JP2005269485A - クロック回路を有する通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】通信装置において、クロック回路の共通化を図る。
【解決手段】 第1切り替え部12・24は、電圧制御水晶発振回路5・18に対して生成すべき周波数を指示する。電圧制御水晶発振回路5・18は、基準となるクロックを生成する。また、他の通信装置のクロックに同期させたクロックを生成する場合には、第1切り替え部12・24は、ループフィルタ7・20の出力を電圧制御水晶発振回路5・18に入力させるように切り替える。電圧制御水晶発振回路5・18で生成されたクロックと、他の通信装置のクロックに同期させたクロックとの位相差情報をフェーズディテクタ8・21が検出し、検出した位相差情報に従って、他の通信装置のクロックに同期するよう、クロックを追従させる。
【選択図】図1
【解決手段】 第1切り替え部12・24は、電圧制御水晶発振回路5・18に対して生成すべき周波数を指示する。電圧制御水晶発振回路5・18は、基準となるクロックを生成する。また、他の通信装置のクロックに同期させたクロックを生成する場合には、第1切り替え部12・24は、ループフィルタ7・20の出力を電圧制御水晶発振回路5・18に入力させるように切り替える。電圧制御水晶発振回路5・18で生成されたクロックと、他の通信装置のクロックに同期させたクロックとの位相差情報をフェーズディテクタ8・21が検出し、検出した位相差情報に従って、他の通信装置のクロックに同期するよう、クロックを追従させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、1対1接続、あるいは、バス上に接続された任意の2点間の装置におけるディジタルデータ送受信に関し、特に、その同期方法の技術に関する。
現在、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disk)に記録されたディジタルオーディオデータを再生するDVDプレーヤ等の再生装置と、AVアンプ等の増幅装置との装置間のデータ伝送には、国際規格IEC60958に準拠した方式が広く用いられている。国際規格IEC(International Electrotechnical Commission)60958は、データ伝送を行う送信装置と受信装置とを1対1に接続し、主に2chのリニアPCM(Pulse Code Modulation)データを伝送する方法について規定している。また、MPEG(Moving Picture Experts Group)等の圧縮データを伝送する方法として、上記国際規格IEC60958を拡張した国際規格IEC61937に準拠した方式がある。
また、より高いデータ転送レートで複数のストリームのデータ送受信が行える伝送規格であるlEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394によるオーディオデ−タの伝送も徐々に普及してきている。
これらのディジタルオーディオ伝送において、例えば、AVアンプなどの受信装置では、DVDプレーヤなどの送信装置と同期をとるためにPLL(Phase Locked Loop)回路を備え、PLL回路は、ビットクロックの整数倍以上の周波数を少なくとも発振可能な電圧制御発振回路と、2つの入力信号の位相を比較する位相比較器と、ループフィルタとを備えている。PLL回路は、受信データから検出した同期パターン周期の位相と、電圧制御発振回路の出力信号を同期パタ−ン周期と同等な周波数となるよう分周した信号の位相とを比較し、その位相比較の結果をループフィルタを介して、電圧制御発振回路の制御電圧の入力とすることで、送信装置と同期をとっている。電圧制御発振回路には、インダクタと可変容量ダイオードを備えるLC発振回路を用いたものや、水晶振動子を用いたものがある。
さらに、ハイファイオーディオの分野では、ディジタルオーディオ信号の伝送時の再生音質は、アナログに変換される直前のマスタークロックを基準としてシステムを駆動した場合が最もよいとされている。このため、AVアンプなどの受信装置から擬似的に無音のディジタルオーディオ信号を、DVDプレーヤなどの送信装置に送信し、送信装置においても、前述したPLL回路を装備し、受信したディジタルオーディオ信号からクロックを生成することで、送信装置で受信装置のクロックに同期させることも行っている。
