JP2005269886A - 円筒状磁石及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 モータ用の磁石として、金属製の円筒内周に好適に密着する円筒状の磁石を得る。
【解決手段】 金属製円筒をその軸を中心に回転させた状態で、その内周面に所定量の磁性塗料を供給し、遠心力及び磁性塗料の粘性等を利用して内周面上に磁性膜を均一に形成する。この状態で金属製円筒の回転を更に継続することで磁性塗料の乾燥と固化と促し、所定状態まで固化した後に磁性塗料中の樹脂の架橋を行うこととする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、IT関連機器等に用いられる小型モータ或いは小型アクチュエータに組み込まれる円筒状磁石に関する。より詳細には、磁性体粉末を樹脂等によって所定の形状に成型して得られる小型円筒状磁石及びその製造方法に関する。
例えばIT関連機器用の小型モータとして、円筒状の金属製ハウジングと、ハウジングの内周側に同心に配置された回転可能な回転子とを備え、且つ回転子と対向するハウジング内周面に永久磁石が固定されたDCモータが知られている。このようなモータ等に利用される永久磁石は、金型を用いた射出成型法(例えば特許文献1参照)、圧縮成型法(例えば特許文献2参照)、或いは押出成型法(例えば特許文献3参照)により製造可能である。しかしモータの小型化、高出力化、更には低価格化の要請に応える必要性から、現在は、材料の無駄が少なく、成形性が容易であり、加えて磁性粉体の含有率を高めやすい押出成型法が注目されている。
押出成型法によるモータ用磁石の製造においては、希土類磁石の粉体と熱可塑性樹脂等を混練し、更に金型を介してこの混練物を押出すことでまずシート状の磁石を得る。このシート状磁石を所定の寸法に裁断し、これを屈曲させてハウジング内部に挿入して後にハウジング内周に固定して、モータ用磁石として用いている。図3に、円筒状の磁石1が固定されたハウジング3の外観図を、また、図4に図3に示すハウジング等を線IV-IVに沿って切断した際の切断面を示す。このような製造方法に用いられるシート磁石は、充分に屈曲させることが可能となる柔軟性と、ハウジング内周に密着するための復元力と、さらには経時的に内部応力を緩和させる特性を有することが求められている。
特開平6−260314号公報 特開平11−265812号公報 特開2003−019738号公報
モータの小型化に伴って、これに用いられるハウジングも数ミリ径のものが出てきている。押出成型法によって得られたシート磁石をこの様なハウジングに挿入しようとした場合、まず挿入に際して求められる先にも述べた柔軟性等の特性を満たすために、樹脂等の材料が制限される可能性がある。また、裁断が正確に為された場合であっても、これを円筒状に変形させた際にその接合部分には、例えば図4において参照符号1aで示すように常に継ぎ目が存在し、この部分で磁束の密度或いはその分布に異常が生じ、好ましくない影響をモータ特性に与える恐れがある。又、接着剤を用いることなく、単にシート状の磁石を屈曲させて円筒のハウジング内に挿入し、当該磁石の弾性反発力のみでこれをハウジングに固定していることから、使用時におけるずれ、はがれ等が発生することも懸念される。さらには、屈曲によって生じた磁石自身の残留応力によって、磁石自体にひび割れ等が生じることも懸念される。
また、ハウジングが小径のものとなるに従って挿入操作自体が容易ではなくなり、当該操作専用の自動機が必要となり、製造工程が増加して生産性の点で改善が求められる。更に挿入後にシート磁石をハウジング内周に固定する際に、シート磁石のハウジングに対する馴染具合或いは継ぎ目の具合によって、ハウジングと円筒状磁石との軸心がずれることも考えられる。
