記載の車両の運転姿勢調整装置。 - 上記シート位置調整手段は、シートの座面高さと角度とを調整すべく構成した
請求項1〜3の何れか1に記載の車両の運転姿勢調整装置。 - 乗員が操作するペダルの操作角度を調整可能なペダル位置調整手段を供えた
請求項1〜4の何れか1に記載の車両の運転姿勢調整装置。 - 上記運転姿勢調整操作手段は、シート位置調整手段とフロアパネル位置調整手段と、ペダル位置調整手段とを所定の関係で連動させて調整操作すべく構成した
請求項5記載の車両の運転姿勢調整装置。 - 上記シート位置調整手段によりシートが前方かつ上方に移動した時、フロアパネル位置調整手段によりフロアが上方に移動するように構成された
請求項1〜4の何れか1に記載の車両の運転姿勢調整装置。
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