また、IEEE1394規格では、バス上に接続された装置(ノード)同士にて相互にコマンドを用いた制御が可能であり、これを利用して、受信装置から送信装置の送出レートを制御する技術がある。
IEEE1394規格のバス上にてディジタルオーディオ信号を伝送するときには、AVアンプなどの受信装置から、DVDプレーヤなどの送信装置へ送出レート(データ転送レート)を制御するコマンドが送られると、送信装置はそのコマンドに従って、送出レートを調整しなければならない。このとき、送信装置は装置全体の動作速度を変化させなければ受信したコマンドに応じることができない。
制御コマンドにより送信装置の動作速度を変化させる場合、受信装置のバッファの状況に応じて標準速度である「STANDARD」と、標準速度に対して+1%の速度とする「FAST」と、標準速度に対して−1%の速度とする「SLOW」との3つのいずれかを指定したコマンドを受信装置から送信装置に送信する。
一般的に、回路設計の共通化を図ることは、設計時間の短縮、回路基板や素子の共通化が可能となり、設計製造時間の短縮及び製造コストの低減を図ることができるので、開発が望まれている。
このため、前述した送信装置および受信装置においても、回路の共通化が望まれる。
しかし、送信装置および受信装置では、クロック生回路およびクロック同期回路が異なるため、回路設計の共通化が困難である。
受信装置では、前述のように、DVDプレーヤなどの送信装置と同期をとるために、ビットクロックの整数倍以上の周波数を少なくとも発振可能な電圧制御発振回路を備える必要があるが、共通化のために、この電圧制御発振回路をそのまま送信装置で用いると、前述のデータ転送レートのコマンドに対応させて、±1%の周波数の変化量を得るのは困難である。特に、インダクタ(L)と可変容量ダイオード(C)を用いたLC発振回路を備える電圧制御発振回路の場合、制御電圧の変化量に対して周波数の変化量が大きいため、制御電圧を変化させて±1%の周波数の変化量を得るには感度が敏感すぎてしまい、対応ができない。
本発明の目的は、通信装置において、クロック回路の共通化を図ることができる技術を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、 クロックを生成するクロック回路を有する通信装置において、前記クロック回路は、複数の周波数について基準となるクロックを生成する基準クロック生成手段と、前記基準クロック生成手段に対して生成すべき周波数を制御する制御手段と、他の通信装置から受信したデータからクロック成分を抽出し、前記他の通信装置のクロックに同期させたクロックを生成する同期クロック生成手段とを備え、前記同期クロック生成手段は、前記基準クロック生成手段で生成されたクロックと、前記他の通信装置のクロックに同期させたクロックとの位相差情報を検出し、検出した位相差情報に従って当該他の通信装置のクロックに同期するよう前記同期させたクロックを追従させ、前記制御手段は、前記同期クロック生成手段において前記他の通信装置のクロックに同期させたクロックを生成する場合に、前記基準クロック生成手段に対して、前記同期クロック生成手段に従ってクロックを生成するように制御する。
制御手段は、基準クロック生成手段に対して生成すべき周波数を制御し、基準クロック生成手段は、制御手段の制御に従い、基準となるクロックを生成する。
また、他の通信装置のクロックに同期させたクロックを生成する場合には、前記制御手段は、前記基準クロック生成手段に対して、前記同期クロック生成手段に従ってクロックを生成するように制御し、前記同期クロック生成手段は、他の通信装置から受信したデータからクロック成分を抽出し、前記他の通信装置のクロックに同期させたクロックを生成し、前記基準クロック生成手段で生成されたクロックと、前記他の通信装置のクロックに同期させたクロックとの位相差情報を検出し、検出した位相差情報に従って当該他の通信装置のクロックに同期するよう前記同期させたクロックを追従させる。
これにより、基準クロックの生成と、他の通信装置のクロックに同期したクロックの生成と両方のクロックの生成に対応できるため、回路の共通化を図ることができる。