本発明は、上記状況に鑑みて為されたものであり、継ぎ目が無く、且つハウジングとの同心性の高いモータ用円筒状磁石を提供することを目的としている。また、本発明は、ハウジング等に対して密着性が高く且つ密着性等の経時的な劣化を低減させたモータ用円筒状磁石の提供も目的としている。更に、本発明は、シート磁石のハウジングに対する挿入工程を削減する等、工程数を削減したモータ用部材の製造方法を提供することも目的としている。また、本発明は、高い形状精度を有する円筒状磁石を有する、優れた性能を有するモータを提供することも目的としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る円筒状磁石は、円筒の内部に配置され、外周面が円筒の内周面に略密着すると共に、外周面の表面は円筒の内周面の形状に応じた形状を有し、且つ外周面が連続する面であることを特徴としている。なお、当該円筒状磁石においては、円筒の内周面における面粗さ及び磁石の前記外周面における面粗さが共にRa 0.1〜20μmであることが好ましい。なお、当該円筒状磁石を用いてモータを構成する場合、上述の円筒を所謂モータのハウジング或いはヨークとして用い、当該円筒状磁石をステ-タ磁石として用いることが好ましい。この場合、当該円筒は軟磁性を有する金属から構成することとしても良い。
また、上記課題を解決するために、本発明にかかる製造方法は、金属製円筒とその内部に円筒状磁石が固定された、モータに使用される部材の製造方法であって、金属製円筒を金属製円筒の軸を中心に回転させる工程と、金属製円筒の内周面上に磁性塗料を供給して、磁性塗料を内周面上に均一に付着させる工程と、金属製円筒を回転させた状態で磁性塗料を乾燥させる工程と、乾燥後の磁性塗料を安定化させる工程とを有することを特徴としている。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る円筒状磁石を製造する方法は、所定の内径を有する円筒を円筒の軸を中心に回転させる工程と、円筒の内周面上に磁性塗料を供給して、磁性塗料を内周面上に均一に付着させる工程と、円筒を回転させた状態で磁性塗料を乾燥させる工程と、乾燥後の磁性塗料を安定化させる工程とを有することを特徴としている。なお、当該方法において、磁性塗料は、少なくとも磁性粉体、樹脂及び溶剤からなるものであることが好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る円筒状磁石を製造する装置は、所定の内径を有する円筒を支持すると共に、円筒を円筒の軸中心に回転させる円筒回転装置と、回転状態の円筒の内周面に対して磁性塗料を供給する塗料吐出部とを有することを特徴としている。なお、当該製造装置において、塗料吐出部は、磁性塗料を供給する工程において円筒の軸と平行に移動可能であることが好ましい。
本発明によれば、遠心力によってハウジング内周に対して、磁性粉を含有する混練物を均一な厚さで密着させることで、モータ用磁石を得ている。従って、得られる円筒状磁石は、その厚さが均一であると共にその内部に継ぎ目が存在していない。また、得られる円筒状磁石は、その外周面においてハウジング内周に対して常に密着しており、ハウジングとの間で高い同心性が得られる。従って、高い形状精度を有する当該磁石をこのままモータ用のステータ等として用いることで、より特性の優れたモータが得られると考えられる。
また、ハウジング内周に直接磁石の成型を行うことから、押出成型法における押し出し、圧延、裁断、屈曲及び挿入等の工程を全て無くすことが可能となり、これまでの工程を大幅に削減することができる。同時に、磁石成型後に、磁石に対して屈曲等の操作が行われなくなることから、残留応力の発生或いは当該応力に起因するひび割れ、剥離等の発生が防止される。また、柔軟性等の特性を求める必要がなくなることから、押出成型法の場合と比較して、樹脂材料等の選択肢が大きくなると考えられる。更に、本発明に係る製造方法によれば、ハウジング内周面に対して充分な遠心力が働く回転数にてハウジングを回転させることが可能であれば、混練物を導入する塗料吐出口の挿入可能な最小径、具体的には2mm前後の内径からなるハウジングに対してもその内部に磁石を配置することが可能となる。