これにより、基準クロックの生成と、他の通信装置のクロックに同期したクロックの生成と両方のクロックの生成に対応できるため、回路の共通化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本実施の形態では、オーディオデータを送信する送信装置と、オーディオデータを受信する受信装置とを有するクロック同期通信システムにおいて、送信装置を光ディスクプレーヤ、受信装置をオーディオアンプとした場合のオーディオシステムについて説明する。送信装置および受信装置は、クロック回路を有する通信装置である。
図1に、第1の実施例におけるクロック同期通信システムのブロック構成図を示す。
クロック同期通信システムは、光ディスクプレーヤ28と、オーディオアンプ29と、それらを接続させるためのバスとを有する。本実施例においては、IEEE1394バスを利用する場合を例にする。
光ディスクプレーヤ28は、電圧制御水晶発振回路(VCXO)5と、クロックディバイダ6と、ループフィルタ7と、フェーズディテクタ(位相比較器) 8と、光ディスクドライブ9と、ディジタルオーディオインタフェーストランスミッタ(以下、DITという)10と、IEEE1394チップセット11と、第1切り替え部12と、バッファメモリ13と、分圧器70とを備える。
電圧制御水晶発振回路5は、複数の周波数について基準となるクロックを生成する基準クロック生成手段であり、電圧により発振周波数が制御され、第1の直流電圧1、第2の直流電圧2、第3の直流電圧3及びループフィルタ7の出力4のいずれかが第1切り替え部12により選択されて入力される。
クロックディバイダ6は、分周器であり、電圧制御水晶発振回路5から出力されたクロック信号を各回路に分配する。
ループフィルタ7は、電圧制御水晶発振回路5への制御電圧を出力する。
フェーズディテクタ8は、位相比較を行い、位相エラー信号を出力する。
光ディスクドライブ9は、光ディスク100からオーディオデータを読み取る。
DIT10は、光ディスクドライブ9で読み取られた、光ディスク100のオーディオデータに、同期パターンや各種ステータスビットを付加する。
IEEE1394チップセット11は、IEEE1394で規格化されたチップ回路である。IEEE1394チップセット11は、第1切り替え部12に対して、制御信号40を介して電圧制御水晶発振回路5で生成すべき周波数を制御する制御手段と、他の通信装置から受信したデータからクロック成分を抽出し、他の通信装置のクロックに同期させたクロックを生成する同期クロック生成手段とを備える。
第1切り替え部12は、IEEE1394チップセット11から制御信号40を介して制御され、第1の直流電圧1、第2の直流電圧2、第3の直流電圧3及びループフィルタ7の出力4のいずれかが選択されるように切り替わる。
バッファメモリ13は、オーディオデータもしくは送信データを記憶する。
バッファメモリ13は、オーディオデータもしくは送信データを記憶する。
分圧器70は、異なる電圧値の電圧を出力する出力回路であり、第1の直流電圧1、第2の直流電圧2、第3の直流電圧3の出力端子を備える。
電圧制御水晶発振回路5の制御電圧に入力される第1の直流電圧1、第2の直流電圧2および第3の直流電圧3は、十分に安定したものであることが好ましい。しかし、一般的に電圧制御水晶発振回路の周波数可変範囲は±100ppm程度であり、制御電圧が少々変化しても発振周波数の変動は少ないので、分圧器70は、抵抗器分圧等の簡単な基準電圧生成回路で構成できる。具体的には、第1の直流電圧1を電圧制御水晶発振回路の最高発振可能周波数になる電圧、第3の直流電圧を電圧制御水晶発振回路の最低発振可能周波数になる電圧、第2の直流電圧2をその中点となるように設計する。
また、オーディオアンプ29は、電圧制御水晶発振回路(VCXO)18と、クロックディバイダ19と、ループフィルタ20と、フェーズディテクタ(位相比較器)21と、ディジタルオーディオインタフェースレシーバ(以下、DIRという)22と、IEEE1394チップセット23と、第1切り替え部24と、バッファメモリ25と、ディジタルアナログコンバータ(DAC)27と、ディジタルシグナルプロセッサ(DSP)28と、分圧器71とを備える。
電圧制御水晶発振回路18は、複数の周波数について基準となるクロックを生成する基準クロック生成手段であり、電圧により発振周波数が制御され、第1の直流電圧14、第2の直流電圧15、第3の直流電圧16及びループフィルタ10の出力17のいずれかが選択されて入力される。