また、ハウジングを単なる円筒状の型として、磁石成型後にこれを取り外すことにより、小径且つ継ぎ目の存在しない円筒状磁石を容易に製造することが可能となる。更に、磁石成型の前後において、磁石成型と同様の手法によって例えば潤滑性に優れた層、耐湿性に優れた層等を形成することで、より広範な用途に提供可能な複合的な特性を有した円筒状磁石も容易に製造することが可能となる。
本発明の実施の形態について、以下に図面を参照して説明する。図1は本発明に係る円筒状磁石の製造工程を示すフロー図である。まず樹脂材料を溶剤にて溶解しラッカーを生成する。続いてこのラッカーに粉末状の磁性材料を混練して、所望の粘性と流動性とを有する磁性塗料を生成する。なお、磁性材料は、この混練工程以前に、例えば防錆処理等の表面処理を施しておくことが好ましい。また、混練工程時に粘度調整、濡れ性の改善等を目的として、磁性塗料に添加剤を混入することとしても良い。この磁性塗料を円筒状のハウジング内周面に塗布する。この塗布工程を実際に行う装置構成の概略を図2に示す。
図2は、ハウジングを軸心方向に切断した断面に対して、磁性塗料を如何様に塗布するかを模式的に示している。略円筒状のハウジング3は、その軸を中心に回転可能となるように、固定テーブル11に固定、支持されている。固定テーブル11は、不図示の駆動系と共に円筒回転装置として作用する。固定テーブル11を回転させた状態で、ハウジング内周面に対して磁性塗料を供給する塗料吐出部12をハウジング3内部の所定深さまで進入させる。この状態で磁性塗料の供給を開始し、ハウジング内周面上に磁性塗料を均一に付着させる。この供給操作を続けながら、ハウジング3内部から塗料吐出部12を引き出す方向に所定速度で塗料吐出部12を移動させる。この移動方向は、ハウジング円筒の軸心と平行であることが好ましい。当該操作によって、ハウジング3の内周面に対して、所定の厚さを有する磁性膜1が形成される。なお、重力によって磁性塗料が下方に流れることを防止する観点から、ハウジング3の回転軸は水平方向に設定することが好ましい。
回転状態にあるハウジング3に対して流動性を有する磁性塗料を塗布することによって、遠心力の作用により磁性塗料は円筒内周に均一に広がり、均一な膜厚を有する円筒状の磁性膜1が得られる。磁性塗料に含まれる溶剤としての成分は塗布直後からその蒸発が始まる。この状態で一定時間保持して塗膜の乾燥を行い、磁性膜1の固化を図る。充分に固化させた後に固定テーブル11を停止し、ハウジング3を固定テーブル11から取り外す。その後、磁性膜1形成後のハウジング3を加熱チャンバー内に入れて、例えば130℃の条件下で1時間これを保持し、樹脂の架橋処理を行い、磁性膜の安定化を図る。この安定化処理は、加熱による架橋処理に限られず、薬液によるもの、焼成、等種々の方法が適用可能である。以上の工程を経ることによって、ハウジング内部に密着した略円筒状の磁石が得られる。
なお、ハウジング内周面に対する磁性塗料の密着性を向上させる観点から、その表面をある程度の粗さとしておくことが好ましい。本発明者の知見によれば、内周面の表面粗さをRa 0.1μm以上とすることで良好な密着性が得られる。また、表面粗さがRa 20μm以上とした場合は逆に磁性塗料の流動が妨げられ、比較的薄い磁石膜を形成することが困難となる。このようなハウジング内周面の表面粗さはこの部分に付着して形成される円筒状磁石の外周面の表面粗さと略一致し、当該磁石の形状上の特徴となる。
なお、本実施の形態においては、円筒状磁石の外周面が円筒内周面に密着して磁石外周面の表面粗さが円筒内周面の表面粗さに倣う場合を示した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、比較的粘度の高い磁性塗料を用いた場合には、円筒内周面の表面粗さは磁石外周面に完全に転写されない。また、この場合には完全な密着状態は得られず、略密着と表現すべき状態となると考えられる。しかし、この場合であっても、略密着状態が確保されていれば、円筒からの磁石の脱落は生じず、モータ用磁石としての機能は好適に得られる。