クロックディバイダ19は、分周器であり、電圧制御水晶発振回路18から出力されたクロック信号を各回路に分配する。
ループフィルタ20は、電圧制御水晶発振回路18への制御電圧を出力する。
フェーズディテクタ21は、位相検出を行う。
DIR22は、受信したデータから、同期パターンや各種ステータスビットを削除する。
IEEE1394チップセット23は、IEEE1394で規格化されたチップ回路である。IEEE1394チップセット23は、第1切り替え部24に対して、制御信号41を介して電圧制御水晶発振回路18で生成すべき周波数を制御する制御手段と、他の通信装置から受信したデータからクロック成分を抽出し、他の通信装置のクロックに同期させたクロックを生成する同期クロック生成手段とを備える。
第1切り替え部24は、IEEE1394チップセット23から制御信号41を介して制御され、第1の直流電圧14、第2の直流電圧15、第3の直流電圧16及びループフィルタ20の出力17のいずれかが選択されるように切り替わる。
バッファメモリ25は、受信したデータもしくはオーディオデータを記憶する。
ディジタルアナログコンバータ27は、ディジタルデータをアナログ信号に変換する。
ディジタルシグナルプロセッサ26は、ディジタル信号を処理するプロセッサである。
分圧器71は、異なる電圧値の電圧を出力する出力回路であり、第1の直流電圧14、第2の直流電圧15および第3の直流電圧16の出力端子を備える分圧器である。
また、クロック回路50は、電圧制御水晶発振回路5と、クロックディバイダ6と、ループフィルタ7と、フェーズディテクタ8と、第1切り替え部12と、分圧器70とを備える。クロック回路51も同様な構成をとり、クロック回路50および51は、共通のクロック回路である。また、クロック回路50および51には、IEEE1394チップセットを有するようにしてもよい。
ループフィルタ7の出力4は、光ディスクプレーヤ28では選択されることはないがオーディオアンプ29のクロック回路と共通化するのために存在している。また、オーディオアンプ29の第1基準電圧14と第3の基準電圧16は、電圧制御水晶発振回路の制御電圧入力に用いられることはないが、光ディスクプレーヤ28のクロック回路との共通設計のために設けられている。
つぎに、本実施例におけるクロック同期とオーディオデータの送受信処理とについて説明する。
光ディスクプレーヤ28では、通常、分圧器70の第2の直流電圧2が第1切り替え部12により選択されている。
光ディスクプレーヤ28のIEEE1394チップセット11は、オーディオアンプ29からFASTのコマンドを受信した場合、第1の直流電圧1を選択するように、第1切り替え部12を制御信号40を介して制御すると、電圧制御水晶発振回路5の制御電圧に第1の直流電圧1が入力される。逆に、IEEE1394チップセット11は、SLOWのコマンドを受信した場合には、第3の直流電圧3を選択するように、第1切り替え部12を制御信号40を介して制御する。
電圧制御水晶発振回路5は、第1切り替え部12により選択された電圧を入力し、対応する周波数のクロック信号を出力する。出力されたクロック信号は、クロックディバイダ6にて適宜分周され、光ディスクドライブ9のスピンドル制御や、DIT10の動作クロックに利用される。
光ディスクドライブ9により読み出されたオーディオデータは、DIT10により、同期パターンや各種ステータスビットを付加され、IEEE1394チップセット11に入力され、所定のデータ単位でIEEE1394規格に定められたデータパケットにまとめられた後、IEEE1394バス上に送出される。
IEEE1394バス上には、光ディスクプレーヤ28からオーディオアンプ29に伝送されるディジタルオーディオデータを含む同期ストリームと、各装置間を制御可能なコマンド類を含む非同期ストリームとがバス信号として混在している。
オーディオアンプ29のIEEE1394チップセット23では、IEEE1394バスから受信したバス信号から、オーディオアンプ29に向けて送信されたディジタルオーディオデータを含むストリームパケットを選別し、各パケットに付加されている時刻情報からオーディオクロックを再生する。それと共に、IEEE1394チップセット23では、再生されたクロックにしたがって、時間軸を調整しながらディジタルオーディオデータをDIR22に出力する。ここで、再生されたオーディオクロックには、LRクロック(サンプリング周波数)やビットクロック(通常、サンプリング周波数の32倍の周波数)等が含まれ、後段のディジタルシグナルプロセッサ(DSP)26やディジタルアナログコンバータ(DAC)27にも出力される。
この場合、フェーズディテクタ21は、IEEE1394チップセット23から出力されるクロック信号と、電圧制御水晶発振回路(VCXO)18の出力をそれぞれ概ね同一周波数となるよう分周された信号とを入力し、位相エラー信号を出力する。ループフィルタ20では、フェーズディテクタ21から出力された位相エラー信号を積分後、電圧制御水晶発振回路18の制御電圧を出力する。第1切り替え部24は、IEEE1394チップセット23から制御信号41を介して制御され、出力17が選択され、電圧制御水晶発信器18には、ループフィルタ20の出力が制御電圧として入力される。
IEEE1394チップセット23は、受信データから、ディジタルオーディオ信号の送出元である光ディスクプレーヤ28がオーディオアンプ29からの送出レート制御信号を受付可能な状態になったことを検出すると、オーディオアンプ29の電圧制御水晶発振回路18の制御電圧を第2の基準電圧15に切り替えるように、制御信号41を介して第1切り替え部24に指示する。以後、IEEE1394チップセット23は、光ディスクプレーヤ28の状態が変化するまで、電圧制御水晶発振回路18の制御電圧を固定する。
オーディオアンプ29の電圧制御水晶発振回路18の制御電圧が第2の基準電圧15に固定されると、電圧制御水晶発振回路18は、電圧制御固定発振回路として動作する。この状態では、光ディスクプレーヤ28側との同期は取れておらず、IEEE1394チップセット23に接続されているバッファメモリ25内のディジタルオーディオデータは、アンダーフローやオーバフローを起こしてしまう。これを防ぐために、オーディオアンプ29のIEEE1394チップセット23は、バッファメモリ25内のオーディオデータが、あらかじめ定めた下限データ量より少なくなると、光ディスクプレーヤ28にデータ送出スピードの上昇を依頼するために、「FAST」という制御コマンドを光ディスクプレーヤ28に対して送信する。逆に、バッファメモリ25内のディジタルオーディオデータが、あらかじめ定めた上限データ量より多くなると、光ディスクプレーヤ28にデータ送出スピードの低下を依頼するために「SL0W」という制御コマンドを光ディスクプレーヤ28に対して送信する。
具体的には、オーディオプレーヤ29のIEEE1394チップセット23は、バッファメモリ25に蓄積されるデータ蓄積量を監視し、バッファメモリ25のデータ蓄積量が予め定めた下限閾値より少なくなった場合に、光ディスクプレーヤ28のIEEE1394チップセット11に「FAST」の制御コマンドを送信し、バッファメモリ25のデータ蓄積量が予め定めた上限閾値より多くなった場合に光ディスクプレーヤ28のIEEE1394チップセット11に「SLOW」の制御コマンドを送信する。そして、オーディオプレーヤ29のIEEE1394チップセット23は、蓄積されるデータ量の平均値が、バッファメモリ25の蓄積可能なデータ量(トータルデータ量)の1/2のデータ量となるように制御する。予め定めた下限閾値は、例えば、バッファメモリ25のトータルデータ量の約20%のデータ量であり、予め定めた上限閾値は、例えばバッファメモリ25のトータルデ一タ量の約80%のデータ量である。
このようにして、ディジタルオーディオデータの受信装置であるオーディオアンプ29のクロックを安定度の高い水晶発振回路の出力クロックを用いることができ、PLL回路で調整することなく、各部の動作クロックとして用いることができる。
図1のブロック図に示すように、光ディスクプレーヤ28とオーディオアンプ29とのクロックの送受信に係るクロック回路50および51は、回路設計時においては、同様のパターンで配線された回路基板を用いることができる。このクロック回路を装置に実装する場合にはそれぞれの装置において不要となる素子を除去し、必要な素子をクロック回路に配置すればよい。
例えば、光ディスクプレーヤ28においては、図1に示すループフィルタ7およびフェーズディテクタ8が不要であるため、これらの素子を回路に配置せず、装置に実装する回路としては、図4のブロック図に示すクロック回路56の回路構成となる。また、オーディオアンプ29においては、図1に示す第1の直流電圧14および第2の直流電圧16が不要であるため、装置に実装する回路としては、図4のブロック図に示す分圧器72およびクロック回路57の回路構成となる。