即ち、本発明における円筒状磁石は、磁石形成に用いる磁性塗料の粘度、磁性塗料と円筒内周面との濡れ性等に影響され、その表面状態が変化する。具体的には、磁石外周面の形状が円筒内周面の形状に厳密に倣う場合のみならず、円筒内周面の表面状態が磁石外周面に十分に転写されない場合が考えられる。しかし、このような場合であっても、円筒内周面上の比較的大きな凹凸は、その配置に関しては転写されると考えられる。そこで、本発明においては、このような種々の場合を含めて、磁石外周面の表面が円筒内周面の形状に対応する形状を有するとして定義する。
なお、例えば、磁石外周面を円筒内周面に密着させて円筒状磁石を形成し、一旦該磁石を円筒から分離し、外周面に平滑化処理を施した場合も想定される。このような場合であっても、上述した対応する形状が履歴として存在する場合は当該定義によって規定される形状に包含される。
また、磁性塗料の塗布前に、密着性を改善する部材を予め円筒内面に塗布することとしても良い。なお、本実施の形態においては、ハウジングを回転可能なテーブル上に載置することとしたが、ハウジングの固定、及びその回転方法は当該方式に限定されず、ハウジングをその軸を中心として回転可能な構成であれば種々の構成からなるものを適用可能である。また、例えば円筒形の磁石を得ようとした場合、磁石形成後にハウジングを除去することとしても良い。この場合、ハウジングの内周面には磁石の離型を容易とする離型処理が施されることが好ましい。この場合、上述した金属製の円筒は、除去容易な構成からなる円筒状の部材とすることが好ましい。
なお、本実施の形態においては、円筒状磁石の製造に際して金属製の円筒を用いることとしているが、本発明に用いる円筒は金属製に限定されない。例えば、樹脂、樹脂と金属粉とからなる複合材等、磁性塗料の塗布工程或いは架橋工程において充分な強度を有するものであれば種々の材料からなる円筒を用いることが可能である。また、当該円筒をモータハウジング兼ヨークとして用いる場合には、軟磁性を有する材料によって当該円筒を構成することが好ましい。
実際に本発明を実施した条件等を以下に説明する。本実施例においては、ラッカー溶液として、ポリカーボネートポリウレタン樹脂をシクロヘキサノンで溶解して得ている。磁性材料は、ガスアトマイズ法によるNdFeB粉を用い、これを予め乾燥させた後に、o-フタル酸による表面処理を施したものを用いた。これらを、樹脂成分と磁性粉との重量比が1:20となる条件で充分に混練した後、粘度調整等を目的として先の溶剤及びMDI系ブロック型イソシアネート化合物を加えて混練して、磁性塗料を得た。なお、この磁性塗料の粘度は20000cpsである。
塗布対象物である金属円筒(ハウジング)として内径10mmのものを用いることとした。この金属円筒を回転装置に固定し、その軸心を中心として1000rpmの回転数で回転させた。磁性塗料の供給装置と連結された塗料吐出部は、この回転状態の金属円筒の内部に挿入され、金属円筒の最も奥の部分に達したところで、磁性塗料の塗布を開始した。なお、磁性塗料の塗布量は、乾燥後の磁石厚さが0.5mmとなるように設定した。この条件で磁性塗料の塗布を行いながら、一定の速度にて塗料吐出部を金属円筒の最も奥から開口部に向けて移動させ、塗料吐出部が金属円筒の外部に出たところで磁性塗料の吐出を停止した。
この状態で、磁性塗料がある程度固化するまで待ち、固化後に金属円筒の回転を止め、金属円筒を回転装置より取り外した。その後、金属円筒を加熱チャンバー内に入れて、130℃の条件下で1時間これを保持し、樹脂の架橋処理を行った。以上の工程を経ることによって、金属円筒の内周部に均一な厚さを有した略円筒状の磁石が密着したものが得られた。