本実施例によれば、光ディスクプレーヤ28とオーディオアンプ29とのクロックの送受信を行う回路設計の共通化を図ることができ、装置に実装する際に不要な素子を除いて回路を作製して装置に実装することができるため、設計時間の短縮、回路基板や素子の共通化が可能となり、設計製造時間の短縮及び製造コストの低減を図ることができる。また、LC発振回路を備える電圧制御発振回路は、安定性が悪く、周囲の温度、ノイズ、電源電圧変動等の影響を受けやすいが、本実施例によれば、LC発信器を用いずに電圧制御水晶発信器を用いるため、クロックの精度をより向上させることができる。
つぎに、第2の実施例を説明する。図2に、第2の実施例におけるクロック同期通信システムのブロック構成図を示す。
ディジタルオーディオのサンプリング周波数としては、44.1kHzの倍数と48k Hzの倍数の双方が一般的に用いられ、これらの周波数の相関は低いため、これらの周波数の公倍数である水晶発振回路を用いることは困難である。したがって、44.1kHzの倍数と48kHzの倍数の双方のサンプリング周波数をサポー卜する場合には、44.1kHzの倍数と48kHzの倍数、2種類の電圧制御水晶発振回路を備えることにより、対応することとなる。
第2の実施例では、図2に示すように、(44.1kHz×n)の電圧制御水晶発振回路105・118と、(48kHz×n)の電圧制御水晶発振回路205・218と、第2の切り替え部112・124と、制御信号150・151とを備える。他の構成は、第1の実施例と同様である。
具体的には、光ディスクプレーヤ28のIEEE1394チップセット11は、光ディスクドラィブ9が光ディスクから再生した情報から、オーディオデータのサンプリング周波数を検出し、そのサンプリング周波数に相応する電圧制御水晶発振回路に第2の切り替え部112を切り替える。例えば、CDが再生された場合は、(44.1kHz×n)のの電圧制御水晶発振回路105に切り替え、DVDが再生された場合は(48kHz×n)の電圧制御水晶発振回路205に切り替える。そして、光ディスクプレーヤ28のIEEE1394チップセット11は、オーディオデ一タのサンプリング周波数に関する情報をオーディオアンプ29に送信する。
オーディオアンプ29のIEEE1394チップセット23は、光ディスクプレーヤ28から伝送されてきたパケットのへッダ情報から、伝送されてきたオーディオデータのサンプリング周波数の情報を取得し、取得した情報に基づいて第2の切り替え部124を制御し、(44.1kHz×n)の電圧制御水晶発振回路118または(48kHz×n)の電圧制御水晶発振回路218の切り替えを行う。オーディオアンプ29の第1の切り替え部24は、第2の直流電圧15に固定される。オ一ディオアンプ29のIEEE1394チップセット23は、光ディスクプレーヤ28から伝送されてきたオ一ディオデータのサンプリング周波数が44.1kHzの倍数の周波数の場合には、第2の切り替え部124を電圧制御水晶発振回路118に切り替え、光ディスクプレーヤ28から伝送されてきたオーディオデータのサンプリング周波数が48kHzの倍数の周波数の場合には、第2の切り替え部124を電圧制御水晶発振回路218に切り替える。
このことにより、光ディスクプレーヤ28とオーディオアンプ29とは、光ディスクプレーヤ28が再生したオーディオデータのサンプリンダ周波数に対応した周波数のクロックにより同期をとることができる。オーディオアンプ29と光ディスクプレーヤ28との間の制御コマンドの送信に基づく動作は、前述した第1の実施例と同様である。
また、第2の実施例においても、第1の実施例と同様に、光ディスクプレ一ヤ28とオーディオアンプ29とのクロック回路は、回路設計時において同様のパターンで配線され回路基板を用いることができ、この回路を装置に実装する場合には、それぞれの装置において不要となる素子を除去し、必要な素子をクロック回路に配置する。
例えば、光ディスクプレーヤ28においては、図2に示すループフィルタ7およびフェーズディテクタ8が不要であるため、これらの素子を回路に配置せず、装置に実装する回路としては、図5のブロック図に示すクロック回路58の回路構成となる。また、オーディオアンプ29においては、図2に示す第1の直流電圧14および第2の直流電圧16が不要であるため、装置に実装する回路としては図5のブロック図に示す分圧器72およびクロック回路59の回路構成となる。
第2の実施例によれば、光ディスクプレーヤ28とオーディオアンプ29とのクロックの送受信を行う回路設計の共通化を図ることができ、装置に実装する際に不要な素子を除いて回路を作製して装置に実装することができるため、設計時間の短縮、回路基板や素子の共通化が可能となり、設計製造時間の短縮及び製造コストの低減を図ることができる。
つぎに、第3の実施例を説明する。図3に、第3の実施例におけるクロック同期通信システムのブロック構成図を示す。
電圧制御水晶発振回路7の発振周波数可変範囲は、数10〜数100ppmであることが多く、光ディスクプレーヤ28とオーディオアンプ29との動作クロックの精度に差が生じる場合、VCXOでは、双方の同期を取れなくなってしまう場合がある。このようなクロック精度の差をサポートするために、第3の実施例では、イングクタと可変容量ダイオードを用いたLC発振型電圧制御発信器318と切り替え判定のための判定回路30とをさらに設ける。この場合、クロック精度の差が少ない場合には、電圧制御水晶発信器VCXOを用い、電圧制御水晶発信器で同期がとれない場合に、LC発振型電圧制発振回路に切り替えるようにする。この切り替えは、電圧制御水晶発信器の制御電圧を監視し、あらかじめ定めた電圧の範囲を超えた場合に、LC発振型電圧制発振回路に切り替えるようにする。
具体的には、オーディオアンプ29のlEEE1394チップセット23は、光ディスクプレーヤ28から伝送されてきたパケットのヘッダ情報に基づいて、オーディオデータのサンプリンタ周波数(44.1kHz又は48kHz)を判別し、それに基づいて(44.1kHz×n)の電圧制御水晶発信器VCXO118、または、(48kHz×n)の電圧制御水晶発信器VCXO218に切り替える。
オーディオアンプ29の判定回路30は、電圧制御水晶発信器118または電圧制御水晶発信器218の制御電圧を監視し、それらの制御電圧が予め定めた電庄を超えた場合、IEEE1394チップセット23に電圧制御水晶発信器の制御電庄を超えたことを示す通知を行う。IEEE1394チップセット23は、判定回路30からの通知に基づいて、制御信号141を介して第1の切り替え部24をループフィルタ20の出力側に切り替え、制御信号151を介して第2の切り替え部124をLC発振型電圧制御回路VCO318に切り替えるさせる。判定回路30で判定するあらかじめ定めた電圧値としては、電圧制御水晶発信器118・218において、中心周波数より±100ppmの周波数に変化させるときの制御電圧としておくことができる。
LC発振型電圧制発振回路VCO318は、フェーズディテクタ21及びループフィルタ20を介して入力する制御電圧に基づいて作動し、LC発振型電圧制発振回路VCO318が発振した信号が第2の切り替え部124を介してクロックディバイダ19に入力される。
このことにより、光ディスクプレーヤ28とオーディオアンプ29との動作クロック精度の差が大きい場合においても、装置間のクロックの同期をとることができる。
また、第3の実施例においても、第1の実施例及び第2の実施例と同様に、光ディスクプレーヤ28とオーディオアンプ29とのクロックの送受信に係るクロック回路60および61は、回路設計時において同様のパターンで配線され回路基板を用いることができる。このクロック回路を装置に実装する場合には、それぞれの装置において不要となる素子を除去し、必要な素子をクロック回路に配置すればよい。
例えば、光ディスクプレーヤ28においては、図3に示すループフィルタ7およびフェーズディテクタ8が不要であるため、これらの素子を回路に配置せず、装置に実装する回路としては図6のブロック図に示すクロック回路60の回路構成となる。また、オーディオアンプ29においては、図3に示す第1の直流電圧14および第2の直流電圧16が不要であるため、装置に実装する回路としては図6のブロック図に示す分圧器72およびクロック回路61の回路構成となる。