次に、以上の工程により得られた円筒状磁石を用いたDCモータについて述べる。図5は、該円筒状磁石を用いたモータの軸方向断面の概略構成を示している。なお、従来技術、実施の形態等において述べた各構成と同様の作用を呈する構成に関しては、同一の参照符号を用いて説明することとする。本実施例に係るモータ10は、円筒状磁石1、金属製円筒3、回転軸5、ロータコア9、第一の軸受15及び第二の軸受16から構成されている。
円筒状磁石1は、金属製円筒3の内周面に密着固定されている。金属製円筒3は、モータ10のハウジングであると共に、円筒状磁石1のヨークとしての作用を果たす。ロータコア9は円筒状磁石1の軸心と同一の軸心を有する円筒形状を有し、円筒状磁石1の内周面に対して所定の間隔を空けるようにその外径が設定されている。回転軸5は、ロータコア9等の軸心上に配置されており、第一及び第二の軸受15、16によって、金属円筒3に対して回転可能に支持されている。本発明の実施例に係る円筒状磁石を用いて、図に示す構成から成るモータを構築することにより、従来技術によるモータと比較して、より小型且つ高い特性を有するモータを容易に製造することが可能となる。
本発明は、モータ用の磁石であって、例えば金属製の円筒をヨークとしてその内周部に固定される構成について、磁性塗料を用いて金属性円筒の内周部に磁石を直接成型する方法等に関している。しかしながら、本発明の用途はこれに限定されず、ある部材に対して内部に円筒の孔を形成した磁石を固定する場合に対しても適用可能である。この場合、当該部材を回転装置に固定し、所望の円筒孔の軸心を中心として当該部材を回転させ、その内部に磁性塗料を供給することによって目的とする構成が得られる。
また、金属製の円筒を単なる型として用い、磁石成型後にこの型を取り外すことによって、所望の外形を有すると共に内部に好適な円筒状孔を有する磁石を成型することが可能となる。従って、本発明は、その内部に円筒状孔を有する磁石の成型方法としての使用も可能である。
本発明に係る磁石の製造工程を示すフロー図である。 本発明に係る磁石の製造装置に関して、その主要部の構成の概略を示す図である。 金属円筒に対しその内周部に磁石を配置した構成の外観を示す図である。 図3に示す金属円筒において線IV-IVに沿って切断した断面の示す図である。 図1に示す工程により得られた円筒状磁石を用いた本発明に係るモータの軸方向断面を示す図である。
符号の説明
1:磁石、 3:金属円筒、 5:回転軸、 9:ロータコア、 10:モータ、 11:回転テーブル、 12、磁性塗料吐出部、 15:第一の軸受、 16:第二の軸受

Claims (7)

  1. 円筒の内部に配置され、外周面が前記円筒の内周面に略密着すると共に、前記外周面の表面は前記円筒の内周面の形状に応じた形状を有し、且つ前記外周面が連続する面であることを特徴とする円筒状磁石。
  2. 前記円筒の内周面における面粗さ及び前記磁石の外周面における面粗さが共にRa 0.1〜20μmであることを特徴とする請求項1記載の円筒状磁石。
  3. 請求項1或いは2記載の円筒状磁石を備えたモータ。
  4. 円筒を前記円筒の軸を中心に回転させる工程と、
    前記円筒の内周面上に磁性塗料を供給して、前記磁性塗料を前記内周面上に均一に付着させる工程と、
    前記円筒を回転させた状態で前記磁性塗料を乾燥させる工程と、
    乾燥後の前記磁性塗料を安定化させる工程とを有することを特徴とする円筒状磁石の製造方法。
  5. 前記磁性塗料は、少なくとも磁性粉体、樹脂及び溶剤からなるものであることを特徴とする請求項4記載の円筒状磁石の製造方法。
  6. 所定の内径を有する円筒を支持すると共に、前記円筒を前記円筒の軸を中心に回転させる円筒回転装置と、
    回転状態の前記円筒の内周面に対して磁性塗料を供給する塗料吐出部とを有することを特徴とする円筒状磁石の製造装置。
  7. 前記塗料吐出部は、前記磁性塗料を供給する工程において、前記円筒の軸と平行に移動可能であることを特徴とする請求項6記載の円筒状磁石の製造装置。
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