本実施例によれば、光ディスクプレーヤ28とオーディオアンプ29とのクロックの送受信を行う回路設計の共通化を図ることができ、装置に実装する際に不要な素子を除いて回路を作製して装置に実装することができるため、設計時間の短縮、回路基板や素子の共通化が可能となり、設計製造時間の短縮及び製造コストの低減を図ることができる。また、本実施例によれば、オーディオアンプ29において電圧制御水晶発振回路とLC発振型電圧制発振回路を切り替えて使用することができるので、光ディスクプレーヤ28とオーディオアンプ29との動作クロック精度の差にも対応できる。
5・18…電圧制御水晶発振回路(VCXO)、6・19…クロックディバイダ、7・20…ループフィルタ、8・21…フェーズディテクタ(位相比較器) 、9…光ディスクドライブ、10…ディジタルオーディオインタフェーストランスミッタ(DIT)、11・23…IEEE1394チップセット、12・24…第1切り替え部、13・25…バッファメモリ、70・71…分圧器、28…光ディスクプレーヤ、29…オーディオアンプ。
Claims (6)
- クロックを生成するクロック回路を有する通信装置において、
前記クロック回路は、複数の周波数について基準となるクロックを生成する基準クロック生成手段と、前記基準クロック生成手段に対して生成すべき周波数を制御する制御手段と、他の通信装置から受信したデータからクロック成分を抽出し、前記他の通信装置のクロックに同期させたクロックを生成する同期クロック生成手段とを備え、
前記同期クロック生成手段は、前記基準クロック生成手段で生成されたクロックと、前記他の通信装置のクロックに同期させたクロックとの位相差情報を検出し、検出した位相差情報に従って当該他の通信装置のクロックに同期するよう前記同期させたクロックを追従させ、
前記制御手段は、前記同期クロック生成手段において前記他の通信装置のクロックに同期させたクロックを生成する場合に、前記基準クロック生成手段に対して、前記同期クロック生成手段に従ってクロックを生成するように制御することを特徴とするクロック回路を有する通信装置。 - 請求項1に記載のクロック回路を有する通信装置において、前記基準クロック生成手段は、1または2以上の電圧制御水晶発振回路を備えることを特徴とするクロック回路を有する通信装置。
- 請求項2に記載のクロック回路を有する通信装置において、前記制御手段は、異なる電圧値の電圧を出力する出力回路を備え、当該出力回路の電圧を切り替えることにより前記周波数の制御を行うことを特徴とするクロック回路を有する通信装置。
- 請求項2に記載のクロック回路を有する通信装置において、前記基準クロック生成手段は、1または2以上の電圧制御発振回路をさらに備えることを特徴とするクロック回路を有する通信装置。
- 請求項1に記載のクロック回路を有する通信装置において、前記他の通信装置から受信したデータを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶するデータ量があらかじめ定めたデータ量になったこと検出する検出手段と、前記検出手段により前記検出が行われたときに、前記他の通信装置に対して前記クロックの周波数の変更を指示する指示手段とを有することを特徴とするクロック回路を有する通信装置。
- 請求項5に記載のクロック回路を有する通信装置において、前記制御手段は、前記他の通信装置の前記指示手段から前記クロックの周波数の変更の指示を受けたときに、当該指示に従って前記基準クロック生成手段に対して生成すべき周波数を制御することを特徴とするクロック回路を有する通信装置。
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JP2004082178A JP2005269485A (ja) | 2004-03-22 | 2004-03-22 | クロック回路を有する通信装置 |
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JP2008152826A (ja) * | 2006-12-14 | 2008-07-03 | Kenwood Corp | 音声データ処理装置及び音声データ処理方法 |
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2004
- 2004-03-22 JP JP2004082178A patent/JP2005269485A/ja active Pending
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